JP3339238B2 - 固体撮像素子 - Google Patents

固体撮像素子

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JP3339238B2
JP3339238B2 JP02568195A JP2568195A JP3339238B2 JP 3339238 B2 JP3339238 B2 JP 3339238B2 JP 02568195 A JP02568195 A JP 02568195A JP 2568195 A JP2568195 A JP 2568195A JP 3339238 B2 JP3339238 B2 JP 3339238B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、固体撮像素子に関し、
特に、フレームインターライン転送(FIT)方式の固
体撮像素子に用いて好適な固体撮像素子に関する。
【0002】
【従来の技術】近時、例えば1インチ光学系の高品位テ
レビジョン(HDTV)用の固体撮像素子においては、
垂直転送レジスタに印加される転送クロックの伝搬遅延
の防止を図るために、シャント配線構造のCCD固体撮
像素子が提案されている。
【0003】ここで、従来におけるシャント配線構造の
CCD固体撮像素子について図13及び図14を参照し
ながら説明する。
【0004】従来の固体撮像素子は、図14に示すよう
に、例えばn形のシリコン基板101に形成されたp形
のウェル領域102の表面に受光部103を形成するた
めのn形の不純物拡散領域104と、垂直転送レジスタ
105を構成するn形の転送チャネル領域106並びに
p形のチャネルストッパ領域107が形成され、更に上
記n形の不純物拡散領域104の表面にp形の正電荷蓄
積領域108が、n形の転送チャネル領域106の直下
にスミアの低減を目的とした第2のp形ウェル領域10
9がそれぞれ形成されて構成されている。なお、n形の
不純物拡散領域104と転送チャネル領域106間のp
形領域は、読出しゲート部RGを構成する。
【0005】ここで、n形の不純物拡散領域104とp
形のウェル領域102とのpn接合によるフォトダイオ
ードによって受光部103(光電変換部)が構成され、
この受光部103が多数個マトリクス状に配列されてイ
メージ部(撮像部)が形成されている。そして、カラー
撮像の場合、上記受光部103に対応して形成される色
フィルタ(三原色フィルタや補色フィルタ)の配色など
の関係によって、例えば互いに隣接する4つの受光部1
03にて1つの画素を構成するようになっている。
【0006】また、n形の転送チャネル領域106,チ
ャネルストッパ領域107及び読出しゲート部RG上に
は、例えばSiO2膜を含むゲート絶縁膜110を介し
て1層目の多結晶シリコン層及び2層目の多結晶シリコ
ン層による4つの転送電極111(第1〜第4の転送電
極111a〜111d:図13参照)が形成され、これ
ら転送チャネル領域106,ゲート絶縁膜110及び転
送電極111によって垂直転送レジスタ105が構成さ
れる。
【0007】各転送電極111は、図13に示すよう
に、それぞれ水平方向(転送チャネル領域106の延在
方向に対して直角な方向)に延長して形成され、垂直方
向に隣り合う受光部103間の領域(受光部103を分
離するための領域であり、また配線を形成するための領
域でもある。)中、一つの領域では、1層目の多結晶シ
リコン層による第1の転送電極111aと2層目の多結
晶シリコン層による第4の転送電極111dとが重なっ
て形成され、また上記受光部103間の領域中、他の領
域では、1層目の多結晶シリコン層による第3の転送電
極111cと2層目の多結晶シリコン層による第2の転
送電極111bとが重なって形成される。
【0008】各転送電極111上には、図14に示すよ
うに、膜厚の厚い平坦化膜112を介して、Al層によ
るシャント用配線層113が垂直方向に延在するように
形成され、このシャント用配線層113上に層間絶縁膜
114を介してAl層による遮光膜115が形成されて
いる。そして、Al遮光膜115を含む全面に例えばプ
ラズマSiN膜等からなる上層保護膜116が形成され
る。
【0009】各シャント用配線層113は、図13に示
すように、列単位にそれぞれ対応する第1〜第4の転送
電極111a〜111dに対して選択的にコンタクト部
114a〜114dを介して電気的に接続される。そし
て、各シャント用配線層113に、例えば4相の転送ク
ロックφV1〜φV4が選択的に印加され、これらシャ
ント用配線層113を通じて、第1〜第4の転送電極1
11a〜111dに対してそれぞれ第1〜第4の転送ク
ロックφV1〜φV4が個別に印加される。この4相の
転送クロックφV1〜φV4の印加によって、読出し期
間中に受光部103から読み出された信号電荷が、垂直
転送レジスタ105に沿って図示しない水平転送レジス
タ側に転送される。
【0010】なお、この図14で示す従来の固体撮像素
子においては、簡単のため、上層保護層116上に形成
される平坦化膜,色フィルタ及びマイクロ集光レンズな
どは省略してある。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の固体
撮像素子においては、第1〜第4の転送電極111a〜
111dに対して直接Al層によるシャント用配線層1
13がコンタクト部114a〜114dを通して接続さ
れることになる。この場合、上記コンタクト部114a
〜114dにおいて、シャント用配線層113の形成材
料であるAlと第1〜第4の転送電極111a〜111
dの形成材料である多結晶シリコンとが反応して、結果
的にコンタクト部114a〜114d下における転送チ
ャネル領域106のポテンシャルがコンタクト部114
a〜114d以外のポテンシャルと比して高く(深く)
なり、電荷転送時において、信号電荷の転送残りなどの
転送劣化を引き起こすという問題があった。この上記A
