JP3347376B2 - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JP3347376B2
JP3347376B2 JP36101992A JP36101992A JP3347376B2 JP 3347376 B2 JP3347376 B2 JP 3347376B2 JP 36101992 A JP36101992 A JP 36101992A JP 36101992 A JP36101992 A JP 36101992A JP 3347376 B2 JP3347376 B2 JP 3347376B2
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信彦 竹腰
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  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)
  • Color Electrophotography (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、像担持体上に可視画像
(トナー像)を形成し、このトナー像を転写材担持体に
て搬送される転写材に転写するようにした画像形成装置
に関するものであり、例えば電子写真方式或は静電記録
方式の画像形成装置、特に、電子写真感光体の如き像担
持体に複数の色の異なった画像を形成し、該画像を同一
転写材に順次転写する方式のカラー電子写真複写装置、
プリンターなどに好適に応用し得る。
【0002】
【従来の技術】従来、複数の画像形成部を備え、各画像
形成部にてそれぞれ色の異なったトナー像を形成し、該
トナー像を同一転写材に順次転写する画像形成装置、所
謂カラー画像形成装置が種々提案されているが、その中
で多用されているのが多色電子写真方式によるカラー記
録装置である。
【0003】斯かるカラー電子写真記録装置の一例を図
9に基づいて簡単に説明すると、カラー電子写真記録装
置の装置本体内には第1、第2、第3及び第4画像形成
部Pa、Pb、Pc及びPdが併設され、各々異なった
色の画像が、潜像、現像、転写の各プロセスを経て形成
される。つまり、画像形成部Pa、Pb、Pc、Pd
は、それぞれ専用の像担持体、本例では電子写真感光ド
ラム1a、1b、1c、1dを具備し、各画像形成部P
a、Pb、Pc、Pdにて形成された電子写真感光ドラ
ム1a、1b、1c、1d上のトナー像が、各画像形成
部に隣接して移動する転写材担持体8上に担持して搬送
される転写材6上に転写される。更に、転写材6上のト
ナー像は、定着部7にて加熱及び加圧し、定着された
後、記録画像として機外へと排出される。
【0004】更に説明すると、感光ドラム1a、1b、
1c、1dの外周には、露光ランプ21a、21b、2
1c、21d、ドラム帯電器2a、2b、2c、2d、
光源装置(図示せず)、該光源装置より発せられた光を
スキャンするためのポリゴンミラー17、電位センサー
22a、22b、22c、22dが設けられている。光
源装置から発せられたレーザー光をポリゴンミラー1
7、fθレンズ(図示せず)などを介して感光ドラム1
a、1b、1c、1dを走査し、各感光ドラム上に画像
信号に応じた潜像を形成する。
【0005】各感光ドラム上に形成された潜像はそれぞ
れ、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの各色現像
剤を収容した現像器3a、3b、3c、3dにてトナー
像とされる。
【0006】このトナー像は、転写材カセット60から
レジストローラ13を経て転写材担持体8へと供給さ
れ、そして転写材担持体8にて各画像形成部を通して搬
送される転写材6上に転写される。
【0007】本例にて、転写材担持体8は、ポリエチレ
ンテレフタレート樹脂フィルムシート(PETシート)
や、ポリフッ化ビニリデン樹脂フィルムシートや、ポリ
ウレタン樹脂フィルムシートなどの誘電体樹脂性のフィ
