JP2002350115A - 変形計測システム及び方法 - Google Patents

変形計測システム及び方法

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JP2002350115A JP2001159040A JP2001159040A JP2002350115A JP 2002350115 A JP2002350115 A JP 2002350115A JP 2001159040 A JP2001159040 A JP 2001159040A JP 2001159040 A JP2001159040 A JP 2001159040A JP 2002350115 A JP2002350115 A JP 2002350115A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 対象物の2つの部位の相対変形を、対象物全
体が動いている場合でも正確に、かつリアルタイムで計
測する。 【解決手段】 対象物の第1部位に対してレーザ変位計
10のペアを、第2部位に対してPSDユニット20を
取り付ける。PSDユニット20は2つのPSD(位置
検出器)と、その各々の前面に配置されるビームスプリ
ッタとを備える。各変位計10からのレーザビームは、
ビームスプリッタによりその一部が反射されて該変位計
10に戻り、これから該変位計10とビームスプリッタ
の距離が求められる。またレーザビームの別の一部はビ
ームスプリッタを透過してPSDに入射する。この時の
PSDの出力信号により、変位計10とPSDユニット
20の横方向の変位が求められる。2つの変位計10と
2つのPSD20の計測結果から、直交3軸方向の変位
と、2軸についてのねじれ角を求めることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車等の対象物
の2つの部位間の相対変形を計測するための装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】走行状態における車両各部の変形を実測
する手法としては、車両各部に加速度ピックアップを取
り付け、それらの出力信号を解析する方法が知られてい
る。この方法では、加速度ピックアップで得られる各点
の加速度を2回積分することでそれら各点の変位を求め
る。
【0003】また、リング状変位センサとワイヤを組み
合わせたものを車体に取り付け、2点間の距離を計測す
る手法も提案されている(マツダ自動車、自動車技術会
2000年秋季大会)。
【0004】また、CCDカメラを用いたステレオペア
マッチングにより車両各部の変形を解析する方法も知ら
れている。この方法では、車両にターゲットマークを印
すとともに、車両に取り付けた2台のCCDカメラでそ
れらターゲットマークを撮影し、それら各カメラの撮影
画像におけるターゲットマークの位置から、三角法の原
理でそのマークの3次元的位置を計算する。同じターゲ
ットマークの車両停止状態での位置と走行状態での位置
とを比べることで、変形を求めることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】加速度ピックアップを
用いる方式は、シャシーダイナモ等を用いたベンチ試験
では有効な方法であるが、テストコース等を実際に走行
して行う実走行試験には適用が困難である。その理由
は、車両が走行している場合、加速度ピックアップが検
出する加速度は、車体変形による成分のみならず、走行
による車両全体の加速度成分も含んでおり、これらを分
離することが困難なためである。
【0006】また、リング状変位センサを用いる上記方
法は、実走行中ではワイヤが共振してしまうため、正確
な変位を求めることが困難という問題がある。
【0007】CCDカメラ等を用いたステレオペアマッ
チングは、実走行試験でも高い精度で変形を求めること
ができるが、計測前のカメラ等のキャリブレーションが
繁雑であり、また画像処理に多くの時間を要するという
問題がある。特に画像処理では、例えばステレオ画像に
おいて右画像と左画像とで同一のターゲットマークを識
別したり、それらから三角法の演算を行ったりする必要
があり、ターゲットマークの数が多いと非常に計算量が
多くなる。さらには、周波数の高い振動的な変形挙動を
分析しようとした場合、高フレームレートで撮影したス
テレオ画像に対して解析計算を行う必要があり、これを
リアルタイムで実施することは極めて計算能力の高いコ
ンピュータが必要であり、リアルタイム処理は現実的に
は非常に困難であった。
【0008】本発明はこのような問題に鑑みなされたも
のであり、車両等の対象物の変形を、その対象物自体が
