JP3342067B2 - 偏光子およびその製造方法 - Google Patents

偏光子およびその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光ファイバ通信,光計
測装置,光並列処理装置等における複数の光偏波を操作
するための複合型偏光子に関するもので、光学全般にわ
たった応用分野に係わる。
【0002】
【従来の技術】半導体レーザを信号光源とする光通信の
進歩に伴い、これまでは不可能であった数百メガヘルツ
を越える高速高密度な信号伝送が実用化され、かつ最近
の光増幅技術の目ざましい進展によって、光電変換の必
要なく膨大な情報伝達が光ファイバを経路として可能に
なり、ファイバ間に挿入する偏光方向に無関係な光アイ
ソレータや、光増幅用励起光の導入方法等に関する技術
的高度化、経済的低価格化の要求が高まり、様々な提案
がなされ、一部実用に供されている。
【0003】例えば、図2は代表的な偏光無依存型光ア
イソレータの構造を示す。この構造はレンズ間にテーパ
状の一対の複屈折結晶板B21,B22を配し、常光,異常
光が逆方向ではテーパ角度に起因するある角度で出射さ
れるため、単純,小型な構造で高い消光特性が得られ
る。しかしテーパ状複屈折結晶板を加工する煩雑さ、複
雑な光線経路を追跡しながら調芯して組立てる微妙な組
立技術を要する等の量産面の欠点があった。加えて、高
消光特性を得るには図2の構成を直列に2個配置の構成
によって達成されるが部品点数が増えること、組立の難
易さが倍加すること、など量産化や製品の廉価化に対し
て不都合が増大する欠点をもつ。
【0004】しかも、今後予想される並列情報同時伝達
に対する複数のファイバが適用される。ただし、個々の
ファイバ間にそれぞれ偏光無依存型光アイソレータを導
入したのでは経済的に敷設費用が増大し問題であるが、
図2の構成では同じ光アイソレータに複数の光線を伝播
させるには、その偏光子がテーパ形状である性質上、光
結合が実装段階で困難さを増幅するため工業規模の生産
には構造上の課題が残る。
【0005】これに対して、図3はアレイファイバ用偏
光無依存型光アイソレータの適用構成例(特開平4-1028
21号公報参照)である。この場合、図2の構成と異なり
光線は平行に入出射するため、複数の光線を1個の光ア
イソレータに透過しても漏話現象はほとんど無視でき
る。即ち、2個の複屈折結晶板B31,B32および複数部
分に分割され、隣接部分の偏光方位が互いに直交した配
置である複合偏光子Pおよび2個のファラデー回転子F
31,F32を用いた構成である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】図3において、中央に
配置される複合偏光子Pは全体の光学系を小型にするた
めおよび漏話現象を防止するために光吸収型偏光子でな
ければならない。そこで隣接部分の偏光方位が互いに直
交する偏光子を設計通りに形成する製作技術を高度に高
める必要がある。その主たる課題は3点ある。第1は接
合面の無効間隔をいかに縮小できるか、第2は隣接偏光
子の直交度をどのように調整するか、第3は互いに独立
した偏光子片をどのように固定するか、である。
【0007】第1の課題は複屈折結晶板の厚みを大きく
とれば常光,異常光分離幅が広がり、両側に分離した光
線を散乱したり、回折する心配はなくなるが、全体が大
きくなり、挿入損失の劣化,部品原価の増大等の不利益
が生じるので、接合部は可能な限り少なくしなければな
らない。第2の課題は角度ずれがあればそのまま消光特
性の劣化を招く。例えば光アイソレータ消光特性の単純
な推定には式1が利用できる。即ち、δθが直交ニコル
位置からの偏光方位のずれ角、△をファラデー回転子の
楕円偏光成分とするとき、消光比:EXは式1で示され
る。
【数1】EX=−10・log10[sin2(δθ+△)]
【0008】一般にファラデー回転子の楕円成分は45dB
程度であり、ずれ角に換算すると△=0.32゜となるの
で、△を仮に0.32゜とすれば、δθが0゜の場合は当然
EX=45dBとなる。もし偏光子の方位角が直交ニコル位
置から互いに0.5゜ずれたとすると、消光比は式1から
同様にして約37dBとなり、ほんの僅かな角度ずれが大き
