JP3336389B2 - 露光方法及び装置 - Google Patents

露光方法及び装置

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JP3336389B2 JP29183893A JP29183893A JP3336389B2 JP 3336389 B2 JP3336389 B2 JP 3336389B2 JP 29183893 A JP29183893 A JP 29183893A JP 29183893 A JP29183893 A JP 29183893A JP 3336389 B2 JP3336389 B2 JP 3336389B2
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    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/70Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
    • G03F7/70216Mask projection systems
    • G03F7/70358Scanning exposure, i.e. relative movement of patterned beam and workpiece during imaging

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばウエハ上の各シ
ョット領域を走査開始位置に位置決めした後、スリット
状の照明領域に対してレチクル及びウエハを同期して走
査することにより、レチクル上のパターンを各ショット
領域に逐次露光する所謂ステップ・アンド・スキャン方
式の露光装置で露光を行う場合に適用して好適な露光方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、半導体素子、液晶表示素子又
は薄膜磁気ヘッド等をフォトリソグラフィー技術を用い
て製造する際に、フォトマスク又はレチクル(以下、ま
とめて「レチクル」という)のパターンを投影光学系を
介して、フォトレジスト等が塗布されたウエハ(又はガ
ラスプレート等)上に露光する投影露光装置が使用され
ている。最近は、半導体素子の1個のチップパターン等
が大型化する傾向にあり、投影露光装置においては、レ
チクル上のより大きな面積のパターンを感光基板上に露
光する大面積化が求められている。
【0003】斯かる大面積化に応えるために、ウエハ上
の各ショット領域を走査開始位置にステッピングした
後、例えば矩形、円弧状又は6角形等の照明領域(これ
を「スリット状の照明領域」という)に対してレチクル
及びウエハを同期して走査することにより、レチクル上
のそのスリット状の照明領域より広い面積のパターンを
各ショット領域に逐次露光する所謂ステップ・アンド・
スキャン方式の投影露光装置が開発されている。以下で
は、ステップ・アンド・スキャン方式で露光を行う場合
を含めて、レチクルとウエハとを同期して走査しながら
露光を行う方式を、「スキャン露光方式」という。
【0004】ところで、レチクルのパターン領域には、
複数の同一の(又は異なる)チップパターンが描画され
ている場合がある。この場合、通常の一括露光方式で
は、ウエハ上の周辺部のショット領域のように、レチク
ル上の複数個のチップパターン像の内の一部のチップパ
ターン像を投影する余地しかないようなショット領域
(以下、「欠けたショット領域」という)に対して露光
を行う際にも、レチクルの全パターンの像が露光されて
いた。
【0005】同様に、スキャン露光方式でそのような複
数のチップパターンが走査方向に分割して形成されたレ
チクルRを、ウエハ上の欠けたショット領域に露光する
際には、レチクル及びウエハをそれぞれレチクル上の全
部のチップパターンの像を露光する場合と同じ長さ(フ
ルフィールドの長さ)分だけ走査して露光を行ってい
た。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記の如き従来の技術
において、スキャン露光方式でウエハ上の欠けたショッ
ト領域にレチクル上の一部のチップパターン像を露光す
る際には、その欠けたショット領域の近傍の不要な領域
(例えばウエハの端部等)もスリット状の照明領域に対
して共役な露光領域に対して走査されていた。従って、
不要な領域を走査している無駄な時間が発生しているこ
ととなり、露光時間が長く露光工程のスループットが低
いという不都合があった。
【0007】本発明は斯かる点に鑑み、走査方向に対し
て複数個の回路パターン(チップパターン)が分割して
形成されたレチクルのパターンをステップ・アンド・ス
キャン方式でウエハ上の各ショット領域に露光する際
に、露光時間を短縮して露光工程のスループットを向上
できる露光方法、及び露光装置を提供することを目的と
する。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明による第1の露光
方法は、例えば図1及び図6に示すように、所定形状の
照明領域(21)を照明する照明光学系(1〜5,8)
と、この照明領域に対して所定の走査方向に転写用のパ
ターンが形成されたマスク(R)を走査するマスクステ
ージ(9)と、感光性の基板(W)を載置してこの基板
を2次元的に位置決めすると共にこの基板をその所定の
走査方向に対応する方向に走査する基板ステージ(1
4)とを用い、この基板ステージのステッピング動作に
よりマスク(R)と基板(W)上の複数のショット領域
内の露光対象とするショット領域とを走査露光の加速開
始位置まで位置合わせした後、基板ステージ(14)及
びマスクステージ(9)を介して照明領域(21)に対
してその走査方向にマスク(R)及び基板(W)を同期
して走査することにより、マスク(R)のパターンを逐
次基板(W)上の各ショット領域に転写露光する露光方
法に関する。
【0009】そして、本発明は、マスク(R)上に複数
の回路パターンがその走査方向に分割されて形成されて
いる場合で、且つ基板(W)上のショット領域内でマス
ク(R)の複数の回路パターン中の一部の回路パターン
のみが露光できる一部が欠けたショット領域(SA1)
