JP3342452B2 - スラスト玉軸受 - Google Patents
スラスト玉軸受Info
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- JP3342452B2 JP3342452B2 JP30221099A JP30221099A JP3342452B2 JP 3342452 B2 JP3342452 B2 JP 3342452B2 JP 30221099 A JP30221099 A JP 30221099A JP 30221099 A JP30221099 A JP 30221099A JP 3342452 B2 JP3342452 B2 JP 3342452B2
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- Japan
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- ring
- raceway
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- ball
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Classifications
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16C—SHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
- F16C2360/00—Engines or pumps
- F16C2360/42—Pumps with cylinders or pistons
Landscapes
- Rotary Pumps (AREA)
- Rolling Contact Bearings (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、スクロール圧縮機等
に使用されて、公転スクロール部材等の公転部材を、自
転しないように支持するスラスト玉軸受に関するもので
ある。
に使用されて、公転スクロール部材等の公転部材を、自
転しないように支持するスラスト玉軸受に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】スクロール圧縮機は、図8に示すように
公転スクロール部材51および静止スクロール部材52
に螺旋状隔壁53,54を各々設け、両各壁53,54
間に形成される圧縮室55を、公転スクロール部材51
の公転に伴って容積変化させることにより圧縮動作を行
うものである。
公転スクロール部材51および静止スクロール部材52
に螺旋状隔壁53,54を各々設け、両各壁53,54
間に形成される圧縮室55を、公転スクロール部材51
の公転に伴って容積変化させることにより圧縮動作を行
うものである。
【0003】公転スクロール部材51は、自転を伴うこ
となく公転半径Eで公転させるものであり、この自転阻
止および公転支持のために、ボール56を公転スクロー
ル部材51と固定フレーム57との間に介在させてい
る。これら公転スクロール部材51および固定フレーム
57には、ボール56の移動範囲を拘束する凹部58が
設けてあり、凹部58の直径は、ボール56が円軌道で
転がり自在なように、公転半径Eに略等しく設計され
る。
となく公転半径Eで公転させるものであり、この自転阻
止および公転支持のために、ボール56を公転スクロー
ル部材51と固定フレーム57との間に介在させてい
る。これら公転スクロール部材51および固定フレーム
57には、ボール56の移動範囲を拘束する凹部58が
設けてあり、凹部58の直径は、ボール56が円軌道で
転がり自在なように、公転半径Eに略等しく設計され
る。
【0004】凹部58の代わりに図9に示すように溝断
面が円弧状の環状の軌道溝59を、前記公転半径Eに等
しい軌道直径eに形成したものも提案されている(例え
ば、特開昭55−155916号公報)。
面が円弧状の環状の軌道溝59を、前記公転半径Eに等
しい軌道直径eに形成したものも提案されている(例え
ば、特開昭55−155916号公報)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】図8の例において、公