な消光特性の劣化を与えることが理論的に予想される。
すなわち、図3の構成では複数ファイバ信号を一台の偏
光無依存光アイソレータによって共用できるが、中央部
に配する複合型偏光子の実装精度が課題であった。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は以上の従来技術
における複合型偏光子の構造欠点を解決するため、2枚
の光吸収型偏光ガラスを一対として用いることを提案す
るものである。2枚の偏光ガラスを直交ニコル位置に回
転調整すると、光線は遮断され透過できなくなる。この
時直交ニコル度合いは、光線の出射側に光検出器を配置
し確認できるので、偏光ガラスの最大遮断角度に調整す
ることは容易である。次に、この状態をずらさないで一
方の偏光機能を除去すると、残余偏光ガラスの偏光方位
の光線だけが透過して、その直交偏光成分は吸収され
る。
【0010】さらにその除去領域の隣接部分を、逆の処
理を施せば今度は隣接部では透過された直線偏光成分が
吸収され、その直交成分が透過することができる。すな
わち、互いに隣接する部分が直交する直線偏光しか透過
しない2枚で一対の複合型偏光子ができる。このとき、
いずれも偏光機能を除去しない部分を用いて直交性を正
確に調整できるので、従来のようにモザイク状に切り出
した偏光ガラスを組み込む工程、光学装置に実装する工
程等に生じる角度ずれは原理的に完全に排除できる。
【0011】偏光ガラスの動作原理は、有機フィルムを
用いた光二色性フィルム偏光子と基本的には同一である
が、偏光ガラスは、方向の揃った金属ハロゲン粒子を含
有すること、ガラス表面を還元して方向性の揃った金属
粒子を析出することによって偏光機能を生じる。ここで
金属粒子を含む層は表面から数10nm程度の極薄い表皮部
分である。直線偏光度合や波長、挿入損失等の偏光特性
は含有する金属ハロゲン化物の分量や粒子の大きさ、針
状度合いから決定されるが、本発明の範囲外の事項であ
り、その説明はUSP4,304,584号公報において詳記されて
いる。したがって、偏光機能を有する表面近傍の還元層
を除去すれば、残余ガラスは金属ハロゲン粒子を含有し
ても何等光二色性を示さないので光線は偏光方位に係わ
らず透過でき、本発明が解決すべき課題のうち偏光角度
ずれの防止、実装固定し易さに関しては克服可能であ
る。残る課題は、隣接境界部分の幅をどのようにして縮
小するかである。
【0012】本発明により提案する構造は、偏光ガラス
板面に偏光部および非偏光部を形成する方式として例え
ばエッチングを採用し、必要領域以外は予めマスキング
を施し、必要部分をエッチングする。エッチング深さは
概ね50μm程度であり、エッチングによる面ダレはエッ
チングの方式にも依存するが概ね±20μmには設定でき
るので、二枚の偏光ガラスを合わせたとき多くても±40
μmには実装可能であり、隣接偏光境界領域は80μmあれ
ば十分となる。例えば、図3の構造の光アイソレータに
本発明の複合偏光子を適用すれば、必要最小限の部品寸
法で高精度な光遮断効果が実現できる。
【0013】
【実施例1】偏光ガラスを直径3mmの円盤状に切り出
し、フォトリゾグラフィー技術により図1(a),(b)の
形状にレジストマスクを施した後、イオンビームエッチ
ングを行いマスク外領域を約50μm除去した。Arをイオ
ン源とし10-5Torr程度の真空状態でイオン入射角度0゜
にしてイオンエネルギー約800eVのエッチング条件で約1
2時間照射して金属還元層をスパッタ除去した。エッチ
ング処理後に誘電体多層膜から構成する反射防止膜を形
成し、表面反射を抑圧した。次に予め同軸度合いを確認
してあるホルダ内にそれぞれの偏光ガラスを装着し、図
1(c)の位置に調整した。この場合、図中1の領域に光
束約70μmの光線を一方から照射し最大消光位置となる
ように重ね合わせた。1.3μmの波長で計測したところ56
dBのピークを得た。
【0014】
【実施例2】実施例1で形成した一対の複合偏光子の一
方の側に4mm立方のルチル結晶を配置し、ファイバ端に
石英球レンズを施した光線導入部を設け、他端に光検出
部を設けて光線強度を計測した。ここで複合偏光子を回
転して光強度が最大になる位置に固定する。図4(a)と
