JP3345816B2 - コラーゲン様ポリペプチド類 - Google Patents

コラーゲン様ポリペプチド類

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JP3345816B2 JP50935693A JP50935693A JP3345816B2 JP 3345816 B2 JP3345816 B2 JP 3345816B2 JP 50935693 A JP50935693 A JP 50935693A JP 50935693 A JP50935693 A JP 50935693A JP 3345816 B2 JP3345816 B2 JP 3345816B2
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イー・アイ・デユポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー
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Description

【発明の詳細な説明】 発明の分野 本発明は新規なコラーゲン様ポリペプチド類に関する
ものである。より詳細には、本発明は、化学的もしくは
生物学的活性を与える機能的セグメントと共に加工性を
増強するように設計した構造要素を組み込んだコラーゲ
ン様ポリマー類に関する。
発明の背景 コラーゲンは、大部分の脊椎動物における全蛋白質質
量の約1/3であることを考慮すると、高等動物の体の中
で最も重要な構造蛋白質である。ヒトの体の中にコラー
ゲンが広く存在していることで、コラーゲン様構築物
は、幅広い範囲の生医学用途のための候補品として、特
に損傷を受けたか或は病気になった構造組織の代用とな
るか或はそれらを増加させるための移植組織として興味
が持たれている。
コラーゲンは、脊椎動物の皮膚、腱または骨から単離
され得るものであり、そしてまた無脊椎動物全体に渡っ
て見付け出される。天然に誘導されたコラーゲン材料
は、それらの給源に応じて幅広い範囲の化学構造を有し
ている。これらの材料を変化させて、例えばレザーおよ
びゼラチンなどの如き新規な材料を生じさせることがで
きる。
コラーゲンは、いくつかレベルの構造的階層を示す。
個々のペプチド鎖長は1000−1100個のアミノ酸であり、
そして繰り返しトリプレット Gly−x−y を含むアミノ酸配列を有しており、ここで、xおよびy
は如何なるアミノ酸であってもよいが、プロリンまたは
ヒドロキシプロリンである可能性が最も高い。相当する
1文字記号および3文字記号と共に20個の塩基性アミノ
酸とヒドロキシプロリンを表12に挙げる。プロリンは、
蛋白合成中にペプチド鎖の中に組み込まれるがヒドロキ
シプロリンは合成中に組み込まれない、しかしながらそ
の代わりに、後合成修飾によってプロリンから誘導され
る。天然のコラーゲンの中か或は本発明の主題であるコ
ラーゲン様ポリマー類いずれかの中の如何なるプロリン
残基も、原則として、適当な化学的もしくは酵素的処理
によってヒドロキシプロリンに変換され得る。従って、
このポリマー構造物内か或は何らかの最終生成物が入っ
ている組成物内のプロリンに対する如何なる言及も、含
蓄的に、プロリンまたはヒドロキシプロリンを言及して
いるとして理解されるべきである。しかしながら、最初
にインビボで合成した如き構造物いずれかの中のプロリ
ンか、或はプロリンをコードするDNA配列に対する如何
なる言及も、プロリンのみを言及しているとして理解さ
れるべきである、と言うのは、ヒドロキシプロリンは蛋
白合成中に組み込まれ得ず、ヒドロキシプロリンをコー
ドするDNA配列は全く存在していないからである。
周期的に存在しているPro(およびHyp)残基がペプチ
ド鎖を(左回り)螺旋構造に向け、トリプレット毎に1
回転させる。第三位置毎にGly(かさ高い側鎖を有して
いない)が存在していることで、3つの螺旋鎖が互いに
密になって、超コイル右回り3重ヘリックスを生じ、そ
してこれが1回転当たり30−40個の残基を有する3重ヘ
リックスであり、これが、コラーゲンの構造的特質を特
定する特徴と見なされる。これらの3つのペプチド鎖間
に化学的架橋が生じて、このヘリックスを安定化してい
る。
棒様3重ヘリックス構造はトロポコラーゲン分子と呼
ばれている。トロポコラーゲン分子は、平行な束として
頭−尾整列し、コラーゲン原繊維を形成している。トロ
ポコラーゲン分子間の頭と尾の間隙が各原繊維の長さに
沿って規則正しい様式で交互に整列して特徴的な筋模様
を与えている。コラーゲン原繊維は架橋した平行な束に
組織化されて、腱の中に存在している如き繊維を形成し
ているか、或は皮膚の中に存在している如き、ランダム
に絡み合っている架橋した網目構造として存在し得る。
細菌の中で特定のDNA配列をクローン化することが可
能になったことで、細菌に新規な蛋白質を産生させるこ
とができるようになってきた。このような技術を用いる
ことで、科学者は、天然に誘導される蛋白質内で利用さ
れ得るよりも幅広い範囲の特性を示す構築物を設計する
ことができる。
Ferrari他の国際公開第88/03533号には、繰り返し配
列を含んでいる高分子量のペプチド類を製造する方法が
記述されている。個々の繰り返しペプチド単位を多数発
現する核酸オリゴマー類を合成することで核酸配列を組
み立てた後、これらのオリゴマー類を連結させて、所望
の長さを有するポリヌクレオチドを得ている。遺伝子が
多数の繰り返し単位を含んでいることに関連した以前の
問題を回避する目的で、オリゴマー状ペプチド配列をコ
ードする個々の単位にアミノ酸コドン重複性が利用され
ている。これらの個々のペプチド単位は4から30個のア
ミノ酸を有しており、通常同じ単位の中に同じアミノ酸
が少なくとも2回現れており、そして一般に少なくとも
1個のアミノ酸で分離されている。
CappelloおよびFerrariの国際公開第90/05177号に
は、天然に存在している蛋白質、例えば絹またはコラー
ゲンを基とする組換え技術によって調製されたポリペプ
チドポリマー類が開示されており、介在アミノ酸配列
(これは、その環境内の分子とは相互作用し得るが一般
にこれらのポリマー類が有する整列した成分に加わらな
い)を導入することによってそれらの改質が行われてい
る。この介在配列は天然に存在している配列か或は改質
された天然に存在している配列であってもよく、そして
これは、架橋用か或は抗体もしくは他の分子に結合する
ための化学的活性部位を与え得る。高温で熱可逆性を示
すゲル化を受けるように設計されたコラーゲン様ポリマ
ー類(CLP)が開示されている。これらのCLPポリマー類
は、主に、繰り返しトリペプチド配列GPPを含んでお
り、この遺伝子の全体的繰り返し性を低くする目的で他
のトリペプチド類が包含されている。ソフトコーティン
グ材料として用いるための配列: を導入することによって、細胞付着機能を含めたCLPポ
リマー類も開示されている。
Williams他の国際公開第88/05082号には、コラーゲン
類似物を含むペプチドオリゴマー類の微生物産生方法が
開示されている。
未変性のコラーゲンは架橋していることから、化学的
もしくは酵素的消化を行い、その結果として分子量の損
失を生じさせることなく、それを再溶解させて紡糸、成
形などを行うのは不可能である。消化はまた、未変性の
コラーゲンに見られる充分な構造の階層を再構築するこ
とを不可能にしている、と言うのは、消化中に壊れたペ
プチドセグメントのいくつかは、高レベル構造が生じる
方向に向かわせるものの中のいくつかであるからであ
る。最後に、特定の化学的もしくは生物学的機能を組み
込むように未変性のコラーゲンを修飾するのは容易でな
い。
上に引用した給源の中には種々の生物工学コラーゲン
様ポリマー類が記述されているが、これらのポリマー類
の構造には、特に加工性を増強するように意図された如
何なる特徴も組み込まれていなかった。特に、繊維の紡
糸または他の成形品の加工を容易にするポリマー溶解性
のpH依存調節を与える構造を包含させる試みは全く成さ
れていなかった。また、架橋の存在は天然コラーゲンの
特徴であり、架橋は、繊維および他の成形品内のコラー
ゲン類似物が示す二次構造および三次構造を固定(安定
化)するに必要であると考えられるが、ポリマー鎖の調
節された化学的架橋を生じさせる規則正しい間隔を有す
る部位を与えるように設計された構造を包含させる試み
も全く成されていなかった。
繊維の紡糸を容易にするように設計した構造によって
与えられるpH依存ポリマー溶解性調節によりまた、これ
らのポリマー類を化学的もしくは酵素的に誘導化するこ
と、特にプロリンを化学的もしくは酵素的にヒドロキシ
プロリンに変換することが容易になる。コラーゲン様ポ
リマー類の熱変性(加熱した時その特徴的な三重ヘリッ
クスが壊れること)が生じる温度は、このポリマー構造
内に存在しているプロリンに対するヒドロキシプロリン
の比率の関数であることはよく知られている。架橋なし
に生理的温度で構造的に安定な材料を生じさせるには、
ある種の、プロリンからヒドロキシプロリンへの変換が
必要であると見られる。pH依存ポリマー溶解性調節によ
りこの変換が容易になる。
発明の要約 本発明は、加工性を増強する目的で設計した構造を有
する生物工学処理されたコラーゲン様ポリペプチド類を
提供するものである。これらのポリペプチド類は、式: [Cf1(Aj1Bj2kCf2 [式中、 Aは式[Gly−x−y]3-30で表されるアミノ酸配列を
有するブロックペプチド単位であり、ここで、これらの
アミノ酸xおよびyの約50から75%は各々独立してプロ
リンおよびヒドロキシプロリンから成る群から選択さ
れ、ここで、各アミノ酸配列[Gly−x−y]は同一も
しくは異なっていてもよく、 Bは式[Gly−x−y]3-30で表されるアミノ酸配列を
有するブロックペプチド単位であり、ここで、これらの
アミノ酸xおよびyの約25から60%は各々独立してプロ
リンおよびヒドロキシプロリンから成る群から選択さ
れ、ここで、各アミノ酸配列[Gly−x−y]は同一も
しくは異なっていてもよく、 Cは式[Gly−x−y]3-30で表されるアミノ酸配列を
有するブロックペプチド単位であり、ここで、これらの
アミノ酸xおよびyの約25から60%は各々独立してプロ
リンおよびヒドロキシプロリンから成る群から選択さ
れ、そして残りのアミノ酸xおよびyの少なくとも1つ
は独立してリジン、アルギニン、ヒスチジン、システイ
ン、チロシン、アスパラギン酸およびグルタミン酸から
成る群から選択され、ここで、各アミノ酸配列[Gly−
x−y]は同一もしくは異なっていてもよく、f1、k、
f2およびmは各々1と等しいか或はそれ以上であり、そ
して j1とj2の合計は1と等しいか或はそれ以上である] で表されるブロック共重合体を包含する。上述したAお
よびBブロックペプチド単位を含んでいるコラーゲン様
ポリペプチド類、並びに上述したCブロックペプチド単
位を含んでいるコラーゲン様ポリペプチド類もまた本発
明に包含される。
ブロック単位Aの特定の構築物は、プロリンまたはヒ
ドロキシプロリンでないアミノ酸xおよびyの全てがグ
リシン、アラニンおよびセリンから成る群から選択され
る配列を有している。例えば、ブロック単位Aは、アミ
ノ酸配列 で構成されていてもよい。
ブロック単位B配列の特定の構築物は、アミノ酸xお
よびyの少なくとも約66%が各々独立してプロリン、ヒ
ドロキシプロリン、グリシン、アラニンおよびセリンか
ら成る群から選択される配列を含んでいる。
これらの配列は、例えば下記: を含んでいる。
Bブロック単位の他の例は、 を含んでいる。
C型ブロックは、例えばアミノ酸xおよびyの少なく
とも約50%が各々独立してプロリン、ヒドロキシプロリ
ン、グリシン、アラニンおよびセリンから成る群から選
択される配列を含んでいる。