転スクロール部材51には圧縮室55の圧縮ガス圧のた
めに、大きな軸方向荷重が作用し、この荷重がボール5
6と凹部58の底面との接触面に加わる。しかし、この
接触状態は、球と平面との関係であって点接触になるた
め、単位面積当たりの接触圧が大きく、そのため摩耗や
転がり疲れが著しくて軸受寿命が短くなるという問題点
がある。
転スクロール部材51には圧縮室55の圧縮ガス圧のた
めに、大きな軸方向荷重が作用し、この荷重がボール5
6と凹部58の底面との接触面に加わる。しかし、この
接触状態は、球と平面との関係であって点接触になるた
め、単位面積当たりの接触圧が大きく、そのため摩耗や
転がり疲れが著しくて軸受寿命が短くなるという問題点
がある。
【0006】図9の例の場合は、軌道溝59の内面が円
弧状であるため、ボール56の軌道面との接触面積が大
きくなり、寿命が大幅に向上する。しかし、このような
円弧状断面の環状の軌道溝59を公転スクロール部材5
1や固定フレーム57に直接に加工することは非常に難
しく、そのため生産性が悪く、製造コストが高くなると
いう問題点がある。
弧状であるため、ボール56の軌道面との接触面積が大
きくなり、寿命が大幅に向上する。しかし、このような
円弧状断面の環状の軌道溝59を公転スクロール部材5
1や固定フレーム57に直接に加工することは非常に難
しく、そのため生産性が悪く、製造コストが高くなると
いう問題点がある。
【0007】この発明の目的は、公転の支持を行うスラ
スト玉軸受において、軸受寿命の向上と、製造の容易と
を図ることである。
スト玉軸受において、軸受寿命の向上と、製造の容易と
を図ることである。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明のスラスト玉軸
受は、ボールを介在させる一対のリング状軌道輪を、公
転部材および固定部材とは別に製造し、これら公転部材
および固定部材に装着するものである。これら軌道輪
は、両軌道輪の相対向する面に、ボールを各々環状に転
走させる軌道溝が、周方向の間隔を隔てた複数箇所に設
けられており、かつこれら軌道輪は、鋼板製のリング状
の軌道輪素材に、前記軌道溝の凹み形状が加工されて、
表層部が表面硬化処理されたものである。 上記各軌道溝
の内面は、上記ボールよりも若干大きな径の研磨用ボー
ルとラップ剤とを軌道溝内に配置して、一対の対向する
軌道輪を、使用時と同じ公転半径で公転させながら摺り
合わせることにより、所定の断面形状に仕上げられたも
のとする。
受は、ボールを介在させる一対のリング状軌道輪を、公
転部材および固定部材とは別に製造し、これら公転部材
および固定部材に装着するものである。これら軌道輪
は、両軌道輪の相対向する面に、ボールを各々環状に転
走させる軌道溝が、周方向の間隔を隔てた複数箇所に設
けられており、かつこれら軌道輪は、鋼板製のリング状
の軌道輪素材に、前記軌道溝の凹み形状が加工されて、
表層部が表面硬化処理されたものである。 上記各軌道溝
の内面は、上記ボールよりも若干大きな径の研磨用ボー
ルとラップ剤とを軌道溝内に配置して、一対の対向する
軌道輪を、使用時と同じ公転半径で公転させながら摺り
合わせることにより、所定の断面形状に仕上げられたも
のとする。
【0009】請求項2のスラスト玉軸受は、前記軌道輪
の表層部が、浸炭または高周波焼入により表面硬化処理
されたものである。
の表層部が、浸炭または高周波焼入により表面硬化処理
されたものである。
【0010】請求項3のスラスト玉軸受は、前記両軌道
輪が、鋼板製のリング状の軌道輪素材に、プレスまたは
鍛造によって前記軌道溝の凹み形状が加工されて、表層
部が表面硬化処理されたものである。
輪が、鋼板製のリング状の軌道輪素材に、プレスまたは
鍛造によって前記軌道溝の凹み形状が加工されて、表層
部が表面硬化処理されたものである。
【0011】
【作用】この構成によると、公転部材を公転させるとき
に、公転部材と固定部材の間に介在したボールは、両部
材の軌道輪における局部的な軌道溝によって転走経路が
拘束される。そのため公転部材の自転が阻止される。 軌
道溝は、環状溝であるが、公転部材や固定部材とは別に
専用の軌道輪に形成するため、容易に製造できる。
