JP3335039B2 - 車両の直進性検査方法 - Google Patents

車両の直進性検査方法

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JP3335039B2 JP11877895A JP11877895A JP3335039B2 JP 3335039 B2 JP3335039 B2 JP 3335039B2 JP 11877895 A JP11877895 A JP 11877895A JP 11877895 A JP11877895 A JP 11877895A JP 3335039 B2 JP3335039 B2 JP 3335039B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両の直進性検査方法
に係り、特に、直進性検査器具を車両に積載せずに行え
ることにより、車両の量産ラインの全数検査に適合し、
簡単で確実に検査できる、車両の直進性検査方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】車両の走行直進性は、アラインメント、
タイヤ、左右の駆動力の配分等によって影響される。走
行中に車両が左右に流れる程度を表す量を車両流れ量と
いうが、この車両流れ量が大きいと運転者に不快感を与
え、生産された完成車両の商品性が損なわれる。従っ
て、車両の走行直進性の検査は重要な意義を有するもの
である。
【0003】従来の車両の直進性検査方法としては、実
公昭61−30189(実開昭56−135145)号
公報に開示されている図9のように、被検査車両1の前
輪11の左右に投光器13を取り付け、後輪12の左右
に直立してミラー14を取り付けて、被検査車両1の前
方のスクリーン15に直接光と反射光を投影させること
により、トー角(直進真正面からのタイヤの向き)に対
応した投光点間の距離から車両の直進性を検査するもの
があった。
【0004】図9において、1は被検査車両、11は前
輪、12は後輪、13は投光器、14はミラー、15は
スクリーン、16はターンテーブル、17は光路、b−
aはトーイン量を表す。しかし、この従来の直進性検査
方法には、以下の課題がある。
【0005】個々の被検査車両1に投光器13とミラー
14を取り付ける必要があり、その取付けに時間がかか
る。また、投光器13として光ジャイロスコープを使用
する場合は、この高価な器具が複数必要であり、その準
備に費用がかかる。
【0006】よって、この従来の直進性検査方法は、車
両の量産ラインの全数検査には、あまり適していなかっ
た。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】一方、上述の車両流れ
量を検出して、直進性の判別値と比較することにより、
これを車両の直進性検査方法とすることもできる。ま
た、車両流れ量を表す距離y[m]について、所定位置
からその距離yを見込む角α[rad]を検出して、そ
の直進性の判別値と比較することにより、これを車両の
直進性検査方法とすることもできる。
【0008】車両流れ量を検出する方法としては、直進
ラインjに沿って進入し、ハンドルから手を離した状態
で検査区間を走行した被検査車両1について、検査区間
に進入した時点と検査区間を退出した時点での直進ライ
ンjから被検査車両1までの各距離y2[m]、y3
[m]を測定し、y3−y2の値を車両流れ量として検
出する検出方法が考えられる。
【0009】この検出方法は、検査区間に進入した時点
での被検査車両1の進行方向が直進ラインjと並行であ
る理想的な場合を想定したものである。図6に、理想的
な場合における車両の直進性検査方法の形態図を示す。
【0010】図7に、現実的な場合における車両の直進
性検査方法の形態図を示す。現実には、被検査車両1の
進行方向に沿う直線kまたは直進ラインjと、検査区間
に進入した時点での被検査車両1の進行方向とは、ある
程度の角度θ[rad]をなすのが通常であるため、y
3−y2の値では、車両流れ量としては正確でない場合
がある。y3−y2の値では、検査区間の長さL2
[m]に比例して、L2×tanθの大きさの誤差を生
じるため、検査区間が長くなると車両の直進性検査の上
でこの誤差を無視できない場合があるからである。
【0011】従って、正確な車両流れ量を求めるには、
この進入角θによる誤差を修正して、被検査車両1が検
査区間に進入した位置での接線pからの所定方向に関す
る距離を求める必要がある。
【0012】進入角θの近似角φ[rad]は、検査区
間から所定距離L1[m]前の位置における、直進ライ
ンjから被検査車両1までの距離y1[m]を測定する
ことによって、tanφ=(y2−y1)/L1という
関係式から求めることができる。図8に、近似角φと、
y2、y1、L1との関係図を表す。
【0013】従って、近似角φによる近似的な車両流れ
量は、y3−y2−L2×tanφとなり、すなわち、
y3−y2−(y2−y1)×(L2/L1)と計算で
きる。
【0014】ここで、検査区間の長さL2は所定距離L
1よりも大きい方がよい。ある程度の検査区間を走行さ
せて車両流れ量が検出できるものであり、また、当該所
定距離L1が短いほど近似角φは進入角θに近づくもの
だからである。
【0015】例えば、検査区間の長さL2を50[m]
とし、所定距離L1を5[m]とした場合は、近似的な
車両流れ量は、y3−(1+10)×y2+10×y1
と計算できる。
【0016】なお、被検査車両1の進行方向に沿う直線
kまたは直進ラインjから被検査車両1までの各距離y
1、y2、y3を測定する各距離測定手段は、検査区間
から所定距離L1前の位置と、検査区間の開始位置と、
終了位置とについて、被検査車両1が各距離測定手段の
前方を通過中にその各距離を測定する必要がある。
【0017】また、車体は微妙にカーブしており、距離
測定手段の測定信号の値は、車体のカーブに対応して変
