JP3336620B2 - アイドル回転速度制御装置 - Google Patents

アイドル回転速度制御装置

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JP3336620B2 JP29174491A JP29174491A JP3336620B2 JP 3336620 B2 JP3336620 B2 JP 3336620B2 JP 29174491 A JP29174491 A JP 29174491A JP 29174491 A JP29174491 A JP 29174491A JP 3336620 B2 JP3336620 B2 JP 3336620B2
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Lubrication Of Internal Combustion Engines (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はアイドル回転速度制御装
置に係り、特にエンジン始動直後の潤滑不良による不具
合を解決するアイドル回転速度制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、スロットル弁が設けられている吸
気通路部分に対して並列にバイパス通路を設けている。
このバイパス通路は通路の開口面積を調整する電磁弁を
設けた構成であり、例えば、エンジンのアイドル時に空
気調和装置(以下、エアコンという)がオフ(非作動状
態)からオン(作動状態)とされた時に、エンジン負荷
の増大に対処してエンジン出力を速やかに増大させるた
めに、バイパス通路の開口面積を所定量増大させる制御
装置が一般的に知られている(特開昭59-29741号公
報)。上記制御装置によれば、エアコンやその他の補機
がオンとされたことによるエンジン負荷の増大に見合っ
たエンジン出力の増大が速やかに行われ、アイドル回転
速度を低下させることなく良好にエアコンやその他の補
機を作動させることができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】一般にエンジンを長時
間停止させるとエンジンの潤滑系各部より潤滑油が抜け
てしまう。そして、その状態からエンジンを始動させた
場合、上記潤滑系全てにおいて所定の潤滑油圧力が得ら
れるまでには数秒間の時間が必要である。この潤滑系に
十分な潤滑油圧力が確立されていない間にエアコンのス
イッチをオンとした状態でエンジンを始動させると、上
述した従来の制御装置により、エアコンによるエンジン
負荷の増大に対処してエンジン出力を増大させる制御が
速やかに行われる。その結果、潤滑系において十分な潤
滑が行われていない状態でシリンダ内の燃焼圧力が高く
なり、軸受等で打音等の異音の発生や傷付きが発生する
おそれがあった。
【0004】そこで本発明は上記課題に鑑みなされたも
ので、エンジン始動直後においては上記従来の制御装置
によるエンジン出力の増大を抑制する制御を加えること
により、エンジン始動直後の潤滑不良により発生する不
具合を最小限とするアイドル回転速度制御装置を提供す
ることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】図1は上記目的を達成す
る本発明の原理構成図を示す。同図に示すように本発明
は、エンジン1のアイドル時における補機負荷2の作動
中に吸入空気量を増量させる吸入空気量増量手段3を備
えたアイドル回転速度制御装置において、前記エンジン
1が始動後所定期間内であるかを判定するエンジン始動
判定手段4と、前記始動判定手段4によって始動後所定
期間内であると判定されたときには、前記吸入空気量増
量手段3による前記吸入空気量の増量を抑制する吸入空
気量増量制限手段5とを設けた構成である。そして、本
発明は、さらに、上記空気量の増量を抑制すると同時
に、エンジン運転に必要とされる補機負荷でない補機負
荷を停止する補機負荷停止手段を設けた構成としてい
【0006】
【作用】本発明において、エンジン1が始動後の所定期
間内であることをエンジン始動判定手段4が検出した場
合に、吸入空気量増量制限手段5は吸入空気量増量手段
3による吸入空気量の増量を抑制して補機負荷2のため
