JP3339047B2 - 光ピックアップ - Google Patents

光ピックアップ

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  • Semiconductor Lasers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ピックアップに
関し、特に、所謂リードフレーム型レーザ光源を用いた
光ピックアップに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、光ディスクに情報の記録及び/又
は再生を行う光ピックアップ用のレーザ光源としては、
所謂ステム型(CANタイプ)と呼ばれるものが使用さ
れている。このステム型レーザ光源10は、図1に示す
ように金属製のステム1上に図示しない半導体レーザ2
を構成し、これに窓3aを設けたケース3を溶接して密
封した構造を有しており、その構造上、一般に剛性が高
く、ステム1を基準として他の部材に安定的に取り付け
ることが比較的容易である。なお、4は半導体レーザに
電力を供給するリードである。
【0003】以下、ステム型レーザ光源10を用いて構
成した公知の光ピックアップの一例について図2を参照
して簡単に説明する。図2は、光ピックアップの構成を
模式的に示す平面図である。亜鉛ダイカスト等で構成さ
れた金属筐体11には、ステム型レーザ光源10、回折
格子12、ビームスプリッタ13、対物レンズ14、焦
点合わせ用の凹レンズ15、フォトディテクタ16等に
より構成されている。ステム型レーザ光源10から放射
されたレーザ光は回折格子12を経てビームスプリッタ
13で反射し、対物レンズ14で光ディスク18の情報
担持面に収束する。光ディスク18の情報担持面で変調
を受け反射されたレーザ光は、ビームスプリッタ13を
透過して凹レンズ15を介してフォトディテクタ16に
集光して情報の検出が行われる。なお、対物レンズ14
はサスペンション17により、光軸方向と、光ディスク
半径方向とに揺動自在に金属筐体11に懸架されてお
り、図示しないアクチュエータによって、フォーカシン
グ及びトラッキングの制御がなされる。
【0004】しかしながら、この所謂ステム型レーザ光
源10は光ピックアップを構成する部品の中で比較的コ
ストが高いため、これに代わって最近、図3に示すよう
な所謂リードフレーム型のレーザ光源20が開発され、
光ピックアップへの実用が試みられている。このリード
フレーム型レーザ光源20は、ニッケルメッキ等を施し
たリン青銅等の薄板を所定形状に打ち抜き加工して形成
した、半導体レーザ2を載置すべき部位、半導体レーザ
2に電力を供給するリード4、リードフレーム型レーザ
光源20全体を筐体(レーザ光源20と光学系との相対
位置を規定する筐体)に取り付けるための板状のフィン
5等からなるリードフレーム6と、このリードフレーム
6を一体に支持するようにインサート成型した樹脂モー
ルド7と、リードフレーム6の所定位置に銀ペースト等
により固着された半導体レーザ2とから大略構成されて
いる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】この所謂リードフレー
ム型レーザ光源は、それ自体の生産性が良くコストが安
いという特長があるが、レーザ光源全体を筐体に取り付
けるためのフィン5はリン青銅等の薄板(例えばt=
0.4mm)で構成されているため、一般に充分な強度
が得られず、筐体に安定した状態で取り付ける上で困難
を伴う。特に筐体がダイカストや樹脂モールド等のクリ
ープ特性を有する素材から成っている場合は、取付位置
の経時変化を生じないように取り付けることは極めて困
難である。また、リードフレーム型レーザ光源は、ステ
ム型レーザ光源に比べて放熱特性が悪いため、レーザ光
源の寿命を考慮すると、より効率的に放熱を実現するた
めの配慮が求められる。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の発明は、
樹脂モールドにより一体化されたリードフレーム上に半
導体レーザを設けると共に前記リードフレームの一部を
前記樹脂モールドから突出させて前記半導体レーザが放
射する光束の光軸と略平行する方向に、前記リードフレ
ームの両端に連続して形成された一対の板状の取り付け
部を有するリードフレーム型レーザ光源と、前記リード
フレーム型レーザ光源が放射した光束を光ディスク上に
集光すべき光学系と、前記リードフレーム型レーザ光源
と前記光学系との相対位置を規定し、前記半導体レーザ
