JP3336288B2 - ふるい分け方法と装置 - Google Patents

ふるい分け方法と装置

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JP3336288B2
JP3336288B2 JP11038299A JP11038299A JP3336288B2 JP 3336288 B2 JP3336288 B2 JP 3336288B2 JP 11038299 A JP11038299 A JP 11038299A JP 11038299 A JP11038299 A JP 11038299A JP 3336288 B2 JP3336288 B2 JP 3336288B2
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修二 山下
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、網状や多孔格子状
などのスクリーンを用いて、被処理物のふるい分けによ
って混在異物を分別回収する方法とその装置に関し、こ
の被処理物は瓦礫のような異物が混在する土砂、燃え滓
のような異物が混在する焼却灰または湿潤性の廃棄物な
どであり、このふるい分け装置はバケットや定置型の傾
斜スクリーン装置などの各種の機器に組み込み可能であ
る。
【0002】
【従来の技術】土砂から異物をふるい分けする装置は、
既に、実開昭57−5176号および実公平7−244
34号に開示されている。これらに開示のバケットは、
水平方向に往復動する網状のスクリーンをバケット底板
の開口部に取り付けた形態であり、該バケットを油圧シ
ョベルの回動ブーム先端部に装着し、該バケットに掬い
取った被処理物をスクリーンの水平運動で分別除去する
方式である。
【0003】 同様の装置として、定置型の振動スクリ
ーン装置も従来から知られている。このスクリーン装置
は、起振装置を備えた網状のスクリーンを有する。この
装置では、起振装置の小振幅振動によって被処理物をふ
るい分け、混在異物を分別除去する方式である。
【0004】 さらに、米国特許第5405092号に
開示のロール式スクリーン装置が公知である。このスク
リーン装置は、回転軸に多数枚の円盤を嵌合し、各円盤
間にブレードを取り付けた形態である。このスクリーン
装置は、円盤とブレードの回転作用で被処理物を解きほ
ぐしてふるい分け、混在異物を分別除去する方式であ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】実開昭57−5176
号や実公平7−24434号などに開示の従来の装置
は、スクリーンが水平方向に往復動するかまたは小振幅
で振動するだけであるので、乾燥砂のように流動性のよ
い被処理物は異物の分離回収が可能であっても、湿った
土砂、泥土、ヘドロまたは加水した焼却灰などの被処理
物はふるい分けが困難である。これらの粘着性の高い被
処理物は、流動性が悪いのでスクリーンで解きほぐされ
ず、そのスクリーン自体に付着してしまう。
【0006】 一方、米国特許第5405092号に開
示のロール式スクリーン装置も、粘着性が高い被処理物
であると円盤とブレードの回転だけでは容易に解きほぐ
れず、円盤上に滞留して下方へのふるい分けが困難であ
る。また、ブレードが粉砕困難な硬い異物に当たった際
に、該ブレートが損傷したり円盤が停止するので、一般
に異物の分別回収に適していない。
【0007】 本発明は、土砂や廃棄物などにおいて粘
性の被処理物や粘着性が高い湿潤性の被処理物のふるい
作業を効果的に行うため、被処理物に大きな振幅と衝撃
を与えて混在異物を効率的に分別除去するふるい分け方
法を提供することを目的としている。本発明の他の目的
は、スクリーン上で被処理物に大きな振幅と衝撃を与え
るふるい分け装置を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る基本的なふるい分け装置は、スクリー
ンを保持するスクリーン組体と、スクリーン組体をスク
リーン平面とほぼ直交方向に上下動する振動機構と、ス
クリーン組体の一部分と当接可能に配置するストッパと