ルムであり、その両端部を互いに重ね合わせて接合し、
エンドレス形状にしたものか、或いは、継ぎ目を有しな
い(シームレス)ベルトが用いられている。
【0008】この転写材担持体8が、回転し始めると、
転写材カセット60から送り出された転写材6は、レジ
ストローラ13から転写材担持体8上へ供給される。こ
のとき画像書き出し信号がONとなり、あるタイミング
により第1感光ドラム1a上に画像形成を行い、トナー
像が形成される。このトナー像は、コロトロンとされる
転写帯電手段4aの電界又は電荷付与作用により転写材
上に転写される。このとき転写材6は、転写材担持体8
上に静電吸着力で保持された状態となり、この状態にて
次の第2画像形成部Pb、更にそれ以降の画像形成部へ
と搬送され、それぞれトナー像が転写される。このよう
にして第4画像形成部Pdのトナー像が転写された転写
材6は、分離帯電器14及び剥離帯電器15によって除
電され、それにより静電吸着力が減衰し、転写材担持体
8から離脱し、定着部7へと搬送される。
【0009】定着部7は、定着ローラ71及び加圧ロー
ラ72を備え、送給されてくる転写材上のトナー像を加
熱、加圧により定着画像とする。
【0010】転写後、感光ドラム1a、1b、1c、1
d上に残留した現像剤は、感光体クリーニング部5a、
5b、5c、5d、により除去され、引き続き行われる
次の潜像形成に備えられる。又、転写材担持体8上に残
留した現像剤は、ベルト除電器12によって除電され静
電吸着力を取り除かれた後、ベルトクリーニング部9に
て、転写材担持体8に対し相対速度を持って回転するフ
ァーブラシ16によって掻き落とされる。ベルトクリー
ニング手段としては、その他に、ブレード或は不織布、
又はそれ等の併用などが一般的によく用いられる。
【0011】上記構成において、感光ドラムのような像
担持体1上に形成されたトナー像を転写材6上に良好に
転写するために、像担持体1と転写材担持体8の当接点
上流側において転写電界を遮断するための規制部材が配
置されることがある。即ち、像担持体1上のトナー像を
忠実に再現するような転写を行なうためには、転写電界
を規制し、トナー像を形成している色剤微粒子、所謂ト
ナーが飛び散ることを防止することが必要である。
【0012】このために、転写帯電手段として、図示す
るように、一般によく用いられるコロトロン4に規制部
材403(403a、403b、403c、403d)
を設けることもできるが、最も容易な構成としては、図
10に示すように、ブラシ形状或は板形状の電極、特に
板形状電極を用いることが頻繁に行なわれており、これ
によって、転写電界を精度よく印加することができる。
【0013】一方、板形状電極を使用した場合には、転
写時に、像担持体1と転写材6との接する圧が強すぎる
と、トナーが像担持体1上に押圧され、転写材6上に転
写されずに像担持体1上に残留する現象が発生する。そ
こで、転写帯電手段に、板状接触電極を用いる場合に
は、なるべく均一且つ低圧に転写材担持体8に接触させ
るため、図10に示すような態様で接触させることが一
般的であった。
【0014】つまり、板状接触電極4は、電界付与部材
としての板状導電性ブレード401と、転写上流側に位
置して設けられた電界規制部材403とを備え、ブレー
ド401には電極402を介して所定の電圧が印加さ
れ、しかもブレード401は転写材担持体8の移動方向
に対して順方向に、即ち、下流側に傾いて当接するよう
に構成された。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の板状転写帯電手段4は、像担持体1と転写材6との
当接圧を軽くし得るとはいっても、転写材担持体8と板
状転写帯電手段4とは相対速度を持って互いに接触して
いるため、双方に摩耗が生じてしまう。特に、板状転写
帯電手段4の導電性ブレード401として、動摩擦係数
(μ)の高いゴムを用いる場合には、著しい削れ現象が
生じ、転写材担持体8と接触するエッジ部が摩耗し、当
接領域(転写領域)の増大、更には、エッジ部が転写材
担持体8と接触する当接位置(転写位置)が搬送方向上