が放射する光束の光軸と略平行する方向に、前記一対の
取り付け部を挿入する際の当接面を有するスリットを備
えた一対の金属筐体と、からなり、前記スリットは、前
記一対の取り付け部を取り付ける取付基準面とこの取付
基準面に対向する対向面とからなり、前記対向面は、前
記当接面の位置における前記取付基準面との間隔が前記
一対の取り付け部の厚さよりも狭くなるように傾斜して
おり、前記一対の金属筐体のスリットに前記一対の取り
付け部を挿入し、かしめて前記リードフレーム型レーザ
光源を固定した構成としたことを特徴とする光ピックア
ップを提供する。
【0007】第2の発明は、前記取付基準面又は前記対
向面の少なくとも一方に隣接する前記当接面に逃げ溝を
形成したことを特徴とする請求項1記載の光ピックアッ
プを提供する。
【0008】
【0009】
【0010】
【0011】
【発明の実施の形態】以下、図3、図4を参照して本発
明の実施の形態について説明する。本発明の光ピックア
ップは、先に図2を用いて説明した金属筐体11を一部
改良し、改良した金属筐体11に図3を用いて説明した
リードフレーム型レーザ光源20を、その位置の経時的
な変化を生じることなく安定且つ確実に取り付けること
ができるように構成したものであり、以下の説明では、
リードフレーム型レーザ光源20の取付部位について図
4(A)、(B)を用いて説明する。図4は、本発明に
おける、リードフレーム型レーザ光源20を取り付ける
べき金属筐体11の取付部を拡大して示す部分断面図で
あり、同図(A)は、リードフレーム型レーザ光源20
を取り付ける前の状態を示し、同図(B)は、フィン5
をかしめて取り付けた後の状態を示す。
【0012】先ず、図4(A)を参照して取付部の構成
について説明する。取付部はリードフレーム型レーザ光
源20のフィン5,5を挿入すべき一対(図4(A)で
は一方のみを示す。)のスリット21によって構成され
ている。そしてこのスリット21は、厚肉部22に形成
されてフィン5のほぼ全面を受ける広い取付基準平面2
2aとこの取付基準平面22aに対向して設けたリブ2
3とから構成される。リブ23は、厚肉部22に比べて
薄肉な略柱状の突起形状を有している。厚肉部22の取
付基準平面22aと対向するリブ23の面は、先端側か
ら取付基準平面22aと略平行な対向面23aと、肉逃
げ部23bと、スリット21の先端の当接面24に向か
って取付基準平面22aとの間隔が狭くなる斜面23c
とからなっている。25は当接面24の斜面23cと隣
接する部位に形成した逃げ溝である。
【0013】また、同図(A)の状態、即ち、リードフ
レーム型レーザ光源20を取り付ける前の状態におい
て、リブ23と取付基準平面22aとの間隔は、対向面
23aの部位ではフィン5の厚みより若干広く設定し、
斜面23cの部位では当接面24においてフィン5の厚
みより若干狭く設定してある。
【0014】次に、このような構成の取付部へのリード
フレーム型レーザ光源20の取付について説明する。先
ず、図4(A)の状態の取付部にリードフレーム型レー
ザ光源20のフィン5をその前端面が当接面24に当接
するまで左方から挿入する。この時、上に述べたよう
に、斜面23cは当接面24の位置における取付基準平
面22aとの間隔がフィン5の厚みより狭くなるように
構成された斜面であるから、フィン5はスリット21に
圧入された状態となって仮止めされ、フィン5の前端部
5aには図4(B)に示すようにfa方向の力が作用す
る。なお、この圧入の際、フィン5と斜面23cとの摺
動によって、斜面23cが削られて切り屑が生じた場合
でも、切り屑の多くは、逃げ溝25に押し込まれるた
め、フィン5の前端面を正しく当接面24に当接させ
て、挿入方向(光軸方向)に位置出しをすることができ
る。
【0015】この状態で、かしめジグによりリブ23を
変形させてフィン5の後端部5bをかしめると、フィン
5の後端部5bには、fb方向の力が作用し、フィン5
は図示のように微視的に見ると円弧状に変形した状態と
なる。この結果、フィン5に円弧状の変形として蓄えら
れた内部応力は、フィン5の中央部5cを中心に対称的
にそれぞれfa,fbと反対方向に反力が発生してリブ
5に作用することになる。そして、これらの反力による
リブ5のクリープ変形は前端部5aと後端部5bとで同
期して発生するため、クリープ変形の発生にも拘わらず
フィン5は取付基準平面22aに平行に保たれて経時的
に傾きを生じることがない。従って、半導体レーザ2か
ら放射される光束の方向Eも経時的に傾きを生じること
がなく、半導体レーザ2と金属筐体11に設けられた回
折格子12、ビームスプリッタ13、対物レンズ14等
