JP3341564B2 - 化合物半導体エピタキシャルウエーハ - Google Patents

化合物半導体エピタキシャルウエーハ

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、化合物半導体エピ
タキシャルウエーハ及びその製造方法関するものであ
り、とりわけ所定の混晶率の燐化砒化ガリウムGaAs
z 1-z (但し0≦z≦1)を有する化合物半導体ウエ
ーハエピタキシャルウエーハに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、赤色発光ダイオードをはじめ、橙
色や黄色発光ダイオードには、燐化ガリウムGaPもし
くは砒化ガリウムGaAsの単結晶基板上に燐化砒化ガ
リウムGaAsz 1-z (但し0≦z≦1)のエピタキ
シャル層を形成したエピタキシャルウエーハが適用され
ている。
【0003】ところで、燐化ガリウムGaPもしくは砒
化ガリウムGaAsといった基板を構成する単結晶と、
基板上に形成される、ある一定以上の混晶率を持つGa
Asz 1-z エピタキシャル層との格子不整合が大きい
場合、ミスフィット転位が界面に発生し格子不整合によ
る歪みを緩和する。しかし、この転位が組成一定層に伝
播すると、発光ダイオードの発光効率を低下させる原因
となる。
【0004】こうした格子不整合を緩和させるために、
従来、単結晶基板と組成一定層との間に混晶率を徐々に
変化させた混晶率変化層をインターフェースとして設け
る構成が適用されている。これは、混晶率変化層内の混
晶率を、単結晶基板の混晶率から始めて層厚に沿って組
成一定層の所定混晶率まで徐々になだらかに増加させる
ものである。しかしその結果、格子不整合による応力が
エピタキシャル層全体に徐々に蓄積され、より大きな応
力となってミスフィット転位が組成一定層に発生し、ラ
イフタイムの低下や輝度の低下を引き起こしてしまう。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで従来より、ミス
フィット転位が組成一定層に伝播すること、及び格子不
整合による応力がエピタキシャル層全体に及ぶことの2
点を解決する新たなエピタキシャルウエーハの開発が期
待されていた。本発明は、従来技術の有する前記のよう
な課題や欠点を解決するためになされたもので、その目
的は、高輝度、高品質であり、しかも生産性の高い化合
物半導体エピタキシャルウエーハを提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記問題点
を解消するために、ミスフィット転位が組成一定層に伝
播することを防止し、かつエピタキシャル層内に生じる
格子不整合による応力をより効果的に除去する研究を重
ねた。その結果、従来常識的に知られていたように混晶
率の変化率を低く、よってなだらかな組成変化とする方
法ではなく、従来とはむしろ逆に、急激な混晶率変化を
与え、さらに、その直後に、混晶率を比較的なだらかに
若干戻すように減少させつつ層形成させると良いことを
見い出した。
【0007】即ち、本発明者らは、層厚方向に分布蓄積
される格子不整合による応力を局所毎に緩和するために
層厚方向の適宜位置で混晶率を急激に変化させるととも
に、その直後に混晶率をなだらかに若干戻すことにより
結晶品質の低下を防止すること及び急激に混晶率を変化
させた部分を反射層とし、基板方向に透過していた光を
上方に戻すことで輝度向上を図ることを着想した。した
がって本発明者らは、前記の新知見に基づき、以下に示
すような化合物半導体エピタキシャルウエーハを開発し
たものである。
【0008】つまり、前記目的を実現するための本発明
に係る化合物半導体エピタキシャルウエーハは、燐化ガ
リウムGaPあるいは砒化ガリウムGaAsからなる化
合物半導体単結晶の基板上に、基板を構成しない第V族
元素の混晶率xあるいはyが層厚の増大に伴って0乃至
1の範囲内で変化する、燐化砒化ガリウムGaAsx
1-x あるいはGaAs1-y y からなる混晶率変化層が