全体的に運動する場合(車両が実走行状態にある場合な
ど)でも正確に求めることができ、しかもその変形検出
を実質的にリアルタイムで実行可能な技術を提供するこ
とを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明にかかる変形計測システムは、変形計測対象
物の第1の部位に取り付けられ、複数の測定光ビームを
出力する手段と、前記変形計測対象物の第2の部位に取
り付けられ、前記各測定光ビーム毎にその受光位置を検
出する手段と、前記各測定光ビームの受光位置に基づ
き、前記第1の部位と前記第2の部位の相対変形を計算
する手段と、を備える。
【0010】また、本発明にかかるシステムは、変形計
測対象物の第1の部位に取り付けられ、複数の測定光ビ
ームを出力してその各々の反射光を受光することによ
り、それら各測定光ビーム毎にその反射光の反射位置ま
での距離を計測する変位計と、前記変形計測対象物の第
2の部位に取り付けられ、前記各測定光ビームを前記変
位計に反射する反射手段と、前記各測定光ビーム毎の反
射位置までの距離に基づき、前記第1の部位と前記第2
の部位との相対変形を計算する手段と、を備える。
【0011】また、本発明にかかるシステムは、変形計
測対象物の第1の部位に対し相対的に固定状態となるよ
う取り付けられる変位計測装置であって、複数の測定光
ビームを出力してその各々の反射光を受光し、それら各
測定光ビーム毎にその反射光の反射位置までの距離を計
測する変位計測装置と、変形計測対象物の第2の部位に
対し相対的に固定状態となるよう取り付けられる受光位
置検出装置であって、前記変位計測装置からの各測定光
ビームを受光して各々の受光位置を検出する位置検出手
段と、それら各測定光ビームを前記変位計測装置へと反
射する反射手段と、を備えた受光位置検出装置と、前記
変位計測装置で求められた前記各測定光ビーム毎の反射
位置までの距離と、前記受光位置検出装置で求められる
前記各測定光ビームの受光位置と、に基づいて前記第1
の部位と前記第2の部位との間の相対変形を計算する変
形演算装置とを備える。
【0012】この構成の好適な態様では、前記反射手段
は、前記位置検出手段の前面側に設けられ、入射する前
記各測定光ビームの一部を前記変位計測装置に対して反
射すると共に、別の一部を前記位置検出手段へと導くビ
ームスプリッタである。
【0013】また、本発明に係る方法では、複数の測定
光ビームを出力してその各々の反射光を受光し、それら
各測定光ビーム毎にその反射光の反射位置までの距離を
計測する変位計測装置を、変形計測対象物の第1の部位
に対し相対的に固定状態となるよう取り付け、前記変位
計測装置からの各測定光ビームを受光して各々の受光位
置を検出する位置検出手段と、それら各測定光ビームを
前記変位計測装置へと反射する反射手段と、を備えた受
光位置検出装置を、前記変形計測対象物の第2の部位に
対し相対的に固定状態となるよう取り付け、前記変位計
測装置で求められた前記各測定ビーム毎の反射位置まで
の距離と、前記受光位置検出装置で求められる前記各測
定光ビームの受光位置と、に基づいて前記第1の部位と
前記第2の部位との間の相対変形を計算する。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態(以下
実施形態という)について、図面に基づいて説明する。
【0015】図1は、本発明にかかる変形計測システム
の概略構成を示す図である。図に示すように、このシス
テムでは、2つのレーザ変位計10とPSDユニット2
0を用いる。このシステムは、車両等の対象物における
2つの部位の間の相対変形を求めるためのものである。
変形計測を行う場合、レーザ変位計10のペアが一方の
部位に対して相対的に固定状態となるように取り付けら
れ、PSDユニット20がもう一方の部位に対して相対
的に固定状態となるように取り付けられる。
【0016】PSDユニット20の構造は図2に示され
る。図2において(a)は斜視図、(b)は該ユニット
20を正面から(すなわち(a)の矢印Aの方向に)見
た図である。この図に示すように、PSDユニット20
は2つの二次元型のPSD(Position Sensitive Detec
tor:位置検出器)24を内蔵している。2つのPSD2
4は所定の間隔を隔てて整列状態で配設されている。周
知のように、PSDは光ビームの入射スポットの位置に
比例したアナログ信号を出力する。矩形の2次元型PS
Dの場合、該PSDの矩形面内での光入射スポットのx
座標を示す信号、及びy座標を示す信号を出力する。各
PSD24の前面側(すなわちレーザビーム入射方向
側)には、それぞれビームスプリッタ22が設けられ
