JP3347356B2 - 変圧器制御装置 - Google Patents

変圧器制御装置

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JP3347356B2
JP3347356B2 JP05921292A JP5921292A JP3347356B2 JP 3347356 B2 JP3347356 B2 JP 3347356B2 JP 05921292 A JP05921292 A JP 05921292A JP 5921292 A JP5921292 A JP 5921292A JP 3347356 B2 JP3347356 B2 JP 3347356B2
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  • Control Of Electrical Variables (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、変圧器のタップ制御を
行う制御装置に係わり、変圧器のタップを切換駆動する
タップ駆動機構の操作回数の低減を図るに好適な変圧器
制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】長距離送電を行い負荷地点の電圧を所定
の電圧に維持し、無効電力の調整のために発電設備の出
力電圧を調整する必要がある。一般に、その必要な電圧
調整幅が広い場合には、発電機自体の電圧調整許容幅を
広げる設計は行わず、送電のための昇圧変圧器(以下、
単に変圧器と呼ぶ)に負荷時タップ切替え器を設け、こ
のタップを調整することで出力電圧や無効電力の制御を
行う。
【0003】通常、系統に生じる潮流変化により、変圧
器制御装置がタップ駆動機構を動作させ、目標範囲に制
御する場合には、変圧器のタップ駆動機構は通常1回の
駆動であり、多くても2回である。従って、ある時間以
内に3回以上のタップの駆動が発生した場合には、タッ
プ駆動機構のハンチングの発生と見なしている。
【0004】図5は、上記した変圧器を複数台備える発
電所の電力系統図である。
【0005】図示するように、発電機1A〜1Nの出力
端子側はタップ付変圧器2A〜2Nの一次側に接続さ
れ、その二次側は系統側に接続されている。発電所は、
複数の発電機から構成されるから、ここでは、1号発電
機を1Aとし、n号発電機を1Nと示し、これに対応す
るタップ付変圧器2A〜2Nはタップ(矢印)を持ち、
運転中に電圧の調整ができるようになっている。
【0006】計器用電圧変成器3A〜3Nは、発電機1
A〜1Nの出力電圧相当の二次電圧VgA〜VgNの信
号を出力する。また、計器用電流変成器4A〜4Nは、
発電機1A〜1Nの電流相当の二次電流信号IA〜IN
を出力する。さらに、高圧検出器5A〜5Nは、母線電
圧Vを検出し検出信号Vsを出力する。電圧無効電力基
準設定器6A〜6Nは、制御目標値を対応する電圧無効
電力制御装置(以下、AVQCと略す)7A〜7Nに出
力する。
【0007】AVQCでは、計器用電圧変成器3A〜3
Nからの二次電圧VgA〜VgNと計器用電流変成器4
A〜4Nからの二次電流IA〜INとから無効電力Qを
演算し、この無効電力Qと高圧検出器5A〜5Nからの
母線電圧Vsと前記制御目標値とを比較演算して、その
結果に基づいてタップ付変圧器2A〜2Nへ必要に応じ
てタップを切り換えるタップ駆動信号8A〜8Nを出力
する。
【0008】上記構成で、複数の変圧器が運転中に、タ
ップ機構がある時間内に3回以上駆動したならば、運転
員がハンチングを判断し、変圧器制御装置を自動から手
動にすることでハンチングを停止させるようにしてい
た。
【0009】ところで、図5に示す変圧器制御装置が運
転中に発生するハンチングは、下記の原因により引き起
こされる。
【0010】第1には、発電所と変電所に設置された変
圧器のタップ制御装置は、相互に送電線のインピーダン
スがある。そのため、系統や潮流や発電所の有効電力、
無効電力の出力変更等の変化により、発電所側の制御装
置と変電所側の制御装置入力信号にズレが生じる。その
ズレが安定領域から外れるとハンチングが引き起こされ
る。
【0011】第2には、発電所は通常複数台の発電機か
ら構成され、その発電機に対応して変圧器が設置され
る。これらの変圧器は、複数台が同一母線に接続される
ので、変圧器の制御装置は、同一母線の電圧を制御する