にマスク(R)のパターンを露光する場合に、マスク
(R)と基板(W)上の一部が欠けたショット領域(S
A1)とを加速開始位置に位置合わせし、マスクステー
ジ(9)を介して照明領域(21)に対してその走査方
向にマスク(R)をその一部が欠けたショット領域(S
A1)に露光される回路パターンの長さ分だけ移動する
のと同期して、基板ステージ(14)を介して基板
(W)をその一部が欠けたショット領域(SA1)上に
露光される回路パターンに対応する長さ分だけ走査した
後(軌跡T1)、マスクステージ(9)を介してマスク
(R)を次の加速開始位置に設定すると共に、基板ステ
ージ(14)を介して基板(W)を次に露光するショッ
ト領域(SA2)の加速開始位置に設定するようにした
ものである。
【0010】この場合、その照明光学系中に照明領域
(21)の形状を変更する可変視野絞り(6A,6B,
7)を設け、マスクステージ(9)を介して照明領域
(21)に対してその走査方向にマスク(R)をその一
部が欠けたショット領域(SA1)に露光される回路パ
ターンの長さ分だけ移動するのと同期して、基板ステー
ジ(14)を介して基板(W)をその一部が欠けたショ
ット領域(SA1)上に露光される回路パターンに対応
する長さ分だけ走査する際に、その視野絞りを介して照
明領域(21)の形状を変更することにより、マスク
(R)中で基板(W)上のその一部が欠けたショット領
域(SA1)にはせいぜい一部のパターンのみが露光さ
れる回路パターン(PA2,PA3)上を照明領域(2
1)が通過しないようにすることが望ましい。 また、本
発明の別の露光方法は、基板(W)上の複数のショット
領域の各々を、複数の部分パターン(PA1〜PA3)
が形成されたマスク(R)とその基板とを同期して走査
することによって走査露光する露光方法において、その
基板上の第1ショット領域を露光するときのその基板の
走査距離と、その基板上のその第1ショット領域と異な
る第2ショット領域を露光するときのその基板の走査距
離とを異ならせるものである。また、本発明の更に別の
露光方法は、基板(W)上の複数のショット領域の各々
を、複数の部分パターン(PA1〜PA3)が形成され
たマスク(R)とその基板とを同期して走査することに
よって走査露光する露光方法において、その基板上の周
辺部のショット領域を露光するときのその基板の走査距
離を、その複数の部分パターンのうちでその基板上に投
影可能な部分パターンの数に応じて決定するものであ
る。次に、本発明の露光装置は、基板(W)上の複数の
ショット領域の各々を、複数の部分パターン(PA1〜
PA3)が形成されたマスク(R)とその基板とを同期
して走査することによって走査露光する露光装置におい
て、そのマスクに照明光を照射するための照明光学系
と、そのマスクとその基板とを同期して走査するための
走査手段と、この走査手段を制御する制御手段とを備
え、この制御手段は、その基板上の外周部のショット領
域を露光するときに、そのマスク上に形成 された複数の
部分パターンの配列、又は個数を考慮してその走査手段
を制御するものである。また、本発明の別の露光装置
は、基板(W)上の複数のショット領域の各々を、複数
の部分パターン(PA1〜PA3)が形成されたマスク
(R)とその基板とを同期して走査することによって走
査露光する露光装置において、そのマスクに照明光を照
射するための照明光学系と、その複数の部分パターンの
配列方向にそのマスクを走査するとともに、そのマスク
の走査に同期してその基板を走査する走査手段と、その
複数のショット領域のその基板上での配列に基づいてそ
の走査手段を制御する制御手段とを備えたものである。
また、本発明の更に別の露光装置は、基板(W)上の複
数のショット領域の各々を、複数の部分パターン(PA
1〜PA3)が形成されたマスク(R)とその基板とを
同期して走査することによって走査露光する露光装置に
おいて、そのマスクに照明光を照射するための照明光学
系と、そのマスクのその基板とを同期して走査する走査
手段と、その基板上にその複数の部分パターンのうちの
一部のパターンの像しか投影する余地がない外周部のシ
ョット領域を露光するときに、その一部のパターンにの
みその照明光が照射されるように移動可能な可動ブライ
ンドとを備えたものである。
【0011】
【作用】斯かる本発明によれば、例えば図2に示すよう
に、マスク(R)のパターン領域は走査方向に例えば3
個の部分パターン領域(PA1〜PA3)に分割され、
各部分パターン領域にそれぞれチップパターンが描画さ
れている。これに対して、例えば図6に示すように、基
板(W)の外周部のショット領域(SA1)では、マス
ク(R)上の3個のチップパターンの内の1個のチップ
パターンのみが完全に露光でき、それに隣接するショッ
ト領域(SA2)では2個のチップパターンのみが露光
できる。即ち、ショット領域(SA1,SA2)は一部
が欠けたショット領域である。
【0012】そして、一部が欠けたショット領域(SA
1)に露光を行うには、マスク(R)上の部分パターン
領域(PA3)のパターンのみを露光すればよい。その
ため、図2において、照明領域(21)に対して部分パ
ターン領域(PA1〜PA3の何れか1つ)のみを走査
するのと同期して、その照明領域(21)に対応する領
域に対して図6に示すように、基板(W)上のショット
領域(SA1)の1/3の領域を軌跡(T1)に対応さ
せて走査する。
【0013】その後、基板ステージ(14)をステッピ
ング駆動して基板(W)上のショット領域(SA2)を
加速開始位置に設定した後、図2において、照明領域
(21)に対して部分パターン領域(PA3,PA2又
はPA2,PA1)のみを走査するのと同期して、ショ
ット領域(SA2)の2/3の領域を軌跡(T2)に対
応させて走査する。このようなシーケンスにより、従来
のように常にフルフィールド分走査する方法に比べて露
光時間が短縮され、スループットが向上する。
【0014】なお、スキャン露光方式で露光を行う場合
には、マスク(R)及び基板(W)をそれぞれ所定速度
で走査するまでに所定の助走区間が必要である。そこ
で、そのような助走区間でマスク(R)のパターンが基
板(W)上に露光されないようにするには、照明光学系
