JP3335991B2 - プリンタ装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、プリント動作用電
源として着脱自在なバッテリを備えたプリンタ装置に関
し、特に１枚分のプリントが可能なバッテリ容量の有無
に応じてプリント動作を中断、又は再開可能とすること
で、プリント性能の向上化、操作性の向上化及び低コス
トでの小型化を実現できるプリンタ装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】近年、パーソナルコンピュータやビデオ
記録装置が広く普及し、これらの機器の画像を記録する
ことが可能なプリンタ装置も種々提案されており、また
その需要も増大しつつある。このため、安価でしかも品
位の良いプリント画の可能なプリンタ装置が望まれてお
り、また、モバイルプリンタ装置としていつでも何処で
もプリントできるように、小型軽量で携帯可能なプリン
タ装置の要求も強い。

【０００３】このような要求に伴い、最近では、画像情
報等のプリント対象データを記憶したメモリカードが着
脱可能であり、該メモリーカードに記憶した画像情報を
プリントすることの可能なプリンタ装置が種々提案され
ている。中でも、該メモリカード内にプリント対象画像
データに関するプリント制御情報、いわゆるＤＰＯＦ
（Digtal Print Order Formatの略）と呼ばれるプリン
ト制御情報が書き込まれ、該プリント制御情報に基づき
プリントアウト可能なプリント装置は、このプリント制
御情報に基づき所定の画像（コマ）を所定枚数ずつ自動
的にプリントしていくので、作業者を長時間に渡って高
速する必要がなく、またシステム的にもプリント指示操
作制御するＰＣも必要としないので、機器性能の向上化
及び機器の小型化には極めて有効であり、今後の期待が
大きい。

【０００４】ところで、プリント動作するのに必要な電
源供給手段として該本体に内蔵または着脱可能なバッテ
リが備えられているプリンタ装置では、バッテリー容量
の減少に伴い、プリント動作が中断してしまう虞れがあ
り、このような場合にはバッテリの交換や充電後に、再
度プリントする必要が生じてしまうため、結果としてプ
リントに要する時間の無駄が発生してしまう。

【０００５】そこで、従来技術では、このような問題点
に鑑み、例えば特開平１０−２５０１９０号公報に記載
の画像処理システムによってなされた提案がある。

【０００６】この提案による画像処理システムでは、プ
リントに要する時間の無駄を省くために、インクジェッ
トプリンタで印字が行われているときは、まず動力とな
っているデジタルカメラのバッテリの容量をチェック
し、バッテリ容量が所定値以下であると判断された場合
には、プリント動作を中断するとともにプリンタ側の中
断位置データを保存し、その後、バッテリが交換される
かまたは充電されることによって、所定の期間内にプリ
ントが再開されると、中断位置データがプリンタからデ
ジタルカメラへ送信され、待避位置から中断位置までヘ
ッドが駆動されてプリントが再開されるようにしてい
る。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た特開平１０−２５０１９０号公報に記載の提案による
画像処理システムでは、バッテリ容量が所定値以下であ
るか否かしかみて見ていないため、プリントの途中で容
量不足になってしまうことがあり、この場合、バッテリ
交換または充電によりプリントを再開する位置はプリン
ト中に中断された位置であるので、ヘッドの位置を確実
に制御しないと文字位置等のプリント位置がずれてしま
い、結果としてプリント性能に悪影響を及ぼしてしまう
虞れがあり、逆にこのプリント位置ずれを防止しようと
するためにはそれに対処可能な電子回路部品等の防止手
段が必要となるため、高コスト及び装置の大型化は避け
られないといった問題点があった。また、バッテリ交換
または充電する間、プリンタ装置にプリント中の記録紙
を装着した置かなければならず、操作性が悪いといった
問題点もあった。

【０００８】そこで、本発明は上記問題点に鑑みてなさ
れたもので、１枚分のプリントが可能なバッテリ容量の
有無に応じてプリント動作を中断、又は再開可能とする
ことで、プリント性能の向上化、操作性の向上化及び低
コストでの小型化を実現できるプリンタ装置の提供を目
的とする。

【０００９】

【課題を解決するための手段】請求項１の発明によるプ
リンタ装置は、電子的撮像装置により撮像され記憶され
た複数の画像情報であって、プリント予約された画像情
報をプリントすることが可能なプリンタ装置において、
各機能に電源を供給するバッテリと、プリントの開始前
にバッテリ容量を検出し、少なくとも１枚分のプリント
が可能であるか否かを判定するバッテリチェック手段
と、容量不足により１枚分のプリントが可能でないと判
断された場合に、プリントが中断されたコマ番号とそれ
に対応する未プリント枚数を記憶する記憶手段と、プリ
ント中断時に、１枚分のプリントが可能でないバッテリ
容量であること及びプリント中断時のプリント済み枚数
を表示する表示手段と、前記バッテリチェック手段によ
るチェックを少なくともクリアするバッテリに交換され
るか、又は前記バッテリチェック手段によるチェックを
少なくともクリアするようにバッテリを充電した後に、
プリント予定コマ番号及びその枚数が変更されたか否か
を判断し、変更された場合には前記表示手段に変更され
たプリント予定コマ番号又はその枚数を表示させると共
に、当該変更されたプリント予定コマ番号からプリント
を再開させ、プリント予定コマ番号及びその枚数が変更
されていないものと判断された場合には前記未プリント
枚数のプリント予定コマ番号又は未プリント総枚数を前
記表示手段に表示させ、前記中断されたコマ番号に対応
する未プリント枚数からプリントを再開させるプリント
制御手段とを具備したことを特徴とする。

【００１０】請求項１の発明によれば、上記構成のプリ
ンタ装置において、前記バッテリチェック手段によりプ
リントの開始前にバッテリ容量を検出し、少なくとも１
枚分のプリントが可能であるか否かを判定し、容量不足
により１枚分のプリントが可能でないと判断された場合
に、プリントが中断されたコマ番号とそれに対応する未
プリント枚数が記憶手段に記憶される。その後、前記バ
ッテリチェック手段によるチェックを少なくともクリア
するバッテリに交換されるか、又は前記バッテリチェッ
ク手段によるチェックを少なくともクリアするようにバ
ッテリを充電した後、プリント制御手段は、プリント予
定コマ番号及びその枚数が変更されたか否かを判断し、
変更された場合には前記表示手段に変更されたプリント
予定コマ番号又はその枚数を表示させると共に、当該変
更されたプリント予定コマ番号からプリントを再開さ
せ、プリント予定コマ番号及びその枚数が変更されてい
ないものと判断された場合には前記未プリント枚数のプ
リント予定コマ番号又は未プリント総枚数を前記表示手
段に表示させ、前記中断されたコマ番号に対応する未プ
リント枚数からプリントを再開させる。つまり、プリン
ト再開時には、中断されたコマ番号から実行されること
になるので、従来技術のように文字位置等のプリント位
置がずれることもなく、安定したプリント性能が得ら
れ、プリント途中の記録紙を装着する必要も無いので、
ユーザの操作性を向上させることが可能となる。

【００１１】請求項２の発明によるプリンタ装置は、請
求項１に記載のプリンタ装置において、前記プリント制
御手段は、バッテリ容量が不足していると判断された際
に前記各機能の動作を停止させることを特徴とするもの
である。

【００１２】請求項２の発明によれば、請求項１の発明
と同様の作用、及び効果が得られる他に、前記プリント
制御手段によってバッテリ容量が不足していると判断さ
れた際に前記各機能の動作が停止されるので、前記バッ
テリチェック手段によるチェックを少なくともクリアす
るバッテリに交換、又は前記バッテリチェック手段によ
るチェックを少なくともクリアするようにバッテリを充
電することをユーザに知らしめることができ、しかも、
交換、又は充電を完了すると自動的にプリント動作を再
開させることができる。

【００１３】請求項３の発明によるプリンタ装置は、請
求項１に記載のプリンタ装置において、前記プリント予
定コマ番号とその枚数は、電子的撮像装置により撮像さ
れ記憶された画像情報であって、プリント予約された画
像情報と当該画像情報に対して書き込まれたプリント制
御情報に基づいて自動的に設定されることを特徴とする
ものである。

【００１４】請求項３の発明によれば、請求項１の発明
と同様の作用、及び効果が得られる他に、請求項１のプ
リンタ装置において、前記プリント予定コマ番号とその
枚数は、電子的撮像装置により撮像され記憶された画像
情報であって、プリント予約された画像情報と当該画像
情報に対して書き込まれたプリント制御情報に基づいて
自動的に設定される。