lと多結晶シリコンとの接触によるポテンシャル変動を
一般にポテンシャルシフトと称している。
【0012】そこで、従来においては、上記ポテンシャ
ルシフトを防止する目的で、図14に示すように、転送
電極111とシャント用配線層113との間に、3層目
の多結晶シリコン層による緩衝用の電極層117を形成
するようにしている。具体的には、転送電極111上に
熱酸化膜118を介して緩衝用電極層117を形成した
後、この緩衝用電極層117上に熱酸化膜119と平坦
化を目的とした例えばPSG等からなる平坦化膜112
を形成し、その後、この平坦化膜112上に1層目のA
l層によるシャント用配線層113を形成し、このシャ
ント用配線層113上に層間絶縁膜114を介して2層
目のAl層による遮光膜115を形成して固体撮像素子
を構成するようにしている。
【0013】しかしながら、上記図14で示す従来の固
体撮像素子においては、緩衝用電極層117を形成した
ことによって、転送チャネル領域106でのポテンシャ
ルシフトを防止することができるが、この緩衝用電極層
117の形成に伴って、受光部103の開口幅と垂直転
送レジスタ105の高さの比、即ちアスペクト比が大き
くなり、Al遮光膜115における受光部開口の周端縁
(肩の部分)での入射光の外部への反射、いわゆる「け
られ」の頻度が大きくなり、受光感度の低下を引き起こ
すおそれがあった。
【0014】その他、上記アスペクト比の増大に伴っ
て、2層目のAl層による遮光膜115の形成、特にそ
のパターニング加工が困難になること、そして、Al層
によるシャント用配線層113の線幅が、このシャント
用配線層113と下層の緩衝用電極層117間における
コンタクトホールの径の最小ルールで決ってしまい、そ
れ以上細くすることができず、そのため、シャント用配
線層113とその上層のAl遮光膜115との間の層間
絶縁膜114の加工マージンが少なくなり、その加工が
困難になることから、工数の増大並びに製造コストの高
価格化を引き起こすというおそれがあった。
【0015】そこで、上記緩衝用電極層117に替えて
バリアメタル層を用い、転送電極111上にこのバリア
メタル層を介してシャント用配線層113を形成するこ
とが考えられる。このようにすれば、上記のような高さ
の問題は解消されるが、他の諸特性、特に暗時特性(暗
電流、白点)に悪影響を与えるという新たな問題が生じ
るおそれがある。
【0016】即ち、暗電流は、結晶欠陥等によりn形基
板や中性領域(図14の例ではp形のウェル領域10
2)から流れ込む拡散電流やSi−SiO2 界面の準位
からの発生電流が主な要因であり、それが周辺の画素に
比べて局所的に多いと、その画素が白点となる。
【0017】この暗電流を低減するために、一般に水素
化アニール処理を行なう。これは、上層膜に水素が含ま
れていると、アニール処理時に水素が拡散し、Si−S
iO 2 界面の準位が下がり、より暗電流を低減させるこ
とができるからである。上記のような固体撮像素子にお
いては、上層膜のAl遮光膜115やプラズマSiN膜
116に水素が含まれており、これら膜中の水素が暗電
流の低減に寄与している。
【0018】しかし、バリアメタル層として例えばTi
系の膜(Ti膜やTiN膜等)を用いた場合、このTi
系の膜は、水素吸蔵能力が高いため、Al遮光膜115
やプラズマSiN膜116中の水素がバリアメタル層に
取り込まれてしまい、その結果、水素アニール効果が薄
れ、暗電流を低減できないこととなり、従来の構造に比
べて暗電流が増加してしまうと考えられる。
【0019】本発明は、上記の課題に鑑みてなされたも
ので、その目的とするところは、撮像部における緩衝用
の電極層による高さの問題を解消できると同時にバリア
メタル層の形成範囲を最小限にすることが可能となり、
暗電流の増加を最小限に抑えつつ感度の向上を図ること
ができる固体撮像素子を提供することにある。
【0020】また、本発明の他の目的は、上記目的に加
えて、蓄積部のみに水素供給層を設けることで、スミア
の増加を招くことなく、暗電流の低減を図ることができ
る固体撮像素子を提供することにある。
【0021】
【課題を解決するための手段】本発明に係る固体撮像素
子は、電荷蓄積期間に被写体からの入射光をその光量に
応じた量の信号電荷に光電変換する撮像部と、垂直帰線
期間に一度に転送された上記撮像部からの信号電荷を水
平走査期間に出力側に順次転送する蓄積部を設け、上記
撮像部に、複数の転送電極を一組とする転送電極群を配
列形成し、上記転送電極群中、対応する転送電極をそれ
ぞれシャントするシャント用配線層をバリアメタル層を
介して形成する。そして、上記蓄積部に、複数の転送電
極を一組とする転送電極群を配列形成し、上記転送電極
群中、対応する転送電極をそれぞれシャントするシャン
ト用配線層を緩衝電極層を介して形成して構成する(請
求項1記載の発明)。
【0022】この場合、上記撮像部におけるバリアメタ
ル層を、信号電荷の転送方向に沿って形成するようにし
てもよいし(請求項2記載の発明)、あるいは、上記撮
像部におけるバリアメタル層を、上記シャント用配線層
と上記転送電極との接続部分のみに形成するようにして
もよい(請求項3記載の発明)。
【0023】また、上記蓄積部における緩衝電極層を、
信号電荷の転送方向に沿って形成するようにしてもよい
し(請求項4記載の発明)。上記蓄積部におけるシャン
ト用配線層を下層の緩衝電極層とバリアメタル層を介し
て電気的に接続するようにしてもよい(請求項5記載の
発明)。
【0024】また、上記蓄積部において、上記緩衝電極
層と上記シャント用配線層との接続部分と、上記緩衝電
極層と上記転送電極との接続部分とをそれぞれ別の位置
に形成するようにしてもよい(請求項6記載の発明)。
【0025】また、上記蓄積部におけるシャント用配線
層と上記緩衝電極層との間に水素供給層を形成するよう
にしてもよい(請求項7記載の発明)。
【0026】
【作用】本発明に係る固体撮像素子においては、まず、
