JP3629844B2 - エンジンの燃料供給制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、エンジンの燃料供給量、特に減速アイドル状態で燃料供給を停止後、燃料供給を再開する際の燃料供給量を、適切に制御する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
車両用エンジンでは、エンジン回転速度が所定以上の高速状態からアクセルを開放して減速を行うアイドル状態で燃料供給を停止し、燃費および減速性能の改善を図り、その後エンジン回転速度が所定回転以下に減速されると、エンストを防止すべく燃料供給を再開するようにしている。
【0003】
また、所定の定常アイドル状態では、エンジン回転速度を目標回転速度にするように燃料供給量をフィードバック制御するようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、例えば電子制御式燃料噴射ポンプを備えたディーゼルエンジンの燃料噴射装置において、基本燃料供給量をエンジン回転速度毎に設定し、該基本燃料供給量に対して余分に要求される負荷分を平行的に増大して、燃料噴射量特性を修正し、この特性を用いて前記前記燃料供給再開時の燃料供給量を決定するようにしたものがある(特開昭59−46335号公報参照) 。
【0005】
しかし、このものでは、本来エンジンが必要とする燃料供給再開時の減少中の過渡的なエンジン回転速度に対して、燃料供給量が大きくなりすぎてしまい、燃費改善効果や減速性能が損なわれることがあった。即ち、前記燃料噴射量の特性は、定常なアイドル状態で目標回転速度を維持するのに必要な燃料噴射量であり、目標回転速度より高い減速中に、定常後に必要な燃料量より少ない量の燃料を供給するのでなければ減速効果が得られず、燃費上も不利であった。特に、大きな外部負荷を与えられた状態で修正された燃料噴射量特性を、その後外部負荷が軽減した状態で燃料供給再開時に使用すると、上記傾向はさらに助長されてしまう。
【0006】
そのため、燃料供給再開後、前記アイドル回転速度制御時のフィードバック補正分にエンジン回転速度の減少に応じて増大する係数を乗じた値を、そのまま若しくは基本の燃料供給量に加算した値を、燃料供給再開時の燃料供給量として決定するようにしたものもある。
しかし、この方式でも、エンジンフリクションが大きい場合、燃料噴射ポンプの噴射特性が噴射されにくい特性である場合、使用燃料が寒冷地用の粘度が低く加圧時に漏れやすい場合等では、前記アイドル回転速度制御時において、全燃料供給量中に占めるフィードバック補正分の割合が、上記条件以外の場合に比較して増大する。そして、実際には、前記のような条件を含まない最もフィードバック補正分の割合が小さくなる場合でも、該フィードバック補正分を用いたときにエンストが発生しないように、前記エンジン回転速度に応じてフィードバック補正分に乗じられる係数が、設定されるため、前記の各条件特に、これらが重なったような場合は、燃料供給再開時の過渡的なエンジン回転速度に対して燃料供給量が大きくなりすぎてしまい、燃費改善効果や減速性能が損なわれることがあった。
【0007】
例えば、図5に示すように、エンジンフリクションは同一であるが、燃料噴射量) の制御指令値に対する実際の燃料供給量が異なる3通りの例において、左側の例では、指令値に対する実燃料噴射量が最大、中央の例では中間の値、右側の例では最小であるとする。この場合、エンジンフリクションは同一であるから、実際の燃料噴射量は3通りの例で等しいが、全燃料噴射量に対するフィードバック補正分PiDの割合が、左側の例では6/20、中央の例では9/20、右側の例では12/20と異なる。したがって、燃料供給再開時において、既述したようにフィードバック補正分の割合が最小となる左側の場合でもエンストが発生しないように、例えばエンジン回転速度が1400rpm のときの前回のフィードバック補正分PiDに乗じる分担率を100 %となるように設定すると、該左側の例では燃料噴射量が6という値であるのに対し、中央の例では同一条件での再開時の燃料噴射量の値が9、右側の例では同じく燃料噴射量が12と大きく増大することが明らかである。
