JP3342793B2 - ドラムブレーキ装置 - Google Patents

ドラムブレーキ装置

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JP3342793B2
JP3342793B2 JP32701395A JP32701395A JP3342793B2 JP 3342793 B2 JP3342793 B2 JP 3342793B2 JP 32701395 A JP32701395 A JP 32701395A JP 32701395 A JP32701395 A JP 32701395A JP 3342793 B2 JP3342793 B2 JP 3342793B2
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16DCOUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
    • F16D51/00Brakes with outwardly-movable braking members co-operating with the inner surface of a drum or the like
    • F16D2051/001Parts or details of drum brakes
    • F16D2051/008Brakes with only one substantially rigid braking member

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  • Braking Arrangements (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、単一のブレーキシ
ューを備えたドラムブレーキ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】単一のブレーキシューを備えた従来のド
ラムブレーキ装置としては、例えば実公平4−5122
5号公報に記載されているドラムブレーキ装置、及び実
公平5−14016号公報に開示されているパーキング
ブレーキ装置がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来装置の実
公平4−51225号公報のものは、ブレーキシューと
回動部材との間には連結部材である調節部材30とスト
ラット36とが掛け渡されているから、部品点数が増加
する上に、組み付け性も煩雑であるという問題点があ
る。また、従来装置は回動部材が回動させられると共
に、連結部材を介してブレーキシューへの入力が加えら
れるので、連結部材には軸方向の大きなスラスト力が作
用する。しかもこの連結部材はねじ結合したシュー間隙
調節部材を兼用しているから、前記のスラスト力により
調節作用に異常が起きる可能性がある。また、シュー間
隙調節部材のねじ部の変形、固着、又はスラスト力が作
用しながら振動が加わると、ねじ部が逆回転させられて
調節部材の長さが短くなるためシュー間隙が極端に大き
くなるという問題点がある。
【0004】また前記した従来装置のストラット部材は
シュー間隙調節部材(連結部材)の反対側にあるので、
シュー間隙調節部材の螺合部を伸長してシュー間隙を調
節すると、ストラット部材が掛け渡されているブレーキ
シュー及びブレーキレバーと回動部材との間隔が広がる
ので、パーキングレバー操作時のがたが増大して、その
結果パーキングブレーキの効き不足が生じたり、フィー
リングが悪化する。また実公平5−14016号のアン
カーピン20は、前後進の制動力を受け止めるので強固
にする必要があり、アンカーブロック40,42で受け
止める場合は、2個のアンカーブロックが必要になるか
ら、部品点数が多くなるという問題点がある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上述の問題点を解決する
ため本発明においては、両方向に回転可能なブレーキド
ラムと、このブレーキドラムと対向して車体に固定され
る裏板と、この裏板上に可動的に付設した単一のブレー
キシューと、このブレーキシューと対向して配置され、
中間部が支軸により前記裏板の取付面と平行に揺動可能
且つ、回動可能に裏板へ取着された第1リンクと、この
第1リンクとブレーキシューとのそれぞれ一方側間に架
設されたストラット部材と、このストラット部材と共働
