JP3335511B2 - 静電容量型圧力センサ - Google Patents

静電容量型圧力センサ

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JP3335511B2
JP3335511B2 JP28305495A JP28305495A JP3335511B2 JP 3335511 B2 JP3335511 B2 JP 3335511B2 JP 28305495 A JP28305495 A JP 28305495A JP 28305495 A JP28305495 A JP 28305495A JP 3335511 B2 JP3335511 B2 JP 3335511B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被測定圧力の変化
を静電容量の変化として測定するダイヤフラム構造の静
電容量型圧力センサに関する。
【0002】
【従来の技術】被測定圧力の変化を静電容量の変化とし
て測定するこの種の静電容量型圧力センサとしては、特
開平4−9727号公報(以下、先行発明という)に開
示されたものが知られている。
【0003】図16(a)、(b)、(c)は、上記し
た先行発明による静電容量型圧力センサを示す平面図、
A−A線断面図およびB−B線断面図である。同図にお
いて、静電容量型圧力センサ1は、外周部が周知の陽極
接合技術によって接合された第1,第2の基板2,3を
備え、これら両基板間にコンデンサを形成する第1,第
2の電極4,5が形成されている。
【0004】第1の基板2は、単結晶のシリコンからな
り、第2の基板3との接合面2aの中央部にはエッチン
グ等による凹部6の形成によって被測定圧力Pを受ける
ダイヤフラム部7が設けられている。また、接合面2a
にはダイヤフラム部7を含む全面にわたって金属薄膜8
が蒸着またはスパッタリングによって形成されている。
この金属薄膜8のうちダイヤフラム部7を覆う部分は前
記第1の電極4を形成し、第2の基板3の第2の電極5
と微少間隙Gを保って平行に対向している。
【0005】第2の基板3はパイレックスガラス等から
なり、前記第2の電極5と、貫通孔からなる第1,第2
のリード用孔9,10が設けられている。これらの第
1,第2のリード用孔9,10の内面には蒸着またはス
パッタリングによって金属薄膜からなる第1、第2のリ
ード部11,12がそれぞれ形成されている。第1のリ
ード部11は、第1の基板2の金属薄膜8を介して第1
の電極4と電気的に接続され、第2のリード部12は蓋
体13を介して第2の電極5と電気的に接続されてい
る。蓋体13はシリコン板からなり、第2のリード用孔
10の内側開口部を閉塞している。蓋体13の表面は、
前記第2の電極5の延長部5aによって覆われている。
このような蓋体13は、延長部5aとともに突出部を形
成するため、第1の基板2の蓋体13に対応する部位に
は、前記凹部6に連通する凹陥部14が形成されてお
り、これにより延長部5aが金属薄膜8に接触し電気的
に導通しないようにしている。
【0006】図17(a)〜(e)は上記した第2の基
板3の製造工程を示す図である。先ず、第2の基板3に
第1,第2のリード用孔9,10を形成する(( a)
)。次に、n型のシリコン板20を用意し、その表面
の一部に高濃度拡散源を用いてボロンを拡散し、この拡
散された部分21の周囲部分22をエッチングによって
除去する(( b) )。次に、第2のリード用孔10と拡
散部21を一致させて第2の基板3とn型シリコン板2
0を陽極接合し、第2のリード用孔10を拡散部21に
よって閉塞する(( c) )。次に、選択的エッチング等
により拡散部21を残してn型シリコン板20を除去す
ると、この残った拡散部21が上記した蓋体13を形成
する(( d) )。しかる後、蒸着またはスパッタリング
により第2の電極5とその延長部5aを第2の基板3の
蓋体13が形成された面および蓋体13の表面に形成
し、さらに第1、第2のリード用孔9,10の内面に第
1、第2のリード部11,12を蒸着、スパッタリング
等によりそれぞれ形成する(( e) )。そして、このよ
