JP3093606B2 - 双ベルト式連続鋳造機用ノズル - Google Patents
双ベルト式連続鋳造機用ノズルInfo
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- JP3093606B2 JP3093606B2 JP07132609A JP13260995A JP3093606B2 JP 3093606 B2 JP3093606 B2 JP 3093606B2 JP 07132609 A JP07132609 A JP 07132609A JP 13260995 A JP13260995 A JP 13260995A JP 3093606 B2 JP3093606 B2 JP 3093606B2
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- Japan
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- continuous casting
- casting machine
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- discharge port
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- Continuous Casting (AREA)
- Casting Support Devices, Ladles, And Melt Control Thereby (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は薄鋳片の連続鋳造を行う
双ベルト式連続鋳造機に用いられるフラットノズルにお
いて、ノズルから吐出された噴流を効率良く減衰させ、
凝固シェルの均一成長をはかり鋳片の縦割れを防止する
ノズルに関する。
双ベルト式連続鋳造機に用いられるフラットノズルにお
いて、ノズルから吐出された噴流を効率良く減衰させ、
凝固シェルの均一成長をはかり鋳片の縦割れを防止する
ノズルに関する。
【0002】
【従来の技術】双ベルト式連続鋳造機は、薄肉鋳片を製
造する連鋳機であり、使用する注入ノズルの形状は、一
般的に、モールドの形状が薄く偏平であるために、ノズ
ル厚みもそれに対応して薄く偏平筒状とすることが多
い。この従来のノズルによる注入では、モールド厚みが
薄いためにノズル吐出噴流が十分に減衰する前に凝固シ
ェルをアタックし、凝固シェル成長の不均一を芽とした
鋳片の縦割れが多発する傾向にあった。従って、この鋳
片の縦割れ防止のためにはノズルからの吐出流を改善す
る対策がぜひとも必要であり、その要望が求められてい
た。
造する連鋳機であり、使用する注入ノズルの形状は、一
般的に、モールドの形状が薄く偏平であるために、ノズ
ル厚みもそれに対応して薄く偏平筒状とすることが多
い。この従来のノズルによる注入では、モールド厚みが
薄いためにノズル吐出噴流が十分に減衰する前に凝固シ
ェルをアタックし、凝固シェル成長の不均一を芽とした
鋳片の縦割れが多発する傾向にあった。従って、この鋳
片の縦割れ防止のためにはノズルからの吐出流を改善す
る対策がぜひとも必要であり、その要望が求められてい
た。
【0003】双ベルト式連続鋳造機用ノズルについて
は、例えば、特開平4−37446号にはノズルの付着
物の発生を防止して、操業の安定を図るために、ノズル
の厚みを形成する側の先端部外側に下方向にテーパ部を
設けることが開示されている。また、特開平5−261
498には、浸漬ノズルとベルト間の溶鋼の停滞を解消
し、ノズル外面への地金の付着防止を図るため、断面長
方形の底部に吐出口を有する浸漬ノズルの浸漬部分の側
面に鋳型方向に延びたスリットを設けることが開示され
ている。
は、例えば、特開平4−37446号にはノズルの付着
物の発生を防止して、操業の安定を図るために、ノズル
の厚みを形成する側の先端部外側に下方向にテーパ部を
設けることが開示されている。また、特開平5−261
498には、浸漬ノズルとベルト間の溶鋼の停滞を解消
し、ノズル外面への地金の付着防止を図るため、断面長
方形の底部に吐出口を有する浸漬ノズルの浸漬部分の側