ことになる。無効電力は、変圧器の一次側(入力側)を
検出する。これらの制御装置の目標設定は、ハンチング
の発生を回避するため、通常は同一値であるが、センサ
や設定値は誤差を持ち、その誤差が通常のセンサやハー
ド上許容される程度の誤差でも発電機の運転状態の違い
等によりハンチングが引き起こされることがある。
【0012】変圧器制御装置のタップ駆動について図6
を参照して説明すると、例えば、変圧器制御装置の不感
帯は、横軸を無効電力Qとし、縦軸を電圧Vでハッチン
グした部分が不感帯となる。すなわち、この図示するハ
ッチングしたV不感帯上限とV不感帯下限、Q不感帯上
限とQ不感帯下限の部分内に電圧V、無効電力Qが入っ
ていれば、変圧器制御装置はタップ駆動信号を出力しな
い。図中、電圧V、無効電力Qに対する軸の位置を判り
易くするために不感帯の電圧基準軸Vr、無効電力基準
値Qrとを設けている。
【0013】図7に、ある発電所に設置された変圧器制
御装置で発生したハンチング(正確には、発散事象)の
一例としてディジタル計算機によるシミュレーション結
果を示す。
【0014】なお、図では変圧器の一次側入力無効電力
Q1、母線電圧Vおよび変圧器制御装置出力に相当する
タップ位置変化TAP POSITIONを図示してい
る。
【0015】まず、このシミュレーションから分かるよ
うに、系統の潮流の変化により母線電圧Vすなわち変圧
器例えば2Aの高圧側電圧Vが不感帯の上限から上方へ
外れたので、不感帯内へ母線電圧Vを入れるようにタッ
プを下げ方向へ駆動した。ところが、これにより図示さ
れていない他の変圧器NAの高圧側電圧Vが不感帯の下
限を外れたため、タップを上げ方向へ動作させた。この
ため、母線電圧Vは上昇し、当該変圧器2Aの高圧側電
圧Vが不感帯上限から再び上方へ外れ、タップを下げ方
向に駆動した。上記動作を繰り返し、当該変圧器はタツ
プを5回動作させた。
【0016】なお、図示するように無効電力は、不感帯
から大幅に外れているにも係わらず、変圧器のタップ動
作が終了している理由は、図6で説明した不感帯部を見
ると分かるように無効電力が減少(進み側)すると、電
圧が基準軸とV不感帯上限の間にあれば常に不感帯内
(ハッチング部)に入っているからである。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】上記したように変圧器
制御装置は、系統の潮流が変化したことにより、発電所
内の母線電圧、無効電力が不感帯から外れると、それを
検出した1つの変圧器制御装置は、変圧器の低圧側電圧
は変化させることなく高圧側電圧を不感帯内に入れるよ
うにタップ駆動機構を制御する。そして、これが他の変
圧器制御装置に存在する不感帯の設定誤差等に関係して
くると、ハンチングが発生する原因となりタップを複数
回駆動させることになる。このようなハンチングはタッ
プ駆動機構の寿命の消費のみならず、無効電力を初期状
態から大幅に変化させ、発電機の運転および母線に接続
されている各種機器の運転等へ悪影響を与えるから系統
運用上から好ましくない。
【0018】そこで、本発明は、従来技術では困難であ
った変圧器制御装置のハンチング動作を抑制することに
より、タップ駆動機構の動作回数の低減による寿命消費
の軽減を図ると共に、所内母線に接続されている各種機
器への悪影響を無くし、系統の安定運用に寄与する変圧
器制御装置を提供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】本願請求項1に係る発明
は、複数の発電機と、前記複数の各発電機にそれぞれ対
応して設けられたタップ駆動機構を有する複数の各変圧
器が同一母線に接続されて電力供給系統を形成し、前記
各変圧器を通過する電圧および無効電力を制御目標設定
値に維持するために前記各変圧器のタップ駆動機構へタ
ップを増または減方向に切換駆動するタップ駆動信号を
出力する手段を前記各変圧器に対応して設けた変圧器制
御装置において、自変圧器のタップ駆動方向と他変圧器
のタップ駆動方向が逆方向のとき駆動逆方向と判定する
手段と、前記駆動逆方向が判定され、かつ、自変圧器へ
のタップ駆動信号が所定時間に所定回数出力された場合
にタップ駆動信号がハンチングしていると判定する手段
と、前記ハンチングしていると判定されたとき自変圧器
へのタップ駆動信号の出力をロックする手段とを前記各
変圧器に対応して設けたことを特徴とする。