【0008】
更に、アイドル回転速度制御時にパワーステアリングやエアコン等の大きな外部負荷が加わった場合には、該外部負荷の増大分もフィードバック補正分で賄われるため、その後の減速時に燃料供給停止後に前記大きな外部負荷が無くなったような場合には、必要な再開時の燃料供給量に対してより過剰な燃料量が供給されてしまい、前記の傾向がより助長されることとなっていた。
【0009】
例えば、図6は、図5の各例に対し、前回のアイドル回転速度制御時に前記大きな外部負荷が加えられ、それによるフィードバック補正分の値が3増大し、その後減速による燃料供給停止後の燃料供給再開時に、前記外部負荷が解除された場合について示したものであり、左側の例でも燃料供給再開時に必要な燃料噴射量の値が適正量が6であるのに9と増大し、中央の例では同じく12、右側の例では15にまで増大してしまう。
【0010】
なお、自動変速機付車両において、自動変速機には一般的にエンジンの駆動力から出力軸側のみに駆動力が伝達されるようにワンウェイ・クラッチが設けられているが、前記燃料供給再開時の燃料量が多すぎるとエンジン回転速度の方が出力軸の回転速度を超えてしまい駆動力が出力軸に伝達されて、速やかな減速が行われず突っ張り感を生じてしまう。
【0011】
本発明は、このような従来の課題に鑑みなされたもので、燃料供給再開時の燃料供給量を、必要最小限に留めるように設定することにより、燃費及び減速性能改善機能が十分に発揮されるようにしたエンジンの燃料供給量制御装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
このため、請求項1にかかる発明は、
所定のアイドル状態でエンジン回転速度を目標回転速度にフィードバック制御する毎に必要な燃料供給量を更新記憶しておき、所定エンジン回転速度以上のアイドル状態で燃料供給を停止後、減速に伴って燃料供給を再開してから前記フィードバック制御を開始するまでの燃料供給量を、前記記憶された燃料供給量とエンジン回転速度とに基づいて、エンジン回転速度が減少するにしたがって燃料供給量が増大するように設定するようにしたことを特徴とする。
(作用・効果)
このようにすれば、最新にアイドル状態で目標回転速度にフィードバック制御したとき(以下アイドル回転速度制御時、又はISC制御時という) に要求された燃料供給量の全量と、エンジン回転速度とに基づいて燃料供給停止後、再開時の燃料供給量が設定されるため、エンジンフリクション,燃料噴射ポンプの噴射量特性,使用燃料の特性等によって、アイドル回転速度制御時のフィードバック補正量の分担率が変化した場合でも、燃料供給再開時にエンジン回転速度に応じて必要かつ十分な量の燃料が供給されることとなり、過剰に燃料が供給されることなく、燃費及び減速性能を改善できる。
【0013】
また、アイドル回転速度制御時に外部負荷の増大によって必要な燃料供給量が増大した後、燃料供給が停止され、その後の燃料供給再開時に外部負荷が軽減されていたような場合でも、前記燃料供給量の増大分はフィードバック補正量の増大分で賄われ、再開時の燃料供給量は、該増大分の全量が増大するわけではなく、アイドル回転速度制御時に必要とされた燃料供給量の全量に対する分担率で設定されるので、影響を小さくすることができる。
【0014】
また、請求項2にかかる発明は、図1に示すように、
所定のアイドル状態で、エンジン回転速度を目標回転速度とするように燃料供給量をフィードバック制御するアイドル回転速度制御手段と、
所定のエンジン回転速度以上のアイドル状態で、エンジンへの燃料供給を停止し、その後、エンジン回転速度の減速に伴って、燃料の供給を再開する燃料供給停止・再開制御手段と、
を含んで構成されるエンジンの燃料供給制御装置において、
前記アイドル回転速度制御手段によるフィードバック制御を実行する毎に、目標回転速度の維持に必要とされた燃料供給量を記憶更新する燃料供給量記憶手段と、