のエンジン1の出力増大を抑制する。このため、エンジ
ン潤滑系の潤滑油圧力が不十分となる始動後の所定期間
内ではエンジン1の出力増大が抑制され、エンジン始動
直後の潤滑不良により発生する不具合を従来に比べて改
善することが可能となるまた、吸入空気量の増量を抑
制すると同時にエンジン運転に必要とされる補機負荷で
ない補機負荷を停止する補機負荷停止手段を設けている
ため、エンジン始動直後の潤滑系に十分な油圧が確立し
ていない状態では、エアコンなどのエンジン運転に必要
とされない補機のスイッチがオンとされた場合でも、補
機の作動が停止され、エンジン出力、即ち、アイドル回
転速度が低く抑えられ、エンジン始動直後の潤滑不良に
より発生する不具合を従来に比べてより一層改善するこ
とが可能となる。
【0007】
【実施例】図2は本発明が適用される電子制御ガソリン
噴射式エンジンおよびその周辺装置をあらわす概略構成
図である。本実施例のエンジンおよびその周辺装置は車
両の走行用として車両に搭載されているものである。
【0008】図2中、エアクリーナ11を通った空気
は、図示されていないアクセルペダルに連動して動くス
ロットルバルブ12によりその量(吸入空気量)が制御
され、吸気管13を通りエンジン本体14に吸入され
る。また、吸気管13の圧力を検出する吸気圧力センサ
15による情報やエンジン回転数、水温センサ16、吸
気温センサ17、上記スロットルバルブ12の開度を検
出するスロットルポジションセンサ18等の情報を基
に、制御コンピュータ20が燃料噴射時間(燃料噴射
量)を演算する。そして、制御コンピュータ20はこの
演算結果に基づいてフューエルインジェクタ21を駆動
させ、エンジンの運転状態に応じた最適量の燃料がエン
ジン本体14に供給される。ここで、上記エンジン回転
数は、図示されていないクランクシャフトに連動して高
電圧を各気筒の点火プラグ(図示せず)に分配供給する
ディストリビュータ22に設けられ、ディストリビュー
タ22の1回転(クランクシャフト2回転)につき24
回のパルス信号を出力する回転角センサ23により得る
ことができる。
【0009】また、スロットルバルブ12をバイパスす
るバイパス通路25と、このバイパス通路25の開口面
積を制御するアイドルスピードコントロールバルブ(以
下、ISCVという)26が設けられている。このIS
CV26は制御コンピュータ20の指令により所望のデ
ューティ比でのパルス信号によりその開度をオンオフ制
御され、冷却水温度や前記補機負荷2に該当するエアコ
ン負荷等の条件に応じて吸入空気量が増量するように開
口面積を変化させる。即ち、制御コンピュータ20はエ
アコン信号を入力し、エアコン負荷がかかっている時に
はISCV26を開弁し、バイパス通路25の開口面積
を増やして吸入空気量を増量することによりエンジン出
力を増大する、前記吸入空気量増量手段3に該当する制
御を行っている。
【0010】このような制御により、アイドル時にエア
コン負荷をかけてもエンジン回転数の落ち込みが防止さ
れ、エアコンの能力アップを図ることができると共に、
アイドル回転数の落ち込みにより客室内へ伝搬するエン
ジン振動の増大を防止することができる。また、冷却水
温度が低い時にもISCV26の開口面積を大きくして
エンジンの吸入空気量を増やすことにより、冷間時の大
きなエンジンフリクションを吸収して暖機を早めること
ができる。
【0011】エアコンのコンプレッサ27はクランクプ
ーリ29からベルト28を介して駆動されるようになっ
ている。コンプレッサ27には電磁クラッチ(図示せ
ず)が設けられており、制御コンピュータ20からの信
号により駆動力の伝達、遮断が行われるようになってい
る。
【0012】また、エンジン本体14の潤滑系の潤滑油
圧力を検出する潤滑油圧力センサ30がエンジン本体1
4に設けられており、この信号は制御コンピュータ20
に入力されている。更に、エンジンの始動を検出するス
タータ信号、およびエアコンに対して運転、停止の指令
を行う上記エアコン信号が制御コンピュータ20に入力
されている。
【0013】図3は制御コンピュータ20の具体的な構
成要素を示す図である。
【0014】中央処理ユニット(CPU)40は、各セ
ンサから出力されるデータを制御プログラムに従って入
力、演算すると共に、上記フューエルインジェクタ2
1、ISCV26、エアコン電磁クラッチやイグナイタ
(図示せず)等の各種アクチュエータを制御するための
処理を行うようになっている。リードオンリメモリ(R
OM)41は、上記制御プログラム、各種演算マップ等
のデータを格納する記憶装置であり、ランダムアクセス
メモリ(RAM)42は、各センサから出力されるデー
タや演算制御に必要なデータを一時的に読み書きする記
憶装置である。また、バックアップランダムアクセスメ
モリ(バックアップRAM)43は、図示しないイグニ
ッションスイッチがオフになっても機関駆動に必要なデ
ータ等がバッテリー電源によりバックアップされる記憶
装置である。
【0015】入力部44は水温センサ16、吸気温セン
サ17等の各センサの出力信号を図示しない波形整形回
路により波形整形し、この信号を図示しないマルチプレ
クサによりCPU40に選択的に出力するようにしてい
る。入力部44では、各センサからの出力信号がアナロ
グ信号であればこれをA/D変換機によりデジタル信号
に変換する。入出力部45は、回転角センサ23、潤滑
油圧力センサ30等の出力信号を波形整形回路により波
形整形し、この信号を入力ポートを介してRAM42等
に書き込む。また入出力部45は、CPU40の指令に
より出力ポートを介して駆動する駆動回路によりフュー
エルインジェクタ21、ISCV26、電磁クラッチ等
を所定のタイミングで駆動する。バスライン46は、前
記CPU40、ROM41等の各素子および入力部4
4、入出力部45を結び各種データを送るものである。
【0016】制御コンピュータ20は、各センサから入
力される検出データに基づいて運転条件に応じた燃料噴
射時間(燃料噴射量)、点火時期等を演算すると共に、
アイドル運転時には、エンジンの運転状態や補機負荷等
に応じてISCV26に出力すべき開弁パルスデューテ
ィ比を演算し、この演算信号をISCV26に出力する
ことによりアイドル回転数を目標回転数に制御するよう
にしている。また、制御コンピュータ20は、エアコン
ON、OFFのエアコン信号、エンジンのスタータ信号
を入力し、潤滑油圧力の低いエンジン始動直後には、エ
アコンに代表される補機負荷がオンとされている場合で
あってもアイドル回転数を上昇させないようにする本実
施例の制御も行っている。
【0017】上記構成の制御コンピュータ20内のCP
U40は、ROM41内に格納されたプログラムに従い
前記した吸入空気量増量手段3、エンジン始動判定手段
4、吸入空気量増量制限手段5夫々を実現する。
【0018】図4はエアコン負荷を前記補機負荷2と
し、前記吸入空気量増量手段3、エンジン始動判定手段
4、吸入空気量増量制限手段5を実現するエアコンアイ
ドルアップ判断ルーチンの第1実施例のフローチャート
を示す。図4に示すフローチャートの処理は所定時間毎
に割り込み起動される。
【0019】先ずステップ101では、上記エアコン信
号によりエアコンがON状態かOFF状態であるかの判
定を行う。車両の乗員がエアコンを使用すべくエアコン
のスイッチをONとしていれば次のステップ102に進
む。ステップ102では、上記スタータ信号とタイマに
よりエンジンが始動後所定時間(例えば、10sec )を経
過しているかの判定を行う。始動後所定時間内であれ
ば、エンジンの潤滑系に未だ十分な油圧が確立されてい
ない可能性があると判断し、次のステップ103進む。
ステップ103では、上記潤滑油圧力センサ30からの
入力信号により、潤滑系の油圧が所定値以上に上昇して
いるかを確認する。油圧が所定値以上に上昇している場
合には、エンジン出力を増大させても潤滑系において問
題ないと判断してステップ105に進む。ステップ10
5では、上記コンプレッサ27の電磁クラッチを嵌合状
態としてコンプレッサ27を駆動しエアコンを作動させ
ると共に、エアコン作動によるエンジン負荷のために、
ISCV26の開口面積を大きくして吸入空気量を増量
してエンジン出力を増大せしめる。即ち、エアコンアイ
ドルアップON状態とする。そしてこのルーチンを終了
する。
【0020】ステップ103にて油圧が所定値未満の場
合には、エンジン出力を増大させた場合に従来の潤滑不
良による不具合発生の可能性があると判断してステップ
104に進む。ステップ104では、コンプレッサ27
の電磁クラッチを離脱状態としてコンプレッサ27を停
止しエアコン作動を中止すると共に、エアコン負荷のた
めのエンジン出力増大が不要となるため、ISCV26
の開口面積は変えずに吸入空気量をそのままの量とし、
エンジン出力をそのままに維持する。即ちエアコンアイ
ドルアップOFF状態とする。そしてこのルーチンを終
了する。
【0021】ステップ102にてエンジンが始動後所定
時間を経過している場合には、十分な油圧が潤滑系に確
立されてるいものと判断し、上記ステップ103による
油圧の確認を省略して直接ステップ105進む。ステッ
プ105では上記同様にエアコンアイドルアップON状
態とし、電磁クラッチを嵌合状態としてエアコンを作動
させる。
【0022】また、ステップ101にて車両の乗員がエ
アコンのスイッチをOFFとしている場合には直接ステ
ップ104に進み、上記同様エアコンアイドルアップO
FF状態とし、コンプレッサ27を停止してエアコンの
作動を行わない。
【0023】以上のように本第1実施例のルーチンによ
れば、ステップ101でエアコンONが選択された場
合、ステップ102でエンジンの始動直後であるかを判
定し、始動直後でありしかもステップ103で潤滑系の
油圧が所定値に達していないと判定された場合には、従
来の如く潤滑不良による不具合発生の可能性があると判
断し、ステップ104にてエアコンの作動を中止すると
共に、エアコン作動中止によりエアコンアイドルアップ
OFF状態とする。即ち、エアコン作動のためのエンジ
ン出力増大に見合った吸入空気量の増量が抑制される。
従って、ステップ102により前記エンジン始動判定手
段4が実現され、ステップ104により吸入空気量増量
制限手段5が実現される。また、エンジン始動後所定時
間を経過している場合には、ステップ105にてエアコ
ン作動のためのエンジン出力の増大に見合った吸入空気
量の増量が通常に行われ、ステップ105により前記吸
入空気量増量手段3が実現される。
【0024】以上の結果、エンジン始動直後の潤滑系に
十分な油圧が確立されていない状態では、エアコンのス
イッチがONとされた場合でもエンジン出力、即ちアイ
ドル回転速度や燃焼圧力等が低く抑えられ、従来の如く
軸受等に打音、傷付き等の不具合が発生してしまうこと
を防止できる。
【0025】尚、本第1実施例における吸入空気量の増
量分は、上述の如くエアコン作動のためのエンジン出力
増大分に見合った量とされている。即ち、エアコン以外
のエンジン運転に必要とされる補機負荷については、始
動直後であっても停止されることはなく、この補機負荷
を駆動するためのエンジン出力増大分の吸入空気の増量
は上記ISCV26が開弁されて行われている。このよ
うに、本発明の吸入空気量増量制限手段5は必ずしもI
SCV26の全閉を意味しない。
【0026】また、エンジン始動直後において停止され
る前記補機負荷2に該当する補機負荷は、上記エアコン
に限定されるものではなく、エンジン運転に必要とされ
る補機負荷でなければ他の負荷でも、また複数の負荷で
あってもよい。
【0027】図5は同様にエアコン負荷を前記補機負荷
2とし、前記手段3,4,5を実現するエアコンアイド
ルアップ判断ルーチンの第2実施例のフローチャートを
示す。図5に示すフローチャートの処理は所定時間毎に
割り込み起動される。
【0028】先ずステップ201では、第1実施例ルー
チンのステップ101と同様にエアコンがON状態かO
FF状態であるかの判定を行う。車両の乗員がエアコン
のスイッチをONとしていれば次のステップ202に進
む。ステップ202では、上記スタータ信号によりエン
ジンが始動後所定時間(例えば、10〜15sec )を経過し
ているかの判定を行う。始動後所定時間内であれば、エ
ンジンの潤滑系に未だ十分な油圧が確立されておらず従
来の潤滑不良による不具合発生の可能性があると判断し
てステップ204に進む。ステップ204は上記第1実
施例のステップ104と同一処理内容である。即ち、I
SCV26の開口面積は変えず、従ってエアコンアイド
ルアップOFF状態とし、またエアコンのコンプレッサ
27を停止状態としてエアコンの作動を中止する。そし
てこのルーチンを終了する。
【0029】ステップ202にてエンジン始動後所定時
間を経過している場合には、十分な油圧が潤滑系に確立
されてるいものと判断してステップ205進む。ステッ
プ205は上記第1実施例のステップ105と同一処理