中の光源の発光を停止する、その光源からの照明光をシ
ャッタで遮光する、又は照明領域(21)を可変として
その照明領域(21)を閉じる等の動作が必要となる。
このように照明領域(21)を可変とするためには、照
明光学系中に可変視野絞り(6A,6B,7)を設けれ
ばよい。そして、具体的に図2のマスク(R)の部分パ
ターン領域(PA1,PA2)のパターンのみを基板
(W)上に露光するには、図4(a)〜(c)に示すよ
うに、その可変視野絞りを介して露光対象ではない部分
パターン領域(PA3)に照明領域(21)がかからな
いようにすればよい。
【0015】また、そのような可変視野絞りを用いて照
明領域(12)を可変とした場合には、例えば図6にお
いて、1個の部分パターン領域のパターンのみを露光で
きるショット領域(SA6)から2個の部分パターン領
域のパターンが露光できるショット領域(SA7)にス
テッピングする際には、照明領域(21)を閉じた状態
で、ショット領域(SA6)上の点線の軌跡(U6)で
示す量に対応する量だけマスク(R)側を走査する。そ
して、次のショット領域(SA7)では、照明領域(2
1)を開いて軌跡(T7)に対応する量だけ、マスク
(R)をショット領域(SA6)の場合とは逆方向に走
査するのと同期して、基板(W)を軌跡(T7)に対応
させて走査する。これにより、無駄な動きがなくなり露
光時間がより短縮される。
【0016】以上をまとめると、露光時間をより短縮す
るには、以下の基準に従って露光シーケンスを設定する
ことが望ましい。 基板(W)上の一部が欠けたショット領域では、せい
ぜい部分的にしかマスク(R)上の部分パターン領域
(PA1〜PA3)のパターンが露光できない領域に
は、露光を行わない。
【0017】基板(W)上の各ショット領域(SA1
〜SA68)において、マスク(R)上の各部分パター
ン領域(PA1〜PA3)のパターンはそれぞれ対応す
る部分露光領域に露光する。 連続して露光するショット領域での走査方向を互いに
逆にする。これによりマスク(R)は単に往復運動をす
ればよいことになる。 或るショット領域への露光終了後、基板ステージ(1
4)を介して基板(W)を次のショット領域の加速開始
位置までステッピング移動させる。この基板(W)のス
テッピング移動の間にマスク(R)側も加速開始位置ま
で移動させる。
【0018】
【実施例】以下、本発明の一実施例につき図面を参照し
て説明する。本実施例はステップ・アンド・スキャン方
式の投影露光装置での露光方法に本発明を適用したもの
である。図1は、本実施例で使用される投影露光装置を
示し、この図1において、レチクルRは光源1と、照明
光整形光学系2〜リレーレンズ8よりなる照明光学系と
により長方形のスリット状の照明領域21により均一な
照度で照明され、スリット状の照明領域21内のレチク
ルRの回路パターン像が投影光学系13を介してウエハ
W上に転写される。光源1としては、ArFエキシマレ
ーザ若しくはKrFエキシマレーザ等のエキシマレーザ
光源、金属蒸気レーザ光源、又はYAGレーザの高調波
発生装置等のパルス光源、又は水銀ランプと楕円反射鏡
とを組み合わせた構成等の連続光源が使用できる。
【0019】パルス光源の場合、露光のオン又はオフは
パルス光源用の電源装置からの供給電力の制御により切
り換えられ、連続光源の場合、露光のオン又はオフは照
明光整形光学系2内のシャッタにより切り換えられる。
但し、本実施例では後述のように可動ブラインド(可変
視野絞り)7が設けられているため、可動ブラインド7
の開閉によって露光のオン又はオフを切り換えてもよ
い。
【0020】図1において、光源1からの照明光は、照
明光整形光学系2により光束径が所定の大きさに設定さ
れてフライアイレンズ3に達する。フライアイレンズ3
の射出面には多数の2次光源が形成され、これら2次光
源からの照明光は、コンデンサーレンズ4によって集光
され、固定の視野絞り5を経て可動ブラインド(可変視
野絞り)7に達する。図1では視野絞り5は可動ブライ
ンド7よりもコンデンサーレンズ5側に配置されている
が、その逆のリレーレンズ系8側へ配置しても構わな
い。
【0021】視野絞り5には、長方形のスリット状の開
口部が形成され、この視野絞り5を通過した光束は、長
方形のスリット状の断面を有する光束となり、リレーレ
ンズ系8に入射する。リレーレンズ系8は可動ブライン
ド7とレチクルRのパターン形成面とを共役にするレン
ズ系であり、可動ブラインド7は後述の走査方向(X方
向)の幅を規定する2枚の羽根(遮光板)7A,7B及
び走査方向に垂直な方向の幅を規定する2枚の羽根(不
図示)より構成されている。走査方向の幅を規定する羽
根7A及び7Bはそれぞれ駆動部6A及び6Bにより独
立に走査方向に移動できるように支持されている。本実
施例では、固定の視野絞り5により設定されるレチクル
R上のスリット状の照明領域21内において、更に可動
ブラインド7により設定される所望の露光領域内にのみ
照明光が照射される。リレーレンズ系8は両側テレセン
トリックな光学系であり、レチクルR上のスリット状の
照明領域21ではテレセントリック性が維持されてい
る。
【0022】本例のレチクルRはレチクルステージ9上
に載置されており、そのレチクルR上のスリット状の照
明領域21内で且つ可動ブラインド7により規定された
回路パターンの像が、投影光学系13を介してウエハW
上に投影露光される。スリット状の照明領域21と共役
なウエハW上の領域をスリット状の露光領域22とす
る。また、投影光学系13の光軸に垂直な2次元平面内
で、スリット状の照明領域21に対するレチクルRの走
査方向を+X方向(又は−X方向)として、投影光学系
13の光軸に平行な方向をZ方向とする。
【0023】この場合、レチクルステージ9はレチクル
ステージ駆動部10に駆動されてレチクルRを走査方向
(+X方向又は−X方向)に走査し、可動ブラインド7
の駆動部6A,6Bの動作は可動ブラインド制御部11
により制御される。レチクルステージ駆動部10及び可
動ブラインド制御部11の動作を制御するのが、装置全
体の動作を制御する主制御系12である。一方、ウエハ
Wはウエハステージ14に載置され、ウエハステージ1
4は、投影光学系13の光軸に垂直な面内でウエハWの
位置決めを行うと共にウエハWを±X方向に走査するX
