JP3348013B2 - 遮断器の流体駆動装置 - Google Patents

遮断器の流体駆動装置

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JP3348013B2
JP3348013B2 JP08658998A JP8658998A JP3348013B2 JP 3348013 B2 JP3348013 B2 JP 3348013B2 JP 08658998 A JP08658998 A JP 08658998A JP 8658998 A JP8658998 A JP 8658998A JP 3348013 B2 JP3348013 B2 JP 3348013B2
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弘祥 定村
英雄 河本
康秀 武田
崇 城土井
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  • Driving Mechanisms And Operating Circuits Of Arc-Extinguishing High-Tension Switches (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電力用遮断器の流
体駆動装置に係り、特に、開路操作中での誤動作による
閉路操作を防止するための鎖錠機構を備えた流体駆動装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】電力供給系統では、送電系統での地絡発
生などの異常時に際して遮断器を瞬時に動作させ、回路
を遮断して系統の保護を図る必要がある。また、このと
き、大電力系統では大容量の遮断器が必要であり、この
ような場合には、大きな操作力が容易に得られるという
理由から、主として流体駆動装置を用いて遮断器を操作
するのが通例である。
【0003】そして、この遮断器操作用の流体駆動装置
に必要な性能としては、高速で遮断器を開路させ得るこ
と、及び遮断器を開路動作させた後は、閉路指令が与え
られない限りは必ず開路状態の保持が得られ、決して勝
手に閉路動作させてはならないということがある。
【0004】ところで、このような遮断器操作用の流体
駆動装置では、遮断器を操作する流体圧シリンダの制御
系として、開路操作系統と閉路操作系統を備え、それぞ
れに開路指令と閉路指令を個別に与えることにより、流
体圧シリンダが流体の圧力により動き、遮断器の接点を
操作するようになっているのが通例である。
【0005】このため、閉路操作系統に何らかの異常が
生じたり、閉路指令が解除されずに残っていたりしたと
きには、所定の開路指令により開路操作系統が所定の開
路操作を完了して復帰した後に再び閉路操作系統が作動
し、閉路操作状態にしてまうことになり、遮断器が勝手
に閉路動作されてしまうという誤動作事故が発生する虞
れがある。
【0006】そこで、例えば特開平9−92096号公
報に記載されている従来技術では、遮断器動作用流体圧
駆動装置の開路操作系統に鎖錠弁を設け、この鎖錠弁を
開くことにより開路操作系統の開路操作が維持され、閉
路操作系統の動作を禁止し、誤動作が防止されるように
していた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術は、鎖錠
弁自体の的確動作について充分に配慮がされているとは
言えず、確実な鎖錠機能を保証する点に問題があった。
すなわち、従来技術では、閉路操作系統のパイロット室
圧力と開路操作系統のパイロット室圧力の両者の圧力関
係で鎖錠弁が動作するようになっている。
【0008】このため、何等かの理由により、閉路操作
系統の戻りポートに中間圧力が残存していたときには、
閉路操作系統のパイロット室の圧力を復帰させても、鎖
錠弁は動作せず、このため、開路操作系統による開路操
作後に、上述の戻りポートに残存する中間圧力により遮
