JP3337957B2 - 連続鋳造設備における注湯用ノズル - Google Patents

連続鋳造設備における注湯用ノズル

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JP3337957B2 JP27786197A JP27786197A JP3337957B2 JP 3337957 B2 JP3337957 B2 JP 3337957B2 JP 27786197 A JP27786197 A JP 27786197A JP 27786197 A JP27786197 A JP 27786197A JP 3337957 B2 JP3337957 B2 JP 3337957B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、薄板連続鋳造設備
における注湯用ノズルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、図13に示すように、薄板を連続
鋳造により製造する設備として、互いに平行に配置され
たモールドロール51,51とこれら両モールドロール
51,51の両端面に配置された短辺堰52とにより形
成される溶鋼溜53内に溶鋼Mを注湯用ノズル54を介
して注入し、両モールドロール51,51間の狭い隙間
(キス部ともいう)から薄い鋳片Sを引き抜き、薄板を
製造するようにしたツインロール式のものがある。
【0003】ところで、上記注湯用ノズル54は、図1
4および図15に示すように、底壁部61aを有する筒
状体61の側壁部61bの下方位置に、一対の供給穴6
2が互いに180度対称位置で形成されたものであり、
しかもその供給穴62の形状はストレートに、すなわち
穴全長に亘って同一の径にされていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記注湯用ノ
ズル54の構成によると、一対のモールドロール51,
51と短辺堰52とにより形成される溶鋼溜53の溶鋼
M内に浸漬された状態で、筒状体61の供給穴62から
供給された溶鋼Mは、モールドロール51の軸心に沿っ
て下方に広がるように早く流れ、図16に示すように、
モールドロール51の冷却により形成された凝固シェル
が再溶解されて温度むらが生じて鋳片Sすなわち薄板の
表面に模様ができるという問題があった。
【0005】そこで、本発明は、薄板の表面に模様が生
じないようにし得る連続鋳造設備における注湯用ノズル
を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の連続鋳造設備における注湯用ノズルは、互
いに平行に配置された左右一対のモールドロールとこれ
ら両モールドロールの両端面にそれぞれ配置された短辺
堰とにより形成される溶鋼溜内に溶鋼を供給する注湯用
ノズルであって、底壁部を有するとともに内部に溶鋼を
案内する案内通路が形成された筒状体の側壁部に、互い
に対称位置で一対の供給穴を形成するとともに、これら
各供給穴の内周側口径よりも外周側口径を小さくしたも
のであり、また上記筒状体を、溶鋼供給源側に接続され
る管状接続部と、この接続部に連通されるとともに供給
穴が形成された筒状部とから構成するとともに、この筒
状部の内径を接続部の内径よりも大きくしたものであ
り、さらに上記筒状体の側壁部に形成される一対の供給
穴の正面視形状を円形または長円形にしたものである。
【0007】上記の各構成によると、筒状体に形成され
る溶鋼の円形または長円形の供給穴の内周側口径よりも
外周側口径を小さくしたので、溶鋼が放出される範囲が
絞られて、モールドロール表面での流速が緩やかにな
り、したがってロール表面の凝固シェルの再溶解が殆ど
生じなくなり、鋳片すなわち薄板の表面に模様が発生す
るのを防止される。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の第1の実施の形態
における注湯用ノズルを、図1〜図7に基づき説明す
る。
【0009】図1において、1は薄板連続鋳造設備にお
けるツインロール式のモールドで、互いに平行に配置さ
れた左右一対のモールドロール2,2と、これら両モー
ルドロール2,2の両端面にそれぞれ配置されて上記両
モールドロール2,2と協働して溶鋼溜3を形成する短
辺堰4とから構成されている。そして、この連続鋳造設
備においては、上記モールド1の溶鋼溜3に溶鋼Mを供
給するための注湯用ノズル5が具備されている。
【0010】この注湯用ノズル5は、図2および図3に
示すように、底壁部11aを有するとともに内部に溶鋼
Mを案内するための通路(案内通路)12が形成された
筒状体11により構成されるとともに、この筒状体11
の側壁部11bの下部には、互いに対称位置(反対位