前記燃料停止・再開制御手段による燃料供給再開を再開してから前記フィードバック制御を開始するまでの燃料供給量を、燃料供給量記憶手段に記憶されている燃料供給量とエンジン回転速度とに基づいて、エンジン回転速度が減少するに従って燃料供給量が増大するように設定する再開燃料供給量設定手段と、
を含んで構成したことを特徴とする。
(作用・効果)
前記アイドル回転速度制御手段によって、最新にアイドル状態で目標回転速度にフィードバック制御したときに、燃料供給量記憶手段に記憶されている要求燃料供給量の全量と、エンジン回転速度とに基づいて、再開燃料供給量設定手段が燃料供給停止後、再開時の燃料供給量を設定するため、エンジンフリクション,燃料噴射ポンプの噴射量特性,使用燃料の特性等によって、アイドル回転速度制御時のフィードバック補正量の分担率が変化した場合でも、燃料供給再開時にエンジン回転速度に応じて必要かつ十分な量の燃料が供給されることとなり、過剰に燃料が供給されることなく、燃費及び減速性能を改善できる。
【0015】
また、アイドル回転速度制御時に外部負荷の増大によって必要な燃料供給量が増大した後、燃料供給が停止され、その後の燃料供給再開時に外部負荷が軽減されていたような場合でも、前記燃料供給量の増大分はフィードバック補正量の増大分で賄われ、再開時の燃料供給量は、該増大分の全量が増大するわけではなく、アイドル回転速度制御時に必要とされた燃料供給量の全量に対する分担率で設定されるので、影響を小さくすることができる。
【0016】
また、請求項3にかかる発明は、
前記燃料供給再開時の燃料供給量を、前記記憶されているフィードバック制御時の燃料供給量に、エンジン回転速度の減少に応じて増大する係数を乗じて設定することを特徴とする。
(作用・効果)
エンジン回転速度の減少に応じて増大する係数を、前回のアイドル回転速度制御時に必要とされた燃料供給量に乗じることにより、エンジン回転速度に見合った燃料供給再開時の燃料供給量に設定することができる。
【0017】
また、請求項4にかかる発明は、
アクセル操作量検出手段と、
基本燃料供給量を、前記アクセル操作量の増大に応じて増大すると共に、同一のアクセル操作量ではエンジン回転速度の増大に応じて減少するように設定する基本燃料供給量設定手段と、
を含んで構成され、
前記目標回転速度へのフィードバック制御は、前記基本燃料供給量をフィードバック補正分で補正して実行されるようにしたことを特徴とする
(作用・効果)
このように基本燃料供給量を、アクセル操作量の増大に応じて増大すると共に、エンジン回転速度の増大に応じて減少するように設定することにより、フィードバック補正分による補正量を小さくして、過渡時の応答性を良好なものとすることができる。
【0018】
また、請求項5にかかる発明は、
前記フィードバック制御時の燃料供給量の記憶は、エンジンへ加わる外部負荷の大小に応じて個別に記憶され、前記燃料供給再開時には、該再開時にエンジンへ加わる外部負荷に対応して記憶されている燃料供給量を用いて燃料供給量を設定することを特徴とする。
(作用・効果)
前記したように、アイドル回転速度制御時の全燃料供給量に対して燃料供給再開時の燃料供給量を設定することにより、外部負荷の変化の影響を受けにくくなるが、外部負荷が大きいときと小さいときとで、個別に記憶しておき、燃料供給再開時に対応する外部負荷に応じた燃料供給量を用いて再開時の燃料供給量を設定するようにすれば、より、精度良く燃料供給量を設定することができる。
【0019】
また、請求項6にかかる発明は、
エンジンがディーゼルエンジンであり、前記アクセル操作量検出手段によって検出されたアクセル操作量に基づいて、燃料噴射ポンプの燃料供給量制御部材を駆動して燃料供給量を制御することを特徴とする。
このように、ディーゼルエンジンに適用することができるが、本発明はガソリンエンジン等の火花点火エンジンにも適用することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施形態を図に基づいて説明する。