に、公転部材と固定部材の間に介在したボールは、両部
材の軌道輪における局部的な軌道溝によって転走経路が
拘束される。そのため公転部材の自転が阻止される。 軌
道溝は、環状溝であるが、公転部材や固定部材とは別に
専用の軌道輪に形成するため、容易に製造できる。
【0012】
【実施例】この発明の一実施例を図1ないし図5に基づ
いて説明する。この実施例はスクロール圧縮機に適用し
た例であり、スラスト玉軸受1は、各々固定部材および
公転部材となる固定フレーム2と公転スクロール部材3
との間に設けられている。
いて説明する。この実施例はスクロール圧縮機に適用し
た例であり、スラスト玉軸受1は、各々固定部材および
公転部材となる固定フレーム2と公転スクロール部材3
との間に設けられている。
【0013】公転スクロール部材3は、中心部に突出し
た筒部3aが駆動軸4にニードル軸受等の軸受5を介し
て回転自在に嵌合しており、駆動軸4はモータ等の回転
軸(図示せず)に偏心して設けられて、回転軸の軸心と
なる公転中心Qの回りに公転半径Eで公転駆動される。
したがって、公転スクロール部材3は、駆動軸4と共に
公転中心Qの回りに公転半径Eで公転運動を行う。
た筒部3aが駆動軸4にニードル軸受等の軸受5を介し
て回転自在に嵌合しており、駆動軸4はモータ等の回転
軸(図示せず)に偏心して設けられて、回転軸の軸心と
なる公転中心Qの回りに公転半径Eで公転駆動される。
したがって、公転スクロール部材3は、駆動軸4と共に
公転中心Qの回りに公転半径Eで公転運動を行う。
【0014】固定フレーム2と一体のハウジング6に
は、公転スクロール部材3の上面と対面する固定スクロ
ール部材(図示せず)が設けてあり、これら公転スクロ
ール部材3と固定スクロール部材とに各々設けた螺旋状
隔壁(図示せず)の間で、スクロール圧縮機の圧縮室が
図11の例と同様に構成される。
は、公転スクロール部材3の上面と対面する固定スクロ
ール部材(図示せず)が設けてあり、これら公転スクロ
ール部材3と固定スクロール部材とに各々設けた螺旋状
隔壁(図示せず)の間で、スクロール圧縮機の圧縮室が
図11の例と同様に構成される。
【0015】スラスト玉軸受1は、固定フレーム2およ
び公転スクロール部材3に装着された一対の対面するリ
ング状軌道輪7,7と、これら軌道輪7,7の間に介在
させたボール8とで構成される。各軌道輪7,7は、固
定フレーム2および公転スクロール部材3に形成した環
状の軌道輪装着溝9に、嵌合状態に装着される。軌道輪
7は、図2に示すように周方向の一部に回り止め突部1
0を有し、この突部10が前記軌道輪装着溝9内の凹部
(図示せず)に係合することにより、固定フレーム2お
よび公転スクロール部材3に対する角度固定が行われ
る。
び公転スクロール部材3に装着された一対の対面するリ
ング状軌道輪7,7と、これら軌道輪7,7の間に介在
させたボール8とで構成される。各軌道輪7,7は、固
定フレーム2および公転スクロール部材3に形成した環
状の軌道輪装着溝9に、嵌合状態に装着される。軌道輪
7は、図2に示すように周方向の一部に回り止め突部1
0を有し、この突部10が前記軌道輪装着溝9内の凹部
(図示せず)に係合することにより、固定フレーム2お
よび公転スクロール部材3に対する角度固定が行われ
る。
【0016】一対の軌道輪7の対向面には、ボール8を
転走させる環状の軌道溝11が周方向複数箇所に等配し
てある。これら軌道溝11は、溝断面がボール8よりも
僅かに大きな曲率半径rの円弧状断面に形成され、かつ
溝底部に沿う円周軌道の直径eが、公転スクロール部材
3の公転半径Eに略等しく設定される。
転走させる環状の軌道溝11が周方向複数箇所に等配し
てある。これら軌道溝11は、溝断面がボール8よりも
僅かに大きな曲率半径rの円弧状断面に形成され、かつ
溝底部に沿う円周軌道の直径eが、公転スクロール部材
3の公転半径Eに略等しく設定される。
【0017】なお、軌道溝11の円周軌道の直径eと溝
断面の曲率半径rとの関係は、適用箇所に応じて適宜設
定される。このため環状軌道溝11は、図3のように開
口内周縁11aが連続して1点になる場合と、図4のよ
うに開口内周縁11aが離れる場合とがある。
断面の曲率半径rとの関係は、適用箇所に応じて適宜設