して前記ブレーキシューと第1リンクとのそれぞれ一方
側間を拡開するブレーキレバーとを備え、前記ブレーキ
レバーにより拡開されたブレーキシューがブレーキドラ
ムと摩擦係合して発生する制動力を、前記ブレーキドラ
ムが一方向に回転したときブレーキシューの他方側方向
に形成した第1アンカーで受け止めると共に、ブレーキ
ドラムが他方向に回転したときストラット部材を介して
第2アンカーで受け止めるようにしてドラムブレーキ装
置を構成する。
【0006】また本発明においては、両方向に回転可能
なブレーキドラムと、このブレーキドラムと対向して車
体に固定される裏板と、この裏板上に可動的に付設した
単一のブレーキシューと、このブレーキシューと対向し
て配置され、中間部が支軸により前記裏板の取付面と平
行に揺動可能且つ、回動可能に裏板へ取着された第1リ
ンクと、この第1リンクとブレーキシューとのそれぞれ
一方側間に配設され、前記それぞれの一方側間を拡開す
る両側開口のブレーキシリンダと、このブレーキシリン
ダの近傍で前記ブレーキシューと第1リンク間に架設さ
れたストラット部材とを備え、前記ブレーキシリンダに
より拡開されたブレーキシューがブレーキドラムと摩擦
係合して発生する制動力を、前記ブレーキドラムが一方
向に回転したとき、前記ブレーキシューの他方側方向に
形成した第1アンカーで受け止めると共に、前記ブレー
キドラムが他方向に回転したとき、前記ストラット部材
を介して第2アンカーで受け止めるようにしてドラムブ
レーキ装置を構成する。
【0007】また本発明においては、両方向に回転可能
なブレーキドラムと、このブレーキドラムと対向して車
体に固定される裏板と、この裏板上に可動的に付設した
単一のブレーキシューと、このブレーキシューと対向し
て配置され、中間部が支軸により前記裏板の取付面と平
行に揺動可能且つ、回動可能に裏板へ取着された第1リ
ンクと、この第1リンクとブレーキシューとのそれぞれ
一方側間に配設され、前記ブレーキシューを拡開する片
側開口のブレーキシリンダと、このブレーキシリンダの
近傍で前記ブレーキシューと第1リンク間に架設された
ストラット部材と、このストラット部材と共働して前記
ブレーキシューと第1リンクのそれぞれ一方側間を拡開
するブレーキレバーとを備え、前記ブレーキシリンダ又
はブレーキレバーにより拡開されたブレーキシューがブ
レーキドラムと摩擦係合して発生する制動力を、前記ブ
レーキドラムが一方向に回転したとき、前記ブレーキシ
ューの他方側方向に形成した第1アンカーで受け止める
と共に、前記ブレーキドラムが他方向に回転したとき、
前記ストラット部材を介して第2アンカーで受け止める
ようにしてドラムブレーキ装置を構成する。
【0008】また前記した第1〜第3発明のドラムブレ
ーキ装置において、前記裏板の取付用ボルトに前記第1
リンク中間部の支軸を回動可能な第2リンクで連結し
て、前記第1リンクを裏板の取付面と平行に揺動可能且
つ、回動可能に取着してもよい。
【0009】また前記した第1〜第3発明のドラムブレ
ーキ装置において、前記裏板に支軸を固着し、この支軸
と前記第1リンクとの間に弾性部材を介挿して、前記第
1リンクを裏板の取付面と平行に揺動可能且つ、回動可
能に取着してもよい。
【0010】また前記した第1〜第3発明のドラムブレ
ーキ装置において、前記裏板に支軸を固着し、この支軸
と前記第1リンクとの間に偏心カムを介挿して、前記第
1リンクを裏板の取付面と平行に揺動可能且つ、回動可
能に取着してもよい。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、図面について本発明の実施
の形態を説明する。図1〜図6は本発明の第1実施例を
示すもので、図中1は車体に固定した裏板で、この裏板
1の内側と対向して車軸(図示せず)に固定したブレー
キドラム(図示せず)が両方向に回転できるように位置
している。2は裏板1に対して可動的に、かつ前記ブレ
ーキドラムの内周面に対向して設けた単一のブレーキシ
ューで、2aはそのウェブ、2bはリム、2cはライニ
ングであり、ウェブ2aとリム2bは断面形状がT型に
形成されている。
【0012】ブレーキシュー2は、そのウェブ2aの中
間部に孔2d(図3参照)があけられており、裏板1を
貫通するシューホールドピン3が孔2dを貫通し、その
突出部に板ばね状のシューホールドスプリング4が係合
して、ブレーキシュー2を移動自在に裏板1へ弾性的に
保持している。