【００１５】請求項４の発明によるプリンタ装置は、請
求項１に記載のプリンタ装置において、プリント制御情
報が画像情報と共に書き込まれたメモリカードを装着可
能なソケットを更に有し、当該メモリカードが当該ソケ
ットに装着された場合には、前記プリント制御手段は前
記プリント制御情報に基づいてプリント予定コマ番号及
びそれに対応する枚数を自動的に設定することを特徴と
するものである。

【００１６】請求項４の発明によれば、請求項１の発明
と同様の作用、及び効果が得られる他に、請求項１のプ
リンタ装置において、更にプリント制御情報が画像情報
と共に書き込まれたメモリカードを装着可能なソケット
を有しているので、当該メモリカードが当該ソケットに
装着された場合には、前記プリント制御手段は前記プリ
ント制御情報に基づいてプリント予定コマ番号及びそれ
に対応する枚数が自動的に設定される。

【００１７】

【００１８】

【００１９】

【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
の実施の形態について説明する。

【００２０】（構成）図１及び図２は本発明が適用され
るプリンタ装置の概略構成を説明するためのもので、図
１は該装置の全体構成を示す斜視図、図２は該装置の主
要部分の構成を示す断面図である。

【００２１】図１に示すように、本実施の形態のプリン
タ装置１は、プリント機能に必要な各種の機械的機構や
構成部品、基板等を収容する本体カバー２と、この本体
カバー２の下部に取り付けられる本体底部３とで筐体を
形成して装置１の主要外観部分を構成している。

【００２２】前記装置１のフロント側（図中に示す左側
前方）の本体カバー２には、複数の記録紙６を収納する
ことが可能な給紙カセット５を装着するための給紙カセ
ット装着開口２ａが形成され、この給紙カセット装着開
口２ａを介して給紙カセット５が着脱自在に装着される
ようになっている。

【００２３】また本体底部３の対応する部位には、前記
給紙カセット５を装置から取り外しした際に前記給紙カ
セット装着開口２ａを閉じるための開閉蓋４ａが開閉可
能に設けられている。この開閉蓋４ａには、閉じた際に
その閉じた状態を保持するためのロック手段４ｃが設け
られており、このロック手段４ｃと本体カバー２の対応
する位置に設けられた係止手段（図示せず）とによっ
て、該開閉蓋４ａがロックされるようになっている。

【００２４】本体カバー２のフロント側からみて右側の
側面には、開口２ｆが形成され、この開口２ｆを介して
露出し且つ装置内部に配設されたメインフレーム１２ｂ
には、インクリボン７ａが巻回されてなるインクカセッ
ト７を装着するためのインクカセット挿入口２ｂが形成
されている。なお、インクリボン７ａは、イエロー
（Ｙ），マゼンタ（Ｍ），シアン（Ｃ），透明なオーバ
ーコート用インク（ＯＰ）等の複数色の熱転写インクを
順次繰り返して塗布されたものである。

【００２５】また、本体カバー２には、この開口２ｆを
閉じるための開閉蓋４ｂが開閉可能に設けられており、
前記開閉蓋４ａと同様に閉じた際にその閉じた状態を保
持するためのロック手段４ｄが設けられ、このロック手
段４ｄと本体カバー２の対応する位置に設けられた係止
手段（図示せず）とによって、該開閉蓋４ｂがロックさ
れるようになっている。

【００２６】本体カバー２の背面側（図中に示す右側後
方）の部位には、携帯用として必要な駆動電源供給手段
としてのバッテリー８を着脱自在に取り付けるためのバ
ッテリ取付用溝２ｃが形成されている。このバッテリ取
付用溝２ｃには、バッテリー８の取付面に形成された取
付部８ａが嵌合してこれに取り付けられるようになって
おり、またこのバッテリ取付部８ａの上部に設けられた
係止部８ｃとバッテリ取付用溝２ｃの対応する位置に設
けられた係止手段（図示せず）とが係合することによっ
て、バッテリー８の取付状態を保持することが可能であ
る。

【００２７】また、バッテリー８の取付部８ａの面上に
は、該バッテリー８に蓄積された電力を装置１内部へと
供給するための複数の電池切片８ｂが設けられており、
該バッテリー８をバッテリー取付用溝２ｃに取り付けた
際に、該装置１の背面側に設けられた電池切片（図示せ
ず）と接触して電気的に導通することにより、装置１内
部へと電力を供給することができるようになっている。

【００２８】本体カバー２の上面には、操作パネル２
ｄ，表示部２ｅ，第１及び第２のメモリカード挿入口２
ｈ，２ｉ等が設けられている。操作パネル２ｄは、該装
置１に対して各種の制御動作実行命令を指示する指示手
段としての操作ボタン３０ａ〜３０ｉと、プリント動作
進行に係わる点灯表示を行うＬＥＤ（発光ダイオード）
などで構成される表示ランプ３１ａ〜３１ｄとを備えて
構成している。

【００２９】操作ボタン３０ａ〜３０ｉには、電源投入
及び電源オフを指示する電源ボタン３０ａ、プリント動
作を指示するプリントボタン３０ｂ、プリントモード
（標準プリント，インデックスプリント，全コマプリン
ト、ＤＰＯＦプリントなど）を選択するプリントモード
選択ボタン３０ｃ、画質（標準，ソフト，シャープ）を
選択するシャープネスボタン３０ｄ、分割プリントの分
割数（分割無し、２，４，９，１６画面）を選択する分
割ボタン３０ｅ、日付プリント及び日付プリント表示形
態を指定する日付ボタン３０ｆ、メモリーカード９の切
換を行うカード切換ボタン３０ｇ、プリントコマ番指定
モードとプリント枚数（コピー枚数）指定モードを切り
換えるコマ番／プリント枚数切換ボタン３０ｈ、コマ番
又はプリント枚数の数を増減する（＋）ボタン及び
（−）ボタン３０ｉなどがある。

【００３０】また、表示ランプ３１ａ〜３１ｄには、プ
リント中であることを点灯表示するプリント中ランプ３
１ａ、インクリボン終了，給紙カセット無し，及び記録
紙無しなどを点灯表示するリボン／ペーパーランプ３１
ｂ、リボンカセットの開閉蓋開き，通信エラーなどを点
灯表示するエラーランプ３１ｃ、メモリーカード９かの
データ読み込み（アクセス中）や充電電池（図示せず）
及びＤＣコネクタ１０が接続した状態で電源ボタン３０
ａによる電源オフを行ったときに充電が開始実行されて
いることを点灯表示するアクセス／充電ランプ３１ｄな
どがある。

【００３１】また、この操作パネル２ｄ中の切欠部分に
は前記表示部２ｅが配置されている。この表示部２ｅ
は、例えばＬＣＤであり、該装置１によるプリント動作
時の制御処理内容（プリントモード実施形態，画質モー
ド指定，分割モード指定，メモリカード切換指定，日付
プリント指定，日付プリント表示形態／切換指定，ファ
イル名，コマ板／プリント枚数指定，コマ番又はプリン
ト枚数表示又はＤＰＯＦの設定無しを意味する文字表
示，及びバッテリー残量表示など）を表示する。詳細は
後述する。

【００３２】前記第１及び第２のメモリカード挿入口２
ｈ，２ｉは、本体内部にそれぞれ設けられたソケット
（図示せず）に対応して形成されたもので、第１，第２
のメモリカード挿入口２ｈ，２ｉを介してプリントする
画像情報信号（プリント制御情報が含まれることもあ
る）を記録した異なる２種の第１及び第２のメモリーカ
ード９ａ，９ｂがそれぞれ挿入される。また、第１及び
第２のメモリカード２ｈ，２ｉは、対応するソケットに
対して着脱自在に装着可能となっている。なお、第１の
メモリカード９ａとしては、例えばスマートメディア
（ＳＭ）が用いられており、また、第２のメモリーカー
ド９ｂとしては、例えばコンパクトフラッシュ（ＣＦ）
が用いられている。本実施の形態では、メモリーカード
の種類やメモリーカード数についてはこれに限定される
ものではなく、勿論他のメモリーカード等を組み合わせ
て構成しても良い。

【００３３】このように、第１，第２のメモリーカード
挿入孔２ｈ，２ｉとともに設けられた各スロット（図示
せず）に、第１のメモリカード９ａあるいは第２のメモ
リカード９ｂを装着することにより、いずれかのメモリ
カード９からプリントするのに必要な画像情報信号やプ
リント制御情報を取り込むことが可能となる。