【0020】請求項2に係る発明は、複数の発電機と、
前記複数の各発電機にそれぞれ対応して設けられたタッ
プ駆動機構を有する複数の各変圧器が同一母線に接続さ
れて電力供給系統を形成し、前記各変圧器を通過する電
圧および無効電力を制御目標設定値に維持するために前
記各変圧器のタップ駆動機構へタップを増または減方向
に切換駆動するタップ駆動信号を出力する手段を前記各
変圧器に対応して設けた変圧器制御装置において、自変
圧器のタップ駆動方向と他変圧器のタップ駆動方向が逆
方向のとき駆動逆方向と判定する手段と、前記駆動逆方
向が判定され、自変圧器へのタップ駆動信号が所定時間
に所定回数出力された場合にタップ駆動信号がハンチン
グしていると判定する手段と、前記ハンチングしている
と判定されたとき自変圧器を通過する電圧および無効電
力と前記制御目標設定値との差に応じて前記制御目標設
定値を補正する手段とを前記各変圧器に対応して設けた
ことを特徴とする。
【0021】
【作用】請求項1の発明は、自変圧器のタップ駆動方向
と他変圧器のタップ駆動方向が逆方向と判定し、かつ、
自変圧器へのタップ駆動信号が所定時間に所定回数出力
されたとき、タップ駆動信号がハンチングしていると判
定して、タップ駆動信号の出力をロックする。
【0022】請求項2の発明は、自変圧器のタップ駆動
方向と他変圧器のタップ駆動方向が逆方向と判定し、か
つ、自変圧器へのタップ駆動信号が所定時間に所定回数
出力されたときタップ駆動信号がハンチングしていると
判定し、自変圧器を通過する電圧または無効電力と制御
目標設定値との差に応じて制御目標設定値を補正してハ
ンチングを停止させる。
【0023】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。
【0024】図1は、本発明の一実施例を示すハンチン
グ抑制回路の構成図である。図示するように、本実施例
は、比較回路20Aと不感帯21Aと積分器22Aとコ
ンパレータ23Aとからなる電圧制御系のタップ動作信
号を出力する手段と、比較回路20Bと不感帯21Bと
積分器22Bとコンパレータ23Bとからなる無効電力
制御系のタップ動作信号を出力する手段と、AND24
AとOR25Aとワイプアウト26Aとタイマ27Aと
カウンタ31Aとロジック回路32AとAND33Aと
からなるタップ増方向のハンチングの判定ロック手段
と、AND24BとOR25Bとワイプアウト26Bと
タイマ27Bとカウンタ31Bとロジック回路32Bと
AND33Bとからなるタップ減方向のハンチングの判
定ロック手段と、さらに、電圧ハンチング検出手段29
と無効電力ハンチング検出手段30とから構成される。
【0025】上記構成で、通常のハンチングを発生しな
い場合について説明する。
【0026】まず、電圧無効電力基準設定器6A〜6N
から電圧基準値Vrと無効電力基準値Qrとが比較回路
20A,20Bに各々入力される。そして、この比較回
路20Aでは、電圧基準値Vrと系統電圧Vsとの偏差
が計算され、この偏差が不感帯21Aを越えた信号が積
分器22Aに入力される。上記不感帯21Aでは、電圧
基準値Vrと系統電圧Vsとの差が目標値、つまり、図
6で説明した電圧基準軸Vrからのズレとして、このズ
レが不感帯21Aを越えた信号が積分器22Aに入力さ
れる。
【0027】積分器22Aの出力は、コンパレータ23
Aに入力され、その値がコンパレータ23Aの設定値を
越えたとき、タップ動作信号が出力される。この場合、
コンパレータ23Aでは、積分器22Aからの信号が正
か負かを検出してタップの増方向または減方向のタップ
動作信号を出力している。
【0028】上記した電圧制御系のタップ動作信号を出
力する場合と同様にして、無効電力制御系も、比較回路
20B、不感帯21B、積分器22B、コンパレータ2
3Bから増方向または減方向のタップ動作信号を出力す
る。ここで、増方向と減方向のタップの動作は同様なの
で、以後タップを増方向へ動作させる回路について説明
する。
【0029】ハンチングが発生しない場合には、ロジッ
ク回路32Aは、L(ロジックとしては0)となる。そ
して、AND33AもL(ロジックとしては0)なので
NOTを介して1となりAND24Aに入力され、コン
パレータ23A,Bからタップ動作信号があれば、AN
D24Aの動作条件が成立する。その結果、OR25A
を通してタップ駆動信号Tdv28Aが出力される。