面に鋳型方向に延びたスリットを設けることが開示され
ている。
【0004】さらにまた、特開平4−284953に
は、鋳片の湯皺、スカム等の巻き込み疵を防止するた
め、湯面の溶鋼流速を500〜1200mm/sにする
ことが開示されている。しかし、鋳片の縦割れ防止のた
めにノズル吐出流を改善する対策となる具体的なノズル
吐出口形状に関する開示は何れにも記載されていない。
また、本発明者らが先に発明し公開された特開平6−1
82500には、同様の目的でノズルの吐出口形状を工
夫したノズルの記載があるが、このノズルはノズル全体
にわたって、その形状に細かな制約がなされており、ノ
ズル製作にあたって非常な無理が伴うものであり、製造
上、使用上その実現が困難視されていた。
は、鋳片の湯皺、スカム等の巻き込み疵を防止するた
め、湯面の溶鋼流速を500〜1200mm/sにする
ことが開示されている。しかし、鋳片の縦割れ防止のた
めにノズル吐出流を改善する対策となる具体的なノズル
吐出口形状に関する開示は何れにも記載されていない。
また、本発明者らが先に発明し公開された特開平6−1
82500には、同様の目的でノズルの吐出口形状を工
夫したノズルの記載があるが、このノズルはノズル全体
にわたって、その形状に細かな制約がなされており、ノ
ズル製作にあたって非常な無理が伴うものであり、製造
上、使用上その実現が困難視されていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は前記の従来の
問題を解決するためになされたもので、ノズル吐出部の
簡単な形状変更により、ノズルからの吐出噴流を効率良
く減衰させることで凝固シェルへの衝突流を弱め、凝固
シェルの再溶解を防止し、縦割れの芽となる凝固の不均
一を解消することを目的としてなされたものである。す
なわち、ノズル吐出口の形状を改善しノズルからの吐出
噴流を効率良く減衰させることで、鋳片の縦割れを防止
する方法を提供するものである。
問題を解決するためになされたもので、ノズル吐出部の
簡単な形状変更により、ノズルからの吐出噴流を効率良
く減衰させることで凝固シェルへの衝突流を弱め、凝固
シェルの再溶解を防止し、縦割れの芽となる凝固の不均
一を解消することを目的としてなされたものである。す
なわち、ノズル吐出口の形状を改善しノズルからの吐出
噴流を効率良く減衰させることで、鋳片の縦割れを防止
する方法を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記課題を解
決するもので、その要旨とするところは、ノズル内の断
面形状は、所要部全長にわたり吐出口まで偏平筒状であ
るストレート型のフラット形状を有し、ノズル吐出口下
端コーナー部は鋳型短辺側に対して曲線形状を付与せし
めると共に、ノズル中央内部のノズル深さ方向に仕切り
壁を設けたノズルであり、また吐出口下端コーナー部に
設ける切り込み深さおよび長さを特定したノズルであ
り、さらにはこのノズルを、1個または鋳型長辺方向に
複数個並列に鋳型内に設置された双ベルト式連続鋳造機
用ノズルにある。
決するもので、その要旨とするところは、ノズル内の断
面形状は、所要部全長にわたり吐出口まで偏平筒状であ
るストレート型のフラット形状を有し、ノズル吐出口下
端コーナー部は鋳型短辺側に対して曲線形状を付与せし
めると共に、ノズル中央内部のノズル深さ方向に仕切り
壁を設けたノズルであり、また吐出口下端コーナー部に
設ける切り込み深さおよび長さを特定したノズルであ
り、さらにはこのノズルを、1個または鋳型長辺方向に
複数個並列に鋳型内に設置された双ベルト式連続鋳造機
用ノズルにある。
【0007】
【作用】本発明の作用について以下詳細に説明する。従
来の吐出口下端部が全長にわたってストレート形のノズ
ルでは、ノズル直下で凝固シェル厚が薄くなる傾向にあ
る。これは、ノズル直下の溶鋼流速が大きく、凝固シェ
ルが速い溶鋼流によって洗われシェルがアタックされた
状態となって、凝固シェルの再溶解あるいは成長の遅れ
が発生することで引き起こされる。鋳片の縦割れは、こ
の凝固シェル成長の遅れた箇所を芽として発生するもの
と考えられている。
来の吐出口下端部が全長にわたってストレート形のノズ
ルでは、ノズル直下で凝固シェル厚が薄くなる傾向にあ