電荷蓄積期間において、被写体からの光が撮像部に入射
されてその光量に応じた量の信号電荷に光電変換され、
次の垂直帰線期間において、撮像部に蓄積されている信
号電荷が一度に蓄積部に転送される。そして、次の水平
走査期間において、蓄積部に蓄積された信号電荷が順次
出力側に転送されることになる。
【0027】この場合に、上記撮像部においては、転送
電極群中、対応する転送電極をそれぞれシャントするシ
ャント用配線層がバリアメタル層を介して形成されてい
る。この撮像部に水素吸蔵能力の高いバリアメタル層が
形成できるのは、上述のように、撮像部に蓄積された信
号電荷が、垂直帰線期間において一度に蓄積部に高速転
送されることから、撮像部で発生する暗電流のレベル
が、蓄積部で発生するそれと比較すると無視できるレベ
ルであることに基づく。
【0028】従って、上記バリアメタル層の存在によ
り、緩衝用の電極が不要となり、従来の緩衝用の電極を
介在させた場合と比して、転送電極上に形成される積層
膜の高さを抑えることが可能となり、転送電極上に形成
される積層膜の形成の容易化などを図ることができ、製
造上有利となる。
【0029】また、転送電極上の積層膜の高さを抑える
ことができることから、転送レジスタと受光部開口との
アスペクト比の増大化を防止することができる。その結
果、転送レジスタ上に形成される遮光膜による入射光の
「けられ」の頻度を低減することができ、受光感度の向
上を図ることができる。
【0030】一方、蓄積部においては、垂直帰線期間に
撮像部から転送された信号電荷が蓄積されることになる
ため、水素アニール処理において水素が十分に拡散しな
いと、暗電流の発生が問題となるが、この蓄積部におけ
る転送電極群中、対応する転送電極をそれぞれシャント
するシャント用配線層が緩衝電極層を介して形成されて
いることから、アニール処理時における水素アニールの
効果を十分に発揮させることができ、暗電流の発生を抑
えることが可能となる。
【0031】このようなことから、本発明に係る固体撮
像素子においては、撮像部における緩衝用の電極層によ
る高さの問題を解消できると同時にバリアメタル層の形
成範囲を最小限にすることが可能となり、暗電流の増加
を最小限に抑えつつ感度の向上を図ることができる。
【0032】特に、上記蓄積部において、上記緩衝電極
層と上記シャント用配線層との接続部分と、上記緩衝電
極層と上記転送電極との接続部分とをそれぞれ別の位置
に形成した場合においては、蓄積部の転送電極上に形成
される積層膜の段差を低減することができ、撮像部と同
様に、シャント用配線層の断切れ防止を図ることがで
き、製造上有利となる。
【0033】また、上記蓄積部におけるシャント用配線
層と上記緩衝電極層との間に水素供給層を形成した場合
においては、アニール処理時に上記水素供給層中の水素
が拡散することから、上記水素アニール効果が更に高め
られ、暗電流の低減をより効率よく実現させることがで
きる。
【0034】
【実施例】以下、本発明に係る固体撮像素子をフレーム
・インターライン転送(FIT)方式のイメージセンサ
に適用した実施例(以下、単に実施例に係るイメージセ
ンサと記す)を図1〜図12を参照しながら説明する。
【0035】この実施例に係るイメージセンサは、図1
に示すように、入射光量に応じた量の電荷に光電変換す
る受光部1が多数マトリクス状に配され、更にこれら多
数の受光部1のうち、列方向に配列された受光部1に対
して共通とされた垂直転送レジスタ2が多数本、行方向
に配列されたイメージ部(撮像部)3と、このイメージ
部3に隣接して配され、イメージ部3に形成されている
ような受光部1はなく、イメージ部3における多数本の
垂直転送レジスタ2に連続してそれぞれ多数本の垂直転
送レジスタ4のみが延長形成されたストレージ部(蓄積
部)5とを有する。
【0036】また、ストレージ部5に隣接し、かつ多数
本の垂直転送レジスタ4に対して共通とされた水平転送
レジスタが2本、それぞれ並設されている。ここで、2
本の水平転送レジスタのうち、ストレージ部5側に位置
する水平転送レジスタを第1の水平転送レジスタH1、
他の水平転送レジスタを第2の水平転送レジスタH2と
記す。
【0037】そして、ストレージ部5と第1の水平転送
レジスタH1間には、ストレージ部5における垂直転送
レジスタ4の最終段に転送された信号電荷を第1の水平
転送レジスタH1に転送するための2つの垂直−水平転
送レジスタVH1及びVH2が多数の垂直転送レジスタ
4に対して共通に、かつそれぞれ並列に形成されてい
る。これら2本の垂直−水平転送レジスタVH1及びV
H2には、それぞれ垂直−水平転送パルスφVH1及び
φVH2が供給されるようになっており、これら転送パ
ルスφVH1及びφVH2の供給によって、垂直転送レ
ジスタ4からの信号電荷が第1の水平転送レジスタH1
に転送されることになる。
【0038】また、第1及び第2の水平転送レジスタH
1及びH2間には、第1の水平転送レジスタH1に転送
された信号電荷を選択的に第2の水平転送レジスタH2
側に転送する水平−水平転送レジスタHHが、各水平転
送レジスタH1及びH2に沿って水平方向に延長されて
配されている。この水平−水平転送レジスタHHには、
水平−水平転送パルスφHHGが供給されるようになっ
ており、この転送パルスφHHGの供給によって、第1
の水平転送レジスタH1にある信号電荷が選択的に第2
の水平転送レジスタH2に転送されることになる。
【0039】また、上記第1及び第2の水平転送レジス
タH1及びH2の各最終段には、それぞれ第1及び第2
の出力部6a及び6bが接続されている。これら第1及
び第2の出力部6a及び6bは、各水平転送レジスタH
1及びH2の最終段から転送されてきた信号電荷を電気
信号(例えば電圧信号)に変換する例えばフローティン
グ・ディフュージョンあるいはフローティング・ゲート
等で構成される電荷−電気信号変換部7と、この電荷−
電気信号変換部7にて電気信号の変換が行われた後の信
