JP3348749B2 - ケーシング管の回収方法 - Google Patents
ケーシング管の回収方法Info
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Description
て、被圧水によるグラウト材の噴出を防止して最後のケ
ーシング管を引き抜き回収するケーシング管の回収方法
に関する。
板の浮力防止や地スベリ防止等の目的で、従来、アース
アンカー工法が広く用いられている。
したケーシング管内に削孔用水を注入し乍ら地盤をケー
シング管先端の削孔ビットで削孔して、地盤中に所望深
さのアンカー孔を削孔した後、ケーシング管内にセメン
トミルク等のグラウト材を一次注入してPC鋼線等の引
張り材を挿入し、そして、ケーシング管を引き抜き乍
ら、グラウト材をアンカー孔に加圧注入(二次注入)し
て地盤中にアンカー体を造成していくことで地盤と構造
物との連結を図るもので、ケーシング管は削孔深さに応
じて順次接続される。
ンカー孔に加圧注入してアンカー体を造成する場合、所
望深さの削孔を終えたケーシング管の最後端開口部に加
圧ヘッドを装着して、接続されたケーシング管を1本宛
引き上げ乍らアンカー孔にグラウト材を加圧注入した
後、最後端に接続されたケーシング管を回収し、そし
て、次のケーシング管の後端開口部に加圧ヘッドを新た
に装着して再度ケーシング管を1本毎引き上げ乍ら、ア
ンカー孔へのグラウト材の加圧注入を繰り返している。
ケーシング管の接続を外してこれを回収する度に、グラ
ウト材の加圧注入で上昇していたアンカー孔内の圧力が
急激に低下するため、アンカー孔からグラウト材が被圧
水と共に勢いよく噴出してしまう現象が生じていた。
ウト材の濃度を薄めることとなるため、その解決策が望
まれていた。そこで、本出願人は実願平5−26673
号に於て、ケーシング管の回収時に、被圧水によるグラ
ウト材の噴出防止を図った口元パッカーを提案した。
削孔機に接続したケーシング管5で削孔されたアンカー
孔1に挿入される引張り材3の後端部に取り付き、アン
カー孔1内からの被圧水圧よりも高圧な圧縮空気の注入
で膨張してケーシング管5を閉塞すると共に、被圧水圧
より高い圧力でケーシング管5(アンカー孔1)内へ加
圧注入されるグラウト材の注入圧で収縮するように成形
されたゴム製パッカー7と、当該ゴム製パッカー7の取
付位置よりも挿入先端側の引張り材3を囲むように取り
付く布製パッカー9とからなり、布製パッカー9は、切
断可能な注入ホース11を介してゴム製パッカー7を貫
通するグラウト材注入パイプ13に接続されていること
を特徴とする。
ば、図16に示すように圧縮空気注入ホース17を接続
して圧縮空気Aをゴム製パッカー7に注入すると、当該
ゴム製パッカー7が膨張してケーシング管5を閉塞す
る。そして、この状態で図17の如く加圧ヘッド19を
ケーシング管5に装着してセメントミルクC(グラウト
材)をケーシング管5内に注入していくと、その注入圧
でゴム製パッカー7が収縮して、ゴム製パッカー7とケ
ーシング管5の内壁5aとの間に形成された隙間21を
セメントミルクCが通過していくので、地盤23中のア
ンカー定着部にアンカー体が徐々に作成されていくこと
となる。
徐々に引き抜けば、セメントミルクCの注入圧でゴム製
パッカー7は萎んでいるので、ケーシング管5の引き抜
きは容易である。
アンカー孔1から引き抜くと、図18に示すようにゴム
製パッカー7は次に接続されたケーシング管25内に位
置するので、斯かる状態でケーシング管5を回収する
と、ケーシング管25の後端開口部が大気圧状態となっ
て圧力が急激に低下するため、ゴム製パッカー7はその
空気圧で瞬時に膨張してケーシング管25の内壁25a
に圧接し、アンカー孔1内からの被圧水によるセメント
ミルクCの噴出を防止する。
後端開口部に取り付けて再びアンカー孔1内にセメント
ミルクCを加圧注入した後、これを引き抜き回収すると
いうように、削孔深さに応じ接続したケーシング管に対
し同じ作業を順次繰り返すことで、アンカー定着部にア
ンカー体が次第に造成されていくこととなる。