残りのアミノ酸xおよびyの少なくとも1つは、独立
して、溶解性を調節するためのpH依存イオン電荷を与え
るアスパラギン酸、グルタミン酸、リジン、アルギニ
ン、ヒスチジン、チロシンおよびシステインから成る群
から選択され、そして/または誘導化または架橋のため
の反応性部位を与えるリジン、システイン、チロシン、
アスパラギン酸およびグルタミン酸から成る群から選択
される。
Cブロック単位のためのアミノ酸配列の例には、 が含まれる。
本発明は、 [C2A24C2 [C2A12C2 [C2(AB)12C2 [C2B12C2 [C2B6C2n;および [C2B24C2n. から成る群から選択されるコラーゲン様ブロック共重合
体を包含している。
本発明の別の面は、天然コラーゲンとのポリマーブレ
ンド物を含む、上記ブロック共重合体で構成されている
コラーゲン様材料である。上記材料には、繊維、フィル
ム、コーティング物および医学用移植組織が含まれる。
図の簡単な説明 図1は、プラスミドベクターpPT0140の構築を示して
おり、これは、モデル蛋白質DCP−1からDCP−6の単量
体単位が有する末端を形成する目的で設計した2個の
「c2」単位を含んでいる。pPT0140内の2つc2単位は、
ユニークなBan I REN部位で分離されており、この中に
後で追加的ブロック単位を挿入した。
図2は、多量化したa2単位(DCP−1およびDCP−2)
または(ab)単位(DCP−3)をpPT0140ベクターに挿
入することによるDCP−1、DCP−2およびDCP−3の構
築を示している。
図3は、DCP−4およびDCP−5のための遺伝子に組み
込むに先立って(db)単位を組み立てたプラスミドpP
T0224の構築を示している。
図4は、d4サブユニットの構築を示しており、これを
後でDCP−6単量体単位の中に組み込んだ。
図5は、多量化した(db)単位(DCP−4およびDCP
−5)またはd4単位(DCP−6)をpPT0140ベクターに挿
入することによるDCP−4、DCP−5およびDCP−6単量
体単位の構築を示している。
図6は、DCP−1、DCP−2、DCP−3、DCP−4、DCP
−5およびDCP−6のための遺伝子を大腸菌内で発現さ
せるためのプラスミドベクターの構築を示している。こ
の目的で、個別にクローン化した単量体単位を自己連結
させて多量体を生じさせた後、これらの多量体を発現ベ
クターpSY1262に挿入した。
発明の詳細な記述 本発明のコラーゲン様ポリマー類は、それら自身とか
或は他の三重ヘリックス生成ポリマー類と一緒に自己組
み立てして三重ヘリックス構造を生じるに適合してい
る。例えば、本発明のコラーゲン様ポリマー類とのブレ
ンド物内の「増量剤」として未変性コラーゲンを用いる
ことができる。本発明の組成物を設計して、特に、成形
品、例えば繊維などに加工され得るようにすると共に、
上に考察した如き未変性コラーゲン加工に関する課題に
打ち勝つようにした。本発明のコラーゲン様ポリマー類
はまたコーティング組成物でも有効性を示し得る。
特に、本発明のポリマー類は、これらのブロックが強
力に三重ヘリックスを生じるか或は一般的に三重ヘリッ
クスに適合性を示すか或はそれらの2つの混合であるブ
ロック共重合体であり、これらは、加工性を促進する目
的で設計した構造的特徴を組み込んでいる三重ヘリック
ス適合性ブロックと一緒に規則正しい様式で相互分散し
ている。
本発明のコーティング様ポリマー類内の全てのブロッ
クは、トリペプチド Gly−x−y [ここで、 xは単一のアミノ酸、および yは単一のアミノ酸] で表される反復を多数含んでいるアミノ酸配列を有して
いる。
強力に三重ヘリックスを生じるブロックでは、アミノ
酸xおよびyの非常に高いパーセント(50%以上)がPr
o(またはHyp)であり、そしてPro(またはHyp)でない
xおよびyは、Gly、AlaおよびSerの如きアミノ酸であ
り、これらは、小型でかさ高くない側鎖を有していて三
重ヘリックス生成に立体障害を与えない。プロリン(ま
たはヒドロキシプロリン)の濃度が高くそしてかさ高い
側鎖が存在していないことから、この三重ヘリックス構
造は、強力に三重ヘリックスを生じるブロックにとって
熱力学的に非常に好ましいものであり、その結果とし
て、短いセグメントでさえも溶液内で自然発生的に特徴
的な三重ヘリックスを生じる。
三重ヘリックス適合性を示すブロック内のアミノ酸x
およびyはまだPro、Hyp、Gly、AlaまたはSerである可
能性が高い。このことから、この三重ヘリックス構造
は、特に隣接するブロックが強力に三重ヘリックスを生
じるものである時、三重ヘリックス適合性を示すブロッ
クにとって熱力学的に好ましいものとなる。しかしなが
ら、三重ヘリックス適合性を示すブロックは、追加的
に、Pro、Gly、AlaまたはSerでないアミノ酸xおよびy
を限定された数で含んでいることで、それらを含んでい
るポリマー類に有効な化学的、物理的または生物学的特
性を与えるか、或は過剰な繰り返し性を示さない相当す
るDNA配列を有するアミノ酸配列をもたらす。
加工性を助長する目的で設計した構造的特徴を組み込
んでいる三重ヘリックス適合性ブロックにおけるアミノ
酸組成物は、上述した簡素な三重ヘリックス適合性ブロ
ックの組成と同様であるが、Pro、Gly、AlaまたはSerで
ないアミノ酸xおよびyは、イオン化し得る基の存在を
通してpH依存溶解性調節を与えるように選択されるか、
或は溶解性を調節する誘導化を行うための反応性部位を
与えるように選択される。これらのアミノ酸はまた、溶
解性を調節すると共に鎖構造配置および凝集の調節およ
び安定化を行う目的で、共有もしくはイオン的化学架橋
のための反応性部位を与えるように選択され得る。
より詳細には、本発明のコラーゲン様ポリマー類は、
下記の式: [Cf1(Aj1Bj2kCf2 [式中、 f1、k、f2およびmは各々1と等しいか或はそれ以上で
あり、そしてj1とj2の合計は1と等しいか或はそれ以上
である] に従って整列している3つの型のブロックA、Bおよび
Cで構成されているブロック共重合体である。f1、k、
f2、m、j1およびj2は整数を表していると理解する。
このコラーゲン様ポリマーの全体的大きさは、天然の
コラーゲンと同様、少なくとも250個のアミノ酸、好適
には約1000−1100個のアミノ酸である。好適にはまた、
j1、j2およびkは、C型ブロックが表れる間のAもしく
はB型ブロック内に200−250個のアミノ酸が存在するよ
うに選択される。このことから、天然のコラーゲン原繊
維ではトロポコラーゲン分子が交互に整列していること
の証拠で示されるように、天然コラーゲン内に存在して
いると見られる種類の長範囲に渡る秩序または周期性が
得られる。
上の一般式において、A型ブロックの全て(即ちj1>
1の時)は同じであるか或はこれはまたそれらの中で変
化していてもよいが、但しこれらが全てA型であること
を条件とする。同様に、同じ型の連続内のB型およびC
型ブロックは、同一であるか或はそれらの中で変化して
いてもよい。本発明の構築物は、個々のペプチド配列の
単調な繰り返しを回避することによって遺伝子の安定性
および蛋白質の発現に有利さを与えている。
3つの型のブロックA、BおよびCの全てが一般式: [Gly−x−y]3-30 で表される。
単調に繰り返される小さいブロック単位の長い連続に
よってもたらされることが知られている遺伝子安定性に
関する問題から、構造的変化を与えると共に架橋、生物
活性および高レベルの構造調節を行うための基を「天然
に」組み込むことを可能にするに充分な大きさを有する
単位を用いて、本発明のコラーゲン様ポリマー類を構築
する。長い合成DNAオリゴマー類を構築することも可能
であるが、公知方法を用いて容易に3−100個またはそ
れ未満のアミノ酸に相当する長さを構築することができ
る。約12個のアミノ酸よりも大きいブロック単位は、相
当するDNAオリゴマー類の構築を複雑にする。9個から3
0個のアミノ酸から成るブロックポリペプチド単位が好
適である。
A型ブロックは強力に三重ヘリックスを生じるブロッ
クである。アミノ酸xおよびyの約50から75%を独立し
てProおよびHypから成る群から選択する。好適には、Pr
oまたはHypでないアミノ酸xおよびyの全てを独立して
Gly、AlaおよびSerから成る群から選択する。
以上の実施例内で更に記述するノナペプチドであるA
型ブロックの例は、 である。
B型ブロックは三重ヘリックス適合性を示すブロック
である。xおよびyの少なくとも約25から60%がProま
たはHypであり、そして好適にはxおよびyの少なくと
も約66%がGly、Ala、Ser、ProまたはHypである。残り
のxおよびyは如何なるアミノ酸であってもよい。以下
の実施例内で更に記述するノナペプチドであるB型ブロ
ックの例は、 である。三重ヘリックス適合性ブロックに適したパター
ンに従わせながら生物活性を示す細胞結合配列Arg−Gly
−Aspを包含させるようにノナペプチドbを設計した。
プロリン含有量をより低くそして相当するDNAの多様性
を大きくすることで、強力に三重ヘリックスを生じるノ
ナペプチドに代わって三重ヘリックス適合性ノナペプチ
ドになるように、ノナペプチドdを設計した(プロリン
の1つを「野生カード」アミノ酸Glnで置き換えること
によって達成される)。
フィブロネクチン内に見付けだされるのと同様な生物
活性を示す細胞結合配列(Arg−Gly−Asp、Arg−Gly−A
sp−Ser、Gly−Arg−Gly−AspまたはGly−Arg−Gly−As
p−Ser)またはラミニン内に見付けだされるのと同様な
生物活性を示す細胞結合配列(Tyr−Ile−Gly−Ser−Ar
g)を含んでいるB型ノナペプチド類およびドデカペプ
チド類の他の例には、 が含まれる。
C型ブロックは、加工性を改良する機能を有する三重
ヘリックス適合性ブロックである。アミノ酸xおよびy
の約25から60%を独立してプロリンおよびヒドロキシプ
ロリンから成る群から選択する。残りのアミノ酸xおよ
びyの少なくとも1つを、独立して、溶解性調節のため
のpH依存イオン電荷を与えるアスパラギン酸、グルタミ
ン酸、リジン、アルギニン、ヒスチジン、チロシンおよ
びシステインから成る群から、そして/または誘導化ま
たは架橋に適した反応性部位を与えるリジン、システイ
ン、チロシン、アスパラギン酸およびグルタミン酸から
成る群から選択する。以下の実施例内で更に記述するノ
ナペプチドであるC型ブロックの例は、 である。
ノナペプチドCは三重ヘリックス適合性を示し、そし
てこれは、pH依存溶解性調節の目的でpHを中性以下に降
下させるようにイオン化する側鎖(ヒスチジン、pKa=
6.0)を有するアミノ酸と、それの側鎖内に架橋官能を
有するアミノ酸(リジン)を含んでいる。
C型ノナペプチドブロックの他の例を以下の組: の中に示す。
この組のペプチド類は、正のイオン電荷を高密度で有
する[非常に高い塩基性(高pH)媒体は除く]ブロック
から、負のイオン電荷を高密度で有する[かなり高い酸
性(低pH)媒体は除く]ブロックへの進行を形成してい
る。この組は、C型ブロックにおいて、ポリマー溶解性
調節に適した特定pH範囲に渡ってイオン電荷を特定的に
分布させる目的でどのようにアミノ酸が選択され得るか
を説明している。
これらのノナペプチドブロック単位を用い、以下に示
す構造: DCP−1=[c2a24c2 DCP−2=[c2a12c2 DCP−3=[c2(ab)12c2 DCP−4=[c2(db)12c2 DCP−5=[c2(db)6c28,および DCP−6=[c2d24c2 で表される、各々が約1000個のアミノ酸を含んでいる6
種のコラーゲン様ポリマー類のデザインを開発した。
架橋および溶解性調節部位が時折割り込んでいる三重
ヘリックスの長い連続を有する一般的コラーゲン類似物
となるようにDCP−1を設計した。
三重ヘリックスの連続がより短く(半分の大きさに)