置)で一対の供給穴13が形成され、さらにこの一対の
供給穴13は、正面視形状が円形にされるとともに筒状
体11の内周側口径D1よりも外周側口径D2が小さくさ
れたテーパ状に形成されている。
【0011】上記の注湯用ノズル5を使用して連続鋳造
を行わせた場合、ノズルの筒状体11の先端である下端
部に形成された供給穴13の内周側口径D1が外周側口
径D2よりも大きく、すなわち外周側の口径が小さく絞
られているため、従来のストレートの場合に比べて、狭
い範囲内でかつロール表面に沿って溶鋼Mが放出される
ため、ロール表面付近での溶鋼流速が遅くなる。
【0012】したがって、モールドロール2の表面に形
成された凝固シェルの再溶解が殆ど発生しなくって温度
むらが生じないため、両モールドロール2,2間から引
き抜かれる鋳片S、すなわち薄板の表面に模様が発生す
るのが防止される。
【0013】ここで、本発明の注湯用ノズルと従来の注
湯用ノズルとを使用した場合のモールドロール表面の溶
鋼の速度を、水モデルの実験により測定した結果につい
て説明する。
【0014】まず、図4および図5に示すように、測定
箇所は、モールドロール2の表面に沿って上下に所定間
隔置きでかつ軸心方向に沿って所定間隔置きで、複数箇
所(例えば、4×5=20箇所)とした。なお、この測
定条件として、鋳造速度が40m/minの場合に相当す
る。
【0015】そして、上記各測定箇所にて、ノズルから
の距離と溶鋼湯面からの距離との関係と、溶鋼の流速を
測定した等速線図を図6に示す。なお、(a)は本実施
の形態におけるテーパ状の供給穴の場合を示し、(b)
は従来のストレートの供給穴の場合を示す。
【0016】この図6から分かるように、本実施の形態
の場合の方が、従来の場合よりも、溶鋼Mの流速が低下
(緩速化)するとともに変動が小さくなっているのがよ
く分かる。
【0017】また、所定の箇所(図4のa点)における
時間の経過に対する溶鋼の流速を調べたグラフを、図7
に示しておく。この場合も、(a)は本実施の形態にお
けるテーパ状の供給穴の場合を示し、(b)は従来のス
トレートの供給穴の場合を示す。
【0018】やはり、本第1の実施の形態の場合の方
が、従来の場合よりも、溶鋼の流速が低下しているのが
よく分かる。次に、本発明の第2の実施の形態における
注湯用ノズルを、図8〜図12に基づき説明する。
【0019】この第2の実施の形態における注湯用ノズ
ルは、図8〜図10に示すように、溶鋼供給源(例え
ば、タンディッシュ)に接続されて溶鋼を案内する第1
通路(案内通路)22aを有する管状接続部22と、こ
の管状接続部22の下方に接続されて底壁部23aを有
しかつ上記第1通路22aに連通されて内部に溶鋼を案
内する第2通路(案内通路)23cが形成された筒状部
23とからなる筒状体21により構成され、しかもこの
筒状部23の側壁部23bの下部には、互いに対称位置
(反対位置)で一対の供給穴24が形成され、またこれ
ら各供給穴24は、正面視形状が縦に長い長円形(場合
によっては、横に長い長円形でもよい)にされるととも
に筒状部23の内周側口径(円部における口径)D3
外周側口径(円部における口径)D4よりも大きくされ
たテーパ状に形成され、さらに上記筒状部23の第2通
路23cの内径d2は上記管状接続部22の第1通路2
2aの内径d1よりも大きく(太く)されている。
【0020】この場合も、上述した第1の実施の形態と
同様の効果が発揮される。すなわち、この注湯用ノズル
を使用して連続鋳造を行わせた場合、ノズルの筒状部2
3の先端である下端部に形成された供給穴24の内周側
口径D3が外周側口径D4よりも大きくすなわち外周側の
口径が小さく絞られているため、従来のストレートの場
合に比べて、狭い範囲内でかつロール表面に沿って溶鋼
が放出されるため、ロール表面付近での溶鋼流速が遅く
なり、したがってモールドロールの表面に形成された凝
固シェルの再溶解が殆ど発生しなくって温度むらが生じ
ないため、両モールドロール間から引き抜かれる鋳片、
すなわち薄板の表面に模様が発生するのが防止される。
さらに、筒状部の横断面積が接続部のそれよりも大きく
なっているので、ノズルの上流部にあるスライド弁(図
示せず、溶鋼流量調整弁ともいう)によって生じる脈動
流を緩和することができる。
【0021】ここで、本第2の実施の形態に係る注湯用
ノズルと従来の注湯用ノズルとを使用した場合のモール
ドロール表面の溶鋼の速度を、水モデルの実験により測
定した結果について説明する。
【0022】なお、測定箇所は、第1の実施の形態で説
明した場合と同様に(図4および図5に示す)、モール
ドロールの表面に沿って上下に所定間隔置きでかつ軸心
方向に沿って所定間隔置きで、複数箇所(例えば、4×
5=20箇所)とした。なお、この測定条件として、鋳