を有する。前記ストッパは、スクリーン組体の上下運動
を振動機構の行程端の手前で停止してスクリーンに衝撃
を与える。前記振動機構において、駆動リンクはクラン
クピンおよびスクリーン組体に対して少なくとも一方を
長孔を介してルーズに連結している。
【0009】 ふるい分け装置の一組込み例であるバケ
ットは、両側板と底板と後方板とを備え且つ底板中央に
開口部を有するバケット本体と、バケット本体の後方に
突出するブラケット部と、底板の開口部を覆う網状、格
子状または多孔開口のスクリーンと、該スクリーンを保
持し且つ前方部をバケット本体の側板に回転可能に取り
付けるスクリーン組体とを有する。さらに、バケット本
体またはブラケット部に設置し且つスクリーン組体の後
方部をスクリーン平面とほぼ直交方向に上下動する振動
機構と、スクリーン組体の後方側に設置し且つスクリー
ンの上昇または下降を振動機構の行程端手前で衝撃的に
停止するストッパとで全体を構成する。
【0010】 ふるい分け装置の他の組込み例である傾
斜スクリーン装置は、高低差がある架台と、網状、格子
状または多孔開口のスクリーンと、該スクリーンを保持
し且つ一端部を架台に回転可能に取り付ける傾斜したス
クリーン組体とを有する。さらに、架台に固着し且つス
クリーン組体をスクリーン平面とほぼ直交方向に上下動
する振動機構と、架台に設置し且つスクリーンの上昇ま
たは下降を振動機構の行程端手前で衝撃的に停止するス
トッパとで全体を構成する。
【0011】 本発明に係るふるい分け方法に関して、
ふるい分け装置では、被処理物をバケットで掬い採る
か、または被処理物をコンベアなどで傾斜スクリーン装
置に供給し、振動機構によってスクリーン組体をスクリ
ーン平面に対してほぼ直交方向に上下動する。被処理物
は、スクリーン上で上昇行程で跳ね上げられて攪拌され
るとともに、落下時にスクリーンと衝突して解きほぐさ
れ、行程端でスクリーンに付与される衝撃でスクリーン
透孔に絡む付着物を強制的に通過または遊離する。
【0012】 前記の動作の繰り返しにより、細粒物は
スクリーンを通過して落下し、一方、混在異物はスクリ
ーン上に残留してふるい分けできる。この結果、粘着性
の被処理物であっても容易に解きほぐされ、効率よくふ
るい分けられてスクリーンは殆ど目詰まりしない。ふる
い分け装置を傾斜スクリーン装置に組み込んだ場合に
は、混在異物はスクリーン上を前方へ転げ落ち、前端に
設けたシュートから外部へ排出されてしまう。
【0013】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の一組込み例であ
るバケットの全体図を示す。バケット1では、バケット
本体2を両側板22,22と後方板25と底板26とで
構成し、該底板の中央に開口部4を設ける(図3参
照)。バケット1は、さらに、バケット本体2の後方に
突出するブラケット部5と、開口部4の全面を覆うスク
リーン7と、該スクリーンを保持するスクリーン組体6
と、前記バケット本体2またはブラケット部5に設置す
る振動機構27と、スクリーン組体6の上下動時にその
一部と当接して停止するストッパ12とを有する。
【0014】 スクリーン7は、図3や図4に示すよう
に、一般に網状、格子状または多孔開口であり、多孔開
口の形状は、図4のような矩形平面に限らず、円形、菱
形、六角形平面などのいずれでもよく、該透孔の大きさ
と配列は被処理物の性状に応じて定める。このスクリー
ンとして、他の透孔を有するプレートを用いてもよい。
【0015】 ストッパ12は、いずれの場合でも金属
板のような剛体を用いる。ストッパ12は、通常、底板
26において開口部4の後端辺近傍の横桁上に固着し、
金属板、ゴムや皿バネなどのバネ定数の大きな弾性体ま
たは該金属板と弾性体とを組み合わせた構造を有する。
好ましくは、金属板と、ウレタンゴムまたは皿バネなど
の弾性体とを組み合わせると、衝撃を若干緩和してふる
い分け装置の保護に役立つ。
【0016】 図1では、スクリーン組体6が下降行程
時に振動機構27の下死点手前でストッパ12に衝突し
て停止するように、該ストッパをスクリーン組体6の下
面側に設置した態様で示している。このストッパは、ス