【0013】またブレーキシュー2と対向する側の裏板
1に、孔1a(図3参照)を設け、この孔1aに裏板の
取付用ボルト5のねじ部5aを挿通し、このねじ部5a
は車体部材(図示せず)に嵌合してナット(図示せず)
により締結するようにし、ねじ部5aと反対側の小径部
5bには第2リンク6の一方の孔6aを嵌合し、ばね座
金7を介してUリテーナ8によって抜け止めする。図3
の5cはボルト5の孔1aとの嵌合部に設けたセレーシ
ョンで、このセレーション5cを孔1aに圧入すること
によって取付用ボルト5の抜け止めおよび回り止め作用
をするものである。
【0014】また第2リンク6の他方の孔6b(図3参
照)に挿通した鍔付き支軸9によって半円弧状の第1リ
ンク10の中間部を回動可能に枢支し、この第1リンク
10の図1における下端部を、図4および図5に示すよ
うに、約90度裏板1側へ折り曲げて、この折り曲げ片
10aにブレーキシュー2のウェブ2aの下端縁2eを
当接し、裏板1には、第1リンク10の折り曲げ片10
aを介してブレーキシュー2のウエブ2aの下端縁を支
承する突部1bを第1アンカーとして形成する。また図
1および図5の第1リンク10から突設した腕10b
は、ブレーキシュー2のウェブ2aと係合してブレーキ
シュー2の浮き上がりを防止するものである。11はブ
レーキシュー2と第1リンク10の図1における下部間
にかけ渡したシューリターンスプリングである。
【0015】またブレーキシュー2と第1リンク10の
図1における上端間には、両側開口型のブレーキシリン
ダ12を裏板1に、取付けボルト(図示せず)等により
固定して設ける。12a,12bはブレーキシリンダ1
2の両側に設けたピストンで、ピストン12aはブレー
キシュー2のウェブ2aの上端と係合し、ピストン12
bは第1リンク10の上端と係合している。12cはピ
ストン12a,12b間に介挿したスプリングであり、
12d(図6参照)はシリンダ12の入力口、12eは
シリンダ12内の空気を抜くためのエアブリードスクリ
ューである。
【0016】また第1リンク10の上端部にはレバーピ
ン13によりブレーキレバー14の上端部を枢支する。
13aはレバーピン13に嵌め込んだUリテーナであ
る。また図1および図2に示すように、板状のストラッ
ト15のブレーキシュー2側に板状のクオドラント16
を重合すると共に、クオドラントピン17によってクオ
ドラント16をストラット15に対して回動可能に連結
してストラット部材18を形成し、このクオドラント1
6の首部16aをブレーキシュー2のウェブ2aに設け
た窓孔2fに係合し、クオドラントピン17とストラッ
ト15との間にクオドラントスプリング19をかけ渡
す。16b(図2参照)はクオドラント16のストッパ
ー部である。
【0017】ストラット15の第1リンク10側には、
図2に示すように段部15aと、側方突起15bを形成
し、段部15aに第1リンク10と結合したブレーキレ
バー14の側縁を係合させると共に、第1リンク10に
設けた孔10c(図1参照)と、ストラット15の側方
突起15bとにアンチラトルスプリング20をかけ渡
す。またストラット15の裏板1側に段部15c(図2
参照)を形成し、この段部15cと係合する突部1cを
第2アンカーとして裏板1に形成する。またストラット
15の中間部に窓孔15d(図2,図6参照)を設け、
この窓孔15dに挿通する突片12fをシリンダ12か
ら突設して、この突片12fと窓孔15dとの係合によ
ってストラット15の浮き上がりを防止する。なおクオ
ドラントスプリング19のスプリング荷重は、アンチラ
トルスプリング20のスプリング荷重より小さくする。
また図1に示すように、ブレーキシュー2と第1リンク
10の図1における上部間にシューリターンスプリング
21をかけ渡す。また1dは裏板1を折り曲げて形成し
た掛止片、2gはブレーキシュー2のウェブ2aに設け
た孔で、35はこの掛止片1dと孔2gとの間に掛け渡
したプルオフスプリングであり、このプルオフスプリン
グ35は、ブレーキシュー2の下端縁2eと第1リンク
10の折り曲げ片10aを第1アンカー1bへ当接させ
るよう強制的に戻すためのものである。
【0018】図7〜図17は、本発明の他の実施例を示
すもので、図中前記符号と同一の符号は同等のものを示
している。図7は、図4に示した部分の変形例を示すも
ので、この場合シューウェブ2aの端部2gを折り曲げ
て、第1アンカー1bが直接支承したものであり、第1
リンク10は平らである。また図8は、前記した図2に