【0030】タップ駆動信号Tdv28Aが出力される
と、タップ駆動機構には機械的な駆動時間遅れが数10
秒あるため、その間駆動条件を成立させるために、ワイ
プアウトロジック26Aを介してタップ駆動条件がホー
ルドされる。また、タップ駆動信号Tdv28Aが出力
されている間、積分器22A,22Bがリセットされ
る。タップの駆動時間を設定するタイマ27Aがタイム
アップするとワイプアウトロジック26Aの出力が0と
なり、OR25Aのホールドが解除されて、タップ駆動
信号Tdv28Aが0となる。
【0031】次に、ハンチングが発生した場合について
説明する。
【0032】まず、電圧ハンチング検出手段29が母線
電圧Vを入力信号Vsとし、内部に設けられる微分回路
が入力信号の増加か減少かの変化方向の検出と変化幅を
検出する。この場合、所内母線電圧Vが通常の系統の電
力潮流変化の影響を受けて発生する電圧変動の変化量は
割合ゆっくりしたものであるのに対して、変圧器のタッ
プ切換駆動により生じる所内母線電圧Vの変動は、それ
に比べてかなり早いものとなる。電圧ハンチング検出手
段29では、この母線電圧Vの変化状態を調べて電圧ハ
ンチングを検知するようしている。電圧ハンチング検出
手段29は、他変圧器のタップが動作すると、母線電圧
Vの変化方向の検出をして、自変圧器のタップを動作し
た方向か逆の方向かの動作であったか否かを判別する。
【0033】このようにして、電圧検出手段29は、母
線電圧Vを増加させる方向に自変圧器タップを駆動した
場合に生じる電圧変動を捉えてその方向を記憶し、次に
生じる電圧変動の方向と比較することにより、他変圧器
が母線電圧Vを減少方向にタップを駆動したか否かを判
別することができる。勿論、自変圧器と他変圧器のタッ
プ駆動が同一方向であればハンチングは生じないので問
題ない。無効電力ハンチング検出手段30も構成、機
能、動作は電圧ハンチング検出手段29と同様である。
なお、通常は、ハンチングを検出するためには、電圧ハ
ンチング検出手段29か無効電力ハンチング検出手段3
0のどちらかで十分であるが、誤検出による無用な運転
員への警報を防止するために図に示した如く両方を設置
した方がよい。
【0034】ハンチングカウンタ31Aは、自タップ駆
動信号Tdv28Aをモニタするために設けたもので、
タップを駆動した後、次にタップを駆動する信号が入力
するまでの時間を計測するタイマと、タップ駆動回数を
記録するカウンタで構成される。
【0035】すなわち、ハンチングの発生と見なすため
には、系統の重負荷潮流と軽負荷潮流や発電所の出力調
整時に当然必要となるタップ駆動と区別する必要があ
る。そのため、ハンチングカウンタ31Aは、内設する
タイマを用いて、数10分程度の周期で行われる通常の
タップ制御とハンチングの1例として示された図7のよ
うな10分程度の周期で発生するタップ駆動とを判別す
るために、タップを駆動してから次の駆動指令がでるま
での時間を計測する。このハンチングと見なすタイマ設
定は、AVQCが適用される系統により異なるが、予め
与えられたタイマ設定よりも短い時間以内にタップの駆
動信号が出力されたら、これを内設するカウンタにより
カウントする。これと同時に、タイマのみを再起動して
次のタップ駆動信号のカウントに備える。また、タイマ
設定時間よりもタップ駆動間隔があけば、タイマをリセ
ットすると共に、カウンタにおける駆動回数の記録もク
リアする。さらに、このカウンタの出力を、予め設定さ
れた動作回数設定と比較することにより、その値を越え
ている場合にハンチング検出信号を出力する。
【0036】ただし、系統潮流に大きく変動が発生し、
通常の潮流変化では起こらないタップの連続駆動を行う
こともあり得る。そのため、電圧ハンチング検出手段2
9および無効電力ハンチング検出手段30と組合せるこ
とにより、確実にハンチングの発生を検出することがで
きる。
【0037】次に、ロジック回路32Aの動作によりタ
ップ駆動がロックされる場合について説明する。
【0038】ロジック回路32Aには、電圧ハンチング
検出手段29の信号、無効電力ハンチング検出手段30
の信号およびタップ駆動信号Tdv28Aの増方向の駆
動信号が入力される。ロジック回路32Aは、タップ駆
動信号Tgv28Aが入力された後、所定の時間それを
記憶し、その記憶されたタップ増方向の信号と電圧ハン
チング検出手段29と無効電力ハンチング検出手段30
の結果と比較し、タップ駆動方向が同一か否かを判別す