る。ビームスプリッタ22は、レーザ変位計10からP
SD24に向けて入射してくるレーザビームの一部を反
射してレーザ変位計10に返すとともに、別の一部を真
っ直ぐ透過させてPSD24に入射させる。PSD24
のサイズは、計測対象物の変形により入射スポットの位
置が相対的に移動しても、そのスポットがPSD24か
ら出てしまわないような大きさにすることが好ましい。
【0017】ここでは、レーザビームの受光位置を検出
するデバイスとしてPSDを用いるが、これはあくまで
一例である。本実施形態の方式は、PSDの代わりに、
受光位置の2つの軸方向についての座標値に応じた信号
を出力可能な他のデバイス、装置を用いても実現可能で
ある。
【0018】このシステムで用いられる2つのレーザ変
位計10は、PSDユニット20の2つのPSD24に
それぞれ対応している。これら2つのレーザ変位計10
を変形計測のために対象物に取り付ける場合、各レーザ
変位計10の出力ビームがそれぞれ対応するPSD24
に入射するよう、それらレーザ変位計10の配置を定め
る。もちろん、2つのレーザ変位計10を相互に固定し
て1つのユニットとすることも好適である。この場合、
2つのレーザ変位計10の間隔(より端的には各変位計
10が出力する平行なレーザビーム同士の間隔)がPS
Dユニット20における2つのPSD24の間隔と等し
くなるよう、両変位計10の配置構成を定めればよい。
【0019】レーザ変位計は、周知のように出力したレ
ーザビームの反射光を受光し、該変位計から反射点まで
の距離を示す信号を出力する。ここでは、レーザ変位計
として、反射光をPSD等の位置検出用素子で検出し、
この検出信号から三角法の原理で反射位置までの距離を
求めるタイプのものを用いる。もちろん、これはあくま
で一例であり、このようなタイプのレーザ変位計でなく
ても、出力したレーザビームに基づき、そのレーザビー
ムの反射点までの距離を求めることが可能なものであれ
ば用いることができる。ただし、想定される対象物の変
形量を測定できる測定範囲を持つことが必要である。各
レーザ変位計10の出力信号(レーザ反射位置までの距
離を示す信号)も、データレコーダ30に入力される。
【0020】PSDユニットコントローラ25は、PS
Dユニット20を制御し、その中の各PSD24の出力
信号(入射光スポットのx、y座標を示す信号)をデー
タレコーダ30に供給する。
【0021】データレコーダ30は、レーザ変位計10
及びPSDユニットコントローラ25から入力される各
検出信号を、所定の記録媒体に記録したり、LANや無
線LANなどの各種通信手段に対して出力したりする。
また、データレコーダ30に表示装置や印刷出力装置を
設け、それら各検出信号をリアルタイムで表示又は出力
することも好適である。
【0022】数値解析用コンピュータ40は、データレ
コーダ30から、記録媒体又は通信手段を介してそれら
検出信号の情報を受け取り、それら検出信号から、計測
対象である2つの部位間の相対変形を計算する。なお、
この計算の詳細は後で説明する。
【0023】図3は、このシステムの設置構成例を示し
た図である。この例は、自動車ボデーへの1つの取り付
け例である。この例では、ボデーのフロントサイドメン
バ100に対してレーザ変位計10のペアが、前輪サス
ペンション上部のスプリングサポートが取り付けられる
サスペンションタワー110に対してPSDユニット2
0が取り付けられ、フロントサイドメンバ100とサス
ペンションタワー110との相対変形を計測する。フロ
ントサイドメンバ100は比較的変形しにくい部位であ
り、この例では、この部位に対するサスペンションタワ
ー110の変形を計測する。
【0024】ここで、車両の各部位にレーザ変位計10
やPSDユニット20をそのまま取り付けることは困難
な場合が多いので、ここでは取り付け対象部位(この例
ではサスペンションタワー110とフロントサイドメン
バ100)に合わせた取付治具50、52を用意し、こ
れを用いて取り付けている。レーザ変位計10の場合、
フロントサイドメンバ100に存在する穴部を利用して
取付治具50をフロントサイドメンバ100に対して固
定し、この治具50に対してレーザ変位計10のペアを
固定している。このように設置したレーザ変位計10の
ペアに対し、PSDユニット20は、その正面(ビーム
スプリッタ22の設置面)がレーザ変位計10のビーム
出力面と対向するように取り付ける必要がある。そこ
で、この例では、サスペンションタワー110からレー
ザ変位計10設置部の上に張り出すように取付治具52
を設け、この取付治具52の下面にPSDユニット20
を取り付けることにより、上記配置構成を実現してい
る。取付治具52は、サスペンションタワー110が備