なりそして架橋/溶解性調節部位の数が2倍になるよう
に、DCP−1に対する変形として、第二構築物DCP−2を
設計した。
サブユニットb由来の生物活性細胞結合部位Arg−Gly
−Aspを含むように、第三構築物DCP−3を設計した。
サブユニットb由来の生物活性細胞結合部位Arg−Gly
−Aspを含むようにまた、第四構築物DCP−4を設計し
た。しかしながら、DCP−3に比較して、DCP−4では、
サブユニットa、即ちA型ブロックの代わりにサブユニ
ットd、即ちB型ブロックを含有させることによって、
より低いプロリン含有量を有しそして相当するDNA配列
の変化がより高くなるように設計した。
三重ヘリックス適合性ブロックの連続がより短く(半
分の大きさに)なりそして架橋/溶解性調節部位の数が
2倍になるように、DCP−4に対する変形として、第五
構築物DCP−5を設計した。DCP−2がDCP−1に対する
ものであると同様に、DCP−5はDCP−4に対するもので
ある。
強力に三重ヘリックスを生じるサブユニットaの代わ
りに三重ヘリックス適合性を示すサブユニットdを用い
て、DCP−1に対する変形として、第六構築物DCP−6を
設計した。
上述した構築物の各々は約1000個のアミノ酸を含んで
おり、好適なものであるが、これらのアミノ酸の全数
は、この構築物に所望の分子量(MW)に応じて、より多
いか或は少なくてもよいと理解する。他の構築物には、
例えば DCP−1=[c2a24c21-8 DCP−2=[c2a12c22-16 DCP−3=[c2(ab)12c21-8 DCP−4=[c2(db)12c21-8 DCP−5=[c2(db)6c22-16,および DCP−6=[c2d24c21-8 が含まれる。
いくつかの場合において、単一のクローニング方策を
用いて1組の全ての一員を調製することは不可能であり
得る。例えば、DCP−1のためのDNA鋳型はクローニング
中不安定であり、単離が可能なのはn=1.0−1.5の[c2
a24c2の時のみであった。DCP−2のための遺伝子を
構築する時、[c2a12c2はクローニング中安定であ
ることが確認され、そしてn=7に及ぶ発現に及んで安
定であることが確認されたが、[c2a12c2は明らか
に不安定であり、単離不可能であった。同様に、単一発
現系内における全長発現は不可能であり得る。例えば、
実施例2のクローニング方策を用いてn=5以上のDCP
−2を得るのは不可能であり得る。DCP−3のための遺
伝子は容易に構築され、発現中安定であったが、その発
現レベルは低く(1−2%)、そしてその生成物は低分
子量ポリマーフラグメントを含んでいた。同様に、DCP
−4、DCP−5およびDCP−6のための遺伝子も容易に構
築され、そしてクローニングおよび発現中安定であった
(その発現レベルを実施例3に考察する)。
A、BおよびC型ブロックを用いて他のコラーゲン様
ポリマーのための構築物を設計することも可能であると
認識する。例えば、式[Aj1Bj2(ここで、kは1と
同じか或はそれ以上であり、そしてj1とj2の合計は1と
同じか或はそれ以上である)で特徴づけられるコラーゲ
ン様ポリペプチド類を製造することが可能である。C型
ブロックのみを含んでいるコラーゲン様ポリペプチド類
を製造することも可能である。コラーゲン様ブロック共
重合体に関する他のデザインは、式[Cf1(Aj1Bj2kC
f2(ここで、f1とf2の合計は1と同じか或はそれ以
上であり、j1とj2の合計は1と同じか或はそれ以上であ
り、そしてkとmは各々1と同じか或はそれ以上であ
る)で表される。
高分子量のコラーゲン様蛋白質ポリマー類の製造方法 実施例1 DNAの製造方法 1. 大腸菌由来プラスミドDNAの調製 A. 小規模;沸騰操作またはアルカリ性溶菌方法(Mani
atis他「分子クローニング:実験室マニュアル](Mole
cular Cloning:A Laboratory Manual)、Cold Spring H
arbor Laboratory、Cold Spring Harbor(1982))のど
ちらかを用いて、1.5mLの培養物からプラスミドDNAを調
製した。
B. 大規模;適当な抗生物質が入っている1リットルの
Luriaブロス内で、プラスミドを有する株を一晩増殖さ
せた。10,000xgで5分間遠心分離にかけることによって
細胞を集めた後、10mLの氷冷TE(10mMのトリス−HCl pH
8、1mMのEDTA)内に再懸濁させた。これらの細胞を再び
遠心分離にかけ、4mLのTES(TEと25%w/vのスクロー
ス)内に再懸濁させ、渦巻き撹拌することによって均一
にした。これらのサンプルを氷上に保存して、次の段階
で用いた。この細胞懸濁液にリゾチーム(10mg/mLの1m
L)を加え、そして5分間インキュベートした後、0.5M
のEDTA(pH8)を2mL加えた。10分間インキュベートした
後、50mLのプロテイナーゼK(40mg/mL)を加え、続い
て10分後、15mLの溶菌緩衝液(0.1%のTriton X−100、
1mMのEDTA、50mMのトリス−HCl pH8)を加えた。15−20
分後、この細胞溶解物を35,000xgで90−120分間遠心分
離した。その上澄み液(19.8mL)を、20mgのCsClと400u
Lの臭化エチジウム(10mg/mL)が入っているプラスチッ
ク管に移した。溶解した後、この混合物を2個のポリア
ロマー超遠心分離管に分け、熱シールした後、Beckman
Ti 65ローターを用い、60,000rpmで24時間遠心分離し
た。皮下用注射針を用いてその管から、下方のプラスミ
ドDNA帯を取り出した。同体積のNaCl飽和イソプロパノ
ールで3回その臭化エチジウムを抽出した。このDNA溶
液に2倍体積のH2Oを加えた後、このDNAをエタノールで
沈澱させた。
2. 除蛋白 便利な体積のDNAサンプル、典型的には100uLから10mL
に対して、フェノール抽出を行った。0.01Mのトリス−H
Cl(pH7.5)内でそのDNAサンプルを希釈し、1mMのDNAと
等体積の水飽和フェノールを加えた。このサンプルを少
しの間渦巻き撹拌した後、氷上に3分間置いた。ミクロ
遠心分離管内で3分間遠心分離した後、その水層を取り
出して新しい管に移し、そして等体積のクロロホルム:
イソアミルアルコール(24:1)で1回抽出した。
3. エタノール沈澱 水緩衝液内のDNAをエタノール沈澱で濃縮した。このD
NAサンプルに、1/10倍体積の3M酢酸ナトリウム(pH7.
5)と2−3倍体積の冷エタノールを加えた。このDNAを
−70℃で30分間か或は−20℃で一晩沈澱させた後、4℃
のミクロ遠心分離管内で15分間遠心分離することによっ
て、それのペレット化を行った。このペレットを200uL
の冷80%エタノールで1回洗浄した後、再び4℃で10分
間沈澱させた。空気乾燥を行うか或は凍結乾燥した後、
これらのペレットを再び適当な緩衝液内に懸濁させた。
4. DNAのホスファターゼ処理 制限酵素消化反応物に直接1uL(25単位)の子ウシ腸
ホスファターゼ(Boehringer Mannheim)を添加してイ
ンキュベーションを37℃で30分間継続することによっ
て、DNAのホスファターゼ処理を行った。フェノール抽
出による除蛋白を行うに先立って、このホスファターゼ
を65℃で60分間不活性化した。
5. DNAポリメラーゼ1を用いたフィル−イン(fill−i
n)反応 50mMのトリス−HCl(pH7.4)、50mMのKCl、5mMのMgCl
2、そして4種のデオキシヌクレオチドトリホスフェー
ト類の各々が400mM入っている緩衝液の中に、DNAを再懸
濁させた。10単位のクレノーDNAポリメラーゼ(BRL)を
加えた後、この反応を室温で15分間進行させた。次に、
このDNAをフェノールで抽出した後、エタノールで沈澱
させた。
6. 制限エンドヌクレアーゼを用いた消化 1x「AA」緩衝液[10xAAの緩衝液は、330mMのトリス−
酢酸塩(pH7.9)、660mMの酢酸カリウム、100mMの酢酸
マグネシウム、50mMのジチオトレイトール(DTT)、そ
して1mg/mLのウシ血清アルブミン(ヌクレアーゼが入っ
ていない)である]の中に入っている制限エンドヌクレ
アーゼ(REN)を用いてDNAを消化させた。可能な場合は
いつでも、DNA濃度を1ug/25uL未満に保った。一晩イン
キュベートしたBal I、Ban IおよびNae I消化を除く、
大部分の制限エンドヌクレアーゼに関するインキュベー
ションは、37℃で1−4時間であった。
7. DNAの分析アガロースゲル電気泳動法 ゲル分析のためのDNAサンプルに、0.2倍体積の試料添
加用緩衝液(5x電気泳動用緩衝液、0.01%のブロムフェ
ノールブルー染料、50mMのEDTA、および50%のグリセロ
ール)を加えた。次に、アガロースゲルが1.0%(w/v)
入っている水平に沈めた電気泳動単位のレーンに、これ
らのサンプルを添加した。この電気泳動用緩衝液は、1x
TACまたは1/2xTBEのどちらかであった。この1xTACは、4
0mMのトリス−塩基と10mMのEDTAであり、これを酢酸でp
Hを7.8に調整したものである。その1/2xTBEは、0.045M
のトリス−塩基、0.045Mのホウ酸および1mMのEDTA(pH
8)である。このゲルの泳動を40−50Vで18時間行い、取
り出した後、0.5ug/mLの臭化エチジウムで30分間染色し
た。これらのDNA帯を、長波長UVトランスイルミネータ
ーで可視化した。
8. 準備用アガロースゲル電気泳動法 これらの操作および材料は分析アガロースゲル電気泳
動法と同様である。ただ1つの差は、精製すべきDNAフ
ラグメントの大きさに応じて濃度範囲が0.5から2.5%
(w/v)の低融点(LMP)アガロースを用いたことであ
る。臭化エチジウムで可視化した後のLMPアガロースゲ
ルから、DNA制限フラグメントを切り取った。アガロー
ス連結反応で用いた緩衝液は1xTAE(50mMの酢酸トリ
ス)であった。
9. NACS精製 DNAが入っているゲルフラグメントを70℃で5分間溶
融させた後、TE1(10mMのトリス−HCl pH7.5、0.2MのNa
Cl)で約5倍希釈した。このゲル溶液をNACSカラム(BR
L)にかけた。このカラムを5mLの同じ緩衝液で洗浄し
た。その結合したDNAを、1000bpより小さいDNAフラグメ
ントに関してはTE2(10mMのトリス−HCl pH7.5、1.0Mの
NaCl)を300uL用いるか、或はより大きいフラグメント
に関してはTE3(10mMのトリス−HCl pH7.5、2MのNaCl)
を300uL用いて溶離させた。この溶離させたDNAをエタノ
ール沈澱で濃縮した。
10. DNA連結反応 接着性を示す末端を連結させるための反応物は、20uL
の最終反応体積内に1ugのDNA、1xAA緩衝液(上の段階6
を参照)、1mMのATPおよび20単位のT4DNAリガーゼ(BR
L)を含んでいた。この連結反応を15℃で16−18時間か
或は室温で1−2時間進行させた。平滑断端連結反応用
の反応体は、20uLの反応体積内に1ugのDNA、25mMのトリ
ス−HCl(pH7.5)、5mMのMgCl2、5mMのDTT、0.25mMのス
ペルミジン、200ngのBSA、1mMのヘキサミン塩化コバル
ト(HCC)、0.5mMのATPおよび400単位のT4DNAリガーゼ
(NEB)を含んでいた。この連結反応を室温で30分から
1時間進行させた。
11. アガロースDNA連結反応 このアガロースを65℃で溶融させ、この温度を37℃に
まで低下させた後、連結反応用緩衝液(5X=100mMのト
リス−HCl(pH7.5)、50mMのMgCl2、50mMのDTT、1mMのA
TP)を加え、そして次に、この管を室温に置いて、リガ
ーゼを加え(1000単位のT4DNAリガーゼ(NEB))たが、
その反応体積は通常50uLであった。この反応体を15℃で