流側へと変化し、放電現象を誘発する原因にもなり、結
果的に転写不良が発生することとなる。そして、ブレー
ド401は導電性部材で構成されているため、削れると
削りカスが、他の電極や、基板、配線などに回り込み、
放電、リーク等の原因にもなる。
【0016】一方、ブレード401として、削れを少な
くするために金属のような硬い部材を用いると、搬送不
良の転写材処理時、装置の組み上げ時、装置内清掃時の
ように、非動作時だけでなく、例えば、像担持体への残
留電荷を防止したり、像担持体と転写材担持体との不要
な摩擦を防止したり、或は像担持体上で現像濃度検知制
御をする際など、像担持体と転写材担持体との圧解除を
するため転写帯電手段を転写材担持体から離間可能な構
成にしたとき、転写材担持体又は像担持体を損傷すると
いう欠点がある。
【0017】又、図10のような構成では、導電性ブレ
ード401の弾性力によって当接圧が支配されているの
で、ブレード401のへたりや、クリープ、又は、ゴム
の硬化など、当接圧を安定的に維持することが難しいと
いう欠点があった。
【0018】更に、転写帯電手段4が直接、転写材担持
体に接触して転写電界付与するために、飛散トナーや紙
粉などの汚物が堆積し、それが帯電むらとなり、転写効
率が不均一になるという欠点があった。
【0019】従って、本発明の目的は、転写材担持体と
摺擦する板状転写帯電手段のゴム層エッジ部の摩耗を抑
制して、転写電界付与時に、適切な圧力と接触位置を安
定的に維持し、それによって良好な転写電界の印加と、
転写材担持体の長寿命化、転写材の安定搬送を可能と
し、像担持体上の像を転写材担持体に担持された転写材
に良好に転写することのできる画像形成装置を提供する
ことである。
【0020】
【課題を解決するための手段】上記目的は本発明に係る
画像形成装置にて達成される。要約すれば、本発明は、
像を担持する像担持体と、転写材を担持する移動可能な
転写材担持体と、ゴム層を備え、前記像担持体上の像を
前記転写材担持体に担持された転写材に転写する板状の
転写帯電手段と、を有し、前記転写帯電手段は、前記転
写材担持体の移動方向下流側に傾くように設けられ、像
転写時、前記転写材担持体の転写材を担持する側とは反
対側に接触する画像形成装置において、前記転写帯電手
段は、前記ゴム層のエッジ部が前記転写材担持体と対向
する位置に前記転写材担持体と接触する樹脂層を備え、
前記樹脂層は、前記ゴム層より動摩擦係数が小さく、且
つ、電気抵抗が大きくされていることを特徴とする画像
形成装置である。本発明の一実施態様によると、前記樹
脂層はフッ素原子を含有する樹脂層である。他の実施態
様によると、前記樹脂層は、像転写時、前記転写材担持
体と接触する接触位置よりも前記転写材担持体の移動方
向上流側に形成される転写電界を規制する。本発明の他
の実施態様によると、前記像担持体から前記転写材担持
体に担持された転写材に複数色の像を順次転写する。本
発明の更に他の実施態様によると、前記像担持体は複数
色の像をそれぞれ担持するために複数設けられ、前記転
写帯電手段は前記各像担持体から前記転写材担持体に担
持された転写材に複数色の像をそれぞれ転写するために
複数設けられる。
【0021】
【実施例】以下、本発明に係る画像形成装置を図面に則
して更に詳しく説明する。本発明は、図9に関連して説
明したカラー電子写真記録装置に具現化されるものと
し、本実施例では、転写帯電手段が相違するのみである
ので、カラー電子写真記録装置の全体構成についての説
明は省略し、本発明に従って構成される転写帯電手段の
構成について詳しく説明する。
【0022】実施例1 図1は、本発明に従って構成される転写帯電手段4の一
実施例を示す。この実施例によると、転写帯電手段、即
ち、電界付与部材4は、転写材搬送方向に対し垂直方向
(以下「スラスト方向」という。)に延在した長方形の
板状導電性ゴムから成る導電層401と、この導電層4
01に対しスラスト方向に均一電圧が印加できるよう
に、導電層401に導電性結着剤406にて接合された
高導電性の電極402とにて構成される。