うにして製作された第2の基板3を第1の電極4とダイ
ヤフラム部7が形成されている第1の基板2に重ね合わ
せて陽極接合することにより、図16に示した静電容量
型圧力センサ1が製作される。
【0007】このような構造からなる静電容量型圧力セ
ンサ1において、ダイヤフラム部7の第1の電極4側と
は反対側の面に被測定圧力Pを印加すると、ダイヤフラ
ム部7が変位し、第1、第2の電極4,5間の微少間隙
Gを変化させる。したがって、コンデンサの容量値も変
化し、この容量値を測定することにより被測定圧力Pを
測定することができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来の静電容量型圧力センサ1においては、製造工程
が多く、時間がかかるという問題があった。すなわち、
蒸着、スパッタリング等により第2のリード用孔10内
へ第2のリード部12を形成するために、n型シリコン
板からなる蓋体13を用いて第2のリード用孔10の内
側開口部を塞ぐ必要があるので、この蓋体13を形成す
るために、図17に示したようにボロンの拡散工程、拡
散部21の周辺部のエッチング工程、第2の基板3とn
型シリコン板20の接合工程、選択的エッチングによる
n型シリコン板20の除去工程等の多くの製造工程を必
要とする。また、延長部5aと蓋体13が第2の基板3
の接合面3aから突出して突出部を形成するため、第1
の基板2に凹陥部14を形成するための工程も必要で、
一層製造工程が増加する。したがって、生産性が低く、
製造コストが高くなる。さらに、第1の基板2に凹陥部
14を設けると、それだけ大きくなるため、圧力センサ
を小型化することができないという問題もあった。
【0009】本発明は上記した従来の問題点を解決する
ためになされたもので、その目的とするところは、製造
工程数を削減し、製造コストの低減と小型化が容易な静
電容量型圧力センサを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
第1の発明は、ダイヤフラム部に第1の電極を設けた第
1の基板と、第2の電極を有する第2の基板とを備え、
第1、第2の基板のうちいずれか一方の基板の電極が形
成される面に凹部を形成し、これらの第1、第2の基板
を互いに接合して第1、第2の電極間に微少間隙を形成
し、第1、第2の基板のうちのいずれか一方に2つのリ
ード用孔を形成するとともにその内面に第1、第2のリ
ード部を形成し、これらのリード部に前記第1、第2の
電極をそれぞれ接続した静電容量型圧力センサにおい
て、前記第1の電極の第1のリード部に対応する延長部
を第2の基板に密接させて前記第1のリード部に電気的
に接続し、前記第2の電極の第2のリード部に対応する
延長部を第1の基板に密接させて前記第2のリード部に
電気的に接続し、前記第2の基板の接合面の外周部に第
2の電極を同一平面内において取り囲み第1、第2の基
板を平行に保持するスペーサを第2の電極と同一工程で
同時に形成したことを特徴とする。第2の発明は、ダイ
ヤフラム部に第1の電極を設けた第1の基板と、第2の
電極を有する第2の基板とを備え、第1、第2の基板の
うちいずれか一方の基板の電極が形成される面に凹部を
形成し、これらの第1、第2の基板を互いに接合して第
1、第2の電極間に微少間隙を形成し、第1、第2の基
板のうちのいずれか一方に2つのリード用孔を形成する
とともにその内面に第1、第2のリード部を形成し、こ
れらのリード部に前記第1、第2の電極をそれぞれ接続
した静電容量型圧力センサにおいて、前記第1の電極の
第1のリード部に対応する延長部を第2の基板に密接さ
せて前記第1のリード部に電気的に接続し、第2の電極
の第2のリード部に対応する延長部を第1の基板に密接
させて前記第2のリード部に電気的に接続し、前記第1
の基板の接合面の外周部に第1の電極を同一平面内にお
いて取り囲み第1、第2の基板を平行に保持するスペー
サを第1の電極と同一工程で同時に形成したことを特徴
とする。第3の発明は、ダイヤフラム部に第1の電極を
設けた第1の基板と、第2の電極を有する第2の基板と
を備え、第1、第2の基板のうちいずれか一方の基板の