々との相対位置関係が一義的に決定されることになる。
【0016】また、本発明の光ピックアップでは、上述
したようにリードレーム型レーザ光源20は、そのフィ
ン5が金属筐体11にかしめによって取り付けられるた
め、フィン5は取付基準平面22a及びリブ23に、か
しめ時の大きな力によって強圧されるため大きな真実接
触面積が得られることになり、放熱特性が改善されるこ
とになる。なお、上に説明した例では、逃げ溝25を当
接面24の斜面23cと隣接する部位に形成したが、必
要に応じて取付基準平面22aと隣接する部位又は両方
に設けても良い。
【0017】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の光ピック
アップによれば、光学系と半導体レーザとの相対位置を
規定する金属筐体としてクリープ特性のある材料を用い
た場合であっても、所謂リードフレーム型レーザ光源と
いう安価な部品を用いて光学系と半導体レーザとの相対
位置に経時的な変化を生じることなく安定且つ確実に取
り付けることができる。また、かしめにより金属筐体と
取付部位との間に大きな真実接触面積が得られため、放
熱特性が改善して半導体レーザの長寿命化に資するとい
う効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来用いられているステム型レーザ光源の構成
を示す斜視図である。
【図2】ステム型レーザ光源を用いた従来の光ピックア
ップの構成を模式的に示す平面図である。
【図3】本発明の光ピックアップに用いるリードフレー
ム型レーザ光源の構成を示す斜視図である。
【図4】本発明における、リードフレーム型レーザ光源
を取り付けるべき金属筐体の取付部を拡大して示す部分
断面図であり、(A)は、リードフレーム型レーザ光源
を取り付ける前の状態を示し、(B)は、フィンをかし
めて取り付けた後の状態を示す。
【符号の説明】
1 ステム 2 半導体レーザ 3 窓 4 リード 5 フィン 6 リードフレーム 7 樹脂モールド 10 ステム型レーザ光源 11 金属筐体 12 回折格子 13 ビームスプリッタ 14 対物レンズ 15 凹レンズ 16 フォトディテクタ 17 サスペンション 18 光ディスク 20 リードフレーム型レーザ光源 21 スリット 22 厚肉部 23 リブ 24 当接面 25 逃げ溝
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−275920(JP,A) 特開 平6−77593(JP,A) 特開 平7−326814(JP,A) 特開 平6−204604(JP,A) 実開 平2−54263(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11B 7/12 - 7/22 H01S 5/00 - 5/50

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】樹脂モールドにより一体化されたリードフ
    レーム上に半導体レーザを設けると共に前記リードフレ
    ームの一部を前記樹脂モールドから突出させて前記半導
    体レーザが放射する光束の光軸と略平行する方向に、前
    記リードフレームの両端に連続して形成された一対の板
    状の取り付け部を有するリードフレーム型レーザ光源
    と、 前記リードフレーム型レーザ光源が放射した光束を光デ
    ィスク上に集光すべき光学系と、 前記リードフレーム型レーザ光源と前記光学系との相対
    位置を規定し、前記半導体レーザが放射する光束の光軸
    と略平行する方向に、前記一対の取り付け部を挿入する
    際の当接面を有するスリットを備えた一対の金属筐体
    と、からなり、 前記スリットは、前記一対の取り付け部を取り付ける取
    付基準面とこの取付基準面に対向する対向面とからな
    り、前記対向面は、前記当接面の位置における前記取付
    基準面との間隔が前記一対の取り付け部の厚さよりも狭
    くなるように傾斜しており、 前記一対の金属筐体のスリットに前記一対の取り付け部
    を挿入し、かしめて前記リードフレーム型レーザ光源を
    固定した構成としたことを特徴とする光ピックアップ。
  2. 【請求項2】前記取付基準面又は前記対向面の少なくと
    も一方に隣接する前記当接面に逃げ溝を形成したことを
    特徴とする請求項1記載の光ピックアップ。
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