形成され、さらに該混晶率変化層の上層に基板を構成し
ない第V族元素の所定混晶率がaあるいはb(但し0<
a≦1、0<b≦1)である燐化砒化ガリウムGaAs
a 1-a あるいはGaAs1-b b からなる組成一定層
が形成されてなる化合物半導体エピタキシャルウエーハ
において、前記混晶率変化層内には、該混晶率変化層厚
さの増大に伴い混晶率xあるいはyを増加させる組成増
加部と、該組成増加部に続き混晶率xあるいはyを減少
させる結晶質安定化部とから成る組合わせが少なくとも
1組層厚方向に分布して形成され、前記組成増加部にお
ける混晶率xあるいはyの増加率は、成長層1μmの増
大に対し0.1乃至20であり、かつ前記結晶質安定化
部における混晶率xあるいはyの減少率が、成長層1μ
mの増大に対し0.005乃至0.05であることを特
徴とする。
【0009】あるいは、前記組成増加部における混晶率
xあるいはyの増加率が、成長層1μmの増大に対し
0.5乃至5であることを特徴とする。
【0010】あるいは、前記各組成増加部における混晶
率xあるいはyの増加分が、1組あたり0.05乃至
0.25であることを特徴とする。
【0011】あるいは、前記各組成増加部を形成する膜
厚を増加幅とし、また前記組成増加部に続く各結晶質安
定化部を形成する膜厚を安定化幅とするとき、前記増加
幅と前記安定化幅との和が1乃至10μmであることを
特徴とする。
【0012】あるいは、前記混晶率xあるいはyは、前
記混晶率変化層内において前記所定混晶率aあるいはb
を超えることがないことを特徴とする。
【0013】あるいは、前記結晶質安定化部において、
直前の組成増加部における混晶率の増加分が相殺されな
い範囲内で前記混晶率xあるいはyを減少させてなるこ
とを特徴とする。
【0014】あるいは、前記混晶率変化層の最上層近傍
に、前記混晶率xあるいはyを前記所定混晶率aあるい
はbまで増加させる組成調整部が形成されていることを
特徴とする。
【0015】本発明に係る化合物半導体エピタキシャル
ウエーハは、混晶率変化層内で、混晶率が大きな増加率
で急峻に増加し、それに続いて混晶率が比較的なだらか
に減少する組合わせが少なくとも1回、層厚方向に分布
して形成される。この混晶率の急峻な増加となだらかな
減少の組合わせが、格子定数の不整合により発生し、層
厚方向に分布する応力を局所毎に緩和するので高品質な
エピタキシャルウエーハを実現するとともに、混晶率の
急激な増加により混晶率変化層を薄層化する。その結
果、層厚に依存する発光した光の再吸収が抑制され、ま
た急激な混晶率の増加層が反射層として寄与するので基
板方向に透過していた発光した光をエピ方向に戻して取
り出し効率を上げることで輝度の向上が実現される。さ
らに、混晶率変化層の薄膜化により、生産性の向上が達
成できる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る化合物半導体
エピタキシャルウエーハについて添付図面に基づいて説
明する。図1は、本発明に係る発光ダイオード用化合物
半導体エピタキシャルウエーハの一実施形態の構成を説
明する模式断面図である。さらに図2は、図1に示され
たエピタキシャル層の、成膜厚さに対する混晶率のプロ
ファイルを説明する模式図である。
【0017】図1に示されるように、本発明に係る化合
物半導体エピタキシャルウエーハ1は、燐化ガリウムG
aPの単結晶基板2上に、燐化ガリウムGaPエピタキ
シャル層3が形成され、次にこの燐化ガリウムGaPエ
ピタキシャル層3上に、基板を構成しない周期律表第V
族元素である砒素の混晶率xが層厚方向に変化(増加あ
るいは減少)する燐化砒化ガリウムGaAsx 1-x
混晶率変化層4が形成され、さらにこの燐化砒化ガリウ
ムGaAsx 1-x 混晶率変化層4に接して上に、一定
の混晶率a(0<a≦1)を有する燐化砒化ガリウムG
aAsa 1-aからなる組成一定層5が形成されて成
る。
【0018】続いて、このヘテロ構造のエピタキシャル
ウエーハ1上に、一定の混晶率aを有し、窒素Nをドー
プした燐化砒化ガリウムGaAsa 1-a からなる組成