【0023】更に、本発明によれば、導電層401が、
転写材担持体8と当接する面上に、この導電層401を
構成している材料よりも動摩擦係数(μ)の低い当接層
405が、コーティングなどにて設けられる。
【0024】更に又、図2に示すように、電極402、
導電層401、当接層405より構成した電界付与部材
に対し、板又はフィルム状の弾性帯などで作製される押
圧部材404を、導電層401の当接層405が配置さ
れた側とは反対の側に設け、スラスト方向に均一且つ転
写に適切な押圧力が得られるように構成することも可能
である。この実施例では、押圧力をより均一にするため
に、転写帯電手段4の一部として、別部材からなる押圧
部材404を設ける構成とされたが、この押圧力を、電
界付与部材を構成する導電層401、当接層405、或
は電極402の弾性を利用し、この押圧部材404を兼
ねることも可能である。
【0025】以上、いずれの構成の転写帯電手段4にお
いても、導電層401には、一般に、SBR、BR、E
PDM、ウレタン、シリコンゴム、クロロプレン、エピ
クロルヒドリンゴム等にカーボンブラックその他の導電
性フィラーを配合したものが用いられ、硬度は、JIS
A 40〜80°の範囲内のものが好適である。この
とき、図2に示す実施例のように押圧部材404を設け
た場合には柔らかく、一方、導電層401の弾性によ
り、押圧力を維持する場合には、硬いものを用いるのが
一般的である。又、電気抵抗としては、体積抵抗で、1
2 〜108 Ω・cmの範囲に調整したものとされ、厚
みは、像担持体1が転写材6と当接している巾(以下
「ニップ部」と記す)よりも狭い領域にて転写材担持体
8と転写帯電手段4が当接できるような厚さとされる
が、耐久性、取扱い性、コスト等の点で、より好ましく
は、1mm程度とされる。
【0026】一方、当接層405としては、PTFEや
PFAのようなフッ素系の樹脂、ポリウレタンのエラス
トマー、フッ化黒鉛、或はポリカーボネート樹脂のよう
なエンジニアリングプラスチック、その他低摩擦化のた
めの各種表面改質材を用いることができる。
【0027】当接層405を設ける目的は、前述したよ
うに、導電層401の削れ防止の他に、トナー融着等の
汚れ防止、当接部で適正電界を印加するべく電気抵抗や
接触抵抗の適正化であり、更に、構成によっては、転写
時に搬送方向上流側の電界規制を兼ねることも可能であ
る。
【0028】しかしながら、これらの目的を満足させる
には、当接層405が、前記導電層401よりも動摩擦
係数が低く且つ電気抵抗が高いことが必要であり、従っ
て、上記材質のどんな組合わせでも良いわけではなく、
転写帯電手段4の電界付与手段として機能しなければな
らない。そのためには、導電層401と、当接層405
とにて構成される電界付与部材を、転写帯電手段4とし
て用いたときの印加電流Iと印加電圧Vとから求められ
るインピーダンスR(≡V/I)が、転写帯電手段、即
ち、電界付与部材のインピーダンスR0を差し引いたイ
ンピーダンスRTに対して、102倍以上(102オーダ
ー以上)大きくならないことが必須である。
【0029】前記インピーダンスRT は、転写材担持体
8、転写材6、トナー、像担持体1及び、各々が接する
際にできる空間のインピーダンスであり、電界付与部材
を金属等にすることによって測定できる。
【0030】一方、前記インピーダンスRが、R>10
2T となると、印加電圧が必要以上に高圧になり、放
電を生じ、トナー像を形成しているトナー粒子が飛散
し、良好な画像が得られない。又、図9のように、色の
異なったトナー粒子を各色順次多重転写する際には、転
写材担持体8や転写材6に蓄積された電荷によりインピ
ーダンスは上昇し、4色目の印加電圧はより高くなるの
で、トナー粒子の放電による飛散はより生じ易くなる。
そこで、多色順次転写の画像を鮮明に転写再現するため
に、R≒RT 、つまり、RO をなるべく小さくすること
が好適である。しかしながら、電界付与部材を金属等の
低抵抗部材で構成すると、帯電むら等の画像障害を生じ
ることが知られている。そこで、102 Ω以上のものが
用いられる。