Yステージ、及びZ方向にウエハWの位置決めを行うZ
ステージ等より構成されている。主制御系12は、ウエ
ハステージ駆動部15を介してウエハステージ14の位
置決め動作及び走査動作を制御する。
【0024】そして、図2に示すように、レチクルR上
のパターン像をスキャン露光方式で投影光学系13を介
してウエハW上の各ショット領域に露光する際には、図
1の視野絞り5により設定されるスリット状の照明領域
21に対して−X方向(又は+X方向)に、レチクルR
を速度VR で走査する。また、投影光学系13の投影倍
率をβとして、レチクルRの走査と同期して、スリット
状の露光領域22に対して+X方向(又は−X方向)
に、ウエハWを速度VW(=β・VR)で走査する。これに
より、ウエハW上のショット領域SAにレチクルRの回
路パターン像が逐次転写される。
【0025】また、本実施例では、図1の可動ブライン
ド7の羽根7A及び7Bを駆動することにより、それぞ
れ図2の照明領域21の走査方向の一方のエッジ部21
a及び他方のエッジ部21bを走査方向に移動できるよ
うになっている。但し、図1には固定の視野絞り5が設
けられているため、可動ブラインド7を全開した場合で
も、照明領域21の走査方向の幅はDであり、可動ブラ
インド7は照明領域21の幅をDより狭くする場合に使
用される。更に、通常の露光時には照明領域21の幅は
Dに設定され、可動ブラインド7が使用されるのは、露
光の開始時及び終了時である。
【0026】さて、本実施例では図2に示すように、レ
チクルRの遮光帯STに囲まれたパターン領域が境界線
23〜26により、走査方向であるX軸に平行な方向に
3個の部分パターン領域PA1〜PA3に分割され、こ
れら3個の部分パターン領域PA1〜PA3にそれぞれ
同一の回路パターンが描画されている。即ち、レチクル
Rは走査方向に所謂3個取りであり、それに対応してウ
エハW上のショット領域SAもX軸に平行な方向に3個
の部分ショット領域SAa〜SAcに分割され、各部分
ショット領域SAa〜SAcにはそれまでの露光工程に
より同一のチップパターンが形成されている。そして、
原則として部分ショット領域SAa,SAb及びSAc
上にそれぞれレチクルR上の部分パターン領域PA1,
PA2及びPA3の回路パターン像が投影露光される。
この場合、投影光学系13によりレチクルRのパターン
は反転してウエハW上に投影露光されるため、部分パタ
ーン領域PA1〜PA3と、部分ショット領域SAa〜
SAcとは配列方向が逆となっている。
【0027】但し、部分パターン領域PA1〜PA3の
パターンは同一であるため、実際には例えばウエハW上
の部分ショット領域SAaにレチクルR上の部分パター
ン領域PA2又はPA3のパターン像を露光するシーケ
ンスを採用してもよい。なお、レチクルR上の3個の部
分パターン領域PA1〜PA3に互いに異なる回路パタ
ーンを描画してもよい。この場合、ウエハW上のショッ
ト領域SAの各部分ショット領域SAa〜SAcには互
いに異なるチップパターンが形成され、部分ショット領
域SAa〜SAcと部分パターン領域PA1〜PA3と
は1:1で対応している。
【0028】そのようなレチクルRの部分パターン領域
の配列及び個数は、図1のキーボード等の入力部16を
介してメモリ17に入力され、主制御系12は露光シー
ケンスを決定する前にメモリ17からそのレチクルRに
関するパターン情報を読みだす。また、ウエハW上のシ
ョット領域の配列(ショット配列)については、不図示
のウエハアライメント系によりウエハW上の各ショット
領域に付設されたアライメントマークの内の所定のマー
クの位置を検出し、この検出結果から演算により求める
ことができる(例えば特開昭61−44429号公報参
照)。
【0029】次に、本実施例においてステップ・アンド
・スキャン方式で露光を行う際の動作の一例につき説明
する。この場合、図2のショット領域SAのように完全
にウエハWの露光面上にあるショット領域については従
来の露光方法が適用できるが、ウエハWの外周部のショ
ット領域中には、レチクルRの3個の部分パターン領域
PA1〜PA3中の1個又は2個の部分パターン領域の
回路パターン像のみしか露光できないショット領域(欠
けたショット領域)がある。このような欠けたショット
領域には、以下のようにしてレチクルR上の部分パター
ン領域PA1〜PA3の内の1個又は2個の回路パター
ンのみを露光する。
【0030】先ず、レチクルR側の動作につき図3〜図
5を参照して説明する。本実施例では、ウエハW上の2
個のショット領域に連続して露光を行う際に、レチクル
Rは往復運動を行うように露光シーケンスを設定する。
これによりレチクルR側では無駄な動きがなくなる。図
3は、往復運動する際のレチクルRの走査速度VR の変
化を示し、この図3において、先ず期間T1 でレチクル
Rの加速が始まり、所定の整定期間TSEの後のレチクル
Rの走査速度VR が安定している期間T2 に露光が行わ
れる。その後、期間T3 内でレチクルRの減速が行わ
れ、レチクルRが停止した直後の基板T 4 にレチクルR
の逆方向への加速が始まる。
【0031】それに続く整定期間TSEの後の、レチクル
Rの速度VR が安定している期間T 5 に露光が行われ
る。その後、期間T6 にレチクルRの減速が行われ、以
後はこの動作が繰り返される。また、レチクルRの加速
期間T1 及びT4 の後半ではウエハW側でも加速が行わ
れ、レチクルRの減速期間T3 及びT6 の後半からそれ
ぞれ加速期間T1 及びT4 の前半までは、ウエハステー
ジ14のステッピング移動により、ウエハWの次のショ
ット領域が走査露光の加速開始位置(走査開始位置)に
設定される。
【0032】次に、例えばレチクルRを−X方向に走査
して、レチクルR上の2個の部分パターン領域PA1及
びPA2の回路パターンのみを露光するものとした場合
の、図1の可動ブラインド7の動作の一例につき図4及
び図5を参照して説明する。図4はスリット状の照明領
域21の変化を示し、図5は図4に対応する照明領域2
1の2つのエッジ部21a及び21bの移動位置を示
す。図5において、横軸は経過時間tであり、縦軸はエ
ッジ部21aのX座標XA 及びエッジ部21bのX座標
