JP3345340B2 - ロールクラウン制御方法 - Google Patents

ロールクラウン制御方法

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JP3345340B2 JP07606698A JP7606698A JP3345340B2 JP 3345340 B2 JP3345340 B2 JP 3345340B2 JP 07606698 A JP07606698 A JP 07606698A JP 7606698 A JP7606698 A JP 7606698A JP 3345340 B2 JP3345340 B2 JP 3345340B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、特に熱間圧延での
圧延ロールのロールクラウンを制御する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば熱間圧延においては圧延中の圧延
材からの反力により圧延ロールに撓みが生じ、この撓み
が圧延材の幅方向の中央部が厚く、端部が薄くなるとい
ういわゆる正のクラウンの発生原因となる。
【0003】圧延材としてはフラットなものが求められ
るため、圧延機では圧延材の幅方向の板厚差が小さくな
るように予め圧延ロールの撓みを見越して、図10に示
すように、圧延ロールaの胴長方向の中央部の直径が大
きくなるように研削してロールクラウンを形成する場合
が多い。
【0004】このようにロールクラウンは、圧延後の圧
延材が平坦で且つ板幅方向の板厚差が小さくなるように
圧延ロールaに付与されるものであるが、この圧延ロー
ルaは図11に示すように圧延材との接触(特に熱間圧
延において顕著)によるロール表面及び内部の温度上昇
によって熱膨張を起こし、このため圧延中のロールクラ
ウン(サーマルクラウン)は、研削された初期のロール
クラウンとは異なったものとなって製品の平面形状に悪
影響を与える。
【0005】ところで、サーマルクラウンは圧延ロール
の胴長方向のロール温度差によって形成されるため圧延
材が接触していないロール部分を加熱することはサーマ
ルクラウンの低減に非常に有効な方法であり、かかる方
法を採用した従来技術として、例えば、特開昭58−1
35709号公報に示すように熱間圧延において圧延ロ
ール表面に噴射されるロール冷却水の量を胴長方向に変
更して圧延材からの入熱によるロールの熱膨張を制御す
る方法、或いは特開昭60−108109号公報に示す
ように圧延ロールの表面に温水を噴射してロールを加熱
する方法が提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開昭
58−135709号公報に示すように熱間圧延におい
て圧延ロール表面に噴射されるロール冷却水の量を胴長
方向に変更して圧延材からの入熱によるロールの熱膨張
を制御する方法においては、圧延材が圧延ロールに噛み
込んでいない状態では該圧延材からロールへの入熱がな
いためロールクラウンを形成することができず、この結
果、圧延初期に必要なロールクラウンを得られないとい
う不都合がある。
【0007】また、特開昭60−108109号公報に
示すように圧延ロールの表面に温水を噴射してロールを
加熱する方法においては、冷却水と温水が共存する場
合、ロールを所定の温度に加熱するためには多量の温水
を必要とする。
【0008】詳述すると、一般的にスプレーによる熱伝
達係数は、以下の(1)式によって表される(社団法人
日本鉄鋼協会発行「鋼材の強制冷却」第98頁参照)。 logα=2.354+0.646logW(表面温度50°C) …(1) α:熱伝達係数(kcal/m2 hr°C) W:水量密度(l/m2 min) ここで、図12に示すような圧延ロールd(ロール径φ
700mm、胴長2000mm)に対し、仮りに角度4
5°の範囲で300t/hr・m(幅)の冷却水eを供
給して冷却すると、水量密度はW≒18200となり、
このときの熱伝達係数はα≒128000となる。熱間
圧延では圧延中のロールdの温度上昇を防ぐために以上
のような多量の冷却水eが使われており、また、冷却水
eの温度を30°Cとするとロールdの温度を60°C