化する場合があるので、被検査車両1までの距離として
は、その側面の定点部Wまでの距離を測定する必要があ
る。図5に、車両の側面と距離測定手段の測定信号との
対応図を示す。
【0018】一方、被検査車両1の前端を検出する検知
手段を配置して、その前端を検出してから所定時間後に
距離測定手段を作動させることが可能であるが、この場
合には、当該検知手段を適切な位置に配置してそれらの
機器を適切に配線する必要がある。
【0019】本発明は、上記した従来技術の課題を解決
するためになされたものであって、第1の目的は、直進
性検査器具を車両に積載せずに行えることにより、車両
の量産ラインの全数検査に適合し、簡単で確実に検査で
きる、車両の直進性検査方法を提供することにある。
【0020】また、第2の目的は、被検査車両1が走っ
た軌跡fの接線m上における1点A2について、接線m
の所定方向(例えば、略垂直方向等)に関する被検査車
両1までの距離yを求めることにより、正確な車両流れ
量を求めることにある。
【0021】また、第3の目的は、被検査車両1が走っ
た軌跡f上に、2つの基準点B1、B2を設定し、2つ
の基準点B1、B2を通る直線n上における1点B3に
ついて、直線nの所定方向(例えば、略垂直方向等)に
関する被検査車両1までの距離yを求めることにより、
近似的な車両流れ量を求めることにある。
【0022】更に、第4の目的は、上記の各基準点B
1、B2から1点B3までの各距離を、基準点B1、B
2間の距離よりも大きくすることにより、上記の近似的
な車両流れ量の精度を上げることにある。
【0023】また、第5の目的は、被検査車両1の進行
方向に沿う直線k上に、順に位置する3点C1、C2、
C3を設定し、この3点について直線kの略垂直方向に
関する被検査車両1までの各距離y1、y2、y3を求
め、点C1と点C2間の距離L1及び点C2と点C3間
の距離L2から、y3−y2−(y2−y1)×(L2
/L1)の値を求めることにより、3点C1、C2、C
3に対応する僅か3台の距離測定手段を使用して近似的
な車両流れ量を求めることにある。
【0024】また、第6の目的は、3点C1、C2、C
3における直線kの略垂直方向に関して、被検査車両1
の前端の通過を検出するとともにこの検出に応じて検出
信号を生成する各検知手段を設け、各検知手段からの検
出信号に同期して各距離測定手段を作動させることによ
り、距離測定の誤りを防ぐとともに被検査車両1の側面
の定点部Wまでの距離を測定可能とすることにある。
【0025】また、第7の目的は、各距離測定手段の測
定信号の値が所定値H以下または所定値H以上へと変化
した場合に、この変化の時点から所定時間T1後または
所定時間T2前の測定信号の値により被検査車両1まで
の各距離を求めることにより、距離測定の誤りを防ぐと
ともに被検査車両1の側面の定点部Wまでの距離を測定
可能とすることにある。更に、各距離測定手段を常時作
動状態として、測定信号の値及びその変化に基づいて被
検査車両1までの各距離を求めることにより、被検査車
両1の前端または後端の通過を検出する別個の検知手段
を設けることを不要とすることにある。
【0026】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る車両の直
進性検査方法は、被検査車両1が走った軌跡f上に基準
点A1を設定し、基準点A1の接線m上における、基準
点A1から所定距離だけ離れた1点A2について、接線
mの垂直方向に関する被検査車両1までの距離yを求め
ることを特徴とする。
【0027】請求項2に係る車両の直進性検査方法は、
被検査車両1が走った軌跡f上に、2つの基準点B1、
B2を設定し、2つの基準点B1、B2を通る直線n上
における、一方の基準点B1または他方の基準点B2か
ら所定距離だけ離れた1点B3について、直線nの所定
方向に関する被検査車両1までの距離yを求めることを
特徴とする。
【0028】請求項3に係る車両の直進性検査方法は、
一方の基準点B1から1点B3までの距離、及び、他方
の基準点B2から1点B3までの距離が、一方の基準点
B1から他方の基準点B2までの距離よりも大きいこと
を特徴とする請求項2記載の車両の直進性検査方法であ
る。
【0029】請求項4に係る車両の直進性検査方法は、
被検査車両1の進行方向に沿う直線k上に、順に位置す
る3点C1、C2、C3を設定し、この3点について直
線kの略垂直方向に関する被検査車両1までの各距離y
1、y2、y3を求めて、点C1と点C2間の距離L1
及び点C2と点C3間の距離L2により、y3−y2−
(y2−y1)×(L2/L1)の値と判別値Sとを比
較することを特徴とする。
【0030】請求項5に係る車両の直進性検査方法は、
3点C1、C2、C3における直線kの略垂直方向に関
して、被検査車両1の前端の通過を検出するとともにこ
の検出に応じて検出信号を生成する検知手段を所定の3
箇所に配置し、被検査車両1までの各距離y1、y2、
y3を測定する距離測定手段を3点C1、C2、C3に
配置し、各検知手段からの検出信号に同期して各距離測
定手段を作動させることとした請求項4記載の車両の直
進性検査方法である。
【0031】請求項6に係る車両の直進性検査方法は、
3点C1、C2、C3における直線kの略垂直方向に関
して、被検査車両1までの各距離y1、y2、y3を測
定する距離測定手段を3点C1、C2、C3に配置する
とともに、各距離測定手段の測定信号の値が所定値H以
下へと変化した場合に、この変化の時点から所定時間T
1後の測定信号の値に基づいて被検査車両1までの各距
離y1、y2、y3を求めることとした請求項4記載の
車両の直進性検査方法である。
【0032】請求項7に係る車両の直進性検査方法は、
3点C1、C2、C3における直線kの略垂直方向に関
して、被検査車両1までの各距離y1、y2、y3を測
定する距離測定手段を3点C1、C2、C3に配置する
とともに、各距離測定手段の測定信号の値が所定値H以
上へと変化した場合に、この変化の時点から所定時間T
