JP3339528B2 - 磁気記録再生装置 - Google Patents

磁気記録再生装置

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JP3339528B2
JP3339528B2 JP16818894A JP16818894A JP3339528B2 JP 3339528 B2 JP3339528 B2 JP 3339528B2 JP 16818894 A JP16818894 A JP 16818894A JP 16818894 A JP16818894 A JP 16818894A JP 3339528 B2 JP3339528 B2 JP 3339528B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、読み出しヘッドが磁気
抵抗効果型素子より成る磁気ヘッドを搭載した磁気記録
再生装置にかかり、特に、信頼性の確保に好適な磁気記
録再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の磁気記録再生装置としては、例え
ば特開平3−160675号公報に記載のように、図7
に示すような構成のものが知られている。図7におい
て、磁気ディスク記録媒体2はスピンドル3によって駆
動され、記録媒体2には書き込み/読み出し分離型磁気
ヘッド1が位置決め機構4によって位置決めされてい
る。信号を書き込む(記録する)ときは、CPU20の
指令によって、ディスクコントローラ(以下DKCと略
す)21を介して送られた信号を記録再生増幅回路22
が電流信号に変換して磁気ヘッド1の電磁誘導型の書き
込み素子部に印加する。この電流印加によって発生した
磁気ヘッド1の磁界は媒体2に磁化情報として書き込ま
れる。信号の読み出し(再生)時には、記録媒体2に記
録された磁化情報を、磁気ヘッド1の磁気抵抗効果型素
子(磁気抵抗効果型再生素子、MR素子)より成る読み
出し素子部に電流を流すことにより電気信号に変換し、
記録再生増幅回路22を通して信号として検出する。図
8は一般的な磁気記録媒体におけるトラックの概念図で
ある。この磁気記録媒体2は同心円状のトラックごとに
分割されており、各トラックはセクタに分割され、例え
ばデータ面サーボ方式の場合は図8に示すようにセクタ
はさらにIDセグメント6とデータセグメント7とサー
ボセグメント8とに分割されている。上記磁気ヘッド1
をトラック10の上に位置決めする場合は、CPU20
の指令によってDKC21を介して送られた命令に対
し、サーボセグメント8の位置決め信号(サーボ信号)
をもとにトラック10上に正確に位置決めされる。ID
セグメント6には、例えばシリンダ番号、ヘッド番号、
セクタ番号等が記録されており、磁気ヘッド1は該ID
セグメント6に記録されている情報を検出し、データの
書き込み、読み出しを行なうべく所定の場所を見つけだ
し、IDセグメント6の後部にあるデータセグメント7
にデータを書き込みあるいは読み出しを行なう。
【0003】また、信号の書き込み読み出しを行なわな
い場合においても、磁気ヘッド1は任意のトラックのサ
ーボセグメント8の位置決め信号をもとに任意のトラッ
クに位置決めされている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、磁気
ヘッド1の磁気抵抗効果型素子より成る読み出し素子部
は、磁気記録再生装置稼動中はその多くの時間帯におい
て、稼動状態にある。
【0005】しかしながら、上記従来技術は、磁気抵抗
効果型素子より成る読み出し素子部の寿命という点にお
いて考慮されていなかった。
【0006】磁気抵抗効果型素子で磁気記録媒体に書か
れた情報記録部分を読み出すために、この磁気抵抗効果
型素子に電流(センス電流I)を流す事は周知である。
一方、この磁気抵抗効果型素子は一種の抵抗体であり、
抵抗体の寿命は、その抵抗体に流す電流値の大きさと電
流を流した時間の積算値によって決まることも周知であ
る。
【0007】つまり、磁気記録再生装置に磁気抵抗効果
型素子を搭載した場合は、該磁気抵抗効果型素子に流す
電流値の大きさによって磁気記録再生装置の寿命時間も
決まる。特に、上記実施例のようにデータ面サーボ方式
の場合は、磁気抵抗効果型素子より成る読み出し素子部