き上げた最後のケーシング管をアンカー孔1から回収す
る段階で、図19の如くグラウト材注入パイプ13にグ
ラウト材供給ホース27を接続してセメントミルクCを
布製パッカー9に注入すれば、布製パッカー9は膨張し
てアンカー孔1を閉塞する。
のケーシング管29を閉塞しているゴム製パッカー7か
ら圧縮空気Aを排出して、ケーシング管29をアンカー
孔1から引き抜いても、図21に示すようにアンカー孔
1を布製パッカー9が閉塞して、被圧水によるセメント
ミルクCの噴出を防止する。そして、図22の如く注入
ホース11を切断してその切断部を締め付け、ゴム製パ
ッカー7を引張り材3から取り除くことで、アンカー体
の造成作業が終了し、アンカー体が地盤23に造成され
ることとなる。
に形成したコンクリート壁である。
の造成方法に於て、ケーシング管の引抜きは、接続した
ケーシング管全体を回転させて行うのが一般的である。
ケーシング管の引抜き時に布製パッカーがケーシング管
の内壁に接触してしまう虞があり、斯様に布製パッカー
がケーシング管の内壁に接触してしまうと、例えば図2
3に示すように、ケーシング管5の引抜きに伴う回転で
布製パッカー9が捩じれてしまう虞があった。
しまうと、布製パッカー9をセメントミルクCで膨張さ
せることが不可能となり、図21の如く最後のケーシン
グ管29をアンカー孔1から引き抜く際に、被圧水によ
るセメントミルクCの噴出を防止することができなくな
る虞があった。
で、最後のケーシング管の回収時に、被圧水によるグラ
ウト材の噴出を確実に防止したケーシング管の回収方法
を提供することを目的とする。
め、請求項1に係るケーシング管の回収方法は、削孔深
さに応じケーシング管を順次接続して地盤にアンカー孔
を削孔し、アンカー孔内からの被圧水圧より高圧な圧縮
空気の注入で膨張してケーシング管内を閉塞すると共
に、被圧水圧より高い圧力でケーシング管内に加圧注入
されるグラウト材の注入圧で収縮してケーシング管内を
開放する口元パッカーを装着した引張り材をケーシング
管内に挿入した後、当該口元パッカーに圧縮空気を注入
してケーシング管内を閉塞し、ケーシング管内にグラウ
ト材を加圧注入して、その注入圧で形成される口元パッ
カーとケーシング管との間の隙間を通過するグラウト材
で地盤中にアンカー体を造成し乍ら、ケーシング管をア
ンカー孔から順次引き抜き回収するケーシング管の回収
方法に於て、上記口元パッカーに、止水材の注入時に流
路が開放可能な止水材注入ホースを挿入側先端に接続し
た止水材注入パイプを貫通挿着し、最後のケーシング管
の回収時に、上記止水材注入ホース及び止水材注入パイ
プを介して、比重がグラウト材と略同等又は比重がグラ
ウト材より大きな止水材をアンカー孔に注入してアンカ
ー孔を閉塞した後、最後のケーシング管を引き抜き回収
することを特徴とする。
収方法は、請求項1記載のケーシング管の回収方法に於
て、止水材注入ホースに逆止弁を装着し、止水材の注入
時に、当該逆止弁が止水材注入ホースの流路を開放する
ことを特徴とする。
ーはケーシング管の内壁に圧接してケーシング管を閉塞
するが、グラウト材をアンカー孔内へ注入すると、その
注入圧で口元パッカーは収縮し、ケーシング管の内壁と
の間に形成された隙間をグラウト材が通過して地盤中の
アンカー定着部にアンカー体が徐々に作成されることと
なる。
々に引き抜けば、グラウト材の注入圧によって口元パッ
カーは収縮しているので、ケーシング管の引き抜きは容
易である。
孔から引き抜くと、口元パッカーは次に接続されたケー
シング管内に位置するので、斯かる状態で最後端側のケ
ーシング管を回収して、加圧用キャップを次のケーシン
グ管の後端開口部に取り付ければよい。
収することで、次のケーシング管の後端開口部が大気圧
状態となって圧力が急激に低下するため、口元パッカー
はその空気圧で瞬時に膨張してケーシング管の内壁に圧
接し、アンカー孔内からの被圧水によるグラウト材の噴
出を防止する。
を加圧注入した後、これを引き抜き、削孔深さに応じて
接続したケーシング管に対して同じ作業を順次繰り返す
ことで、地盤中にアンカー体が造成されていく。
ーシング管をアンカー孔から引き抜く段階で止水材を止