2前の測定信号の値に基づいて被検査車両1までの各距
離y1、y2、y3を求めることとした請求項4記載の
車両の直進性検査方法である。
【0033】
【作用】被検査車両1は、予め設定された直進ラインj
に沿って進入し、ハンドルから手を離した状態で検査区
間を走行する。
【0034】被検査車両1までの距離は、距離測定手段
等を用いて、または、その測定結果等から演算(例え
ば、加算や減算等)を用いて、求めることができる。な
お、被検査車両1までの距離とは、実物の被検査車両1
までの距離をいい、または、被検査車両1が走った軌跡
fまでの距離をいう。
【0035】距離測定手段には、例えば、レーザ式距離
測定器がある。これは、強力なジャイアントパルス光を
発射するQスイッチレーザを利用して、そのパルスが被
検査車両1の側面にぶつかって跳ね返ってくる反射パル
スを受け、スタートから戻るまでの時間により距離を測
定するものである。パルスが進んで行くスピードは光
速、すなわち、約3億[m/秒]である。レーザには、
ルビーレーザやYAGやガラスレーザが使われる。反射
パルス光を受ける方には高感度の光電子増倍管を利用
し、ジャイアントパルス光のスタートからクロック発振
を計数し始める。反射パルス光を受けると同時にゲート
をストップして、この間のクロックパルス数を測る。こ
のとき、クロック周波数を前もって150MHzにして
おくと、このパルス数で距離[m]を直読できる。
【0036】
【実施例】以下、本発明を図面に示す実施例に基づいて
説明する。図1は、請求項1に係る車両の直進性検査方
法の一実施例の形態図である。
【0037】被検査車両1が走った軌跡f上に、基準点
A1を設定する。次に、基準点A1での接線m上におけ
る、基準点A1から所定距離R[m]だけ離れた1点A
2について、接線mの垂直方向に関する被検査車両1ま
での距離yを求める。そして、車両流れ量である距離y
または所定位置(例えば、基準点A1等)から距離yを
見込む角αと判別値Sとを比較して、被検査車両1の直
進性を検査するものである。
【0038】被検査車両1が走った軌跡fは、例えば、
被検査車両1の位置をCRT画面内の座標上に逐次表示
したものであってもよい。また、被検査車両1の位置を
有限回だけ測定して、放物線等の曲線を用いて近似して
表したものであってもよい。
【0039】1点A2から被検査車両1までの距離y
は、本実施例では接線mの垂直方向の距離としたが、所
望であれば、垂直方向以外の所定方向の距離を求めても
よい。所定距離Rは、例えば、100[m]等とする。
所定位置から距離yを見込む角αについては、この所定
位置は、例えば、各被検査車両1について基準点A1と
接線mからの距離と方向により定めて、その距離と方向
を各被検査車両1について同一または略同一とすればよ
い。その距離と方向は予め決めておけばよい。各被検査
車両1につき一定の基準として利用できるからである。
【0040】図2は、請求項2と請求項3に係る車両の
直進性検査方法の一実施例の形態図である。
【0041】被検査車両1が走った軌跡f上に、2つの
基準点B1、B2を設定する。次に、2つの基準点B
1、B2を通る直線n上における、基準点B2から所定
距離L[m]だけ離れた1点B3について、直線nの垂
直方向に関する被検査車両1までの距離yを求める。そ
して、近似的な車両流れ量である距離yまたは所定位置
(例えば、基準点B1、B2等)から距離yを見込む角
αと判別値Sとを比較して、被検査車両1の直進性を検
査するものである。
【0042】本実施例では、一方の基準点B1から1点
B3までの距離、及び、他方の基準点B2から1点B3
までの所定距離Lは、一方の基準点B1から他方の基準
点B2までの距離よりも大きくなるように1点B3を選
択している。所定距離Lは、例えば、50[m]等とす
る。基準点B1、B2間の距離は、例えば5[m]等と
する。
【0043】1点B3から被検査車両1までの距離y
は、本実施例では直線nの垂直方向の距離としたが、所
望であれば、垂直方向以外の所定方向の距離を求めても
よい。所定位置から距離yを見込む角αについては、こ
の所定位置は、例えば、各被検査車両1について基準点
B1または基準点B2と直線nからの距離と方向により
定めて、その距離と方向を各被検査車両1について同一
または略同一とすればよい。その距離と方向は予め決め
ておけばよい。各被検査車両1につき一定の基準として
利用できるからである。
【0044】なお、基準点B1、B2間の距離が非常に
小さいとき、図2は図1と同じ内容を表し、また、請求
項3に係る車両の直進性検査方法は請求項1と同じ内容
を表すこととなる。
【0045】なお、1点B3は、基準点B1、B2間の
中央付近に位置させてもよい。通常、被検査車両1の軌
跡fはなめらかな曲線を描くものゆえ、基準点B1、B
2間の中央付近の点から被検査車両1(の軌跡f)まで
の距離yが最大になることが多いからである。このとき
の距離yは、直線nを軌跡fに接するよう平行移動させ
ると判るように、その接線から軌跡f上の基準点B1ま
たは基準点B2までの距離またはその近似値を表す。従
って、このときの距離yは、近似的な車両流れ量として
利用できるものである。基準点B1、B2間の距離を各
被検査車両1につき、同一または略同一としてもよい。
この基準点B1、B2間の距離を予め決めておけばよ
い。各被検査車両1につき一定の基準として利用できる
からである。このときの基準点B1、B2間の距離は、
例えば、100[m]等とする。
【0046】図3は、請求項4に係る車両の直進性検査
方法の一実施例の形態図である。
【0047】被検査車両1の進行方向に沿う基準となる
直線k上に、3点C1、C2、C3を設定する。但し、
点C1と点C2、点C2と点C3の間の距離は各々L
1、L2である。次に、3点C1、C2、C3につい
て、直線kの略垂直方向に関する被検査車両1までの各
距離y1、y2、y3を求める。そして、近似的な車両
流れ量であるy3−y2−(y2−y1)×(L2/L