とするためには冷却水eとほぼ同量の90°C温水が必
要となって、設備の大型化を招くという不都合が生じ
る。
【0009】この場合、冷却水量を300t/hr・m
の1/10(30t/hr・m)としても熱伝達係数は
α=29000となり、冷却水eの温度を30°Cとし
てロールdの温度を60°Cとするためには30t/h
r・mという多量の90°C温水が必要になる。
【0010】また、10kgf/cm2 飽和蒸気を使用
して30°Cの水から90°Cの温水を30t/hr・
m作るためには以下の量が必要となる。 1000x×h1+1000y×30=1000(x+y)×90,x+y= 30 …(2) x:蒸気量(t/hr)、y:水量(t/hr)、h
1:10kgf/cm2飽和の蒸気のエンタルピー(=
664kcal/kg) 上式を解くと、蒸気量はx≒4.1t/hrとなり大量
の蒸気を必要とすることになる。このときの伝熱量は 伝熱量=α×(90−60)×(π×0.7/8×1/10) ≒24000kcal/hr・m となる。
【0011】本発明はかかる不都合を解消するためにな
されたものであり、サーマルクラウンを低減することが
できるのは勿論のこと、圧延初期に必要なロールクラウ
ンを得ることができるとともに、設備の小型化及び低コ
スト化を図ることができるロールクラウンの制御方法を
提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに、請求項1に係るロールクラウンの制御方法は、圧
延ロールの表面に胴長方向に沿って蒸気を供給すると同
時に前記圧延ロールの胴長方向に所定間隔を存して複数
配設した冷却水ヘッダから前記圧延ロールの表面に冷却
水を供給するロールクラウン制御方法において、前記蒸
気を前記圧延ロールの胴長方向に沿って連続して供給す
るとともに、複数の前記冷却水ヘッダの内で圧延材の板
幅外側に位置する冷却水ヘッダから供給される冷却水の
量を前記圧延材の板幅に応じて変更制御するようにした
ことを特徴とする。
【0013】請求項2に係るロールクラウンの制御方法
は、圧延ロールの表面に胴長方向に沿って蒸気を供給す
ると同時に前記圧延ロールの胴長方向に所定間隔を存し
て複数配設した冷却水ヘッダから前記圧延ロールの表面
に冷却水を供給し、更に、複数の前記冷却水ヘッダの内
で圧延材の板幅外側に位置する冷却水ヘッダから供給さ
れる冷却水の量を前記圧延材の板幅に応じて変更制御す
るようにし、前記圧延ロール表面への前記蒸気の供給手
段が蒸気噴射ノズルであって、該蒸気噴射ノズル先端と
前記圧延ロールの表面との距離をLとし、ノズル開口形
状が円形の場合は内径、ノズル開口形状が矩形の場合は
短辺長さをDとしたときに、L≦8×Dの関係を満足す
るようにしたことを特徴とする。請求項3に係るロール
クラウンの制御方法は、請求項において、前記圧延
ール表面への前記蒸気の供給手段が蒸気噴射ノズルであ
って、該蒸気噴射ノズル先端と前記圧延ロールの表面と
の距離をLとし、ノズル開口形状が円形の場合は内径、
ノズル開口形状が矩形の場合は短辺長さをDとしたとき
に、L≦8×Dの関係を満足するようにしたことを特徴
とする。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態の一例
を図を参照して説明する。図1は本発明の実施の形態の
一例であるロールクラウン制御方法を説明するための説
明的概略図、図2は蒸気の凝縮を説明するための説明
図、図3はロール表面温度と平均熱伝達数との関係を
示すグラフ図、図4はロール表面温度と蒸気量との関係
を示すグラフ図、図5は熱伝達係数とL/D値とDとの
関係を示すグラフ図、図6はポテンシャルコアを説明す
るための説明図、図7は圧延ロールの胴長方向に沿って
複数の蒸気・冷却水ヘッダを配置した状態を示す側面
図、図8は圧延ロールの胴長方向における蒸気と冷却水
との噴射位置を説明するための説明図、図9は本発明の
ロールクラウン制御を行う前後におけるサーマルクラウ
ンの変化を示すグラフである。
【0015】このロールクラウンの制御方法は、図1に
示すように、圧延ロール1(ロール径φ700mm,胴
長2000mm)の出側位置において蒸気ヘッダ(図示
せず。)から蒸気2を圧延ロール1の表面に胴長方向に
沿って連続して吹き付けると同時に、圧延ロール1の胴