号電荷を、リセットパルスPrの入力に従ってドレイン
領域Dに掃き捨てるリセットゲートRGと、電荷−電気
信号変換部7からの電気信号を増幅するアンプ8を有し
て構成されている。なお、ドレイン領域Dには電源電圧
Vddが印加されている。
【0040】そして、これらイメージ部3における垂直
転送パルスφIM1〜φIM4及びストレージ部5にお
ける4つの垂直転送パルスφST1〜φST4の供給に
よって、イメージ部3及びストレージ部5における各垂
直転送電極下のポテンシャル分布が順次変化し、これに
よって、信号電荷がそれぞれイメージ部3における垂直
転送レジスタ2及びストレージ部5における垂直転送レ
ジスタ4に沿って縦方向(第1の水平レジスタH1側)
に転送されることになる。
【0041】特に、イメージ部3においては、受光部1
に蓄積されている信号電荷を垂直帰線期間において、ま
ず、垂直転送レジスタ2に読出し、その後、この垂直帰
線期間内において、上記垂直転送レジスタ2に転送され
た信号電荷を高速にストレージ部5の垂直転送レジスタ
4に転送する。
【0042】ストレージ部5は、垂直帰線期間において
垂直転送レジスタ4に転送された信号電荷を、その後の
水平帰線期間において1行単位に第1の水平転送レジス
タH1側に転送する。これによって、垂直転送レジスタ
4の最終段にあった信号電荷は、2つの垂直−水平転送
レジスタVH1及びVH2を経て、まず、第1の水平転
送レジスタH1に転送され、そのうち、例えば偶数列に
関する信号電荷が、水平−水平転送レジスタHHを介し
て第2の水平転送レジスタH2に転送される。
【0043】そして、次の水平走査期間において、第1
及び第2の水平転送レジスタH1及びH2上に形成され
た例えば2層の多結晶シリコン層による水平転送電極へ
の互いに位相の異なる2相の水平転送パルスφH1及び
φH2の印加によって、信号電荷が順次対応する出力部
6a及び6b側の電荷−電気信号変換部7に転送され、
各電荷−電気信号変換部7において電気信号に変換され
て、それぞれアンプ8を介して対応する出力端子9より
撮像信号S1及びS2として取り出されることになる。
【0044】次に、イメージ部3及びストレージ部5に
おける各構成を図2〜図7に基づいて説明すると、上記
イメージ部3における垂直転送レジスタ2上、及び上記
ストレージ部5における垂直転送レジスタ4上には、図
示しないが例えば2層の多結晶シリコン層による4枚の
垂直転送電極がそれぞれ絶縁膜を介して形成されてい
る。即ち、4枚の垂直転送電極を1組として、その組が
多数、縦方向に順次配列されて形成されている。
【0045】具体的に説明すると、イメージ部3におい
ては、図2に示すように、上記1組を構成する4枚の転
送電極11a〜11dが、それぞれ水平方向(電荷転送
方向に対して直角な方向)に延長して形成され、これら
4枚の転送電極11a〜11dを1組にして多数組、垂
直方向に順次配列されている。
【0046】そして、垂直方向に隣り合う受光部1間の
領域(受光部1を分離するための領域であり、また配線
を形成するための領域でもある。)中、一つの領域で
は、1層目の多結晶シリコン層による第1の転送電極1
1aと2層目の多結晶シリコン層による第4の転送電極
11dとが重なって形成され、また上記受光部1間の領
域中、他の領域では、1層目の多結晶シリコン層による
第3の転送電極11cと2層目の多結晶シリコン層によ
る第2の転送電極11bとが重なって形成されている。
【0047】また、1層目の多結晶シリコン層からなる
第1及び第3の転送電極11a及び11cは、垂直方向
に延びる配線領域上においてそれぞれ垂直方向でかつ水
平転送レジスタ側の方向(即ち、図2上、下方向)に一
部突出した形に形成され、2層目の多結晶シリコン層か
らなる第2及び第4の転送電極11b及び11dは、垂
直方向に延びる配線領域上においてそれぞれ垂直方向で
かつ水平転送レジスタ側とは反対の方向(図2上、上方
向)に一部突出した形に形成されている。
【0048】各転送電極11a〜11d上には、図3に
示すように、熱酸化膜(SiO2 膜)12及び平坦化膜
13を介して垂直方向(即ち、信号電荷の転送方向)に
延びるバリアメタル層(例えばTi膜やTiN膜等のT
i系の膜で構成される。)14が形成され、更にこのバ
リアメタル層14上に例えばAl層からなるシャント用
配線層15が形成されている。また、このシャント用配
線層15上には、絶縁及び平坦化を目的とした例えばP
SG(リンシリケートガラス)等からなる層間絶縁膜1
6を介して遮光用のAl膜17(以下、Al遮光膜と記
す)が形成され、その上層全面に例えばプラズマCVD
法によるSiN膜(以下、P−SiN膜と記す)18が
形成されている。
【0049】平面的にみると、図2に示すように、上記
バリアメタル層14及び上層のシャント用配線層15は
共に垂直方向に延在するように形成され、列単位にそれ
ぞれ対応する第1〜第4の転送電極11a〜11dに対
して選択的にコンタクト部19a〜19dを介して電気
的に接続される。そして、各シャント用配線層15に
は、互いに位相の異なる4相の垂直転送クロックφIM
1〜φIM4が選択的に印加され、これらシャント用配
線層15及びバリアメタル層14を通じて、第1〜第4
の転送電極11a〜11dに対してそれぞれ第1〜第4
の垂直転送クロックφIM1〜φIM4が個別に印加さ
れる。この4相の垂直転送クロックφIM1〜φIM4
の印加によって、イメージ部3における各転送電極11
a〜11d下のポテンシャル分布が順次変化し、これに
よって、読出し期間中に受光部1から読み出された信号
電荷が、垂直帰線期間においてストレージ部5に一度に
転送されることになる。
【0050】ここで、このイメージセンサの受光部1周
辺の断面をみると、図4に示すように、例えばn形のシ
リコン基板21にp形不純物(例えばボロン(B))の
導入によるp形のウェル領域22と、上記受光部1を形
成するためのn形の不純物拡散領域23と、垂直転送レ
ジスタ2を構成するn形の転送チャネル領域24並びに