水材注入パイプから止水材注入ホースに供給すると、止
水材注入ホースの流路が開放されて止水材がアンカー孔
内に注入される。そして、注入された止水材はグラウト
材と反応してゲル状の止水材固形物となり、この止水材
固形物がアンカー孔を閉塞する。
塞している口元パッカーを収縮させてケーシング管をア
ンカー孔から引き抜いても、止水材固形物が被圧水によ
るグラウト材の噴出を防止することとなる。
水材注入ホースへのグラウト材の逆流を防止し、最後の
ケーシング管をアンカー孔から引き抜く段階で止水材を
止水材注入ホースに供給すると、逆止弁が止水材注入ホ
ースの流路を開放することとなる。
図面に基づき詳細に説明する。図1は削孔機による地盤
の削孔を終えてケーシング管内に引張り材を挿入した状
態を示すアンカー孔の断面図を示し、図に於て、35は
ケーシング管、37は当該ケーシング管35に挿入され
た引張り材で、ケーシング管35の挿入側先端は削孔深
さに応じ複数のケーシング管が接続されて、地盤39に
所望深さのアンカー孔41が削孔されている。
線からなり、その後端側に、被圧水によるセメントミル
ク(グラウト材)の噴出を防止する口元パッカー43が
取り付けられている。
した実願平5−26673号のゴム製パッカー7と略同
一構造からなる。即ち、上記口元パッカー43は、図2
及び図3に示すように所定間隔を開けて対向する2枚の
円形端板45,47と、当該両円形端板45,47の中
央を貫通する引張り材挿入管49、そして、両円形端板
45,47の外周に架け渡された筒状のゴム膜51とに
よって気密性を有する空気室53が形成されており、ケ
ーシング管35の後端開口部35a側に位置する円形端
板45には、逆止弁(図示せず)を内蔵した送気管55
が挿着されている。
45,47間には、1本の止水材注入パイプ57が挿着
されており、その先端にジョイント59を介して止水材
注入ホース61が接続されている。尚、図1に示すよう
に止水材注入ホース61の先端側は引張り材37に番線
(図示せず)で固定され、そして、後述するように止水
材の注入時にその流路が開放可能となるように軽くテー
ピングされて閉塞されている。
する引張り材挿入管49の一端は水止板63によって閉
塞されている。そして、引張り材37の中央の1本のP
C鋼線37aが水止板63とクサビ固定部材65を貫通
しており、当該クサビ固定部材65のクサビ挿入孔にク
サビ67が挿入されて矢印A方向への口元パッカー43
の移動が規制されている。
れた引張り材37の中央のPC鋼線37aを除く6本の
PC鋼線37b〜37gの端部が、夫々、水止板63の
内面に圧接して口元パッカー43矢印B方向への移動を
規制しており、斯様に口元パッカー43は矢印A,B両
方向への移動が規制されて引張り材37に固定されてい
る。
35の後端開口部35a側から送気管55に空気注入ホ
ース69を接続して空気室53に圧縮空気Aを注入する
と、図5の如くゴム膜51が膨張してケーシング管35
の内壁35bに圧接し、ケーシング管35が当該口元パ
ッカー43によって閉塞されるようになっている。
よるセメントミルクの噴出を防止するものであるから、
口元パッカー43は被圧水圧に抗してケーシング管35
内を確実に閉塞する必要がある。そのため、空気室53
に注入してゴム膜51を膨張させる圧縮空気Aの空気圧
は、被圧水圧よりも高い圧力に設定されている。
1を膨張させる圧縮空気Aの空気圧は被圧水圧よりも高
く設定されているが、圧縮空気Aの空気圧は、アンカー
孔41へ加圧注入されるセメントミルクの注入圧よりは
低く設定されている。即ち、一般にセメントミルクの注
入圧は被圧水圧よりも高く設定されるが、本実施例に於
ける口元パッカー43への空気圧は、被圧水圧<空気圧
<注入圧の関係に設定されている。
35を閉塞している状態で、図6に示すようにケーシン
グ管35に取り付けた加圧ヘッド71のセメントミルク
注入口73から、セメントミルク供給ホース75を介し
てセメントミルクCをケーシング管35内に注入する
と、その注入圧で口元パッカー43のゴム膜51が萎ん
で、ゴム膜51とケーシング管35の内壁35bとの間