示した部分の変形例で、これは本発明をクロスプル型の
ブレーキレバーに適用した例である。22はブレーキレ
バー23を牽引するコントロールケーブルのアウタ(図
示せず)を固定して反力を受けるケーブルブラケットで
裏板1に溶接、リベット、ボルト止め等で固定してあ
る。またブレーキバー23は、ストラット15の図にお
ける右端にレバーピン24により枢支してある。25は
プッシュナット式のリテーナー、26はブレーキレバー
23が裏板1を貫通する開口1dの周囲をシールするよ
うに設けたラバーブーツ、27は裏板1に溶接、リベッ
ト、ボルト止め等で固定したレバーストッパー、28は
このレバーストッパー27の突片27aとブレーキレバ
ー23との間にかけ渡したレバーリターンスプリングで
ある。なお第2アンカー1cは、裏板1を段状に突設し
たものであるが、この突部1cの代りに車体側部材に凸
部を形成したり、ピンやボルトを取り付けて、ストラッ
ト15を直接当接させるようにしてもよい。また図2に
示すように、段部15cと第2アンカー1cとの間隙を
1 とし、窓孔15dと突片12fとの図2の左側にお
ける間隙をL2 として、L1 >L2 とすればシリンダ1
2の突片12fを第2アンカーとすることもできる。
【0019】図9および図10は、図1の下部の変形例
を示すもので、これは第1リンク10の下部に長孔10
dを設け、この長孔10dに遊嵌するアンカーピン29
を裏板1に固着して第1アンカーとしたものである。こ
のアンカーピン29には鍔部29aを形成して第1リン
ク10の浮き上がりを防止するようにする。10eは第
1リンク10から延設した腕で、この腕10eと裏板1
との間にブレーキシュー2のウェブ2aを挾み込むよう
にする。また図9中のθは、アンカー角度で、このアン
カー角度は垂直線Lに対してブレーキシュー2が当接す
る角度であり、通常このアンカー角度θが大きくなると
ブレーキの効きが下がり、ライニング周方向の最大面圧
位置は第1アンカー1b側からブレーキシリンダ12方
向へ変移する。またアンカー側の引き摺りを防止する等
の目的がある。
【0020】図11は、図1に示した部分の変形例を示
すもので、この場合第1リンク10は、図12に示すよ
うに、基部30aを裏板1にかしめて固定した支軸30
によってその中間部を枢支してある。図12中の30b
は鍔部、30cはかしめ部、30dは胴部に設けた環状
溝である。10gは第1リンク10に設けた孔で、支軸
30の胴部に遊嵌するものであり、この孔10gと環状
溝30d内に図13に示すように、線ばねを星形に形成
した弾性部材31を嵌め込んである。32は支軸30に
嵌着したリテーナ(プッシュナット)である。図12の
Sは支軸30と孔10gとの遊隙であり、この遊隙によ
って第1リンク10は裏板1の取付面と平行に揺動可能
で、且つ、回動できるようになっている。
【0021】図14は、図12,13の星形の弾性部材
31の代わりに、異形断面のゴムをリング状に形成した
弾性部材33を使用した例であり、図15および図16
は、弾性部材31,33の代わりに偏心カム34を使用
したものである。いずれの場合も第1リンク10は裏板
1の取付面と平行に揺動および回動ができるようになっ
ている。また図17は、両側開口型のブレーキシリンダ
12の代わりに、片側開口のブレーキシリンダ36を設
けた実施例を示すものである。
【0022】本発明の第1発明は、両方に回転可能なブ
レーキドラムと、このブレーキドラムと対向して車体に
固定される裏板1と、この裏板1上に可動的に付設した
単一のブレーキシュー2と、このブレーキシュー2と対
向して配置され、中間部が支軸9により前記裏板1の取
付面と平行に揺動可能且つ、回動可能に裏板1へ取着さ
れた第1リンク10と、この第1リンク10とブレーキ
シュー2とのそれぞれ一方側間に架設されたストラット
部材18と、このストラット部材18と共働して前記ブ
レーキシュー2と第1リンク10とのそれぞれ一方側間
を拡開するブレーキレバー14とを備えたから、ブレー
キレバー14により拡開されたブレーキシュー2がブレ
ーキドラムと摩擦係合して発生する制動力を、前記ブレ
ーキドラムが図1の矢印X方向に回転したとき、前記ブ
レーキシュー2の他方側方向に形成した第1アンカー1
bで受け止めると共に、前記ブレーキドラムが図1の矢
印Y方向に回転したとき、前記ストラット部材18を介
して第2アンカー1bで受け止めることができる。
【0023】また本発明の第2発明は、両方向に回転可