B であり、直線28A及び28Bがエッジ部21aの
移動位置、直線27A及び27Bがエッジ部21bの移
動位置を示す。それら2つのエッジ部21a及び21b
は、それぞれ図1の可動ブラインド7の羽根7A及び7
Bのエッジ部又は固定の視野絞り5のエッジ部の内の内
側のエッジ部の投影像である。なお、図5ではX座標の
符号が負となっており、XA0<XB0が成立している。
【0033】この場合、図1の可動ブラインド7の羽根
7A及び7Bを駆動することにより、照明領域21の2
つのエッジ部の移動位置が図5の直線27A,28B及
び28A,28Bに沿って移動し、照明領域21は図4
(a)〜(c)のように変化する。即ち、先ず図5の走
査開始時点ts では、エッジ部21a及び21bが2つ
とも位置XB0にあり照明領域21は完全に閉じている。
その後エッジ部21aの位置が直線28Aに従って変化
し、時点t1 では図4(a)に示すように、照明領域2
1のエッジ部21aがレチクルRの遮光帯ST(正確に
は遮光帯STの境界線23)と共に移動し、エッジ部2
1bは停止したままであり、照明領域21の幅はd1
広がっている。
【0034】その後、照明領域21の幅がDになった時
点でエッジ部21aは位置XA0に停止し、例えば時点t
2 ではエッジ部21a及び21bはそれぞれ位置XA0
びX B0に静止したままであり、図4(b)に示すように
レチクルRの第2の部分パターン領域PA2が照明領域
21にかかっている。そして、レチクルRが更に走査さ
れて、部分パターン領域PA2とPA3との境界線25
がエッジ部21bを超えた直後に、図5の直線27Bで
示すようにエッジ部21bは境界線25に追従して−X
方向に移動し、時点t3 では図4(c)に示すように照
明領域21の幅はd3 に狭まっている。そして、部分パ
ターン領域PA2の露光が終了した時点tf において、
2つのエッジ部21a及び21bは完全に閉じる。
【0035】この動作により、ウエハW上にはレチクル
R上の2つの部分パターン領域PA1及びPA2の回路
パターン以外の不要なパターンが露光されない。同様
に、レチクルR上の部分パターン領域PA1、部分パタ
ーン領域PA3、又は2つの部分パターン領域PA3及
びPA2の回路パターンのみをウエハW上に露光する際
にも、可動ブラインド7を動作させて照明領域21を走
査方向に開閉することにより、ウエハW上には不要なパ
ターンが露光されない。これにより、例えばウエハWの
走査速度が露光時の一定速度に達するまでの助走期間、
又はウエハWを次のショット領域の走査開始位置までス
テッピング駆動している期間に、ウエハW上に不要なパ
ターンが露光されることがなくなる。
【0036】次に、図6を参照して図2に示す走査方向
に3個取りのレチクルRのパターンをウエハW上の各シ
ョット領域に露光する際の露光シーケンスの一例につき
説明する。図6は本実施例で露光対象とするウエハWを
示し、この図6において、ウエハW上には68個のショ
ット領域SA1〜SA68がX方向(走査方向)及びY
方向に所定ピッチで配列されている。それらショット領
域中で、ウエハWの外周部に配列されているショット領
域SA1,SA6,SA63及びSA68は、レチクル
Rの3個の部分パターン領域PA1〜PA3の内の1個
の部分パターン領域PA3又はPA1のパターン像のみ
が全部露光できる欠けたショット領域であり、ショット
領域SA2〜SA5,SA7,SA14,SA54,S
A55,SA62,及びSA64〜SA67は、それぞ
れレチクルR上の2個の部分パターン領域PA3,PA
2又はPA1,PA2のパターン像のみが全部露光でき
る欠けたショット領域である。これらの欠けたショット
領域には、それぞれレチクルR上の全部露光できる部分
パターン領域(PA1,PA2又はPA3)のパターン
像のみを露光する。
【0037】スキャン露光方式で露光する際には、ウエ
ハWの左上の第1のショット領域SA1から露光を始
め、−Y方向へ配列された第1行目のショット領域SA
1〜SA6に順次露光を行う。次いで、+Y方向へ配列
された第2行目のショット領域SA7〜SA14に順次
露光を行い、以下同様に1行のショット領域ずつ露光を
行い、最後に左下のショット領域SA68への露光を行
って、ウエハWへの露光を終了する。図6において、実
線で示す軌跡T1,T2,T3,…はそれぞれショット
領域SA1,SA2,SA3,…への露光を行う際のウ
エハWに対する図2のスリット状の露光領域22の軌跡
を示し、ウエハWは実際には軌跡T1,T2,…と逆方
向に移動している。但し、軌跡T1,T2,…の他に実
際には走査速度を一定にするための助走区間が必要であ
る。また、レチクルRは軌跡T1,T2,…と投影光学
系13に対して共役な方向に走査される。
【0038】先ず、ウエハW上の第1のショット領域S
A1に露光を行うには、図2において照明領域21に対
してレチクルRの部分パターン領域PA3を走査するの
と同期して、図6において、スリット状の露光領域に対
してショット領域SA1の1/3の領域である第3の部
分ショット領域を軌跡T1と逆の方向に走査する。その
後、レチクルRの減速期間にウエハステージ14のステ
ッピング駆動により、第2のショット領域SA2の下側
のエッジ部を走査開始位置に設定してから、図2におい
て照明領域21に対してレチクルRの部分パターン領域
PA3及びPA2を走査するのと同期して、図6におい
て、スリット状の露光領域に対してショット領域SA1
の2/3の領域である第3及び第2の部分ショット領域
を軌跡T2と逆の方向に走査する。そして、以下は同様
にショット領域SA3〜SA5を交互に逆方向にフルフ
ィールドの2/3だけ走査して、それぞれレチクルR上
の2個の部分パターン領域のパターン像を露光してい
く。
【0039】次に、第1行目の最後のショット領域SA
6では、スリット状の露光領域に対してショット領域S
A6の1/3の領域を軌跡T6と逆の方向に走査する。
この際にレチクルR側では、軌跡T6と共役な方向に第
3の部分パターン領域を走査する。但し、次に露光する
ショット領域SA7では、2個の部分ショット領域にそ
れぞれレチクルRの部分パターン領域のパターン像を露
光できるため、ショット領域SA6への露光終了後も、
図2の照明領域21を閉じた状態で軌跡U6と共役な方