る。これは、ノズル直下の溶鋼流速が大きく、凝固シェ
ルが速い溶鋼流によって洗われシェルがアタックされた
状態となって、凝固シェルの再溶解あるいは成長の遅れ
が発生することで引き起こされる。鋳片の縦割れは、こ
の凝固シェル成長の遅れた箇所を芽として発生するもの
と考えられている。
【0008】また、特に鋳片においてノズルエッジ(コ
ーナー部)に相当する位置での凝固シェル成長の遅れが
著しく見られる。これは、ノズル吐出流によって形成さ
れた渦が、反転流となってメニスカス部では注入ノズル
へ向かう流れとなり、注入ノズルへ衝突する流れが形成
されることに起因するものである。すなわち、この反転
流がノズル吐出流と衝突するため、ノズル吐出流の速度
ベクトルがベルト(鋳型長辺側)方向へ曲げられ、ノズ
ル吐出流が凝固シェルをアタックすることとなる。従っ
て、この現象はノズルエッジ部特有のものであり、ノズ
ルエッジ部へ何らかの工夫が必要となっている。
ーナー部)に相当する位置での凝固シェル成長の遅れが
著しく見られる。これは、ノズル吐出流によって形成さ
れた渦が、反転流となってメニスカス部では注入ノズル
へ向かう流れとなり、注入ノズルへ衝突する流れが形成
されることに起因するものである。すなわち、この反転
流がノズル吐出流と衝突するため、ノズル吐出流の速度
ベクトルがベルト(鋳型長辺側)方向へ曲げられ、ノズ
ル吐出流が凝固シェルをアタックすることとなる。従っ
て、この現象はノズルエッジ部特有のものであり、ノズ
ルエッジ部へ何らかの工夫が必要となっている。
【0009】そこで、本発明者らはノズルの吐出形状に
ついて種々の研究、検討を重ねた結果、最適なノズル吐
出形状を見出すに至った。それは、ノズルエッジ部での
ノズル吐出流が、反転流に衝突され影響される程度を極
力小さくし、なおかつノズル吐出流の速度の減衰を効率
よく促進させるため、ノズル下端コーナー部の形状を、
該ノズル厚み方向に一様な曲線状とすれば、この目的が
達せられるとの結論を得たものである。
ついて種々の研究、検討を重ねた結果、最適なノズル吐
出形状を見出すに至った。それは、ノズルエッジ部での
ノズル吐出流が、反転流に衝突され影響される程度を極
力小さくし、なおかつノズル吐出流の速度の減衰を効率
よく促進させるため、ノズル下端コーナー部の形状を、
該ノズル厚み方向に一様な曲線状とすれば、この目的が
達せられるとの結論を得たものである。
【0010】これらの事実を把握するために、本発明者
らはノズル下端コーナー部を曲線状とした効果につい
て、水モデル実験でその事実を確認したので、その結果
について以下説明する。水モデル実験は、実機との相似
則を満たすため1/1スケールで実施し、ノズル吐出流
の流速分布を測定することで、その効果を定量化した。
らはノズル下端コーナー部を曲線状とした効果につい
て、水モデル実験でその事実を確認したので、その結果
について以下説明する。水モデル実験は、実機との相似
則を満たすため1/1スケールで実施し、ノズル吐出流
の流速分布を測定することで、その効果を定量化した。
【0011】図5は600mm幅の従来型の吐出面スト
レート型ノズル1本を、1300mm幅のモールド中央
に設置して注入した場合であり、鋳造速度7m/min
におけるノズル吐出流の流速分布を示す。モールドの厚
み方向にベルトから5mmピッチで、モールド中央方向
に速度分布を測定すると、ベルトから5mmの位置でみ
た場合、ノズルエッジ直下の吐出流速がノズル中央部直
下と比べ著しく大きいことが分かる。
レート型ノズル1本を、1300mm幅のモールド中央
に設置して注入した場合であり、鋳造速度7m/min
におけるノズル吐出流の流速分布を示す。モールドの厚
み方向にベルトから5mmピッチで、モールド中央方向
に速度分布を測定すると、ベルトから5mmの位置でみ
た場合、ノズルエッジ直下の吐出流速がノズル中央部直
下と比べ著しく大きいことが分かる。
【0012】これに対し、同一条件の下、ノズル下端コ
ーナー部の形状を、半径50mmの曲線状とした場合の
速度分布を図6に示す。測定点は図5と同じであり、ノ
ズルエッジ直下の吐出流速は、ノズル中央直下と相似系
の速度分布をしており、ベルトから5mmの位置でみて
も、ノズル直下の流速は、ノズル中央直下と等しい速度
まで改善できている。