能なブレーキドラムと、このブレーキドラムと対向して
車体に固定された裏板1と、この裏板1上に可動的に付
設した単一のブレーキシュー2と、このブレーキシュー
2と対向して配置され、中間部が支軸9により前記裏板
1の取付面と平行に揺動可能且つ、回動可能に裏板1へ
取着された第1リンク10と、この第1リンク10とブ
レーキシュー2とのそれぞれ一方側間に配設され、前記
それぞれの一方側間を拡開する両側開口のブレーキシリ
ンダ12と、このブレーキシリンダ12の近傍で前記ブ
レーキシュー2と第1リンク10間に架設されたストラ
ット部材18とを備えたから、前記ブレーキシリンダ1
2により拡開されたブレーキシュー2がブレーキドラム
と摩擦係合して発生する制動力を、前記ブレーキドラム
が図1の矢印X方向に回転したとき、前記ブレーキシュ
ー2の他方側方向に形成した第1アンカー1bで受け止
めると共に、前記ブレーキドラムが図1の矢印Y方向に
回転したとき、前記ストラット部材18を介して第2ア
ンカー1cで受け止めることができる。
【0024】従って、第1リンク10の上端とブレーキ
シリンダ12のピストン12bとの当接部に発生する摩
擦力により、リンクの機械効率が低下する点を改良した
ものである。即ち、図1において、ブレーキシリンダ1
2に液圧が加わると、両ピストン12a,12bはそれ
ぞれ左右に突出する。今、右側ピストン12bと第1リ
ンク10の当接する部分について着目すると、従来装置
のように、第1リンク10が支軸9で回動可能のみ(揺
動不可能)の場合は、ピストン12bが右側へ突出する
と、第1リンク10は支軸9を中心に時計回りに回転す
るので、ピストン12bと第1リンク10の上端の当接
点は、右方へ移動すると共に上方へも移動する。この時
の上方への移動には、両当接部が滑る必要があるので、
これが大きな摩擦力となって、この摩擦力により第1リ
ンク10が動きにくくなる分、第1リンク10の機械効
率が低下することになる。これに対して本発明は、ピス
トン12bが右側へ突出した場合、第1リンク10が支
軸9を中心に時計回りに回転すると共に、第1リンク1
0全体が下方へ揺動するので、ピストン12bと第1リ
ンク10の当接点は、ピストン12bの外側端の平面を
転位しながら移動(第1リンク上端のRに沿って)する
ことになるから、摩擦力はほとんど加わらず、第1リン
ク10の機械効率が向上する。更に、第1リンク10の
下端とブレーキシュー2の当接部も転位しながら移動す
るので機械効率が向上する。
【0025】また本発明の第3発明は、両方向に回転可
能なブレーキドラムと、このブレーキドラムと対向して
車体に固定された裏板1と、この裏板1上に可動的に付
設した単一のブレーキシュー2と、このブレーキシュー
2と対向して配置され、中間部が支軸9により前記裏板
1の取付面と平行に揺動可能且つ、回動可能に裏板へ取
着された第1リンク10と、この第1リンク10とブレ
ーキシュー2とのそれぞれ一方側間に配設され、前記ブ
レーキシュー2を拡開する片側開口のブレーキシリンダ
36と、このブレーキシリンダ12の近傍で前記ブレー
キシュー2と第1リンク10間に架設されたストラット
部材18と、このストラット部材18と共働して前記ブ
レーキシュー2と第1リンク10のそれぞれ一方側間を
拡開するブレーキレバー14とを備えたから、前記ブレ
ーキシリンダ36又はブレーキレバー14により拡開さ
れたブレーキシュー2がブレーキドラムと摩擦係合して
発生する制動力を、前記ブレーキドラムが図17の矢印
X方向に回転したとき、前記ブレーキシュー2の他方側
方向に形成した第1アンカー1bで受け止めると共に、
前記ブレーキドラムが図17の矢印Y方向に回転したと
き、前記ストラット部材18を介して第2アンカー1c
で受け止めることができる。
【0026】また本発明の第4発明は、前記した第1〜
第3発明のドラムブレーキ装置において、図3に示すよ
うに、前記裏板1の取付用ボルト5に前記第1リンク1
0の中間部の支軸9を回動可能な第2リンク6で連結し
て、前記第1リンク10を裏板1の取付面と平行に揺動
可能且つ、回動可能に取着したから、第1リンク10が
無理なく動くことができる。
【0027】また本発明の第5発明は、前記した第1〜
第3発明のドラムブレーキ装置において、図11〜図1
4に示すように、前記裏板1に支軸30を固着し、この
支軸30と前記第1リンク10との間に弾性部材31
(33)を介挿して、前記第1リンク10を裏板1の取