に形成された隙間77をセメントミルクCが通過するよ
うになっている。そして、この注入状態でケーシング管
35を引き抜けば、セメントミルクCの注入圧によって
口元パッカー43は収縮しているためケーシング管35
を容易に引き抜くことが可能である。
35を全てアンカー孔41から引き抜くと、図7に示す
ように口元パッカー43は当該ケーシング管35の次に
接続されたケーシング管79内に位置するので、斯かる
状態でケーシング管35をケーシング管79から外せば
よい。そして、斯様にケーシング管35を回収すると、
ケーシング管79の後端開口部79aが大気圧状態とな
って圧力が急激に低下するため、口元パッカー43のゴ
ム膜51が瞬時に膨張してケーシング管79を完全に閉
塞し、ケーシング管35の回収時に、アンカー孔41内
からの被圧水によるセメントミルクCの噴出が防止され
ることとなる。
ンクリート壁、83はアンカー孔41の開口部に挿入し
た口元管である。而して、上記構成からなる口元パッカ
ー43を用いて、請求項1に係る発明方法の一実施例は
以下の如く実施される。
機による地盤39の削孔を終えた後、後端側に口元パッ
カー43を装着した引張り材37を、最後端に接続され
たケーシング管35の後端開口部35aから挿入する。
尚、止水材注入ホース61は予め止水材注入パイプ57
に接続してあり、その先端側は引張り材37に番線で固
定され、又、止水材の注入時にその流路が開放されるよ
うに軽くテーピングして閉塞しておく。
気管55に接続して空気室53に圧縮空気Aを注入し、
ゴム膜51を膨張させてケーシング管35を口元パッカ
ー43で閉塞する。そして、図6に示すようにケーシン
グ管35の後端開口部35aに加圧ヘッド71を取り付
けて、そのグラウト材注入口73からセメントミルクC
を注入すれば、その注入圧で口元パッカー43が収縮
し、ゴム膜51とケーシング管35の内壁35bとの間
に形成された隙間77をセメントミルクCが通過して、
地盤39中のアンカー定着部にアンカー体が徐々に造成
されることとなる。
を回転させて引き抜けば、セメントミルクCの注入圧に
よって口元パッカー43は収縮して萎んでいるので、ケ
ーシング管35の引き抜きは容易である。尚、空気注入
ホース69は、口元パッカー43を膨張させた段階で外
しておく。
35を全てアンカー孔41から引き抜くと、図7に示す
ように口元パッカー43は当該ケーシング管35に接続
された次のケーシング管79内に位置するので、斯かる
状態でケーシング管35をケーシング管79から外し
て、ケーシング管35の後端開口部35aに取り付けて
いた加圧ヘッド71をケーシング管79の後端開口部7
9aに取り付ける。
から回収すると、ケーシング管79の後端開口部79a
が大気圧状態となって圧力が急激に低下するため、口元
パッカー43はその空気圧で瞬時に膨張してゴム膜51
がケーシング管79の内壁79bに圧接し、ケーシング
管79を完全に密閉する。このとき、上述したように口
元パッカー43を膨張させている圧縮空気Aの空気圧は
被圧水圧よりも高いため、ゴム膜51は被圧水圧に抗し
てケーシング管79内を閉塞し続け、アンカー孔41内
からの被圧水によるセメントミルクCの噴出を上記口元
パッカー43が防止する。
トミルクを加圧注入した後、これを引き抜き回収し、削
孔深さに応じて接続したケーシング管に対して同じ作業
を順次繰り返すことで、地盤39中にアンカー体が次第
に造成されていく。
8に示すように最後のケーシング管85をアンカー孔4
1から引き抜く段階で、バルブ87を装着した止水材供
給ホース89を止水材注入パイプ57に接続して止水材
S1を供給すると、テーピングが解除されて止水材注入
ホース61からアンカー孔41内に止水材S1が注入さ
れる。
メントミルクCよりも比重の大きいことを特徴とする。
即ち、一般に使用されるセメントミルクはW/C(水セ
メント比)=55%で比重が約1.79であるのに対
し、止水材は通常、水ガラスや水ガラスとセメントミル
クの混合物が使用され、これらは一般にセメントミルク
より比重が小さい。
トミルクよりも比重の小さな止水材sをアンカー孔41
