JP3610094B2 - 偏光無依存型光アイソレータ - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、光ファイバー通信等に用いられる光アイソレータに関するもので、より具体的にはファイバー間に装着するような偏光無依存型光アイソレータに関するものである。
【0002】
【従来技術】
従来の偏光無依存型光アイソレータは、図5に示すように、光ファイバに結合されるレンズ系11、12間に、複屈折板14、ファラデー回転子15、旋光子16、複屈折板17を順に配設し、ファラデー回転子15を円筒磁石内に配置する等して光の伝搬方向に磁界を印加するようにしている。
【0003】
なお、複屈折板14は、例えば一軸結晶からその光軸が表面と傾く様に切り出し平行平板に研磨したもので、この平行平板に垂直に入射した光線を互いに垂直な2つの直線偏光に分離する。ファラデー回転子15は、YIG等で形成されたファラデー回転子であり、印加される磁界により光の伝搬方向を軸に偏光面を非相反に45°回転させる。旋光子16は、光の伝搬方向を軸に偏光面を相反に45°回転させる。複屈折板17は、光の伝搬方向を軸に複屈折板14の光学軸と平行になるよう設置されている。
【0004】
ここで、複屈折板14より光を入射した場合を順方向、複屈折板17より入射した場合を逆方向と定め、図5(A)は光が順方向に進む場合、図5(B)は逆方向に進む場合を表す。
【0005】
図5よりアイソレータの動作原理を説明すると、順方向では、レンズ系11からの入射光は複屈折板14で互いに垂直な2つの直線偏光になり平行に進む。ファラデー回転子15を通過すると偏光面を45°回転させ、旋光子16でさらに偏光面を45゜回転させるため、複屈折板14通過後と比べて90゜回転させられたことになる。複屈折板17では複屈折板14とその光学軸の方向が平行なので、合成されレンズ系12に入射しパワーの損失無く装置より出射される。一方、逆方向では、レンズ系12からの入射光は複屈折板17で直交する2つの偏光に分離される。この2つの直線偏光は、旋光子16で偏光面を45゜回転されるが、非相反素子であるファラデー回転子15では旋光子16での回転方向とは逆に45゜回転されるため、複屈折板17通過後と比べて0°回転されたことになる。よって、複屈折板14では合成されずに、一方は屈折し、他方は直進する。これより、順方向入射位置と異なる位置に出射しレンズ系11に入射できず遮断される。これより、逆方向の光を遮断できるようになる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、図5に示すような従来の偏光無依存型光アイソレータでは、偏光無依存型光アイソレータの順方向の入射光(複屈折板14の入射光)と出射光(複屈折板17の出射光)とが一直線上ではないために、レンズ系11、12を一直線上からずらして設置しなければならず、レンズ系11、12の位置調整作業が困難になるという問題があった。さらに、逆方向の光は、レンズ系11に入射しないことが必要であるが、実際の光は光軸を中心に広がりを持って分布しており、レンズ系より十分離した位置に導かないと光がレンズ系に結合してしまうという問題があった。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記問題点に鑑みて本発明は、順方向の入射光の直交する直線偏光成分を異なる光路に分離する第1の複屈折板と、偏光面に非相反な回転を与えるファラデー回転子と、前記分離された2つの直線偏光をファラデー回転子を通過した後に合成する第2の複屈折板とを少なくとも具備し、前記第2の複屈折板側からの逆方向の光が前記第1の複屈折板から出射するとき順方向の入射光の光路とは異なる光路を伝搬するように構成した偏光無依存型光アイソレータにおいて、第1の複屈折板の順方向の光が入射する側に、前記偏光無依存型光アイソレータの順方向の入射光と出射光の光軸の軸ズレを補正するための光軸補正板を配設し、該光軸補正板の順方向の光が入射する側の面にテーパ部を設け、該テーパ部が逆方向の光を通過させ屈折させるときに、前記光軸に対して角度ズレを生じさせることを特徴とするものである。
【0008】
【作用】
本発明によれば、第1の複屈折板の順方向の光が入射する側に、前記偏光無依存型光アイソレータの順方向の入射光と出射光の軸ズレを補正するための光軸補正板を配設することによって、偏光無依存型光アイソレータの順方向の入射光と出射光が一直線上になり、両端のレンズ系の位置調整作業が容易となる。また、光軸補正板の順方向側の面にテーパ部を設けることにより、逆方向の光がテーパ部を通過させて屈折させれば、レンズ系の光軸と角度ズレを生じさせることができ、結合損失を生じるために偏光無依存型光アイソレータの特性を大きく向上させるものとなる。