は、磁気記録再生装置稼動中はその多くの時間帯におい
て稼動状態にあるので、5年、10年と要求される磁気
記録再生装置の寿命に対しては問題となる。
【0008】なお、本出願人は、さきに特願平5−15
459号の特許出願により、磁気抵抗効果型ヘッド(M
Rヘッド)のバイアス電流(センス電流)を磁気ヘッド
毎に及び媒体半径方向の位置毎に調整して所要値に設定
する技術を提案した。この「所要値」とは、MRヘッド
で読み出したときの波形の上側ピーク値及び下側ピーク
値の大きさの差、または、この波形の時間的上側ピーク
位置および下側ピーク位置の時間差が最小となるよう
な、もしくは、データ部情報のリードエラーが最小とな
るような値である。しかし、この特許出願では、MRヘ
ッドに流すセンス電流をなるべく少なく設定して、上側
ピーク値および下側ピーク値の大きさの差が波形にあっ
ても問題にならないサーボ情報の読み出しを行ない、M
Rヘッドの寿命を延ばすことや、アイドル期間のセンス
電流値を減らして寿命を延ばすことについては、全く考
慮されていない。
【0009】また、本出願人は、さきに、特願平5−9
228号の特許出願により、リードエラーを検出したと
き、磁気抵抗効果型ヘッド(MRヘッド)の磁性膜に流
すリード電流(センス電流)を変化させることによって
リードエラーを防止する技術を提案した。しかし、この
特許出願では、リードエラー発生の有無に関係なく、サ
ーボ情報を読み出すときにMRヘッドに流がすセンス電
流をなるべく少なく設定して、MRヘッドの寿命を延ば
すことや、アイドル期間のセンス電流値を極力少なくし
て寿命を延ばすことについては、何も考慮されていな
い。
【0010】従って、本発明は、上記した従来技術の問
題点を解決して、読み出し素子部が磁気抵抗効果型素子
より成る磁気ヘッドを搭載した磁気記録再生装置におい
て、要求される磁気記録再生装置の寿命を満足する、信
頼性の高い磁気記録再生装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は次のように構成する。
【0012】(1) 磁気抵抗効果型再生素子を有する
磁気ヘッドにより、磁気記録媒体からサーボ情報を再生
することでヘッドの位置決めを行ない、磁気記録媒体と
の間でデータの記録再生を行なう磁気記録再生装置にお
いて、前記磁気記録媒体からサーボ情報を再生するとき
に前記磁気抵抗効果型再生素子に流すセンス電流値を、
前記磁気記録媒体からデータ情報を再生するときに前記
磁気抵抗効果型再生素子に流すセンス電流値よりも少な
くしたものである。
【0013】(2) また、磁気抵抗効果型再生素子を
有する磁気ヘッドにより、磁気記録媒体からサーボ情報
を再生することでヘッドの位置決めを行ない、磁気記録
媒体との間でデータの記録再生を行なう磁気記録再生装
置において、上位装置からアクセスのないアイドル状態
のときに前記磁気抵抗効果型再生素子に流すセンス電流
値を、前記上位装置からアクセスのあるときに前記磁気
抵抗効果型再生素子に流すセンス電流値よりも減らした
ものである。
【0014】(3) 前記上位装置からアクセスのない
アイドル状態のときには、前記磁気記録媒体からサーボ
情報を再生するときだけに前記磁気抵抗効果型再生素子
にセンス電流を流すように構成することもできる。
【0015】
【作用】上記構成に基づく作用を説明する。
【0016】(1) 一般に、磁気抵抗効果型再生素子
の寿命は、この磁気抵抗効果型再生素子に流す電流値の
大きさと電流を流した時間の積算値によって決まる。つ
まり、磁気抵抗効果型再生素子に流す電流値を少なくす
れば、この磁気抵抗効果型再生素子の寿命を延ばすこと
ができる。
【0017】ところで、データ信号の再生(読み出し)
時には、データの弁別を確実に行なって読み取りエラー
が生じないようにするために、センス電流値は、最適
値、すなわち、振幅非対称性のない、より再生電圧の大
きな波形が得られるような値に設定する必要がある。こ
れに対して、サーボ情報の再生(読み出し)時には、サ
ーボ情報周波数がデータ信号周波数よりも低いことや、
2つのサーボ信号の大きさの比率を情報として用いるこ
となどのため、大きな再生電圧や、再生波形の正負対称
性を必要としない。そこで、サーボ情報の再生時には、
センス電流値を、データ再生時のセンス電流値に比べて
低くすることが可能である。