電極が形成される面に凹部を形成し、これらの第1、第
2の基板を互いに接合し て第1、第2の電極間に微少間
隙を形成し、第2の基板に2つのリード用孔を形成する
とともにその内面に第1、第2のリード部を形成し、こ
れらのリード部に前記第1、第2の電極をそれぞれ接続
した静電容量型圧力センサにおいて、前記第1の電極に
延長部を延設し、前記第2の基板に第2の電極と同時に
形成されて第2の電極を同一平面内において取り囲み第
1、第2の基板を平行に保持するスペーサと、前記第1
の基板に密接され前記第1の基板の延長部に電気的に接
続される電極接続用金属薄膜を前記第1のリード部に対
応して形成し、前記第1のリード部を前記電極接続用金
属薄膜に電気的に接続し、第2の電極の前記第2のリー
ド部に対応する部位に前記第1の基板に密接される延長
部を延設し、この延長部を前記第2のリード部に直接も
しくは前記スペーサを介して電気的に接続したことを特
徴とする。第4の発明は、上記第1、第2または第3の
発明において、第2の基板にダイヤフラム部を設け、こ
のダイヤフラム部に第2の電極を設けたことを特徴とす
る。
【0011】第1の電極の第1のリード部に対応する部
位は、第2の基板に密接され第1のリード部に電気的に
接続される。また、第2の電極の第2のリード部に対応
する部位は、第1の基板に密接され第2のリード部に電
気的に接続される。第1、第2のリード部は、第1、第
2の基板の接合により第1、第2のリード用孔の内側開
口部が電極のリード部に対応する部位によって塞がれた
後形成される。スペーサは、蒸着、スパッタリング等に
よって第1または第2の電極と同一材料により同一工程
で同時に形成され、第1、第2の基板を平行に保持す
る。第1、第2の基板に形成されたダイヤフラム部は、
差圧の測定を可能にする。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に示す実施の
形態に基づいて詳述する。図1は本発明に係る静電容量
型圧力センサをパッケージングした実施の形態を示す断
面図、図2は同圧力センサの断面図、図3は第1の基板
の平面図、図4は同基板の断面図、図5は第2の基板の
底面図、図6は同基板の断面図である。なお、従来技術
の欄で説明した構成部材等と同一のものについては同一
の符号をもって示し、その説明を省略する。図1におい
て、30は台座31上に接合された静電容量型圧力セン
サ、32は台座31が接合されたステム、33はステム
32上にろう付け等によって接合され静電容量型圧力セ
ンサ30を封止するキャップ、34はリードピン、35
は静電容量型圧力センサ30の第1、第2のリード部1
1,12とリードピン34を接続するリード線、36は
ステム32にろう付け等によって接合されたパイプで、
これらによって圧力センサ37を構成している。被測定
圧力Pは、パイプ36、ステム32および台座31に設
けられた孔38,39を通って静電容量型圧力センサ3
0のダイヤフラム部7に導かれ、このダイヤフラム部7
を変位させることにより測定される。なお、キャップ3
3の内部には不活性ガスが封入されている。40はハー
メチックシールである。
【0013】図2〜図6において、静電容量型圧力セン
サ30は、互いに接合された第1、第2の基板2,3を
備えている。たとえば、絶縁材,単結晶シリコン等から
なる第1の基板2の中央部には、凹部の形成によってダ
イヤフラム部7が形成されるとともに、第1の電極4と
その延長部4aが形成されている。延長部4aは、第1
の電極4と第1のリード部11を電気的に接続するもの
で、蒸着、スパッタリング等によって第1の電極4と一
工程により同一の金属(たとえばアルミニウム)で同時
に形成される。このため、延長部4aの厚さT1 は、第
1の電極4の厚さと等しい。このような延長部4aは、
第1のリード部11と対応するように第1の電極4より
ダイヤフラム部7の外側、すなわち第1の基板2の接合
面2aにまで延在して形成されることにより、第1、第
2の基板2,3を接合した際、第1のリード用孔9を閉
塞する。
【0014】たとえば、パイレックスガラスよりなる第
2の基板3の前記第1の基板2との接合面3aには、第
