JP2789941B2 - 複屈折回折格子型偏光子の使用方法 - Google Patents
複屈折回折格子型偏光子の使用方法Info
- Publication number
- JP2789941B2 JP2789941B2 JP4175092A JP17509292A JP2789941B2 JP 2789941 B2 JP2789941 B2 JP 2789941B2 JP 4175092 A JP4175092 A JP 4175092A JP 17509292 A JP17509292 A JP 17509292A JP 2789941 B2 JP2789941 B2 JP 2789941B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- diffraction grating
- light
- polarizer
- grating polarizer
- birefringent
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Diffracting Gratings Or Hologram Optical Elements (AREA)
- Polarising Elements (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光ファイバー通信用光
源モジュールや、光ディスク用光ヘッドに使われる偏光
子の使用方法に関し、特に、複屈折回折格子型偏光子の
使用方法に関する。
源モジュールや、光ディスク用光ヘッドに使われる偏光
子の使用方法に関し、特に、複屈折回折格子型偏光子の
使用方法に関する。
【0002】
【従来の技術】偏光子、特に偏光ビームスプリッタは、
直交する偏光間での光の伝搬方向を異ならしめることに
よって特定の偏光を得る素子である。従来、偏光ビーム
スプリッタとしては、グラントムソンプリズムやロッシ
ョンプリズムなど、複屈折の大きな結晶のはり合わせ面
における偏光による透過ないしは反射の違いを利用し、
光路を分離するもの、または、ガラスなどの等方性光学
媒質でできたプリズムはり合わせ型ビームスプリッタの
反射面に誘電体多層膜を設け、この誘電体多層膜の偏光
による干渉の違いを利用して、光を反射ないし透過させ
るものが多く使用されている。しかしながら、これらの
素子は生産性が低いこと、価格が高いなどの欠点があ
る。
直交する偏光間での光の伝搬方向を異ならしめることに
よって特定の偏光を得る素子である。従来、偏光ビーム
スプリッタとしては、グラントムソンプリズムやロッシ
ョンプリズムなど、複屈折の大きな結晶のはり合わせ面
における偏光による透過ないしは反射の違いを利用し、
光路を分離するもの、または、ガラスなどの等方性光学
媒質でできたプリズムはり合わせ型ビームスプリッタの
反射面に誘電体多層膜を設け、この誘電体多層膜の偏光
による干渉の違いを利用して、光を反射ないし透過させ
るものが多く使用されている。しかしながら、これらの
素子は生産性が低いこと、価格が高いなどの欠点があ
る。
【0003】一方、近年生産性が高いことを特徴とする
偏光子として、特願昭62−130144号明細書に記
載されている複屈折回折格子型偏光子が知られている。
図2は、この複屈折回折格子型偏光子の断面図である。
複屈折結晶であるニオブ酸リチウム基板1のX板、ある
いはY板に安息香酸によるプロトン交換を施すと、一例
として光ディスク装置に一般的に用いられる0.78μ
mの波長の光に対しては、結晶光学軸に平行な偏光の光
である異常光に対する屈折率は約0.11増加し、その
光学軸に垂直な偏光の光である常光に対する屈折率は約
0.04減少する。
偏光子として、特願昭62−130144号明細書に記
載されている複屈折回折格子型偏光子が知られている。
図2は、この複屈折回折格子型偏光子の断面図である。
複屈折結晶であるニオブ酸リチウム基板1のX板、ある
いはY板に安息香酸によるプロトン交換を施すと、一例
として光ディスク装置に一般的に用いられる0.78μ
mの波長の光に対しては、結晶光学軸に平行な偏光の光
である異常光に対する屈折率は約0.11増加し、その
光学軸に垂直な偏光の光である常光に対する屈折率は約
0.04減少する。
【0004】そこで、プロトン交換を施したプロトン交
換領域2と施さない非交換領域を周期的に配置した格子
にすると、回折格子として作用する。この格子に、プロ
トン交換領域2を通過する常光と非交換領域を通過する
常光の位相差を相殺するために、プロトン交換領域2上
に適当な厚さの位相補償膜3を形成すると、常光に対し
てはこの格子は回折格子としては働かず、常光を回折せ
ずに透過させることができる。つまり、この格子は単な
る透明基板に見える。上記の常光に対する位相差相殺条
件を満足させながらプロトン交換領域2の深さを換える
ことにより、異常光に対する位相差がπで、かつプロト
ン交換領域2と非交換領域の幅が共に半周期に等しいと
きは、異常光は完全に回折される。
換領域2と施さない非交換領域を周期的に配置した格子
にすると、回折格子として作用する。この格子に、プロ
トン交換領域2を通過する常光と非交換領域を通過する
常光の位相差を相殺するために、プロトン交換領域2上
に適当な厚さの位相補償膜3を形成すると、常光に対し
てはこの格子は回折格子としては働かず、常光を回折せ