一定層6と、さらに亜鉛Znを拡散したp型の拡散層7
とを形成することにより、発光部位であるp−n接合を
形成する。最後に、電極を取り付けた後適当なサイズに
裁断し、パッケージに封入して発光ダイオードが完成す
る。
【0019】以上は単結晶基板が燐化ガリウムGaPの
場合であるが、砒化ガリウムGaAs基板についても同
様にして適用可能である。この場合は、燐Pの混晶率y
が層厚方向に変化(増加あるいは減少)する燐化砒化ガ
リウムGaAs1-y y の混晶率変化層が形成され、さ
らにこの混晶率変化層に接して上に、一定値の混晶率b
(0<b≦1)を有する燐化砒化ガリウムGaAs1-b
b からなる組成一定層5が形成される。
【0020】つぎに図2に示された、この発光ダイオー
ド用エピタキシャルウエーハ1の成膜厚さに対する混晶
率のプロファイルに基づいて、本発明に係る化合物半導
体エピタキシャルウエーハの製造方法を説明する。な
お、以下では燐化ガリウムGaPの単結晶基板を用いた
例を説明するが、砒化ガリウムGaAsについても同様
に説明できる。
【0021】まず、燐化ガリウムGaPからなる単結晶
基板2上に、燐化ガリウムGaPエピタキシャル層3を
気相成長させる。次に、該GaPエピタキシャル層3上
に0乃至aの範囲内で砒素の混晶率xが層厚の増大に伴
って変化する、燐化砒化ガリウムGaAsx 1-x から
なる混晶率変化層4を気相成長させる。
【0022】混晶率変化層4は、成長層厚さdの増大に
伴って、予め決まった増加分だけ混晶率xを急激に増加
させる組成増加部C11〜C13と、混晶率xの増加分
を相殺しない範囲内で予め決まった減少分だけなだらか
に混晶率を減少させる結晶質安定化部S11〜S13
と、最上層近傍において混晶率xを所定混晶率aまで増
加させる組成調整部A13とより構成される。
【0023】このような組成増加部と結晶質安定化部の
組み合わせ(C11とS11、C12とS12、C13
とS13)の反復回数は所定混晶率aの大きさと混晶率
xの増加率により決定され、混晶率変化層内の層厚d方
向に分布した位置(d10〜d16)でそれぞれ1回以
上反復形成させる。このとき、組成増加部ではミスフィ
ット転位が発生し、結晶質安定化部では結晶の修復が行
われると考えられ、結晶の修復が不十分な場合はミスフ
ィット転位が組成一定層に伝播し、輝度の低下が生じ
る。
【0024】結晶質安定化部S13の形成(位置d1
6)の後に設けられた組成調整部A13は、位置d17
において、混晶率xを組成一定層5の所定混晶率aに整
合させる。
【0025】混晶率変化層内において、目標値である所
定混晶率aを超えない範囲で砒素Asの混晶率xを増加
させても効率的に応力の緩和が成される。
【0026】本発明の実施形態は、急峻な組成増加部と
比較的なだらかな結晶質安定化部の組み合わせを、混晶
率変化層内の層厚方向に分布して1回以上反復形成させ
ることが骨子であり、層厚方向に分布した格子不整合に
よる応力の緩和を局所毎に効果的に行いながら、混晶率
を効率的に増加させるものである。この結果、混晶率変
化層が薄くなり、かつ反射層が設けられることで輝度の
改善が可能となる。
【0027】図3は、本発明に係る化合物半導体エピタ
キシャルウエーハにおける混晶率変化層のプロファイル
要部を説明する模式図である。同図に示されるように、
組成増加部Cは膜厚の増加幅Δd1において混晶率をΔ
x1だけ急激に増加させ、またこの組成増加部Cに続く
結晶質安定化部Sは安定化幅Δd2において直前の増加
分が相殺されない範囲内で混晶率をΔx2だけなだらか
に減少させる。ここで、増加幅Δd1と安定化幅Δd2
との和Δdが1乃至10μmであることが望ましい。Δ
dが1μmより薄い場合はエピタキシャル層の結晶性が
悪くなり、10μmより厚い場合は混晶率変化層が従来
と同程度の厚さとなるので、生産性や輝度の向上があま
り期待できなくなる。
【0028】ここで、混晶率変化層において、層厚が1
μm増加する間に変化する混晶率xの割合Δxを、混晶
率の変化率と定義する。例えば、混晶率の増加率が0.