【００３４】また、本体カバー２の前記第１，第２のメ
モリーカード挿入口２ｈ，２ｉ近傍には、これらのメモ
リーカード挿入口２ｈ，２ｉを塞ぐためのダストカバー
２ｊが開閉可能に設けられている。このダストカバー２
ｊは、本体カバー２の所定箇所に設けられた切欠２ｋに
よって、その端部を摘みやすくなっており、容易に開く
ことができる。このダストカバー２ｊを開くことによ
り、前記第１，第２のメモリーカード挿入口２ｈ，２ｉ
が露出され、また閉じるときには、開閉側端部に突設し
てなる係合爪２ｍが本体側に設けた係合孔２ｎに係入す
るようになっており、該ダストカバー２ｊを閉じること
でダスト等の侵入を防止している。

【００３５】また、第２のメモリカード挿入口２ｉ近傍
には、例えばコンパクトフラッシュ等の第２のメモリカ
ード９ｂをイジェクトするためのイジェクトボタン２ｌ
が設けられている。第２のメモリカード９ｂをイジェク
トする場合には、このイジェクトボタン２ｌを押下する
ことにより、第２のメモリカード９ｂがイジェクトされ
る。

【００３６】一方、本体カバー２のインクカセット挿入
口２ｂが設けられている逆側の側面の後端部には、通常
のＡＣ電源を直流（ＤＣ）に変換して該装置１内に供給
するためのＤＣコネクタ１０が着脱自在に取り付けられ
るようになっている。このＤＣコネクタ１０は、ＡＣコ
ンセント１０ａにより一般のＡＣ電源を取り込み、この
取り込んだＡＣ電源をＡＣコンセット１０ａ内、あるい
はこのＡＣコンセント１０ａとＤＣコネクタ１０との間
に設けられたＡＣ／ＤＣ変換器（図示せず）によって直
流電源（ＤＣ）に変換し、該装置１の駆動電力として装
置内に供給する。

【００３７】また、本実施の形態のプリンタ装置１で
は、単に第１，第２のメモリカード９ａ，９ｂにより画
像情報信号を取り込むだけではなく、例えばパーソナル
コンピュータやビデオ記録再生機器等からの画像情報信
号を取り込むことも可能である。つまり、本体カバー２
の側面の手前側部分には、上述したパーソナルコンピュ
ータやビデオ記録再生機器等に接続されたＰＣコネクタ
１１を着脱自在に装着可能なＰＣ用コネクタ（図示せ
ず）が設けられている。したがって、本実施の形態のプ
リンタ装置１では、第１，第２のメモリカード９ａ，９
ｂの他にも各種画像機器等に接続されたＰＣコネクタ１
１によって様々な画像情報信号を取り込むことができる
ので、使用範囲を拡大することが可能である。

【００３８】また、プリンタ装置１に使用する給紙カセ
ット５は、複数の記録紙６を収納可能であり、上面には
取り外し可能なカバ−５ａが設けられている。このカバ
−５ａは、給紙カセット５の挿入側先端部分が切り欠い
て形成されており、この切欠部分を介して収納された複
数の記録紙６の最上層が露出している。給紙カセット５
の挿入時、給紙カセット５の先端部分による位置決めに
よって装置１内部に配置された給紙ローラ（図示せず）
がこのカバ−５ａの切欠部分より露出してる１枚の記録
紙６上に当接し、回転駆動することにより、確実に１枚
の記録紙６を装置内部へと搬送することができるように
なっている。

【００３９】一方、基板２２は、図２に示すように該プ
リンタ装置１の底面側に配設され、プリント動作するの
に必要な回路群、例えば記録紙送り制御用のＩＣ回路
（図示せず）とインクリボン送り制御用のＩＣ回路（図
示せず）との少なくとも一方を搭載した制御基板２２ａ
と、プリンタ装置１の一側面側に配置されるように前記
制御基板２２ａに取り付けられ、バッテリー８の充電が
可能な充電回路等を備えたパワー基板２２ｂと、該パワ
ー基板２２ｂの背面側に並設され、前記第１，第２のメ
モリカード２ｈ，２ｉを装着するスロット８２ａ，８２
ｂが取り付けられた媒体ソケットユニット基板２２ｃと
で構成されている。

【００４０】前記制御回路基板２２ａと前記パワー基板
２２ｂとは、図中に示すように前記制御回路基板２２ａ
の一端部側に設けられた接続手段としてのコネクタ２３
を介して前記パワー基板２２ｂの一端部側が接続され
る。また前記制御回路基板２２ａと前記媒体ソケットユ
ニット基板２２ｃとは、前記制御回路基板２２ａの一端
部側に設けられた接続手段としてのコネクタ６３を介し
て前記パ媒体ソケットユニット基板２２ｃの一端部側が
接続される。つまりこのように各基板が取り付けられる
ことにより、基板２２全体が略Ｌ字状に構成されること
になり、装置の小型化に適した配置構成となる。

【００４１】また、制御基板２２ａ上には、プリント動
作するのに必要な回路群、例えば図示はしないが記録紙
送り制御用のＩＣ回路やインクリボン送り制御用のＩＣ
回路、また映像信号処理回路等の回路が搭載されてい
る。また、制御基板２２ａ上の側端部には、ＰＣコネク
タ１１を着脱自在に装着するＰＣ用コネクタが配設され
ている。さらに、制御基板２２ａ上の前面側端部には、
該装置に搭載された各種の電子部品（図示せず）と電気
的に接続するための複数のコネクタ（図示せず）が配設
されている。なお、これらの回路やコネクタ間は、制御
基板上に必要な配線形態に基づき設けられた印刷パター
ン３１によって、電気的に接続されるようになってい
る。

【００４２】パワー基板２２ｂは、コネクタ２３によっ
て前記制御基板２２ａとでＬ字状に構成しているが、こ
のコネクタ２３によって、前記制御基板側の各種電子部
品と電気的に接続されるようになっている。またパワー
基板２２ｂの内側の面上には図示はしないがバッテリー
８を充電させるための充電回路やサーマルヘッド２０及
びサーマルヘッド駆動機構等を制御するための制御用Ｉ
Ｃ回路等が配設されるようになっている。さらに、パワ
ー基板２２ｂの側面側端部には、図示はしないがサーマ
ルヘッド駆動機構や大型コンデンサ等に対して電気的接
続を行うためのコネクタ（図示せず）が設けられてい
る。

【００４３】一方、媒体ソケット基板２２ｃは、図２に
示すように第１のメモリカード用ソケット(図示せず）
と第２のメモリーカード用ソケット８２ｂが取付部材６
１によってそれぞれ内側面に取り付けられている。この
取付部材６１は、前記パワー基板２２ｂに取り付けら
れ、該取付部材６１の基端部が媒体ソケット基板２２ｃ
に対してねじ６４で螺合することにより、各ソケットを
固定している。

【００４４】また、この媒体ソケットユニット基板２２
ｃは、各種のメモリカードの装着に伴い発生する押下力
に対してある程度の強度を確保するために、その基端部
が本体底部３の面上に取り付けられたサポート部材６０
にねじ６４によって固定されている。つまり、このサポ
ート部材６０に前記媒体ソケットユニット基板２２ｃが
取り付けられることにより、各種のメモリーカード９
ａ，９ｂの装着に伴い生じる押下力から機器の破損を防
止することが可能である。

【００４５】また図示はしないが、前記媒体ソケットユ
ニット基板２２ｃの背面側には、前記パワー基板２２ｂ
の充電回路と電気的に接続された接続部材が配置されて
おり、この接続部材には、バッテリー８の電池切片８ｂ
と接触して電気的に接続するための電池切片が突出する
ように設けられている。したがって、バッテリー８が本
体カバー２のバッテリー取付用溝２ｃに装着された場合
には、この接続部材の電池切片とバッテリー８の電池切
片８ｂとが接触して導通することにより、バッテリー８
の電力をプリンタ装置１本体内へと供給することが可能
である。

【００４６】上記構成より、配線長さの短縮が図れ、プ
リンタ装置の小型化及び軽量化を図ることが可能とな
り、携帯用として最適なプリンタ装置を構成することが
可能である。また、基板の製造工程を考慮しても、基板
２２が３つの基板２２ａ，２２ｂ，２２ｃにて構成され
ているので、それぞれ分担して基板の製造作業を行うこ
とができ、またその組立工程も容易に行うことができる
ことから、製造工程の簡略化を図ることも可能となり、
コスト低減にも大きく寄与する。