向にレチクルRを走査する。これにより照明領域21の
エッジ部21aの外側近傍に部分パターン領域PA1及
びPA2の境界線24が設定される。
【0040】そして、図6において軌跡U6に対応した
方向にレチクルRを移動している際に、ウエハステージ
14をステッピング駆動して、ウエハWの第2行目の最
初のショット領域SA7の下側のエッジ部を加速開始位
置に設定する。その後、図2において照明領域21に対
してレチクルRの部分パターン領域PA2及びPA3を
−X方向に走査するのと同期して、図6において、スリ
ット状の露光領域に対してショット領域SA7の2/3
の領域を軌跡T7と逆の方向に走査する。そして、以下
のショット領域SA8〜SA13については交互に逆方
向にフルフィールド分だけ走査して、それぞれレチクル
R上の全部の部分パターン領域のパターン像を露光す
る。第2行目の最後のショット領域SA14について
は、2個の部分ショット領域への露光を行った後、レチ
クルRを更に1つの部分ショット領域に相当する量だけ
移動するのと並行して、第3行目の最初のショット領域
SA15の下側のエッジ部を加速開始位置に設定する。
以下、第6行目の最後のショット領域SA54まではそ
れぞれフルフィールドの露光が行われる。
【0041】その後、第7行目の最初のショット領域S
A55では、レチクルRを軌跡T55と共役な方向に走
査するのと同期してウエハWを軌跡T55と逆方向に走
査した後、照明領域21を閉じてレチクルRは更に軌跡
U55と共役な方向に走査し、ウエハWは次のショット
領域SA56を加速開始位置に移動する。また、第7行
目の次のショット領域SA56から第8行目の最後のシ
ョット領域SA68までは、第1行目の最初のショット
領域SA1〜第2行目のショット領域SA13までの露
光シーケンスと対称なシーケンスで露光が行われる。
【0042】上述のように本実施例によれば、図6にお
いて、欠けたショット領域(例えばショット領域SA1
〜SA7,SA14等)においては不要なパターンが露
光されないため、露光時間が短縮され、露光工程のスル
ープットが向上している。また、上述実施例では、図2
に示すように、各ショット領域SAの部分ショット領域
SAa,SAb及びSAcにそれぞれレチクルR上の部
分パターン領域PA1,PA2及びPA3が1:1で対
応し、例えば部分ショット領域SAaには必ず部分パタ
ーン領域PA1のパターン像が露光されている。更に、
図6に示すように、ウエハW上のショット配列において
走査方向に垂直な非走査方向(Y方向)に配列された一
行のショット領域(例えばショット領域SA1〜SA
6)では、隣接するショット領域間での走査方向が互い
に逆になっている。このようなシーケンスは考え方とし
て合理的であり、且つ制御も容易である。
【0043】次に、図6のウエハWに対する別の露光シ
ーケンスにつき説明する。先ず図2に示すレチクルRの
部分パターン領域PA1〜PA3には同一のパターンが
描画されているため、必ずしも例えば図6のショット領
域SA1の軌跡T1の部分にはレチクルR上の第3の部
分パターン領域PA3のパターン像を露光する必要はな
い。そこで、例えばショット領域SA1及びSA6には
レチクルR上の第2の部分パターン領域PA2のパター
ン像を露光し、ショット領域SA2〜SA5及びSA7
にはレチクルR上の2個の部分パターン領域PA1及び
PA2のパターン像を露光するようにしてもよい。但
し、この場合には、ウエハWをショット領域SA7から
ショット領域SA8までステッピング移動する際に、レ
チクルRの境界線26を照明領域21の外側近傍まで移
動する必要がある。
【0044】次に、非走査方向に隣接するショット領域
間で走査方向を同一にするシーケンスの可否につき検討
する。この場合には、図6においてショット領域SA1
に対してレチクルRの第3の部分パターン領域PA3の
パターン像を露光して、ウエハWをステッピング駆動し
た後、ショット領域SA2に対してレチクルRの第2及
び第1の部分パターン領域PA2,PA1のパターン像
を露光するシーケンスが考えられる。これによりショッ
ト領域SA1及びSA2を同一方向に走査できるが、レ
チクルR側の走査には、必ず加減速を行うための助走区
間が必要であり、ショット領域SA1とSA2との間で
レチクルRを走査方向に位置決めしなおす必要がある。
従って、このようなシーケンスは不利であることがわか
る。
【0045】なお、上述実施例は、図2に示すようにレ
チクルRのパターン領域が走査方向に複数に分割されて
いる場合に有効である。しかしながら、図7に示すよう
にレチクルRのパターン領域が非走査方向であるY方向
に2個の部分パターン領域PA4及びPA5に分割され
ているような場合には、ウエハW上の欠けたショット領
域に対しても走査方向に対してフルフィールド分走査し
て露光を行う必要がある。
【0046】また、図1の実施例では可動ブラインド7
の他に固定の視野絞り5が設けられているため、通常の
露光時でのスリット状の照明領域21の走査方向の幅D
を正確に設定できる。しかしながら、例えば特開平4−
196513号公報に開示されているように、可動ブラ
インド7の位置決め精度を向上させて、固定の視野絞り
5を省く構成としてもよい。また、上述実施例ではスリ
ット状の照明領域21の形状、即ち視野絞り5の開口の
形状は長方形を例に説明して来たが、本形状は長方形に
限られるわけではない。更に、投影光学系13は、屈折
系でも、反射系でも、反射屈折系でも良いことも言うま
でもない。更に、本発明は投影露光装置のみに限らず、
コンタクト方式やプロキシミティ方式の露光装置にも適
用できることも言うまでもない。このように本発明は上
述実施例に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲
で種々の構成を取り得る。また、上述の露光方法によれ
ば、走査方向に対して複数個の回路パターン(チップパ
ターン)が分割して形成されたマスクのパターンをステ
ップ・アンド・スキャン方式で基板上の各ショット領域
に露光する際に、一部が欠けたショット領域に対して
は、露光できる回路パターンの長さ分だけ走査するよう
にしているため、露光時間を短縮して露光工程のスルー
プットを向上できる利点がある。また、可変視野絞りを