【0031】以上について図3及び図4を用いて簡単に
説明する。図3は、図1のように、転写帯電手段、即
ち、電界付与部材4が、転写材担持体8及び転写材6を
介して像担持体1に接している状態を示す。
【0032】ここで、像担持体1から、トナー層及び転
写材6を介して転写材担持体8の裏面迄の距離をl、転
写材担持体裏面から電界付与部材4の電極402までの
距離をrとする。又、図4では、電界を印加する高圧電
源をVとし、前記転写インピーダンスRT と電界付与部
材インピーダンスRO との間に接触抵抗RS のある場合
を模式的に示した。ところで、一般に、印加電圧V(k
v)に対し、所定距離以上離間しないと放電現象が生じ
るという、絶縁破壊距離の関係が知られている。
【0033】先ず、接触抵抗RS に比べ、電界付与部材
4の抵抗RO が小さい場合について考える。このとき、
接触抵抗RS は、相対移動する2体の接触状態、及び、
両者の電位差等によって変動し、一般的には100 〜1
2 (Ω)程度の範囲にある。
【0034】ここで、接触間距離rs (mm)とする
と、rs ≪0であることに加え、電流Iは、転写インピ
ーダンスRT が一般に108 〜109 (Ω)、印加電圧
も1〜10(kV)、つまり、RS ≪RT 、VS ≪VT
であることから、電源Vから出力される電圧(kV)
は、RS の変動に追従するわけではなく、一定電流Iが
流れてしまうと局所的な放電現象が生じてしまう。従っ
て、接触抵抗Rs より低い抵抗RO を有する電界付与部
材4では、高画質が得られない。
【0035】次に、接触抵抗Rs より高い抵抗RO を有
する場合について考える。図4より、抵抗(RT +RS
+RO )(Ω)に対し、印加電圧V=(VT +VS +V
O )(kV)を印加し、その間の距離は(r+l)(m
m)である。ここで、転写材6としては一般に5×10
-2〜5×10-1(mm)厚程度の紙であり、転写材担持
体8としても、取扱い強度や静電容量の関係から、5×
10-2〜5×10-1(mm)程度の誘電体フィルムが多
く、又、トナー粒子層は10-2mmオーダー程度の厚さ
であることから、距離lは、10-1〜100 (mm)程
度である。
【0036】又、多重転写時の4色目等における印加電
圧は、一般に10kVから、少ないものでも1kV程度
は必要であるので、RSが100〜102(Ω)であるこ
とを考慮すると、印加電圧は、V=VT+VOで表わせ
る。そこで、絶縁破壊の関係を考えると、印加電圧V
が、VTに対しVOをほとんど無視できるオーダーである
としても、1〜10(kV)印加されるのに対し、距離
r+lで、距離lが1(mm)以下であることから、電
極402と転写材担持体8との間の距離rは、印加電圧
Vにもよるが、100〜101(mm)以上必要であり、
これは、印加電圧Vによって臨界値が決定されるが、あ
まり薄い(又は短い)ものは不適となる。
【0037】又、このように、RS ≦RO ≦RT が成立
するような抵抗値RO をもつ電界付与部材の場合、高画
質を得ることができる。
【0038】次に、VT <VO である場合、又は、上述
したRS に比べRO が小さくてもRS が上述の場合より
高く、VS が大きくなってしまう場合などには、印加電
圧VがVT に支配されるのでなく、VO 又はVS によっ
て支配されることになる。この場合は、RS >RO で、
S 間で放電する場合とは逆に、転写電流Iは、RS
はRO の変動によって支配及び制御されるので、転写時
の条件、例えば、転写材の電気容量や、電気抵抗などの
変化により、最適な転写電流を印加するよう制御できな
くなるばかりか、転写材担持体8と像担持体1との間
(距離l)や、転写材6と像担持体1との間で放電が生
じる等、転写の系としては不適となる。
【0039】ここで、上述した電流及び電圧の制御と
は、一般的に用いられる(r+l)間での定電流又は、
定電圧制御した場合である。
【0040】本実施例では、転写材担持体8としては1
50μm厚のPVdFシートを用い、転写電流はI=1
2μA、印加電圧Vは、第1色目から順に2kV、2.
