JP3349370B2 - 太陽電池セル - Google Patents

太陽電池セル

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JP3349370B2
JP3349370B2 JP30012396A JP30012396A JP3349370B2 JP 3349370 B2 JP3349370 B2 JP 3349370B2 JP 30012396 A JP30012396 A JP 30012396A JP 30012396 A JP30012396 A JP 30012396A JP 3349370 B2 JP3349370 B2 JP 3349370B2
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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    • Y02E10/50Photovoltaic [PV] energy
    • Y02E10/546Polycrystalline silicon PV cells

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明に属する技術分野】本発明は、たとえば、シリコ
ン多結晶太陽電池セル,シリコン単結晶太陽電池セルの
構造および製造方法に関する。さらに詳しくは、高性能
でかつ機械的強度の強い太陽電池セルおよびその製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の太陽電池セルの製造方法およびセ
ル構造を図8に示す。
【0003】まず、図8(1)に示すように、0.4mm
厚、結晶軸(100)のp型シリコン基板101を数%の
水酸化ナトリウムとイソプロピルアルコールを溶かした
80℃の溶液中で30分間処理し、基板表面101Aの
ダメージを取り去るとともに表面101Aにピラミッド
状の凹凸102を形成する(テクスチャーエッチ工程)。
なお、図8(1)において一点鎖線で囲んだ部分は所定の
倍率で拡大されている。
【0004】次に、図8(2)に示すように、基板101
を1000℃で30分間処理し、n型不純物(一般にはリ
ン)を拡散することにより、基板表面にpn接合103
を形成する。
【0005】次に、図8(3)に示すように、スプレー法
を用いて受光面104に金属酸化物を形成し反射防止膜
105とする。そして、受光面104を耐酸テープで覆
った後、フッ酸と硝酸の混合液で30秒間処理し、裏
面,側面の不要なn型拡散層106B,106Cを除去し
て、図8(4)に示すように、受光面104にn型拡散層
106Aと反射防止膜105が順に積層した構造にす
る。
【0006】次に、図8(5)に示すように、基板101
の裏面に銀ペーストとアルミペーストをスクリーン印刷
して700℃〜800℃で焼成する。これにより、アル
ミペーストはシリコン基板101と合金化して裏面にP
+層110を形成する。この構造によって、太陽電池セ
ルの高出力化を図ることができる。
【0007】上記アルミペーストで形成されたアルミ電
極111には直接はんだ付けができないから、銀ペース
トが構成する銀電極部112が出力取り出し用として基
板101の裏面に形成されるのである。
【0008】一方、図8(6)に示すように、基板101
の表面にも、銀ペーストをスクリーン印刷し700℃〜
750℃に焼成して、銀電極部115を形成する。そし
てさらに、190℃に加熱した銀入りはんだ(QQS5
71Sn62等)槽にフラックスを塗布した基板101を
30秒間浸漬し、図8(7)に示すように、表裏の銀電極
部112と115にはんだ層116を被覆した後、キシ
レン、トルエン、アセトン等の有機溶剤にてフラックスを
洗浄除去して、太陽電池セル117が完成する。
【0009】この従来の太陽電池セル117の表面形状
を図9に示し、裏面形状を図10に示す。図7(B)に示
すように、この従来の太陽電池セル117裏面では、高
出力化のためにアルミ電極111と出力取り出し用の銀
電極112とが、部分的に重なり合うように形成されて
いる。この重なり合った部分120は、シリコン、銀、ア
ルミの3種の金属が合金化しており、非常に脆弱になっ
ている。そのため、はんだ被覆工程等で基板101が急
激に加熱、冷却されると基板が割れ歩留が低下する要因