断器が閉路するという誤動作が発生してしまうのであ
る。
【0009】本発明の目的は、正常な閉路操作には何ら
影響を及ぼすことなく、遮断器が開路状態にされている
ときでの誤動作による閉路動作が確実に防止できるよう
にした遮断器の流体駆動装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的は、流体圧アク
チュエータにより遮断器を開閉操作し、開路指令と閉路
指令のそれぞれの一方による操作後、その操作状態を、
前記流体圧アクチュエータ制御用の主制御弁のパイロッ
ト弁内に残存する流体の圧力により保持する方式の遮断
器の流体駆動装置において、前記閉路指令により開弁動
作するパイロット弁が閉じているときの1次側の圧力
が、前記主制御弁のパイロット弁内に残存する流体の圧
力よりも高いことを条件として動作する鎖錠弁を設け、
該鎖錠弁の動作により前記主制御弁のパイロット弁内の
圧力上昇が抑制されようにして達成される。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明による遮断器の流体
駆動装置について、図示の実施形態により詳細に説明す
る。図1は、本発明の一実施形態で、図において、1は
遮断器の接触子(接点)で、これがピストン2と流体圧シ
リンダ3からなる流体圧アクチュエータにより操作され
るようになっている。また、同じく5は供給ポートで、
この供給ポート5は流体圧源となるポンプ6とアキュム
レータ7に接続され、常時、例えば320kg/cm2 程度
の圧力(以下、定格圧力という)の流体が供給されてい
る。ピストン2は流体圧シリンダ3の中にあり、流体圧
により、図において左右に動かされ、図示のように左に
動かされているときには接触子1を閉じ、反対に右に動
かされたときは接触子1を開く。
【0012】流体圧シリンダ3内にあるピストン2の小
受圧面積側4aは、流体圧源となるポンプ6及びアキュ
ムレータ7に連なる供給ポート5が接続され、これらか
ら常時、定格圧力の流体が供給されている。
【0013】一方、流体圧シリンダ3の大受圧面積側4
bは、主制御弁8の制御ポート9が接続され、これから
大受圧面積側4bにも定格圧力の流体が供給されるよう
になっている。従って、流体圧シリンダ3の大受圧面積
側4bに流体が供給されることによりピストン2は左に
動いて接触子1が閉路動作し、ここから流体が排出され
ることによりピストン2は右に動いて接触子1が開路動
作されることになる。
【0014】主制御弁8のポペット部の背面には、供給
ポート5に連なっている供給ポート10を介して常時、
定格圧力(高圧)の流体が供給されており、従って、主制
御弁8のパイロット室12に対する流体の切り替えによ
り、この主制御弁8は図において左右に動き、制御ポー
ト9を供給ポート10と戻りポート11の何れかに選択
的に接続されるようになっている。
【0015】そして、いま、主制御弁8が右に動かされ
ることにより、制御ポート9が戻りポート11に接続さ
れたとすると、流体圧シリンダ3の大受圧面積側4bの
定格圧力の流体は戻りポート11を通過して大気中に排
出され、これによりピストン2は右に動き、接触子1が
開路動作される。反対に図示のように、主制御弁8が左
に動かされ、制御ポート9が供給ポート10に接続され
たとすると、流体圧シリンダ3の大受圧面積側4bに定
格圧力の流体が供給され、接触子1が閉路動作されるこ
とになる。
【0016】次に、主制御弁8の動作制御について説明
する。まず、閉路動作時での主制御弁8のパイロット室
12に対する流体の供給は、閉路指令が閉路用駆動手段
36に入力され、閉路用制御弁13が動作されることに
より制御される。すなわち、電磁弁からなる閉路用駆動
手段36に閉路指令が入力されると、ボール状の閉路用
パイロット弁14が開き、その1次側20内が2次側3
3から戻りポート35に接続され、この結果、1次側2
0は大気圧(圧力0)状態になる。
【0017】そうすると、この閉路用パイロット弁14