1とは、1μmの層厚増で混晶率が0.1増加する勾配
であることを示し、同様に混晶率の減少率が0.2と
は、1μmの層厚増で混晶率が0.2減少する勾配であ
ることを示す。
【0029】図4は、組成増加部における混晶率の増加
率と輝度の関係を示す図である。同図に示されるよう
に、混晶率xの増加率(増加分の勾配)を、成長層1μ
mの増大に対し0.1乃至20の範囲で示される急峻値
とすると5000FtL以上の高輝度が得られる。ま
た、この混晶率の増加率の範囲は、さらに好ましくは成
長層1μmの増大に対し0.5乃至5の範囲とすること
で、最高の効果が実現される。しかし、増加率が0.1
より小さい場合は、反射層として寄与しなくなり輝度が
低下する。また、20より大きくなると、以下に示す結
晶室安定化部における混晶率の減少率で結晶の修復が困
難となり輝度が低下する。一方、図5は結晶質安定化部
における混晶率の減少率と輝度の関係を示す図である。
同図に示されるように、結晶質安定化部Sにおける混晶
率xの減少率(減少分の勾配)が、成長層1μmの増大
に対し0.005乃至0.05の範囲の時に生産性が良
く高輝度となる。減少率を0.005より小さくすると
膜厚が厚くなりすぎて生産性や輝度が低下する。また、
0.05より大きくなると結晶の修復が不十分となり輝
度が低下する。さらに、各組成増加部Cにおける混晶率
xの増加分(例えばΔx1)は、0.05乃至0.25
の範囲とすることが好ましい。増加分が0.05より小
さい場合は、応力の緩和が十分に行われない。一方、増
加分が0.25より大きい場合は、エピタキシャル層の
結晶性が悪くなる。
【0030】
【実施例】次に、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説
明する。 実施例1 以下の方法で、混晶率a=0.34の組成一定層を有す
る橙色発光ダイオード用GaAsa 1-a エピタキシャ
ルウエーハ1を製造した。燐化ガリウムGaP単結晶
を、所定厚さにスライス後、化学エッチングと機械化学
研磨を施して厚さ約300μmの燐化ガリウムGaP鏡
面ウエーハを得、これを基板2とした。また反応ガスと
して、水素H2 、水素希釈の50ppm硫化水素H
2 S、水素希釈の10%アルシン(砒化水素As
3 )、水素希釈の10%ホスフィン(燐化水素P
3 )、高純度塩化水素HCl、高純度アンモニアNH
3 を用いた。
【0031】まず、所定の場所に直径50mm、n型、
結晶方位(100)でオフアングル10°の燐化ガリウ
ムGaP単結晶基板2と高純度ガリウム入り容器がセッ
トされた気相成長炉内に、キャリアガスの水素H2 を導
入して炉内を充分に置換した後、昇温を開始した。
【0032】燐化ガリウムGaP単結晶基板2の温度が
820℃に達した後に、HClを45cm3 /分の流量
で導入しながら容器内のGaと反応させてGaClを発
生させ、同時にH2 SとPH3 それぞれ70cm3 /分
と180cm3 /分の流量で導入し、GaP単結晶基板
2上に厚さ約3μmのn型GaPエピタキシャル層3を
30分間で成長させた。以下に成長させるエピタキシャ
ル層には、硫黄がドープされ、全てn型である。
【0033】つぎに、前記GaPエピタキシャル層3の
上に組成GaAsx 1-x の混晶率変化層4を以下のよ
うに成長させた。最初に、PH3 の流量を180cm3
/分から154.8cm3 /分に急激に減少させると同
時にAsH3 の流量を0cm3 /分から25.2cm3
/分に急激に増加させて、混晶率xが0から0.14ま
で急激に増加する厚さ約0.1μmのGaAsx 1-x
エピタキシャル層C11を1分間で成長させた。この間
における混晶率xの変化率Δxは、成長層1μmの増大
に対し約1.4と急激であった。この過程で形成された
エピタキシャル層が、第1の組成増加部C11に相当す
る。ついで、PH3 の流量を154.8cm3 /分から
160.2cm3 /分まで徐々に増加させると同時に、
AsH3 の流量を25.2cm3 /分から19.8cm
3 /分まで徐々に減少させて、混晶率xが0.14から