7kV、3.2kV、3.4kVとされた。又、電界付
与部材4は、図1に示す構成とし、導電層401として
はEPDMの1mm厚の導電性ゴムブレードを用い、そ
の抵抗RO は、RO ≒106 Ω(108 Ω/□ )であ
り、距離rは、r=15mmとした。更に、当接層40
5は、フッ化黒鉛として、セントラル硝子社製セフボン
−CMA(商品名)を塗布して形成した。斯かる構成に
て良好な結果を得ることができた。
【0041】実施例2 転写帯電手段において、転写時の電界を狭域に規制する
ことによってトナーの飛散等を抑制し、高画質が得られ
ることが提案されている。図5には、電界規制部材を備
えた転写帯電手段4を用いた場合の本発明の他の実施例
を示す。
【0042】この実施例によると、転写帯電手段、即
ち、電界付与部材4は、先の実施例と同様に、長方形の
板状導電性ゴムから成る導電層401と、導電層401
に接合された電極402とを有する。更に、転写材担持
体8と電界付与部材4とが接する面に当接層405が設
けられるが、図示するように、この当接層405は、ニ
ップ部を含む面のみならず、導電層401を包むように
設けることもできる。
【0043】又、本実施例によれば、電界規制部材40
3が電界付与部材4に設けられるが、電界規制部材40
3としては、PETなどの薄い、例えば50μm程度の
誘電体フィルムを用いることが多い。このPETフィル
ム403は、導電層401の、押圧部材404が設けら
れた側とは反対の側に貼り付けられる。
【0044】図6には、当接層405と電界規制部材4
03とを一体化した転写帯電手段4の他の変更例を示
す。
【0045】つまり、この変更例によれば、電界規制部
材403が当接層を兼ねたものであって、電界規制部材
403の先端部は段に形成され、その薄肉とされた領域
が当接層に相当し、転写材担持体8に当接する。この電
界規制部材403としては、例えばPTFEシートを用
いることができ、当接層に相当するニップ部では厚さ3
0μmとされ、その他の電界規制部では50μm厚とさ
れる。このような転写帯電手段4を使用しても先の実施
例と同様の効果が得られる。
【0046】実施例3 上記各実施例では、電界付与部材4が、ブレード形状の
場合について説明したが、本発明は、この様な形状に限
定されるものではない。
【0047】図7には、転写帯電手段4の他の実施例を
示す。この実施例にて、転写帯電手段、即ち、電界付与
部材4は、導電層401と、当接層405とを有し、更
に、転写材担持体8には当接層405が当接するよう
に、段差を設けて前記当接層405の上に電界規制部材
403が積層される。そして、導電層401の、当接層
405とは反対の側には、導電性接着剤を介して電極4
02が結合される。
【0048】このように構成されるチップ状の電界付与
部材4は、更に、押圧部材404の先端に接合されるこ
とによって転写材6及び転写材担持体8を介して像担持
体1に加圧される。
【0049】この実施例に係る電界付与部材がチップ状
とされた転写帯電手段4でも、上記各実施例と同様の効
果が得られる。
【0050】実施例4 上記各実施例では、本発明の画像形成装置は、像担持体
1を複数有し、転写材6をベルト状の転写材担持体8で
搬送し、転写する構成とされたが、本発明はこれに限定
されるものではない。
【0051】図8に、本発明を具現化し得る他の画像形
成装置の一例であるカラー電子写真記録装置を示す。こ
の実施例のカラー電子写真記録装置の本体内には1つの
画像形成部が設けられる。
【0052】つまり、電子写真感光ドラムとされる像担
持体1の外周には、露光ランプ21、ドラム帯電器2、
光源装置(図示せず)、該光源装置より発せられた光を
スキャンするためのポリゴンミラー17が設けられる。