になる。つまり、はんだ工程では基板が急激に加熱、冷
却されて割れ易くなるとともに、はんだと基板、電極材
料との熱膨張係数の差に起因する応力によっても基板が
割れ易くなるため歩留が低下するのである。
【0010】他方で、太陽電池セルのコスト低減のため
には、今後、原価比率の高い基板をより薄くする必要が
あるが、このような薄型化を行うに際して、上述の重な
り合った脆弱な部分でのセル割れが大きな障害となる。
【0011】また、図8(1)に示したように、表面にピ
ラミッド状の凹凸102を形成する(テクスチャーエッ
チ)ことにより、セル表面での光の反射ロスをなくし高
出力化が可能となる。このテクスチャーエッチ処理は
(100)の結晶軸を有するウエハにおいてより効果的と
なるので、太陽電池用基板として(100)面の結晶が用
いられることが多い。
【0012】しかし、(100)の結晶軸を有する基板の
場合、ウエハの辺のあたる部分が(010)、(001)の
結晶軸を有することが一般的であるので、セルが基板の
辺に平行あるいは直角に割れることが多い。一方で、ア
ルミ電極111と出力取り出し用の銀電極112とが重
なり合った脆弱な部分120は、ウエハの辺に平行もし
くは直角に並んでいることが多い。したがって、上記平
行あるいは直角方向への割れやすさは、1つの脆弱部分
120からの平行あるいは直角方向への割れが他の脆弱
部分120の割れを連続的に引き起こし易くなる。
【0013】また、一般には、上記従来例に示したよう
に、裏面の銀ペーストとアルミペーストとを印刷した後
に焼成するか、あるいは、裏面の銀ペーストとアルミペ
ーストおよび表面の銀ペーストを印刷した後に焼成して
電極を形成する。この場合、アルミペーストと銀ペース
トとシリコン基板101とが一層反応し易くなって、脆
弱な3種の金属の合金層がより深く形成される。したが
って、アルミ電極111と銀電極112とが重なり合っ
た部分120がさらにより脆弱となりセルが一層割れ易
くなる。
【0014】なお、図11(A)および図11(B)に従来
の太陽電池セルの割れかたの一例を示す。図11(A)お
よび(B)を参照することによって、(1) 基板101の辺
に平行あるいは直角に割れることが多いことと、(2) ア
ルミ電極111と銀電極112とが重なり合った脆弱な
部分120を起点に割れることが多いことが分かる。ま
た、銀ペーストの印刷膜厚が厚いと銀電極112の一部
が剥離し、そこを起点に割れることも多い。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は前記
の問題に鑑みてなされたものであり、電極に起因する脆
弱さを解消でき、薄型化に際しても製造の歩留まりを向
上でき、高性能かつ高信頼性の太陽電池セルおよびその
製造方法を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は、アルミペース
トを基板裏面にスクリーン印刷してp+層を形成する太
陽電池セルにおいて、電極パターンやペースト材料、基
板材料の変更や製造プロセスの変更によりセルの強度を
改善し、セル割れを低減するものである。
【0017】上記目的を達成するために、請求項1の発
明は、図6(B)に示すように、裏面の出力取り出し用の
銀電極が有する複数の細線がアルミ電極と重なり合うよ
うに構成した。したがって、はんだ被覆工程やインター
コネクタ接続工程等でセルが急熱急冷される際の熱的な
応力を上記複数の細線に分散できる。したがって、セル
を割れにくくできる。したがって、より薄いシリコンウ
エハを使用でき、大幅な材料コストダウンを図ることが
できる。その上、裏面の出力取り出し用の銀電極が、上
記アルミ電極に重なっていなくて上記細線部分に連なっ
ている基部を備え、この基部は上記細線部分よりも幅太
の帯状であり、スリットを有している。したがって、こ
の基部に電気的接続のためのはんだを被覆する際に、は
んだが基部に乗り易くなって、はんだによる被覆量を均
一にできる。したがって、インターコネクタの接続も作
業性良く確実に行え、また、モジュール組み立て時のセ
ル割れも低減する。
【0018】また、請求項2の発明の太陽電池セルは、
請求項1に記載の太陽電池セルにおいて、上記出力取り
出し用の銀電極は、上記細線部分よりも幅太の基部を有
し、上記細線部分は上記基部から横方向に延びているこ