【００４７】上記構成のプリンタ装置の基本的な動作を
図２を参照しながら説明する。図２に示すように、ま
ず、給紙カセット５に収容されている最上層の記録紙６
が給紙ローラ１８によってプリンタ装置１内部へと移送
される。このとき、給紙カセット５のプリンタ装置側基
端部がＲ形状に構成されているので、記録紙６は円滑に
給紙ローラ１８の回転によって移送することができる。

【００４８】装置内部前方に配置されたピンチローラ１
５及びグリップローラ４０の前段には、メインフレーム
に取り付けられた記録紙搬送経路４３ａ，４３ｂを形成
するガイド板４１ａ，４１ｂ，４１ｃが設けられてい
る。給紙ローラ１８により移送された記録紙６は、この
ガイド板４１ｃに取り付けられたテープ部材４２を押し
上げながら、形成された搬送経路４３ａを介してピンチ
ローラ１５とグリップローラ４０との間に搬送される。
このとき、図示はしないがガイド板４１ｂの記録搬送経
路近傍に取り付けられた記録紙搬送位置検出部としての
センサーによって、記録紙６が正常に搬送されているか
否かが検出され、この検出結果に応じて、制御基板２２
ａに設けられた主要制御部（ＣＰＵ８１で図３参照）に
よってプリント動作開始の有無が決定される。正常に搬
送されていない場合には、ＣＰＵ８１は本体カバー２面
上の表示部２ｅにエラー表示等を行わせ、そうでない場
合には、プリント動作を開始するように駆動制御を行
う。

【００４９】プリント動作を開始すると、ピンチローラ
１５とグリップローラ４０とによって記録紙６は挟持さ
れ、ＣＰＵ８１によって、記録紙送り／リボン送り機構
の駆動が制御されて、表面に滑り止め手段が施してある
グリップローラ４０の回転駆動により、プリント時にお
ける記録紙６の搬送が調整される。つまり、記録紙６の
先端部分がガイド板１３ａ，１３ｂにより形成された記
録紙搬送経路４４を介して搬送され、記録紙６の後端部
分がサーマルヘッド２０とプラテンローラ１４とにおけ
るプリント開始地点に到達するように記録紙６の搬送が
制御される。

【００５０】プリント時、グリップローラ４０及びピン
チローラ１５による回転により、この記録紙６とインク
リボン７ａとをサーマルヘッド２０とプラテンローラ１
４との間で押圧しながら移送して、パワー基板２２ｂ上
に設けられた制御回路によってサーマルヘッド２０の発
熱体に電流を流すことにより、インクリボン７ａの熱転
写インクを溶解又は昇華して、記録紙６に転写してプリ
ントを行う。同時に、プリント時、インクリボン送り制
御用の回路によって、プリント時に必要なインクリボン
７ａの送りも制御される。

【００５１】この場合、インクリボン７ａの一色目のイ
エロー（Ｙ）を記録紙６にプリントするときには、ピン
チローラ１５とグリップローラ４０とで記録紙６を図中
左側方向に移送し、且つこの記録紙６とインクリボン７
ａとをサーマルヘッド２０とプラテンローラ１４との間
で押圧しながら移送して、サーマルヘッド２０の発熱体
（図示せず）にイエロー（Ｙ）に応じた画像情報信号を
供給している。

【００５２】またこのときの記録紙６の先端部は、Ｕ字
形状のガイド板１３ａとその内側に配設された同形状の
ガイド板１３ｂとで構成される記録紙搬送経路４４内に
あり、一方記録紙６の後端部分は、搬送経路４３ａを介
してガイド板４１ｃに取り付けられたテープ部材４２を
押し下げながら記録紙搬送経路４３ｂに移送しながら、
一色目のプリントが実施される。

【００５３】なお、プリント時におけるサーマルヘッド
２０の位置は、例えば３つのポジション（上部に移動し
た位置、図中に示すように下部に移動した位置、そし
て、それらの中間位置となる待機状態時のパーシャル位
置）となるようにサーマルヘッド駆動機構によって切換
動作が可能であり、プリント動作に応じて、ＣＰＵ８１
によりその位置が制御されるようになっている。

【００５４】そして、記録紙６への一色目のイエロー
（Ｙ）のプリントが終了すると、ＣＰＵ８１は、サーマ
ルヘッド駆動機構（図示せず）を駆動制御して、サーマ
ルヘッド２０をプラテンローラ１４側から離間させてパ
ーシャル位置に移動させる一方、ピンチローラ１５及び
グリップローラ４０とで記録紙６をプリンタ装置１の後
方（図中右側方向）に戻し、次に、以降上記の動作を繰
り返して二色目のマゼンタ（Ｍ），三色目のシアン
（Ｃ），透明のオーバーコート（ＯＰ）の順に記録紙６
上に各色を順次重ね合わせてカラープリントを行う。

【００５５】なお、各色のプリントが開始されるまでの
間、記録紙６はグリップローラ４０とピンチローラ１５
によって該プリンタ装置１の後方側（図中右側方向）に
移送されることになるが、このとき、記録紙６の先端部
は、Ｕ字形状のガイド板１３ａ，１３ｂとの記録紙搬送
経路４４内に案内されながら移送され、図示しないセン
サーによって該記録紙６の後端部分が検出されると、こ
の検出結果に基づきピンチローラ１５及びグリップロー
ラ４０による回転制御によって、記録紙６の後端部がサ
ーマルヘッド２０とプラテンローラ１４とのプリント開
始位置にセットされる。

【００５６】また、サーマルヘッド２０の発熱抵抗体が
記録紙６にインクリボン７ａの各熱転写インクを転写す
る際に、サーマルヘッド２０の発熱抵抗体に対するプラ
テンローラ１４の接触位置が正規の位置ではなく、位置
ずれが生じてしまった場合には、この位置ずれに対応し
た一対のブッシュ５０を選択して交換することにより、
プラテンローラ１４の回転軸の中心位置を偏心させて、
正規の位置に調整することも可能である。

【００５７】こうして、各色全てのプリントが終了する
と、プリントされた記録紙６は、図示しない排出のため
の紙送り機構によって、記録紙搬送経路４３ｂを通って
装置外部に排出され、プリント動作を完了する。なお、
プリント完了後における記録紙６の排出は、記録紙搬送
位置検出部としての他のセンサーによって検出されるよ
うになっており、該検出結果がＣＰＵ８１に供給される
ことによって１画面のプリントが完了したタイミングが
認識される。

【００５８】ところで、以上のようなプリンタ装置で
は、該装置内に装填する第１のメモリカード９ａ又は第
２のメモリカード９ａ内に、電子的撮像装置によって撮
像され記憶されたこの画像情報信号に対応してプリント
枚数等のプリント制御情報、つまりＤＰＯＦに関する情
報が書き込まれている場合には、このプリント制御情報
を読み込んで該プリント制御情報に基づきプリント動作
を実行することがある。

【００５９】このようにＤＰＯＦプリントモードを実行
する場合、あるいは通常のプリントモードを実行する場
合、従来技術では、前述したようにバッテリ容量が所定
値以下であるか否かしかみて見ていないため、プリント
の途中で容量不足になってしまうことがあり、この場
合、バッテリ交換または充電によりプリントを再開する
位置はプリント中に中断された位置であるので、ヘッド
の位置を確実に制御しないと文字位置等のプリント位置
がずれてしまい、結果としてプリント性能に悪影響を及
ぼしてしまう虞れがあり、逆にこのプリント位置ずれを
防止しようとするためにはそれに対処可能な電子回路部
品等の防止手段が必要となるため、高コスト及び装置の
大型化は避けられないといった問題点があった。また、
バッテリ交換または充電する間、プリンタ装置にプリン
ト中の記録紙を装着した置かなければならず、操作性が
悪いといった問題点もあった。

【００６０】そこで、本実施の形態のプリンタ装置で
は、ＤＰＯＦプリントモードを実行する場合、あるいは
通常のプリントモードを実行する場合、プリントの開始
前にバッテリ容量を検出し、少なくとも１枚分のプリン
トが可能であるか否かを判定し、容量不足により１枚分
のプリントが可能でないと判断された場合に、設定され
たプリント予定コマ番号とその枚数のうちの、プリント
済みコマ番号とその枚数を記憶するとともに、バッテリ
チェックを少なくともクリアするバッテリに交換される
かまたはバッテリチェックを少なくともクリアするよう
にバッテリを充電した後、前記記憶した情報に基づいて
バッテリ容量が不足していると判断されたことにより中
断されたコマ番号に対応する未プリント枚数からプリン
トを再開させるように制御している。これにより、プリ
ント性能の向上化、操作性の向上化及び低コストでの小
型化を図ることが可能である。これを実現するための実
施の形態を図３乃至図８に示す。