【0018】本発明は、このことに着目したもので、磁
気記録媒体からサーボ情報を再生するときの磁気抵抗効
果型再生素子に流すセンス電流値を、データ情報を再生
するときの磁気抵抗効果型再生素子に流すセンス電流値
よりも少なくすることによって、この磁気抵抗効果型再
生素子に流す実質的な電流の平均値を少なくすることが
でき、磁気抵抗効果型再生素子の寿命を延ばすことがで
きる。
【0019】(2) また、上位装置からアクセスのな
いアイドル状態(シークもリード/ライトもしていない
待機状態)のときに磁気抵抗効果型再生素子に流すセン
ス電流値を、上位装置からアクセスのあるときに磁気抵
抗効果型再生素子に流すセンス電流値よりも減らしたこ
とによって、同様に、磁気抵抗効果型再生素子に流す実
質的なセンス電流の平均値を少なくしてその寿命を延ば
すことができる。この場合、上位装置からアクセスがあ
るときに、サーボ情報再生期間のセンス電流値は、デー
タ信号再生期間のセンス電流値と同じでもよいが、上記
(1)のようにデータ信号再生期間のセンス電流値より
も少なくすることによって、実質的なセンス電流の平均
値を更に減少することができる。
【0020】(3) 上記(2)において、上位装置か
らアクセスのないアイドル状態のときに、磁気記録媒体
からサーボ情報を再生するときだけに磁気抵抗効果型再
生素子にセンス電流を流すようにしたもよく、これによ
り更に実質的なセンス電流平均値を少なくできる。
【0021】
【実施例】以下に、本発明の実施例を図面により説明す
る。
【0022】まず、第一、第二の実施例として、サーボ
情報とデータ情報とが同一の磁気記録媒体面に記録され
ているデータ面サーボ方式の場合について、図1〜図6
を用いて説明する。
【0023】図1は、本発明の実施例の磁気記録再生装
置の構成図である。図1において、磁気ディスク記録媒
体2はスピンドル3によって駆動され、記録媒体2には
磁気ヘッド1が位置決め機構4、本例ではロータリーア
クチュエーター機構によって位置決めされている。信号
を書き込むときには、CPU20の書き込み指令によっ
て、DKC21を介して送られた信号は、記録再生増幅
回路22により電流信号に変換されて磁気ヘッド1の電
磁誘導型の書き込み素子部に印加される。この電流印加
によって発生した磁気ヘッド1の磁界は媒体2に磁化情
報として書き込まれる。信号の読み出し時には、磁気ヘ
ッド1の磁気抵抗効果型素子より成る読み出し素子部に
センス電流を流すことにより、記録媒体2に記録された
磁化情報が電気信号に変換され、記録再生増幅回路22
を通して信号として検出される。また、上記DKC21
はサーボ情報の読み出し時とデータ情報の読み出し時と
で、磁気ヘッド1の読み出し素子部に流すセンス電流
(バイアス電流)の電流値を切り換えるセンス電流切換
機能25を備えている。また、上記DKC21はサーボ
セグメント8がトラック上のどの位置にあるかを知らせ
る、サーボ位置検出タイマ26を備えている。
【0024】図2は、図1の実施例の記録媒体における
トラックの概念とセンス電流切換えタイミングの概念を
示す図である。上記磁気記録媒体2は同心円状のトラッ
クごとに分割されており、各トラック10はセクタに分
割され、データ面サーボ方式では図2に示すように、セ
クタはさらにIDセグメント6と、データ情報が記録さ
れているデータセグメント7と、サーボ情報が記録され
ているサーボセグメント8とに分割されている。なお、
11はトラック10の初頭部を表わすインデクス信号で
ある。IDセグメント6には、例えばシリンダ番号、ヘ
ッド番号、セクタ番号等が記録されており、磁気ヘッド
1の読み出し素子部は該IDセグメント6に記録されて
いる情報を検出し、データの書き込みまたは読み出しを
行なうべき所定の場所(セクタ)を見つけだし、IDセ
グメント6の後部にあるデータセグメント7に書き込み
素子部でデータを書き込み、あるいは読み出し素子部で
読出しを行なう。サーボセグメント8は、例えばさらに
GAPA81、GAPB82、POSA83、POSB
84に分割されている。
【0025】第一の実施例として、データセグメント7
とサーボセグメント8とを磁気ヘッド1の読み出し素子
部で読み出す場合のセンス電流の切り換えについて述べ
る。センス電流切り換え法としては、種々の方法が考え
られる。第1の方法では、磁気ヘッド1の読み出し素子