る。ただし、タップ駆動信号が出力されたとき電圧ハン
チング検出手段29、無効電力ハンチング検出手段30
をロックして、機能を除外してもよいが当然タップ駆動
方向とそれら検出器にて検出される動作方向の判別は一
致するので、このようなロック回路は必要がない。
【0039】上記ロジック回路32Aの判定で、同一方
向であれば、ロジック出力を0としてハンチングの判定
の対象とは見なさない。逆方向であれば、ハンチングの
判定の対象と見なして検出回数を記録し、この検出回数
が設定回数に到達すると、ロジック回路32Aからロジ
ック出力1が出力される。この記録は、タップ駆動信号
のハンチングカウンタ31A内に設置されているタイマ
と同様に所定時間を経過した後にリセットされる。
【0040】なお、この記録は、通常複数の変圧器が設
置されるので自変圧器のタップ駆動回数と一致せず、他
変圧器の容量やAVQCの制御方式、設定の違い等によ
り、多い場合や少ない場合もあり得る。従って、検出回
数を記録するカウンタがカウントアップを出力するカウ
ント設定は適用される変圧器により異なる。
【0041】続いて、ロジック回路32Aのロジック出
力1とカウンタ31Aの1の出力がAND33Aに入力
されると、AND33AではN0Tを介してロジック出
力0をタップ駆動ロジックとしてのAND24Aを出力
する。これによって、AND24Aの出力が0となり、
その状態がロックされ、ハンチングが発生した側のタッ
プ駆動がロックされる。
【0042】なお、AND33Aの出力が1のときに、
運転員への警報等の告知を行う。運転員が警報等を認識
後に適切な処置を行い、ホールドが解除される。
【0043】このようにハンチングの検出に系統電圧V
s、無効電力Qを使用した方法はAVQCの制御に必要
な信号からハンチングを検出できるので、現状のハード
を変更する必要がないという利点がある。
【0044】第2の実施例として他の変圧器のタップ駆
動信号かそれに相当する信号を使用することも可能であ
る。
【0045】他の変圧器のタップ駆動信号が使用できる
場合は、直接他の変圧器の動作を検出できるので、同様
のロジックにより確実にハンチング検出を行うことがで
きる。すなわち、他の変圧器のタップ駆動信号を使用す
る場合は、図1において、電圧ハンチング検出手段2
9、無効電力ハンチング検出手段30の代わりにタップ
駆動信号をロジック回路32A,32Bへ入力すればよ
い。しかし、同一発電所のAVQCでは、他の変圧器の
タップ駆動信号を入力すると共に、他発電所と変電所間
でハンチングが発生する場合は、ハンチングに関連する
全てのタップ駆動信号を入力する必要がある。
【0046】上記の如く、AVQC制御を使用中に発生
するハンチングを検出し、ハンチングが発生したタップ
駆動のロックすることができる。
【0047】次に、本発明の第3の実施例について図2
を参照して説明する。
【0048】図1と異なる点は、ハンチング発生方向を
ロックする機能のロジック回路32A、32Bの代わり
に、ハンチングの発生を検出して、基準設定の変更を演
算する基準設定変更演算器34A、34Bと、その演算
結果により電圧基準設定器の補正を行うVref調整器
35と、無効電力基準設定器の補正を行うQref調整
器36とを設けたことである。
【0049】本実施例は、系統の母線電圧と調整するた
めに、工場、ビル等の稼働時間帯に応じて中央給電指令
所(以下中給指令と呼ぶ)か予めプログラムされた値
(以下プログラム設定器と呼ぶ)に従い、前記AVQC
の図6で説明した電圧基準軸Vr、無効電力基準値Qr
を変更する。次に、ハンチングの発生時に積極的にハン
チングを抑制し、運転員への負担軽減とAVQCの運転
継続をするようにしている。
【0050】なお、AVQC制御およびハンチングの検
出は、第1の実施例と同様であるので動作説明を省略す
る。
【0051】基準設定変更演算器34Aでは、ハンチン
グの発生の検出が図1で説明したと同様に行われ、ハン
チングが検出された後、自タップ駆動と逆方向へ電圧基
準を動作させる信号がVref調整器35とQref調
整器36へ出力される。すなわち、タップを上げ方向へ
動作させている場合には、基準設定値よりも電圧が低い
か無効電力が低いので基準電圧設定値Vrefを下げ、
基準無効電力設定値Qrefを下げる。ここで、基準電
圧設定値Vrefと基準無効電力設定値Qrefは、中
給指令かプログラム設定器によって設定される値であ