【００６１】図３乃至図８は本発明に係るプリンタ装置
の一実施の形態を示し、図３は図１の装置に搭載された
主要部分の電気的な回路構成を示すブロック図、図４は
表示部に表示可能な全ての表示文字及び表示マークを示
す表示図、図５はＤＰＯＦが設定されているか否かの判
断結果に基づく表示部の表示例を示し、図５（ａ）はＤ
ＰＯＦが設定されている場合の表示図、図５（ｂ）はＤ
ＰＯＦが設定されていない場合の表示図、図６は本実施
の形態の装置の特徴となる制御動作時に表示される表示
部の表示例を示す表示図、図７は該装置内に搭載された
ＣＰＵによるメイン制御動作例を示すフロチャート、図
８は本実施の形態の特徴となる図７のプリント開始実行
処理ルーチンの一例を示すフロチャートをそれぞれ示し
ている。図３に示すプリンタ装置１は、プリントする画
像情報信号とともにプリント制御情報が記憶された第１
のメモリカード９ａ又は第２のメモリカード９ａをプリ
ント制御モード読み込み部８２に装着してＤＰＯＦプリ
ントモードを実行する場合、あるいは通常のプリントモ
ードを実行する場合、プリントの開始前にバッテリ容量
を検出し、少なくとも１枚分のプリントが可能であるか
否かを判定し、容量不足により１枚分のプリントが可能
でないと判断された場合に、設定されたプリント予定コ
マ番号とその枚数のうちの、プリント済みコマ番号とそ
の枚数を記憶するとともに、バッテリチェックを少なく
ともクリアするバッテリに交換されるかまたはバッテリ
チェックを少なくともクリアするようにバッテリを充電
した後、またはＡＣアダプタを接続した後、前記記憶し
た情報に基づいてバッテリ容量が不足していると判断さ
れたことにより中断されたコマ番号に対応する未プリン
ト枚数のプリントを再開するように制御するとともに、
この制御動作に伴う表示を実行するためのための主要構
成を示している。

【００６２】プリンタ装置１は、図３に示すようにパラ
レルポートインターフェース８０，表示制御手段として
のＣＰＵ８１，プリント制御モード読み込み部８２，メ
モリ８３，液晶コントローラ８４，プリント予定コマ番
号設定手段及びプリント枚数設定手段としての操作ボタ
ン３０及びキーインターフェース８６，プリントコント
ローラ８７，バッテリコントローラ８８，記録紙搬送位
置検出部８９，プリント履歴情報用メモリ９０，サーマ
ルヘッド２０，バッテリ８及び表示部２ｅを少なくとも
含んで構成されている。

【００６３】パラレルポートインターフェース８０は、
パソコン７０と接続し、パソコン７０との電子データの
授受を行うための通信手段であり、パソコン７０から印
刷対象画像信号を取り込む場合には、このパラレルポー
トインターフェース８０によって装置内に取り込まれ
る。

【００６４】プリント制御モード読み込み部８２は、第
１及び第２のメモリカード９ａ，９ｂのいずれかのメモ
リカード９を着脱自在に装着し、該メモリカード９から
印刷対象画像信号やプリント制御情報などを装置内に読
み込み、あるいはそのメモリカードに対して書き込み等
を行うもので、第１及び第２のソケット８２ａ，８２ｂ
と、第１及び第２のメモリカード用インターフェース８
２ｃ，８２ｄとを有して構成されている。

【００６５】第１のソケット８２ａには第１のメモリカ
ード９ａ（ＳＭ）が着脱自在に装着され、該第１のソケ
ット８２ａに電気的に接続される第１のメモリカード用
インターフェース８２ｃによって、第１のメモリカード
９ａに記憶された印刷対象画像信号やプリント制御情報
がＣＰＵ８１に取り込まれるようになっている。また、
第１のメモリカード用インターフェース８２ｃによっ
て、第１のソケット８２ａを介し第１のメモリカード９
ａに書き込み等を行うための画像情報信号の供給も可能
である。

【００６６】また、第２のソケット８２ｂには第２のメ
モリカード９ｂ（ＣＦ）が着脱自在に装着され、該第２
のソケット８２ｂに電気的に接続される第２のメモリカ
ード用インターフェース８２ｄによって、第２のメモリ
カード９ｂに記憶された印刷対象画像信号やプリント制
御情報がＣＰＵ８１に取り込まれるようになっている。
また、第２のメモリカード用インターフェース８２ｄに
よって、第２のソケット８２ｂを介し第２のメモリカー
ド９ｂに書き込み等を行うための画像情報信号の供給も
可能である

【００６７】メモリ８３は、ＣＰＵ８１の制御の下で前
記第１又は第２のメモリカード９ａ，９ｂからの印刷対
象画像信号やパソコン７０からのデータを読み込んで記
憶する記憶手段である。

【００６８】液晶コントローラ８４は、ＣＰＵ８１の制
御の下で表示手段としての表示部２ｅ（液晶表示器で例
えばＬＣＤ）に液晶表示信号及び液晶制御信号を供給し
て該表示部２ｅにおける表示画像をコントロールするも
のである。

【００６９】キーインターフェース８６は、操作ボタン
３０からの指示信号をＣＰＵ８１に伝えるもので、例え
ばプリントモード指定ボタン３０ｃの押下によりＤＰＯ
Ｆモードが選択されると、このＤＰＯＦモード実行を示
す指示信号がＣＰＵ８１に供給される。

【００７０】プリントコントローラ８７は、サーマルヘ
ッド２０にプリント用信号及びプリント制御信号を供給
してプリント動作を制御するとともに、このプリント動
作に合わせて図示しない記録紙送り／リボン送り機構の
駆動を制御する。

【００７１】またバッテリーコントローラ８８は、ＣＰ
Ｕ８１に対して電力供給を行うとともに、プリントの開
始前にバッテリ８のバッテリ容量を検出し、検出したバ
ッテリ残量情報をＣＰＵ８１に伝える。

【００７２】記録紙搬送位置検出部８９は、記録紙搬送
経路上の記録紙６の吸い込み位置及び排出位置近傍に配
設された複数のセンサーで構成されたもので、これら複
数のセンサーによって記録紙６の吸い込みタイミング及
び排出タイミングに基づく各タイミング信号を得て、Ｃ
ＰＵ８１に供給する。

【００７３】プリント履歴情報用メモリ９０は、プリン
ト実行時、ＣＰＵ８１のバッテリチェック部８１ｃによ
る少なくとも１枚分のプリント可能なバッテリ容量の有
無判定により、１枚分のプリントが可能でないと判断さ
れた場合に、例えばプリント制御情報により設定された
プリント予定コマ番号とその枚数のうちのプリント済み
コマ番号及びその枚数を示すプリント履歴情報を記憶す
るものであり、このプリント履歴情報の書き込み、読み
出しはＣＰＵ８１によって制御されるようになってい
る。

【００７４】プリント制御手段としてのＣＰＵ８１は、
内部に少なくともプリント制御情報認識部８１ａ，演算
処理部８１ｂ及びバッテリチェック部８１ｃを備えて構
成されたもので、パソコン７０からの通信データの解読
やキーボード８６からの操作データの解読，第１又は第
２のメモリカード９ａ，９ｂからのプリント制御情報の
解読，パソコン７０又は第１，第２のメモリカード９
ａ，９ｂからの印刷対象画像データの画像メモリ８３へ
の記憶，表示部２ｅへの表示，サーマルヘッド２０の印
画，図示しない記録紙送り／リボン送り機構の駆動，バ
ッテリ８の残量算出及びプリント一枚分のバッテリー容
量の有無判定，バッテリ容量不足によるプリント中断時
または再開時のプリント履歴情報用メモリに対するプリ
ント履歴情報の記憶、読み出しなどを制御するものであ
る。

【００７５】また、ＣＰＵ８１は、第１又は第２のメモ
リカード９ａ，９ｂからのプリント制御情報の解読制御
及び表示部２ｅへの表示制御に関し、例えば前記プリン
ト制御情報認識部８１ａによって、該メモリカード９か
ら画像情報とともにプリント制御情報が書き込まれてい
るコマ番号を認識するとともに、前記演算処理部８１ｂ
によってこの認識結果を元にプリント制御情報が書き込
まれている各コマ番号に設定されているプリント枚数と
プリント制御情報が設定されていないコマ番号に予め設
定されているデフォルト値からプリントすべき総枚数を
演算処理を行い、このプリント総枚数を表示部２ｅに表
示するように制御し、またプリント開始後にはリント動
作の進行に伴ってプリントすべき総枚数を減算し、この
減算値を表示部２ｅにカウントダウン表示するように制
御する。