ーナー部の形状を、半径50mmの曲線状とした場合の
速度分布を図6に示す。測定点は図5と同じであり、ノ
ズルエッジ直下の吐出流速は、ノズル中央直下と相似系
の速度分布をしており、ベルトから5mmの位置でみて
も、ノズル直下の流速は、ノズル中央直下と等しい速度
まで改善できている。
【0013】さらに、上記と同一条件の下で、表1に示
した各条件の吐出口下端コーナー部形状を有するノズル
にて実験を行い、ベルトから5mmの位置での速度にて
ノズル形状を評価した。同表の水準1では、ノズルエッ
ジ直下の流速の減衰効果はみられるが、曲線の大きさが
小さいため、ノズル中央直下レベルに到達するには至っ
ていない。一方、水準3では、十分な減衰効果は得られ
ているが、垂直方向の切り込み深さが大きく溶鋼の吐出
がメニスカス近くから行われるため、メニスカスを乱
し、鋳片への湯皺の発生が懸念される。水準2,4,5
ではメニスカスの乱れも小さく、吐出流の十分な減衰が
促進されている。
した各条件の吐出口下端コーナー部形状を有するノズル
にて実験を行い、ベルトから5mmの位置での速度にて
ノズル形状を評価した。同表の水準1では、ノズルエッ
ジ直下の流速の減衰効果はみられるが、曲線の大きさが
小さいため、ノズル中央直下レベルに到達するには至っ
ていない。一方、水準3では、十分な減衰効果は得られ
ているが、垂直方向の切り込み深さが大きく溶鋼の吐出
がメニスカス近くから行われるため、メニスカスを乱
し、鋳片への湯皺の発生が懸念される。水準2,4,5
ではメニスカスの乱れも小さく、吐出流の十分な減衰が
促進されている。
【0014】
【表1】
【0015】図1に本発明におけるノズルの一例として
正面断面図を示し、図2に平面図(a)、側面断面図
(b)、下面図(c)を示した。図1、図2のごとく、
ノズルの上面にはタンデッシュから湯口部2とノズル注
入口1があり、通常タンデッシュノズルが注入口1に挿
着されて溶鋼が注入される。ノズル本体の注湯部3は仕
切り壁4によって分流されてモールド内へ噴流するよう
になっている。またノズルの下端はコーナー部5の形状
が円弧状になっており、ノズル吐出孔8は下方部から下
端部にかけて一定の割合で減少するくの字形断面となっ
ており、図2の下面図(c)に示す如くノズル先端部6
からは両側に設けられた吐出口9から溶鋼は分流され
る。
正面断面図を示し、図2に平面図(a)、側面断面図
(b)、下面図(c)を示した。図1、図2のごとく、
ノズルの上面にはタンデッシュから湯口部2とノズル注
入口1があり、通常タンデッシュノズルが注入口1に挿
着されて溶鋼が注入される。ノズル本体の注湯部3は仕
切り壁4によって分流されてモールド内へ噴流するよう
になっている。またノズルの下端はコーナー部5の形状
が円弧状になっており、ノズル吐出孔8は下方部から下
端部にかけて一定の割合で減少するくの字形断面となっ
ており、図2の下面図(c)に示す如くノズル先端部6
からは両側に設けられた吐出口9から溶鋼は分流され
る。
【0016】図3は図1とは異なる型式の本発明ノズル
の先端部の一部拡大概略図であり、(a)は平面図、
(b)は下面図である。図3ではノズル先端のコーナー
部の円弧状の形状が、ノズル下端部で曲線部と合体され
た形状となり、中央部側に大きく切り込んだ形となって
おり、その切り込み深さ(H)および切り込み長さ
(L)を示した。
の先端部の一部拡大概略図であり、(a)は平面図、
(b)は下面図である。図3ではノズル先端のコーナー
部の円弧状の形状が、ノズル下端部で曲線部と合体され
た形状となり、中央部側に大きく切り込んだ形となって
おり、その切り込み深さ(H)および切り込み長さ
(L)を示した。
【0017】前述の結果、ノズル吐出口下端コーナー部
に設ける曲線形状としては、円弧形状、またこれらの形
状と滑らかな曲線を描いて合体形成する、ノズル形状を
とることが良好であることが判る。またこれらの形状を
付与するのにはある制約が存在し、その適正化により曲
線を設けた効果が一層増長される。この制約は図3に示
す如く、ノズル垂直方向に対する切り込み深さ(H)に
おいて、40〜60mmであり、ノズル水平方向に対す
る切り込み長さ(L)では、40〜300mmである。
に設ける曲線形状としては、円弧形状、またこれらの形