図4(b)はルチル結晶の結晶光軸に対する配置が紙面上
で上下逆転している。したがって、図4(a)では異常光
eが上側に伝播し、常光は光線導入ファイバの延長線上
に伝播する。この状態で光強度を0dBにして、(b)の状
態に組み替えて光強度を計測したとき、光線強度は−53
dBに減衰しており、常光o,異常光e共複合偏光子によ
って遮断していることが確認された。
【0015】
【発明の効果】本発明の構造により、互いに直交する偏
光子を概ね100μm以下の無効領域に抑制して隣接するこ
とが可能となり、複屈折結晶板を用いて直線偏光を操作
するような、例えば偏光に依存しない光アイソレータや
光スイッチなどにおける光非相反機構を司り、小型で、
かつ信頼性の高い光学装置を工業規模で容易に提供する
ができる。即ち、ルチル結晶や方解石等により分離した
常光,異常光をそれぞれ極めて僅かな空間内で、独立に
偏光遮断,透過処理ができることから、今後予想される
光増幅システムを伴う高速高密度光通信用偏波操作部品
として、将来の光伝送に多大な貢献が期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の複合型偏光子の一構成例である。
【図2】従来の偏光無依存型光アイソレータの構成概略
図である。
【図3】従来の偏光無依存型光アイソレータの構成概略
図である。
【図4】本発明の複合偏光子の動作機能を示す一構成例
の概略図である。
【符号の説明】
1 遮光部分 2 偏光機能部分 3 偏光機能部分 B 複屈折結晶板 P 偏光子 F ファラデー回転子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭56−169140(JP,A) 特開 昭63−300201(JP,A) 実開 昭60−51503(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02B 5/30

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 偏光子2枚を一対とし、第一および第二
    の偏光子を重ね合わせ、一方が還元層を除去して偏光機
    能を除去したガラス面となり、その部分に重なり合う他
    面が偏光機能を有するガラス面となる部分、双方とも偏
    光機能を有するガラス面が重なり合う部分、一方が偏光
    機能を有するガラス面で、その部分に重なり合う他面が
    還元層を除去して偏光機能を除去したガラス面となる部
    分の、少なくとも3種類の組合わせ部分を形成し、その
    重なり合った偏光機能を有する面の部分を直交ニコルと
    することを特徴とした複合型偏光子。
  2. 【請求項2】 請求項1の一対の偏光子を円形とし、第
    一の偏光子は中央部を円形に還元層を除去して偏光機能
    を除去したガラス面を有し、第二の偏光子は周辺部に対
    向した扇形であって、その内径が前記第一の偏光子の還
    元層除去部分の直径と同一に、還元層を除去して偏光機
    能を除去したガラス面を有し、両者を重ね合わせた偏光
    構成であって、一偏光面を有する中央部分、それと直交
    した偏光面を有する対向した扇形部分、および遮光面を
    有する直交ニコル部分がそれ以外の対向した扇形部分と
    することを特徴とした複合型偏光子。
  3. 【請求項3】 一対の偏光子の、第一の偏光子の一部分
    を還元層を除去して偏光機能除去面とし、第二の偏光子
    の他部分を還元層を除去して偏光機能除去面とし、両者
    を重ね合わせることにより直交ニコル機能を形成する方
    法において、両偏光子を相対的に移動させ、それぞれの
    偏光機能を有する部分の最大遮光になる位置で固定し、
    第一の偏光子の偏光機能部分が第二の偏光子の偏光除去
    部分で露呈し、第二の偏光子の偏光機能部分が第一の偏
    光子の偏光除去部分で露呈し、両露呈した偏光部分で互
    いに直交ニコルを得ることを特徴とする複合型偏光子の
    製造方法。
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