定される。このため環状軌道溝11は、図3のように開
口内周縁11aが連続して1点になる場合と、図4のよ
うに開口内周縁11aが離れる場合とがある。
【0018】軌道溝11は、鋼板製の軌道輪素材を削り
出して形成しても良いが、この他に次のようにプレス加
工による形成方法を採用することもできる。
出して形成しても良いが、この他に次のようにプレス加
工による形成方法を採用することもできる。
【0019】プレス加工による場合、鋼板製のリング状
の軌道輪素材に、プレス加工あるいは鍛造によって軌道
溝11の凹み形状を加工し、この後、図5に断面を示す
ように、表層部7bを浸炭または高周波焼入等により表
面硬化処理する。軌道溝11の内面の仕上げには、軸受
として使用するボール8よりも若干大きな径(軌道溝1
1の溝断面の設計曲率に対応する半径)の研磨用ボール
を使用し、このボールとラップ剤とを軌道溝11内に配
置して、一対の対向する軌道輪7を、使用時と同じ公転
半径Eで公転させながら、摺り合わせる。これにより、
軌道溝11を所定の断面形状に仕上げることができる。
の軌道輪素材に、プレス加工あるいは鍛造によって軌道
溝11の凹み形状を加工し、この後、図5に断面を示す
ように、表層部7bを浸炭または高周波焼入等により表
面硬化処理する。軌道溝11の内面の仕上げには、軸受
として使用するボール8よりも若干大きな径(軌道溝1
1の溝断面の設計曲率に対応する半径)の研磨用ボール
を使用し、このボールとラップ剤とを軌道溝11内に配
置して、一対の対向する軌道輪7を、使用時と同じ公転
半径Eで公転させながら、摺り合わせる。これにより、
軌道溝11を所定の断面形状に仕上げることができる。
【0020】このように、プレスを採用することによ
り、削り出しに比べて加工性が良くなり、製造コストが
低減できる。
り、削り出しに比べて加工性が良くなり、製造コストが
低減できる。
【0021】上記構成の動作を説明する。公転スクロー
ル部材3は、駆動軸4の駆動により、公転半径Eで公転
運動をする。このとき、固定フレーム2と公転スクロー
ル部材3とは、軌道輪7,7間に介在したボール8を介
して係合しており、ボール8の転走範囲が局部的な環状
軌道溝11の内部に制限されるため、公転スクロール部
材3の自転が阻止される。すなわち、各ボール8は、公
転スクロール部材3の公転運動に伴って、両軌道輪7,
7の環状の軌道溝11内を、公転半径Eと等しい直径e
の円周軌道で転走する。したがって、公転スクロール部
材3は、固定フレーム2に対して常に一定の角度関係を
保ちながら公転運動をすることになり、このような動作
によりスクロール圧縮機の圧縮動作が行われる。
ル部材3は、駆動軸4の駆動により、公転半径Eで公転
運動をする。このとき、固定フレーム2と公転スクロー
ル部材3とは、軌道輪7,7間に介在したボール8を介
して係合しており、ボール8の転走範囲が局部的な環状
軌道溝11の内部に制限されるため、公転スクロール部
材3の自転が阻止される。すなわち、各ボール8は、公
転スクロール部材3の公転運動に伴って、両軌道輪7,
7の環状の軌道溝11内を、公転半径Eと等しい直径e
の円周軌道で転走する。したがって、公転スクロール部
材3は、固定フレーム2に対して常に一定の角度関係を
保ちながら公転運動をすることになり、このような動作
によりスクロール圧縮機の圧縮動作が行われる。
【0022】圧縮ガス圧により、公転スクロール部材3
には大きな軸方向荷重が作用するが、この軸方向荷重は
ボール8と各軌道輪7,7との接触面で受けられる。こ
のとき、軌道溝11の内面が円弧状断面に形成されてい
るため、ボール8との接触面積が広く、そのため摩耗や
転がり疲れが生じ難くて軸受寿命が向上する。
には大きな軸方向荷重が作用するが、この軸方向荷重は
ボール8と各軌道輪7,7との接触面で受けられる。こ
のとき、軌道溝11の内面が円弧状断面に形成されてい
るため、ボール8との接触面積が広く、そのため摩耗や
転がり疲れが生じ難くて軸受寿命が向上する。
【0023】軌道溝11は、比較的加工の難しい円弧状
断面の環状溝であるが、単純形状のリング状部品である
軌道輪7,7に形成するため、複雑な形状の公転スクロ
ール部材3や固定フレーム2に直接に軌道溝11を加工
する場合に比べて、簡単に加工することができる。