状と滑らかな曲線を描いて合体形成する、ノズル形状を
とることが良好であることが判る。またこれらの形状を
付与するのにはある制約が存在し、その適正化により曲
線を設けた効果が一層増長される。この制約は図3に示
す如く、ノズル垂直方向に対する切り込み深さ(H)に
おいて、40〜60mmであり、ノズル水平方向に対す
る切り込み長さ(L)では、40〜300mmである。
【0018】さらに、本発明は、図7に示すように二本
のノズルによる鋳造においても試験を行い、同等の効果
が得られることを確認した。二本のノズルで溶鋼を注入
した場合、モールド内には短辺部に加えノズル間に相当
する位置にも、渦が発生するため、下端コーナー部の曲
線形状は、二本のノズルそれぞれに、ノズルのモールド
中央側と短辺側の両方に必要である。
のノズルによる鋳造においても試験を行い、同等の効果
が得られることを確認した。二本のノズルで溶鋼を注入
した場合、モールド内には短辺部に加えノズル間に相当
する位置にも、渦が発生するため、下端コーナー部の曲
線形状は、二本のノズルそれぞれに、ノズルのモールド
中央側と短辺側の両方に必要である。
【0019】
【実施例】以下本発明を実施例に基づいて、その詳細を
説明する。図4は本発明の1実施例での双ベルト式連続
鋳造機による鋳造中の概要を示す概念図である。ベルト
式連続鋳造機では、タンデッシュ1からの溶鋼11はタ
ンデッシュの上ノズル12、スライディングノズル1
3、下ノズル14を通ってフラットノズル15に注入さ
れ、仕切板によって分流し、溶鋼噴流16となる。フラ
ットノズルの吐出口下端コーナー部の形状は、先に示し
た表1の水準4に示す曲線形とした。
説明する。図4は本発明の1実施例での双ベルト式連続
鋳造機による鋳造中の概要を示す概念図である。ベルト
式連続鋳造機では、タンデッシュ1からの溶鋼11はタ
ンデッシュの上ノズル12、スライディングノズル1
3、下ノズル14を通ってフラットノズル15に注入さ
れ、仕切板によって分流し、溶鋼噴流16となる。フラ
ットノズルの吐出口下端コーナー部の形状は、先に示し
た表1の水準4に示す曲線形とした。
【0020】図8は本発明実施例のノズルおよび従来の
ストレートノズルを使用して実鋳造テストを行った時の
縦割れ発生量を比較したものである。実施例および比較
例から明らかなように、本発明による適切な吐出口下端
コーナー部を有したノズルで注湯されて製造された鋳片
には、縦割れの発生が皆無であり、良好な製品が得られ
た。
ストレートノズルを使用して実鋳造テストを行った時の
縦割れ発生量を比較したものである。実施例および比較
例から明らかなように、本発明による適切な吐出口下端
コーナー部を有したノズルで注湯されて製造された鋳片
には、縦割れの発生が皆無であり、良好な製品が得られ
た。
【0021】
【発明の効果】本発明によって、フラットノズル直下の
吐出流が抑制され、幅方向の溶鋼流速が均一になり、初
期凝固の均一化が図られ、このことによって鋳片表面の
縦割れが防止され、ベルト式連続鋳造機による鋳造作業
の安定化と品質向上が達成されることになり、工業的な
貢献度に大きく寄与している。
吐出流が抑制され、幅方向の溶鋼流速が均一になり、初
期凝固の均一化が図られ、このことによって鋳片表面の
縦割れが防止され、ベルト式連続鋳造機による鋳造作業
の安定化と品質向上が達成されることになり、工業的な
貢献度に大きく寄与している。
【図1】本発明の一実施例を示す正面図
【図2】図1における(a)平面図,(b)側面図,
(d)下面図
(d)下面図
【図3】本発明の他の実施例を示すノズル下端部の拡大
図であり、(a)正面図,(b)下面図
図であり、(a)正面図,(b)下面図
【図4】双ベルト式連続鋳造機の鋳造状況を示す概念図
【図5】従来型ストレートノズルの吐出流流速分布図
【図6】本発明例ノズルの吐出流流速分布図
【図7】2本のノズルを使用した双ベルト式連続鋳造機
の鋳造状況を示す概念図
の鋳造状況を示す概念図
【図8】従来型ストレートノズルと本発明例ノズルにお
ける鋳片の縦割れ発生長さを示す図
ける鋳片の縦割れ発生長さを示す図