とを特徴としている
【0019】また、請求項の発明は、上記出力取り出
し用の銀電極が、2μm以上の球状銀粉末を用いた銀電
極用ペーストを焼結して作製されている。したがって、
請求項3の発明によれば、ペーストの焼結時の応力を低
減でき、太陽電池セルを割れにくくできる上に、ペース
トの印刷膜厚が厚くても、銀電極が剥離しにくくなる。
【0020】また、請求項の発明は、基板が(100)
の結晶軸を有し、上記基板の側辺が上記基板の(010)
面から±45°以内でずれている。したがって、アルミ
電極と銀電極とが重なっている脆弱部分が基板側辺に直
角あるいは平行に並んでいる場合に、脆弱部分の連続割
れを防ぐことができる。
【0021】また、太陽電池セルを製造する太陽電池セ
ルの製造方法において、上記基板の裏面に銀電極用ペー
ストを印刷して焼成して上記銀電極を形成してから、ア
ルミ電極用ペーストを印刷して焼成して上記アルミ電極
を形成する。
【0022】したがって、銀電極の焼結された銀が、ア
ルミ電極のアルミと反応しにくくなる。したがって、ア
ルミと銀とシリコンとからなる脆弱な3種金属の合金層
が形成されることを抑制できる。したがって、電極に起
因する脆弱さを解消できる。
【0023】したがって、本発明よれば、高性能でかつ
機械強度の高い太陽電池セルを提供できる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、この発明の太陽電池セルお
よびその製造方法を図示の実施の形態に基づいて詳細に
説明する。
【0025】図1に、この発明の太陽電池セルの製造方
法の実施形態を示す。
【0026】この実施形態では、まず、図1(1)に示
すように、0.4mm厚、結晶軸(100)のp型シリコン
基板1を用いた。この基板1は、その側辺1Dが基板の
(010)面から45°ずれている。この基板1を、数%
の水酸化ナトリウムとイソプロピルアルコールを溶かし
た80℃の溶液中で30分間処理し、基板表面1Aのダ
メージを取り去るとともに表面1Aにピラミッド状の凹
凸2を形成する(テクスチャーエッチ工程)。なお、図1
(1)において、一点鎖線で囲んだ部分は所定の倍率で拡
大されている。
【0027】次に、図1(2)に示すように、基板1を1
000℃で30分間処理し、n型不純物(一般にはリン)
を拡散することにより、基板表面にpn接合3を形成す
る。
【0028】次に、図1(3)に示すように、スプレー法
を用いて受光面4に金属酸化物を形成し反射防止膜5と
する。そして、受光面4を耐酸テープで覆った後、フッ
酸と硝酸の混合液で30秒間処理し、裏面,側面の不要
なn型拡散層6B,6Cを除去して、図1(4)に示すよ
うに、受光面4にn型拡散層6Aと反射防止膜5が順に
積層した構造にする。
【0029】次に、図1(5)に示すように、基板1の裏
面に、裏面銀電極用ペーストをスクリーン印刷し、70
0℃〜750℃で焼成して、裏面の銀電極7を形成す
る。上記銀電極用ペーストは、粒径2μm以上の球状銀
粉末80%,ガラスフリット4%,ビヒクル16%から成
る。図4に、銀電極7を裏面側から見たパターンを示
す。この銀電極7は、基板1の側辺1Dに平行に延びる
2本のレール状パターンになっていて、幅太で帯状の基
部10とこの基部10から横方向に延びる細線部11と
を有している。この細線部11は帯状の基部10が延び
る方向に沿って所定の間隔を隔てて並んでいる。また、
上記帯状の基部10は、上記細線部11と略同じ間隔で
並んでいる長方形状の複数のスリット12を有してい
る。
【0030】次に、図1(6)に示すように、基板1の裏
面にアルミペーストをスクリーン印刷し、基板1の表面
に銀ペーストをスクリーン印刷して、それぞれ、700
℃〜800℃で焼成して、アルミ電極13および表銀電
極15を形成する。
【0031】図3(A)に表銀電極15を表面側から見た
パターンを示し、図3(B)にアルミ電極13を裏面側か
ら見たパターンを示す。表銀電極15は平行な2本の太
線17,18と、この2本の太線17と18を横切るよ
うに延びている複数本の細線20を有している。また、
アルミ電極13は、上記裏面の2本の銀電極7,7に対
応する領域に長方形の開口21,21を有する四角形状
である。
【0032】次に、図1(7)に示すように、表の銀電極
15および裏の銀電極7に半田23を被覆した後、キシ
レン、トルエン、アセトン等の有機溶剤によってフラック