ずに透過させることができる。つまり、この格子は単な
る透明基板に見える。上記の常光に対する位相差相殺条
件を満足させながらプロトン交換領域2の深さを換える
ことにより、異常光に対する位相差がπで、かつプロト
ン交換領域2と非交換領域の幅が共に半周期に等しいと
きは、異常光は完全に回折される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の技術で述べたプ
ロトン交換では、基板の深さ方向に拡散だけでなく横方
向への拡散も生じるため、狭い周期の格子の作成が困難
であった。そのため、複屈折回折格子型偏光子では回折
角を大きく取りにくく、偏光分離角度が小さかった。そ
の結果、この素子を用いたデバイスでは、偏光を分離す
るために長い光路が必要となり小型化が困難であった。
ロトン交換では、基板の深さ方向に拡散だけでなく横方
向への拡散も生じるため、狭い周期の格子の作成が困難
であった。そのため、複屈折回折格子型偏光子では回折
角を大きく取りにくく、偏光分離角度が小さかった。そ
の結果、この素子を用いたデバイスでは、偏光を分離す
るために長い光路が必要となり小型化が困難であった。
【0006】本発明の目的は、偏光分離角度が大きく、
デバイスを小型化することのできる複屈折回折格子型偏
光子の使用方法を提供することにある。
デバイスを小型化することのできる複屈折回折格子型偏
光子の使用方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、光学異方性を
持つ結晶板の主面に周期的に設けられたイオン交換領域
からなる光学的回折格子を形成し、かつイオン交換領域
上に誘電体膜を設けた複屈折回析格子型偏光子の使用方
法において、複屈折回折格子型偏光子を入射光線に対し
て傾けて配置することを特徴としている。
持つ結晶板の主面に周期的に設けられたイオン交換領域
からなる光学的回折格子を形成し、かつイオン交換領域
上に誘電体膜を設けた複屈折回析格子型偏光子の使用方
法において、複屈折回折格子型偏光子を入射光線に対し
て傾けて配置することを特徴としている。
【0008】
【実施例】次に本発明の実施例について図面を参照して
説明する。
説明する。
【0009】図1は、本発明の複屈折回折格子型偏光子
の使用方法の一実施例を示す断面図である。この格子構
造および偏光子機能は、従来の技術で述べた構造および
機能と同じであるが、回折格子は光線5に対して斜めに
配置されており、斜め入射において格子の位相差条件が
常光に対しては0、異常光に対してはπとなるように位
相補償膜の厚さおよびプロトン交換の深さを設定してい
る。
の使用方法の一実施例を示す断面図である。この格子構
造および偏光子機能は、従来の技術で述べた構造および
機能と同じであるが、回折格子は光線5に対して斜めに
配置されており、斜め入射において格子の位相差条件が
常光に対しては0、異常光に対してはπとなるように位
相補償膜の厚さおよびプロトン交換の深さを設定してい
る。
【0010】図3(a)は回折格子6を正面から見た図
で、この回折格子6を光線に対して傾けて配置した場
合、光線方向からこの格子を見ると、図3(b)に示す
ように、格子周期は見かけ上狭くなる。その結果、入射
した光線の回折角を大きくすることが可能となる。厳密
には、波長λの光線を周期Λの回折格子に入射角度αで
入射させたときの+1次回折光と−1次回折光の回折角
をθ+1(α)、θ-1(α)とすると、これらは次式で与
えられる。
で、この回折格子6を光線に対して傾けて配置した場
合、光線方向からこの格子を見ると、図3(b)に示す
ように、格子周期は見かけ上狭くなる。その結果、入射
した光線の回折角を大きくすることが可能となる。厳密
には、波長λの光線を周期Λの回折格子に入射角度αで
入射させたときの+1次回折光と−1次回折光の回折角
をθ+1(α)、θ-1(α)とすると、これらは次式で与
えられる。
【0011】 θ+1(α)=sin-1(λ/Λ+sin(α))−α θ-1(α)=sin-1(λ/Λ−sin(α))+α 図4は、一例として、λ=0.78μm、Λ=50μm
における上記回折角を垂直入射時(α=0°)の回折角
で規格化したθ+1(α)/θ-1(0)の図である。この
図より光線に対して回折格子を傾斜させることにより回
折角を大きくすることができる。一例として、45°の
とき回折角は、垂直入射のときに比べ約1.4倍とな
る。
における上記回折角を垂直入射時(α=0°)の回折角
で規格化したθ+1(α)/θ-1(0)の図である。この
図より光線に対して回折格子を傾斜させることにより回
折角を大きくすることができる。一例として、45°の
とき回折角は、垂直入射のときに比べ約1.4倍とな
る。
【0012】
【発明の効果】以上説明したように本発明の複屈折回折
格子型偏光子の使用方法は、格子周期や格子構造を変え
ることなく入射光線に対して斜めに配置するだけで回折
角、即ち偏光分離度を大きくすることができ、本発明を
用いたデバイスを小型化することができるという効果を
有する。
格子型偏光子の使用方法は、格子周期や格子構造を変え
ることなく入射光線に対して斜めに配置するだけで回折
角、即ち偏光分離度を大きくすることができ、本発明を
用いたデバイスを小型化することができるという効果を
有する。
【図1】本発明の複屈折回折格子型偏光子の使用方法の
一実施例を示す断面図である。
一実施例を示す断面図である。