内容である。即ち、ISCV26の開口面積を大きくし
てエンジン出力を上昇せしめてエアコンアイドルアップ
ON状態とし、更にエアコンのコンプレッサ27を駆動
してエアコンを作動させる。そしてこのルーチンを終了
する。
【0030】また、ステップ201にて車両の乗員がエ
アコンのスイッチをOFFとした場合は直接ステップ2
04に進み、上記同様エアコンアイドルアップOFF状
態とし、コンプレッサ27を停止してエアコンの作動を
行わない。
【0031】上記ルーチンは、潤滑系の油圧がエンジン
始動後所定時間を経過すれば必ず上昇するということに
立脚して構成されている。即ち、上記第1実施例の如く
潤滑油圧力センサ30を用いて油圧を確認する処理を行
わなくても、エンジン始動後所定時間経過したかどうか
を検出することによって間接的に油圧が必要油圧に達し
たかを知ることができる。従ってこの場合、安全側の制
御とするためにステップ202における所定時間は第1
実施例の所定時間より若干長めとすることが望ましい。
【0032】このように本第2実施例によれば、潤滑油
圧力センサ30、およびルーチンにおける油圧の確認処
理を省略することができ、しかも上記第1実施例と同様
の作用、効果を得ることができる。
【0033】エンジン始動時には潤滑油圧力が確立する
までに時間がかかることと反対に、エンジン停止時には
エンジンの潤滑系から潤滑油が抜けるのにある程度の時
間がかかることが知られている。このためエンジンを短
時間停止させただけの場合は潤滑系から潤滑油はほとん
ど抜けておらず、エンジン短時間停止後の再始動時にお
いては、従来と同様に始動と同時にエアコンアイドルア
ップON状態としてエアコンを作動させても従来の問題
は発生しない。
【0034】図6はエンジンの停止時間を冷却水の温度
で検出し、上記エンジンの短時間停時を考慮したエアコ
ンアイドルアップ判断ルーチンの第3実施例のフローチ
ャートを示す。図6に示すフローチャートの処理は所定
時間毎に割り込み起動される。
【0035】ステップ301では、エアコンがON状態
かOFF状態であるかの判定を行い、ON状態であれば
ステップ302に進む。ステップ302では、上記水温
センサ16からの信号により冷却水温度が所定値(例え
ば、50℃)以上であるかの判定を行う。冷却水温が50℃
以上ある場合には、エンジンの停止時間が短時間であり
潤滑油は潤滑系からほとんど抜けていない状態と判断
し、エンジンが始動直後であるかどうかの判定(ステッ
プ303)を行わず直接ステップ305に進む。ステッ
プ305は上記第1実施例のステップ105、第2実施
例のステップ205と同一処理内容であり、ISCV2
6の開口面積を大きくしてエンジン出力を上昇せしめて
エアコンアイドルアップON状態とし、更にエアコンの
コンプレッサ27を駆動してエアコンを作動させる。そ
してこのルーチンを終了する。
【0036】ステップ302にて、冷却水温が50℃未満
の場合には、エンジンの停止時間が長時間であり潤滑油
は潤滑系からほとんど抜けた状態であると判断しステッ
プ303に進む。そして、ステップ303以降の処理内
容は、上記第2実施例のステップ202以降の処理内容
と同一内容である。即ち、ステップ303にて上記スタ
ータ信号によりエンジンが始動後所定時間(例えば、10
〜15sec )を経過しているかの判定を行う。始動後所定
時間内であればステップ304に進み、ISCV26の
開口面積は変えず、即ちエアコンアイドルアップOFF
状態とし、またエアコンのコンプレッサ27を停止状態
としてエアコンの作動を中止する。始動後所定時間を経
過している場合にはステップ305進み、ISCV26
の開口面積を大きくしてエンジン出力を上昇せしめてエ
アコンアイドルアップON状態とし、更にエアコンのコ
ンプレッサ27を駆動してエアコンを作動させる。上記
ステップ304,305の処理を行った後このルーチン
を終了する。
【0037】また、ステップ301にて車両の乗員がエ
アコンのスイッチをOFFとした場合は直接ステップ3
04に進み、上記同様エアコンアイドルアップOFF状
態とし、コンプレッサ27を停止してエアコンの作動を
行わない。
【0038】このように本第3実施例では、エンジンが
長時間停止状態であるか短時間停止状態であるかを判定
する処理内容が含まれており、これによって、潤滑油が