光源装置から発せられたレーザー光をポリゴンミラー1
7、fθレンズ(図示せず)などを介して感光ドラム1
を走査し、感光ドラム1上に画像信号に応じた潜像を形
成する。
【0053】前記潜像をトナー像とする現像装置は、回
転式現像装置3とされ、イエロー現像器3a、マゼンタ
現像器3b、シアン現像器3c、及びブラック現像器3
dが回転体に搭載されている。この現像器3a、3b、
3c、3dにはそれぞれ、シアン、マゼンタ、イエロ
ー、ブラックの各色現像剤が所定量充填されており、潜
像に応じて感光ドラム1上に各色のトナー像を形成す
る。
【0054】一方、転写材カセット60から送り出され
た転写材6は、レジストローラ13を経て転写材担持体
8へと送給される。この実施例で、転写材担持体8は転
写ドラムとされ、その外周に、ポリエチレンテレフタレ
ート樹脂フィルムシート(PETシート)や、ポリフッ
化ビニリデン樹脂フィルムシートや、ポリウレタン樹脂
フィルムシートなどの誘電体樹脂性のフィルムとされる
転写シートが巻装されて構成されている。
【0055】このカラー画像形成装置全体の動作につい
て、前記4色で画像形成する場合を簡単に説明する。図
中矢印方向に回転する感光ドラムは、帯電器2によって
一様に帯電され、次いで、原稿のイエローの画像信号に
より変調されたレーザー光により画像露光が行われるこ
とによって、感光ドラム1上に静電潜像が形成される。
この潜像は、予め現像位置に定置されたイエロー現像器
3aによって現像が行われ、トナー像とされる。
【0056】一方、転写材カセット60により給紙ロー
ラ、給紙ガイドを経由して進行した転写材6は、転写ド
ラム8に沿う方向に押し出される。この時、転写材6
は、吸着ローラ12により転写ドラム8へと押し付けら
れると共に、ほぼ同時に、対向配置された吸着帯電器1
2が作用することによって転写ドラム8上に静電的に担
持される。この転写ドラム8は、感光ドラム1と同期し
て図中矢印方向に回転しており、イエロー現像器3aで
現像されたトナー像は、転写部において転写帯電手段4
によって転写される。転写ドラム8はそのまま回転を維
持し、次の色、例えばマゼンタの転写に備える。
【0057】一方、感光ドラム1はクリーニング部材5
によってクリーニングされ、再度帯電器2によって帯電
され、そして次のマゼンタ画像信号により前記説明した
と同様の潜像形成を行う。この間に現像装置3は回転し
てマゼンタ現像器3bが所定の現像位置に定置されてお
り、所定のマゼンタ現像を行う。続いて、以上に述べた
工程を同様にシアン及びブラックについて繰り返し、転
写材6上に4色の可視像を形成する。この工程が終了す
ると分離爪によって転写ドラム8上から転写材6が分離
され、搬送ベルト等によって定着器7に送られる。
【0058】定着部7は、定着ローラ71、加圧ローラ
72などを備え、搬送されてきた転写材6を加熱、加圧
し、トナー像を定着像とする。
【0059】又、転写ドラム8上に残留した現像剤は、
除電器14及び15によって除電されて静電吸着力を取
り除かれた後、クリーニング器9に設けた回転ファーブ
ラシ16によって掻き落とされる。
【0060】上記した各構成の転写帯電手段4を転写部
に配置することにより、上記説明と同様の効果が得られ
る。
【0061】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、像を担
持する像担持体と、転写材を担持する移動可能な転写材
担持体と、ゴム層を備え、像担持体上の像を転写材担持
体に担持された転写材に転写する板状の転写帯電手段
と、を有し、転写帯電手段は、転写材担持体の移動方向
下流側に傾くように設けられ、像転写時、転写材担持体