1)の値と判別値Sとを比較して、被検査車両1の直進
性を検査するものである。
【0048】3点C1、C2、C3には、距離測定手段
21、22、23が配置され、被検査車両1までの各距
離y1、y2、y3の測定信号が演算手段2に送られ
る。直線k上の3点C1、C2、C3と異なる地点に距
離測定手段21、22、23が配置された場合は、各距
離測定手段から被検査車両1までの各距離の測定値を、
直線k上の3点C1、C2、C3に配置されたときの値
に補正することで、3点C1、C2、C3から被検査車
両1までの各距離y1、y2、y3を求めることができ
る。なお、距離測定手段21、22、23や演算手段2
が配置される位置は、被検査車両1が走行するコースの
外側であることが望ましい。被検査車両1が走行するコ
ースの内側では、被検査車両1とそれらが衝突するおそ
れがあるからである。ハンドルから手を離した状態で検
査区間を走らせるので、なおさらである。
【0049】演算手段2では、y3−y2−(y2−y
1)×(L2/L1)の値を算出して判別値Sと比較
し、被検査車両1のコース前方の表示器3にその比較結
果を出力する。
【0050】y3−y2−(y2−y1)×(L2/L
1)の値を求める等の演算は、演算手段2において、例
えば、パーソナルコンピュータ等の電子計算機を用いて
瞬時に行ってもよい。判別値Sは、生産された完成車両
について直進走行性の品質判定の基準値であり、車両の
直進性検査に先立って演算手段2に入力しておいてもよ
い。
【0051】検査区間を走行する被検査車両1の速度に
もよるが、例えば、点C1と点C2の間の距離L1を5
[m]、点C2と点C3の間の距離L2を50[m]等
としてもよい。
【0052】なお、被検査車両1までの各距離y1、y
2を求めることは、軌跡f上に2つの基準点(B1、B
2)を設定することとみなせる。更に、y3−y2−
(y2−y1)×(L2/L1)の値を求めることは、
2つの基準点(B1、B2)を通る直線(n)と点C3
における略垂直方向との交点(B3)について、直線
(n)の所定方向に関する被検査車両1までの距離yを
求めることとみなせる。従って、請求項4に係る車両の
直進性検査方法は、請求項2または請求項3に係る車両
の検査方法を使用するものといえる。
【0053】図4は、請求項5に係る車両の直進性検査
方法における、検知手段24と距離測定手段21と演算
手段2との接続の一例を示す図である。検知手段24
は、本実施例では発光素子25と受光素子26とを備え
ている。
【0054】検知手段24と距離測定手段21は、検出
信号を判定する判定手段27を介して接続される。検知
手段24は、直線kの略垂直方向に関して、被検査車両
1の前端の通過を検出する。すなわち、発光素子25か
ら発せられて受光素子26に到達する光線の光路が、直
線kの略垂直方向を向くように、発光素子25と受光素
子26は設置される。
【0055】被検査車両1の前端が通過する前では、発
光素子25から発せられた光線は受光素子26に到達す
る。被検査車両1の前端に検出ポイント(例えば、バン
パや前輪の前部等)を定め、この検出ポイントが通過し
た時点では、発光素子25から発せられた光線は受光素
子26に到達しない。一方、被検査車両1の後端が通過
した後では、発光素子25から発せられた光線は受光素
子26に間断なく到達する。この受光素子26からの電
気信号により検知手段24は被検査車両1の前端の検出
ポイントが通過したことを検出する。
【0056】検知手段24は、被検査車両1の前端の検
出ポイントが通過したことを検出するとともにこの検出
に応じて検出信号を生成し、この検出信号を判定手段2
7に送る。判定手段27は、検出信号を判定し、検出信
号を受け取ってから所定時間T[秒]後に距離測定手段
21を作動させるための信号を出力し、検出信号に同期
させて点C1の距離測定手段21を作動させる。距離測
定手段21は、被検査車両1までの距離の測定信号を演
算手段2に送る。演算手段2は、測定信号に基づいて、
被検査車両1までの距離y1を得る。点C2、点C3に
配置された距離測定手段22、23と演算手段2等の接
続についても同様である。なお、距離測定手段21、2
2、23、演算手段2、検知手段24および判定手段2
7が配置される位置は、被検査車両1が走行するコース
の外側であることが望ましい。被検査車両1が走行する
コースの内側では、被検査車両1とそれらが衝突するお
それがあるからである。ハンドルから手を離した状態で
検査区間を走らせるので、なおさらである。検知手段2
4の位置は、本実施例のように別々に発光素子25と受
光素子26を備えた場合は、被検査車両1が走ると予測
される軌跡または被検査車両1が走るコースを挟んで対
峙させるとよい。1個の検知手段24に発光素子25と
受光素子26を備え、発光素子25からの光が被検査車
両1の側面にぶつかって跳ね返ってくる反射波を受光素
子26で検出する方式の場合は、被検査車両1が走ると
予測される軌跡または被検査車両1が走るコースの外側
に配置すればよい。
【0057】所定時間Tを調整することにより、また
は、検知手段24と距離測定手段21との距離を調整す
ることにより、被検査車両1の側面の定点部Wを選択し
て被検査車両1までの距離y1を得ることができる。な
お、上記判定手段27を演算手段2に組み込んでもよ
い。例えば、前端から後端までの長さが4.5[m]で
ある被検査車両1が15[m/秒]で距離測定手段21
の前方を通過した場合は、その通過には約0.3[秒]
かかる。従って、所定時間Tについては、車両の側面の
中央部を定点部Wとすると、距離測定手段21と検知手
段24の間の直線kに沿った距離が2.25[m]の場
合は、検出信号を受け取ってから瞬時に(T=0)、判
定手段27は、距離測定手段21を作動させるための信
号を出力すればよい。距離測定手段21と検知手段24
の間の直線kに沿った距離が2.1[m]の場合は、検
出信号を受け取ってから0.01[秒]後に(T=0.