2の電極5と、第1、第2の基板2,3を平行に保持す
るスペーサ43が同一の陽極接合可能な金属によって一
工程により同時に形成されている。このため、スペーサ
43は導電性を有し、厚みT2 が第2の電極5の厚みと
等しく、かつ前記第1の電極4および延長部4aの膜厚
T1 と等しいか若しくはこれより若干大きく設定されて
いる。このような膜厚に設定しておくと、第1、第2の
基板2,3を陽極接合した際、スペーサ43を第1の基
板2の接合面2aにその全面にわたって確実に接合する
ことができる。また、スペーサ43は、第2の電極5の
周囲を取り囲むように前記接合面3aの全周にわたって
形成され、その内周面で前記第1の基板2の延長部4a
に対応する部分には第1のリード部11および延長部4
aが接触して電気的に導通しないようにするために離間
部44が形成されている。そして、このスペーサ43
は、第2の基板3に設けられた第2のリード部12に電
気的に接続されている。前記第2の電極5は、第1の電
極4と対向するように接合面3aの中央に形成され、延
長部5aによって前記スペーサ43に接続されている。
【0015】第1、第2のリード用孔9,10は、第2
の電極5およびスペーサ43を形成する前もしくは後か
ら第2の基板3に形成される。第1、第2のリード用孔
9,10を初めに形成し、その後第2の電極5およびス
ペーサ43を形成する時は、スペーサ43をリード用孔
10の縁で止めたり、リード用孔10の内部にまで形成
することが可能である。この時、スペーサ43が第1の
リード用孔9に付着しないようにマスクによって第1の
リード用孔9を塞いでおく。一方、第2の電極5とスペ
ーサ43を形成した後リード用孔9,10を形成する場
合は、スペーサ43に食い込まないように形成すること
は難しいので孔を貫通させるかあるいはスペーサ43の
肉厚内で止めるようにすればよい。その後、第1、第2
のリード部11,12を蒸着等によって形成すると、第
2のリード部12が第2のリード用孔10の奥でスペー
サ43と電気的に接続するため、何等問題ない。そし
て、第1、第2の基板2,3を陽極接合すると、第1の
電極4の延長部4aが第1のリード用孔9を塞ぎ第1の
リード部11に電気的に接合される。
【0016】さらに、第1、第2のリード用孔9,10
は、第1、第2の基板2,3を陽極接合した後でも加工
形成することができる。その場合は、第1の電極4の延
長部4aが第2の基板3の接合面に密接し、スペーサ4
3が第1の基板2の接合面に密接するので、第1の基板
2の接合面にまで達するように貫通させて形成しておけ
ば、蒸着等によって第1、第2のリード用孔9,10の
内周面に第1、第2のリード部11,12を形成した
際、第1のリード部11と延長部4aおよび第2のリー
ド部12とスペーサ43を確実に接続することができ
る。
【0017】このような構造からなる静電容量型圧力セ
ンサ30においては、第1の電極4に延設した延長部4
aを第2の基板3の接合面に密接させ第1のリード部1
1に直接電気的に接続し、スペーサ43を第1の基板2
の接合面に密接させ第2のリード部12に電気的に接続
しているので、図16に示した蓋体13を用いる必要が
なく、したがって蓋体13を製作するための製造工程を
省略することができる。また、第1の電極4と延長部4
aおよび第2の電極5とスペーサ43をそれぞれ一工程
によって同一金属により同時に形成することができるの
で、この点からも工程数が増加することがない。また、
突起部を形成する蓋体13が必要でなければ、第1の基
板2側に蓋体13を逃がすための凹陥部を設ける必要が
なく、第1の基板2の製造工程数も削減でき、しかも凹
陥部がなければ第1の基板2を小型化することができ
る。
【0018】図7〜図10は本発明の他の実施の形態を
示すもので、図7は第1の基板の平面図、図8は同基板
の断面図、図9は第2の基板の底面図、図10は同基板
の断面図である。この実施の形態においては、第1の基
板2の接合面2aに第1の電極4とスペーサ43を形成
し、第2の基板3の接合面3aに第2の電極5とその延
長部5aのみを形成している。
【0019】スペーサ43は、蒸着、スパッタリング等