クリーン組体6が上昇行程時に振動機構27の上死点手
前で衝突して停止するように、スクリーン組体6の上面
側に設置してもよい。この場合には、駆動リンク18の
長孔部分などに、スクリーン組体を上方に付勢するバネ
などの付勢手段を介在させればよい。
【0017】 図1に示す振動機構27は、ブラケット
側板23に取り付ける油圧モータ13と、その出力軸と
連動するクランク円盤15と、該クランク円盤のクラン
クピン17とスクリーン組体6の後方付設部9とを連結
する駆動リンク18とで構成する。クランク円盤15は
クランクレバーでもよい。駆動リンク18は、図1では
長孔20を介して付設部9とルーズに連結しているが、
このルーズな連結をクランクピン17との接続側に適用
してもよく、両側ともにルーズな連結にすることも可能
である。駆動リンク18は、バケット本体2の縦中心に
1本、または縦方向の両側に2本並列させる。
【0018】 バケット1を操作することにより、掬い
取った被処理物をスクリーン7上に載せ、振動機構27
を作動させると、スクリーン組体6の後方部が上下動し
てその下降途中でストッパ12に衝突して衝撃的に停止
する運動を繰り返す。被処理物は、スクリーン組体6の
上昇時に跳ね上げられて落下の途中でスクリーン7に衝
突し、下降途中でスクリーン7自体に衝撃が与えられる
ので、攪拌と解きほぐしがされつつふるい分けられ、ス
クリーン7に絡んだ付着物を衝突時の衝撃で通過または
遊離し、最後に残った混在異物を分別回収できる。
【0019】 図7は、本発明に係るふるい分け装置を
定置型の傾斜スクリーン装置に組み込んだ例を示してい
る。傾斜スクリーン装置40は、高低差がある架台50
の上に、後方部を架台50に設けた支持部51に回転可
能に軸着するスクリーン組体41と、該スクリーン組体
の前方部を上下動する振動機構49と、架台50に設置
するストッパ58とで構成する。
【0020】 振動機構49は、前記のバケット1の場
合と同様であり、架台50に取り付けた回転モータ60
と、その出力軸に連動するクランク円盤56と、該円盤
のクランクピン57とスクリーン組体41とを連結する
駆動リンク52とで構成する。スクリーン組体41の上
方には、被処理物の供給用コンベア61を、下方にはふ
るい出した細粒物を受けるホッパ59を設置する。ホッ
パ59の下方には、払い出しコンベア62を設置すると
ともに、スクリーン組体41前方に異物排出用シュート
48を取り付けると好ましい。
【0021】 図7では、スクリーン組体41の前方部
を振動機構49で上下動する態様であるが、該組体の前
方部を架台50で回転可能に支持するとともに、組体後
方部を振動機構で上下動する態様にしてもよい。また、
図示はしないけれども、スクリーン組体の全体が平行に
上下動するように架台上で支持するとともに、前後両端
部または中間部に振動機構を設置し、スクリーン組体の
全体を上下動する態様にしてもよい。いずれの態様にお
いても、ストッパは上下動する側に設ける。
【0022】 本発明のふるい分け装置は、バケット1
または定置型の傾斜スクリーン装置40などのいずれに
おいても、振動機構27の駆動手段として、油圧などの
回転モータに代えて、流体圧や電磁などでロッドが伸縮
作動する駆動シリンダまたは他の伸縮機構を用いてもよ
い。この場合に、駆動シリンダなどの行程端手前でスク
リーンがストッパに衝突して停止させるため、該シリン
ダと付設部9などとの連結部に長孔などの遊嵌部を設け
ることを要する。
【0023】
【実施例】次に、本発明を実施例に基づいて説明する
が、本発明は実施例に限定されるものではない。図1
は、ふるい分け装置の一組込み例であるスクリーンバケ
ット1を示し、該バケットは油圧ショベル70(図6)
やホイールローダーなどの作業車両のアーム先端に装着
する。このふるい分け装置は、バケット本体2の底板2
6の開口部4上に配置する。
【0024】 バケット1において、バケット本体2
は、両側板22,22と底板26と後方板25で構成
し、底板26の中央に両側板に達する広い開口部4を設
ける(図3参照)。バケット本体2から後方へ突出する
ブラケット部5は、各隅部に貫通孔24,24を設けた
平行側板23,23からなる。底板26の開口部4を覆
うスクリーン7を保持するスクリーン組体6は、その前
端部を両側板22,22に回転自在に軸着するととも
に、該組体の後方部に振動機構27を接続する。スクリ
ーン組体6の後方部を上下動する振動機構27は、ブラ
ケット部5の側板23,23に設置し、両側板23,2
3間に配置した保護板28で被っている。一方、ストッ
パ12は、底板26内の後方側に形成し、スクリーン組
体6の枠部11の後方部と当接可能な位置に配置する。
【0025】 スクリーン組体6は、図3に示すよう
に、矩形状のスクリーン7の両側および後側を枠部11
の垂直部で取り囲むとともに、該枠部の後方中央に水平
貫通孔21aを形成した付設部9を突出させる。一方、
枠部11の垂直部の前方上縁すなわちスクリーン組体6
の前端部の両側には、上方に延びる延長部8,8を形成
し、両延長部8をバケット本体2の側板22,22にピ
ン8a,8aで回転可能に軸着することにより、スクリ
ーン7から離隔した位置に回転中心がある。
【0026】 スクリーン組体6の枠部11の両側垂直
部は、バケット本体2の側板22,22の内側面に近接
させる。枠部11の後方垂直部は、バケット本体2の後
方壁から垂下する仕切板25aに対してオーバーラップ
するように近接させる。スクリーン7は、底板26とほ
ぼ同じ水平面に位置し、その前端辺と開口部4の内端辺
との間に若干の隙間が生ずるように配置する。この構成
により、スクリーン組体6をピン8a,8aを支点にし
て揺動すると、スクリーン7は、若干の前後動を伴いな
がら上下動し、内部の被処理物を外部へ漏らさずにふる
うことが可能であり、且つスクリーン7が前後動して
も、スクリーン組体6の前端部は開口部4の内端辺と干
渉しない。
【0027】 振動機構27は、ブラケット側板23に
取り付ける油圧モータ13と、ローラチェーン14を介
して油圧モータ13で回転させるクランク円盤15と、
該円盤のクランクピン17とスクリーン組体6の付設部
9とを連結する駆動リンク18とで構成する。クランク
円盤15の軸16は、側板23で回転可能に支承してい
る。駆動リンク18には、クランクピン17側に円形孔
19および連結ピン21側に長孔20をそれぞれ設け、
ピン17または21を嵌入して回転可能に連結する。
【0028】 スクリーン組体6の付設部9は、駆動リ
ンク18と連結するために貫通孔21aに連結ピン21
を嵌入して固着し、該連結ピンはリンク18の長孔20
にルーズに嵌入する。また、付設部9には、その下面に
ストッパ12に対向する平板10を固着し、該平板がス
トッパ12に衝突した際の衝撃を受ける。一方、ストッ
パ12は、底板26において開口部4の後端辺近傍の横
桁上に固着し、金属板およびウレタンゴムや皿バネなど
のバネ定数の大きな弾性体とを組み合わせた構造を有す
る。
【0029】 スクリーン組体6に組み込むスクリーン
7は、通常、太い線材を編んで製作した矩形状の金網で
あり、被処理物に応じて網目7aの大きさを選択すれば
よい。図4には別のスクリーン31を示す。スクリーン
31は、金属板に多数の矩形透孔31aを形成した多孔
開口のスクリーンであり、スクリーン31を組み込む組
体30は前記と同一の形状と寸法である。
【0030】 バケット1は、ブラケット部5の貫通孔
24,24に連結ピンを挿入することにより、油圧ショ
ベル70(図6)の回動アーム71およびバケットリン
ク72に装着する。バケット1は、アーム71上のバケ
ットシリンダ73の伸縮作動によって前後方向に回転
し、油圧ショベル70によって所定位置への移動と姿勢
制御を任意に行う。
【0031】 図示しないけれども、油圧ショベルの運
転室にペダル操作弁を設置し、さらにアーム71に沿っ
て油圧配管を配設する。この油圧配管の先端とブラケッ
ト部5に設置の油圧コネクションとの間をホースで接続
し、油圧モータ13(図1)に至る配管系統を構成す
る。油圧モータ13には、この配管系統を介して油圧シ
ョベル70の駆動用ポンプから作動油を供給し、これに
よって油圧モータ13を回転する。
【0032】 次にバケット1の使用方法を説明する。
油圧ショベル70を操作してバケット1を動かし、該バ
ケットの前面開口3を被処理物に向けて手前に引き寄