p形のチャネルストッパ領域25が形成され、更に上記
n形の不純物拡散領域23の表面にp形の正電荷蓄積領
域26が形成され、n形の転送チャネル領域24の直下
にスミアの低減を目的とした第2のp形ウェル領域27
がそれぞれ形成されている。なお、n形の不純物拡散領
域23と転送チャネル領域24間のp形領域は、読出し
ゲート部RGを構成する。
【0051】また、このイメージセンサは、図示するよ
うに、n形シリコン基板21の表面にp形のウェル領域
22を形成して、このウェル領域22よりも浅い位置に
上記受光部1を構成するn形の不純物拡散領域23を形
成することで、いわゆる電子シャッタの機能を有するよ
うに構成されている。
【0052】即ち、シリコン基板21に供給される基板
電位をシャッタパルスに同期して高レベルにすることに
より、p形のウェル領域22におけるポテンシャル障壁
(オーバーフローバリア)が下がり、受光部1に蓄積さ
れた電荷(この場合、電子)が上記オーバーフローバリ
アを越えて縦方向、即ちシリコン基板21側に掃き捨て
られることになる。これにより、シャッタパルスの最終
印加時点から電荷読出し時点までの期間が実質的な露光
期間となり、残像等の不都合を防止することができるよ
うになっている。
【0053】また、このイメージセンサにおいては、上
記n形の不純物拡散領域23とp形のウェル領域22と
のpn接合によるフォトダイオード,n形の不純物拡散
領域23と読出しゲート部RGとのpn接合によるフォ
トダイオード,n形の不純物拡散領域23とチャネルス
トッパ領域25とのpn接合によるフォトダイオード、
並びにn形の不純物拡散領域23とp形の正孔蓄積領域
26とのpn接合によるフォトダイオードによって受光
部1(光電変換部)が構成され、この受光部1が多数個
マトリクス状に配列されてイメージ部3が形成されてい
る。そして、カラー撮像方式の場合、上記受光部1に対
応して形成される色フィルタ(三原色フィルタや補色フ
ィルタ)の配色などの関係によって、例えば互いに隣接
する4つの受光部1にて1つの画素を構成するようにな
っている。
【0054】また、転送チャネル領域24,チャネルス
トッパ領域25及び読出しゲート部RG上に、例えばS
iO2 膜28を介してSi3 4 膜29及びSiO2
30が順次積層され、このSiO2 膜28,Si3 4
膜29及びSiO2 膜30による3層構造のゲート絶縁
膜31上に1層目の多結晶シリコン層及び2層目の多結
晶シリコン層による4つの転送電極11a(〜11d)
が形成され、これら転送チャネル領域24,ゲート絶縁
膜31及び転送電極11a(〜11d)によって垂直転
送レジスタ2が構成される。なお、図4の断面図におい
ては、転送電極11a〜11dとして例えば1層目の多
結晶シリコン層による第1の転送電極(垂直転送パルス
φIM1が印加される)11aのみを示してある。
【0055】上記転送電極11aの表面には、熱酸化に
よるシリコン酸化膜(SiO2 膜)12が形成されてお
り、この転送電極11aを含む全面にはPSGからなる
平坦化膜13が形成され、この平坦化膜13のうち、転
送電極11a(〜11d)に対応する箇所に垂直方向に
延びるバリアメタル層14が形成され、このバリアメタ
ル層14上にシャント用配線層15が形成されている。
【0056】更に、上記シャント用配線層15を覆うよ
うに例えばP−SiNからなる層間絶縁膜16が形成さ
れ、この層間絶縁膜16上に下層の転送電極11a(〜
11d)を覆うようにAl遮光膜17が形成され、この
Al遮光膜17を含む全面にP−SiN膜18が形成さ
れている。
【0057】上記Al遮光膜17は、受光部1上におい
て選択的にエッチング除去されており、光は、このエッ
チング除去によって形成された開口17aを通じて受光
部1内に入射されるようになっている。
【0058】そして、図3及び図4の断面図において
は、第1の転送電極11a上に形成された熱酸化膜12
及び平坦化膜13は、その一部に下層の第1の転送電極
11aに達するコンタクトホール(コンタクト部)19
aが形成されている。これにより、上層のバリアメタル
層14が上記コンタクトホール19aを通じて下層の第
1の転送電極11aに接続(接触)され、その上層のシ
ャント用配線層15がバリアメタル層14を介して下層
の第1の転送電極11aに電気的に接続されるようにな
っている。
【0059】なお、上記図3及び図4の断面図において
は、簡単のため、P−SiN膜18上の平坦化膜,色フ
ィルタ及びマイクロ集光レンズなどは省略してある。
【0060】一方、ストレージ部5においては、図5に
示すように、イメージ部3と同様に一組を構成する4枚
の転送電極41a〜41dが、それぞれ水平方向(電荷
転送方向に対して直角な方向)に延長して形成され、こ
れら4枚の転送電極41a〜41dを1組として多数
組、垂直方向に順次配列されている。また、シャント用
配線層42も水平方向に配されている。
【0061】この場合、同相の転送電極同士を接続する
ための配線が必要であるが、この配線としてバリアメタ
ル層を用いると、このストレージ部5におけるバリアメ
タル層の占有面積が大きくなり、暗電流の増加が懸念さ
れる。そこで、この実施例においては、3層目の多結晶
シリコン層による緩衝用電極層を用いて同相の転送電極
同士を接続する。
【0062】具体的に説明すると、第1の転送電極41
a及び第3の転送電極41cは、それぞれ1層目の多結
晶シリコン層にてほぼ帯状に形成され、第2の転送電極
41b及び第4の転送電極41dは、それぞれ2層目の
多結晶シリコン層にて同じくほぼ帯状に形成されてい
る。
【0063】各転送電極41a〜41d上には、図6に
示すように、熱酸化膜(SiO2 膜)43を介して垂直
方向(即ち、信号電荷の転送方向)に延びる3層目の多
結晶シリコン層による緩衝用電極層44が形成され、更
にこの緩衝用電極層44上に熱酸化膜(SiO2 膜)及
び平坦化膜45が形成され、その上層にシャント用配線