によって第1の電極4と同一の陽極接合可能な金属によ
り一工程で同時に形成され、第1の電極4の周囲全体を
取り囲んでいる。このため、スペーサ43は導電性を有
し、厚さT3 が第1の電極4の厚さと等しい。また、第
1の電極4は、延長部4aによってスペーサ43に電気
的に接続されている。第2の電極5は、厚さT4 がスペ
ーサ43の厚さT3 と等しいかこれより若干小さい厚さ
に設定され、延長部5aを介して第2のリード部12に
電気的に接続される。
【0020】このような構造においても、上記した実施
の形態と同様、第1、第2のリード用孔9,10の加工
は、第1、第2の基板2,3を陽極接合する前もしくは
後のいずれであってもよく、陽極接合した後、蒸着等に
より第1、第2のリード用孔9,10の内面に第1、第
2のリード部11,12を形成すればよい。また、この
ような構造においても、従来の蓋体を必要としないの
で、製造の工程数を削減することができる。
【0021】図11および図12は本発明のさらに他の
実施の形態を示すもので、図11は第1の基板の平面
図、図12は第2の基板の底面図である。この実施の形
態においては、第1の基板2に第1の電極4とその延長
部4aを一工程で同一の金属により同時に形成し、第2
の基板3に第2の電極5とその延長部5a、スペーサ4
3および電極接続用金属薄膜50を同一の金属によって
一工程により同時に形成している。スペーサ43は第2
の電極5および電極接続用金属薄膜50を取り囲むよう
に第2の基板3の接合面3aに全周にわたってロ字状に
形成され、内周側で前記電極接続用金属薄膜50に対応
する部位には離間部44が設けられている。電極接続用
金属薄膜50は、第1のリード用孔9に対応して形成さ
れ、第1、第2の基板2,3の陽極接合時に前記延長部
4aに電気的に接続される。この場合、延長部4aと電
極接続用金属薄膜50とは、その一端縁4a−1と50
a−1が互いに当接するように第1,第2の基板2,3
を重ね合わせることによって電気的に接続される。これ
は延長部4aと電極接続用金属薄膜50が互いに重なら
ないようにするためである。
【0022】このような構造においても、上記した実施
の形態と同様、第1、第2のリード用孔9,10の加工
は、第1、第2の基板2,3を陽極接合する前もしくは
後のいずれであってもよく、陽極接合した後、これらの
リード用孔9,10の内面にリード部を蒸着等によりそ
れぞれ形成すればよい。
【0023】図13および図14はそれぞれ間隔設定用
のスペーサの他の実施の形態を示す図である。図13
は、第2の基板3の接合面3aにスペーサ43を第2の
電極5の全周を取り囲むようにロ字状に形成した例を示
す。スペーサ43は、第2の電極5と一工程で同時に形
成されるため、同一の厚さを有するが、第1、第2のリ
ード部のいずれにも電気的に接続されず、単に第1、第
2の基板の間隔を平行に保持するための機能のみを有し
ている。第2の電極5は、延長部5aを介して第2のリ
ード部に電気的に接続される。また、図示していない
が、第1の基板の第1の電極は、図3および図4に示す
実施の形態と同様に延長部4aを介して第1のリード部
に電気的に接続される。
【0024】図14は、スペーサ43を第2の電極5の
周囲に点在するように第2の基板3の接合面の四隅部に
それぞれ形成した例を示す。この場合もスペーサ43
は、第2の電極5と一工程で同時に形成されるが、第
1、第2のリード部のいずれにも電気的に接続されず、
単に第1、第2の基板の間隔を平行に保持するための機
能のみを有している。スペーサ43の形状としては矩形
の例を示したが、鉤形等の適宜な形状とすることができ
る。
【0025】この実施の形態においては、スペーサ43
を不連続に形成しているため、第1、第2の基板を陽極
接合してもこれら両基板間に微少な隙間が形成され、第
1の基板2の凹部6(図2参照)が外部と連通してしま
うが、図1に示すように静電容量型圧力センサ30自体
は不活性ガス入りのカバー33によって封止されている
ので、第1、第2の電極4,5等が酸化したりすること
はない。
【0026】図15は本発明のさらに他の実施の形態を
示す断面図である。この実施の形態においては、第2の