スを洗浄して除去する。これにより、太陽電池セル25
が完成する。
【0033】この太陽電池セル25を表面から見た様子
を図2(A)に示し、太陽電池セル25を裏面から見た様
子を図2(B)に示す。図2(A)に示すように、表の銀電
極15は基板1の表面の略全エリアに亘っている。ま
た、図2(B)に示すように、アルミ電極13は、基板1
の裏面を略全エリアに亘って覆っている。そして、この
アルミ電極13の2つの開口21,21から、裏の銀電
極7,7の帯状の基部10と、横方向に延びる細線部1
1が露出している。ただし、図6(B)に断面を示すよう
に、この細線部11の先の部分11Aは上記アルミ電極
13と基板1の裏面とで挟まれていて、アルミ電極13
に重なっている。
【0034】この実施形態の太陽電池セル25によれ
ば、図6(B)に示すように、裏面の出力取り出し用の銀
電極7が有する複数の細線部11がアルミ電極13と重
なり合うように構成した。したがって、はんだ被覆工程
やインターコネクタ接続工程等でセル25が急熱急冷さ
れる際の熱的な応力を上記複数の細線部11に分散でき
る。したがって、セル25を割れにくくできる。
【0035】また、この実施形態によれば、裏面の出力
取り出し用の銀電極7の基部10がスリット12を有し
ている。したがって、この基部10に電気的接続のため
のはんだ23を被覆する際に、はんだ23が基部10に
乗り易くなって、図6(B)に示すように、はんだ23に
よる被覆量を均一にできる。したがって、インターコネ
クタの接続も作業性良く確実に行え、また、モジュール
組み立て時のセル割れも低減する。
【0036】また、この実施形態は、上記出力取り出し
用の銀電極7が、2μm以上の球状銀粉末を用いた銀電
極用ペーストを焼結して作製されている。したがって、
ペーストの焼結時の応力を低減でき、太陽電池セルを割
れにくくできる上に、ペーストの印刷膜厚が厚くても、
銀電極7が剥離しにくくなる。
【0037】また、この実施形態は、基板1が(100)
の結晶軸を有し、上記基板1の側辺1Dが上記基板の
(010)面から±45°だけずれている。したがって、
アルミ電極13と銀電極7とが重なっている脆弱部分3
0の連続割れを防ぐことができる。なお、この実験例に
よれば、基板1の側辺1Dが上記基板の(010)面から
±45°だけずれていることによって、従来例に比べて
セル強度を7%改善できた。
【0038】また、上記実施の形態の製造方法によれ
ば、基板1の裏面に銀電極用ペーストを印刷して焼成し
て上記銀電極7を形成してから、アルミ電極用ペースト
を印刷して焼成して上記アルミ電極13を形成する。し
たがって、銀電極7の焼結された銀が、アルミ電極13
のアルミと反応しにくくなる。したがって、アルミと銀
とシリコンとからなる脆弱な3種金属の合金層が形成さ
れることを抑制でき、電極に起因する脆弱さを解消でき
る。なお、実験例によれば、この製造方法によって、従
来の方法に比べて、セル強度を20%改善できた。
【0039】したがって、上記実施の形態の太陽電池セ
ルの製造方法および太陽電池セルによれば、高性能でか
つ機械強度の高い太陽電池セルを提供できる。
【0040】〔実験結果〕 図14に、裏面の銀電極の形状によって太陽電池セルの
強度が変化することを確認した実験結果を黒丸で示す。
セル強度は裏面銀電極が中心になるようにセル(ウエハ
厚250μm)を5cm角に切断し、裏面銀電極部に反対の
面から荷重をかけて破壊する限界強度として求めた。
【0041】この実験結果によれば、上記アルミ電極1
3を図15(A)に示すように細線部11の幅および細線
部11間の間隔を1.0mmの銀電極とした場合には、
強度が1200gであった。また、上記アルミ電極13
を図15(B)に示すように細線部11の幅および細線部
11間の間隔を0.5mmの銀電極とした場合には、強
度が1200gであった。また、上記アルミ電極13を
図15(C)に示すように細線部11の幅および細線部1
1間の間隔を0.25mmの銀電極とした場合には、強
度が1400gであった。また、従来の太陽電池セルで
は、セルの強度は800gであった。なお、この実験
は、上記各場合において、裏面銀電極がアルミ電極と重
なり合う部分の面積を同一にして行った。
【0042】上記実験から分かるように、裏面の銀電極
が細線部11を備えることによって、セル強度が向上す