の1次側20に接続されている閉路用制御弁13の第1
パイロット室22内の高圧の流体は、閉路用パイロット
弁14の1次側20から2次側33を通過しながら戻り
ポート35に排出されることになる。一方、この閉路用
制御弁13の第2パイロット室24と、そのポペット弁
部43の1次側26は、共に供給ポート10に接続さ
れ、常時、定格圧力の流体が供給されている。
【0018】従って、閉路用制御弁13の第1パイロッ
ト室22内の流体が排出されると、この閉路用制御弁1
3に駆動力が働き、この結果、図で上方に動き、ポペッ
ト弁部43が開弁する。この閉路用制御弁13の開弁動
作により、そのポペット弁部43の1次側26内の高圧
の流体は2次側27に排出され、これに接続された逆止
弁28を通って主制御弁8のパイロット室12に供給さ
れ、この結果、主制御弁8が図示のように左方向に動か
され、これによりピストン2が動作して接触子1を閉路
動作させるのである。
【0019】こうして接触子1が閉路状態にされた後、
主制御弁8のパイロット室12内には、供給ポート10
から絞り17を通って定格圧力の高圧流体が供給され、
これにより主制御弁8の閉路位置での保持が確保され
る。そして、ピストン2が接触子1を閉路動作させる方
向に移動すると、図示してない連動制御系により閉路指
令が解除され、閉路駆動手段36はリセットされ、これ
により、閉路用パイロット弁14はバネ38の復帰力に
より閉じる。
【0020】閉路用パイロット弁14が閉じると、供給
ポート10から絞り18を経由して閉路用制御弁13の
第1パイロット室22に定格圧力の高圧の流体が供給さ
れ、これにより、閉路用制御弁13も閉じられる。こう
して、閉路用制御弁13が閉弁状態にあるとき、主制御
弁パイロット室12内の高圧の流体は逆止弁28により
阻止され、絞り29を通過して戻りポートに接続される
のが遮断されるので、主制御弁パイロット室12内には
定格圧力状態が残存され、閉路状態を保持することがで
きる。
【0021】次に、開路動作時での主制御弁8のパイロ
ット室12に対する流体の供給は、開路指令が開路用駆
動手段37に入力され、開路用制御弁15が動作される
ことにより制御される。すなわち、開路用駆動手段37
は電磁弁からなり、これに開路指令が入力されると、開
路用パイロット弁16が開き、その1次側21が2次側
34に接続され、高圧の流体は戻りポート35に排出さ
れる。
【0022】この結果、供給ポート10から絞り19を
介して開路用制御弁15の第1パイロット室23に供給
されている高圧の流体も、開路用パイロット弁16の1
次側21と2次側34を経由して戻りポート35に排出
され、第1パイロット室23内は大気圧になる。このと
き、供給ポート10からの高圧流体は、絞り19により
絞られながら供給されるため、第1パイロット室23内
の圧力が定格圧力になってしまうことはない。
【0023】こうして、開路用制御弁15の第1パイロ
ット室23内が低圧(大気圧)になると、供給ポート10
に接続されている開路用制御弁15の第2パイロット室
25内の高圧状態と、主制御弁8のパイロット室12に
接続され、高圧の流体が供給されているポペット弁部の
1次側31内の流体の圧力により、開路用制御弁15が
開動作し、図で上方に動く。
【0024】この開路用制御弁15の開動作により、そ
のポペット弁部の1次側31の高圧の流体はポペット弁
部の2次側32に排出され、この結果、主制御弁パイロ
ット室12内の高圧の流体が排出されることになり、主
制御弁8が開路動作し、図で右方に動き、これによりピ
ストン2も開路動作し、接触子1は開路される。
【0025】接触子1が開路動作すると、図示してない
連動制御系により開路用駆動手段37がリセットされる
ため、バネ39の復帰力によって開路用パイロット弁1
6が閉じ、元の状態に戻る。この後は、主制御弁パイロ
ット室12内に残存する大気圧により、開路状態が保持
されることになる。
【0026】そして、この開路用パイロット弁16が閉