01)、判定手段27は、距離測定手段21を作動させ
るための信号を出力すればよい。検出ポイントが前輪の
前部の場合は、距離測定手段21と検知手段24の間の
直線kに沿った距離が検出ポイントから定点部Wまでの
直線kに沿った距離と同じならば、検出信号を受け取っ
てから瞬時に(T=0)、判定手段27は、距離測定手
段21を作動させるための信号を出力すればよい。検出
ポイントが前輪の前部の場合は、距離測定手段21と検
知手段24の間の直線kに沿った距離が検出ポイントか
ら定点部Wまでの直線kに沿った距離よりも0.15
[m]だけ短いならば、検出信号を受け取ってから0.
01[秒]後に(T=0.01)、判定手段27は、距
離測定手段21を作動させるための信号を出力すればよ
い。なお、距離測定手段21を作動させるとは、そのま
まの意味で距離測定手段21を作動させることをいい、
または、そのときの被検査車両1までの距離の測定信号
を距離測定手段21から出力させることをいう。
【0058】図5は、請求項6または請求項7に係る車
両の直進性検査方法において、被検査車両1の側面と距
離測定手段21の測定信号との対応の一例を示す図であ
る。被検査車両1が一定の速さで距離測定手段21の前
方を通過する際における、距離測定手段21の測定信号
の値の推移を示したものである。距離測定手段22、2
3についても同様である。
【0059】図5の縦軸は信号値を表し、また、距離測
定手段21から被検査車両1までの距離を表す。図5の
横軸は、時間を表す。なお、本実施例では、被検査車両
1が走るコースに沿って塀4が設けてあり、H0は距離
測定手段21から塀4までの距離を表すものである。但
し、塀4は常に設ける必要はない。所定値Hは、距離測
定手段21から塀4までの距離と距離測定手段21から
被検査車両1が走るであろうと予測される軌跡までの距
離の中間の値に設定する。距離測定手段21から塀4ま
での距離と距離測定手段21から被検査車両1が走るコ
ースの向こう側(距離測定手段21の位置から見た場
合)の縁までの距離の中間の値に設定してもよい。距離
測定手段21から被検査車両1が走るコースの向こう側
の縁までの距離の値に設定してもよい。所定値Hは、塀
4がない場合は、距離測定手段21から被検査車両1が
走るであろうと予測される軌跡までの距離よりも大きな
値に設定する。距離測定手段21から被検査車両1が走
るコースの向こう側の縁までの距離よりも大きな値に設
定してもよい。距離測定手段21から被検査車両1が走
るコースの向こう側の縁までの距離の値に設定してもよ
い。被検査車両1が走るべき所定の幅のコースを外れて
被検査車両1が走ることはまれと考えられるからであ
る。これは、他の検査機器を配置するときにもいえるこ
とである。もし、所定の幅のコースを外れて被検査車両
1が走る場合は、その被検査車両1の直進性検査を中断
するとよい。所定値Hは、被検査車両1が走るコースか
らその車幅程度またはそれ以内の位置に距離測定手段2
1が配置された場合は、被検査車両1が走るコースの幅
程度の距離の値に設定してもよい。
【0060】被検査車両1までの距離としては、その側
面の定点部Wまでの距離を測定する必要がある。定点部
W、すなわち、測定信号の値の変化が少ない部位である
ので、安定した高精度の値が得られるからである。
【0061】請求項6にかかる車両の直進性検査方法に
おいて、測定信号を受け取る演算手段2では、まず、測
定信号の値が所定値H以下へと急激に変化したことを検
出する。これは、具体的には、演算手段2内のレジスタ
を用いて、測定信号の値を一定時間T0[秒]ごとにレ
ジスタAに読み込み、レジスタAの値を一定時間T0ご
とにレジスタBに読み込み、レジスタBの値とメモリに
記録されている所定値Hとを比較して、レジスタBの値
が所定値H以下であることを検出することによってなさ
れる。
【0062】次に、その変化の時点から所定時間T1
[秒]後の、定点部Wに対応する測定信号の値により、
被検査車両1までの距離y1を求める。これは、具体的
には、レジスタBの値が当該所定値H以下であることを
検出した上記の時点から所定時間T1後にレジスタBの
値をレジスタCに読み込んで、レジスタCの値を被検査
車両1までの距離y1として採用すればよい。レジスタ
Cの値はメモリに記憶され、または、各種の演算に使用
される。なお、直線k上の点C1と異なる地点に距離測
定手段21が配置された場合は、点C1に配置された時
の値に補正して、点C1から被検査車両1までの距離y
1を得ることができる。なお、所定時間T0<所定時間
T1とする。所定時間T0は、例えば、0.01[秒]
や0.005[秒]等とする。
【0063】請求項7に係る車両の直進性検査方法にお
いて、測定信号を受け取る演算手段では、まず、測定信
号の値が所定値H以上へと急激に変化したことを検出す
る。これは、具体的には、演算手段2内のレジスタを用
いて、測定信号の値を一定時間T0ごとにレジスタAに
読み込み、レジスタAの値を一定時間T0ごとにレジス
タBに読み込み、レジスタBの値とメモリに記録されて
いる所定値Hとを比較して、レジスタBの値が所定値H
以上であることを検出することによってなされる。
【0064】次に、その変化の時点から所定時間T2
[秒]前の、定点部Wに対応する測定信号の値により、
被検査車両1までの距離y1を求める。これは、具体的
には、一定時間T0ごとにレジスタBの値をi個のレジ
スタ群に順次遅延して読み込み、レジスタBの値が当該
