JP3343037B2 - 免震装置 - Google Patents

免震装置

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JP3343037B2
JP3343037B2 JP20822096A JP20822096A JP3343037B2 JP 3343037 B2 JP3343037 B2 JP 3343037B2 JP 20822096 A JP20822096 A JP 20822096A JP 20822096 A JP20822096 A JP 20822096A JP 3343037 B2 JP3343037 B2 JP 3343037B2
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克己 中山
匠二 富田
滋 吉貝
隆裕 中島
憲一 箭野
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、おもに既存スラ
ブの上に新たに構成される床に設置される免震装置に関
する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】近
年、コンピュータなどの精密機器の目覚ましい普及によ
り、精密機器が設置されているコンピュータルームなど
の床には、歩行や地震時などの揺れによる精密機器の誤
作動や損傷を防止するために免震装置が設置されてい
る。
【0003】しかし、従来のこの種の免震装置の多く
は、ボールベアリングや積層ゴムなどを備えて構成さ
れ、いずれも構造が複雑で既存スラブの上に設置するの
が面倒であるなどの課題があった。また、一般に装置の
高さが高いために、既存スラブの上に設置すると、床高
が高くなりその分天井高が低くなるのを免れないなどの
課題もあった。さらに、一旦設置されてしまうと、簡単
には撤去できないなどの課題もあった。
【0004】この発明は、以上の課題を解決するために
なされたもので、免震能力が大きく、かつ簡単に設置お
よび撤去できて汎用性のきわめて高い免震装置を提供す
ることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明に係る免震装置
は、既存スラブと、この既存スラブの上に敷設してあっ
て、前記既存スラブの上に新たな床を構成する複数枚の
床板と、前記既存スラブと前記床板との間に設置してあ
って、前記既存スラブの上に前記床板を支持する複数本
の支承体とを備え、この支承体は、下端部に前記既存ス
ラブの上面に当接するベースプレートを設けた裁頭錐台
形状に形成してあり、さらに、前記床板の下面部に床面
部が凹曲面状をなす受け皿を設け、この受け皿の底面部
に前記支承体の上端部を当接させたものであり、また既
存スラブと床板との間に前記床板の横ゆれを低減する減
衰ダンパーを設け、この減衰ダンパーは受け皿内に収納
可能な径および高さを有し、下端部が小径に上端方向に
徐々に大径となって支承体の周囲を旋回する円形のコイ
ル状に形成され、減衰ダンパーの下端部は前記支承体の
下端部に固定され、上端部は前記受け皿の周縁部に当接
されてなり、さらに、減衰ダンパーは側圧によって収縮
可能な袋状をなし、かつ受け皿内の支承体の周囲に設置
してなるものである。
【0006】
【発明の実施の形態】発明の実施の形態1. 図1〜図5は、この発明の実施の一形態を示し、図にお
いて、符号1は鉄筋コンクリートからなるコンピユータ
ルームなどの既存スラブ、2はこの既存スラブ1の上に
敷設してあって、既存スラブ1の上に新たな床Aを構成
している木質板又はPC板などからなる床板、3は既存
スラブ1と床板2の各コーナ部との間にそれぞれ設置し
てあって、交通震動や地震時における既存スラブ1の横
揺れが床板2に伝わらないように床板2を支持する支承
体、そして、符号4は支承体3の周囲にそれぞれ設置し
てあって、既存スラブ1の横揺れに伴う床板2の横揺れ
を減衰させる減衰ダンパーである。
【0007】床板2は人力又はフォークリフトでも簡単
に運搬可能な大きさの矩形板状に形成され、その各コー
ナ部の下面部に支承体3の上端部が当接する受け皿5が
形成されている。受け皿5は円形状に、かつ所定深さの
凹状に形成され、その周縁部5bは受け皿5の形状に沿っ
て円形状に連続する垂直な壁面状に形成されている。
【0008】また、受け皿5の底面部5aは所定の曲率を
有して凹曲面状に形成され、かつ支承体3との摩擦を可
能な限り小さくするためにテフロンなどが貼着されてい
るか又はボールベアリングが装着されている。また、隣
接する床板2どうしは、床板2,2 間の当接部に設置され
た接合金具6によって互いに接合されている(図5参
照)。