じた後は、その1次側21及び開路用制御弁15の第1
パイロット室23には、絞り19を通過した高圧の流体
が供給され、これによりパイロット室23内が高圧状態
になると、開放していた開路用制御弁15が閉じられ、
以後、閉止状態を維持する。
【0027】以上が、正規な指令による通常の遮断器の
開閉操作であるが、既に説明したように、ここで接触子
1が開路状態にされた後は、正規の閉路指令が発令され
ない限り、接触子1が閉路される方向にピストン2の動
きをもたらすような主制御弁8と閉路用制御弁13及び
閉路用パイロット弁14の動作は、絶対に起こさせては
ならない。
【0028】しかしながら、ここで、もしも閉路用制御
弁13のポペット弁部43が、僅かでも開いていたとす
ると、このポペット弁部43の1次側26内にある高圧
の流体がポペット弁部13の2次側27に流出してしま
う。そして、このときの高圧の流体の流出量が、絞り2
9から戻りポート30に排出される流量よりも多い場合
は、流路44内に流体が満たされてしまう。
【0029】そうすると、流路44内の圧力は定格圧力
に向かって上昇していき、逆止弁28を通過して主制御
弁パイロット室12内に達した後、圧力が上昇し、やが
て主制御弁8が動作し、最終的に接触子1が閉路してし
まうという誤動作発生の虞れを生じる。この誤動作は、
遮断器では重大事故に繋がってしまう虞れがあること
は、既に説明した通りである。
【0030】従って、万が一、閉路用制御弁13のポペ
ット弁部43が僅かでも開いて、流体が排出されたとし
ても、流路44内の圧力が上昇しないようにしなければ
ならないが、このためには、ピストン2と主制御弁8が
接触子1を開路状態にしているとき、つまり、主制御弁
パイロット室12内が低圧状態にあるときときには、流
路44内の流体を戻りポート40に排出し続けるように
してやれば良い。そこで、この実施形態では、鎖錠弁4
1を設けたものである。
【0031】この鎖錠弁41は、図2に拡大して詳細に
示したように、第1パイロット室42に嵌合した小径部
41aと、第2パイロット室45に嵌合した中径部41
b、第3パイロット室46に嵌合した大径部41c、そ
れに1次側47と2次側48の間に契合したポペット弁
部41dを備えている。
【0032】そして、このとき、この鎖錠弁41の第1
パイロット室42の径aと、第2パイロット室45の径
b、第3パイロット室46の径c、それにポペット弁部
41dが契合した2次側48の径dについては、b>c
>d>aの関係が成立するように構成してある。
【0033】この結果、鎖錠弁41が流体から圧力を受
ける面の径の大きさは、第2パイロット室45と第3パ
イロット室46の受圧面積径b、第3パイロット室46
とポペット弁部の1次側47の接合する径c、ポペット
弁部41dの2次側48の受圧面積径d、第1パイロッ
ト室42の受圧面積径aの順となっている。
【0034】次に、この鎖錠弁41について、図示のよ
うに、流体回路を接続する。まず、その第1パイロット
室42は供給ポート10に接続させ、ここが常時、定格
圧力の流体で満たされているようにし、これにより、こ
の鎖錠弁41には、常時、閉弁方向の力が与えられてい
るようにしておく。また、その第2パイロット室45は
主制御弁パイロット室12内に接続させ、これにより、
主制御弁8のパイロット室12内が高圧の流体で満たさ
れているときも、鎖錠弁41には、同じく閉弁方向の力
が加えられたままになるようにしておく。
【0035】一方、この鎖錠弁41の第3パイロット室
46には閉路用パイロット弁の1次側20を接続し、こ
れにより、閉路用パイロット弁14が復帰している間
は、ここが高圧の流体で満たされ、このときは、鎖錠弁
41に開弁方向の力が働くようにしておく。そして、鎖
錠弁41のポペット弁部41dの1次側47は、閉路用
制御弁13のポペット弁部43の2次側27に接続し、
ポペット弁部41dの2次側48は戻りポート40に接
続しておき、それぞれ大気圧に保たれるようにしてお