層42が形成されている。そして、この熱酸化膜及び平
坦化膜45には、その一部にコンタクトホール46が形
成され、該コンタクトホール46を通じて上記シャント
用配線層42が直接下層の緩衝用電極層44に接続(接
触)されている。
【0064】現行のバリアメタル層の形成プロセスで
は、多結晶シリコン層とAl層を直接接続するコンタク
トホールを形成することができないため、多結晶シリコ
ン層上に設けられたコンタクトホールにバリアメタル層
の形成が必要となってくるが、この実施例においては、
3層目の多結晶シリコン層が、下層の転送電極に対する
緩衝用として、また転送電極下の転送チャネル領域での
ポテンシャルシフトの発生を抑制するための緩衝用電極
層として機能するため、上記緩衝用電極層44上に設け
られたコンタクトホール46へのバリアメタル層の形成
は本質的には不要である。
【0065】そして、上記シャント用配線層42は、図
5に示すように、転送電極41a〜41dと同様に水平
方向に形成され、1本の幅は、この例では、2本の転送
電極の幅を合計した幅よりも僅かに小とされているが、
たとえば4本の転送電極に対して一本の割合でもうけて
もかまわない。一方、緩衝用電極層44は垂直方向に延
在するように形成されている。
【0066】上記シャント用配線層42上には、図6に
示すように、上記イメージ部3の場合と同様に、絶縁及
び平坦化を目的とした例えばP−SiN等からなる層間
絶縁膜16を介してAl遮光膜17がストレージ部全面
に形成され、その上層全面にP−SiN膜18が形成さ
れている。
【0067】ここで、ストレージ部5の上記緩衝用電極
層44下の断面をみると、図7に示すように、n形のシ
リコン基板21にp形不純物(例えばボロン(B))の
導入によるp形のウェル領域22と、垂直転送レジスタ
4を構成するn形の転送チャネル領域24並びにp形の
チャネルストッパ領域25が形成されている。これら転
送チャネル領域24及びチャネルストッパ領域25は、
それぞれ隣接して垂直方向に延在するように形成されて
いる。
【0068】そして、上記緩衝用電極層44は、上記転
送チャネル領域24上において垂直方向に延在するよう
に形成されている。
【0069】なお、図6及び図7の断面図において、図
3及び図4で示すイメージ部3を構成する部材と対応す
るものについては同符号を記してある。
【0070】次に、各転送電極41a〜41dと緩衝用
電極層44とのコンタクト位置及び緩衝用電極層44と
上層のシャント用配線層42とのコンタクト位置をみる
と、図5に示すように、1層目の多結晶シリコン層から
なる第1の転送電極41aと4n+1列目(n=0,
1,2・・・・)の緩衝電極層44とが第1のコンタク
ト部(コンタクトホール)47aを通して接続され、2
層目の多結晶シリコン層からなる第2の転送電極41b
と4n+2列目の緩衝電極層44とが第2のコンタクト
部47bを通して接続され、1層目の多結晶シリコン層
からなる第3の転送電極41cと4n+3列目の緩衝電
極層44とが第3のコンタクト部47cを通して接続さ
れ、2層目の多結晶シリコン層からなる第4の転送電極
41dと4n+4列目の緩衝電極層44とが第4のコン
タクト部47dを通して接続されている。
【0071】そして、4n+1列目の緩衝電極層44と
4m+1本目(m=0,1,2・・・・)のシャント用
配線層42とが第2の転送電極41bに対応した位置上
に形成された第1のコンタクト部(コンタクトホール)
46aを通して接続され、4n+2列目の緩衝電極層4
4と4m+2本目のシャント用配線層42とが第3の転
送電極41cに対応した位置上に形成された第2のコン
タクト部46bを通して接続され、4n+3列目の緩衝
電極層44と4m+3本目のシャント用配線層42とが
第1の転送電極41aに対応した位置上に形成された第
3のコンタクト部46cを通して接続され、4n+4列
目の緩衝電極層44と4m+4本目のシャント用配線層
42とが第3の転送電極41cに対応した位置上に形成
された第4のコンタクト部46dを通して接続されてい
る。
【0072】即ち、転送電極41a〜41dと緩衝用電
極層44とのコンタクト部47a〜47dの位置と、緩
衝用電極層44とシャント用配線層42とのコンタクト
部46a〜46dの位置とはそれぞれ異なった位置に配
されている。
【0073】そして、各シャント用配線層42には、互
いに位相の異なる4相の垂直転送クロックφST1〜φ
ST4が選択的に印加され、これらシャント用配線層4
2及び緩衝用蓄積層44を通じて、第1〜第4の転送電
極41a〜41dに対してそれぞれ第1〜第4の垂直転
送クロックφST1〜φST4が個別に印加される。こ
の4相の垂直転送クロックφST1〜φST4の印加に
よって、ストレージ部5における各転送電極41a〜4
1d下のポテンシャル分布が順次変化し、これによっ
て、上記イメージ部から転送された信号電荷が、水平走
査期間において水平転送レジスタH1及びH2側に順次
行単位に転送されることになる。
【0074】なお、イメージ部3は2層の多結晶シリコ
ン層を積層し、ストレージ部5は3層の多結晶シリコン
層を積層することから、工程数が増加する印象を与える
が、本実施例においては、水平転送レジスタ部分の構成
を、2本の水平転送レジスタH1及びH2(転送周波数
を1/2にするため水平転送レジスタを2本にしてい
る)と、各水平転送レジスタH1及びH2間に設けられ
た水平−水平転送レジスタHHとを具備した構成として
おり、2本の水平転送レジスタH1及びH2をそれぞれ
例えば1層目及び2層目の多結晶シリコン層にて構成
し、水平−水平転送レジスタHHを3層目の多結晶シリ
コン層にて構成すれば、水平−水平転送レジスタHHの
形成時に同時に上記緩衝用電極層44を形成することが
できることになる。即ち、工程数の増加を回避すること
ができる。
【0075】このように、本実施例に係るイメージセン
サの上記イメージ部3においては、転送電極群中、対応
する転送電極11a〜11dをそれぞれシャントするシ