1 注入口 2 湯口部 3 注湯部 4 仕切り壁 5 コーナー部 6 ノズル先端 7 湯口傾斜部 8 吐出孔内面 9 吐出孔外観 10 タンデッシュ 11 溶鋼 12 上ノズル 13 スライディングノズル 14 下ノズル 15 フラットノズル 16 溶鋼噴流 H:切り込み深さ L:切り込み長さ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−190511(JP,A) 特開 平6−182500(JP,A) 特開 平3−207557(JP,A) 特開 平1−293942(JP,A) 特開 平8−39208(JP,A) 特開 平5−261498(JP,A) 特開 昭58−47545(JP,A) 特開 平8−300115(JP,A) 特開 平8−150450(JP,A) 特開 平8−117937(JP,A) 特開 平8−117936(JP,A) 特開 平8−71715(JP,A) 特開 平8−71718(JP,A) 特開 平7−284892(JP,A) 特開 平7−284884(JP,A) 特開 平6−246402(JP,A) 特開 平4−187350(JP,A) 特開 平4−41053(JP,A) 特開 平4−37444(JP,A) 特開 平4−37443(JP,A) 特開 平3−207556(JP,A) 特開 平1−289545(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B22D 11/10 330 B22D 11/06 340 B22D 41/50 520
Claims (4)
- 【請求項1】 ノズル内の断面形状は、所要部全長にわ
たり吐出口まで偏平筒状であるストレート型のフラット
形状を有し、ノズル吐出口下端コーナー部は、鋳型短辺
側に対して曲線形状を付与せしめると共に、ノズル中央
内部のノズル深さ方向に仕切り壁を設けたことを特徴と
する双ベルト式連続鋳造機用ノズル。 - 【請求項2】 請求項1記載のノズルにおいて、ノズル
吐出口下端コーナー部に設ける切り込み深さは、ノズル
吐出口下端面より40〜60mmとしたことを特徴とす
る双ベルト式連続鋳造機用ノズル。 - 【請求項3】 請求項1または2記載のノズルにおい
て、ノズル吐出口下端コーナー部に設ける切り込み長さ
は、ノズル端部より40〜300mmとしたことを特徴
とする双ベルト式連続鋳造機用ノズル。 - 【請求項4】 請求項1ないし3記載のノズルを、鋳型
長辺方向に複数個並列に鋳型内に設置されたことを特徴
とする双ベルト式連続鋳造機用ノズル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP07132609A JP3093606B2 (ja) | 1995-05-08 | 1995-05-08 | 双ベルト式連続鋳造機用ノズル |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP07132609A JP3093606B2 (ja) | 1995-05-08 | 1995-05-08 | 双ベルト式連続鋳造機用ノズル |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08300114A JPH08300114A (ja) | 1996-11-19 |
JP3093606B2 true JP3093606B2 (ja) | 2000-10-03 |
Family
ID=15085339
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP07132609A Expired - Fee Related JP3093606B2 (ja) | 1995-05-08 | 1995-05-08 | 双ベルト式連続鋳造機用ノズル |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3093606B2 (ja) |
-
1995
- 1995-05-08 JP JP07132609A patent/JP3093606B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH08300114A (ja) | 1996-11-19 |
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