0.11までなだらかに減少する安定化幅約3μmのG
aAsx 1-x エピタキシャル層を30分間で気相成長
させた。この間における混晶率xの変化率Δxは、成長
層1μmの増大に対し約−0.01であった。この過程
で形成されたエピタキシャル層が、第1の結晶質安定化
部S11に相当する。以上の工程によって、第1の応力
を緩和する層をGaP単結晶基板2の表面より3μm層
厚方向の位置に形成した。
【0034】さらに同様の気相成長工程を繰り返すこと
により、混晶率xが0.11から0.25まで急激に増
加する厚さ約0.1μmの第2の組成増加部C12と混
晶率xが0.25から0.22までなだらかに減少する
厚さ約3μmの第2の結晶質安定化部S12とをこの順
で形成して、GaP単結晶基板2の表面より層厚方向に
6μmの位置に第2の応力を緩和する層を形成した。
【0035】続いて、混晶率xが0.22から0.34
まで急激に増加する厚さ約0.1μmの第3の組成増加
部C13と、混晶率xが0.34から0.31までなだ
らかに減少する厚さ約3μmの第3の結晶質安定化部S
13とをこの順で形成して、GaP単結晶基板2の表面
より層厚方向に9μmの位置に第3の応力を緩和する層
を形成した。
【0036】次いで、混晶率xが0.31から0.34
までなだらかに増加する厚さ約0.4μmの組成調整部
A13を気相成長し、組成一定層5の混晶率に整合させ
た。
【0037】最後に、混晶率xが0.34で厚さ5μm
の組成一定層5と、同じ混晶率を有し、発光センターと
して窒素Nをドープした厚さ20μmの組成一定層6と
を気相成長で形成し、3組の応力を緩和する層が層厚方
向に分布して形成された、中心発光波長が629nmの
橙色発光ダイオード用エピタキシャルウエーハを得た。
【0038】この橙色発光ダイオード用エピタキシャル
ウエーハの輝度は6300FtLであり、従来の輝度レ
ベル4100FtLと比較して輝度向上が達成された。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る化合
物半導体エピタキシャルウエーハは、混晶率変化層内
で、混晶率が大きな増加率で急峻に増加し、それに続い
て混晶率が比較的なだらかに減少する組合わせが少なく
とも1回、層厚方向に分布して形成される。この混晶率
の急峻な増加となだらかな減少の組合わせが、格子定数
の不整合により発生した、層厚方向に分布する応力を局
所毎に緩和するので高品質なエピタキシャルウエーハを
実現する。その上、混晶率の急激な増加により混晶率変
化層が薄層化されかつ、反射層が形成されるため、層厚
に依存する発光した光の再吸収が抑制され、かつ基板方
向に透過していた光を取り出せるようになり、さらなる
輝度の向上が実現される。また、混晶率変化層の薄層化
により、生産性の向上が達成できる。このように、本発
明によって、高品質かつ低コストの、高輝度発光ダイオ
ード用材料として極めて有用なGaAsx 1-x エピタ
キシャルウエーハを得ることが出来るので、その産業上
の効果多大なるものがある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る化合物半導体エピタキシャルウエ
ーハの一実施形態の構成を説明する模式断面図である。
【図2】図1に示された化合物半導体エピタキシャルウ
エーハにおいて、エピタキシャル層の厚さに対する混晶
率のプロファイルを説明する模式図である。
【図3】本発明に係る化合物半導体エピタキシャルウエ
ーハにおける混晶率のプロファイル要部を説明する模式
図である。
【図4】本発明に係る化合物半導体エピタキシャルウエ
ーハについて、組成増加部における混晶率の増加率と輝
度の関係を示す図である。
【図5】本発明に係る化合物半導体エピタキシャルウエ
ーハについて、結晶質安定化部における混晶率の減少率
と輝度の関係を示す図である。
【符号の説明】
1 発光ダイオード用エピタキシャルウエーハ 2 GaP単結晶基板 3 GaP層 4 混晶率変化層 5 組成一定層 6 Nドープ組成一定層 7 拡散層 d 混晶率変化層厚 C 組成変化部 S 結晶質安定化部 x 混晶率 a 所定混晶率