く。
【0036】次に、この鎖錠弁41による鎖錠機能につ
いて説明する。図3は、遮断器閉路状態をA、遮断器開
路状態をB、閉路用パイロット弁14が開いた状態を
C、閉路用制御弁13が動作した状態をD、主制御弁8
が動作した状態をE、閉路用パイロット弁14が復帰し
た状態をF、そして閉路用制御弁13が復帰した状態を
Gとし、それらに対応して鎖錠弁41に与えられる保持
力について示したものであり、以下、この図3により説
明する。
【0037】なお、この図3では、図示のように、A→
B→C→D→E→F→Gと、各状態が順次遷移していっ
た場合が示されているので、ここでは、これらA〜Gの
各状態毎に順次、説明する。
【0038】<Aになっているとき>遮断器を閉路状態
にしたとき、つまり接触子1が閉路しているときは、供
給ポート10が常時、定格圧力一杯に保たれているの
で、これに接続されている鎖錠弁41の第1パイロット
室42と主制御弁パイロット室12、それに閉路用パイ
ロット弁室20は何れも定格圧力になる。
【0039】他方、閉路制御弁ポペット2次側27は戻
りポート40の圧力、すなわち、大気圧(圧力0)にな
り、従って、図2で示したように、各受圧面積に設けて
ある差(b>c>d>a)により、鎖錠弁41には、図で
は下向きの閉止保持力(正)が働き、従って、このとき
は、ポペット弁部41dは閉弁状態に保持される。
【0040】<Bになったとき>次に、遮断器を開路状
態にしたとき、つまり接触子1が開路しているときは、
鎖錠弁41の第1パイロット室42は定格圧力、主制御
弁パイロット室12は大気圧、閉路用パイロット弁室2
0は定格圧力、閉路制御弁13のポペット2次側27は
大気圧になり、従って、このときは、第1パイロット室
42が定格圧力になっていても、上記した受圧面積に設
けてある差(b>c>d>a)の関係から、鎖錠弁41に
は、図では上向きの開き駆動力(負)が働き、ポペット弁
部41dは完全に開弁される。
【0041】そして、この状態では、もしも閉路用制御
弁13のポペット弁部43が何等かの異常で開弁し、高
圧流体がポペット弁部43の2次側27に排出されてし
まったとしても、この流体は、鎖錠弁41のポペット弁
部41dの1次側47から2次側48を通過して、戻り
ポート40に排出されてしまうので、主制御弁8のパイ
ロット室12が高圧になる虞れは完全に防止され、この
結果、遮断器の誤った閉路動作を確実に抑えるという鎖
錠機能が果たされることになる。
【0042】次に、遮断器が開路状態から閉路状態に移
行する過渡状態での動作、すなわちC〜Gでの過渡状態
での動作について説明する。 <BからCになったとき>閉路用パイロット弁14が開
弁動作すると、鎖錠弁第1パイロット室42は定格圧力
のままで、主制御弁パイロット室12と閉路用パイロッ
ト弁室20、それに閉路用制御弁ポペット2次側27が
それぞれ大気圧になる。この結果、鎖錠弁41は閉弁方
向に動作する。
【0043】<CからDになったとき>閉路用制御弁1
3が開弁したとすると、鎖錠弁第1パイロット室42の
定格圧力は変わらないが、主制御弁パイロット室12と
閉路用パイロット弁室20は大気圧になり、閉路用制御
弁13のポペット弁部43の2次側27は定格圧力にな
るので、鎖錠弁41は、それに働く閉弁方向(正)の保持
力は若干低下するが、そのまま閉弁状態を保持する。
【0044】<DからEになったとき>主制御弁8が動
作した場合には、鎖錠弁第1パイロット室42と主制御
弁パイロット室12は共に定格圧力、閉路用パイロット
弁室20は大気圧、閉路用制御弁ポペット2次側27は
定格圧力になるので、鎖錠弁41は閉弁方向の保持力を
増すだけであり、閉弁状態には変わりは生じない。
【0045】<EからFになったとき>遮断器が閉路す
る途中で閉路用パイロット弁14が復帰して、弁が閉じ
てしまったとすると、鎖錠弁第1パイロット室42と主
制御弁パイロット室12、閉路用パイロット弁室20、