に注入してしまうと、図10の如く止水材sとセメント
ミルクCが反応したゲル状の止水材固形物91がセメン
トミルクC中を浮き上がって口元パッカー43の先端側
に付着固結し、口元パッカー43が最後に回収できなく
なる欠点がある。
よりも比重の大きな止水材S1として、以下の表に示す
配合からなる止水材S1を用いた。
化学工業株式会社の商品名「デンカES」,「ESセッタ
ー」を示し、又、助剤A は同社の急結助剤の商品名で、
FTは流動化剤を示す。
重の大きな止水材S1を、図8に示すように止水材供給
ホース89,止水材注入パイプ57及び止水材注入ホー
ス61を介してアンカー孔41に注入すると、注入され
た止水材S1は、セメントミルクC中を浮き上がること
なくセメントミルクCと反応して、速やかにゲル状の止
水材固形物93が止水材注入ホース61の先端側に順次
成形され、これらの止水材固形物93がアンカー孔41
及び口元管83内を順次閉塞する。
側を閉塞している口元パッカー43の送気管55に、図
11の如く空気排出ホース95を接続して空気室53内
の圧縮空気Aを排気すれば、口元パッカー43が収縮し
てケーシング管85の引抜きが可能となるので、図12
の如くケーシング管85をアンカー孔41(口元管8
3)から引き抜けばよい。このとき、上述したように口
元管83やアンカー孔41は、止水材固形物93によっ
て閉塞されているので、アンカー孔41内のセメントミ
ルクCが被圧水によってアンカー孔41(口元管83)
から噴出することがない。
ース61を止水材注入パイプ57から外してその端部を
任意の締付部材で締め付け、口元パッカー43を固定し
ているクサビ67を外して引張り材37から口元パッカ
ー43を取り除くことで、アンカー体の造成作業が終了
することとなる。
盤39でのアースアンカーの施工に於て、最後のケーシ
ング管85をアンカー孔41から回収する際に、図15
に示した従来の口元パッカー15の布製パッカー9に代
え、セメントミルクCよりも比重の大きい止水材S1を
用いてアンカー孔41内を閉塞するようにしたので、図
23で既述したようにケーシング管5の回転で布製パッ
カー9が捩じれて被圧水によるセメントミルクの噴出を
防止することができなくなるといった虞がなく、ケーシ
ング管の回収時に被圧水によるセメントミルクの噴出を
確実に防止することが可能である。
よりも比重の大きい止水材S1を用いたため、図10の
如く止水材とセメントミルクが反応したゲル状の止水材
固形物が口元パッカーの先端側に付着固結して口元パッ
カーが回収できなくなる虞もない。
りも比重の大きな止水材S1を用いたが、セメントミル
クCと略同等の比重からなる止水材を用いても、セメン
トミルクCと反応したゲル状の止水材固形物がセメント
ミルクC中を浮き上がって口元パッカー43の先端側に
付着固結することがない。
きな止水材S1に限らず、上述した表に掲げた配合から
なる止水材S2のように、セメントミルクCと同等の比
重を有する止水材を用いても、上記実施例と同様、所期
の目的を達成することが可能である。
1にセメントミルクCが浸入しないように、その先端側
を止水材の注入時にその流路が開放可能となるように軽
くテーピングしたが、請求項2に係る発明方法のよう
に、止水材注入ホースに逆止弁を装着し、止水材の注入
時に当該止水材注入ホースの流路を開放可能としてもよ
い。
例に用いる逆止弁の構造を示し、図中、97はホース継
手99を介して止水材注入ホース61の先端に接続され
た逆止弁で、当該逆止弁97は、先端側周壁に複数の止
水材噴出孔101が穿孔された有底筒体103内に、ボ
ール弁105とコイルスプリング107が収納され、そ
して、コイルスプリング107のばね力でボール弁10
5が仕切壁109の止水材流通孔111を常時閉鎖した
構造となっている。
7,止水材注入ホース61を介して注入されると、その
注入圧でコイルスプリング107のばね力に抗してボー
ル弁105が移動し止水材流通孔111が開放されて、
止水材S1が止水材噴出孔101からアンカー孔41内
に噴出するようになっている。その他、図中、113は