えているサスペンション取付用ナット等を利用してサス
ペンションタワー110に取付固定される。
【0025】このようにして、各レーザ変位計10と、
これらにそれぞれ対応するPSDユニット20の各PS
D24とが、光学系を共用する状態で取り付けられる。
すなわち、レーザ変位計10から発せられたレーザの一
部が、対応するビームスプリッタ22により反射されて
レーザ変位計10に戻ると共に、他の一部がそのビーム
スプリッタ22を透過してPSD24に入射するように
なる。これにより、レーザ変位計10と対応PSD24
とが、同じレーザビームを用いて各々の計測を行える状
態となる。
【0026】ここで、取付治具50,52は剛性の十分
高いものとすることで、取付治具50,52自体の変
形、振動などが実質上無視できる程度にする。これによ
りレーザ変位計10のペア及びPSDユニット20は、
それぞれの計測対象の部位に対して相対的に固定状態と
なる形で取り付けられたこととなる。
【0027】以上、レーザ変位計10のペア及びPSD
ユニット20の取り付け例について説明したが、このほ
かにPSDユニットコントローラ25やデータレコーダ
30も、同じ車両の空きスペースに設置する。数値解析
用コンピュータ40は車載することもできるし、別の場
所に置かれたコンピュータをこの数値解析用コンピュー
タ40として利用することもできる。前者の場合、デー
タレコーダ30から数値解析用コンピュータ40への計
測データの供給は、LANなどを介して行えばよい。後
者の場合は、可搬型の記録媒体にいったん記録したり、
あるいは無線通信を利用したりするなどして、計測デー
タを数値解析用コンピュータ40に供給することができ
る。
【0028】次に図4及び図5を参照して、本実施形態
のシステムによる相対変形の計算原理を説明する。
【0029】まず図4を用いて、PSDユニット20の
検出信号から計算される変形について説明する。ここ
で、説明をわかりやすくするため図示のごとく直交座標
系L,W,Hをとる。L軸は対象物(例えば車両)の長
さ方向の軸、W軸は幅方向の軸、H軸は高さ方向の軸で
ある。ここで示した座標系の取り方は、レーザ変位計1
0及びPSDユニット20を図3のように取り付けた場
合に対応しており、H軸が変位計10のレーザビーム源
と対応PSD24とも結ぶ方向と一致している。
【0030】ここでは、説明を簡単にするため、PSD
ユニット20のWL面内での位置・姿勢が、時刻t1を
境に、図4(a)に示すように変化する場合を例にと
る。なお図4で示しているPSDユニット20の位置・
姿勢は、レーザ変位計10を基準とした相対的な位置・
姿勢である。このようにPSDユニット20のWL面内
での位置・姿勢が変化すると、各PSD24(以下、P
SD1,PSD2と呼ぶ)のビーム受光スポットの当該
PSD内での位置が変化する。すなわち、レーザ変位計
10から見た場合のスポットの位置は変わらないが、P
SDユニットが相対移動するため、個々のPSD1,2
内での受光スポットの位置が変わり、それに応じてPS
D1,2のL信号及びW信号が変化する。
【0031】図4(b)はその変化を示しており、縦軸
は変位(mm)、横軸は時間(秒)である。この例は、
時刻t1以前の状態を変位0としてキャリブレーション
されており、t1以後になってPSD1,2のL,W出
力に変位量が現れている。
【0032】ここでt1以前を基準状態(変形が起こっ
ていない状態)し、この基準状態に対するt1以後の変
形を計算する。PSDユニット20の検出結果からは、
レーザ変位計10ペアとPSDユニット20との間の相
対的なL方向変位、W方向変位、及びH軸回りのねじれ
(回転)の合計3軸の変形(変位)が計算できる。
【0033】まずある時点でのL方向変位,W方向変位
は、その時点での例えばPSD1と2とのL出力信号の
平均、W出力信号の平均からそれぞれ求めることができ
る。ただし、基準状態でのL,W信号がそれぞれ変位0
を示すようにキャリブレーションされているものとす
る。キャリブレーションは、例えば変位計10からのレ
ーザビームが対応するPSD24のちょうど中央に入射
するよう変位計10ペア及びPSDユニット20を正確
に位置決めして取り付けることで行ってもよい。また、
この代わりに、基準状態でレーザビームがPSD24に
入射した位置がL=0,W=0を示すよう例えばPSD
ユニットコントローラ25にてPSD24の出力を調整
したり、あるいはそれより後段のデータレコーダ30や
数値解析用コンピュータ40にその基準状態での入射ス
ポット位置(L,W)を基準値として記憶し、計測値か
らその基準値を引くことで正しい変位を求めるようにし
たりすることもできる。