16−18時間インキュベートした。
mRNA方法 1. mRNAの調製 Summers,W.C.(Anal.Biochem.33:459−463(1979))
が記述した修飾操作を用いてmRNAを調製した。カナマイ
シン(50ug/mL)を補ったLB培地内で細胞を30℃または4
2℃で増殖させた。OD600が1.0の時10mLの細胞を高速回
転させた後、この細胞ペレットを10mLのプロトプラスト
化用緩衝液(15mMのトリス−HCl(pH8.0)、0.45Mのス
クロース、8mMのEDTA)内に再懸濁させ、50mg/mLのリゾ
チームを80uL加えた後、この混合物を氷上で15分間イン
キュベートした。RC−5B遠心分離が用いられているSS−
34ローター内で5分間、この細胞懸濁液を7,000RPMで高
速回転させた。このペレットを0.5mLの溶菌用緩衝液(1
0mMのトリス−HCl(pH8.0)、10mMのNaCl、1mMのクエン
酸Na、1.5%w/vのSDS)と15uLのジエチルピロカーボネ
ート(DEPC)内に再懸濁させた。この懸濁液を穏やかに
混合した後、1.5mLのエッペンドルフ管に移し、37℃で
5分間インキュベートし、そして続いて氷上で冷却し
た。250uLの飽和NaCl(40%のw/v)を加え、穏やかに混
合した後、更に10分間氷上のインキュベーションを継続
した。このスラリーを4℃で15分間高速回転させた。そ
の上澄み液を2個の1.5mL管の中に入れ、各々に100%エ
タノールを1mL加えた。冷却してこのRNAの沈澱を生じさ
せた後、4℃で20分間高速回転させた。これらのペレッ
トを70%エタノール内で濯いだ後、乾燥させた。次に、
このRNAを0.1mLのH2O内に再懸濁させ、そしてこのRNAの
回収および精製を測定する目的で、OD260とOD280を取っ
た。10mLの増殖する細胞から得られる全RNA(5%がmRN
Aであり、95%がtRNA+rRNAである)の平均回収量は0.5
から1.0mgであった。
2. ノーザンブロット分析 上に記述した如く精製したRNAをアガロースゲルの上
に泳動させた後、ニトロセルロースに転移させ、そして
続いて、転移用緩衝液として10X SSCを用い、Maniatis
他「分子クローニング:実験室マニュアル」、Colld Sp
ring Harbor Laboratory、Colld Spring Harbor(198
2)、202−203頁に記述されている操作を行った。プロ
ーブの標識、ハイブリッド形成条件および検出では、EC
L遺伝子検出システムキット(Amersham)を用いた。ECL
遺伝子検出システムPRN2101、第2版、Amersham Intern
ational plc.の中に記述されているのと同様な操作を実
施した。
細菌形質転換方法 1. 形質転換に適格な大腸菌細胞の調製 小型ループいっぱいの大腸菌細胞を、200mLの無菌L
ブロス培養物に接種した。OD600が約0.5になるまで、こ
れを37℃で振とうしながらインキュベートした。この培
養物を氷上に10分間置いた後、6,000xgで10分間遠心分
離した。この細胞ペレットを100mLの氷冷0.1M MgCl2
に再懸濁させ、氷上に30−40分間保持した後、再び遠心
分離にかけた。このペレットを2mMの氷冷0.1M CaCl2
に再懸濁させ、無菌試験管に移した後、氷上で24時間イ
ンキュベートした。次に、この適格な細胞を一定分量に
分けて、−70℃で貯蔵した。
2. 大腸菌の形質転換 凍結した適格な細胞の一定分量を氷上で解凍させた。
50uLの細胞に、0.1から1ugのDNAを加えた後、この混合
物を氷上で30分間インキュベートした。この管を氷から
取り出して、42℃の浴内に2分間入れた。Lブロス(1m
L)を加え、そしてこの形質転換用混合物を、所望温度
(通常30℃または37℃)で振とうしながら2時間インキ
ュベートした。次に、この形質転換体の1/10を、適当な
抗生物質が入っているLブロスプレート上に置き、そし
て必要ならばXGALとIPTGを加えた。
抗体産生、蛋白質化学および蛋白質の電気泳動法 1. 人工合成したペプチド類に対する抗体の調製 配列: で表される合成ペプチドを、免疫原として用いる目的で
鍵穴リンペットヘモシアニンに連成させた。ラビット内
で抗体を調製する目的で、この材料をAntibodies,Inc.
に郵送した。完全フロインドアジュバント中1mg/mL濃度
のペプチド接合体を用いて、0日目に、ラビットを免疫
化した。30日目にフロインド不完全アジュバント内の抗
原を動物に再注入し、そして60日目にタイターを測定し
た。抗原として合成ペプチドを用いたミクロタイターRI
Aで、陽性血清を検出した。KagenおよびGlick(1979)
「ラジオイムノアッセイ方法」(Methods of Radioimmu
noassay)、JaffeおよびBerman(編集)、Academic Pre
ss、328頁参照。DCP−1およびDCP−2配列を有する合
成ペプチドと反応する抗血清が得られた。
上に記述した操作に従い、式 で表される1つの追加的ペプチドも合成し、これもま
た、免疫原として用いる目的で鍵穴リンペットヘモシア
ニンに連成させた。次に、上述した如く、DCP−3配列
を有する合成ペプチドに結合するポリクローナル抗血清
を調製した。
2. 蛋白質のポリアクリルアミドゲル電気泳動法 成長している培養物を10,000xgで5分間遠心分離する
ことにより、約109の大腸菌細胞をペレット化した。こ
の細胞ペレットを100から500uLの2Xサンプル用緩衝液
(100mMのトリス−HCl pH6.8、4%のSDS、10%のB−
メルカプトエタノール、60%のグリセロールまたはスク
ロース)内に再懸濁させた後、Tekmarソニックディスラ
プターを用いて30秒間音波処理した。サンプルを約5分
間沸騰させた後、これらの細胞溶解物の20から100uLをS
DS−ポリアクリルアミドゲル上に添加した(7.5から16
%w/v)。これらのゲルをLaemmli(Nature、27:80−685
(1970))の操作に従って調製した。これらのゲル内の
蛋白質を、10%メタノールの中に入っている2%のクー
マシーブリリアントブルー、7.5%酢酸で1時間染色
し、そして10%メタノール、7.5%酢酸内で一晩脱染色
した。
2. 蛋白質発現分析 30℃で増殖させた一晩培養物を、250mLのフラスコ内
に入っている50mLの培地に接種した。最終濃度が1mL当
たり50ugになるようにカナマイシンを加えた後、この培
養物を30℃で撹拌(200rpm)しながらインキュベートし
た。この培養物のOD600が0.8に到達した時点で、その40
mLを、予め42℃に温めた新しいフラスコに移し、そして
同じ温度で約2時間インキュベートした。これらの培養
物(30℃および42℃)を氷上で冷却して、OD600を取っ
た。OD600が1.0の一定分量内で分割した遠心分離によ
り、細胞を集め、そしてこれを用い、適当な抗体を用い
たウエスタン分析を実施した。
4. ゲル内の蛋白質のイムノブロッティング 蛋白質の電気泳動を行った後、このポリアクリルアミ
ドゲルからその隣接しているガラスプレートの1つを取
り出した。このゲル表面を転移用緩衝液(25mMのトリス
−HCl、192mMのグリシン、20%のメタノール)で湿らせ
た。1片のニトロセルロース紙(Sartorius、SM11307)
を転移用緩衝液で飽和させた後、そのゲルの上に置い
た。このフィルターとゲルの間に存在している気泡を除
去した。このゲルとニトロセルロースフィルターを、製
造業者(Bio−Rad)の明細に従って、その転移用ユニッ
ト内に置いた。転移を200mAで3−4時間進行させた。
次に、このニトロセルロースフィルターを取り出して、
Amido−Schwartz(0.05%のAmidoブラック、45%の脱イ
オンH2O、45%のメタノール、10%の酢酸)で3分間染
色した後、H2O内で脱染色した。このフィルターを、「B
LOTTO」(5%w/vの脱脂乾燥ミルク、50mMのトリス−HC
l pH7.4、0.9%w/vのNaCl、0.2%w/vのアジ化ナトリウ
ム)内で少なくとも10分間、室温でインキュベートし
た。このフィルターを、0.5xBLOTTO(2.5%の脱脂乾燥
ミルク、50mMのトリス−HCl pH7.4、0.9%のNaCl、0.2
%のアジ化ナトリウム)内で適当に希釈した血清の中に
入れた後、室温で約16時間穏やかに撹拌した。TSA(50m
Mのトリス−HCl pH7.4、0.9%のNaCl、0.2%のアジ化ナ
トリウム)を5回交換しながら1時間、このフィルター
を洗浄した。このブロットを、125I蛋白質Aが1x107cpm
入っている15mLの0.5xBLOTTO溶液の中に入れ、そして室
温で2時間穏やかに撹拌した。このフィルターを、TSA
を最低で7回交換しながら2時間洗浄し、脱イオンH2O
で1回濯いだ後、空気乾燥させた。このブロットをサラ
ンラップで覆い、そしてオートラジオグラフィーにかけ
た。
5. アミノ酸分析 HenricksonおよびMeredith(1984)のPTC誘導化操作
を用いて、アミノ酸組成を測定する。真空中一定して10
8℃で沸騰している5.7NのHClを用い、蛋白質サンプルを
24時間加水分解させた。PITCと反応させた後、Waters 1
00EシステムおよびSupelco C18カラム(4.6mmx25cm)使
用HPLC逆相クロマトグラフィーを用い、可動ベースとし
て0.1MのNH4OAc(pH6.78)内の0−50%アセトニトリル
線形勾配により、アミノ酸誘導体を254nmで検出した。H
enrickson,R.L.およびMeredith,S.C.(1984)「逆相高
性能液クロによるアミノ分析」、Anal.Biochem.137:65
−74参照。
6. ペプチド合成 製造業者が示すように、標準対称無水物化学が用いら
れているApplied Biosystems Model 430Aペプチド合成
装置を用いた固相合成により、合成ペプチドを調製し
た。各段階における連成収率を、Sarin他(1981)の定
量ニンヒドリン操作で測定した。この合成ペプチドをそ
の固体支持体から開裂させ、そして無水HFを用いてアミ
ノ酸ブロッキング剤を除去した(StewartおよびYoung、
1984)。Sephadex G−50使用クロマトグラフィーによ
り、粗ペプチド類の脱塩を行った(Sarin,V.K.、Kent,
S.B.H.、Tam,J.P.およびMerrifield,R.B.(1981)、Ana
l.Biochem.、237:927−936;Stewart、J.M.およびYoung,
J.D.(1984)「固相ペプチド合成」、Pierce Chemical
Company、Rockford,IL.85−89頁参照)。
合成DNA方法 1. インビトロDNA合成 N,N−ジイソプロピルホスホルアミジト類、調節され
た孔を有するガラスカラム、並びに全ての合成試薬を、
Applied Biosystems、Foster City、Californiaから入
手した。保護されているホスホルアミジト類を10倍過剰
で用い、そして合成用支持体カラムに結合しているヌク
レオチドを1uモル用い、Applied Biosystems Model 381
A DNA合成装置使用ホスファイトトリエステル方法によ
り、合成オリゴヌクレオチド類を調製した。合成で用い
た化学は、その合成装置で用いるように推奨されている
標準プロトコルであり、これらは記述されている(Matt
eucci他、J.Amer.Chem.Soc.、103:3185−3319(198
1))。McBride他、Tetrahedron Letters、24:245−248
(1983)に記述されている如き標準操作に従って、脱保
護と、その固体状支持体からのオリゴマー開裂を実施し
た。Applied Biosystemsが推奨(1984)しているように