基板3の第1の基板2側とは反対側の面に凹部61を形
成することにより第2の基板3の中央部にダイヤフラム
部60を形成している。その他の構成は図2に示した実
施の形態と同一である。このような構成においては、低
圧側と高圧側の被測定圧力P1 ,P2 を両ダイヤフラム
部7,60に導くことにより差圧を測定することができ
る。
【0027】なお、上記した実施の形態においては、い
ずれも第1、第2の基板2,3を四角形に形成した例を
示したが、丸形でも他の適宜な形状であってもよい。ま
た、ダイヤフラム部7,60の形状も四角形に限定され
るものではなく、丸形、その他の形状であってもよい。
【0028】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係る静電容
量型圧力センサは、ダイヤフラム部に第1の電極を設け
た第1の基板と、第2の電極を有する第2の基板とを備
え、第1、第2の基板のうちいずれか一方の基板の電極
が形成される面に凹部を形成し、これらの第1、第2の
基板を互いに接合して第1、第2の電極間に微少間隙を
形成し、第1、第2の基板のうちのいずれか一方に2つ
のリード用孔を形成するとともにその内面に第1、第2
のリード部を形成し、これらのリード部に前記第1、第
2の電極をそれぞれ接続した静電容量型圧力センサにお
いて、前記第1の電極の第1のリード部に対応する延長
部を第2の基板に密接させて前記第1のリード部に電気
的に接続し、前記第2の電極の第2のリード部に対応す
る延長部を第1の基板に密接させて前記第2のリード部
に電気的に接続し、前記第2の基板の接合面の外周部に
第2の電極を同一平面内において取り囲み第1、第2の
基板を平行に保持するスペーサを第2の電極と同一工程
で同時に形成したので、第2のリード部を形成するため
に第2の基板に設けられるリード用孔を蓋体を用いて塞
ぐ必要がなく、したがって構造が簡単で、蓋体を製作す
るための工程を省略することができる。また、蓋体が必
要でなければ、第1の基板側に蓋体を逃がすための凹陥
部を設ける必要もなく、製造コストの削減と小型化が可
能となる。
【0029】また、本発明においては、第1、第2の基
板を平行に保持するスペーサを第2の基板の第2の電極
もしくは第1の基板の第1の電極と同一工程で同時に形
成するようにしたので、この点からも工程数が増加する
ことがなく、安価に製作することができる。また、本発
明は第1、第2の基板にダイヤフラム部をそれぞれ設け
たので、差圧を測定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る静電容量型圧力センサをハーメ
チックシールにパッケージングした実施の形態を示す断
面図である。
【図2】 同圧力センサの断面図である。
【図3】 第1の基板の平面図である。
【図4】 同基板の断面図である。
【図5】 第2の基板の底面図である。
【図6】 同基板の断面図である。
【図7】 本発明の他の実施の形態を示す第1の基板の
平面図である。
【図8】 同基板の断面図である。
【図9】 第2の基板の底面図である。
【図10】 同基板の断面図である。
【図11】 本発明のさらに他の実施の形態を示す第1
の基板の平面図である。
【図12】 第2の基板の底面図である。
【図13】 スペーサの他の実施の形態を示す第2の基
板の底面図である。
【図14】 スペーサのさらに他の実施の形態を示す第
2の基板の底面図である。
【図15】 本発明のさらに他の実施の形態を示す断面
図である。
【図16】 (a)〜(c)は静電容量型圧力センサの
従来例を示す平面図、A−A線断面図、B−B線断面図
である。
【図17】 (a)〜(e)は第2の基板の製造工程を
説明するための図である
【符号の説明】
1…静電容量型圧力センサ、2…第1の基板、3…第2
の基板、4…第1の電極、4a…第1の電極の延長部、
5…第2の電極、5a…第2の電極の延長部、6…凹
部、7…ダイヤフラム部、8…金属薄膜、9…第1のリ
ード用孔、10…第2のリード用孔、11…第1のリー
ド部、12…第2のリード部、13…蓋体、14…凹陥
部、43…スペーサ、50…電極接続用金属薄膜、60