の転写材を担持する側とは反対側に接触する画像形成装
置において、転写帯電手段は、ゴム層のエッジ部が転写
材担持体と対向する位置に転写材担持体と接触する樹脂
層を備え、樹脂層は、ゴム層より動摩擦係数が小さく、
且つ、電気抵抗が大きくされているので、ゴム層のエッ
ジ部が転写材担持体との摺擦によって摩耗し、エッジ部
が転写材担持体と接触する位置、即ち、転写位置が変動
してしまうことにより発生する転写不良を防止すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る画像形成装置に使用し得る転写帯
電手段の斜視図である。
【図2】本発明に従った転写帯電手段の他の実施例を示
す断面図である。
【図3】本発明に従った転写帯電手段の作用を説明する
断面図である。
【図4】本発明に従った転写帯電手段の作用を説明する
等価回路図である。
【図5】本発明に従った転写帯電手段の他の実施例を示
す断面図である。
【図6】本発明に従った転写帯電手段の他の実施例を示
す断面図である。
【図7】本発明に従った転写帯電手段の他の実施例を示
す断面図である。
【図8】本発明に係る画像形成装置の一実施例の断面図
である。
【図9】本発明を具現化し得る画像形成装置の断面図で
ある。
【図10】従来の転写帯電手段を示す断面図である。
【符号の説明】
1 像担持体 4 転写帯電手段 6 転写材 8 転写材担持体 401 導電層 402 電極 403 電界規制部材 404 押圧部材 405 当接層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−11642(JP,A) 特開 平2−10391(JP,A) 特開 平1−93762(JP,A)

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 像を担持する像担持体と、転写材を担持
    する移動可能な転写材担持体と、ゴム層を備え、前記像
    担持体上の像を前記転写材担持体に担持された転写材に
    転写する板状の転写帯電手段と、を有し、前記転写帯電
    手段は、前記転写材担持体の移動方向下流側に傾くよう
    に設けられ、像転写時、前記転写材担持体の転写材を担
    持する側とは反対側に接触する画像形成装置において、 前記転写帯電手段は、前記ゴム層のエッジ部が前記転写
    材担持体と対向する位置に前記転写材担持体と接触する
    樹脂層を備え、 前記樹脂層は、前記ゴム層より動摩擦係数が小さく、且
    つ、電気抵抗が大きくされている ことを特徴とする画像
    形成装置。
  2. 【請求項2】 前記樹脂層はフッ素原子を含有する樹脂
    層であることを特徴とする請求項1の画像形成装置。
  3. 【請求項3】 前記樹脂層は、像転写時、前記転写材担
    持体と接触する接触位置よりも前記転写材担持体の移動
    方向上流側に形成される転写電界を規制することを特徴
    とする請求項1又は2の画像形成装置。
  4. 【請求項4】 前記像担持体から前記転写材担持体に担
    持された転写材に複数色の像を順次転写することを特徴
    とする請求項1〜3のいずれかの項に記載の画像形成装
    置。
  5. 【請求項5】 前記像担持体は複数色の像をそれぞれ担
    持するために複数設けられ、前記転写帯電手段は前記各
    像担持体から前記転写材担持体に担持された転写材に複
    数色の像をそれぞれ転写するために複数設けられること
    を特徴とする請求項1〜3のいずれかの項に記載の画像
    形成装置。
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