部に流すセンス電流はDKC21のセンス電流切換機能
25の指示で通常はデータ読み出し用に最適な値Ist
(詳細は後述する)に設定され、あるセクタのデータセ
グメント7に書き込まれているデータを読む。データセ
グメント7の後部には、次のセクタのサーボセグメント
8があり、前述したようにGAPA81、GAPB8
2、POSA83、POSB84に分割されている。G
APA81には、ある一定パターンの信号が書かれてお
り、GAPB82には信号は書かれていない。磁気ヘッ
ド1の読み出し素子部は、まずGAPA81を読み出
し、次にGAPB82を読み出す。DKC21は一定パ
ターンの信号81の次に来る信号の無い部分82を検知
することで、次に位置決めに用いるポジション信号PO
SA83、POSB84が存在することを知る。これに
基づいて、センス電流切換機能25の指示で磁気ヘッド
1の読み出し素子部に流すセンス電流GAPB82の期
間においてIstからをIsv(詳細は後述する、Is
tよりは少ないがサーボ信号は十分に読み取ることがで
きる値)に切り換え設定し、ポジション信号POSA8
3、POSB84を読み出して磁気ヘッド1の位置決め
を行なう。ポジション信号POSA83、POSB84
の読み出しが完了したことを判断したDKC21は、こ
の判断に基づき、その直後のギャップ期間においてセン
ス電流切換機能25の指示で磁気ヘッド1の読み出し素
子部に流すセンス電流をIstに設定し、次いでこのセ
クタのIDセグメント及びデータセグメント7を読み出
す。センス電流の切換部分には、1〜2μsのギャップ
部が設けられており、磁気ヘッド1の読み出し素子部に
流すセンス電流値を切り換えるには時間的に充分であ
る。また、第1の方法で、トラック内の一連のセクタを
続けて読み出す場合には、直前の一定長セクタのデータ
セグメントと次のセクタのGAPA81との間のギャッ
プを検出することによって、図2のようにセンス電流を
IstからIsvに切り換えてもよい。
【0026】また、第2の方法として、通常はセンス電
流値をIsvに設定しておき、POSB信号84を検出
した直後にIstに切り換え、それより一定長の当該セ
クタが終了する迄ID及びデータセグメントの読み出し
を行ない、当該セクタ(一定長)が終了した時点でIs
vに戻すようにして、一連のセクタの読み出しを行なう
方法も考えられる。
【0027】更に、また、第3の方法として、図2に示
すように、データセグメント7とサーボセグメント8の
センス電流値を切り換えるタイミングを決めるために、
DKC21に備えられたサーボ信号検出タイマ26を使
用してもよい。セクタは、トラック上に等分割されて並
んでいるので、ポジション信号も或る一定時間間隔で定
期的に到来する。したがって、図2に示すように、サー
ボ信号検出用タイマ26により、トラック始端を示すイ
ンデクス信号11に同期してタイマ信号26aを出力
し、このタイマ信号26aによりセンス電流値を切り換
え、ポジション信号POSA83、POSB84を読み
出してもよい。この場合、センス電流値は、図2のよう
に、GAPA81の直前のギャップでIstからIsv
に切り換え、POSBの直後のギャップでIsvからI
stに切り換えることができる。この場合も、センス電
流の切換部分には、1〜2μsのギャップ部が設けられ
ており、磁気ヘッド1の読み出し素子部に流すセンス電
流値を切り換えるには時間的に充分である。
【0028】ここで、磁気ヘッド1の読み出し素子部に
流すセンス電流値の設定と、読み出し素子部である磁気
抵抗効果型素子の寿命について述べる。
【0029】図3及び4は、磁気抵抗効果型素子の電磁
変換特性である、センス電流と読み出し電圧特性の関
係、及びセンス電流と波形振幅非対称特性の関係の一例
を示す図である。ここで、図3及び4の横軸は、いずれ
も最適電流値Ist(非対称波形歪が最小になるセンス
電流値)で規格化した値をを示す。また図3の縦軸は最
適電流値Istにおける読み出し電圧で規格化した値を
示す。
【0030】図3において、センス電流を増やすことに
より読み出し電圧が増えることが分かる。一方、図4に
おいて、センス電流を増やすことにより波形振幅非対称
特性はマイナスからプラスに転じ、センス電流を適当な
値(最適値Ist)に選ぶことにより非対称の無い波形
を得ることができることが分かる。