…ダイヤフラム部。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ダイヤフラム部に第1の電極を設けた第
    1の基板と、第2の電極を有する第2の基板とを備え、
    第1、第2の基板のうちいずれか一方の基板の電極が形
    成される面に凹部を形成し、これらの第1、第2の基板
    を互いに接合して第1、第2の電極間に微少間隙を形成
    し、第1、第2の基板のうちのいずれか一方に2つのリ
    ード用孔を形成するとともにその内面に第1、第2のリ
    ード部を形成し、これらのリード部に前記第1、第2の
    電極をそれぞれ接続した静電容量型圧力センサにおい
    て、 前記第1の電極の第1のリード部に対応する延長部を第
    2の基板に密接させて前記第1のリード部に電気的に接
    続し、 前記第2の電極の第2のリード部に対応する延長部を第
    1の基板に密接させて前記第2のリード部に電気的に接
    続し、前記第2の基板の接合面の外周部に第2の電極を同一平
    面内において取り囲み第1、第2の基板を平行に保持す
    るスペーサを第2の電極と同一工程で同時に形成した
    とを特徴とする静電容量型圧力センサ。
  2. 【請求項2】 ダイヤフラム部に第1の電極を設けた第
    1の基板と、第2の電極を有する第2の基板とを備え、
    第1、第2の基板のうちいずれか一方の基板の電極が形
    成される面に凹部を形成し、これらの第1、第2の基板
    を互いに接合して第1、第2の電極間に微少間隙を形成
    し、第1、第2の基板のうちのいずれか一方に2つのリ
    ード用孔を形成するとともにその内面に第1、第2のリ
    ード部を形成し、これらのリード部に前記第1、第2の
    電極をそれぞれ接続した静電容量型圧力センサにおい
    て、 前記第1の電極の第1のリード部に対応する延長部を第
    2の基板に密接させて前記第1のリード部に電気的に接
    続し、第2の電極の第2のリード部に対応する延長部を
    第1の基板に密接させて前記第2のリード部に電気的に
    接続し、 前記第1の基板の接合面の外周部に第1の電極を同一平
    面内において取り囲み第1、第2の基板を平行に保持す
    るスペーサを第1の電極と同一工程で同時に形成した
    とを特徴とする静電容量型圧力センサ。
  3. 【請求項3】 ダイヤフラム部に第1の電極を設けた第
    1の基板と、第2の 電極を有する第2の基板とを備え、
    第1、第2の基板のうちいずれか一方の基板の電極が形
    成される面に凹部を形成し、これらの第1、第2の基板
    を互いに接合して第1、第2の電極間に微少間隙を形成
    し、第2の基板に2つのリード用孔を形成するとともに
    その内面に第1、第2のリード部を形成し、これらのリ
    ード部に前記第1、第2の電極をそれぞれ接続した静電
    容量型圧力センサにおいて、 前記第1の電極に延長部を延設し、前記第2の基板に第
    2の電極と同時に形成されて第2の電極を同一平面内に
    おいて取り囲み第1、第2の基板を平行に保持するスペ
    ーサと、前記第1の基板に密接され前記第1の基板の延
    長部に電気的に接続される電極接続用金属薄膜を前記第
    1のリード部に対応して形成し、前記第1のリード部を
    前記電極接続用金属薄膜に電気的に接続し、第2の電極
    の前記第2のリード部に対応する部位に前記第1の基板
    に密接される延長部を延設し、この延長部を前記第2の
    リード部に直接もしくは前記スペーサを介して電気的に
    接続した ことを特徴とする静電容量型圧力センサ。
  4. 【請求項4】 請求項1,2または3記載の静電容量型
    圧力センサにおいて、第2の基板にダイヤフラム部を設け、このダイヤフラム
    部に第2の電極を設けた ことを特徴とする静電容量型圧
    力センサ。
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