断面の環状溝であるが、単純形状のリング状部品である
軌道輪7,7に形成するため、複雑な形状の公転スクロ
ール部材3や固定フレーム2に直接に軌道溝11を加工
する場合に比べて、簡単に加工することができる。
【0024】図6および図7は他の実施例を示す。この
例は、全周のボール8を保持するリング状の保持器15
を設けたものである。保持器15は、通常の平面座型の
スラスト玉軸受に設けられている保持器と同様な構成の
ものであり、ボール8を各ポケット内に抜止め状態に保
持可能なものとする。保持器15の材質は、この例では
鉄板のプレス成形品としてあるが、樹脂あるいは黄銅鋳
物等としても良い。
例は、全周のボール8を保持するリング状の保持器15
を設けたものである。保持器15は、通常の平面座型の
スラスト玉軸受に設けられている保持器と同様な構成の
ものであり、ボール8を各ポケット内に抜止め状態に保
持可能なものとする。保持器15の材質は、この例では
鉄板のプレス成形品としてあるが、樹脂あるいは黄銅鋳
物等としても良い。
【0025】このように保持器15を設けることによ
り、ボール8の組込み作業が容易になる。すなわち、こ
の種のスラスト玉軸受は、組立て時に両軌道輪7,7の
全ての軌道溝11に対してボール8の位相を合わせる必
要があるが、そのためボール8を1個ずつ組込むように
すると、位相合わせ作業が難しい。しかし、この実施例
のように保持器15を設けると、保持器15に保持させ
た状態でボール8を組み込むことにより、全てのボール
8が各軌道溝11に対して同位相で組込まれることにな
る。そのため位相合わせ作業が不要となり、組込み作業
が簡単になる。
り、ボール8の組込み作業が容易になる。すなわち、こ
の種のスラスト玉軸受は、組立て時に両軌道輪7,7の
全ての軌道溝11に対してボール8の位相を合わせる必
要があるが、そのためボール8を1個ずつ組込むように
すると、位相合わせ作業が難しい。しかし、この実施例
のように保持器15を設けると、保持器15に保持させ
た状態でボール8を組み込むことにより、全てのボール
8が各軌道溝11に対して同位相で組込まれることにな
る。そのため位相合わせ作業が不要となり、組込み作業
が簡単になる。
【0026】
【発明の効果】この発明のスラスト玉軸受は、軌道溝を
形成するリング状軌道輪を公転部材や固定部材とは別に
製造してこれら公転部材等に装着するようにしたため、
容易に加工が行えて、コスト低下が図れるという効果が
ある。また、軌道輪は、鋼板製のリング状の軌道輪素材
に、前記軌道溝の凹み形状が加工されて、表層部が表面
硬化処理されたものであるため、耐摩耗性に優れる。 軌
道輪が、鋼板製のリング状の軌道輪素材に、プレスまた
は鍛造によって前記軌道溝の凹み形状が加工されたもの
である場合は、削り出しに比べて加工性が良くなり、製
造コストが低減できる。
形成するリング状軌道輪を公転部材や固定部材とは別に
製造してこれら公転部材等に装着するようにしたため、
容易に加工が行えて、コスト低下が図れるという効果が
ある。また、軌道輪は、鋼板製のリング状の軌道輪素材
に、前記軌道溝の凹み形状が加工されて、表層部が表面
硬化処理されたものであるため、耐摩耗性に優れる。 軌
道輪が、鋼板製のリング状の軌道輪素材に、プレスまた
は鍛造によって前記軌道溝の凹み形状が加工されたもの
である場合は、削り出しに比べて加工性が良くなり、製
造コストが低減できる。
【図1】この発明の一実施例のスラスト玉軸受をスクロ
ール装置に組み込んだ状態を示す断面図である。
ール装置に組み込んだ状態を示す断面図である。
【図2】その軌道輪の斜視図である。
【図3】軌道輪の変形例の部分拡大断面図である。
【図4】軌道輪の他の変形例の部分拡大断面図である。
【図5】軌道輪の部分拡大断面図である。
【図6】この発明の他の実施例のスラスト玉軸受をスク
ロール装置に組み込んだ状態を示す断面図である。
ロール装置に組み込んだ状態を示す断面図である。
【図7】その保持器の斜視図である。
【図8】従来のスラスト玉軸受とスクロール装置との関
係を示す部分断面図である。
係を示す部分断面図である。
【図9】他の従来例の部分断面図である。
1…スラスト玉軸受、2…固定フレーム(固定部材)、
3…公転スクロール部材(公転部材)、4…駆動軸、7
…軌道輪、7b…表層部、8…ボール、11…軌道溝、