フロントページの続き (72)発明者 遠藤 正久 群馬県安中市磯部2丁目13番1号 信越 半導体株式会社 磯部工場内 (72)発明者 高橋 徹 群馬県安中市磯部2丁目13番1号 信越 半導体株式会社 磯部工場内 (56)参考文献 特開 平5−343740(JP,A) 特開 平3−163884(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 33/00

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燐化ガリウムGaPあるいは砒化ガリウ
    ムGaAsからなる化合物半導体単結晶の基板上に、基
    板を構成しない第V族元素の混晶率xあるいはyが層厚
    の増大に伴って0乃至1の範囲内で変化する、燐化砒化
    ガリウムGaAsx 1-x あるいはGaAs1-y y
    らなる混晶率変化層が形成され、さらに該混晶率変化層
    の上層に基板を構成しない第V族元素の所定混晶率がa
    あるいはb(但し0<a≦1、0<b≦1)である燐化
    砒化ガリウムGaAsa 1-aあるいはGaAs1-b
    b からなる組成一定層が形成されてなる化合物半導体エ
    ピタキシャルウエーハにおいて、 前記混晶率変化層内には、該混晶率変化層厚さの増大に
    伴い混晶率xあるいはyを増加させる組成増加部と、該
    組成増加部に続き混晶率xあるいはyを減少させる結晶
    質安定化部とから成る組合わせが少なくとも1組層厚方
    向に分布して形成され、前記組成増加部における混晶率
    xあるいはyの増加率は、成長層1μmの増大に対し
    0.1乃至20であり、かつ前記結晶質安定化部におけ
    る混晶率xあるいはyの減少率が、成長層1μmの増大
    に対し0.005乃至0.05であることを特徴とする
    化合物半導体エピタキシャルウエーハ。
  2. 【請求項2】 前記組成増加部における混晶率xあるい
    はyの増加率が、成長層1μmの増大に対し0.5乃至
    5であることを特徴とする請求項1記載の化合物半導体
    エピタキシャルウエーハ。
  3. 【請求項3】 前記各組成増加部における混晶率xある
    いはyの増加分が、1組あたり0.05乃至0.25で
    あることを特徴とする請求項1記載の化合物半導体エピ
    タキシャルウエーハ。
  4. 【請求項4】 前記各組成増加部を形成する膜厚を増加
    幅とし、また前記組成増加部に続く各結晶質安定化部を
    形成する膜厚を安定化幅とするとき、前記増加幅と前記
    安定化幅との和が1乃至10μmであることを特徴とす
    る請求項1乃至3のいずれか1項に記載の化合物半導体
    エピタキシャルウエーハ。
  5. 【請求項5】 前記混晶率xあるいはyは、前記混晶率
    変化層内において前記所定混晶率aあるいはbを超える
    ことがないことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか
    1項に記載の化合物半導体エピタキシャルウエーハ。
  6. 【請求項6】 前記結晶質安定化部において、直前の組
    成増加部における混晶率の増加分が相殺されない範囲内
    で前記混晶率xあるいはyを減少させてなることを特徴
    とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の化合物半
    導体エピタキシャルウエーハ。
  7. 【請求項7】 前記混晶率変化層の最上層近傍に、前記
    混晶率xあるいはyを前記所定混晶率aあるいはbまで
    増加させる組成調整部が形成されていることを特徴とす
    る請求項1記載の化合物半導体エピタキシャルウエー
    ハ。
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