る。その値に、前記基準設定変更演算器34Aの出力に
応じた設定値がバイアスされる。その結果、後述の例の
如く基準軸の補正が行われハンチングが抑制される。
【0052】ここで、AVQCの運転中に基準値を変更
した場合の動作を図3に基づいて説明する。
【0053】図中の記号は、図5のタップ付変圧器2A
のAVQCの基準軸をVrA,QrAに対応して、同様
にして2Nの基準軸をVrN,QrNに対応して示して
いる。なお、基準軸の記号に0を付けているのは、基準
軸設定を変更する前の初期状態を示している。
【0054】通常各発電機の有効電力、無効電力の出力
は異なるので、図3の横軸を異なるように示している
が、母線電圧は図5からも分かるように同一点から入力
しているので、同一値としている。AVQC(7A)は
基準値がQrA0からQrAに、また、AVQC(7
N)は基準値がQrAからQrNに設定変更されたので
各AVQCは、新基準軸に対して、斜線部で示した不感
帯内へ入るように初期状態点A1,N1をタップを下げ
方向に動作させる。
【0055】その結果、点A1は点A2に到達した時点
で不感帯内に入り、当該AVQC(7A)のタップ駆動
信号は0になる。ところが、その時点でN1は、N2に
移動しているが不感帯には入っていない。したがつて、
不感帯に入るために、N2からN3まで移動させる必要
があり当該AVQC(7N)はタップ下げ信号を出し続
ける。その結果、N3の時点で不感帯に入るが、母線電
圧Vは各AVQCともに同じであるため、A2はA3に
移動し、不感帯から外れることになる。従って、N3
は、不感帯に入ったにもかかわらず、A3点を不感帯に
入れるため当該AVQC(7A)はタップを上げ方向に
駆動し、母線電圧Vを上昇させるので、N3点は再び不
感帯から外れ、当該AVQC(7N)はタップを下げ方
向へ動作させる。このようなとき、ハンチングを検出し
て、電圧基準軸を上方へ移動させることにより基準軸の
補正を行うとハンチングを抑制できる。
【0056】図4に、上記した第3実施例による基準軸
調整の1例を示す。
【0057】中給指令かプログラム設定器からの設定さ
れたそれぞれの基準軸をVrA,QrA,VrN,Qr
Nとすれば、実施例で補正の結果それぞれ図示矢印方向
へそれぞれの基準軸VrAA,QrAA,VrNN,Q
rNNへ移動し、ハンチングは停止する。
【0058】通常の系統であれば、電圧基準軸の補正の
みで、ハンチングは抑制できるが、図2に示したように
無効電力補正を加えた方がハンチングの収束が早い。
【0059】第4の実施例として基準軸を調整する代わ
りに不感帯の大きさを調整することでハンチングを抑制
できる。
【0060】すなわち、図2に示した電圧制御、無効電
力制御の不感帯21A,21Bを大きくする。不感帯幅
を調整すると、基準軸設定に対する系統電圧Vs,無効
電力Qの値の隔たりが大きくなるが、ハンチングが抑制
され変圧器制御を安定化できる。
【0061】以上のように、自変圧器制御装置が動作し
目標設定範囲(不感帯)に入った後に、他変圧器制御装
置が当該装置の制御方向と反対側への制御を行う結果、
再び不感帯外へ電圧、無効電力の運転点が出ることにな
り、そのために当該制御装置が不感帯に入れるようにタ
ップを制御し、それを繰り返した結果ハンチングの事象
が発生する。従来は、このようなハンチングが発生した
ことを検出する手段がないため、運転員の監視が必要で
あり、運転員の負担が大きかった。また、センサ、設定
器等に誤差、発電機容量の相違によるタップ動作の制御
量等の違いにより、ハンチングが発生し、運転員の手動
操作の頻度が高かった。
【0062】以上の実施例に説明したように、ハンチン
グの発生を検出するには、自変圧器のタップが駆動した
後、所定時間内に母線電圧または無効電力が自変圧器の
タップを駆動した場合と逆の変化を検出する手段を設け
ればよい。あるいは、他変圧器のタップ駆動信号を取り
込み自タップ駆動信号と駆動方向が逆になっていること
を検出する手段でも良い。または、自タップの同一方向
駆動が所定時間に所定回数を超過したことを検出する手
段でも可能である。また、運転点(電圧、無効電力)が
不感帯に入った後、所定時間内に再度不感帯外へ出たこ
とを検出する手段によってもハンチングの発生を検出で
きる。
【0063】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、タ