長方向に略等間隔で配設された複数の冷却水ヘッダ(図
示せず。)から圧延ロール1の表面に向けて冷却水3を
角度45°の範囲で30t/hr・m(幅)噴射し、更
に、複数の冷却水ヘッダの内で圧延材4の板幅外側に位
置する冷却水ヘッダから噴射される冷却水3の量を圧延
材4の板幅に応じて変更制御して圧延ロール1のロール
クラウンをロール胴長方向に変化させるようにしたもの
である。
【0016】蒸気2については、ロール表面温度が蒸気
2の飽和温度以下のときはロール表面を加熱し飽和温度
以上のときはほとんど加熱も冷却もしないため、蒸気2
を圧延ロール1の表面に胴長方向に沿って連続して吹き
付けることにより、板幅内側及び外側においてロール表
面を加熱する。
【0017】また、蒸気2による加熱は、蒸気2の持つ
潜熱を使用することにより、少ない蒸気量でロール表面
を有効に加熱することができる。図2に蒸気2が凝縮す
るときの模式図を示すが、蒸気2がロール1で冷却され
て凝縮する際にロール表面に凝縮液による液膜5が生
じ、この液膜5が抵抗熱となって熱伝達係数αが決定さ
れ、この液膜5は薄ければ薄い程熱伝達係数αが高くな
る。このときの実験結果を図3及び図4に示す。
【0018】図3から明らかなようにロール表面温度が
60°Cで大きな熱伝達係数α≒25000を得ること
ができる。冷却水の温度を30°Cとし10kgf/c
2飽和蒸気を使用してロールを60°Cまで加熱する
とすれば、図4から蒸気量≒1.6t/hrで伝熱量
は、 伝熱量=α×(90−60)×(0.1) ≒75000kcal/hr・m となり、従来のように蒸気加熱により得られた温水をロ
ール表面に噴射して圧延ロールを加熱するのと比較し、
約1/3の蒸気量で約3倍の伝熱が可能であり、したが
って、約10倍の加熱能力を有することが判る。
【0019】次に、ロール表面の蒸気加熱をノズルを用
いて行う場合の加熱能力の実験結果を熱伝達係数とL/
D値とDとの関係で整理して図5に示す。ここで、Lは
蒸気噴射ノズルの先端とロール表面との距離、Dはノズ
ル開口形状が円形の場合は内径、ノズル開口形状が矩形
の場合は短辺長さとする。
【0020】図5から明らかなように、L/D≦8、即
ち、L≦8×D(以下、(3)式という。)の関係を満
足する範囲で、より高い加熱能力を有することが判る。
これは、図6に示すように、ノズル先端がロール表面か
ら離れるにつれてノズルからの蒸気噴流が周囲の空気を
巻き込んで蒸気濃度が下がるのに対し、ノズル先端とロ
ール表面との距離Lが8×D以下では蒸気噴流内部に吐
出速度を失わない領域が存在するためであり、この領域
を、通常、ポテンシャルコアという。
【0021】このようにロール表面を直接蒸気2で加熱
する方が、蒸気加熱により得られた温水をロール表面に
噴射して圧延ロールを加熱する場合に比べて、はるかに
高効率でロールを加熱することができる。この場合、図
2に示すように蒸気2が直接ロール表面に凝縮すること
が必要であるが、この実施の形態では、蒸気2を直接ロ
ール1に吹き付けているので、冷却水による水膜の除去
効果が働いて上述した高効率なロール加熱を保証するこ
とができる。
【0022】また、蒸気2はその飽和温度以下では凝縮
を伴うので大きな加熱能力を有するが、飽和温度を越え
ると凝縮しなくなるため殆ど加熱能力はなくなってそれ
以上にロール1を加熱することはないため、蒸気2の吹
付量を圧延材4の板幅に応じてロールの胴長方向で変化
させる必要はない。
【0023】一方、ロール冷却水3については、圧延ロ
ール1の胴長方向に沿って配設された各冷却水ヘッドか
らロール表面に向けて噴射される冷却水3の量を圧延材
4の板幅に応じてロール胴長方向で変更制御する。
【0024】即ち、圧延中の板幅内側部分に対応する圧
延ロール1の表面に冷却水3を噴射して該ロール1を胴
長方向に沿って冷却することにより、ロール1の温度上
昇をある程度抑え、板幅外側部分に対応する圧延ロール
1については強力な冷却を実施すると上述した蒸気2に
よる高効率なロール加熱効果が少なくなるため冷却水3
の噴射を停止するか又は噴射量が少なくなるように制御
して蒸気2によるロール1の加熱を阻害しないようにす
る。
【0025】また、前述のように、ロール表面の液膜が
厚い場合には、蒸気によるロール加熱効果が減ずるた