【0031】データセグメント7を読み出すときには、
磁気抵抗効果型素子のセンス電流値はこの最適値Ist
を用いる。その理由は、微分回路やしきい値回路を有す
るデータ弁別回路を用いて、振幅非対称の無い、より読
み出し電圧の大きな波形でデータの弁別を確実に行なう
ことで読み取りエラーを防止するためである。一方、サ
ーボセグメント8を読み出すときには、磁気抵抗効果型
素子のセンス電流値Isvは、データセグメント7を読
み出すときの最適値Istより少ない値でよい。本例で
は、Isv≒0.7×Istの場合について述べる。図
3において、センス電流値Isvのときの読み出し電圧
は、センス電流値Istのときの読み出し電圧の約80
%となり、図4において波形振幅非対称性(P−N)/
(P+N)は約−8%となる。ここで、PとNは読み出
し波形の正側振幅値と負側振幅値を表わす。ところがサ
ーボ信号の復調の場合には、データ信号を復調する場合
の読み出し電圧の大きさ、及び波形の対称性を必要とし
ない。その理由は、サーボ信号の周波数はデータ信号の
周波数よりも小さく、また、以下に説明するように、位
置決めは、サーボ信号の波形や振幅を情報として用いる
のではなく、2つのサーボ信号(POSA,POSB)
の大きさの比率を情報として用いるからである。
【0032】ここで、図5により、サーボ信号による位
置決めについて述べる。図5は磁気ヘッドの位置と読み
出し波形の関係を示す図である。ポジション信号POS
A83、POSB84はトラック中心を境に、磁気記録
媒体2に図5aに示すように記録されている。この信号
をトラック中心に位置決めされた磁気ヘッド1の読み出
し素子部が読み出す場合、センス電流値がIsvに設定
されているので、図5bに示すように波形の振幅は非対
称となる。前述したように、位置決めはサーボ信号の大
きさ、つまりPOSA83とPOSB84の読み出し波
形、図5bの斜線部の大きさを、例えば積算器等で検出
し、この比率を情報として用いるので、サーボ信号の読
み出し波形に振幅の非対称があっても問題はない。図5
bの場合、POSA83とPOSB84の読み出し波形
の大きさは同じなので、DKC21は位置ずれはないと
判断する。図5cのように磁気ヘッド1の読み出し素子
部がトラック中心よりずれて位置決めされた場合の、サ
ーボ信号の読み出し波形を図5dに示す。POSA83
の読み出し波形は、ずれ量に応じてその波形振幅が大き
くなり、POSB84の読み出し波形は、ずれ量に応じ
てその波形振幅が小さくなる。POSA83とPOSB
84の読み出し波形の振幅非対称は同じなので、ずれ量
がPOSA83とPOSB84の読み出し波形の大きさ
の比率となり、この情報を基にDKC21は位置ずれ量
を判断し、位置ずれを補正する。
【0033】このように、サーボ信号の読み出し波形に
は、必要最小限の読み出し電圧の大きさと必要最小限の
波形振幅対称性があればよい。それが先に述べた、セン
ス電流値Isvのときの読み出し電圧であり、波形振幅
非対称性である。
【0034】次に、図6により、磁気抵抗効果型素子の
寿命について述べる。図6は磁気抵抗効果型素子のセン
ス電流と寿命特性の関係を示す一例である。ここで、図
6の横軸は、最適電流値Istで規格化した値を示し、
また縦軸は最適電流値Istにおける磁気抵抗効果型素
子の寿命時間で規格化した値を示す。図6において、セ
ンス電流値Istのときの寿命時間を1としたとき、セ
ンス電流値Isvのとき(常にIsvを流したとき)の
寿命時間は約100倍向上することが分かる。
【0035】以上述べてきたように、サーボ信号は、セ
ンス電流が少なくなることによる、振幅が非対称な読み
出し波形でも位置決め可能であり、又、センス電流を少
なくすることで磁気抵抗効果型素子の寿命を延ばすこと
ができる。
【0036】本実施例によれば磁気ヘッドの磁気抵抗効
果型素子より成る読み出し素子部に流す電流値を少なく
することができるので、読み出し素子部の寿命を延ばす
ことができる。
【0037】次に、第二の実施例として、サーボセグメ
ント8を磁気ヘッド1の読み出し素子部で読み出す場合
の、上位装置からアクセスのあるときとアクセスのない
アイドル状態のとき(シークもリード/ライトもしてい
ないとき)とでのセンス電流の切り換えについて述べ
る。
【0038】上位装置からアクセスのあるとき、つまり
CPU20の指令によってDKC21を介して磁気記録