せ、底板26の前方からバケット本体2の中へ被処理物
を掬い込む。ついでバケット1を移動し、図6のように
ふるい位置の上で水平に保持し、ペダル操作弁を操作し
て油圧モータ13を回転する。
【0033】 スクリーン組体6は、油圧モータ13と
連動するクランク円盤15と駆動リンク18により、前
端のピン8aを回転支点として後方部が大きな振幅で上
下動する。スクリーン組体6の上下位置は、クランクピ
ン17の下死点の少し手前でストッパ12に衝突するよ
うに設定されているので、この衝突位置でスクリーン組
体6は停止する。駆動リンク18の下向き運動は、この
衝突位置からクランクピン下死点まで、連結ピン21に
対する長孔20の遊嵌部で吸収され、該スクリーン組体
は停止状態を保つ。駆動リンク21が再び上向きに運動
し、該リンクの長孔20の下内周面がピン21と接触す
る位置に達すると、スクリーン組体6の後方部は再び上
昇する。
【0034】 図5は、クランクピン17とスクリーン
組体6との状態変化を示している。図5では、クランク
ピン17が等速で回転したときの状態を示し、横軸にピ
ン17の回転角度(ラジアン)をとり、縦軸は(a)が
位置レベル、(b)が速度、(c)が上下方向の加速度
である。ピン17の位置は図5(a)のように正弦曲線
で変化し、ピン17と軸16との中心間距離をeとする
と、中間点を起点に+eと−eの間を上下する。ピン1
7の速度は図5(b)のように余弦曲線で変化し、中間
点の速度が最大値vで、+vから−vの間で変化する。
クランクの加速度は図5(c)のように負の正弦曲線で
変化し、中間点の加速度がゼロ、上死点加速度が最大値
−αで、−αと+αの間で変化する。
【0035】 ピン17の回転位相d1からd2の間
は、スクリーン組体6がストッパ12に衝突して停止し
ており、一方、ピン17は破線の曲線に従って移動す
る。この間の経過は、スクリーン組体6は実線で示し、
d1で衝撃的に下降が停止してスクリーン位置は−e1
で停止し、d2で上昇を再開する。d1においてスクリ
ーン組体6に作用する衝撃加速度は、ストッパ12のバ
ネ定数で決まり、バネ定数が大の場合、図5(c)に示
すようにピン17の最大加速度αより大きなα’とな
り、d2における加速度はストッパ12の設置レベルで
決まるが、これも相当に大きくなる。
【0036】 スクリーン組体6が中間点より上方の位
置つまり上昇行程中の0からπ/2ラジアンまでの間
は、加速度が負であって、その最大値は−αである。こ
の下向き加速度が重力加速度g(=9.8m/s
より大きくなるように、ピン17の偏心距離eと回転速
度を定めると、スクリーン7上の被処理物は、下向き加
速度が重力加速度より大きくなったとき、その時点の上
昇速度で跳ね上げられ、再び落下してスクリーン7上に
衝突する動作を繰り返す。被処理物の跳ね上げ位置から
スクリーン7上に落下するまでの距離が大きいほど、落
下速度が大きく且つ衝撃が大きくなり、これを効果的に
増大するために上下振幅すなわちクランクの偏心距離e
を大きくすると好ましい。
【0037】 ピン17について、偏心距離e(m)、
回転速度n(回転/秒)、回転位相θ(ラジアン)と定
めると、回転角速度ωは2πn(ラジアン/秒)、上下
方向の加速度はeω×(−sinθ)(m/秒
であり、この関係から減速行程の最大加速度は−4e
(πn)となる。この関係から、ピン17の偏心距
離eまたは回転速度nを適宜に設定すれば、設定加速度
を重力加速度よりも大きくすることが可能である。一般
に、偏心距離eは5〜10cm程度に定めると好まし
い。
【0038】 バケット1において、スクリーン7は大
きな振幅で上下動し、且つ行程端でストッパ12に衝突
させて衝撃を与える。したがって、バケット1は、粘着
力の高い被処理物であっても、強力な解きほぐしと攪拌
を効果的に付与してスクリーン7からふるい出すことが
できる。
【0039】 次に、図7にふるい分け装置の他の例で
ある定置型の傾斜スクリーン装置を示す。傾斜スクリー
ン装置40では、高低差がある架台50の上にスクリー
ン組体41を取り付け、該スクリーン組体を傾斜配置す
る。
【0040】 スクリーン組体41は、両側および後方