止水材注入ホース61の抜止めを図る番線である。
ス61の先端に装着して請求項2に係る発明方法を実施
しても、上記実施例と同様、所期の目的を達成すること
が可能である。
れば、止水材注入ホース61をテーピングした場合に比
し、作業中にテーピングが緩んだり外れたりすることが
ないので、止水材注入ホース61へのセメントミルクC
の確実な浸入防止が図れて信頼性が向上する利点を有す
る。
方法によれば、アンカー体の造成に於て、被圧水のある
地盤でケーシング管を引き抜き回収する際に、口元パッ
カーによって被圧水によるグラウト材の噴出を防止する
ことができると共に、最後のケーシング管の回収時に
は、グラウト材よりも比重が大きいか或いはグラウト材
と略同等の比重を持つ止水材を用いてアンカー孔内を閉
塞するようにしたので、最後のケーシング管の回収時に
被圧水によるグラウト材の噴出を確実に防止することが
可能である。
たゲル状の止水材固形物が口元パッカーの先端側に付着
固結することがないので、口元パッカーが回収できなく
なる虞もない。そして、請求項2に係る発明によれば、
逆止弁によって止水材注入ホースへのグラウト材の確実
な浸入防止が図れるため、信頼性が向上する利点を有す
る。
管内に口元パッカーを装着した引張り材を挿入した状態
を示すアンカー孔の断面図である。
の断面図である。
縮した状態を示すアンカー孔の断面図である。
態を示すアンカー孔の断面図である。
状態を示すアンカー孔の断面図である。
状態を示すアンカー孔の断面図である。
入した状態を示すアンカー孔の断面図である。
すアンカー孔の断面図である。
アンカー孔の断面図である。
アンカー孔の断面図である。
管内に、従来の口元パッカーを装着した引張り材を挿入
した状態を示すアンカー孔の断面図である。
ー孔の断面図である。
が萎んだ状態を示すアンカー孔の断面図である。
の状態を示すアンカー孔の断面図である。
態を示すアンカー孔の断面図である。
示すアンカー孔の断面図である。
アンカー孔の断面図である。
アンカー孔の断面図である。
ング管内の布製パッカーが捩じれた状態を示すアンカー
孔の断面図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 削孔深さに応じケーシング管を順次接続
して地盤にアンカー孔を削孔し、 アンカー孔内からの被圧水圧より高圧な圧縮空気の注入
で膨張してケーシング管内を閉塞すると共に、被圧水圧
より高い圧力でケーシング管内に加圧注入されるグラウ
ト材の注入圧で収縮してケーシング管内を開放する口元
パッカーを装着した引張り材をケーシング管内に挿入し
た後、 当該口元パッカーに圧縮空気を注入してケーシング管内
を閉塞し、 ケーシング管内にグラウト材を加圧注入して、その注入
圧で形成される口元パッカーとケーシング管との間の隙
間を通過するグラウト材で地盤中にアンカー体を造成し
乍ら、ケーシング管をアンカー孔から順次引き抜き回収
するケーシング管の回収 方法に於て、 上記口元パッカーに、 止水材の注入時に流路が開放可能な止水材注入ホースを
挿入側先端に接続した止水材注入パイプを貫通挿着し、 最後のケーシング管の回収時に、 上記止水材注入ホース及び止水材注入パイプを介して、
比重がグラウト材と略同等又は比重がグラウト材より大
きな止水材をアンカー孔に注入してアンカー孔を閉塞し
た後、 最後のケーシング管を引き抜き回収することを特徴とす
るケーシング管の回収方法。 - 【請求項2】 止水材注入ホースに逆止弁を装着し、止
水材の注入時に、当該逆止弁が止水材注入ホースの流路
を開放することを特徴とする請求項1記載のケーシング
管の回収方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14955894A JP3348749B2 (ja) | 1994-06-30 | 1994-06-30 | ケーシング管の回収方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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