【図2】従来の複屈折回折格子型偏光子の断面図であ
る。
る。
【図3】回折格子を正面から見た図と回折格子を斜めか
ら見た図である。
ら見た図である。
【図4】回折角の入射角度依存性を示す図である。
1 ニオブ酸リチウム基板 2 プロトン交換領域 3 位相補償膜 4 複屈折回折格子型偏光子 5 光線 6 回折格子
Claims (1)
- 【請求項1】光学異方性を持つ結晶板の主面に周期的に
設けられたイオン交換領域からなる光学的回折格子を形
成し、かつイオン交換領域上に誘電体膜を設けた複屈折
回析格子型偏光子の使用方法において、 複屈折回折格子型偏光子を入射光線に対して傾けて配置
することを特徴とする複屈折回折格子型偏光子の使用方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4175092A JP2789941B2 (ja) | 1992-07-02 | 1992-07-02 | 複屈折回折格子型偏光子の使用方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4175092A JP2789941B2 (ja) | 1992-07-02 | 1992-07-02 | 複屈折回折格子型偏光子の使用方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0618817A JPH0618817A (ja) | 1994-01-28 |
JP2789941B2 true JP2789941B2 (ja) | 1998-08-27 |
Family
ID=15990113
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4175092A Expired - Fee Related JP2789941B2 (ja) | 1992-07-02 | 1992-07-02 | 複屈折回折格子型偏光子の使用方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2789941B2 (ja) |
-
1992
- 1992-07-02 JP JP4175092A patent/JP2789941B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0618817A (ja) | 1994-01-28 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP1420275B1 (en) | Isolator and optical attenuator | |
JP2703930B2 (ja) | 複屈折回折格子型偏光子 | |
US5029988A (en) | Birefringence diffraction grating type polarizer | |
JP4792679B2 (ja) | アイソレータおよび電圧可変アッテネータ | |
US6384974B1 (en) | Polarization beam splitter | |
US5377040A (en) | Polarization independent optical device | |
JPH0575081B2 (ja) | ||
JP2790669B2 (ja) | 偏光子 | |
JP2789941B2 (ja) | 複屈折回折格子型偏光子の使用方法 | |
JP2541548B2 (ja) | 回折格子型光偏光板 | |
JP3038942B2 (ja) | 複屈折回折格子型偏光子および光アイソレータ | |
JP2848137B2 (ja) | 複屈折回折格子型偏光子 | |
JP2718112B2 (ja) | 複屈折回折格子型偏光子およびその製造方法 | |
JP2658818B2 (ja) | 複屈折回折格子型偏光子及び光ヘッド装置 | |
JPH0830767B2 (ja) | ホログラム素子 | |
JP3339524B2 (ja) | 偏光性光学素子及び偏光性光学装置 | |
JPH05196813A (ja) | 回折格子型光偏光素子 | |
JP3492736B2 (ja) | 光アイソレータ | |
JP3491404B2 (ja) | パイルオブプレーツ型偏光素子 | |
JP3596152B2 (ja) | 光変調素子の製造方法及び光ヘッド装置の製造方法 | |
JPH06162596A (ja) | 光ヘッドおよびそれを用いた光情報処理装置 | |
JP2553365B2 (ja) | 多層型偏光ビームスプリッター | |
JPH0827406B2 (ja) | 複屈折回折格子型偏光子及びその製造方法 | |
JPH01177505A (ja) | 回折格子型偏光板の製造方法 | |
JPH02168204A (ja) | 偏光プリズム |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080612 Year of fee payment: 10 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090612 Year of fee payment: 11 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |