JP3337082B2 - 誘電体フィルタ - Google Patents

誘電体フィルタ

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JP3337082B2
JP3337082B2 JP24124292A JP24124292A JP3337082B2 JP 3337082 B2 JP3337082 B2 JP 3337082B2 JP 24124292 A JP24124292 A JP 24124292A JP 24124292 A JP24124292 A JP 24124292A JP 3337082 B2 JP3337082 B2 JP 3337082B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、誘電体フィルタに関
し、より特定的には、互いに結合された複数段の誘電体
共振器を有する誘電体フィルタに関する。
【0002】
【従来の技術】図15は、例えば自動車電話や携帯電話
等の移動通信機器に用いられる従来のコムライン形誘電
体フィルタの構成の一例を示す分解斜視図である。図1
5において、誘電体ブロック1には、共振器孔H1〜H
3が形成されている。各共振器孔H1〜H3の内周面に
は、共振電極としての内導体が形成されている。また、
誘電体ブロック1の外周面には、接地電極としての外導
体11が形成されている。各共振器孔H1〜H3の内周
面に形成された内導体は、それぞれ外導体11と協働し
て、3段の誘電体共振器を構成し、かつ内導体の開放端
はアース間とで先端容量を有し共振器間は誘導結合して
いる。
【0003】誘電体ブロック1は、誘電体基板2の上に
装着され、半田や導電ペースト等の貼り合わせ剤によっ
て固定される。誘電体基板2の左端部近傍であって、そ
の上面,側面および下面には、入出力電極21が形成さ
れている。また、誘電体基板2の右端部近傍であって、
その上面,側面および下面には、入出力電極22が形成
されている。これら入出力電極21,22は、それぞれ
誘電体ブロック1における近接の誘電体共振器と容量結
合されており、当該誘電体共振器と図示しない外部回路
との間で信号の入出力を行う。また、誘電体基板2の上
面縁部,側面および下面には、接地電極23が形成され
ている。接地電極23は、誘電体ブロック1の外導体1
1と接続される。入出力電極21,22は、絶縁スペー
ス24によって接地電極23と電気的に絶縁されてい
る。また、誘電体ブロック1の外導体11と誘電体基板
2の入出力電極21,22との間も絶縁スペース12に
よって電気的に絶縁されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
に構成された従来の誘電体フィルタでは、誘電体ブロッ
ク1と誘電体基板2とを貼り合わせ、かつ外導体11と
接地電極23とを接合するために、以下に説明するよう
な方法が採られていた。
【0005】(1)第1の方法は、図16に示すよう
に、誘電体ブロック1および誘電体基板2の側面におい
て、誘電体ブロック1と誘電体基板2との当接部を、半
田や導電ペースト等の貼り合わせ剤3によって貼り合わ
せ、それによって外導体11と接地電極23とを接合す
る方法である。
【0006】(2)第2の方法は、図17に示すよう
に、誘電体ブロック1を誘電体基板2に装着する際、誘
電体ブロック1の装着面の縁部と誘電体基板2の装着面
の縁部とを貼り合わせ剤3によって貼り合わせ、それに
よって外導体11と接地電極23とを接合する方法であ
る。
【0007】しかしながら、上記(1)の方法では、誘
電体ブロック1の装着面と誘電体基板2の装着面との間
に隙間があると、半田付けの工数が増えるとともに、接
合強度が弱くなる。その結果、製品のコストが高くなる
とともに、信頼性が低下するという問題点があった。
【0008】一方、上記(2)の方法では、貼り合わせ
剤3の厚みにより、誘電体ブロック1の装着面と誘電体
基板2の装着面との間に大きな空隙4が生じてしまう。
この空隙4が大きくなると、誘電体フィルタの特性に影
響を及ぼし、希望する特性が得られなくなる。また、使
用される貼り合わせ剤3の量によって空隙4の厚みがば
らつくため、フィルタ特性の制御が困難になる。
【0009】それゆえに、この発明の目的は、安価でか
つ信頼性が高く、しかも特性の優れた誘電体フィルタを
提供することである。
【0010】
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項に係る発明は、
互いに結合された複数段の誘電体共振器を有する誘電体
フィルタであって、複数の共振器孔を有し、各共振器孔
の内周面に共振電極としての内導体が形成され、外周面
に外導体が形成され、それによって複数段の誘電体共振
器を構成する誘電体ブロック、および入出力電極および
接地電極が形成され、誘電体ブロックが装着される誘電
体基板を備え、誘電体ブロックと誘電体基板との当接面
には、外導体および接地電極が形成されておらず、誘電
体ブロックと誘電体基板との装着部の側面には、装着面
の外周に沿って延びる溝が形成されており、この溝内に
おいて外導体と接地電極とが接合されていることを特徴
とする。
【0012】
【0013】
【0014】
【作用】請求項に係る発明においては、誘電体ブロッ
クと誘電体基板との装着部の側面に、装着面の外周に沿
って延びる溝を形成し、この溝内において外導体と接地
電極とを接合するようにしている。このような接合構造
では、誘電体ブロックの装着面と誘電体基板の装着面と
の間に貼り合わせ剤が介在しないので、誘電体ブロック
と誘電体基板との間に生じる空隙層の厚みが薄くなる。
その結果、空隙層によるフィルタ特性への影響が小さく
なり、フィルタ特性が向上する。また、貼り合わせ剤の
量が変化しても空隙層の厚みがばらつかないため、フィ
ルタ特性の制御が容易になる。
【0015】
【0016】
【実施例】(1)第1の実施例 図1は、この発明の第1の実施例の誘電体フィルタの構
成を示す外観斜視図である。図1において、誘電体ブロ
ック1および誘電体基板2の側面には、誘電体ブロック
1と誘電体基板2との当接部に沿って、金属片5が半田
付けされている。これによって、誘電体ブロック1の外
導体11と誘電体基板2の接地導体23とが接合され
る。図1に示す誘電体フィルタのその他の構成は、図1
6に示す従来の誘電体フィルタと同様の構成であり、相
当する部分には同一の参照番号を付し、その説明を省略
する。なお、金属片5に代えて、金属製のメッシュを用
いて半田付けを行ってもよい。
【0017】上記第1の実施例では、たとえ誘電体ブロ
ック1と誘電体基板2との間に隙間が存在していても、
金属片5によってその隙間がブリッジされるため、半田
付け作業が容易に行える。したがって、半田付けの作業
工数を低減でき、その結果安価な誘電体フィルタが得ら
れる。また、金属片5によって誘電体ブロック1と誘電
体基板2との接合面積が大きくなるため、接合強度が強
くなり、誘電体フィルタの信頼性が向上する。
【0018】(2)第2の実施例 図2は、この発明の第2の実施例の誘電体フィルタで用
いられる誘電体ブロックを下面(装着面)側を上にして
見た外観斜視図である。図3は、この発明の第2の実施
例の誘電体フィルタで用いられる誘電体基板を上面(装
着面)側を上にして見た外観斜視図である。図4は、こ
の発明の第2の実施例の誘電体フィルタの接合構造を示
す断面図である。
【0019】図2に示すように、誘電体ブロック1の下
面すなわち装着面13の角部は、斜めに切り取られ、テ
ーパー面14を形成している。誘電体ブロック1aの側
面および上面(図2では、上面は下側に位置しており、
見えていない)には、外導体11が形成されている。誘
電体ブロック1aのその他の構成は、図1および図15
に示す誘電体ブロック1の構成と同様である。上記のよ
うな誘電体ブロック1aの作製は、例えば以下のように
して行われる。まず、共振器孔H1〜H3が形成され、
かつテーパー面14を有する誘電体ブロックが準備され
る。次に、この誘電体ブロックの全面に銅等のメッキが
施される。次に、メッキされた誘電体ブロックの装着面
13およびテーパー面14が研磨されてその部分の電極
が削除される。
【0020】図3に示すように、誘電体基板2aは、図
15に示す誘電体基板2の上面から接地電極23を除い
た構成となっている。誘電体基板2aのその他の構成
は、図15に示す誘電体基板2と同様である。上記のよ
うな誘電体基板2aの作製は、例えば以下のようにして
行われる。まず、電極の形成されていない誘電体基板が
準備される。次に、誘電体基板の上面,側面および下面
の所定の領域にレジストが塗布される。次に、レジスト
の塗布された誘電体基板の全面に銅等のメッキが施され
る。次に、レジストが剥離されて、結果としてレジスト
形成部分の電極が剥がされる。
【0021】図2に示す誘電体ブロック1aを図3に示
す誘電体基板2aに装着した場合、図4に示すように、
誘電体ブロック1aおよび誘電体基板2aの側面には、
誘電体ブロック1aのテーパー面14と誘電体基板2a
の上面縁部とによって形成される断面楔状の溝6が生じ
る。この溝6は、誘電体ブロック1aの装着面13の外
周に沿って延びている。この溝6の内部に銅等の導電ペ
ーストが塗布され、それによって誘電体ブロック1a側
面の外導体11と誘電体基板2a側面の接地電極23と
が接合される。上記に記載の作製方法および図2〜4の
記載から明らかなように、誘電体ブロック1aと誘電体
基板2aとの当接面には、外導体11および接地電極2
3が形成されない。
【0022】(3)第3の実施例 図5は、この発明の第3の実施例の誘電体フィルタで用
いられる誘電体ブロックの電極形成前の状態を下面(装
着面)側を上にして見た外観斜視図である。図6は、こ
の発明の第3の実施例の誘電体フィルタで用いられる誘
電体ブロックの電極形成後の状態を下面(装着面)側を
上にして見た外観斜視図である。図7は、この発明の第
3の実施例の誘電体フィルタで用いられる用いられる誘
電体基板を上面(装着面)側を上にして見た外観斜視図
である。
【0023】まず、図5および図6を参照して、この発
明の第3の実施例の誘電体フィルタで用いられる誘電体
ブロックおよびその作製方法を説明する。まず、図5に
示すような電極形成前の誘電体ブロック1b、すなわち
共振器孔H1〜H3が形成され、かつテーパー面14を
有する誘電体ブロック1bが準備される。なお、誘電体
ブロック1bの左右のテーパー面14には、突出部15
が形成されている。次に、誘電体ブロック1bの全面に
銅等のメッキが施される。次に、メッキされた誘電体ブ
ロック1bの装着面13が研磨されて、その部分の電極
が削除される。次に、突出部15が削除される。その結
果、図6に示すように、テーパー面14,側面および上
面(図6では、上面は下側に位置しており、見えていな
い)に外導体11が形成された誘電体ブロック1bが得
られる。なお、誘電体ブロック1bの左右のテーパー面
14において、突出部15が削除された部分は、外導体
11と誘電体基板2bの入出力電極21,22(図7参
照)とを絶縁するための絶縁スペース150となる。
【0024】誘電体ブロック1bの作製方法としては、
上記の方法以外にも次のような他の方法が考えられる。
第1の他の方法は、共振器孔H1〜H3が形成され、か
つテーパー面14を有する誘電体ブロック1b(ただ
し、突出部15は形成されていない)を準備し、この誘
電体ブロック1bの全面にメッキを施し、装着面13を
研磨してその部分の電極を削除した後、テーパー面14
の一部の電極をリュータ等によって削除する方法であ
る。第2の他の方法は、共振器孔H1〜H3が形成さ
れ、かつテーパー面14を有する誘電体ブロック1b
(ただし、突出部15は形成されていない)を準備し、
この誘電体ブロック1bの全面にメッキを施し、装着面
13およびテーパー面14を研磨してその部分の電極を
削除した後、絶縁スペース150の部分を除くテーパー
面14の上に銅等の導電ペーストを塗布する方法であ
る。
【0025】次に、図7を参照して、この発明の第3の
実施例の誘電体フィルタで用いられる誘電体基板につい
て説明する。図7に示す誘電体基板2bの作製方法は、
図3に示す誘電体基板2aと同様であるが、誘電体基板
2bは上面(装着面)の縁部にも接地電極23が形成さ
れている。誘電体基板2bのその他の構成は、図3に示
す誘電体基板2aと同様である。
【0026】図8は、この発明の第3の実施例の誘電体
フィルタの接合構造を示す断面図である。図8に示すよ
うに、図6に示す誘電体ブロック1bを図7に示す誘電
体基板2bに装着すると、前述の第2の実施例(図2〜
図4)と同様に、誘電体ブロック1bおよび誘電体基板
2bの側面には、誘電体ブロック1bの装着面13の外
周に沿って延びる断面楔状の溝6が生じる。この溝6の
内部において、誘電体ブロック1bのテーパー面の外導
体11と誘電体基板2bの上面の接地電極23とが半田
付けされて接合される。上記に記載の作製方法および図
6〜8の記載から明らかなように、誘電体ブロック1b
と誘電体基板2bとの当接面には、外導体11および接
地電極23が形成されない。
【0027】(4)第4の実施例 図9は、この発明の第4の実施例の誘電体フィルタで用
いられる誘電体ブロックの作製方法を工程別に示す斜視
図である。図10は、この発明の第4の実施例の誘電体
フィルタで用いられる誘電体基板を上面(装着面)側を
上にして見た外観斜視図である。図11は、この発明の
第4の実施例の誘電体フィルタの完成状態の構成を示す
外観斜視図である。
【0028】まず、図9を参照して、この発明の第4の
実施例の誘電体フィルタで用いられる誘電体ブロックお
よびその作製方法を説明する。まず、図9(a)に示す
ように電極が未形成であり、共振器孔H1〜H3が形成
されており、かつ左右の側面に突出部16を有する誘電
体ブロック1bが準備される。次に、誘電体ブロック1
cの全面に銅等のメッキが施される。次に、メッキされ
た誘電体ブロック1cの下面(装着面)が研磨され、当
該装着面の電極が削除される。次に、突出部16が削除
される。その結果、図9(c)に示すように、側面およ
び上面のみに外導体11が形成された誘電体ブロック1
bが得られる。なお、誘電体ブロック1bの左右の側面
において、突出部16が削除された部分は、外導体11
と誘電体基板2cの入出力電極21,22(図10参
照)とを絶縁するための絶縁スペース12となる。
【0029】なお、誘電体ブロック1cの上記のような
作製方法に代えて、図9(b)に示すような突出部の形
成されていない誘電体ブロック1cを準備し、全面にメ
ッキを施した後、装着面を研磨して装着面の電極を削除
し、さらにリュータ等により側面の一部の電極を削除し
て絶縁スペース12を形成するような方法でもよく、同
等の誘電体ブロック1cが得られる。
【0030】次に、図10を参照して、この発明の第4
の実施例の誘電体フィルタで用いられる誘電体基板につ
いて説明する。図10に示す誘電体基板2cの作製方法
および各電極の形成位置は、図7に示す誘電体基板2b
と同様である。ただし、誘電体基板2cのサイズは、図
9(c)に示す誘電体ブロック1cよりも広くなってい
る。
【0031】図9(c)に示す誘電体ブロック1cを図
10に示す誘電体基板2cに装着した場合、図11に示
すように、誘電体基板2cの上面の縁部が誘電体ブロッ
ク1cの装着面から外部にはみ出すことになる。誘電体
ブロック1cの外導体11と誘電体基板2cの接地電極
23との接合は、このはみ出し部分において行われる。
すなわち、上記はみ出し部分において、誘電体ブロック
1cの装着面の外周に沿って外導体11と接地電極23
とが、半田,導電ペースト等の貼り合わせ部材17によ
って接合される。上記に記載の作製方法および図9〜1
1の記載から明らかなように、誘電体ブロック1cと誘
電体基板2cとの当接面には、外導体11および接地電
極23が形成されない。
【0032】(5)第5の実施例 図12は、この発明の第5の実施例の誘電体フィルタで
用いられる誘電体ブロックを下面(装着面)側を上にし
て見た外観斜視図である。図13は、この発明の第5の
実施例の誘電体フィルタで用いられる誘電体基板を上面
(装着面)側を上にして見た外観斜視図である。図14
は、この発明の第5の実施例の誘電体フィルタの完成状
態を下側を上にして見た外観斜視図である。
【0033】まず、図12を参照して、この発明の第5
の実施例の誘電体フィルタで用いられる誘電体ブロック
およびその作製方法について説明する。まず、電極が未
形成で、かつ共振器孔H1〜H3が形成された誘電体ブ
ロック1dが準備される。次に、誘電体ブロック1dの
全面に銅等のメッキが施された後、その下面(装着面)
13が研磨されて、装着面13の電極が除去される。次
に、誘電体ブロック1dの装着面13の縁部に銅等の導
電ペーストが塗布される。その結果、装着面縁部,側面
および上面(図12では、上面は下側に位置しており、
見えていない)に外導体11が形成された誘電体ブロッ
ク1dが得られる。なお、誘電体ブロック1dの外導体
11と誘電体基板2dの入出力電極21,22(図13
参照)とを電気的に絶縁するために、誘電体ブロック1
dの装着面13の左右の縁部には、絶縁スペース120
が設けられている。すなわち、この絶縁スペース120
には導電ペーストが塗布されていない。
【0034】次に、図13を参照して、この発明の第5
の実施例の誘電体フィルタで用いられる誘電体基板につ
いて説明する。図13に示す誘電体基板2dの作製方法
および各電極の形成位置は、図3に示す誘電体基板2a
と同様である。ただし、誘電体基板2dのサイズは、図
12に示す誘電体ブロック1dよりも狭くなっている。
【0035】図12に示す誘電体ブロック1dを図13
に示す誘電体基板2dに装着した場合、図14に示すよ
うに、誘電体ブロック1dの下面の縁部が誘電体基板2
dの装着面から外部にはみ出すことになる。誘電体ブロ
ック1dの外導体11と誘電体基板2dの接地電極23
との接合は、このはみ出し部分において行われる。すな
わち、上記はみ出し部分において、誘電体基板2dの装
着面の外周に沿って外導体11と接地電極23とが、半
田,導電ペースト等の貼り合わせ部材17によって接合
される。上記に記載の作製方法および図12〜14の記
載から明らかなように、誘電体ブロック1dと誘電体基
板2dとの当接面には、外導体11および接地電極23
が形成されない。
【0036】以上説明した第2〜第5の実施例によれ
ば、貼り合わせ剤が誘電体ブロックの装着面と誘電体基
板の装着面との間に介在しないので、誘電体ブロックと
誘電体基板との間に生じる空隙層の厚みが薄くなる。そ
のため、空隙層によるフィルタ特性への影響が小さくな
り、良好なフィルタ特性が得られる。また、貼り合わせ
剤の量が変化しても、空隙層の厚みがばらつかないの
で、フィルタ特性の制御が容易になる。
【0037】なお、以上説明した第1〜第5の実施例の
誘電体フィルタは、いずれも3段の誘電体共振器を備え
ているが、この発明はこのような構成に限定されるもの
ではなく、その他の段数を備えている誘電体フィルタと
して構成されてもよい。
【0038】
【0039】
【発明の効果】請求項に係る発明によれば、誘電体ブ
ロックと誘電体基板との装着部の側面に、装着面の外周
に沿って延びる溝を形成し、この溝内において外導体と
接地電極とを接合するようにしたので、誘電体ブロック
の装着面と誘電体基板の装着面との間に貼り合わせ剤が
介在せず、誘電体ブロックと誘電体基板との間に生じる
空隙層の厚みが薄くなる。その結果、空隙層によるフィ
ルタ特性への影響が小さくなり、フィルタ特性が向上す
る。また、貼り合わせ剤の量が変化しても空隙層の厚み
がばらつかないため、フィルタ特性の制御が容易にな
る。
【0040】
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施例の誘電体フィルタの構
成を示す外観斜視図である。
【図2】この発明の第2の実施例の誘電体フィルタで用
いられる誘電体ブロックを下面(装着面)側を上にして
見た外観斜視図である。
【図3】この発明の第2の実施例の誘電体フィルタで用
いられる誘電体基板を上面(装着面)側を上にして見た
外観斜視図である。
【図4】この発明の第2の実施例の誘電体フィルタの接
合構造を示す断面図である。
【図5】この発明の第3の実施例の誘電体フィルタで用
いられる誘電体ブロックの電極形成前の状態を下面(装
着面)側を上にして見た外観斜視図である。
【図6】この発明の第3の実施例の誘電体フィルタで用
いられる誘電体ブロックの電極形成後の状態を下面(装
着面)側を上にして見た外観斜視図である。
【図7】この発明の第3の実施例の誘電体フィルタで用
いられる用いられる誘電体基板を上面(装着面)側を上
にして見た外観斜視図である。
【図8】この発明の第3の実施例の誘電体フィルタの接
合構造を示す断面図である。
【図9】この発明の第4の実施例の誘電体フィルタで用
いられる誘電体ブロックの作製方法を工程別に示す斜視
図である。
【図10】この発明の第4の実施例の誘電体フィルタで
用いられる誘電体基板を上面(装着面)側を上にして見
た外観斜視図である。
【図11】この発明の第4の実施例の誘電体フィルタの
完成状態の構成を示す外観斜視図である。
【図12】この発明の第5の実施例の誘電体フィルタで
用いられる誘電体ブロックを下面(装着面)側を上にし
て見た外観斜視図である。
【図13】この発明の第5の実施例の誘電体フィルタで
用いられる誘電体基板を上面(装着面)側を上にして見
た外観斜視図である。
【図14】この発明の第5の実施例の誘電体フィルタの
完成状態を下側を上にして見た外観斜視図である。
【図15】従来の誘電体フィルタの構成の一例を示す分
解斜視図である。
【図16】従来の誘電体フィルタの接合構造の一例を示
す外観斜視図である。
【図17】従来の誘電体フィルタの接合構造の他の例を
示す断面図である。
【符号の説明】
1,1a,1b,1c,1d: 誘電体ブロック H1〜H3: 共振器孔 11: 外導体 2,2a,2b,2c,2d: 誘電体基板 21,22: 入出力電極 23: 接地電極 5: 金属片 6: 溝 17: 貼り合わせ剤
フロントページの続き (72)発明者 寄田 忠弘 京都府長岡京市天神二丁目26番10号 株 式会社村田製作所内 (72)発明者 毛利 久志 京都府長岡京市天神二丁目26番10号 株 式会社村田製作所内 (56)参考文献 特開 平4−211501(JP,A) 特開 平4−103203(JP,A) 特開 平4−130760(JP,A) 実開 平3−6324(JP,U) 実開 平3−34334(JP,U) 実開 平4−90168(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01P 1/20 - 1/219 H01P 7/00 - 7/10

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに結合された複数段の誘電体共振器
    を有する誘電体フィルタであって、 複数の共振器孔を有し、各共振器孔の内周面に共振電極
    としての内導体が形成され、外周面に外導体が形成さ
    れ、それによって複数段の誘電体共振器を構成する誘電
    体ブロック、および入出力電極および接地電極が形成さ
    れ、前記誘電体ブロックが装着される誘電体基板を備
    え、 前記誘電体ブロックと前記誘電体基板との当接面には、
    前記外導体および前記接地電極が形成されておらず、 前記誘電体ブロックと前記誘電体基板との装着部の側面
    には、装着面の外周に沿って延びる溝が形成されてお
    り、この溝内において前記外導体と前記接地電極とが接
    合されていることを特徴とする、誘電体フィルタ。
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