【0009】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図面を用いて説明する。
【0010】
図1乃至図4は、本発明の3つの実施例を示し、図において同じ部材は同じ符号で示す。
【0011】
図1は、本発明の第1の実施例を示す図であり、本発明の偏光無依存型光アイソレータは、レンズ系1、2間に光軸補正板3、複屈折板4、非相反のファラデー回転子5、相反の旋光子6、複屈折板7を順に配設してなる。なお、光軸補正板3は、等方性で、使用する光の波長で透明な物質であればよく、BK−7等の光学ガラスであればよい。また光軸補正板3の厚さは、光軸の移動量、材料の屈折率、傾き角度で算出して決めればよい。なお、ファラデー回転子5の光の伝搬方向に磁界を印加するため円筒磁石を用いているが、図示していない(図3、図4も同様に省略)。
【0012】
ここで、複屈折板4より光を入射した場合を順方向、複屈折板7より入射した場合を逆方向と定め、図1(A)は光が順方向に進む場合、図1(B)は逆方向に進む場合を表す。また、光が進む様子を順方向側から見たのが図2であり、点は光線の位置、矢印は偏光面の方向を表している。偏光面の回転の方向は図2において時計まわりを+とする。さらに、2つに分離される直線偏光をそれぞれa、bとし、順方向はfa、fb、逆方向はba、bbと表し、図1と図2より偏光無依存型光アイソレータの動作原理を以下に説明する。
【0013】
図1(A)、図2(A)に示すように、レンズ系1からの順方向の入射光は、光軸補正板3で屈折されて光軸をずらし、複屈折板4で互いに垂直な2つの直線偏光のfa−1(常光)、fb−1(異常光)に分離され平行に進む。ファラデー回転子5を通過するとfa−2、fb−2の偏光面が+45°回転する。旋光子6ではさらに偏光面を+45゜回転させるため、複屈折板4通過後と比べて+90゜回転させられたことになる。複屈折板7では複屈折板4とその光学軸の方向が平行なので、fa−3が異常光、fb−3が常光になる。従って、2つの直交する偏光はfa−4、fb−4のごとく合成されレンズ系2に入射しパワーの損失無く装置より出射される。
【0014】
一方、図1(B)、図2(B)に示すように、レンズ系2からの逆方向の入射光は、複屈折板7でba−1(異常光)、bb−1(常光)の様に直交する2つの偏光に分離され平行に進む。旋光子6を通過すると、ba−2、bb−2の偏光面が−45°回転する。ファラデー回転子5は非相反なためファラデー回転子5を通過すると偏光面を+45°回転させるため、複屈折板7通過後と比べて回転していないことになる。複屈折板4ではba−3は異常光なので屈折しba−4になり、bb−3は常光なので直進しbb−4となる。さらに、光軸補正板3により屈折される。これより、順方向入射位置と異なる位置に出射しレンズ系1に入射できず遮断される。
【0015】
図1に示すように、光軸補正板3を配設すると、レンズ系1とレンズ系2が一直線上にあり、光軸がずれないように配設できるために、レンズ系1とレンズ系2の位置調整作業が容易となる。また、図1に示すように、光軸補正板3を斜めに配設することにより、順方向の入射光が光軸補正板3の表面で直接反射して戻り光となることを防ぐことができる。
【0016】
なお、本実施例では、レンズ系1と複屈折板4との間に光軸補正板3を配設したが、レンズ系2と複屈折板7との間に配設しても何ら問題はない。
【0017】
図3は、本発明の第2の実施例を示す図であり、構成は上記第1の実施例と同様であるが、光軸補正板3のレンズ系1側の面にテーパ部3aを設けたものを使用した場合である。
【0018】
図3に示すように、テーパ部3aを設け、逆方向からの光がテーパ部3aを通過させることにより、レンズ系1の光軸と角度ズレを生じさせることができる。これより、レンズにより光ファイバに光を結合する光学系は入射光のわずかな角度ずれに対しても非常に大きな結合損失を生じるために、逆方向損失が増大し、偏光無依存型光アイソレータの特性を大きく向上させることができる。
【0019】