所定値H以上であることを検出した上記の時点でi番目
のレジスタの値をレジスタDに読み込み、レジスタDの
値を被検査車両1までの距離y1として採用すればよ
い。レジスタDの値はメモリに記憶され、または、各種
の演算に使用される。但し、i≒(所定時間T2)/
(一定時間T0)であり、一定時間T0<所定時間T2
とする。なお、直線k上の点C1と異なる地点に距離測
定手段21が配置された場合は、点C1に配置された時
の値に補正して、点C1から被検査車両1までの距離y
1を得ることができる。
【0065】所定時間T1、T2については、例えば、
前端から後端までの長さが4.5[m]である被検査車
両1が15[m/秒]で距離測定手段21の前方を通過
した場合は、T1とT2の和は約0.3[秒]である。
【0066】被検査車両1が走るコースの前方上方に大
型の表示器3を設置し、車両流れ量である距離yと判別
値Sの比較結果とともに、距離y等を各被検査車両1ご
とに表示してもよい。このとき、被検査車両1の運転手
等がその比較結果等の検査データを確認することで、直
進性検査の信頼性を上げることができる。
【0067】なお、図1では、被検査車両1の進行方向
の順に2点A1、A2 を設けているが、所望であれ
ば、進行方向の逆方向の順に2点A1、A2 を設けて
もよい。
【0068】同様に、図2では、被検査車両1の進行方
向の順に3点B1、B2 、B3を設けているが、所望
であれば、進行方向の逆方向の順に3点B1、B2 、
B3を設けてもよい。図3での3点C1、C2 、C3
についても同様である。
【0069】判別値Sは、複数の値であってもよい。ま
た、被検査車両1の進入角θや近似角φ等に応じて、あ
る特定の判別値S0を修正した修正値S1を用いてもよ
い。
【0070】例えば、被検査車両1の進入角θおよびそ
の近似角φにより、図3での点B2、B3間の距離(L
2/cosφ)は、点C2、C3間の距離L2より大き
い。そこで、図6の理想的な場合における車両流れ量の
判別値S0について、その(1/cosφ)倍した修正
値S1を、判別値Sとして用いてもよい。
【0071】また、被検査車両1の進入角θおよびその
近似角φにより、図3での点C3の距離測定手段23の
測定方向と直線nは、垂直方向から角度φの傾きがあ
る。そこで、図6の理想的な場合における車両流れ量の
判別値S0について、直進ラインjの垂直方向から角度
φをなす方向に関する修正値S2を判別値Sとして用い
てもよい。
【0072】一方、車両流れ量である距離yについて
は、進入角θがゼロでない場合の車両流れ量を、図6の
理想的な場合の車両流れ量に修正して、その修正値と図
6の理想的な場合の判別値Sとを比較してもよい。
【0073】例えば、請求項1についていえば、基準点
(A1)から所定距離だけ離れた1点(A2)について
接線(m)の所定方向に関する被検査車両1までの距離
を求めてから、次に、接線(m)の垂直方向に関する被
検査車両1までの距離(y)を三角関数等を用いて計算
して求めて、その距離(y)と判別値(S)とを比較し
てもよい。これにより、接線(m)の垂直方向に関する
被検査車両1までの距離(y)と判別値(S)とを比較
できる。
【0074】さらに、請求項1についていえば、基準点
(A1)から所定距離だけ離れた1点について接線
(m)の所定方向に関する被検査車両1までの距離を求
めてから、次に、基準点(A1)から所定距離(R)だ
け離れた1点(A2)について接線(m)の所定方向に
関する被検査車両1までの距離(y)を比例関係等を用
いて計算して求めて、その距離(y)と判別値(S)と
を比較してもよい。これにより、基準点(A1)から所
定距離(R)だけ離れた1点(A2)について被検査車
両1までの距離(y)と判別値(S)とを比較できる。
【0075】所定位置(例えば、基準点A1等)から距
離yを見込む角αについても同様である。車両流れ量で
ある距離yについて、進入角θがゼロでない場合の車両
流れ量を、図6の理想的な場合の車両流れ量に修正し
て、その修正値を所定位置から見込む角と図6の理想的
な場合の判別値Sとを比較してもよい。また、他の請求
項についても同様である。
【0076】また、所望であれば、角αの三角関数の値
と、判別値Sの三角関数の値とを比較してもよい。すな
わち、単位系を変えてから、距離y等と判別値Sとを比
較してもよい。
【0077】検査区間の長さL2、検査区間の長さL2
と所定距離L1、図1の所定距離R、または図2の所定
距離Lについて被検査車両1を走行させる速さは、例え
ば、検査区間に進入した時点での速さを予め設定された
速さとし、検査区間では一定の加速度を加えることとし
てもよい。しかし、車両の直進性検査には、各被検査車
両1についてなるべく同じ条件で走行させる必要があ
り、検査区間を一定の加速度で走行させるには、被検査
車両1の運転手の熟練を必要とする。ハンドルから手を
離した状態で検査区間を走行させるので、なおさらであ
る。また、運転手にも一定の加速度が加わることとなる
ので、その加速度に応じて運転手は被検査車両1の座席
に押し付けられ、あるいは、前方に寄せ付けられ、運転
手は不快に感じることがある。検査区間を一定の加速度
で走行させるために被検査車両1に自動操縦機能を取り
付けるのは、その取付けに時間がかかり、その準備に費
用がかかる。
【0078】一方、検査区間の長さL2、検査区間の長
さL2と所定距離L1、図1の所定距離R、または図2