装置に信号の書き込み或は読み出しの命令があるとき
(シークまたはリード/ライトをしているとき)、例え
ば読み出しの命令が有るときは、磁気ヘッド1の読み出
し素子部に流すセンス電流はDKC21のセンス電流切
換機能25の指示でIstに設定され、あるセクタのデ
ータセグメント7及びサーボセグメント8を同じ電流値
Istで読む。あるいは第一の実施例のように、データ
セグメント7とサーボセグメント8を読む場合とで、セ
ンス電流切換機能25の指示でセンス電流をIstから
Isvに切り換えてもよい。一方、上位装置からアクセ
スのないアイドル状態のときは、このときもトラッキン
グ制御は必要であるので、DKC21はセンス電流切換
機能25を働かせセンス電流をIsvに設定し、サーボ
セグメント8を読むときだけ磁気ヘッド1の読み出し素
子部にセンス電流Isvを流し、サーボ信号を読み、そ
れ以外のセグメントではセンス電流を流さない。このと
きの磁気ヘッド1の読み出し素子部にセンス電流を流す
タイミングは、DKC21に備えられたサーボ信号検出
タイマ26を使用する。
【0039】本実施例によれば、アイドル状態のときに
磁気ヘッドの磁気抵抗効果型素子より成る読み出し素子
部に流す電流値をアクセスのあるときに比べて少なくす
ることができるので、読み出し素子部の寿命を延ばすこ
とができる。特に、本実施例において更に第一実施例
(アクセスのあるときデータセグメントとサーボセグメ
ントでIstとIsvに切り換える)を採用した場合
は、一層読み出し素子部の寿命を延ばすことができる。
【0040】データ面サーボ方式の磁気記録装置の場
合、例えばヘッドが2本で構成されている(磁気ディス
クの表裏にそれぞれ磁気ヘッドが設けられている)形式
の磁気記録装置では、1本のヘッドがサーボ情報を読み
出す時間は約二千〜三千時間程度であり、データ情報を
読み出す時間は約二千時間程度で、両者は略同程度であ
る。上述したとおり、上記第一、第二の実施例によれ
ば、サーボ情報を読み出す時間のセンス電流値をIsv
とすることがでる。サーボ情報を読むセンス電流値をI
svとすればこの時の寿命は、データ情報を読むセンス
電流値Istの時の寿命より約100倍向上するので、
この時の寿命は考慮にいれなくても良い程度のものとな
り、磁気ヘッド1の読み出し素子部の寿命時間を、Is
v=Istの場合に比べて約2倍に延ばすことができ
る。
【0041】次に、第三の実施例として、サーボ情報と
データ情報とがそれぞれ別の磁気記録媒体面に記録され
ているサーボ面サーボ方式の場合について述べる。
【0042】本方式の場合、サーボ面に用いられている
磁気ヘッドの磁気抵抗効果型素子より成る読み出し素子
部に流す電流値をIsvに設定し、データ面に用いられ
ている磁気ヘッドの磁気抵抗効果型素子より成る読み出
し素子部に流す電流値をIstに設定する。データ面に
用いられている磁気ヘッドの読み出し素子部に流す電流
値を、第一の実施例で述べた最適値Istに設定するこ
とで、振幅非対称の無い、より読み出し電圧の大きな波
形が得られ、データの弁別を確実に行なうことができ
る。サーボ面に用いられている磁気ヘッドの読み出し素
子部に流す電流値は、第一の実施例で述べた、最適値I
stより少ないIsvに設定し、サーボ信号を読みだ
す。この時、サーボ信号の読みだし波形は振幅が非対称
となるが、第一の実施例で述べたように、この振幅非対
称な波形で位置決めできる。
【0043】本実施例によれば、サーボ面に用いられて
いる磁気ヘッドの読み出し素子部に流す電流値を少なく
することができるので、サーボ面に用いられている磁気
ヘッドの読み出し素子部の寿命を延ばすことができる。
【0044】上記実施例では、Isv≒0.7×Ist
の場合について述べたが、磁気ヘッド1の磁気抵抗効果
型素子より成る読み出し素子部の電磁変換特性及び寿命
特性、又その磁気記録装置に要求される寿命により、セ
ンス電流値IsvとIstとの比率を変えることは必要
となる。図6から明らかなように、この比率が0.9以
下であれば大幅に寿命を延ばすことができる。
【0045】以上の説明から明らかなように、上記実施
例によれば、磁気ヘッドの磁気抵抗効果型素子より成る
読み出し素子部に流す実質的なセンス電流の平均値を少
なくすることができるので、磁気抵抗効果型素子の寿命
を延ばす事が可能になる。