め、ロール胴長方向に沿った水切り装置(ワイパ)を設
け、この水切り装置により蒸気噴射位置とロール冷却水
噴射位置とを分離し、蒸気噴射位置でのロール表面の冷
却水を除去するようにしてもよい。
【0026】上記の説明から明らかなように、この実施
の形態では、圧延ロール1の表面を蒸気2を直接加熱す
ることにより、少ない蒸気量で高効率なロール加熱を行
うことができるとともに、板幅外側部分に対応する圧延
ロール1については冷却水3の噴射を停止するか又は噴
射量が少なくなるように圧延材4の板幅に応じて制御し
て蒸気2によるロール1の加熱を阻害しないようにして
いるため、板幅の寸法にかかわらず少ない蒸気量での高
効率なロール加熱を良好に維持することができ、しか
も、ロール胴長方向での冷却水3の噴射量の制御だけで
よいため、設備の小型化及び低コスト化を同時に実現す
ることができる。
【0027】また、圧延材4が接触していないロール部
分についても蒸気2により加熱されるので、圧延ロール
1の胴長方向のロール温度差が少なくなってサーマルク
ラウンを大幅に低減することができる。
【0028】更に、圧延ロール1に蒸気2で直接加熱す
るようにしているため、圧延材4が圧延ロール1に噛み
込んでいない状態であってもロールクラウンを形成する
ことができ、この結果、圧延初期においても必要なロー
ルクラウンを得ることができる。
【0029】更に、蒸気2と冷却水3を使ってのロール
クラウン制御であるため、熱間圧延のような悪環境下
(高温多湿)での使用に好適なものとすることができ、
特に、エンドレス圧延のような圧延時間が長い場合には
有効なものとすることができる。
【0030】なお、上記実施の形態では、圧延ロール1
の胴長方向に沿って配設された各冷却水ヘッドからロー
ル表面に向けて噴射される冷却水3の量をロール胴長方
向で変更制御し、蒸気2については圧延ロール1の胴長
方向に沿って連続して吹き付けるようにした場合を例に
採ったが、蒸気2についても冷却水3と同様に、圧延ロ
ール1の胴長方向に沿って配設された各蒸気ヘッドから
ロール表面に向けて吹き付けられる蒸気2の量をロール
胴長方向で変更制御するようにしてもよい。
【0031】即ち、圧延ロール1の胴長方向中央部近傍
では常に圧延材4が圧延加熱されるため蒸気2を吹き付
ける必要はなく、また、圧延材4の板幅が狭い場合には
ロール胴長方向の両外端には蒸気2を吹き付ける必要が
ないためである。これにより、省蒸気化を図ることがで
きる。
【0032】
【実施例】図7及び図8を参照して、圧延ロール1の胴
長方向に沿って複数の冷却水・蒸気ヘッダ6を配置し、
圧延中の板幅に応じて、板幅+150mmの内側部分に
対しては冷却水噴射ノズル7から冷却水3を300t/
hr・m(幅)供給し、板幅+150mmの外側部分に
対しては冷却水噴射ノズル7からの冷却水の供給を停止
すると共に蒸気噴射ノズル8から2t/hr・mの蒸気
2を供給してサーマルクラウンの制御を実施した。この
とき、蒸気噴射ノズル8は内径Dが20mmの丸パイプ
とし、ノズル先端とロール表面との距離Lは150mm
として、上記(3)式を満足するようにした。
【0033】そして、1000mm幅の圧延材4を25
本圧延後の圧延ロール1を抜き取りその温度分布を測定
した。その測定結果と制御前の測定結果を図9に示す。
図から明らかなように、制御前と比較して大幅に温度差
が解消されており、これに伴いサーマルクラウンが大幅
に低減したことが判る。
【0034】
【発明の効果】上記の説明から明らかなように、本発明
によれば、圧延ロールを蒸気で直接加熱することによ
り、少ない蒸気量で高効率なロール加熱を行うことがで
きるとともに、板幅外側部分に対応する圧延ロールにつ
いては冷却水の供給を停止するか又は供給量が少なくな
るように圧延材の板幅に応じて制御して蒸気によるロー
ルの加熱を阻害しないようすることができるので、板幅
の寸法にかかわらず少ない蒸気量での高効率なロール加
熱を良好に維持することができ、しかも、ロール胴長方
向での冷却水の供給量の制御だけでよいため、設備の小
型化及び低コスト化を同時に実現することができるとい
う効果が得られる。
【0035】また、圧延材が接触していないロール部分
についても蒸気により加熱されるので、圧延ロールの胴