その除去された保護基を光学密度で測定した時の、この
合成の繰り返し収率は、97.5%以上であった。1984年11
月9日のApplied Biosystemsプロトコル(ユーザーブル
テン番号13)に記述されている如き準備用ゲル電気泳動
法で、その粗オリゴヌクレオチド混合物の精製を行っ
た。このアクリルアミドゲル濃度を、このオリゴマーの
長さに応じて10から20%で変化させた。その精製したオ
リゴマーをUVシャドウイング法で同定し、そのゲルから
切り取って、クラッシュアンドソーク(crush and soa
k)操作(Smith、Methods in Enzymology、65:371−379
(1980))を用いて抽出を行った。
2. DNAの配列決定 下記の方法を用いてDNA配列を測定した。興味の持た
れる領域を含んでいるフラグメントを、M13mp18またはM
13mp19の多重クローニング部位にクローン化した(Mani
atis他、1982およびNorrander他、1983)。1本鎖DNAを
調製し、そして標識として35S−デオキシアデノシン5'
−(アルファ−チオ)−トリホスフェート(New Englan
d Nuclear)を用いたプライマーエクステンション(pri
mer extension)方法(Sanger他、1977およびBiggin
他、1983)で配列決定を行った。ある場合には、Zagurs
ky他(Gene Anal.Tech.(1985)2:89−94)が利用した
ジデオキシ:デオキシヌクレオシドトリ−ホスフェート
比を用い、逆転写酵素(Molecular Genetics)でプライ
マーの伸長を行った。32Pまたは35Sのどちらかで標識し
たデオキシアデノシントリホスフェートをこれらの反応
で用いた。G反応からデオキシグアノシントリホスフェ
ートを除去し、そしてその代わりにデオキシイノシント
リホスフェート(P−L Biochemicals)の最終濃度が3
7.5uMになるようにすることによって、G−Cが豊富な
いくつかの配列内に現れる圧縮人為現象を克服した。他
の混合物内におけるG反応内のジデオキシGTP濃度は0.5
mMであった。8Mの尿素が入っている6または8%のポリ
アクリルアミドゲルの上に全ての配列を泳動させた(Sa
nger他、1978)。配列決定で用いたプライマー類をP−
L Biochemicalsから購入した。データの記憶および解析
では、Apple Macintoshパソコン用DNA Strider、DNA In
spector IIeまたはDNAid製ソフトウエアを利用した。
2本鎖プラスミドDNAのジデオキシDNA配列決定 前に記述したのと同様にしてプラスミドDNAを調製し
た(大腸菌からのプラスミドDNA調製、小規模、Maniati
s他)。前に記述したのと同様なDNA合成装置を用いてプ
ライマー類を合成し、そしてM13の配列決定に関して上
に記述した操作に従って、プラスミドDNAにアニールさ
せた。セクエナーゼ(United States Biochemicals)を
用いて配列決定反応を行い、そしてその条件はその供給
業者の推奨に従った。上に記述したのと同様にして、ポ
リアクリルアミドゲル上に全ての配列を泳動させた。
実施例2 である。
DNAデザイン DCPポリマー構造が示す複雑さから、これらの遺伝子
単量体のデザインは下記の通りであった。
1. 2個のc2単位のデザインおよび合成(5'および3') 2. 2個のa単位のデザインおよび合成 3. 2個のab単位のデザインおよび合成 プラスミドpPT0134の構築 図1を参照して、DCPポリマー遺伝子の構築要求を収
容するように特異的に受容体ベクターPPT0134を設計し
て構築した。このベクターはそのMCS(多重クローニン
グ部位)内にFok I REN制限部位を2つ含んでいる。こ
れらの部位を含んでいるオリゴヌクレオチドストランド
を2本合成し、そして実施例1に記述した如く精製し
た。
アニーリングを行った後、Ban IおよびEccoRV RENで予
め消化させたpSY937(国際特許出願番号:PCT/US87/0282
2)に、これらの2つのオリゴヌクレオチドストランド
を連結させた。この連結反応用混合物の生成物を大腸菌
に形質転換した後、抗生物質であるクロラムフェニコー
ルが入っている細菌用プレート上で選択を行った。個々
のコロニー由来のプラスミドDNAを、Sca IおよびStu I
RENで消化させた後、アガロースゲル電気泳動で分析を
行った。1つのプラスミドpPT0124は、その期待されるD
NAフラグメントを含んでいた。次に、この新規なMCSを
プラスミドpSY1367に移動させた。このプラスミドはpSY
1299の誘導体である(国際特許出願番号:PCT/US87/0282
2参照)。プラスミドpSY1299をNci I RENで消化させた
後、アガロースゲル電気泳動およびNACS精製を用いて、
大型DNAフラグメントの精製を行った。この精製したDNA
フラグメントをDNAポリメラーゼで処理し(実施例1参
照)、連結させ、Fok Iで消化させた後、大腸菌株HB101
内で形質転換を行った。単一コロニーから得られるプラ
スミドDNAを精製し、そして制限消化で分析した。1つ
のプラスミドであるpSY1366は適当であり、pSY1299内に
存在しているFok I部位のみが欠如していることが確認
された。
実施例1に記述したのと同様にして、2種のオリゴヌ
クレオチドストランドを合成および精製した。
オリゴヌクレオチドストランド1.Aと1.Bをアニール
し、そしてBan IIおよびFsp I RENで予め消化させたプ
ラスミドpSY1366のDNAに連結させた。この連結反応の生
成物を大腸菌株HB101に形質転換した。形質転換したコ
ロニーから得られるプラスミドDNAを精製し、Fok Iで消
化させた。Fok Iで直線状にしたクローンの配列決定を
行った。プラスミドpSY1367は所望のMCS配列を含んでお
り、これを次の構築を行う目的で選択した。プラスミド
pPT0124およびpSY1367をNru IおよびNco Iで消化させ、
そしてこれらのDNAフラグメントを、アガロースゲル電
気泳動およびNACS精製で精製した。pPT0124からの小型
フラグメント(約500bp)を、pSY1367から得られる大型
フラグメントに連結させた。この連結反応混合物の生成
物を大腸菌に形質転換した。単一コロニーから得られる
プラスミドDNAを精製し、制限消化で分析した後、DNA配
列決定を行った。1つのプラスミドであるpPT0134は所
望の配列を含んでおり、これをDCP構築を行うための受
容体ベクターとして用いた。
c単位の合成および組み立て 実施例1に記述したのと同様にして4種のオリゴヌク
レオチドストランドを合成および精製した。各対のオリ
ゴヌクレオチドストランドはc2単位をコード化する。
オリゴヌクレオチドストランド2.Aと2.Bをアニール
し、そしてFok I RENで予め消化させたプラスミドpPT01
34のDNAに連結させた。この連結反応の生成物を大腸菌
株HB101に形質転換した。形質転換したコロニーから得
られるプラスミドDNAを精製し、Sfi Iで消化させた。Sf
i Iで直線状にしたクローンの配列決定を行った。プラ
スミドpPT0135は所望のc2配列を含んでおり、これを次
の構築を行う目的で選択した。
ストランド2.Aと2.Bと同様に、ストランド2.Cと2.Dを
アニールし、連結させた後、形質転換を行った。形質転
換したコロニーから得られるプラスミドDNAを精製し、B
an II RENで消化させた。適当なc2DNA配列を含んでいる
プラスミドpPT0137を用いて、c2−c2中間体プラスミド
構築物の組み立てを行った。
プラスミドpPT0135とpPT0137をBan IとStu I RENで消
化させた。c2(ストランドA+B)を含んでいるpPT013
5由来の大型フラグメントを、c2フラグメント(ストラ
ンドC+D)を含んでいるpPT0137の小型フラグメント
に連結させた。この連結反応生成物を大腸菌株HB101に
形質転換した。形質転換で得られるプラスミドDNAを精
製し、消化を2回、即ちSfi I−Stu IおよびBan II−St
u I RENをそれぞれ用いた消化を実施した。両方の消化
で約800bpのDNAフラグメントを放出するクローンの配列
決定を行った。プラスミドpPT0140は、表2に示す如き
適当なc2−c2配列を含んでおり、そしてこれを用いて、
DCP遺伝子単量体の構築を行った。pPT0140の構築を図1
に示す。
DCP−1および2遺伝子単量体の構築 実施例1に記述したのと同様にして、下記の2つのオ
リゴヌクレオチドストランドの合成および精製を行っ
た。
a2をコード化する2つのオリゴヌクレオチドストラン
ド(3Aおよび3B)をアニールし、そして予めFok I REN
で消化させたプラスミドDNApPT0134に連結させた。この
連結反応混合物の生成物を大腸菌株HB101に形質転換し
た。形質転換で得られるプラスミドDNAをPst I RENで消
化させた後、直線状になったクローンの配列決定を行っ
た。プラスミドpPT0142は適当であり、これを用いてa2
単位の多量化を行った。
プラスミドDNApPT0142をFok I RENで消化させ、a2
位を含んでいるフラグメントをアガロースゲル電気泳動
で単離し、そして記述したのと同様なNACSカラムを用い
て精製を行った(実施例1参照)。このDNAフラグメン
トを自己連結させ、そしてこの連結反応生成物を、予め
Fok I RENで消化させたpPT0134に連結させた。この連結
反応混合物の生成物を大腸菌株HB101に形質転換した。
形質転換で得られるプラスミドDNAを精製し、Fok I REN
で消化させた。a6に相当する162bpのDNA挿入断片を含ん
でいるクローンを選択して、配列決定分析を行った。プ
ラスミドpPT0144はその期待されるDNA配列を有してお
り、これを選択して次の構築を行った。pPT0144由来の
プラスミドDNAをFok I RENで消化させ、そしてこの消化
で生じてくる2つのDNAフラグメントを、アガロースゲ
ル電気泳動で分離させた。小さい方のDNAフラグメント
を更にNACSカラムで精製した(実施例1参照)。図2に
示すように、a2コーディング配列を有するDNAフラグメ
ントを、予めFok Iで消化させたプラスミドDNApPT0140
に連結させた。この連結反応生成物を大腸菌株HB101に
形質転換した。個々のコロニーから得られるプラスミド
DNAを、Fok Iを用いた消化により、多数のa6DNAフラグ
メントが入っている挿入断片に関して分析した。a6から
a24の範囲のいくつかの大きさを有する挿入断片が確認
された。1つのクローンであるpPT0147(表3に示す)
は、所望のDCP−2遺伝子単量体配列c2a12c2を含んでい
ると同定され、これを用いてさらなる構築を行った。
DCP1ポリマー遺伝子を構築するに必要とされるa24
伝子単量体を含んでいるクローン(表4に示す)は、次
の経路中高度に不安定であることが確認された。このよ
うな不安定さは、その受容体プラスミドが高いコピー数
を示すことが原因であった。このような理由で、このプ
ラスミド由来の遺伝子単量体をpBR322(F.Bolivar他(1
977)Gene2:95−113)に再クローン化した。c2a24c2
伝子フラグメントを含んでいるプラスミドDNAを、Nru I
およびEcoRV RENを用いた消化でそのプラスミドから単
離し、アガロースゲル電気泳動にかけ、NACSカラムを用
いた精製を行った。このDNAフラグメントを、EcoRVおよ
びNru I RENで消化させたプラスミドpBR322DNAに連結さ
せた(実施例1のアガロース連結反応を参照)。この連
結反応生成物を大腸菌株HB101に形質転換し、抗生物質
であるアンピシリンを100ug/mL含んでいる細菌用プレー