ャント用配線層15がバリアメタル層14を介して形成
されている。このイメージ部3に水素吸蔵能力の高いバ
リアメタル層14が形成できるのは、上述のように、イ
メージ部3に蓄積された信号電荷が、垂直帰線期間にお
いて一度にストレージ部5に高速転送されることから、
イメージ部3で発生する暗電流のレベルが、ストレージ
部5で発生するそれと比較すると無視できるレベルであ
ることに基づく。
【0076】従って、上記バリアメタル層14の存在に
より、緩衝用の電極を介在させた場合と比して、転送電
極11a〜11d上に形成される積層膜の高さを抑える
ことが可能となり、転送電極11a〜11d上に形成さ
れる積層膜の形成の容易化などを図ることができ、製造
上有利となる。
【0077】また、転送電極11a〜11d上の積層膜
の高さを抑えることができることから、垂直転送レジス
タ2と受光部1開口とのアスペクト比の増大化を防止す
ることができる。その結果、垂直転送レジスタ2上に形
成されるAl遮光膜17による入射光の「けられ」の頻
度を低減することができ、受光感度の向上を図ることが
できる。
【0078】一方、ストレージ部5においては、垂直帰
線期間にイメージ部3から転送された信号電荷が蓄積さ
れることになるため、水素アニール処理において水素が
十分に拡散しないと、暗電流の発生が問題となるが、こ
のストレージ部5における転送電極群中、対応する転送
電極41a〜41dをそれぞれシャントするシャント用
配線層42が3層目の多結晶シリコン層による緩衝電極
層44を介して形成されていることから、アニール処理
時に水素供給源であるAl層やP−SiN膜中の水素が
他の膜に吸蔵されるという不都合が回避され、このアニ
ール処理時における水素アニールの効果を十分に発揮さ
せることができ、暗電流の発生を抑えることが可能とな
る。
【0079】このようなことから、本実施例に係るイメ
ージセンサにおいては、イメージ部3における緩衝用の
電極層による高さの問題を解消できると同時にバリアメ
タル層14の形成範囲を最小限にすることが可能とな
り、暗電流の増加を最小限に抑えつつ感度の向上を図る
ことができる。
【0080】特に、上記ストレージ部5において、緩衝
用電極層44とシャント用配線層42とのコンタクト部
分46a〜46dと、緩衝用電極層44と転送電極41
a〜41dとのコンタクト部分47a〜47dとをそれ
ぞれ別の位置に形成するようにしているため、ストレー
ジ部5の転送電極41a〜41d上に形成される積層膜
の高さを低減することができ、イメージ部3と同様に、
シャント用配線層42の断切れ防止や転送電極41a〜
41d上に形成される積層膜の形成の容易化などを図る
ことができ、製造上有利となる。
【0081】次に、上記実施例に係るイメージセンサの
いくつかの変形例を図8〜図12に基づいて説明する。
【0082】まず、第1の変形例に係るイメージセンサ
は、上記実施例に係るイメージセンサとほぼ同じ構成を
有するが、図8に示すように、イメージ部3におけるバ
リアメタル層14が、垂直方向に延びる形状ではなく、
コンタクト部19a〜19dのみに形成、即ち島状に形
成されている点で異なる。
【0083】この場合、バリアメタル層14の占有面積
が小さくなるため、イメージ部3における暗電流の低減
に有効である。
【0084】第2の変形例に係るイメージセンサは、上
記実施例に係るイメージセンサとほぼ同じ構成を有する
が、図9及び図10に示すように、ストレージ部5にお
ける緩衝用電極層44とその上層のシャント用配線層4
2とのコンタクト部分46a〜46dに島状に形成され
たバリアメタル層51が介在されている点で異なる。
【0085】この場合、シンターによるAlの緩衝用電
極層44への侵入を防止することができるため、緩衝用
電極層44の厚みを薄くすることができ、転送電極41
a〜41d上の積層膜の高さをより低くすることができ
る。
【0086】第3の変形例に係るイメージセンサは、上
記実施例に係るイメージセンサとほぼ同じ構成を有する
が、図11に示すように、ストレージ部5における緩衝
用電極層44とその上層のシャント用配線層42との間
にP−SiN膜等の水素供給膜52が介在されている点
で異なる。この水素供給膜52は、図示の例では、緩衝
用電極層44上に形成された層間絶縁膜45上にプラズ
マCVD法にて形成されている。
【0087】一般に、Al遮光膜下にP−SiN膜等の
水素供給膜を形成することは、イメージ部3の場合、受
光部周端におけるAl遮光膜と基板間の厚みが増加する
ため、斜め入射光が転送チャネル領域に侵入しやすくな
り、スミアの増大を招くことになるが、この変形例にお
いては、上記水素供給膜52をイメージ部3には設け
ず、ストレージ部5のみに設けるようにしているため、
上記のようなスミアの増大はない。
【0088】反対に、ストレージ部5において、水素供
給膜52がシリコン基板21の近い部分に存することに
なるため、アニール処理時に水素供給膜52中の水素が
基板21側に効率よく拡散し、そのため水素アニール効
果が有効に働いて暗電流の低減がより効率よく行なわれ
ることになる。
【0089】FIT方式のイメージセンサにおいては、
ストレージ部5の暗電流が素子の特性を決めることなる
ため、この変形例のように、ストレージ部5のみに水素
供給膜52を設ければ、スミア特性は従来のままで、素
子の暗電流を低減することができる。
【0090】また、ストレージ部5には、イメージ部3
のような光を入射させるための構造を考慮する必要がな
いため、水素供給膜52として透明性のある膜に限定す
る必要はなく、膜の材質の選択性が向上し、より特性の
高い膜を選定するための自由度が上がるという効果もあ
る。
【0091】第4の変形例に係るイメージセンサは、上
記実施例に係るイメージセンサとほぼ同じ構成を有する
が、図12に示すように、ストレージ部5における緩衝
用電極層44とその上層のシャント用配線層42との間
に水素供給膜52が介在されている点と、ストレージ部