それに閉路用制御弁13のポペット弁部43の2次側2
7のそれぞれは何れも定格圧力になるので、鎖錠弁41
に掛かっていた保持力は低下するが、図示のように、閉
弁方向(正)であることに変わりは無く、閉弁状態を保持
する。
【0046】<FからGになったとき> 最後に、閉路用制御弁13が閉止状態に復帰すると、鎖
錠弁41の第1パイロット室42と主制御弁パイロット
室12、それに閉路用パイロット弁室20は、それぞれ
定格圧力になり、閉路用制御弁13のポペット弁部43
の2次側27は大気圧になる。従って、鎖錠弁41は、
閉弁方向の保持力が若干増加するだけであり、閉弁状態
を保持する。
【0047】従って、この実施形態によれば、開路用制
御弁15により主制御弁パイロット室12内が大気圧に
され、遮断器が開路状態に操作されると、これと共に鎖
錠弁41も開弁され、その後は、正規な閉路指令により
閉路用パイロット弁14が開弁され、閉路用パイロット
弁室20内が大気圧に戻されるまでは、この鎖錠弁41
は開弁状態に保持されるので、誤動作による遮断器の閉
路動作防止という鎖錠機能を確実に得ることができ、重
大事故の発生を未然に抑えることができる。
【0048】そして、この実施形態における鎖錠弁41
は、図3のAと、B〜Gのときの保持力特性から明らか
なように、正規な閉路指令による遮断器の動作に際して
は常に確実に閉弁状態を保つから、正規の動作指令に基
づく正常な遮断器の動作には何等の影響も及ぼすことは
なく、常に正しい動作を得ることができる。
【0049】
【発明の効果】本発明によれば、遮断器の接触子を駆動
するピストンを動作させる主制御弁の戻りポートの流路
途中に鎖錠弁を設け、開路操作系弁類が開路状態にある
ときはこの鎖錠弁が開放状態に保たれるようにし、これ
により、主制御弁のパイロット室を直接戻りポートに接
続させ、低圧流路内の流体の異常な圧力上昇を抑制する
ようにしたので、遮断器の誤った閉路動作を確実に防止
することができる。
【0050】しかも、正常な閉路動作に際しては、この
鎖錠弁は閉止状態を保持し、閉路用制御弁の動作に影響
を及ぼすことはないので、複雑な動作論理は不要であ
り、簡単な構成で済む。また、この結果、本発明によれ
ば、必要な鎖錠弁の流体経路が、供給ポートと主制御弁
パイロット室及び閉路用制御弁パイロット室に対するも
のだけで済み、鎖錠弁は単純な流体の受圧力だけで動作
されるので、信頼性の高い流体駆動装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による遮断器の流体動作装置の一実施形
態を示す断面図である。
【図2】本発明の一実施形態における鎖錠弁の拡大説明
図である。
【図3】本発明の一実施形態における鎖錠弁の動作特性
図である。
【符号の説明】
1 遮断器の接触子 2 ピストン 3 流体圧シリンダ 8 主制御弁 13 閉路用制御弁 15 開路用制御弁 36 閉路用駆動手段(電磁弁) 37 開路用駆動手段(電磁弁) 41 鎖錠弁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 武田 康秀 茨城県日立市国分町一丁目1番1号 株 式会社 日立製作所 国分工場内 (72)発明者 城土井 崇 茨城県日立市国分町一丁目1番1号 株 式会社 日立製作所 国分工場内 (72)発明者 野上 忠彦 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社 日立製作所機械研究所内 (56)参考文献 特開 平9−92096(JP,A) 特開 平9−161623(JP,A) 特開 平11−96859(JP,A) 特開 昭55−32340(JP,A) 特開 昭50−136666(JP,A) 特開 平1−239719(JP,A) 特開 平7−235245(JP,A) 特開 平9−306305(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01H 33/30 H01H 3/24