の所定距離Lについて一定または略一定の速さで走行さ
せることは、被検査車両1の運転手の熟練をさほど必要
とせず、比較的容易にできるものである。ハンドルから
手を離した状態であっても同様である。検査区間中は運
転手にもあまり加速度が加わらず、運転手は被検査車両
1の座席にあまり押し付けられたり、前方に寄せ付けら
れたりすることがなく、運転手は不快に感じることが少
なくなる。従って、被検査車両1の運転手は、被検査車
両1の運転以外にも神経を使うことが容易となり、例え
ば、被検査車両1が走るコースの前方に大型の表示器3
を設置した場合にも、その検査結果の表示を認識するこ
とに神経を使うことが容易となる。よって、検査区間の
長さL2等を一定または略一定の速さで走行させる場合
は、検査区間を一定加速度で走行させる場合よりも、各
被検査車両1の走行させる条件がにかよることとなり、
また、低い費用で、大量の被検査車両1について、いっ
そう適正な車両流れ量を求めることができる。これは、
各請求項に記載された発明に対して、適用できるもので
ある。
【0079】なお、本発明は上記実施例の他に種々の実
施例が考えられるが、それらはすべて本発明に含まれる
ものである。
【0080】
【発明の効果】本発明に係る車両の直進性検査方法は、
直進性検査器具を車両に積載せずに行えることにより、
車両の量産ラインの全数検査に適しており、検査費用も
安くて済むという効果がある。また、被検査車両1の進
入角θによる誤差を修正することにより、適正な車両流
れ量を得ることができ、車両流れ量である距離yまたは
所定位置から距離yを見込む角αと判別値Sとを比較す
ることで、車両の直進性検査ができるという効果があ
る。更に、比較に演算手段を使用して、その演算手段内
のメモリ等に大量の検査データを蓄積することにより、
完成車両の直進走行性の品質水準を容易に把握できると
いう効果がある。また、車両を実際に走行させて直進性
検査をするに際し、直進性検査に汎用性を持たせること
ができるという効果がある。
【0081】請求項1に係る車両の直進性検査方法で
は、被検査車両1が走った軌跡fの接線m上における1
点A2について、接線mの垂直方向に関する被検査車両
までの距離yを求める。これにより、正確な車両流れ量
が得られるという効果がある。
【0082】請求項2に係る車両の直進性検査方法で
は、被検査車両1が走った軌跡f上に、2つの基準点B
1、B2を設定し、2つの基準点B1、B2を通る直線
n上における1点B3について、直線nの所定方向に関
する被検査車両までの距離yを求める。これにより、近
似的な車両流れ量が得られるという効果がある。
【0083】請求項3に係る車両の直進性検査方法で
は、上記の各基準点B1、B2から1点B3までの距離
を、基準点B1、B2間の距離よりも大きく設定する。
これにより、上記の近似的な車両流れ量の精度が上がる
という効果がある。従って、車両の直進性検査の信頼性
が上がるという効果がある。
【0084】請求項4に係る車両の直進性検査方法で
は、被検査車両1の進行方向に沿う直線k上に、順に位
置する3点C1、C2、C3を設定し、この3点につい
て直線kの略垂直方向に関する被検査車両1までの各距
離y1、y2、y3を求める。そして、点C1、C2間
の距離L1及び点C2、C3間の距離L2から、y3−
y2−(y2−y1)×(L2/L1)の値を求める。
これにより、3点C1、C2、C3に対応する僅か3台
の距離測定手段を使用して近似的な車両流れ量が得られ
るという効果がある。
【0085】請求項5に係る車両の直進性検査方法で
は、3点C1、C2、C3における直線の略垂直方向に
関して、被検査車両1の前端の通過を検出するとともに
この検出に応じて検出信号を生成する各検知手段を設
け、各検知手段からの検出信号に同期して各距離測定手
段を作動させる。これにより、距離測定の誤りが防止さ
れるとともに、被検査車両1の側面の定点部Wまでの距
離が測定されるという効果がある。
【0086】請求項6に係る車両の直進性検査方法で
は、各距離測定手段の測定信号の値が所定値H以下へと
変化した場合に、この変化の時点から所定時間T1後の
測定信号の値に基づいて被検査車両1までの各距離を求
める。これにより、距離測定の誤りが防止されるととも
に、被検査車両1の側面の定点部Wまでの距離が得られ
るという効果がある。更に、距離測定手段を常時作動状
態にして、測定信号の値及びその変化に基づいて被検査
車両1までの各距離を求めることにより、被検査車両1
の前端の通過を検出する別個の検知手段が不要になると
いう効果がある。
【0087】請求項7に係る車両の直進性検査方法で
は、各距離測定手段の測定信号の値が所定値H以上へと
変化した場合に、この変化の時点から所定時間T2前の
測定信号の値に基づいて被検査車両1までの各距離を求
める。これにより、距離測定の誤りが防止されるととも
に、被検査車両1の側面の定点部Wまでの距離が得られ
るという効果がある。更に、距離測定手段を常時作動状
態にして、測定信号の値及びその変化に基づいて被検査
車両1までの各距離を求めることにより、被検査車両1
の後端の通過を検出する別個の検知手段が不要になると
いう効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1に係る車両の直進性検査方法の形態図
【図2】請求項2または請求項3に係る車両の直進性検
査方法の形態図
【図3】請求項4に係る車両の直進性検査方法の形態図