5における緩衝用電極層44とその上層のシャント用配
線層42とのコンタクト部46a〜46dに島状に形成
されたバリアメタル層51が介在されている点で異な
る。
【0092】この場合、上記第2の変形例に係るイメー
ジセンサの効果と、第3の変形例に係るイメージセンサ
の効果を合わせ持ったイメージセンサを得ることができ
る。
【0093】その他の変形例としては、イメージ部3を
第1の変形例の構造にし、ストレージ部5を第2の変形
例とする構造のものや、イメージ部3を第1の変形例の
構造にし、ストレージ部5を第3の変形例とする構造の
もの及びイメージ部3を第1の変形例の構造にし、スト
レージ部5を第4の変形例とする構造のものなど、種々
の変形例が考えられる。そして、これら変形例において
は、それぞれ採用した変形例の相乗効果を得ることがで
きる。
【0094】
【発明の効果】上述のように、本発明に係る固体撮像素
子によれば、撮像部における緩衝用の電極層による高さ
の問題を解消できると同時にバリアメタル層の形成範囲
を最小限にすることが可能となり、暗電流の増加を最小
限に抑えつつ感度の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る固体撮像素子をフレーム・インタ
ーライン転送(FIT)方式のイメージセンサに適用し
た実施例(以下、単に実施例に係るイメージセンサと記
す)を示す構成図である。
【図2】本実施例に係るイメージセンサのイメージ部の
構成を一部拡大して示す平面図である。
【図3】図2におけるA−A線上の断面図である。
【図4】図2におけるA−A線上の断面図である。
【図5】本実施例に係るイメージセンサのストレージ部
の構成を一部拡大して示す平面図である。
【図6】図5におけるC−C線上の断面図である。
【図7】図5におけるD−D線上の断面図である。
【図8】本実施例に係るイメージセンサの第1の変形例
におけるイメージ部の構成を一部拡大して示す平面図で
ある。
【図9】本実施例に係るイメージセンサの第2の変形例
におけるストレージ部の構成を一部拡大して示す平面図
である。
【図10】図9におけるE−E線上の断面図である。
【図11】本実施例に係るイメージセンサの第3の変形
例におけるストレージ部の構成を一部拡大して示す断面
図である。
【図12】本実施例に係るイメージセンサの第4の変形
例におけるストレージ部の構成を一部拡大して示す断面
図である。
【図13】従来例に係るイメージセンサのイメージ部の
構成を一部拡大して示す平面図である。
【図14】図13におけるF−F線上の断面図である。
【符号の説明】
1 受光部 2 垂直転送レジスタ(イメージ部) 3 イメージ部 4 垂直転送レジスタ(ストレージ部) 5 ストレージ部 11a〜11d 第1〜第4の転送電極 14 バリアメタル層(イメージ部) 15 シャント用配線層(イメージ部) 17 Al遮光膜 18 P−SiN膜 19a〜19d コンタクト部(イメージ部) 21 n形のシリコン基板 22 p形のウェル領域 24 n形の転送チャネル領域 25 p形のチャネルストッパ領域 26 p形の正孔蓄積領域 31 ゲート絶縁膜 41a〜41d 第1〜第4の転送電極(ストレージ
部) 42 シャント用配線層(ストレージ部) 44 緩衝用電極層 46a〜46d コンタクト部 47a〜47d コンタクト部 51 バリアメタル層(ストレージ部) 52 水素供給膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 27/148 H04N 5/335

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電荷蓄積期間に被写体からの入射光をそ
    の光量に応じた量の信号電荷に光電変換する撮像部と、 垂直帰線期間に一度に転送された上記撮像部からの信号
    電荷を水平走査期間に出力側に順次転送する蓄積部を有
    し、 上記撮像部は、複数の転送電極を一組とする転送電極群
    が配列形成され、上記転送電極群中、対応する転送電極
    をそれぞれシャントするシャント用配線層がバリアメタ
    ル層を介して形成され、 上記蓄積部は、複数の転送電極を一組とする転送電極群
    が配列形成され、上記転送電極群中、対応する転送電極
    をそれぞれシャントするシャント用配線層が緩衝電極層
    を介して形成されていることを特徴とする固体撮像素
    子。
  2. 【請求項2】 上記撮像部におけるバリアメタル層は、
    信号電荷の転送方向に沿って形成されていることを特徴
    とする請求項1記載の固体撮像素子。
  3. 【請求項3】 上記撮像部におけるバリアメタル層は、
    上記シャント用配線層と上記転送電極との接続部分のみ
    に形成されていることを特徴とする請求項1記載の固体
    撮像素子。
  4. 【請求項4】 上記蓄積部における緩衝電極層は、信号
    電荷の転送方向に沿って形成されていることを特徴とす
    る請求項1、2又は3記載の固体撮像素子。
  5. 【請求項5】 上記蓄積部におけるシャント用配線層
    は、下層の緩衝電極層とバリアメタル層を介して電気的
    に接続されていることを特徴とする請求項1〜4いずれ
    か1記載の固体撮像素子。
  6. 【請求項6】 上記蓄積部において、上記緩衝電極層と
    上記シャント用配線層との接続部分と、上記緩衝電極層
    と上記転送電極との接続部分とがそれぞれ別の位置に形
    成されていることを特徴とする請求項1〜5いずれか1
    記載の固体撮像素子。
  7. 【請求項7】 上記蓄積部におけるシャント用配線層と
    上記緩衝電極層との間に水素供給層が形成されているこ
    とを特徴とする請求項1〜6いずれか1記載の固体撮像
    素子。
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