ツプ駆動信号のハンチングを検出したとき、それ以上の
タップ駆動を禁止するようにしたので、タップ駆動機構
の駆動回数の軽減が図られると共に、電力系統の安定運
転に不可欠な母線電圧、無効電力の安定が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示すハンチング防止回
路の構成図である。
【図2】本発明の第2の実施例を示すハンチング防止回
路の構成図である。
【図3】基準軸設定を変更した場合の電圧、無効電力の
関係を示す説明図である。
【図4】図2の作用を示す説明図である。
【図5】変圧器制御装置の系統図である。
【図6】従来の変圧器制御装置の基準軸設定例を示す説
明図である。
【図7】従来の変圧器制御装置の制御動作をシミュレー
ションした結果を示す説明図である。
【符号の説明】
20A,20B 比較回路 21A,21B 不感帯 22A,22B 積分器 23A,23B コンパレータ 24A,24B AND 25A,25B OR 26A,26B ワイプアウトロジック 27A,27B タイマ 31A,31B カウンタ 32A,32B ロジック回路 33A,33B AND 29 電圧ハンチング検出手段 30 無効電力ハンチング検出手段
フロントページの続き (72)発明者 平山 開一郎 東京都府中市東芝町1番地 株式会社東 芝 府中工場内 (72)発明者 金子 敏雄 東京都港区芝浦一丁目1番1号 株式会 社東芝 本社事務所内 (56)参考文献 特開 昭59−44933(JP,A) 特開 平2−273035(JP,A) 特開 平3−105407(JP,A) 特開 昭60−214022(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02J 3/00 - 5/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の発電機と、前記複数の各発電機に
    それぞれ対応して設けられたタップ駆動機構を有する複
    数の各変圧器が同一母線に接続されて電力供給系統を形
    成し、前記各変圧器を通過する電圧および無効電力を制
    御目標設定値に維持するために前記各変圧器のタップ駆
    動機構へタップを増または減方向に切換駆動するタップ
    駆動信号を出力する手段を前記各変圧器に対応して設け
    た変圧器制御装置において、 自変圧器のタップ駆動方向と他変圧器のタップ駆動方向
    が逆方向のとき駆動逆方向と判定する手段と、前記駆動
    逆方向が判定され、かつ、自変圧器へのタップ駆動信号
    が所定時間に所定回数出力された場合にタップ駆動信号
    がハンチングしていると判定する手段と、前記ハンチン
    グしていると判定されたとき自変圧器へのタップ駆動信
    号の出力をロックする手段とを前記各変圧器に対応して
    設けたことを特徴とする変圧器制御装置。
  2. 【請求項2】 複数の発電機と、前記複数の各発電機に
    それぞれ対応して設けられたタップ駆動機構を有する複
    数の各変圧器が同一母線に接続されて電力供給系統を形
    成し、前記各変圧器を通過する電圧および無効電力を制
    御目標設定値に維持するために前記各変圧器のタップ駆
    動機構へタップを増または減方向に切換駆動するタップ
    駆動信号を出力する手段を前記各変圧器に対応して設け
    た変圧器制御装置において、 自変圧器のタップ駆動方向と他変圧器のタップ駆動方向
    が逆方向のとき駆動逆方向と判定する手段と、前記駆動
    逆方向が判定され、自変圧器へのタップ駆動信号が所定
    時間に所定回数出力された場合にタップ駆動信号がハン
    チングしていると判定する手段と、前記ハンチングして
    いると判定されたとき自変圧器を通過する電圧および無
    効電力と前記制御目標設定値との差に応じて前記制御目
    標設定値を補正する手段とを前記各変圧器に対応して設
    けたことを特徴とする変圧器制御装置。
  3. 【請求項3】 前記ハンチングが判定された場合に前記
    ハンチングの判定結果を出力する警報機能と表示機能の
    少なくともいずれか一方を備えたことを特徴とする請求
    項1または請求項2記載の変圧器制御装置。
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