【図4】請求項5に係る車両の直進性検査方法におけ
る、検知手段と距離測定手段と演算手段との接続図
【図5】被検査車両の側面と距離測定手段の測定信号と
の対応図
【図6】理想的な場合における車両の直進性検査方法の
形態図
【図7】現実的な場合における車両の直進性検査方法の
形態図
【図8】進入角θの近似角φを表す図
【図9】従来の車両の直進性検査方法を表す図
【符号の説明】
1…被検査車両、2…演算手段、3…表示器、4…塀、
21,22,23…距離測定手段、24…検知手段、2
5…発光素子、26…受光素子、27…判定手段、f…
軌跡、m,p…接線、k,n…直線、j…直進ライン、
θ…進入角、φ…近似角、L2…検査区間の長さ、W…
定点部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き 審査官 郡山 順 (56)参考文献 特開 平4−350516(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01M 17/06

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 以下のごとく構成された、車両の直進性
    検査方法。 (イ) 被検査車両を走らせる。 (ロ) 被検査車両が走った軌跡上に、基準点(A1)
    を設定する。 (ハ) 基準点(A1)の接線(m)上における、基準
    点(A1)から所定距離だけ離れた1点(A2)につい
    て、接線(m)の垂直方向に関する被検査車両までの距
    離(y)を求める。 (ニ) 距離(y)または所定位置から距離(y)を見
    込む角(α)と判別値(S)とを比較して、被検査車両
    の直進性を検査する。
  2. 【請求項2】 以下のごとく構成された、車両の直進性
    検査方法。 (イ) 被検査車両を走らせる。 (ロ) 被検査車両が走った軌跡上に2つの基準点(B
    1、B2)を設定する。 (ハ) 2つの基準点(B1、B2)を通る直線(n)
    上における、一方の基準点(B1)または他方の基準点
    (B2)から所定距離だけ離れた1点(B3)につい
    て、直線(n)の所定方向に関する被検査車両までの距
    離(y)を求める。 (ニ) 距離(y)または所定位置から距離(y)を見
    込む角(α)と判別値(S)とを比較して、被検査車両
    の直進性を検査する。
  3. 【請求項3】 一方の基準点(B1)から1点(B3)
    までの距離、及び、他方の基準点(B2)から1点(B
    3)までの距離が、一方の基準点(B1)から他方の基
    準点(B2)までの距離よりも大きいことを特徴とする
    請求項2記載の車両の直進性検査方法。
  4. 【請求項4】 以下のごとく構成された、車両の直進性
    検査方法。 (イ) 被検査車両を走らせる。 (ロ) 被検査車両の進行方向に沿う直線(k)上に、
    1点(C1)、ある1点(C2)、他の1点(C3)の
    順に位置する、3点(C1、C2、C3)を設定する。 (ハ) 3点(C1、C2、C3)について、直線
    (k)の略垂直方向に関する被検査車両までの各距離
    (y1、y2、y3)を求める。 (ニ) 1点(C1)とある1点(C2)との距離(L
    1)、及び、ある1点(C2)と他の1点(C3)との
    距離(L2)から、y3−y2−(y2−y1)×(L
    2/L1)の値と判別値(S)とを比較して、被検査車
    両の直進性を検査する。
  5. 【請求項5】 3点(C1、C2、C3)における直線
    (k)の略垂直方向に関して、前記被検査車両の前端の
    通過を検出するとともにこの検出に応じて検出信号を生
    成する検知手段を所定の3箇所に配置し、前記被検査車
    両までの各距離(y1、y2、y3)を測定する距離測
    定手段を3点(C1、C2、C3)に配置し、前記の各
    検知手段からの検出信号に同期して前記の各距離測定手
    段を作動させることとした請求項4記載の車両の直進性
    検査方法。
  6. 【請求項6】 3点(C1、C2、C3)における直線
    (k)の略垂直方向に関して、前記被検査車両までの各
    距離(y1、y2、y3)を測定する距離測定手段を3
    点(C1、C2、C3)に配置するとともに、前記の各
    距離測定手段の測定信号の値が所定値(H)以下へと変
    化した場合に、この変化の時点から所定時間(T1)後
    の前記測定信号の値に基づいて前記被検査車両までの各
    距離(y1、y2、y3)を求めることとした請求項4
    記載の車両の直進性検査方法。
  7. 【請求項7】 3点(C1、C2、C3)における直線
    (k)の略垂直方向に関して、前記被検査車両までの各
    距離(y1、y2、y3)を測定する距離測定手段を3
    点(C1、C2、C3)に配置するとともに、前記の各
    距離測定手段の測定信号の値が所定値(H)以上へと変
    化した場合に、この変化の時点から所定時間(T2)前
    の前記測定信号の値に基づいて前記被検査車両までの各
    距離(y1、y2、y3)を求めることとした請求項4
    記載の車両の直進性検査方法。
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