ト上で選択を行った。個々のコロニーから得られるプラ
スミドDNAを、Bg II RENを用いた消化で分析した。この
挿入断片を含んでいるクローンを更に分析し、そして1
つのpPT0153を選択して、DCP−1ポリマー遺伝子の構築
を行った。このプラスミドは安定であった。
DCP−1ポリマー遺伝子の構築 プラスミドDNApPT0153を、Acv I RENに続いてFok I R
ENで消化させた。このDCP−1遺伝子単量体を含んでい
るDNAフラグメント(783bp)をアガロースゲル電気泳動
で単離し、NACSカラムを用いた精製を行った(実施例1
参照)。この単量体遺伝子フラグメントを、Ban I REN
で予め消化させたpSY1262に連結させた(国際特許出願
番号PCT/US87/02822を参照)。この連結反応生成物を大
腸菌株HB101に形質転換し、そして抗生物質であるカナ
マイシンが入っている細菌用プレート上で増殖に関する
選択を行った。個々のコロニーから得られるプラスミド
DNAを、BamH IおよびPvu II RENを用いた消化そしてア
ガロースゲル使用電気泳動により、DCP−1単量体フラ
グメントを多数含んでいる挿入断片に関する分析を行っ
た。1つのクローンであるpPT0164は、遺伝子単量体(7
83bp)を含んでおり、別のpPT0165は若干大きなフラグ
メントであり(約1200bp)、そして3番目のpPT0166は
遺伝子二量体である(1566bp)。(図6参照)。
DCP−1蛋白質発現分析 プラスミドpPT0164、pPT0165またはpPT0166を含んで
いる大腸菌株HB101を、OD600が0.7になるまで30℃で増
殖させた後、42℃に2.0時間移行させた。これらの細胞
が産生する蛋白質を、ウエスタンブロット分析を用い、
DCPペプチドに特異的な抗血清と反応する新規な蛋白質
帯に関する分析を行った。プラスミドpPT0164が入って
いる培養物内に、見掛け分子量が約45kDの帯が観察され
た。pPT0165に関しては68kDの帯が観察され、そしてpPT
0166に関する帯は若干不明瞭であった。pPT0166が入っ
ている菌株内で検出され得る発現が低レベルであること
から、DCP−1クローンが産生するmRNAを分析した。実
施例1に記述した如くmRNAを調製した。ノーザンブロッ
ト分析(実施例1参照)により、全てのクローンから得
られるDCPに特異的なmRNAは全長であることが示され、
そしてDCP遺伝子の大きさに関係なくほぼ同じレベルで
合成されることが示された。この分析で用いたプローブ
はDCP−2単量体DNAフラグメントであった。
DCP−1 pPT0166 561個のアミノ酸 MW:46.409ダルト
DCP−2ポリマー遺伝子の構築 pPT0147由来のプラスミドDNAを、Fok I RENで消化さ
せた後、その消化フラグメントをアガロースゲル電気泳
動で分離させた。483bpのDCP−1遺伝子フラグメントを
切り取って、NACSカラムを用いた精製を行った(実施例
1参照)。図6に示すように、この精製したフラグメン
トを、Ban I RENで予め消化させたpSY1262に連結させ
た。この連結反応生成物を大腸菌株HB101に形質転換
し、そしてこの形質転換体を、抗生物質であるカナマイ
シンが入っている細菌用プレート上で増殖に関して選択
した。個々のコロニーから得られるプラスミドDNAを精
製し、そしてDCP−2遺伝子単量体フラグメントが多数
挿入されていることに関する分析を行った。大きさが50
0から3,000bpの範囲のクローンがいくつか得られた。結
果に関しては表5を参照のこと。
DCP−2蛋白質発現分析 プラスミドpPT0155から0163を含んでいる大腸菌株HB1
01を、OD600が0.7になるまで30℃で増殖させた後、42℃
に2.0時間移行させた。これらの細胞が産生する蛋白質
を、ウエスタンブロット分析により、DCP−c2a2ペプチ
ドに特異的な抗血清と反応する蛋白質帯に関する分析を
行った。結果に関しては表5を参照のこと。
DCP3単量体構築 記述したのと同様にして、(ab)をコード化する4
種のオリゴヌクレオチドストランドの合成および精製を
行った(実施例1参照)。
オリゴヌクレオチドストランド4.Aと4.Bをアニール
し、そして予めFok I RENで消化させたDNAプラスミドpP
T0134に連結させた(実施例1参照)。この連結反応生
成物を大腸菌株HB101に形質転換した。形質転換したコ
ロニーから得られるプラスミドDNAを精製し、Pst Iおよ
びStu Iで消化させた。約800bpのフラグメントを含んで
いるクローンの配列決定を行った。ストランド4.Aおよ
び4.Bの所望配列を含んでいるプラスミドpPT0139を選択
して次の構築を行った。
ストランド4.Cと4.Dをアニールし、そして予めXba I
およびPst I RENで消化させたDNAプラスミドpPT0139に
連結させた。この連結反応生成物を大腸菌株HB101に形
質転換した。形質転換したコロニーから得られるプラス
ミドDNAを精製し、Nco IおよびDra III RENで消化させ
た。ストランド4.AとBおよび4.CとDが組み合わされた
挿入に相当しているDNA配列を含んでいるクローンの配
列決定を行った。表6に示す如き適当な(ab)2DNA配列
を含んでいるプラスミドpPT0143を選択してさらなる構
築を行った。
pPT0143由来のプラスミドDNAをFok I RENで消化させ
た後、(ab)遺伝子フラグメントが入っているフラグ
メントをアガロースゲル電気泳動で単離し、そしてNACS
カラムを用いた精製を行った。次に、このDNAフラグメ
ントを、予めFok I RENで消化させたpPT0143に連結させ
た。この連結反応生成物を大腸菌株HB101に形質転換
し、そして抗生物質であるクロラムフェニコールが入っ
ている細菌用プレート上の増殖に関する選択を行った。
個々のコロニーから得られるプラスミドDNAを、Fok I R
ENを用いた消化により、多数の(ab)2DNAフラグメント
を含んでいる挿入断片に関して分析した。(ab)の1
コピーから数コピーの範囲に渡るいくつかのクローンが
得られた。(ab)を含んでいる1つのクローンpPT016
9を、DCP−3遺伝子単量体を構築するための中間体とし
て用いた。
Fok I RENを用いた消化、アガロースゲル電気泳動お
よびNACS精製により、その(ab)遺伝子フラグメント
をpPT0169から精製した。次に、このDNAフラグメント
を、図2に説明するように、予めBan I RENで消化させ
たDNAプラスミドpPT0140に連結させた。この連結反応生
成物を大腸菌株HB101に形質転換し、そして抗生物質で
あるクロラムフェニコールが入っている細菌用プレート
上で形質転換体を選択した。個々のコロニーから得られ
るプラスミドDNAを、Aok I RENを用いた消化により、
(ab)遺伝子フラグメントのコピーを多数含んでいる
挿入断片に関して分析した。c2(ab)12c2を含んでいる
1つのクローンpPT0171(表7に示す)を、次の構築で
用いるためのDCP−3遺伝子単量体として選択した。
DCP3ポリマー遺伝子の構築 pPT0171由来のプラスミドDNAを、Fok I RENで消化さ
せた後、そのDCP−3遺伝子単量体を含んでいるフラグ
メントをアガロースゲル電気泳動およびNACS精製で精製
した。次に、このDCP−3単量体を自己連結させた後、
図6に示すように、Ban I RENで予め消化させたDNAプラ
スミドpSY1262に連結させた。この連結反応生成物を大
腸菌株HB101に形質転換し、そして抗生物質であるカナ
マイシンが入っている細菌用プレート上で増殖に関して
選択した。個々のコロニーから得られるプラスミドDNA
を精製し、そしてXam IおよびPyu II RENを用いた消化
を行った後、DCP−3遺伝子単量体フラグメントのコピ
ーが多数含まれている挿入断片に関して分析した。単量
体、二量体、三量体および四量体形態のDCP−3を含ん
でいるクローンpPT0173、pPT0174、pPT0175およびpPT01
76をそれぞれ選択して発現分析を行った。
DCP−3蛋白質の発現分析 DCP−3プラスミドpPT0173、pPT0174、pPT0175または
pPT0176を含んでいる大腸菌株HB101を、OD600が0.7にな
るまで30℃で増殖させた後、42℃に2.0時間移行させ
た。これらの細胞が産生する蛋白質を、ウエスタンブロ
ット分析により、DCPペプチドに特異的な抗血清と反応
する新規な蛋白質帯に関する分析を行った。各クローン
に関して反応性を示す帯が観察された(結果に関しては
表8を参照のこと)。しかしながら、全長ポリマーの発
現は、これらの遺伝子の大きさが増大するにつれて低下
した。ノーザン分析の結果、これらのクローン内の全長
mRNAの合成は相当するレベルであったことが示された。
このノーザン分析のためのプローブはDCP−3単量体フ
ラグメントであった。
実施例3 CP−4および5単量体構築 実施例1に記述したのと同様にして、(db)をコー
ドする3種の2本鎖DNA切片を合成し、精製しそしてア
ニールした。
これらの3種のDNA切片を個々にクローン化した。最
初の2つのストランド切片(5.Aおよび5.B)を、予めBa
n I RENで消化させたpPT0138に連結させた。この連結反
応生成物を大腸菌株HB101に形質転換し、そして抗生物
質であるクロラムフェニコールが入っている細菌用プレ
ート上で増殖に関する選択を行った。個々のコロニーか
ら得られるプラスミドDNAをEcoO1091およびStu I RENで
消化させた後、アガロースゲル電気泳動で分析を行っ
た。適当な大きさを有するDNAフラグメントを含んでい
るプラスミドDNAの配列決定を行い、1つのクローンpPT
0221を次の構築で用いた。
2番目の対のオリゴヌクレオチドストランド(5.Cお
よび5.D)を、予めFok I RENで消化させたpPT0134に連
結させた。大腸菌の形質転換を行った後、個々のコロニ
ーから得られるプラスミドDNAを、Ban IIとStu I RENを
用いた消化で分析した。両方の酵素が消化するDNAの配
列決定を行った。1つのクローンpPT0222はその期待さ
れる配列を有しており、これを次の構築で用いた。
pPT0222由来のプラスミドDNAをFok I RENで消化さ
せ、そしてその2番目の対のオリゴヌクレオチドストラ
ンド(5Cおよび5D)を含んでいるフラグメント(54bp)
をアガロースゲル電気泳動で単離した後、NACS精製を行
った。このDNAフラグメントを、予めBan I RENで消化さ
せたpPT0221に連結させた。この連結反応生成物を大腸
菌に形質転換し、そして単一のコロニーから得られるプ
ラスミドDNAを、Dra IIIおよびStu I RENを用いた消化
を行った後、アガロースゲル電気泳動で分析した。1つ
のクローンpPT0223を、DNA配列決定後選択して、3番目
に合成するDCP遺伝子フラグメントのための受容体ベク
ターとした。
プラスミドpPT0223をBan I RENで消化させ、そしてそ
の3番目の対のオリゴヌクレオチドストランド(5.Eお
よび5.F)に連結させた。この連結反応生成物を大腸菌
株HB101に形質転換し、そして抗生物質であるクロラム
フェニコールが入っている細菌用プレート上の増殖に関
する選択を行った。個々の形質転換から得られるプラス
ミドDNAを精製し、そしてFok IおよびBan I RENを用い
た消化を行った。適当なフラグメントサイズが入ってい
るクローンの配列決定を行った。所望の配列を含んでい
る表10に示す1つのクローンpPT0224を、次に行うDCP−
4およびDCP−5単量体の構築で用いた。このpPT0224の
構築を図3に示す。
pPT0224由来のプラスミドDNAをFok IおよびBan I REN