図2は、本発明に係るディーゼルエンジンの燃料供給量制御装置の全体システム構成を示す。
図2において、ディーゼルエンジン1には燃焼室に燃料噴射する燃料噴射弁2が装着され、該燃料噴射弁2に燃料を圧送する電子制御燃料噴射ポンプ3が備えられている。
【0021】
前記電子制御燃料噴射ポンプ3は、前記燃料噴射弁2からの燃料噴射量 (燃料供給量) を制御するコントロールスリーブ (図示せず) を備え、該コントロールスリーブの位置を、コントロールユニット4からの燃料噴射量制御信号に基づいて制御することにより、燃料噴射量が制御される。
一方、車体には、アクセル操作手段としてのアクセルペダル5と、該アクセルペダル5と一体のユニットに装着され、該アクセルペダル5を略開放した設定開度 (例えば5.5 °) 以下の状態でONとなるアクセル開放検出手段としてのアクセルペダルスイッチ6が設けられ、該アクセルペダルスイッチ5の信号は、前記コントロールユニット4に入力される。
【0022】
また、前記アクセルペダル5にワイヤ7を介して連係し、アクセル操作量を検出するアクセル操作量検出手段としてのアクセル操作量センサ8が設けられ、更に、該アクセル操作量センサ8と一体に、該センサで検出されるアクセル操作量が所定値以下のアイドル状態でONとなるアイドル検出手段としてのアイドルスイッチ9が設けられ、これらアクセル操作量センサ8からのアクセル操作量信号及びアイドルスイッチ9からの信号も、前記コントロールユニット4に入力される。
【0023】
前記コントロールユニット4は、前記センサ,スイッチ類の他、燃料噴射ポンプ3に装着されてエンジン回転速度を検出する回転速度センサ10、その他エンジン冷却水温度 (以下水温という) を検出する水温センサ11等の信号を入力する。そして、通常の部分負荷以上の運転時は、アクセル操作量とエンジン回転速度とに基づいてマップ等から検索した基本燃料噴射量を、水温で補正して得られた燃料噴射量信号を前記燃料噴射ポンプ3に出力する。
【0024】
また、前記アイドルスイッチ9がONとなるアイドル状態では、水温等に応じて設定された目標回転速度一定となるように燃料噴射量を補正して、フィードバック制御する。
さらに、燃費改善と減速効果向上を目的として、エンジン回転速度が設定回転速度 (例えば1800rpm) 以上で、前記アクセルペダルスイッチ5がONである略アクセル開放状態(アイドル状態) のときには、燃料噴射弁2への燃料の供給を停止するようにしている。詳細には、アクセル開放操作後、燃料供給量を段階的に減少させて最終的に燃料供給を停止させることにより、減速ショックを緩和するいわゆるダッシュポット制御を行っている。そして、その後燃料供給停止によって減速され設定回転速度(前記燃料供給停止制御開始時の設定回転速度と同一かそれより小さく設定された回転速度) 以下となったときから、燃料の供給が再開され、回転速度の減少に従って徐々に燃料供給量が増大され、最終的に所定の回転速度以下となった段階で前記アイドル回転速度制御に移行して、目標回転速度を維持するのに必要な燃料供給量まで増大して平衡する。
【0025】
ここで、前記燃料供給再開時の燃料供給量が、本発明に係る方式により、設定され、制御される。
前記燃料供給停止時及び燃料供給再開時の制御を、図3のフローチャートに従って説明する。
ステップ1では、前記アイドルスイッチが9がオンのアイドル状態であるか否かを判定する。
【0026】
ステップ2では、エンジン回転速度Nが燃料供給停止する設定回転速度(例えば1800rpm ) 以上であるか否かを判定する。
そして、設定回転速度以上と判定されたときは、ステップ3へ進み、燃料供給を停止するための処理を行う。具体的には、燃料供給再開時の燃料供給量Qは、予めエンジン回転速度に応じて設定されている基本燃料供給量DRVQ(図4参照) に後述のように算出される補正量QISCONを加算して設定される形式を採っており、前記設定回転速度以上では前記基本燃料供給量DRVQ=0に設定されているので、補正量QISCON=0として、燃料供給を停止する。なお、前記したように、段階的に燃料供給量を減少させるダッシュポット制御としてもよい。次いで、ステップ4へ進み、フラグFを1にリセットして、このフローを終了する。
【0027】
また、前記ステップ2でエンジン回転速度が前記設定回転速度未満のときは、ステップ5へ進んで、エンジン回転速度を前記目標回転速度にフィードバック制御するアイドル回転速度制御(ISC)を行うべき、ISC用の設定回転速度(例えば1000rp) 以下か否かを判定する。
エンジン回転速度が前記ISC用の設定回転速度より大きいと判定されたときは、ステップ6へ進んで、フラグFが1にセットされているか否かを判定する。
【0028】
そして、フラグFが1にセットされていると判定されたときは、ステップ7へ進んで、前回のISC制御時に目標回転速度(例えば700rpm) に維持するのに必要であった燃料供給量Qidllを、該燃料供給量を記憶したRAMから読みだす。なお、該RAMには、前記ISC制御毎に必要とされた燃料供給量Qidllが更新して記憶されるようになっている。このRAMと燃料供給量Qidllを更新記憶する機能が、燃料供給量記憶手段を構成する。
【0029】
ステップ8では、前記燃料供給量Qidllに乗じられる燃料供給再開時用の燃料供給量決定用の係数αを、現在のエンジン回転速度Nに応じてROMに記憶されたマップから検索して読み込む。ここで、αは、例えば1700≦N<1800のときは20%、1600≦N<1700のときは40%、1500≦N<1600のときは60%、1400≦N<1500のときは80%というように、エンジン回転速度の増大に応じて段階的に係数αが増大するように設定される。
【0030】
ステップ9では、前記燃料供給量Qidllに前記係数αを乗じて、燃料供給再開時用の燃料供給量Qを設定する。なお、演算の都合上、前記燃料供給量Qから現在のエンジン回転速度に対応してマップから検索された基本燃料供給量DRVQを差し引いて補正量QISCONを算出しておく。
また、ステップ1でアイドル状態でないと判定された場合、ステップ6でフラグが1にセットされていないと判定された場合は、ステップ10へ進んでアクセル操作量とエンジン回転速度とに基づいて、マップから基本燃料供給量DRVQを検索し、水温補正等を行って燃料供給量Qを設定する。
【0031】
また、ステップ5で、ISC制御用の設定回転速度以下と判定された場合は、ステップ11へ進んで、ISC制御を実行し、クランク角センサで検出された実際のエンジン回転速度を目標回転速度に一致させるように、前記基本燃料供給量DRVQをフィードバック補正量PiD分で補正しつつ燃料供給量Qを設定する。
かかる本発明の方式によれば、図5の中央の例及び右側の例でも一点鎖線に示すように、燃料供給再開時の燃料噴射量は、適正量である6の値に固定される。
【0032】
また、外部負荷が変化する図6の例のように、外部負荷が3増大した場合でも、図で一点鎖線に示すように、すべての例での23×6/20≒6.9 となり、0.9 の増加に留められることが明らかである。したがって、外部負荷の変更があっても燃料供給再開時の燃料噴射量を特に区別しなくても、比較的良好な燃料噴射量が得られ、演算が簡易で済む利点がある。
【0033】
但し、外部負荷の大きさに応じて個別に前回のアイドル回転速度制御時の燃料噴射量を記憶しておき、燃料供給再開時に外部負荷が変化した場合、該変化した外部負荷に対応する前回アイドル回転速度制御時のフィードバック補正分を用いて燃料供給再開時の燃料噴射量を設定するようにしてもよく、この場合は、可及的に燃料噴射量の精度を高めることができる。
【0034】
なお、図7は、同上の実施形態における減速時の燃料噴射量とエンジン回転速度の変化を示す図であり、図示のように滑らかな減速性能を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の構成・機能を示すブロック図。
【図2】本発明の一実施形態のシステム構成図。
【図3】同上実施形態の減速時の燃料噴射量設定ルーチンを示すフローチャート。
【図4】同上実施形態のエンジン回転速度に対する燃料噴射量の関係を示す図。