ほとんど抜け落ちていない短時間停止後のエンジン運転
においては、エンジン始動直後であってもエアコンアイ
ドルアップON状態とし、エアコンプレッサ27を駆動
してエアコンをすぐに作動させることができる。即ち、
本第3実施例によれば、エアコンアイドルアップOFF
状態としてエアコンを停止する場合をエンジン長時間停
止後の始動時のみに限定することができ、全てのエンジ
ン始動時としていた上記第1実施例に比べて無駄なエア
コン停止時間を減少させることができ、上記第1実施例
による作用、効果をより効率的とすることができる。
【0039】尚、本発明の実施例は上記第1、第2、第
3実施例以外にも種々考えられる。例えば、第3実施例
のルーチンにおいて、ステップ302で冷却水温度が50
℃以上ある場合、ステップ305に進む途中に上記第1
実施例におけるステップ103による油圧の確認処理を
加えたルーチンを構成した場合、実際に潤滑油が抜けて
いないことを確認することができ、本発明の制御装置を
より安全側とすることができる。
【0040】
【発明の効果】以上の如く、本発明によれば、補機負荷
のためのエンジン負荷に対して吸入空気量を増量させる
従来の制御を行った場合であっても、エンジン潤滑系の
潤滑油圧力が不十分であるエンジン始動後の所定期間内
では補機負荷のための吸入空気量の増量が抑制されてエ
ンジン出力の増大が抑制されるため、エンジン始動後所
定期間内の潤滑不良により、軸受等において発生してい
る打音や傷付きに代表される不具合を従来に比べて減少
させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理構成図である。
【図2】本発明が適用される電子制御ガソリン噴射式エ
ンジンおよびその周辺装置をあらわす概略構成図であ
る。
【図3】図2における制御コンピュータをあらわすブロ
ック図である。
【図4】本発明になるエアコンアイドルアップ判断ルー
チンの第1実施例のフローチャートである。
【図5】本発明になるエアコンアイドルアップ判断ルー
チンの第2実施例のフローチャートである。
【図6】本発明になるエアコンアイドルアップ判断ルー
チンの第3実施例のフローチャートである。
【符号の説明】
1 エンジン 2 補機負荷 3 吸入空気量増量手段 4 エンジン始動判定手段 5 吸入空気量増量制限手段 11 エアクリーナ 12 スロットルバルブ 14 エンジン本体 15 吸気圧力センサ 16 水温センサ 17 吸気温センサ 18 スロットルポジションセンサ 20 制御コンピュータ 21 フューエルインジェクタ 25 バイパス通路 26 アイドルスピードコントロールバルブ(ISC
V) 27 コンプレッサ 29 クランクプーリ 30 潤滑油圧力センサ 40 中央処理ユニット(CPU)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI F02D 45/00 F02D 45/00 310L (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02D 41/08 315 F02D 41/08 330 F01M 1/22 F02D 29/04 F02D 45/00 310

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンのアイドル時における補機負荷
    の作動中に吸入空気量を増量させる吸入空気量増量手段
    を備えたアイドル回転速度制御装置において、 前記エンジンが始動後所定期間内であるかを判定するエ
    ンジン始動判定手段と、 前記始動判定手段によって始動後所定期間内であると判
    定されたときには、前記吸入空気量増量手段による前記
    吸入空気量の増量を抑制する吸入空気量増量制限手段
    同時にエンジン運転に必要とされる補機負荷でない補機
    負荷を停止する補機負荷停止手段 を設けたことを特徴と
    するアイドル回転速度制御装置。」
JP29174491A 1991-11-07 1991-11-07 アイドル回転速度制御装置 Expired - Fee Related JP3336620B2 (ja)

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