【0009】接合金具6は中央部が狭く、両端部に中央
部より広い拡幅部6a,6a を有して平面略鼓形状に形成さ
れている。そして、接合金具6は隣接する床板2の縁端
部にそれぞれ形成された蟻溝2aに両端の拡幅部6aをそれ
ぞれ係合して床板2,2 間の当接部に取り付けられてい
る。なお、接合金具6は両端の拡幅部6a,6a を蟻溝2a,2
a に押し込んで簡単に取り付けることができ、また簡単
に取り外すこともできるようになっている。
【0010】支承体3は鋳造又は鍛造、或いは鋼板など
を曲げ加工することによって裁頭円錐台形状又は裁頭角
錐台形状に形成され、かつ上端部3aが受け皿5の底面部
5aに当接している。また、支承体3の下端部に既存スラ
ブ1の上面に当接するベースプレート3bが形成され、こ
のベースプレート3bと既存スラブ1との間に摩擦材を介
在するなどして一定の摩擦が生ずるようになっている。
なお、支承体3の上端部3aには受け皿5の底面部5aとの
摩擦を可能な限り低減するためにテフロンなどが貼着さ
れているか、又はボールベアリングが装着されている
(図省略)。
【0011】減衰ダンパー4は受け皿5内に収納可能な
径および高さを有し、下端部が小径に、上端方向に徐々
に大径となって支承体3の周囲を旋回する円形のコイル
状に形成されている。また、減衰ダンパー4の下端部は
支承体3の下端部に固定され、上端部は受け皿5の周縁
部5bに当接している。
【0012】なお、減衰ダンパー4は、床板2を支持す
る支承体3のそれぞれに取り付けられる場合と、一部の
支承体3、例えば斜向かいに隣接する2つの支承体3に
取り付けられる場合とがある。
【0013】このような構成において、受け皿5の底面
部5aが所定の曲率を有して凹曲面状に形成されているこ
とにより、床板2およびこの床板2の上に載置される積
載物の重量による鉛直荷重によって床板2の水平方向の
復元力が生じ、また鉛直荷重の変動が大きい場合でもこ
れに比例した水平方向の復元力が得られる。
【0014】また、底面部5aの曲率を変えることによっ
て床板2の水平方向の固有周期を調整できるので、地震
応答加速度が最少となる固有周期を設定できる。さら
に、減衰ダンパー4の弾塑性能力はその材質や径などを
変更することにより自由に調整できる。
【0015】したがって、既存スラブ1が交通震動や地
震力を受けて横揺れしても、床板2は支承体3に支持さ
れていることによりわずかしか揺れず、仮に揺れても減
衰ダンパー4の働きによって速やかに減衰される。ま
た、予想を超える長周期成分を持った大きな地震力が作
用した場合は、水平移動量が大きくなる傾向にあるが、
受け皿5の周縁部5bに支承体3の上端部が当たり、支承
体3が既存スラブ1の上をベースプレート3bと既存スラ
ブ1との間に所定の摩擦力を有して滑ることによって地
震力が吸収されるため、コンピュータなどの精密機器の
誤作動および精密機器の損傷を未然に防止できる。
【0016】発明の実施の形態2. 図6(a),(b) は、この発明の実施の一形態を示し、図1
〜図5に示す部分と同一部分には同一符号を付す。
【0017】符号7は支承体3の周囲に設置され、交通
震動や地震時の既存スラブ1の横揺れに伴う床板2の横
揺れを減衰させる減衰ダンパーとして作用する収縮性袋
体である。収縮性袋体7は耐久性のきわめて大きい袋の
中にエア又は粉体を封入することにより構成されてい
る。そして、交通震動や地震時に既存スラブ1が揺れる
と、収縮性袋体7は受け皿5の周縁部5bと支承体3とに
よって押し潰されて徐々に収縮することにより床板2の
横ゆれを減衰させることがきる。
【0018】なお、収縮性袋体7は、減衰ダンパー4と
同様に床板2を支持する支承体3のそれぞれに取り付け
られる場合と、一部の支承体3、例えば斜向かいに隣接
する2つの支承体3に取り付けられる場合とがある。
【0019】
【発明の効果】この発明に係る免震装置は、以上説明し
た構成からなり、既存スラブと、この既存スラブの上に
敷設してあって、前記既存スラブの上に新たな床を構成
する複数枚の床板と、前記既存スラブと前記床板との間
に設置してあって、前記既存スラブの上に前記床板を支
持する複数本の支承体とを備え、前記床板の下面部に、
底面部が凹曲面状をなす受け皿をそれぞれ設け、この受
け皿の底面部に前記支承体の上端部を当接させてなるの
で、構造がきわめて簡単でありながら、すぐれた免震性
能を有する。
【0020】
【0021】また、既存スラブと床板との間に前記床板
の横ゆれを低減する減衰ダンパーが設置されているの
で、たとえ床板が既存スラブの揺れに伴って揺れても、
減衰ダンパーの働きによって床板の揺れが速やかに低減
される。
【0022】支承体および減衰ダンパーを受け皿内に納