12…軌道溝形成部材、15…保持器
3…公転スクロール部材(公転部材)、4…駆動軸、7
…軌道輪、7b…表層部、8…ボール、11…軌道溝、
12…軌道溝形成部材、15…保持器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭57−195801(JP,A) 特開 昭62−68271(JP,A) 特開 昭61−100356(JP,A) 実開 平1−76584(JP,U) 実開 昭63−136281(JP,U) 実開 昭59−40618(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16C 19/00 - 19/56 F16C 33/30 - 33/66 F04C 18/02 311 B24B 1/00 - 39/06
Claims (3)
- 【請求項1】 互いに公転運動を行う公転部材および固
定部材に各々装着されて軸方向に対面する一対のリング
状軌道輪を備え、これら軌道輪は、両軌道輪の相対向す
る面に、ボールを各々環状に転走させる軌道溝が、周方
向の間隔を隔てた複数箇所に設けられており、かつこれ
ら軌道輪は、鋼板製のリング状の軌道輪素材に、前記軌
道溝の凹み形状が加工されて、表層部が表面硬化処理さ
れたものであり、上記各軌道溝の内面は、上記ボールよ
りも若干大きな径の研磨用ボールとラップ剤とを軌道溝
内に配置して、一対の対向する軌道輪を、使用時と同じ
公転半径で公転させながら摺り合わせることにより、所
定の断面形状に仕上げられたものとしたスラスト玉軸
受。 - 【請求項2】 前記両軌道輪の表層部は、浸炭または高
周波焼入により表面硬化処理されたものである請求項1
記載のスラスト玉軸受。 - 【請求項3】 前記両軌道輪は、鋼板製のリング状の軌
道輪素材に、プレスまたは鍛造によって前記軌道溝の凹
み形状が加工されて、表層部が表面硬化処理されたもの
である請求項1または請求項2記載のスラスト玉軸受。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30221099A JP3342452B2 (ja) | 1991-07-26 | 1999-10-25 | スラスト玉軸受 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20992491 | 1991-07-26 | ||
JP3-209924 | 1991-07-26 | ||
JP30221099A JP3342452B2 (ja) | 1991-07-26 | 1999-10-25 | スラスト玉軸受 |
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP03328075A Division JP3012063B2 (ja) | 1991-07-26 | 1991-11-15 | スラスト玉軸受 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000087962A JP2000087962A (ja) | 2000-03-28 |
JP3342452B2 true JP3342452B2 (ja) | 2002-11-11 |
Family
ID=26517752
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP30221099A Expired - Fee Related JP3342452B2 (ja) | 1991-07-26 | 1999-10-25 | スラスト玉軸受 |
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---|---|
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---|---|---|---|---|
JP2003097564A (ja) * | 2001-09-25 | 2003-04-03 | Harmonic Drive Syst Ind Co Ltd | 4点接触ボールベアリング |
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