【００７６】さらに、ＣＰＵ８１は、ＤＰＯＦモードあ
るいは他のプリントモードを実行する際に、前記バッテ
リチェック部８１ｃによって、前記バッテリーコントロ
ーラ８８から検出されたバッテリ容量を元に少なくとも
１枚分のプリントが可能であるか否かの判定を行い、容
量不足により１枚分のプリントが可能でないと判断され
た場合には、例えばプリント制御情報により設定された
プリント予定コマ番号とその枚数のうちのプリント済み
コマ番号及びその枚数を示すプリント履歴情報を前記プ
リント履歴情報用メモリ９０に記憶するとともに、前記
バッテリチェック部８１ｃによるチェックを少なくとも
クリアするバッテリに交換されるかまたは前記バッテリ
チェック部８１ｃによるチェックを少なくともクリアす
るようにバッテリを充電した後、前記プリント履歴情報
用メモリ９０に記憶された情報を読み出し、該情報に基
づいてバッテリ容量が不足していると判断されたことに
より中断されたコマ番号に対応する未プリント枚数から
プリントを再開させるようにプリントコントローラ８８
を制御する。

【００７７】なお、ＣＰＵ８１は、前記バッテリチェッ
ク部８１ｃによる判定でバッテリ容量が不足していると
判断された際には、プリント動作を中断するようにプリ
ントコントローラ８８を制御するとともに、表示部２ｅ
における表示を消灯するように液晶コントローラ８４を
制御する。また、ＣＰＵ８１は、新たにバッテリ８の交
換または充電後にプリントを再開する場合には、前記プ
リント履歴情報を読み出すとともに、プリント予定コマ
番号設定手段及びプリント枚数設定手段としての操作ボ
タン３０によって再開するプリント予定コマ番号及びそ
の枚数が変更されたか否か判断し、判断結果に基づくプ
リント履歴情報に基づきプリントを再開するようにプリ
ントコントローラ８８を制御する。さらに、ＣＰＵ８１
は、プリント制御情報が画像情報とともに書き込まれた
メモリカード９を装着した場合には、前記プリント予定
コマ番号とその枚数を、前記プリント制御情報に基づい
て自動的に設定するように制御する。

【００７８】本実施の形態のプリンタ装置１では、ＣＰ
Ｕ８１の表示制御によって、図４に示すような表示文字
及び表示マークの表示を表示部２ｅに表示させることが
可能である。

【００７９】例えば、図４の表示例において、プリント
モード指定はプリントモードボタン３０ｃで、画質モー
ド指定はシャープネスボタン３０ｄで、分割モード指定
は分割ボタン３０ｅで、日付指定及び日付プリント表示
形態切換指定は日付ボタン３０ｆで、メモリカード指定
はカード切換ボタン３０ｄで、コマ番／プリント枚数指
定はコマ番／プリント枚数切換ボタン３０ｈで、コマ番
又はプリント枚数の表示切換は（＋）ボタン（−）ボタ
ン３０ｉで、それぞれ必要に応じて切り換えることがで
きるようになっている。

【００８０】（作用）次に図３に示すプリンタ装置の特
徴となる制御動作について図５乃至図８を参照しながら
詳細に説明する。プリンタ装置１は、図２で説明したよ
うなプリントに関する一連の基本的な動作は、ＣＰＵ８
１のメインルーチンに基づいて制御されるようになって
いる。そのようなメインルーチン上における動作状態に
て、例えばユーザが操作ボタン３０内のプリントモード
ボタン３０ｃを適宜押下することで、実行するプリント
モードがＤＰＯＦモードとなるように選択したものとす
ると、この操作ボタン３０はＤＰＯＦモード実行を示す
指示信号をキーインターフェース８６で受信してＣＰＵ
８１に取り込まれ、ＣＰＵ８１はこの指示信号を認識す
ることによって、図７に示すＤＰＯＦプリント実行のた
めの処理サブルーチンを起動させる。

【００８１】ＣＰＵ８１は、まず、ステップＳ５０の判
断処理で、プリントモードボタン３０ｃの押下により選
択実行するプリントモードがＤＰＯＦであるか否かを判
別し、ＤＰＯＦモードが選択された場合には処理を次の
ステップＳ５１に移行し、そうでない場合には処理を再
び該ステップＳ５０に戻して、ＤＰＯＦモードが選択さ
れるまで繰り返して判断される。

【００８２】そしてステップＳ５１の判断処理では、メ
モリカード９がソケットに装着されたか否かを判別す
る。つまり、第１のメモリカード（ＳＭ）が第１のソケ
ット８２ａに、あるいは第２のメモリカード９ｂ（Ｃ
Ｆ）が第２のソケット８２ｂに装着されたか否かを判別
し、いずれかのメモリカード９が対応するソケットに装
着された場合には、該当するメモリカード９に記憶され
た印刷対象画像信号やプリント制御情報を、対応するメ
モリカード用インターフェース８２ｃ（又は８２ｄ）に
よってＣＰＵ８１内に取り込み、そして該ＣＰＵ８１の
制御の下でメモリ８３に一旦書き込み、処理をステップ
Ｓ５２に移行する。このとき、プリント制御情報が読み
込まれた場合には、ＣＰＵ８１内のメモリに記憶され、
解読される。一方、メモリーカード９が装着されていな
い場合には、処理を前記ステップＳ５０の判断処理に戻
す。

【００８３】そして、ＣＰＵ８１は、ステップＳ５２の
判断処理で、装着されたメモリカード９内にＤＰＯＦが
設定されているか否かを判別する。つまり、前記処理で
読み込んだ印刷画像情報信号等のデータから前記プリン
ト制御情報認識部８１ａにより、所定のプリント制御情
報が書き込まれているコマがあるか否かを判別し、プリ
ント制御情報が書き込まれているコマがある場合には画
像情報信号とともにプリント制御情報が書き込まれてい
るコマ番号を認識した後にＤＰＯＦの設定がなされてい
るものと判断して処理を続くステップＳ５３に移行し、
一方、プリント制御情報が書き込まれているコマがない
場合にはＤＰＯＦの設定がなされていないものと判断し
て、処理をステップＳ５４に移行し、このステップＳ５
４の処理により、全てのコマにプリント情報がなくＤＰ
ＯＦ設定がなされていないことを意味する表示、例えば
図５（ｂ）に示す表示を表示部２ｅに表示させるように
液晶コントローラ８５を制御する。

【００８４】図５（ｂ）に示す表示では、表示部２ｅの
画面上にＤＰＯＦモードが選択されていることを示す
“ＤＰＯＦ”，バッテリ残量表示，及びＤＰＯＦ設定が
なされていないことを意味する７セグメント表示法を用
いた“ｎｏｎ”が表示される。なお、ＤＰＯＦ設定がな
されていないことを意味する７セグメント表示法を用い
た表示を行う場合に、“ｎｏｎ”ではなく、例えば３つ
の７セグメントを用い且つ大文字、小文字を変えてなる
“Ｎｏｎ”，“ＮＯＮ”や、２つの７セグメントを用い
且つ大文字、小文字を変えてなる“Ｎｏ”“ｎｏ”とい
う文字表示のいずれかの表示を表示部２ｅに表示させる
ようにしても良い。また７セグメント表示法を用いたア
ルファベットの文字表示ではなく、ＤＰＯＦ設定がなさ
れていないことを意味する表示として例えば“０００”
という数字を用いた表示を表示部２ｅに表示させるよう
に構成しても良い。この場合、２つの７セグメントを用
いた“００”、あるいは１つの７セグメントを用いた
“０”を示す表示も考えられる。勿論、これらの表示の
選択はユーザ装置によって自在に切り換えて設定するこ
とが可能である。

【００８５】その後、ＣＰＵ８１は、カメラ予約設定が
無いことを意味する表示を表示部２ｅに行った後、処理
を前記ステップＳ５０に戻し、あるいはメインルーチン
にリターンする。

【００８６】一方、前記ステップＳ５３による判断処理
でＤＰＯＦの設定がなされているものと判断された場
合、ＣＰＵ８１は演算処理部８１ｂによって前記ステッ
プＳ５２による認識結果を元に、プリント制御情報が書
き込まれている各コマ番号に設定されているプリント枚
数とプリント制御情報が設定されていないコマ番号に予
め設定されているデフォルト値からプリントすべき総枚
数を演算処理を行い、このプリント総枚数を、例えば図
５（ａ）に示すような表示を表示部２ｅに表示させるよ
うに液晶コントローラ８５を制御する。なお、図５
（ａ）に示す表示では、表示部２ｅの画面上にＤＰＯＦ
モードが選択されていることを示す“ＤＰＯＦ”，バッ
テリ残量表示，及びカメラ予約設定（プリント制御情
報）におけるプリント総枚数表示を示す例えば“０３
５”が表示される。