まるように設置することにより、床高を低く抑えること
ができるので、天井高が低くなることもない。また、支
承体などの部品は既存スラブに固定されているわけでは
ないので、既存スラブの上に簡単に設置でき、また特に
免震機能を必要としない場合には簡単に撤去することも
でき、さらに既存スラブの上に、必要な広さだけの免震
床を構成することもでき、さらに支承体などの部品は既
存スラブに固定しないことにより、許容ストロークが大
きくなるため、長周期成分を持った振動にも十分に対応
できる。
【0023】減衰ダンパーは、支承体の周囲を旋回する
コイル状に形成され、かつ前記支承体の周囲に設置され
ているので、形状がきわめて簡単で容易に製作でき、ま
た床板の横揺れを確実に低減できる。
【0024】そして、減衰ダンパーは、下端部を小径
に、上端方向に徐々に大径となるよう形成しているた
め、地震力をスムースに減衰しながら伝達することがで
きる。
【0025】また、減衰ダンパーは、側圧によって収縮
可能な袋状に形成され、かつ受け皿内の支承体の周囲に
設置されているので、構造がきわめて簡単で容易にかつ
廉価に製作でき、また床板の横揺れを確実に低減でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a) は、この発明の実施の一形態を示す免震装
置の一部平面図、(b) は(a) におけるイ−イ線断面図で
ある。
【図2】この発明の実施の一形態を示す図1(a) におけ
るイ−イ線断面図である。
【図3】(a) は、この発明の実施の一形態を示す免震装
置の一部平面図、(b) は(a) におけるロ−ロ線断面図で
ある。
【図4】図3に示す免震装置の作動状態を示す図3(a)
におけるロ−ロ線断面図である。
【図5】(a) は、床板どうしの接合部を示す一部平面
図、(b) は(a) におけるハ−ハ線断面図、(c) はその一
部斜視図である。
【図6】(a) は、この発明の実施の一形態を示す免震装
置の一部平面図、(b) は(a) における一部平面図であ
る。
【符号の説明】
1…既存スラブ、2…床板、3…支承体、4…減衰ダン
パー、5…受け皿、6…接続金具、7…収縮性袋体(減
衰ダンパー)、A…床。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉貝 滋 東京都港区元赤坂1丁目2番7号 鹿島 建設株式会社内 (72)発明者 中島 隆裕 東京都港区元赤坂1丁目2番7号 鹿島 建設株式会社内 (72)発明者 箭野 憲一 東京都港区元赤坂1丁目2番7号 鹿島 建設株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−282563(JP,A) 特開 昭60−3357(JP,A) 特開 平5−106678(JP,A) 実開 平2−122833(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16F 15/00 - 15/18

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 既存スラブと、この既存スラブの上に敷
    設してあって、前記既存スラブの上に新たな床を構成す
    る複数枚の床板と、前記既存スラブと前記床板との間に
    設置してあって、前記既存スラブの上に前記床板を支持
    する複数本の支承体とを備え、この支承体は、下端部に
    前記既存スラブの上面に当接するベースプレートを設け
    た裁頭錐台形状に形成してあり、さらに、前記床板の下
    面部に底面部が凹曲面状をなす受け皿を設け、この受け
    皿の底面部に前記支承体の上端部を当接させてなること
    を特徴とする免震装置。
  2. 【請求項2】 既存スラブと床板との間に前記床板の横
    ゆれを低減する減衰ダンパーを設け、この減衰ダンパー
    は受け皿内に収納可能な径および高さを有し、下端部が
    小径に、上端方向に徐々に大径となって支承体の周囲を
    旋回する円形のコイル状に形成され、減衰ダンパーの下
    端部は前記支承体の下端部に固定され、上端部は前記受
    け皿の周縁部に当接されていることを特徴とする請求項
    1記載の免震装置。
  3. 【請求項3】 既存スラブと床板との間に前記床板の横
    ゆれを低減する減衰ダンパーを設け、減衰ダンパーは、
    側圧によって収縮可能な袋状をなし、かつ受け皿内の支
    承体の周囲に設置してなることを特徴とする請求項1記
    載の免震装置。
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