付面と平行に揺動可能且つ、回動可能に取着したから、
この場合も弾性部材31(33)の撓みによって、第1
リンク10が無理なく動くことができる。
【0028】また本発明の第6発明は、前記した第1〜
第3発明のドラムブレーキ装置において、図15および
図16に示すように、前記裏板1に支軸30を固着し、
この支軸30と前記第1リンク10との間に偏心カム3
4を介挿して前記第1リンク10を裏板1の取付面と平
行に揺動可能且つ、回動可能に取着したから、偏心カム
34が回動することによって、第1リンク10が無理な
く動くことができる。
【0029】
【発明の効果】本発明装置は上述のように構成したから
次のような効果が得られる。 (1)第1リンク10の上端とピストン12bとの当接
部は、第1リンク10の上端がピストン12bの外側端
の平面を転位しながら移動し、且つ第1リンク10の下
端とブレーキシュー2の当接部も転位しながら移動する
ので、ブレーキ作動時の機械効率が向上する。 (2)ブレーキシュー2と回動部材である第1リンク1
0との間の連結部材である調節部材が不要である。 (3)間隙調整機構であるストラット部材18が、ブレ
ーキシュー2の拡開側にあるので、ブレーキレバー14
の作動ストロークが一定である。またブレーキシュー2
の摩耗を間隙調整機構で補正するので、ストロークが増
大しない。 (4)間隙調整機構であるストラット部材18を、第2
アンカー1bへの制動力伝達部材として利用しているの
で、部品が削減できる。又、ブレーキの組み付けも容易
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明装置を一部断面で示す正面図である。
【図2】図1のA−A断面図である。
【図3】図1のB−B断面図である。
【図4】図1のC−C断面図である。
【図5】図1のD−D断面図である。
【図6】図1のE−E断面図である。
【図7】図4の変形例図である。
【図8】図2の部分変形例図である。
【図9】図1の下部の変形例図である。
【図10】図9のF−F断面図である。
【図11】本発明装置の他の実施例を一部断面で示す正
面図である。
【図12】図11のG−G断面図である。
【図13】図12のH−H断面図である。
【図14】図12の変形例図である。
【図15】図12の変形例図である。
【図16】図15のI−I断面図である。
【図17】図1の上部の変形例図である。
【符号の説明】
1 裏板 1a 孔 1b 第1アンカー(突部) 1c 第2アンカー(突部) 1d 掛止片 2 ブレーキシュー 2a ウェブ 2b リム 2c ライニング 2d 孔 2e 下端縁 2f 窓孔 2g 孔 3 シューホールドピン 4 シューホールドスプリング 5 支軸(リンク取付用ボルト) 5a ねじ部 5b 小径部 5c セレーション 6 第2リンク 7 ばね座金 8 Uリテーナ 9 支軸 10 第1リンク 10a 折り曲げ片 10b 腕 10c 孔 10d 長孔 10e 腕 10f 孔 10g 孔 11 シューリターンスプリング 12 ブレーキシリンダ 12a,12b ピストン 12c スプリング 12d 入力口 12e エアブリードスクリュー 12f 突片 13 レバーピン 13a Uリテーナ 14 ブレーキレバー 15 ストラット 15a 段部 15b 側方突起 15c 段部 15d 窓孔 16 クオドラント 16a 首部 16b ストッパー部 17 クオドラントピン 18 ストラット部材 19 クオドラントスプリング 20 アンチラトルスプリング 21 シューリターンスプリング 22 ケーブルブラケット 23 ブレーキレバー 24 レバーピン 25 リテーナー 26 ラバーブーツ 27 レバーストッパー 27a 突片 28 レバーリターンスプリング 29 アンカーピン(第1アンカー) 29a 鍔部 θ アンカー角度 30 支軸 30a 基部 30b 鍔部 30c かしめ部 30d 環状溝 31 弾性部材 32 リテーナ(プッシュナット) S 遊隙 33 弾性部材 34 偏心カム 35 プルオフスプリング 36 片側開口のブレーキシリンダ

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 両方向に回転可能なブレーキドラムと、
    このブレーキドラムと対向して車体に固定される裏板
    と、この裏板上に可動的に付設した単一のブレーキシュ
    ーと、このブレーキシューと対向して配置され、中間部
    が支軸により前記裏板の取付面と平行に揺動可能且つ、