部を垂直壁で囲む矩形枠部42を有し、該枠部の前端部
から前方へシュート48を延設するとともに、該枠部の
底板部にスクリーン43を取り付ける。枠部42におい
て、その後方下側に突出部44を形成する。突出部44
は、架台50の上段に固着した支持部51にピン45で
回転可能に軸着する。一方、枠部42の前方部下側に細
長い脚部46を下向きに延設し、該脚部は架台50の下
段上面に取り付けたストッパ58の垂直上方に位置する
ように配置する。脚部46には、付設部47を前方へ水
平に延設するとともに、架台50前側に振動機構49を
設置し、該振動機構49の駆動リンク52と付設部47
とをピン55で回転可能に連結する。
【0041】 振動機構49は、前記のバケット1の場
合と同様に、架台50に取り付けた回転モータ60と、
その出力軸に連動するクランク円盤56と、該円盤に連
結する駆動リンク52とで構成する。駆動リンク52
は、その一端部を円盤56のクランクピン57に長孔5
4を介してルーズに連結し、他端部を付設部47に回転
可能に連結する。一方、ストッパ58は、スクリーン組
体41の下降行程を衝撃的に停止するため、クランクピ
ン57の下死点手前で脚部46の下端面がストッパ58
と衝突する位置に設定している。
【0042】 傾斜スクリーン装置40において、スク
リーン組体41の上方に被処理物の供給用コンベア61
を設置し、一方、その下方にふるい分けた細粒物を受け
るホッパ59を設置する。ホッパ59の下方には、細粒
物の払い出しコンベア62を配置するとともに、スクリ
ーン組体41の前方には異物排出用のシュート48を取
り付けている。
【0043】 次に傾斜スクリーン装置40の作用を説
明する。油圧ショベルやローダーなどを用いて、被処理
物を掬って供給コンベア61上に供給すると、この被処
理物はコンベア61の先端からスクリーン組体41の後
方側へ落下する。被処理物は、スクリーン組体41の上
下動および脚部46がストッパ58に衝突する衝撃とに
より、スクリーン43上を前方に向けて次第に移動しな
がら、この移動の過程でスクリーン43の上昇時に跳ね
上げられ、落下の途中でスクリーン43に衝突するとと
もに、下降行程端でスクリーン43から衝撃が加えられ
るので解きほぐしと攪拌を受ける。この結果、スクリー
ン43を通過した細粒物を下方のホッパ59へふるい出
し、スクリーン43に絡んだ付着物を衝突時の衝撃で通
過または遊離し、不通過物を前方のシュート48から外
部へ排出する。
【0044】 分別された細粒物は、ホッパ59で受け
てから下方の払い出しコンベア62へ落とし、該コンベ
ア62で貯留場所に搬送する。以上のように、細粒物と
不通過物とを効率よく分別して回収することができる。
【0045】
【発明の効果】本発明に係るふるい分け方法は、従来困
難とされていた湿った土砂、加水した焼却灰または泥土
ヘドロといった粘着性の高い被処理物を効果的に分別処
理できる。本発明に係るふるい分け装置は、スクリーン
を大きな振幅で上下動させ且つ行程端でストッパに衝突
させて衝撃を与えるので、粘着力の高い被処理物でも解
きほぐしと攪拌とによって効率よく分別できる。これに
対し、従来の振動スクリーンは、起振装置付きの振幅が
1cm程度と小さく、小さな振幅および速いサイクルで
振動するため、跳ね上げ作用があっても落下高さが小さ
く、落下速度が小さいことで被処理物とスクリーンとの
衝突作用が十分でなく、粘着力の高い被処理物であると
十分にふるい分けできない。
【0046】 本発明に係るバケットは、油圧ショベル
またはローダーの回動アームに装着して使用し、バケッ
トに掬い取った被処理物に上下方向の衝撃振動を与え
る。バケット内で、被処理物を跳ね上げて落下時にスク
リーンに衝突させ、さらにスクリーンに付加する衝突衝
撃によってスクリーンの透孔に絡んだ付着物を強制的に
通過または遊離し、被処理物に衝撃を与えて攪拌と解き
ほぐしによってふるい分けする。また、本発明は、定置
式の傾斜スクリーン装置にも適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るバケットを一部切り欠いて示す
側面図である。
【図2】 図1のバケットの斜視図である。