【0046】
【発明の効果】以上詳しく説明したように、本発明によ
れば、サーボ情報再生時に磁気ヘッドの磁気抵抗効果型
再生素子に流すセンス電流値を、データ再生時にこの磁
気抵抗効果型再生素子に流すセンス電流値(最適値)よ
りも少なくしたことによって、この磁気抵抗効果型再生
素子に流す実質的な電流の平均値を少なくすることがで
きるので、磁気抵抗効果型再生素子の寿命を延ばすこと
ができ、磁気記録装置の信頼性を向上させることができ
るという効果が得られる。
【0047】また、上位装置からアクセスのないアイド
ル状態のときの磁気抵抗効果型再生素子のセンス電流値
を、アクセスのあるときのセンス電流値よりも少なくし
たことによって、同様にセンス電流の平均値を少なくし
て磁気抵抗効果型再生素子の寿命を延ばすことができる
という効果も得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用された磁気記録再生装置の一例を
示す図である。
【図2】記録媒体におけるトラックの概念とセンス電流
切換えのタイミングの概念を示す説明図である。
【図3】磁気抵抗効果型再生素子のセンス電流と読み出
し電圧特性の一例を示す特性図である。
【図4】磁気抵抗効果型再生素子のセンス電流と波形振
幅非対称特性の一例を示す特性図である。
【図5】磁気ヘッドの位置決めと読み出し波形の関係を
示す説明図である。
【図6】磁気抵抗効果型再生素子のセンス電流と寿命特
性の一例を示す特性図である。
【図7】従来の磁気記録再生装置の一例を示す図であ
る。
【図8】記録媒体におけるトラックの概念を示す説明図
である。
【符号の説明】
1 磁気ヘッド 2 磁気記録媒体 3 スピンドル 4 位置決め機構 6 IDセグメント 7 データセグメント 8 サーボセグメント 20 CPU 21 ディスクコントローラ 22 記録再生増幅回路 25 センス電流切り換え機能 26 サーボ信号検出タイマ 83、84 ポジション信号
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 秦 裕二 神奈川県小田原市国府津2880番地 株式 会社 日立製作所 ストレージシステム 事業部内 (72)発明者 田辺 英男 神奈川県小田原市国府津2880番地 株式 会社 日立製作所 ストレージシステム 事業部内 (72)発明者 斉藤 茂芳 神奈川県小田原市国府津2880番地 株式 会社 日立製作所 ストレージシステム 事業部内 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11B 5/39 G11B 5/02 G11B 5/40

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁気抵抗効果型再生素子を有する磁気ヘ
    ッドにより、磁気記録媒体からサーボ情報を再生するこ
    とでヘッドの位置決めを行ない、磁気記録媒体との間で
    データの記録再生を行なう磁気記録再生装置において、 前記磁気記録媒体からサーボ情報を再生するときに前記
    磁気抵抗効果型再生素子に流すセンス電流値を、前記磁
    気記録媒体からデータ情報を再生するときに前記磁気抵
    抗効果型再生素子に流すセンス電流値よりも少なくした
    ことを特徴とする磁気記録再生装置。
  2. 【請求項2】 磁気抵抗効果型再生素子を有する磁気ヘ
    ッドにより、磁気記録媒体からサーボ情報を再生するこ
    とでヘッドの位置決めを行ない、磁気記録媒体との間で
    データの記録再生を行なう磁気記録再生装置において、 上位装置からアクセスのないアイドル状態のときに前記
    磁気抵抗効果型再生素子に流すセンス電流値を、前記上
    位装置からアクセスのあるときに前記磁気抵抗効果型再
    生素子に流すセンス電流値よりも減らしたことを特徴と
    する磁気記録再生装置。
  3. 【請求項3】 前記上位装置からアクセスのないアイド
    ル状態のときには、前記磁気記録媒体からサーボ情報を
    再生するときだけに前記磁気抵抗効果型再生素子にセン
    ス電流を流すことを特徴とする請求項2記載の磁気記録
    再生装置。
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