    回動可能に裏板へ取着された第1リンクと、この第1リ
    ンクとブレーキシューとのそれぞれ一方側間に架設され
    たストラット部材と、このストラット部材と共働して前
    記ブレーキシューと第1リンクとのそれぞれ一方側間を
    拡開するブレーキレバーとを備え、 前記ブレーキレバーにより拡開されたブレーキシューが
    ブレーキドラムと摩擦係合して発生する制動力を、前記
    ブレーキドラムが一方向に回転したときブレーキシュー
    の他方側方向に形成した第1アンカーで受け止めると共
    に、ブレーキドラムが他方向に回転したときストラット
    部材を介して第2アンカーで受け止めたことを特徴とす
    るドラムブレーキ装置。
  2. 【請求項2】 両方向に回転可能なブレーキドラムと、
    このブレーキドラムと対向して車体に固定される裏板
    と、この裏板上に可動的に付設した単一のブレーキシュ
    ーと、このブレーキシューと対向して配置され、中間部
    が支軸により前記裏板の取付面と平行に揺動可能且つ、
    回動可能に裏板へ取着された第1リンクと、この第1リ
    ンクとブレーキシューとのそれぞれ一方側間に配設さ
    れ、前記それぞれの一方側間を拡開する両側開口のブレ
    ーキシリンダと、このブレーキシリンダの近傍で前記ブ
    レーキシューと第1リンク間に架設されたストラット部
    材とを備え、 前記ブレーキシリンダにより拡開されたブレーキシュー
    がブレーキドラムと摩擦係合して発生する制動力を、前
    記ブレーキドラムが一方向に回転したとき、前記ブレー
    キシューの他方側方向に形成した第1アンカーで受け止
    めると共に、前記ブレーキドラムが他方向に回転したと
    き、前記ストラット部材を介して第2アンカーで受け止
    めたことを特徴とするドラムブレーキ装置。
  3. 【請求項3】 両方向に回転可能なブレーキドラムと、
    このブレーキドラムと対向して車体に固定される裏板
    と、この裏板上に可動的に付設した単一のブレーキシュ
    ーと、このブレーキシューと対向して配置され、中間部
    が支軸により前記裏板の取付面と平行に揺動可能且つ、
    回動可能に裏板へ取着された第1リンクと、この第1リ
    ンクとブレーキシューとのそれぞれ一方側間に配設さ
    れ、前記ブレーキシューを拡開する片側開口のブレーキ
    シリンダと、このブレーキシリンダの近傍で前記ブレー
    キシューと第1リンク間に架設されたストラット部材
    と、このストラット部材と共働して前記ブレーキシュー
    と第1リンクのそれぞれ一方側間を拡開するブレーキレ
    バーとを備え、 前記ブレーキシリンダ又はブレーキレバーにより拡開さ
    れたブレーキシューがブレーキドラムと摩擦係合して発
    生する制動力を、前記ブレーキドラムが一方向に回転し
    たとき、前記ブレーキシューの他方側方向に形成した第
    1アンカーで受け止めると共に、前記ブレーキドラムが
    他方向に回転したとき、前記ストラット部材を介して第
    2アンカーで受け止めたことを特徴とするドラムブレー
    キ装置。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3記載のドラムブレーキ装置
    において、 前記裏板の取付用ボルトに前記第1リンク中間部の支軸
    を回動可能な第2リンクで連結して、前記第1リンクを
    裏板の取付面と平行に揺動可能且つ、回動可能に取着し
    たことを特徴とするドラムブレーキ装置。
  5. 【請求項5】 請求項1〜3記載のドラムブレーキ装置
    において、 前記裏板に支軸を固着し、この支軸と前記第1リンクと
    の間に弾性部材を介挿して、前記第1リンクを裏板の取
    付面と平行に揺動可能且つ、回動可能に取着したことを
    特徴とするドラムブレーキ装置。
  6. 【請求項6】 請求項1〜3記載のドラムブレーキ装置
    において、 前記裏板に支軸を固着し、この支軸と前記第1リンクと
    の間に偏心カムを介挿して、前記第1リンクを裏板の取
    付面と平行に揺動可能且つ、回動可能に取着したことを
    特徴とするドラムブレーキ装置。
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