で消化させ、(db)を有する消化フラグメントをアガ
ロースゲル電気泳動で単離した後、NACSカラムを用いて
精製を行った。この精製したフラグメントを自己連結さ
せた後、図5に示すように、Ban I RENで予め消化させ
たpPT0140にクローン化した。この連結反応生成物を大
腸菌株HB101に形質転換した。個々のコロニーから得ら
れるプラスミドDNAを、Fok Iを用いた消化により、多数
の(db)3DNAフラグメントを含んでいる挿入断片に関す
る分析を行った。(db)から(db)12の範囲に渡るい
くつかの大きさを有する挿入断片が確認された。1つの
クローンpPT0229を、所望のDCP−5単量体配列c2(db)
6c2を含んでいるものとして同定し、これを次の構築で
用いた。このDCP−4遺伝子単量体配列c2(db)12c2
含んでいるクローンは、DCP−1の構築を行っている間
に観察されたのと同様に、次の経路を行っている間高度
に不安定であることが確認された。その結果として、こ
のDCP−4遺伝子単量体をpBR322にクローン化した。
このDCP−4遺伝子単量体フラグメントを含んでいる
プラスミドDNAを、Nru IおよびEcoR V RENを用いた消化
で、そのプラスミドから単離し、アガロースゲル電気泳
動を行った後、NACSカラムを用いて精製した。このDNA
フラグメントを、予めEcoR VおよびNru I RENで消化さ
せたプラスミドpBR322に連結させた(実施例1のアガロ
ース連結反応を参照)。この連結反応生成物を大腸菌株
HB101に形質転換し、そしてアンピシリンが100ug/mL入
っている細菌用プレート上で選択を行った。個々のコロ
ニーから得られるプラスミドDNAを、Scal RENを用いた
消化で分析した。この挿入断片を含んでいるクローンを
更に分析して、1つのpPT0251を、DCP−4ポリマー遺伝
子の構築で選択した。このプラスミドは安定であった。
DCP−4ポリマー遺伝子の構築 pPT0251由来のプラスミドDNAを、Acy I RENに続いてF
ok I RENで消化させた。そのDCP−4遺伝子単量体を含
んでいるDNAフラグメントをアガロースゲル電気泳動で
単離した後、NACSカラムで精製した(実施例1参照)。
図6に示すように、その後、この単量体遺伝子フラグメ
ントを、Ban I RENで予め消化させたpSY1262に連結さ
せ、ホスファターゼで処理した後、ゲル電気泳動および
NACSカラムで精製した。この連結反応生成物を大腸菌株
HB101に形質転換し、そして抗生物質であるカナマイシ
ンが50ug/mL入っている細菌用プレート上で、その形質
転換体を増殖に関して選択した。個々のコロニーから得
られるプラスミドDNAを精製し、そしてDCP−4遺伝子単
量体フラグメントの多数挿入に関する分析を行った。DC
P−4遺伝子単量体のコピーを1つ、2つまたは4つ含
んでいるいくつかのクローンが得られた。この遺伝子単
量体のコピーをそれぞれ1つ、2つおよび4つ含んでい
るプラスミドpPT0247、pPT0248およびpPT0249を選択し
て、蛋白質発現分析を行った。
DCP−4蛋白質の発現分析 プラスミドpPT0247、pPT0248およびpPT0249を含んで
いる大腸菌株HB101を、OD600が0.7になるまで30℃で増
殖させた後、42℃に2.0時間移行させた。これらの細胞
が産生する蛋白質を、ウエスタンブロット分析により、
DCP−c2a2ペプチドに特異的な抗血清と反応する新規な
蛋白質帯に関する分析を行った。各クローンに関して、
全長産生物に相当する、反応性を示す帯が観察された。
DCP−4 pPT0249 1065個のアミノ酸 MW:91,533ダル
トン DCP−5ポリマー遺伝子の構築 DCP−5遺伝子単量体を含んでいるpPT0229由来のプラ
スミドDNAを、Fok I RENで消化させた後、アガロースゲ
ル電気泳動に続くNACS精製で単離した。図6に示すよう
に、この遺伝子フラグメントを、Ban I RENで予め消化
させたpSY1262に連結させた。この連結反応生成物を大
腸菌株HB101に形質転換し、そして抗生物質であるカナ
マイシンが50ug/mL入っている細菌用プレート上で、増
殖に関して選択した。個々のコロニーから得られるプラ
スミドDNAを精製し、そしてDCP−5遺伝子単量体配列c2
(db)6c2のコピーを多数含んでいる挿入断片に関する
分析を行った。プラスミドpPT0231およびpPT0232はそれ
ぞれ、DCP−5遺伝子単量体のコピーを3つと4つ含ん
でおり、これを用いて蛋白質発現分析を行った。
DCP−5蛋白質の発現分析 プラスミドpPT0231およびpPT0232を含んでいる大腸菌
株HB101を、OD600が0.7になるまで30℃で増殖させた
後、42℃に2.0時間移行させた。これらの細胞が産生す
る蛋白質を、ウエスタンブロット分析により、DCP−c2a
2ペプチドに特異的な抗血清と反応する新規な蛋白質帯
に関する分析を行った。各クローンに関して、全長産生
物に相当する、反応性を示す帯が観察された。
DCP−5 pPT0232 633個のアミノ酸 MW:55,228ダルト
DCP−6遺伝子単量体構築 実施例1に記述したのと同様にして、d4をコード化す
る4種のオリゴヌクレオチドストランドを合成し、精製
しそしてアニールした。
ストランド6Aおよび6Bから成る第一オリゴヌクレオチ
ドフラグメントを、予めBan I RENで消化させたpPT0138
に連結させた。この連結反応生成物を大腸菌株HB101に
形質転換し、そして抗生物質であるクロラムフェニコー
ルが入っている細菌用プレート上で増殖に関する選択を
行った。個々のコロニーから得られるプラスミドDNAをE
coO1091およびXmn I RENで消化させた後、アガロースゲ
ル電気泳動で分析を行った。適当な大きさのフラグメン
トを含んでいるプラスミドDNAの配列決定を行い、この
適当な配列を含んでいる1つのクローンpPT0219を次の
構築で用いた。
プラスミドpPT0219をBan I RENで消化させた後、2番
目の対のオリゴヌクレオチドストランド(6Cおよび6D)
に連結させた。この連結反応生成物を大腸菌株HB101に
形質転換し、そして抗生物質であるクロラムフェニコー
ルが入っている細菌用プレート上で増殖に関する選択を
行った。形質転換から得られるプラスミドDNAを精製
し、そしてFok IおよびBan I RENで消化させた。適当な
大きさのフラグメントを含んでいるクローンの配列決定
を行った。表11に示す配列を含んでいる1つのクローン
pPT0220を次のDCP−6遺伝子単量体構築で用いた。pPT0
220の構築を図4に示す。
d4配列を含んでいるプラスミドDNAをFok IおよびBan
I RENで消化させ、そしてd4を含んでいる消化フラグメ
ントを、アガロースゲル電気泳動に続くNACS精製で単離
した。図5に示すように、この精製したフラグメントを
自己連結させ、そして予めBan I RENで消化させたDNAプ
ラスミドpPT0140に連結させた。この連結反応生成物を
大腸菌株HB101に形質転換し、そして抗生物質であるク
ロラムフェニコールが入っている細菌用プレート上で増
殖に関する選択を行った。DCP−6遺伝子単量体を含ん
でいる形質転換体pPT0242((d4がc2−c2に側面を
接している)を次の構築で用いた。
DCP−6ポリマー遺伝子の構築 pPT0242由来のプラスミドDNAを、Fok I RENで消化さ
せた。そのDCP−6遺伝子単量体を含んでいるDNAフラグ
メントをアガロースゲル電気泳動で単離した後、NACSカ
ラムで精製した。図6に示すように、その後、この単量
体遺伝子フラグメントを、Ban I RENで予め消化させたp
SY1262に連結させ、ホスファターゼで処理した後、ゲル
電気泳動およびDACSカラムで精製した。この連結反応生
成物を大腸菌株HB101に形質転換し、そして抗生物質で
あるカナマイシンが60ug/mL入っている細菌用プレート
上で、その形質転換体を増殖に関して選択した。個々の
コロニーから得られるプラスミドDNAを精製し、そしてD
CP−6遺伝子単量体配列c2d24c2の多数挿入に関する分
析を行った。DCP−6遺伝子単量体の反復が1から4の
範囲であるいくつかクローンが得られた。この遺伝子単
量体の反復をそれぞれ1つ、2つ、3つおよび4つ含ん
でいるプラスミドpPT0243、pPT0244、pPT0245およびpPT
0246を選択して、蛋白質発現分析を行った。
DCP−6蛋白質の発現分析 プラスミドpPT0243からpPT0246を含んでいる大腸菌株
HB101を、OD600が0.7になるまで30℃で増殖させた後、4
2℃に2.0時間移行させた。これらの細胞が産生する蛋白
質を、ウエスタンブロット分析により、DCP−c2a2ペプ
チドに特異的な抗血清と反応する新規な蛋白質帯に関す
る分析を行った。結果に関しては表11(a)を参照のこ
と。
本発明の主な態様を次に挙げる。
1.少なくとも250個のアミノ酸を含んでおりそして式: [Cf1(Aj1Bj2kCf2 [式中、 Aは式[Gly−x−y]3-30で表されるアミノ酸配列を
有するブロックペプチド単位であり、ここで、これらの
アミノ酸xおよびyの約50から75%は各々独立してプロ
リンおよびヒドロキシプロリンから成る群から選択さ
れ、ここで、各アミノ酸配列[Gly−x−y]は同一も
しくは異なっていてもよく、 Bは式[Gly−x−y]3-30で表されるアミノ酸配列を
有するブロックペプチド単位であり、ここで、これらの
アミノ酸xおよびyの約25から60%は各々独立してプロ
リンおよびヒドロキシプロリンから成る群から選択さ
れ、ここで、各アミノ酸配列[Gly−x−y]は同一も
しくは異なっていてもよく、 Cは式[Gly−x−y]3-30で表されるアミノ酸配列を
有するブロックペプチド単位であり、ここで、これらの
アミノ酸xおよびyの約25から60%は各々独立してプロ
リンおよびヒドロキシプロリンから成る群から選択さ
れ、そして残りのアミノ酸xおよびyの少なくとも1つ
は独立してリジン、アルギニン、ヒスチジン、システイ
ン、チロシン、アスパラギン酸およびグルタミン酸から
成る群から選択され、ここで、各アミノ酸配列[Gly−
x−y]は同一もしくは異なっていてもよく、 f1、k、f2およびmは各々1と等しいか或はそれ以上で
あり、そして j1とj2の合計は1と等しいか或はそれ以上である] で特徴づけられるコラーゲン様ブロック共重合体。
2.少なくとも250個のアミノ酸を含んでおりそして式: [Aj1Bj2 [式中、 Aは式[Gly−x−y]3-30で表されるアミノ酸配列を
有するペプチド単位であり、ここで、これらのアミノ酸
xおよびyの約50から75%は各々独立してプロリンおよ
びヒドロキシプロリンから成る群から選択され、ここ
で、各アミノ酸配列[Gly−x−y]は同一もしくは異
なっていてもよく、 Bは式[Gly−x−y]3-30で表されるアミノ酸配列を
有するペプチド単位であり、ここで、これらのアミノ酸
xおよびyの約25から60%は各々独立してプロリンおよ
びヒドロキシプロリンから成る群から選択され、ここ
で、各アミノ酸配列[Gly−x−y]は同一もしくは異
なっていてもよく、 kは1と等しいか或はそれ以上であり、そして j1とj2の合計は1と等しいか或はそれ以上である] で特徴づけられるコラーゲン様ポリペプチド。
3.少なくとも250個のアミノ酸を含んでおりそして式[G
ly−x−y]3-30(式中、これらのアミノ酸xおよびy
の約25から60%は各々独立してプロリンおよびヒドロキ
シプロリンから成る群から選択され、そして残りのアミ
ノ酸xおよびyの少なくとも1つは独立してリジン、ア
ルギニン、ヒスチジン、システイン、チロシン、アスパ
ラギン酸およびグルタミン酸から成る群から選択され、
ここで、各アミノ酸配列[Gly−x−y]は同一もしく