用いて照明領域の形状を変更できるようにした場合に
は、その一部が欠けたショット領域にとっては不要なマ
スク上の回路パターン上でその照明領域を閉じることに
より、不要な回路パターンの露光を防止できる利点があ
る。なお、露光を停止するにはシャッタ等により照明光
を遮光するようにしてもよいが、照明領域の形状自体を
変更するようにした場合には、露光すべき回路パターン
と不要な回路パターンとを正確に分離して、露光すべき
回路パターンのみを露光できる利点がある。
【0047】
【発明の効果】本発明によれば、走査方向に対して複数
個の回路パターン(チップパターン)が分割して形成さ
れたマスクのパターンをステップ・アンド・スキャン方
式で基板上の各ショット領域に露光する際に、露光時間
を短縮して露光工程のスループットを向上できる利点が
ある。
【0048】また、照明領域の形状自体を変更するよう
にした場合には、露光すべき回路パターンと不要な回路
パターンとを正確に分離して、露光すべき回路パターン
のみを露光できる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のステップ・アンド・スキャ
ン方式の投影露光装置の全体を示す構成図である。
【図2】スキャン露光方式で露光する場合の動作の説明
に供給する斜視図である。
【図3】スキャン露光方式で露光する際のレチクルの走
査速度VR の変化の様子を示す図である。
【図4】スキャン露光方式でレチクル上の所定の部分パ
ターン領域のパターンのみを露光する場合のスリット状
の照明領域(12)の開閉動作の一例を示す図である。
【図5】図4に対応するスリット状の照明領域の走査方
向の2つのエッジ部の動きを示す図である。
【図6】実施例で露光対象とするウエハのショット配列
及び露光シーケンスの一例を示す拡大平面図である。
【図7】非走査方向にパターン領域が2つに分割されて
いるレチクルを示す平面図である。
【符号の説明】 1 光源 3 フライアイレンズ 5 固定の視野絞り 7 可動ブラインド 7A,7B 羽根 8 リレーレンズ R レチクル W ウエハ 9 レチクルステージ 10 レチクルステージ駆動部 11 可動ブラインド制御部 12 主制御系 13 投影光学系 14 ウエハステージ 15 ウエハステージ駆動部 21 スリット状の照明領域 22 スリット状の露光領域 PA1〜PA3 部分パターン領域 SA,SA1〜SA68 ショット領域 SAa,SAb,SAc 部分ショット領域
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−196513(JP,A) 特開 平4−212957(JP,A) 特開 平1−234850(JP,A) 特開 平5−217834(JP,A) 特開 平6−310399(JP,A) 特開 平4−307720(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/027 G03F 7/20

Claims (19)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定形状の照明領域を照明する照明光学
    系と、前記照明領域に対して所定の走査方向に転写用の
    パターンが形成されたマスクを走査するマスクステージ
    と、感光性の基板を保持して該基板を2次元的に位置決
    めすると共に該基板を前記所定の走査方向に対応する方
    向に走査する基板ステージとを用い、該基板ステージの
    ステッピング動作により前記マスクと前記基板上の複数
    のショット領域内の露光対象とするショット領域とを走
    査露光の加速開始位置まで位置合わせした後、前記基板
    ステージ及び前記マスクステージを介して前記照明領域
    に対して前記走査方向に前記マスク及び前記基板を同期
    して走査することにより、前記マスクのパターンを逐次
    前記基板上の各ショット領域に転写露光する露光方法に
    おいて、 前記マスク上に複数の回路パターンが前記走査方向に分
    割されて形成されている場合で、且つ前記基板上のショ
    ット領域内で前記マスクの複数の回路パターン中の一部
    の回路パターンのみが露光できる一部が欠けたショット
    領域に前記マスクのパターンを露光する場合に、 前記マスクと前記基板上の一部が欠けたショット領域と
    を加速開始位置に位置合わせし、 前記マスクステージを介して前記照明領域に対して前記
    走査方向に前記マスクを前記一部が欠けたショット領域
    に露光される回路パターンの長さ分だけ移動するのと同
    期して、前記基板ステージを介して前記基板を前記一部
    が欠けたショット領域上に露光される回路パターンに対
    応する長さ分だけ走査した後、 前記マスクステージを介して前記マスクを次の加速開始
    位置に設定すると共に、前記基板ステージを介して前記
    基板を次に露光するショット領域の加速開始位置に設定
    することを特徴とする露光方法。
  2. 【請求項2】 前記照明光学系中に前記照明領域の形状
    を変更する可変視野絞りを設け、 前記マスクステージを介して前記照明領域に対して前記
    走査方向に前記マスクを前記一部が欠けたショット領域
    に露光される回路パターンの長さ分だけ移動するのと同
    期して、前記基板ステージを介して前記基板を前記一部
    が欠けたショット領域上に露光される回路パターンに対
    応する長さ分だけ走査する際に、 前記視野絞りを介して前記照明領域の形状を変更するこ
    とにより、前記マスク中で前記基板上の前記一部が欠け
    たショット領域にはせいぜい一部のみが露光される回路
    パターン上を前記照明領域が通過しないようにしたこと
    を特徴とする請求項1に記載の露光方法。
  3. 【請求項3】 基板上の複数のショット領域の各々を、
    複数の部分パターンが形成されたマスクと前記基板とを
    同期して走査することによって走査露光する露光方法に
    おいて、 前記基板上の第1ショット領域を露光するときの前記基
    板の走査距離と、前記基板上の前記第1ショット領域と