造速度が40m/minの場合に相当する。
【0023】そして、上記各測定箇所にて、ノズルから
の距離と溶鋼湯面からの距離との関係と、溶鋼の流速を
測定した等速線図を図11に示す。この図11から分か
るように、本第2の実施の形態の場合の方が、従来の場
合[図6の(b)]よりも、溶鋼の流速が低下(緩速
化)するとともに変動が小さくなっているのがよく分か
る。
【0024】また、所定の箇所(図4のa点)における
時間の経過に対する溶鋼の流速を調べたグラフを、図1
2に示す。この場合も、本第2の実施の形態の場合の方
が、従来の場合よりも、溶鋼の流速が低下しているのが
よく分かる。
【0025】
【発明の効果】以上のように、本発明の各構成による
と、円形または長円形にされた溶鋼の供給穴の形状を、
内周側口径よりも外周側口径を小さくしたので、溶鋼が
放出される範囲が絞られるため、モールドロール表面で
の流速が緩やかになり、したがってロール表面の凝固シ
ェルの再溶解が殆ど生じなくなるため、両モールドロー
ルより引き抜かれた鋳片すなわち薄板の表面に、製品の
品質の劣化となる模様の発生を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態におけるモールドの
概略構成を示す断面図である。
【図2】同第1の実施の形態における注湯用ノズルの要
部断面図である。
【図3】図2のA−A断面図である。
【図4】同第1の実施の形態の水モデルの実験における
溶鋼溜内の溶鋼の流速箇所を示す断面図である。
【図5】図4のB−B断面図である。
【図6】同第1の実施の形態の水モデルの実験における
溶鋼溜内の溶鋼の等速線図で、(a)は本実施の形態の
ノズルを使用した場合を示し、(b)は従来のノズルを
使用した場合を示す。
【図7】同第1の実施の形態の水モデルの実験における
溶鋼溜内の所定箇所における流速の時間経過を示すグラ
フで、(a)は本実施の形態のノズルを使用した場合を
示し、(b)は従来のノズルを使用した場合を示す。
【図8】本発明の第2の実施の形態における注湯用ノズ
ルの半断面図である。
【図9】図8のC−C矢視図である。
【図10】図8のD−D断面図である。
【図11】同第2の実施の形態の水モデルの実験におけ
る溶鋼溜内の溶鋼の等速線図である。
【図12】同第2の実施の形態の水モデルの実験におけ
る溶鋼溜内の所定箇所における流速の時間経過を示すグ
ラフである。
【図13】従来例におけるモールドの概略構成を示す斜
視図である。
【図14】従来例における注湯用ノズルの要部断面図で
ある。
【図15】図14のE−E断面図である。
【図16】従来例における凝固シェルおよび鋳片を示す
断面図である。
【符号の説明】
1 モールド 2 モールドロール 3 溶鋼溜 4 短辺堰 5 注湯用ノズル 11 筒状体 11a 底壁部 11b 側壁部 12 通路 13 供給穴 21 筒状体 22 管状接続部 23 筒状部 23a 底壁部 23b 側壁部 24 供給穴
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−600(JP,A) 実開 平6−66846(JP,U) 実開 昭62−10942(JP,U) 実開 平6−550(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B22D 11/06 330 B22D 11/10 330

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】互いに平行に配置された左右一対のモール
    ドロールとこれら両モールドロールの両端面にそれぞれ
    配置された短辺堰とにより形成される溶鋼溜内に溶鋼を
    供給する注湯用ノズルであって、底壁部を有するととも
    に内部に溶鋼を案内する案内通路が形成された筒状体の
    側壁部に、互いに対称位置で一対の供給穴を形成すると
    ともに、これら各供給穴の内周側口径よりも外周側口径
    を小さくしたことを特徴とする連続鋳造設備における注
    湯用ノズル。
  2. 【請求項2】筒状体を、溶鋼供給源側に接続される管状
    接続部と、この接続部に連通されるとともに供給穴が形
    成された筒状部とから構成するとともに、この筒状部の
    内径を接続部の内径よりも大きくしたことを特徴とする
    請求項1記載の連続鋳造設備における注湯用ノズル。
  3. 【請求項3】筒状体に形成される一対の供給穴の正面視
    形状を円形または長円形にしたことを特徴とする請求項
    1または2に記載の連続鋳造設備における注湯用ノズ
    ル。
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