は異なっていてもよい)で表されるアミノ酸配列を有す
ることによって特徴づけられるコラーゲン様ポリペプチ
ド。
4.少なくとも250個のアミノ酸を含んでおりそして式: [Cf1(Aj1Bj2kCf2 [式中、 Aは式[Gly−x−y]3-30で表されるアミノ酸配列を
有するブロックペプチド単位であり、ここで、これらの
アミノ酸xおよびyの約50から75%は各々独立してプロ
リンおよびヒドロキシプロリンから成る群から選択さ
れ、ここで、各アミノ酸配列[Gly−x−y]は同一も
しくは異なっていてもよく、 Bは式[Gly−x−y]3-30で表されるアミノ酸配列を
有するブロックペプチド単位であり、ここで、これらの
アミノ酸xおよびyの約25から60%は各々独立してプロ
リンおよびヒドロキシプロリンから成る群から選択さ
れ、ここで、各アミノ酸配列[Gly−x−y]は同一も
しくは異なっていてもよく、 Cは式[Gly−x−y]3-30で表されるアミノ酸配列を
有するブロックペプチド単位であり、ここで、これらの
アミノ酸xおよびyの約25から60%は各々独立してプロ
リンおよびヒドロキシプロリンから成る群から選択さ
れ、そして残りのアミノ酸xおよびyの少なくとも1つ
は独立してリジン、アルギニン、ヒスチジン、システイ
ン、チロシン、アスパラギン酸およびグルタミン酸から
成る群から選択され、ここで、各アミノ酸配列[Gly−
x−y]は同一もしくは異なっていてもよく、 kおよびmは各々1と等しいか或はそれ以上であり、 f1とf2の合計は1と等しいか或はそれ以上であり、そし
て j1とj2の合計は1と等しいか或はそれ以上である] で特徴づけられるコラーゲン様ブロック共重合体。
5.ブロック単位A内のプロリンまたはヒドロキシプロリ
ンでないアミノ酸xおよびyの全てが各々独立してグリ
シン、アラニンおよびセリンから成る群から選択される
前記1のコラーゲン様ブロック共重合体。
6.ブロック単位Aがアミノ酸配列: を含んでいる前記5のコラーゲン様ブロック共重合体。
7.ブロック単位B内のアミノ酸xおよびyの少なくとも
約66%が各々独立してプロリン、ヒドロキシプロリン、
グリシン、アラニンおよびセリンから成る群から選択さ
れる前記1のコラーゲン様ブロック共重合体。
8.ブロック単位Bがアミノ酸配列: を含んでいる前記7のコラーゲン様ブロック共重合体。
9.ブロック単位Bがアミノ酸配列: を含んでいる前記7のコラーゲン様ブロック共重合体。
10.ブロック単位Bが、 から成る群から選択されるアミノ酸配列を含んでいる前
記1のコラーゲン様ブロック共重合体。
11.ブロック単位C内のアミノ酸xおよびyの少なくと
も約50%が各々独立してプロリン、ヒドロキシプロリ
ン、グリシン、アラニンおよびセリンから成る群から選
択される前記1のコラーゲン様ブロック共重合体。
12.その残りのアミノ酸xおよびyの少なくとも1つが
独立してアスパラギン酸、グルタミン酸、リジン、アル
ギニン、ヒスチジン、チロシンおよびシステインから成
る群から選択される前記11のコラーゲン様ブロック共重
合体。
13.その残りのアミノ酸xおよびyの少なくとも1つが
独立してリジン、システイン、チロシン、アスパラギン
酸およびグルタミン酸から成る群から選択される前記11
のコラーゲン様ブロック共重合体。
14.その残りのアミノ酸xおよびyの少なくとも1つが
独立してアスパラギン酸、グルタミン酸、リジン、アル
ギニン、ヒスチジン、チロシンおよびシステインから成
る群から選択されそしてその残りのアミノ酸xおよびy
の少なくとも1つが独立してリジン、システイン、チロ
シン、アスパラギン酸およびグルタミン酸から成る群か
ら選択される前記11のコラーゲン様ブロック共重合体。
15.ブロック単位Cがアミノ酸配列: を含んでいる前記1のコラーゲン様ブロック共重合体。
16.ブロック単位Cが、 から成る群から選択されるアミノ酸配列を含んでいる前
記1のコラーゲン様ブロック共重合体。
17. 式: [C2A24C21-8 [式中、 ブロック単位Aはアミノ酸配列 を含んでおり、そして ブロック単位Cはアミノ酸配列 を含んでいる] で表される前記1のコラーゲン様ブロック共重合体。
18.式: [C2A24C2 で表される前記17のコラーゲン様ブロック共重合体。
19.式: [C2A12C22-16 [式中、 ブロック単位Aはアミノ酸配列 を含んでおり、そして ブロック単位Cはアミノ酸配列 を含んでいる] で表される前記1のコラーゲン様ブロック共重合体。
20.式: [C2A12C2 で表される前記19のコラーゲン様ブロック共重合体。
21.式: [C2(AB)12C21-8 [式中、 ブロック単位Aはアミノ酸配列 を含んでおり、 ブロック単位Bはアミノ酸配列 を含んでおり、そして ブロック単位Cはアミノ酸配列 を含んでいる] で表される前記1のコラーゲン様ブロック共重合体。
22.式: [C2(AB)12C2 で表される前記21のコラーゲン様ブロック共重合体。
23.式: [C2B12C21-8 [式中、 ブロック単位Bはアミノ酸配列 を含んでおり、そして ブロック単位Cはアミノ酸配列 を含んでいる] で表される前記1のコラーゲン様ブロック共重合体。
24.式: [C2B12C2 で表される前記23のコラーゲン様ブロック共重合体。
25.式: [C2B6C22-16 [式中、 ブロック単位Bはアミノ酸配列 を含んでおり、そして ブロック単位Cはアミノ酸配列 を含んでいる] で表される前記1のコラーゲン様ブロック共重合体。
26.式: [C2B6C2 で表される前記25のコラーゲン様ブロック共重合体。
27.式: [C2B24C21-8 [式中、 ブロック単位Bはアミノ酸配列 を含んでおり、そして ブロック単位Cはアミノ酸配列 を含んでいる] で表される前記1のコラーゲン様ブロック共重合体。
28.式: [C2B24C2 で表される前記27のコラーゲン様ブロック共重合体。
29.前記1、2、3または4のコラーゲン様ブロック共
重合体と天然のコラーゲンを含んでいるポリマーブレン
ド物。
30.前記1、2、3または4のコラーゲン様ブロック共
重合体を含んでいる繊維。
31.前記1、2、3または4のコラーゲン様ブロック共
重合体を含んでいるフィルム。
32.前記1、2、3または4のコラーゲン様ブロック共
重合体を含んでいるコーティング物。
33.前記1、2、3または4のコラーゲン様ブロック共
重合体を含んでいる医学用移植組織。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI D01F 4/00 C12P 21/02 (C12P 21/02 C12R 1:19 C12R 1:19) C12N 15/00 A (72)発明者 オブライエン,ジヨン・フイリツプ アメリカ合衆国ミズーリ州64015−2747 ブルースプリングス・キヤンドルツリー ドライブ1221 (72)発明者 サレム,フランシス・レイモンド アメリカ合衆国ペンシルベニア州19348 ケネツトスクエア・マーシヤルブリツジ ロード107 (56)参考文献 特表 平3−502935(JP,A) 特表 平2−502604(JP,A) Gene,Vol.80,No.2 (1989)p.305−314 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07K 14/78 C12N 15/00 BIOSIS(DIALOG) WPI(DIALOG) JICSTファイル(JOIS)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも250個のアミノ酸を含んでおり
    そして式: [Cf1(Aj1Bj2kCf2 [式中、 Aは式[Gly−x−y]3-30で表されるアミノ酸配列を
    有するブロックペプチド単位であり、ここで、これらの
    アミノ酸xおよびyの約50から75%は各々独立してプロ
    リンおよびヒドロキシプロリンから成る群から選択さ
    れ、ここで、各アミノ酸配列[Gly−x−y]は同一も
    しくは異なっていてもよく、 Bは式[Gly−x−y]3-30で表されるアミノ酸配列を
    有するブロックペプチド単位であり、ここで、これらの
    アミノ酸xおよびyの約25から60%は各々独立してプロ
    リンおよびヒドロキシプロリンから成る群から選択さ
    れ、ここで、各アミノ酸配列[Gly−x−y]は同一も
    しくは異なっていてもよく、 Cは式[Gly−x−y]3-30で表されるアミノ酸配列を
    有するブロックペプチド単位であり、ここで、これらの
    アミノ酸xおよびyの約25から60%は各々独立してプロ
    リンおよびヒドロキシプロリンから成る群から選択さ
    れ、そして残りのアミノ酸xおよびyの少なくとも1つ
    は独立してリジン、アルギニン、ヒスチジン、システイ
    ン、チロシン、アスパラギン酸およびグルタミン酸から
    成る群から選択され、ここで、各アミノ酸配列[Gly−
    x−y]は同一もしくは異なっていてもよく、f1、k、
    f2およびmは各々1と等しいか或はそれ以上であり、そ
    して j1とj2の合計は1と等しいか或はそれ以上である] で特徴づけられるコラーゲン様ブロック共重合体。
  2. 【請求項2】少なくとも250個のアミノ酸を含んでおり
    そして式[Gly−x−y]3-30(式中、これらのアミノ
    酸xおよびyの約25から60%は各々独立してプロリンお
    よびヒドロキシプロリンから成る群から選択され、そし
    て残りのアミノ酸xおよびyの少なくとも1つは独立し
    てリジン、アルギニン、ヒスチジン、システイン、チロ
    シン、アスパラギン酸およびグルタミン酸から成る群か
    ら選択され、ここで、各アミノ酸配列[Gly−x−y]
    は同一もしくは異なっていてもよい)で表されるアミノ
    酸配列を有することによって特徴づけられるコラーゲン
    様ポリペプチド。
  3. 【請求項3】少なくとも250個のアミノ酸を含んでおり
    そして式: [Cf1(Aj1Bj2kCf2 [式中、 Aは式[Gly−x−y]3-30で表されるアミノ酸配列を
    有するブロックペプチド単位であり、ここで、これらの
    アミノ酸xおよびyの約50から75%は各々独立してプロ
    リンおよびヒドロキシプロリンから成る群から選択さ
    れ、ここで、各アミノ酸配列[Gly−x−y]は同一も
    しくは異なっていてもよく、 Bは式[Gly−x−y]3-30で表されるアミノ酸配列を
    有するブロックペプチド単位であり、ここで、これらの
    アミノ酸xおよびyの約25から60%は各々独立してプロ
    リンおよびヒドロキシプロリンから成る群から選択さ
    れ、ここで、各アミノ酸配列[Gly−x−y]は同一も
    しくは異なっていてもよく、 Cは式[Gly−x−y]3-30で表されるアミノ酸配列を
    有するブロックペプチド単位であり、ここで、これらの
    アミノ酸xおよびyの約25から60%は各々独立してプロ
    リンおよびヒドロキシプロリンから成る群から選択さ
    れ、そして残りのアミノ酸xおよびyの少なくとも1つ
    は独立してリジン、アルギニン、ヒスチジン、システイ
    ン、チロシン、アスパラギン酸およびグルタミン酸から
    成る群から選択され、ここで、各アミノ酸配列[Gly−
    x−y]は同一もしくは異なっていてもよく、 kおよびmは各々1と等しいか或はそれ以上であり、 f1とf2の合計は1と等しいか或はそれ以上であり、そし
    て j1とj2の合計は1と等しいか或はそれ以上である] で特徴づけられるコラーゲン様ブロック共重合体。
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