ることが実験により確認できた。また、細線部11の幅
が最も狭い0.25mm幅のパターンが最も強かった。
【0043】また、図13に、裏面銀電極用ペーストが
含有する球状銀粉末の粒径とセル強度の関係を黒丸で示
す。粒径が1μm以下の銀粉末を含有するペーストに比
べて、粒径が2μm以上の銀粉末を含有するペーストの
方がセル強度が改善されている。ただし、あまり粒径が
大きすぎると基板への接着強度が低下するので望ましく
ない。
【0044】なお、上記実施形態の太陽電池セルでは、
裏面の銀電極7の形状を、図4に示す形状にしたが、裏
面の銀電極の形状としては、図5(A)に示すように、複
数の細線51が縦横に延びているメッシュ状パターンで
あってもよい。また、図6(B)に示すように、図4に示
したようなレール状パターンの銀電極7が7A,7B,7
Cに3分割されたような形状であってもよい。また、図
5(C)に示すように、裏面の銀電極は、丸い形状の基部
52から放射状に延びる複数の細線53を有した形状の
3つの電極55で構成されていてもよい。また、裏面の
銀電極が、図5(D)に示すように、複数の細線57が縦
横に延びているメッシュ状の3つの電極56で構成され
ていてもよい。
【0045】なお、上記実施形態のような結晶軸が(1
00)の基板1の側辺1Dが(010)面から±45°以
内でずれている基板を、上述の実施形態のような(n+
/p/p+)構造のセルに適用するのではなく、従来型
の(n+/p)セルに適用した場合にも、セル割れを抑制
できる効果がある。なぜならば、ペーストをスクリーン
印刷する場合、スキージが基板1に荷重をかけながら基
板1の側辺1Dに平行に移動するので、側辺1Dが(0
10)面から±45°以内でずれているほうが基板1が
割れにくくなるのである。
【0046】
【発明の効果】以上の説明より明らかなように、請求項
1の発明の太陽電池セルは、図6(B)に示すように、裏
面の出力取り出し用の銀電極が有する複数の細線がアル
ミ電極と重なり合うように構成した。したがって、はん
だ被覆工程やインターコネクタ接続工程等でセルが急熱
急冷される際の熱的な応力を上記複数の細線に分散でき
る。したがって、セルを割れにくくできる。したがっ
て、より薄いシリコンウエハを使用でき、大幅な材料コ
ストダウンを図ることができる。また、基板への応力が
分散減少できるため、通常の厚さのシリコンウエハを使
用した場合には、セル割れが減少し歩留が上がる。
【0047】また、請求項2の発明は、裏面の出力取り
出し用の銀電極が、上記アルミ電極に重なっていなくて
上記細線部分に連なっている基部を備え、この基部は上
記細線部分よりも幅太の帯状であり、スリットを有して
いる。したがって、この基部に電気的接続のためのはん
だを被覆する際に、はんだが基部に乗り易くなって、は
んだによる被覆量を均一にできる。したがって、インタ
ーコネクタの接続も作業性良く確実に行え、また、モジ
ュール組み立て時のセル割れも低減する。また、セル裏
面の凹凸が少なくなるため、セルの電気特性検査時や、
セルをラミネートしモジュールに組み立てる工程でも、
セル割れが低減できる。
【0048】また、脆弱なアルミ/銀/シリコン合金層
がはんだ付けをする基部から離れているので、インター
コネクタをはんだ付けする際の局部加熱に対しても割れ
にくい。
【0049】また、請求項の発明は、上記出力取り出
し用の銀電極が、2μm以上の球状銀粉末を用いた銀電
極用ペーストを焼結して作製されている。したがって、
請求項3の発明によれば、ペーストの焼結時の応力を低
減でき、太陽電池セルを割れにくくできる上に、ペース
トの印刷膜厚が厚くても、銀電極が剥離しにくくなる。
【0050】また、請求項の発明は、基板が(100)
の結晶軸を有し、上記基板の側辺が上記基板の(010)
面から±45°以内でずれている。したがって、アルミ
電極と銀電極とが重なっている脆弱部分が基板側辺に直
角あるいは平行に並んでいる場合に、脆弱部分の連続割
れを防ぐことができる。
【0051】また、請求項1乃至4のいずれか1つに記
載の太陽電池セルを製造する太陽電池セルの製造方法に
おいて、上記基板の裏面に銀電極用ペーストを印刷して
焼成して上記銀電極を形成してから、アルミ電極用ペー
ストを印刷して焼成して上記アルミ電極を形成する。
【0052】したがって、銀電極の焼結された銀が、ア
ルミ電極のアルミと反応しにくくなる。したがって、ア