図4は、本発明の第3の実施例を示す図であり、ファラデー回転子5と複屈折板7の間に複屈折板8を用いてなり、複屈折板4の光学軸を基準にして、複屈折板8の光学軸は+45゜、複屈折板7の光学軸は−45゜となるよう設置されているものである。このような構成でも上記第1、第2の実施例と同様に光軸補正板3を設置し入射光と出射光の光軸を一致させることができ、さらにテーパ部3aを設けることにより逆方向の光に角度ズレを与えることができる。
【0020】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の偏光無依存型光アイソレータによれば、第1の複屈折板の順方向の光が入射する側に、前記偏光無依存型光アイソレータの順方向の入射光と出射光の軸ズレを補正するための光軸補正板を配設したことによって、両端のレンズ系の位置調整作業が容易となる。さらに、光軸補正板の順方向側の面にテーパ部を設けることにより、結合損失を生じるために偏光無依存型光アイソレータの特性を大きく向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の構成概略図であり、(A)は順方向、(B)は逆方向の光の進む様子を示す図である。
【図2】本発明の第1の実施例の構成中に光が進む様子を順方向側から見た概念図であり、(A)は順方向、(B)は逆方向の場合を示す図である。
【図3】本発明の第2の実施例の構成概略図であり、(A)は順方向、(B)は逆方向の光の進む様子を示す図である。
【図4】本発明の第3の実施例の構成概略図であり、(A)は順方向、(B)は逆方向の光の進む様子を示す図である。
【図5】従来の光アイソレータを示す構成概略図であり、(A)は順方向、(B)は逆方向の光の進む様子を示す図である。
【符号の説明】
1、2、11、12:レンズ系
3:光軸補正板
3a:テーパ部
4、7、8、14、17:複屈折板
5、15:ファラデー回転子
6、16:旋光子
Claims (1)
- 順方向の入射光の直交する直線偏光成分を異なる光路に分離する第1の複屈折板と、偏光面に非相反な回転を与えるファラデー回転子と、前記分離された2つの直線偏光をファラデー回転子を通過した後に合成する第2の複屈折板とを少なくとも具備し、前記第2の複屈折板側からの逆方向の光が前記第1の複屈折板から出射するとき順方向の入射光の光路とは異なる光路を伝搬するように構成した偏光無依存型光アイソレータにおいて、第1の複屈折板の順方向の光が入射する側に、前記偏光無依存型光アイソレータの順方向の入射光と出射光の光軸の軸ズレを補正するための光軸補正板を配設し、該光軸補正板の順方向の光が入射する側の面にテーパ部を設け、該テーパ部が逆方向の光を通過させ屈折させるときに、前記光軸に対して角度ズレを生じさせることを特徴とする偏光無依存型光アイソレータ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20346794A JP3610094B2 (ja) | 1994-08-29 | 1994-08-29 | 偏光無依存型光アイソレータ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20346794A JP3610094B2 (ja) | 1994-08-29 | 1994-08-29 | 偏光無依存型光アイソレータ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0868964A JPH0868964A (ja) | 1996-03-12 |
JP3610094B2 true JP3610094B2 (ja) | 2005-01-12 |
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ID=16474621
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP20346794A Expired - Fee Related JP3610094B2 (ja) | 1994-08-29 | 1994-08-29 | 偏光無依存型光アイソレータ |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3610094B2 (ja) |
-
1994
- 1994-08-29 JP JP20346794A patent/JP3610094B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH0868964A (ja) | 1996-03-12 |
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