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流体圧アクチュエータにより遮断器を開
    閉操作し、開路指令と閉路指令のそれぞれの一方による
    操作後、その操作状態を、前記流体圧アクチュエータ制
    御用の主制御弁のパイロット弁内に残存する流体の圧力
    により保持する方式の遮断器の流体駆動装置において、 前記閉路指令により開弁動作するパイロット弁が閉じて
    いるときの1次側の圧力が、前記主制御弁のパイロット
    弁内に残存する流体の圧力よりも高いことを条件として
    動作する鎖錠弁を設け、 前記鎖錠弁の動作により前記主制御弁のパイロット弁内
    の圧力上昇が抑制されように構成したことを特徴とする
    遮断器の流体駆動装置。
  2. 【請求項2】 請求項1の遮断器の流体駆動装置におい
    て、 前記鎖錠弁は、前記流体圧アクチュエータの開路操作系
    弁類が開路操作状態にあるときは、前記動作状態を保持
    し、前記流体圧アクチュエータの閉路操作系弁類が閉路
    操作途中を含む閉路操作状態にあるときは、不動作状態
    を保持するように構成されていることを特徴とする遮断
    器の流体駆動装置。
  3. 【請求項3】 流体圧アクチュエータにより遮断器を開
    閉操作し、開路指令と閉路指令のそれぞれの一方による
    操作後、その操作状態を、前記流体圧アクチュエータ制
    御用の主制御弁のパイロット弁内に残存する流体の圧力
    により保持するための制御弁類を備えた遮断器の流体駆
    動装置において、 前記制御弁類は、 流体圧シリンダへの流体の供給排出を制御する主制御弁
    と、 前記閉路指令により前記主制御弁のパイロット室を供給
    ポートに接続する閉路用制御弁と、 前記閉路用制御弁のパイロット室を戻りポートに接続す
    る閉路用パイロット弁と、 前記開路指令により前記主制御弁のパイロット室を戻り
    ポートに接続する開路用制御弁と、 前記開路用制御弁のパイロット室を戻りポートに接続す
    る開路用パイロット弁と、 前記閉路用制御弁の戻りポートに接続した鎖錠弁とで構
    成され、 且つ、前記鎖錠弁は、前記主制御弁が開路操作状態にあ
    り、且つ、前記閉路用制御弁のパイロット室の流体が高
    圧力状態にあるとき開弁状態にされ、前記閉路指令が供
    給されたときを除き、前記主制御弁の閉路操作を無効に
    するように構成されていることを特徴とする遮断器の流
    体駆動装置。
  4. 【請求項4】 請求項3の遮断器の流体駆動装置におい
    て、 前記鎖錠弁は、その1次側が前記閉路用制御弁の戻りポ
    ートの一部に接続されその2次側は、前記閉路用制御弁
    の戻りポートに接続されることにより、前記鎖錠弁の開
    動作時、前記閉路用制御弁の戻りポートが直接、大気圧
    中に接続されるように構成されていることを特徴とする
    遮断器の流体駆動装置。
  5. 【請求項5】 請求項3の遮断器の流体駆動装置におい
    て、 前記鎖錠弁の第1パイロット室は供給ポートに接続さ
    れ、第2パイロット室は前記主制御弁のパイロット室に
    接続され、第3パイロット室は前記閉路用制御弁のパイ
    ロット室に接続されていることを特徴とする遮断器の流
    体駆動装置。
  6. 【請求項6】 請求項5の遮断器の流体駆動装置におい
    て、 前記鎖錠弁は、前記第2パイロット室での受圧面積が最
    大で、前記1次側での受圧面積が2番目の大きさにな
    り、前記2次側での受圧面積が3番目の大きさになり、
    前記第1パイロット室での受圧面積が最小になるように
    構成されていることを特徴とする遮断器の流体駆動装
    置。
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