長方向のロール温度差が少なくなってサーマルクラウン
を大幅に低減することができるという効果が得られる。
【0036】更に、圧延ロールを蒸気で直接加熱するよ
うにしているため、圧延材が圧延ロールに噛み込んでい
ない状態であってもロールクラウンを形成することがで
き、この結果、圧延初期においても必要なロールクラウ
ンを得ることができるという効果が得られる。
【0037】更に、蒸気と冷却水を使ってのロールクラ
ウン制御であるため、熱間圧延のような悪環境下(高温
多湿)での使用に好適なものとすることができるという
効果が得られる。
【0038】請求項2及び3の発明によれば、請求項
の発明に加えて、より高い効率でロールを加熱すること
ができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の一例であるロールクラウ
ン制御方法を説明するための説明的概略図である。
【図2】蒸気の凝縮を説明するための説明図である。
【図3】ロール表面温度と平均熱伝達関数との関係を示
すグラフ図である。
【図4】ロール表面温度と蒸気量との関係を示すグラフ
図である。
【図5】熱伝達係数とL/D値とDとの関係を示すグラ
フ図である。
【図6】ポテンシャルコアを説明するための説明図であ
る。
【図7】圧延ロールの胴長方向に沿って複数の蒸気・冷
却水ヘッダを配置した状態を示す側面図である。
【図8】圧延ロールの胴長方向における蒸気と冷却水と
の噴射位置を説明するための説明図である。
【図9】本発明のロールクラウン制御を行う前後におけ
るサーマルクラウンの変化を示すグラフ図である。
【図10】研削によりロールクラウンが形成された圧延
ロールを説明するための説明図である。
【図11】サーマルクラウンを説明するための説明図で
ある。
【図12】従来のロールクラウン制御方法を説明するた
めの説明図である。
【符号の説明】
1…圧延ロール 2…蒸気 3…冷却水 8…蒸気噴射ノズル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B21B 37/00 - 37/78 B21B 27/10

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧延ロールの表面に胴長方向に沿って蒸
    気を供給すると同時に前記圧延ロールの胴長方向に所定
    間隔を存して複数配設した冷却水ヘッダから前記圧延ロ
    ールの表面に冷却水を供給するロールクラウン制御方法
    において、前記蒸気を前記圧延ロールの胴長方向に沿っ
    て連続して供給するとともに、複数の前記冷却水ヘッダ
    の内で圧延材の板幅外側に位置する冷却水ヘッダから供
    給される冷却水の量を前記圧延材の板幅に応じて変更制
    御するようにしたことを特徴とするロールクラウン制御
    方法。
  2. 【請求項2】 圧延ロールの表面に胴長方向に沿って蒸
    気を供給すると同時に前記圧延ロールの胴長方向に所定
    間隔を存して複数配設した冷却水ヘッダから前記圧延ロ
    ールの表面に冷却水を供給し、更に、複数の前記冷却水
    ヘッダの内で圧延材の板幅外側に位置する冷却水ヘッダ
    から供給される冷却水の量を前記圧延材の板幅に応じて
    変更制御するようにし、前記圧延ロール表面への前記蒸
    気の供給手段が蒸気噴射ノズルであって、該蒸気噴射ノ
    ズル先端と前記圧延ロールの表面との距離をLとし、ノ
    ズル開口形状が円形の場合は内径、ノズル開口形状が矩
    形の場合は短辺長さをDとしたときに、L≦8×Dの関
    係を満足するようにしたことを特徴とするロールクラウ
    ン制御方法。
  3. 【請求項3】 前記圧延ロール表面への前記蒸気の供給
    手段が蒸気噴射ノズルであって、該蒸気噴射ノズル先端
    と前記圧延ロールの表面との距離をLとし、ノズル開口
    形状が円形の場合は内径、ノズル開口形状が矩形の場合
    は短辺長さをDとしたときに、L≦8×Dの関係を満足
    するようにしたことを特徴とする請求項記載のロール
    クラウン制御方法。
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