ルミと銀とシリコンとからなる脆弱な3種金属の合金層
が形成されることを抑制できる。したがって、電極に起
因する脆弱さを解消できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は本発明の太陽電池セルの製造方法の実
施形態を示すプロセス図である。
【図2】 図2(A)は本発明の太陽電池セルの実施形態
を表面から見た様子を示す形状図であり、図2(B)は上
記実施形態を裏面から見た様子を示す形状図である。
【図3】 図3(A)は上記実施形態の基板表面の銀電極
の形状を示す図であり、図3(B)は上記実施形態の基板
裏面のアルミ電極の形状を示す図である。
【図4】 図4は上記実施形態の裏面銀電極の形状を示
す図である。
【図5】 図5(A)〜(D)は、上記実施形態の裏面銀電
極の変形例の形状を示す図である。
【図6】 図6(A)は上記実施形態の裏面銀電極にはん
だが被覆された状態を裏面側から見た様子を示す図であ
り、図6(B)は上記状態の断面図である。
【図7】 図7(A)は従来の太陽電池セルの裏面銀電極
にはんだが被覆された状態を裏面側から見た様子を示す
図であり、図7(B)は上記状態の断面図である。
【図8】 図8は従来の太陽電池セルの製造プロセス図
である。
【図9】 図9は従来の太陽電池セルの表面形状図であ
る。
【図10】 図10は従来の太陽電池セルの裏面形状図
である。
【図11】 図11(A)および(B)は従来の太陽電池セ
ルの割れ方を示す裏面形状図である。
【図12】 図12(A)は(010)面と基板側辺とが一
致している場合の割れ方を示す裏面形状図であり、図1
2(B)は(010)面と基板側辺とが45°だけずれてい
る場合の割れ方を示す裏面形状図である。
【図13】 裏面の銀電極を作製するペーストの銀粒径
とセル強度との関係を調べた実験結果を示す図である。
【図14】 裏面の銀電極の細線の寸法とセル強度との
関係を調べた実験結果を示す図である。
【図15】 図15(A),(B),(C)は裏面の銀電極の細
線の寸法を1.0mm,0.5mm,0.25mmに設定し
た場合の形状を示す図である。
【符号の説明】
1…基板、1D…側辺、2…凹凸、3…pn接合、4…
受光面、5…反射防止膜、6A,6B,6C、7…裏面
の銀電極、10…基部、11…細線部、12…スリッ
ト、13…アルミ電極、15…表銀電極、17,18…
太線、20…細線、21…開口、23…はんだ、25…
太陽電池セル、30…脆弱部分。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板裏面にスクリーン印刷されたアルミ
    ペーストがp+層とアルミ電極を形成している太陽電池
    セルにおいて、 出力取り出し用の銀電極を備え、 前記出力取り出し用の銀電極は、複数の細線で構成され
    た細線部分を有し、かつ、上記アルミ電極に重なってい
    なくて上記細線部分に連なっている基部を備え、 上記線部分が上記基板裏面と上記アルミ電極とで挟まれ
    て上記アルミ電極に重なっており、 上記基部は、上記細線部分よりも幅太の帯状であり、ス
    リットを有している ことを特徴とする太陽電池セル。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の太陽電池セルにおい
    て、 上記出力取り出し用の銀電極は、上記細線部分よりも幅
    太の基部を有し、上記細線部分は上記基部から横方向に
    延びていることを特徴とする太陽電池セル。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の太陽電池セル
    において、 上記出力取り出し用の銀電極は、 粒径が2μm以上の銀粉末からなる銀電極用ペーストを
    焼結して作製されていることを特徴とする太陽電池セ
    ル。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至のいずれか1つに記載の
    太陽電池セルにおいて、 上記基板が(100)の結晶軸を有し、 上記基板の側辺が上記基板の(010)面から±45°以
    内でずれていることを特徴とする太陽電池セル。
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