【図3】 図1のバケットで用いるスクリーン組体の平
面図であり、図の一点鎖線はバケットの外郭を示してい
る。
【図4】 スクリーン組体の変形例を示す平面図であ
る。
【図5】 振動機構におけるクランクピンとスクリーン
組体との状態変化を示す図であり、横軸は振動機構の回
転位相を示し、縦軸については(a)が位置レベル、
(b)が速度、(c)が加速度を示している。
【図6】 図1のスクリーンバケットを油圧ショベルに
装着し且つふるい作業中の状態を示す全体側面図であ
る。
【図7】 定置型の傾斜式衝撃振動スクリーンの概略側
面図である。
【符号の説明】
1 スクリーンバケット 2 バケット本体 4 底板開口 5 ブラケット部 6 スクリーン 12 ストッパ 13 油圧モータ 15 クランク円盤 17 クランクピン 18 駆動リンク 20 長孔 27 振動機構
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI E02F 3/40 E02F 3/40 Z

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被処理物をスクリーン上に載せ、該スク
    リーンの少なくとも一端部をスクリーンの平面に対しほ
    ぼ直交方向に上下動するとともに、少なくとも上下いず
    れかの行程端でスクリーンの上下運動を衝撃的に停止さ
    せ、この停止状態が反対方向に運動を再開するまで保た
    れ、被処理物を跳ね上げて落下途中でスクリーンに衝突
    させるとともに、スクリーンに衝撃を与える一連の行程
    を繰り返すことにより、被処理物の解きほぐしと攪拌と
    を行いながらふるい分けし、混在異物を分別回収するふ
    るい分け方法。
  2. 【請求項2】 スクリーンを保持するスクリーン組体
    と、駆動リンクを介してスクリーン組体をスクリーン平
    面とほぼ直交方向に上下動する振動機構と、スクリーン
    組体の一部分と当接可能に配置するストッパとを有し、
    前記ストッパはスクリーン組体の上下運動を振動機構の
    行程端の手前で停止してスクリーンに衝撃を与え、前記
    振動機構において、駆動リンクはクランクピンおよびス
    クリーン組体に連結され、駆動リンクとクランクピンと
    の連結、駆動リンクとスクリーン組体との連結、または
    この両方の連結を長孔を介してルーズに行うふるい分け
    装置。
  3. 【請求項3】 底板中央に開口部を有するバケット本体
    と、バケット本体の底板の開口部を覆うことができる網
    状、格子状または多孔開口のスクリーンと、該スクリー
    ンを保持し且つ前方部をバケット本体に回転可能に取り
    付けるスクリーン組体と、バケット本体に直接または間
    接的に設置し且つスクリーン組体の後方部をスクリーン
    平面とほぼ直交方向に上下動する振動機構と、バケット
    本体に設置し且つスクリーンの上昇または下降を振動機
    構の行程端手前で衝撃的に停止するストッパとで構成す
    るふるい分け作業に用いるバケットを有するふるい分け
    装置。
  4. 【請求項4】 スクリーン組体を上下動する振動機構
    は、油圧モータまたは油圧シリンダからなる請求項3に
    記載のふるい分け装置。
  5. 【請求項5】 架台と、網状、格子状または多孔開口の
    スクリーンと、該スクリーンを保持し且つ一端部を架台
    に回転可能に取り付ける傾斜したスクリーン組体と、架
    台に固着し且つスクリーン組体をスクリーン平面とほぼ
    直交方向に上下動する振動機構と、架台に設置し且つス
    クリーンの上昇または下降を振動機構の行程端手前で衝
    撃的に停止するストッパとで構成するふるい分け作業に
    用いる傾斜スクリーン装置を有するふるい分け装置。
  6. 【請求項6】 スクリーン組体を上下動する振動機構
    は、回転モータまたは駆動シリンダからなる請求項5に
    記載のふるい分け装置。
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