【００８７】その後、ＣＰＵ８１は、処理を続くステッ
プＳ５５に移行し、この判断処理でキーインターフェー
ス８６を介して供給された指示信号を認識することによ
り、プリントボタン３０ｂが押下されたか否かを判断
し、プリントボタン３０ｂが押下されていない場合には
プリントボタン３０ｂが押下されるまで該判断処理を行
い、あるいは前記ステップＳ５３に処理を戻して再度プ
リント総枚数表示を表示してユーザにプリント実行可能
状態であることを知らしめる。一方、プリントボタン３
０ｂが押下されたと判断した場合には、処理を続くステ
ップＳ５６に移行し該処理により、解読したプリント制
御情報に基づく枚数で該当するコマをプリントするよう
にプリントコントローラ８７を制御してＤＰＯＦモード
におけるプリント動作を開始させる。このときのプリン
ト開始実行処理ルーチンの一例が図８に示されている。
つまり、ＣＰＵ８１は、ステップＳ５６の処理に移行す
ると、本発明の特徴となる図８に示すプリント開始実行
処理ルーチンを実行し、次のステップＳ６０の判断処理
により、ＤＰＯＦモードのプリント動作を開始する前
に、バッテリチェック部８１ｃによってバッテリーコン
トローラ８８から検出されたバッテリ容量を元に少なく
とも１枚分のプリントが可能であるか否かの判定を行
い、プリントが可能であると判断した場合には、メモり
８３から例えば１枚分の画像データを読み出してプリン
トコントローラ８７に転送してプリント動作を開始し、
続くステップＳ６３の処理にてそのプリント予定コマ番
号及びその枚数を示すプリント履歴情報を更新し、プリ
ントがステップＳ６５の判断処理で終了と判断されるま
でこれを繰り返して実行される。

【００８８】なお、その間、ＣＰＵ８１は、プリント開
始後、ステップＳ６３の処理で、演算処理部８１ｂによ
りプリント動作の進行に伴ってプリントすべき総枚数を
減算し、この減算値を表示部２ｅにカウントダウン表示
するように制御する。この場合、ＣＰＵ８１は、演算処
理部８１ｂによって１枚のプリント完了後に供給される
記録紙搬送位置検出部８９からの記録紙６の吸い込みタ
イミング信号または排出タイミング信号に基づくタイミ
ングでプリントすべき総枚数を減算処理し、プリント毎
にその減算値を表示部２ｅに表示させる。このときの表
示例が、図６（ａ）〜図６（ｂ）に示されている。その
後、前記ステップＳ６５の判断処理でプリント動作が終
了したと判断されると、ＣＰＵ８１は、続くステップＳ
６５の処理で、再度カメラ予約設定がなされたプリント
すべき総枚数(図６（ｄ）参照）を再度表示して、プリ
ント動作が完了したことをユーザに知らしめた後に、ス
テップＳ６５の処理でプリント動作を終了してメインル
ーチンにリターンする。

【００８９】一方、前記ステップＳ６０のバッテリチェ
ックで、容量不足により１枚分のプリントが可能でない
と判断された場合には、ＣＰＵ８１は処理をステップＳ
６８に移行し、該処理でプリント動作を一旦中断するよ
うにプリントコントローラ８７を制御する。この場合、
前記ステップＳ６０におけるバッテリーチェックは少な
くとも１枚分のプリントが可能であるか否かに基づいて
実施されているので、プリント中断は１枚の印字途中に
中断されるものではなく、指定されたプリント予定コマ
番号の１枚全てをプリントした後に実行されることにな
る。

【００９０】例えば、プリントが実行されたプリント予
定コマ番号のプリント済み枚数がプリント総枚数のうち
の２３枚目であるとすると、この２３枚目をプリント完
了後に、プリント動作を中断させる。このときの表示部
２ｅの表示例が図６（ｂ）に示されている。つまり、Ｃ
ＰＵ８１は、プリント動作を上述のように中断させると
同時に、バッテリ残量表示の点滅後、図示はしないが１
枚分のプリントが可能でないバッテリ容量である表示、
例えばバッテリ残量表示を無表示にして、他の表示につ
いては表示しないように表示制御する。

【００９１】その後、ＣＰＵ８１は、処理をステップＳ
６９に移行して、該処理によりプリント制御情報に設定
されたプリント予定コマ番号とその枚数のうちの、プリ
ント済みコマ番号とその枚数を示すプリント履歴情報を
プリント履歴情報用メモリ９０に記憶し、次のステップ
Ｓ７０の処理によってサーマルヘッド２０を一旦待避位
置まで駆動するようにプリントコントローラ８８を制御
して処理を次のステップＳ７１に移行する。

【００９２】ステップＳ７１の判断処理では、プリント
再開が可能であるか否かを判断する。つまり、ＣＰＵ８
１は、バッテリチェック部８１ｃによるチェックを少な
くともクリアするバッテリ８に交換されるかまたは前記
バッテリチェック部８１ｃによるチェックを少なくとも
クリアするようにバッテリ８を充電したことによって、
プリントの再開が可能であるか否かを判断し、プリント
再開が不可能である場合には続くステップＳ７２の判断
処理で強制終了されたか否かを判断し、強制終了された
場合には次のステップＳ７３の処理でプリント動作を終
了させてメインルーチンにリターンし、強制終了されて
ない場合には処理をステップＳ７１に戻す。

【００９３】一方、プリント再開が可能であると判断さ
れた場合には、ＣＰＵ８１は処理をステップＳ７４に移
行し、該処理で、プリント中断時にプリント履歴情報用
メモリ９０に記憶されたプリント履歴情報を読み出し、
次のステップＳ７５の判断処理で読み出したプリント履
歴情報の解読を行うとともに、プリント予定コマ番号設
定手段及びプリント枚数設定手段としての操作ボタン３
０によって再開するプリント予定コマ番号及びその枚数
が変更されたか否か判断し、変更された場合には、ステ
ップＳ７７の処理で、変更されたプリント予定コマ番号
及びその枚数からプリント再開できるように設定すると
ともに、新たに変更されたプリント予定コマ番号、ある
いは総枚数を表示部２ｅに表示するように液晶コントロ
ーラ８４を制御した後、続くステップＳ７８の処理で変
更されたこのプリント履歴情報に基づくプリントを再開
させる。

【００９４】また、前記ステップＳ７５の判断処理で、
再開するプリント予定コマ番号及びその枚数が変更され
てないものと判断した場合には、ＣＰＵ８１は、次のス
テップＳ７６の処理で、読み出したプリント履歴情報に
基づいて中断されたプリント予定コマ番号に対応する未
プリント枚数のプリントを再開できるように設定すると
ともに、このプリント予定コマ番号、あるいは未プリン
ト総枚数表示を表示部２ｅに表示した後、続くステップ
Ｓ７８の処理でこのプリント履歴情報に基づくプリント
を再開させる。

【００９５】このとき、例えば、プリント中断時のプリ
ント予定コマ番号のプリント済み枚数がプリント総枚数
のうちの２３枚目であるとすると、プリント再開時に
は、２４枚目からプリント動作が再開される。このとき
の表示部２ｅの表示例が図６（ｃ）に示されている。つ
まり、ＣＰＵ８１は、プリント動作を上述のように再開
すると同時に、バッテリ容量が一杯であることを示すバ
ッテリ残量表示，プリント未総枚数表示及び“ＤＰＯ
Ｆ”表示を表示部２ｅに表示するように液晶コントロー
ラ８４を制御する。また、本プリンタ装置１でのプリン
ト再開では、プリント指定されたプリント予定コマ番号
の１枚全てをプリントした後に中断がなされるようにな
っているので、プリント途中の記録紙６を装着する必要
も無く、円滑にプリント再開が実施されることなる。

【００９６】その後、ＣＰＵ８１は、続くステップＳ７
９の処理で、プリント再開後、前記ステップＳ６４の処
理と同様にプリント総枚数から減算表示した後に処理を
前記ステップＳ６０に戻して次ぎのプリント枚数におけ
るバッテリチェックを行うように制御する。このように
プリント毎に上述したバッテリチェックを含む一連の処
理ルーチンがプリント終了がなされるまで繰り返して実
行されることになる。

【００９７】なお、上述したＣＰＵ８１の制御動作例で
は、ＤＰＯＦモードが選択され、実行された場合につい
て説明したが、これに限定されるものではなく、予めプ
リント予定コマ番号及びその枚数が設定された他のプリ
ントモードを実行する場合にも略同様にバッテリチェッ
クを含む一連の処理ルーチンを実行することが可能であ
る。

【００９８】（効果）したがって、本実施の形態によれ
ば、上記のようにＤＰＯＦモードのプリント動作を開始
する前に、ＣＰＵ８１の制御でバッテリチェック部８１
ｃによってバッテリーコントローラ８８から検出された
バッテリ容量を元に少なくとも１枚分のプリントが可能
であるか否かの判定を行い、容量不足により１枚分のプ
リントが可能でないと判断された場合には、プリント制
御情報に設定されたプリント予定コマ番号とその枚数の
うちの、プリント済みコマ番号とその枚数を示すプリン
ト履歴情報をプリント履歴情報用メモリ９０に記憶し、
プリント動作を一旦中断させ、その後新たなバッテリ８
に交換または充電がなされた後に前記プリント履歴情報
を読み出し、読み出した履歴情報に基づいて中断された
プリント予定コマ番号に対応する未プリント枚数からプ
リント再開するように動作するので、文字位置等のプリ
ント位置がずれることもなく、安定したプリント性能を
得ることが可能となり、また、プリント位置ずれを防止
するための電子回路部品等の防止手段も必要としないの
で、低コストでのプリンタ装置の小型化を実現できる。

【００９９】また、本プリンタ装置１でのプリント再開
では、プリント指定されたプリント予定コマ番号の１枚
全てをプリントした後に中断がなされるようになってい
るので、プリント途中の記録紙６を装着する必要も無
く、円滑に且つ自動的にプリント再開を実施することが
できるので、ユーザの操作性を向上させることも可能で
ある。

【０１００】さらに、本プリンタ装置では、上記制御時
の内容、例えばＤＰＯＦ表示，プリント総枚数表示，カ
ウントダウン表示，バッテリ残量表示、プリント再開時
のプリントコマ番号又はその枚数の表示等を表示部２ｅ
に適宜表示することができるので、ユーザは一目で実行
されている制御内容を認識することが可能である。

【０１０１】これにより、従来技術にはない、使い勝手
の良い高性能なプリンタ装置を提供することが可能とな
る。

【０１０２】なお、本発明は、上述した実施の形態に限
定されるものではなく、前記実施の形態を応用させた場
合でも本発明に含まれるものである。

【０１０３】

【発明の効果】以上、述べたように本発明によれば、１
枚分のプリントが可能なバッテリ容量の有無に応じてプ
リント動作を中断、又は再開可能とすることで、プリン
ト性能の向上化、操作性の向上化及び低コストでの小型
化を実現できるプリンタ装置を提供することが可能とな
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明が適用されるプリンタ装置の概略構成を
示す斜視図。

【図２】図１に示すプリンタ装置の主要部分の構成を示
す断面図。

【図３】本発明の一実施の形態のプリンタ装置に搭載さ
れた主要部分の電気的な回路構成を示すブロック図。

【図４】図１の表示部に表示可能な全ての表示文字及び
表示マークを示す表示図。

【図５】ＤＰＯＦが設定されているか否かの判断結果に
基づく表示部の表示例を示す表示図。

【図６】図３の装置の特徴となる制御動作時に表示され
る表示部の表示例を示す表示図、。

【図７】図３の装置内に搭載されたＣＰＵによるメイン
制御動作例を示すフロチャート。

【図８】本実施の形態の特徴となる図７のプリント開始
実行処理ルーチンの一例を示すフロチャート。

【符号の説明】

１…プリンタ装置、 ２…本体カバー、 ２ａ…給紙カセット装着開口、 ２ｂ…インクカセット挿入口、 ２ｃ…バッテリ取付用溝、 ２ｄ…操作パネル、 ２ｅ…表示部、 ２ｆ…通気孔、 ２ｇ…開口 ２ｈ…第１のメモリーカード挿入口、 ２ｉ…第２のメモリーカード挿入口、 ２ｊ…ダストカバー、 ２ｋ…切欠 ２ｌ…イジェクトボタン、 ３…本体底部、 ４ａ，４ｂ…開閉蓋、 ４ｃ，４ｄ…ロック手段、 ５…給紙カセット、 ５ａ…カバ ６…記録紙、 ７…インクカセット、 ７ａ…インクリボン、 ７ｂ…インクリボン供給リール、 ７ｃ…インクリボン巻取りリール、 ８…バッテリー、 ８ａ…取付部、インクリボン ８ｂ…電池切片、 ８ｃ…係止部、 ９ａ…第１のメモリカード（スマートメディア）、 ９ｂ…第２のメモリーカード（コンパクトフラッシ
ュ）、 １０…ＤＣコネクタ、 １０ａ…ＡＣコンセント、 １１…ＰＣコネクタ、 ２０…サーマルヘッド、 ２２…基板、 ２２ａ…制御基板、 ２２ｂ…パワー基板、 ２２ｃ…媒体ソケットユニット基板、 ３０ａ〜３０ｉ…操作ボタン、 ３１ａ〜３１ｄ…表示ランプ、 ７０…パソコン、 ８０…パラレルポートインターフェース、 ８１…ＣＰＵ、 ８１ａ…プリント制御情報認識部、 ８１ｂ…演算処理部、 ８１ｃ…バッテリチェック部、 ８２…プリント制御モード読み込み部、 ８２ａ…第１のソケット、 ８２ｂ…第２のソケット、 ８２ｃ…第１のメモリカード用インターフェース、 ８２ｄ…第２のメモリカード用インターフェース、 ８３…メモリ、 ８４…液晶コントローラ、 ８４…バッテリコントローラ、 ８５…キーボード、 ８６…キーインターフェース、 ８７…プリントコントローラ、 ８８…バッテリコントローラ、 ８９…記録紙搬送位置検出部、 ９０…プリント履歴情報用メモリ。

Claims (4)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 電子的撮像装置により撮像され記憶され
   た複数の画像情報であって、プリント予約された画像情
   報をプリントすることが可能なプリンタ装置において、 各機能に電源を供給するバッテリと、 プリントの開始前にバッテリ容量を検出し、少なくとも
   １枚分のプリントが可能であるか否かを判定するバッテ
   リチェック手段と、 容量不足により１枚分のプリントが可能でないと判断さ
   れた場合に、プリントが中断されたコマ番号とそれに対
   応する未プリント枚数を記憶する記憶手段と、 プリント中断時に、１枚分のプリントが可能でないバッ
   テリ容量であること及びプリント中断時のプリント済み
   枚数を表示する表示手段と、 前記バッテリチェック手段によるチェックを少なくとも
   クリアするバッテリに交換されるか、又は前記バッテリ
   チェック手段によるチェックを少なくともクリアするよ
   うにバッテリを充電した後に、プリント予定コマ番号及
   びその枚数が変更されたか否かを判断し、変更された場
   合には前記表示手段に変更されたプリント予定コマ番号
   又はその枚数を表示させると共に、当該変更されたプリ
   ント予定コマ番号からプリントを再開させ、プリント予
   定コマ番号及びその枚数が変更されていないものと判断
   された場合には前記未プリント枚数のプリント予定コマ
   番号又は未プリント総枚数を前記表示手段に表示させ、
   前記中断されたコマ番号に対応する未プリント枚数から
   プリントを再開させるプリント制御手段と、 を具備したことを特徴とするプリンタ装置。
2. 【請求項２】 前記プリント制御手段は、バッテリ容量
   が不足していると判断された際に前記各機能の動作を停
   止させることを特徴とする請求項１記載のプリンタ装
   置。
3. 【請求項３】 前記プリント予定コマ番号とその枚数
   は、電子的撮像装置により撮像され記憶された画像情報
   であって、プリント予約された画像情報と当該画像情報
   に対して書き込まれたプリント制御情報に基づいて自動
   的に設定されることを特徴とする請求項１記載のプリン
   タ装置。
4. 【請求項４】 前記プリンタ装置は、プリント制御情報
   が画像情報と共に書き 込まれたメモリカードを装着可能
   なソケットを更に有し、当該メモリカードが当該ソケッ
   トに装着された場合には、前記プリント制御手段は前記
   プリント制御情報に基づいてプリント予定コマ番号及び
   それに対応する枚数を自動的に設定することを特徴とす
   る請求項１記載のプリンタ装置。