    異なる第2ショット領域を露光するときの前記基板の走
    査距離とを異ならせることを特徴とする露光方法。
  4. 【請求項4】 前記複数の部分パターンは、前記マスク
    の走査方向に沿って形成されていることを特徴とする請
    求項3に記載の露光方法。
  5. 【請求項5】 前記第1ショット領域及び前記第2ショ
    ット領域の一方のショット領域は前記基板の外周部に形
    成され、 該一方のショット領域は、前記基板上に前記複数の部分
    パターンのうちの一部の像しか投影する余地がないこと
    を特徴とする請求項3又は4に記載の露光方法。
  6. 【請求項6】 前記第1ショット領域には、前記複数の
    部分パターンのうちの少なくとも一つのパターンの像が
    投影され、 前記第2ショット領域には、前記複数の部分パターンの
    うち、前記第1ショット領域とは異なる数のパターンの
    像が投影されることを特徴とする請求項3、4、又は5
    に記載の露光方法。
  7. 【請求項7】 基板上の複数のショット領域の各々を、
    複数の部分パターンが形成されたマスクと前記基板とを
    同期して走査することによって走査露光する露光方法に
    おいて、 前記基板上の周辺部のショット領域を露光するときの前
    記基板の走査距離を、前記複数の部分パターンのうちで
    前記基板上に投影可能な部分パターンの数に応じて決定
    することを特徴とする露光方法。
  8. 【請求項8】 前記基板上の複数のショット領域のうち
    の連続して露光するショット領域では、前記基板の走査
    方向を互いに逆にすることを特徴とする請求項3〜7の
    何れか一項に記載の露光方法。
  9. 【請求項9】 前記マスクに形成された複数の部分パタ
    ーンは同一であることを特徴とする請求項3〜8の何れ
    か一項に記載の露光方法。
  10. 【請求項10】 前記基板上の一つのショット領域の走
    査露光終了後の前記マスクの減速及び次のショット領域
    の走査露光を開始するための前記マスクの加速中に、前
    記基板が加速開始位置に設定されるように前記基板のス
    テッピング移動を行うことを特徴とする請求項3〜9の
    何れか一項に記載の露光方法。
  11. 【請求項11】 基板上の複数のショット領域の各々
    を、複数の部分パターンが形成されたマスクと前記基板
    とを同期して走査することによって走査露光する露光装
    置において、 前記マスクに照明光を照射するための照明光学系と、 前記マスクと前記基板とを同期して走査するための走査
    手段と、 前記基板上の外周部のショット領域を露光するときに、
    前記マスク上に形成された複数の部分パターンの配列を
    考慮して前記走査手段を制御する制御手段と、 を備えたことを特徴とする露光装置。
  12. 【請求項12】 基板上の複数のショット領域の各々
    を、複数の部分パターンが形成されたマスクと前記基板
    とを同期して走査することによって走査露光する露光装
    置において、 前記マスクに照明光を照射するための照明光学系と、 前記マスクと前記基板とを同期して走査するための走査
    手段と、 前記基板上の外周部のショット領域を露光するときに、
    前記マスク上に形成された複数の部分パターンの個数を
    考慮して前記走査手段を制御する制御手段と、 を備えたことを特徴とする露光装置。
  13. 【請求項13】 前記複数の部分パターンは、前記マス
    クの走査方向に沿って形成されていることを特徴とする
    請求項11又は12に記載の露光装置。
  14. 【請求項14】 基板上の複数のショット領域の各々
    を、複数の部分パターンが形成されたマスクと前記基板
    とを同期して走査することによって走査露光する露光装
    置において、 前記マスクに照明光を照射するための照明光学系と、 前記複数の部分パターンの配列方向に前記マスクを走査
    するとともに、前記マスクの走査に同期して前記基板を
    走査する走査手段と、 前記複数のショット領域の前記基板上での配列に基づい
    て前記走査手段を制御する制御手段と、 を備えたことを特徴とする露光装置。
  15. 【請求項15】 前記複数のパターンのうち露光対象で
    ないパターンに前記照明光が照射されないように移動可
    能な可動ブラインドを更に備えたことを特徴とする請求
    項11〜14の何れか一項に記載の露光装置。
  16. 【請求項16】 前記制御手段は、前記複数の部分パタ
    ーンのうち前記基板上に投影可能な部分パターンの数に
    応じて前記走査手段を制御することを特徴とする請求項
    11〜15の何れか一項に記載の露光装置。
  17. 【請求項17】 基板上の複数のショット領域の各々
    を、複数の部分パターンが形成されたマスクと前記基板
    とを同期して走査することによって走査露光する露光装
    置において、 前記マスクに照明光を照射するための照明光学系と、 前記マスクの前記基板とを同期して走査する走査手段
    と、 前記基板上に前記複数の部分パターンのうちの一部のパ
    ターンの像しか投影する余地がない外周部のショット領
    域を露光するときに、前記一部のパターンにのみ前記照
    明光が照射されるように移動可能な可動ブラインドと、 を備えたことを特徴とする露光装置。
  18. 【請求項18】 前記基板上の複数のショット領域のう
    ち連続して露光するショット領域では、前記基板の走査
    方向を互いに逆にすることを特徴とする請求項11〜1
    7の何れか一項に記載の露光装置。
  19. 【請求項19】 前記基板上の一つのショット領域の走
    査露光終了後の前記マスクの減速及び次のショット領域
    の走査露光を開始するための前記マスクの加速中に、前
    記基板が加速開始位置に設定されるように前記基板のス
    テッピング移動を行うことを特徴とする請求項11〜1
    8の何れか一項に記載の露光装置。
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