【図5】同上実施形態と従来例との燃料供給再開時の燃料噴射量を比較して示す図。
【図6】同上実施形態と従来例との外部負荷変化時における燃料供給再開時の燃料噴射量を比較して示す図。
【図7】同上実施形態の減速時の燃料噴射量とエンジン回転速度の変化を示す図。
【符号の説明】
1 ディーゼルエンジン
2 燃料噴射弁
3 燃料噴射ポンプ
4 コントロールユニット
8 アクセル操作量センサ
9 アイドルスイッチ
10 回転速度センサ
Claims (6)
- 所定のアイドル状態でエンジン回転速度を目標回転速度にフィードバック制御する毎に必要な燃料供給量を更新記憶しておき、所定エンジン回転速度以上のアイドル状態で燃料供給を停止後、減速に伴って燃料供給を再開してから前記フィードバック制御を開始するまでの燃料供給量を、前記記憶された燃料供給量とエンジン回転速度とに基づいて、エンジン回転速度が減少するにしたがって燃料供給量が増大するように設定するようにしたことを特徴とするエンジンの燃料供給制御装置。
- 所定のアイドル状態で、エンジン回転速度を目標回転速度とするように燃料供給量をフィードバック制御するアイドル回転速度制御手段と、
所定のエンジン回転速度以上のアイドル状態で、エンジンへの燃料供給を停止し、その後、エンジン回転速度の減速に伴って、燃料の供給を再開する燃料供給停止・再開制御手段と、
を含んで構成されるエンジンの燃料供給制御装置において、
前記アイドル回転速度制御手段によるフィードバック制御を実行する毎に、目標回転速度の維持に必要とされた燃料供給量を記憶更新する燃料供給量記憶手段と、
前記燃料停止・再開制御手段による燃料供給再開を再開してから前記フィードバック制御を開始するまでの燃料供給量を、燃料供給量記憶手段に記憶されている燃料供給量とエンジン回転速度とに基づいて、エンジン回転速度が減少するに従って燃料供給量が増大するように設定する再開燃料供給量設定手段と、
を含んで構成したことを特徴とするエンジンの燃料供給制御装置。 - 前記燃料供給再開時の燃料供給量を、前記記憶されているフィードバック制御時の燃料供給量に、エンジン回転速度の減少に応じて増大する係数を乗じて設定することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のエンジンの燃料供給装置。
- アクセル操作量検出手段と、
基本燃料供給量を、前記アクセル操作量の増大に応じて増大すると共に、同一のアクセル操作量ではエンジン回転速度の増大に応じて減少するように設定する基本燃料供給量設定手段と、
を含んで構成され、
前記目標回転速度へのフィードバック制御は、前記基本燃料供給量をフィードバック補正分で補正して実行されるようにしたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のエンジンの燃料供給量制御装置。 - 前記フィードバック制御時の燃料供給量の記憶は、エンジンへ加わる外部負荷の大小に応じて個別に記憶され、前記燃料供給再開時には、該再開時にエンジンへ加わる外部負荷に対応して記憶されている燃料供給量を用いて燃料供給量を設定することを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1つに記載のエンジンの燃料供給量制御装置。
- エンジンがディーゼルエンジンであり、前記アクセル操作量検出手段によって検出されたアクセル操作量に基づいて、燃料噴射ポンプの燃料供給量制御部材を駆動して燃料供給量を制御することを特徴とする請求項4又は請求項5に記載のエンジンの燃料供給量制御装置。
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1996
- 1996-10-31 JP JP29031696A patent/JP3629844B2/ja not_active Expired - Fee Related
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