【0034】一方、H軸回りのねじれ角Δθ1は、次の
関係式から計算することができる、 [関係式1] Δθ1=tan-1{(L1−L2)/(PSD1と2の
間隔)} ここで、L1はPSD1の受光スポットのL変位であ
り、L2はPSD2の受光スポットのL変位である。ま
た、PSD1と2の間隔は、PSD1の中心点とPSD
2と中心点との間隔のことである。ただし、ここでは、
PSD1とPSD2は基準状態ではW方向に沿って並ん
でいるものとする。
【0035】次に、図5を参照してレーザ変位計10の
ペアから計算される相対変形について説明する。この図
に示している座標系は図4と同じ設定である。
【0036】図5に示すように、各レーザ変位計10
は、それぞれ対向位置にあるビームスプリッタ22によ
り反射されてきたレーザビームを受光し、これに基づい
て各変位計10からビーム反射位置(すなわち対応ビー
ムスプリッタ22)までの距離H1,H2を求める。こ
れら各距離H1,H2の例えば平均をとることにより、
レーザ変位計10ペアとPSDユニット20との相対的
なH方向変位が求められる(ただし、基準状態でのH方
向距離0となるようにキャリブレーションされているも
のとする)。
【0037】さらに、次の関係式から、L軸回りのねじ
れ角Δθ2を求めることができる。
【0038】[関係式2] Δθ2=tan-1{(H1−H2)/(PSD1と2の
間隔)} このようにして、レーザ変位計10のペアにより、H方
向変位とL軸回りのねじれ角の合計2軸についての相対
変形を求めることができる。
【0039】以上説明したように、レーザ変位計10の
ペアとPSDユニット20とを上記のごとく光学系を共
用するように設置して計測を行うことにより、L,W,
H方向の各変位とH軸回り、L軸回りの各ねじれ角Δθ
1,Δθ2という、合計5軸についての相対変形情報を
得ることができる。
【0040】なお、本実施形態では、レーザ変位計10
及びPSDユニット20を、相対変形を計測したい2つ
の部位に対して直接ではなく、取付治具50及び52を
介して取り付けている。上記測定原理は、レーザ変位計
10とPSDユニット20との間の相対変形(変位)を
求めるものであるが、取付治具50,52として十分変
形しにくいものを用いていれば、当業者ならば明らかな
ように、その原理で求められる相対変形に対して簡単な
変換(拡大、縮小など)を施すことにより、注目する2
部位間の相対変形を求めることができる。
【0041】図6は、本実施形態のシステムを図3のよ
うに車両に取り付けて行った実験で得られた、変形状態
の時間変化の様子を示す図である。この例は、車両が正
弦波状カーブに沿ってスラローム走行した場合の例であ
り、繁雑さを避けるため、W,H,L方向の3つの変位
量の時間波形のみを示している。この図から、例えば、
各方向の変位量がスラローム走行に従って変化してお
り、その変位の大きさが方向によって異なることが分か
る。
【0042】以上例示したシステムによれば、2つのレ
ーザ変位計10と、2つのPSD24を備えたPSDユ
ニット20とを、変位計10と対応PSD24とが光学
系を共用する(すなわち同一レーザビームで計測でき
る)よう設置し計測を行うことで、比較的コンパクトな
構成で5軸についての変形量を計測することができる。
また、このシステムによれば、対象物(例えば車両)全
体が運動しているような場合でも、レーザ変位計10ペ
アとPSDユニット20の間の相対変形成分のみが検出
される。したがって、例えば自動車の実走行試験の場合
にも、このシステムは適用可能である。また、このシス
テムによれば、各レーザ変位計10の出力信号、及び各
PSD24の出力信号をデータレコーダ30でリアルタ
イム表示することができる。これら各出力信号はそれ自
体が一種の変形情報を示しているといえるので、これを
リアルタイム表示すれば、分析者は変形の様子をリアル
タイムで知ることができる。また、これら各センサから
の出力信号から上述の合計5軸の変形情報を得る計算自
体も非常に簡単な計算なので、それら5軸の変形情報自
体も実質的にリアルタイムで計算することができる。こ
のように、本実施形態によれば、時々刻々の変形の様子
をリアルタイムで求めることができる。
【0043】以上、本発明の好適な実施の形態を説明し
たが、これはあくまで一例であり、本発明の技術的思想
の範囲内で様々な変形が可能である。例えば、上述のレ
ーザ変位計10ペアとPSDユニット20との組を複数
組用意し、1対の部位間の相対変形を複数組同時に計測
することも可能である。この場合、図1に示したシステ
ム構成におけるデータレコーダ30や数値解析用コンピ
ュータ40は、それら複数組で共用することができる。
【0044】例えば自動車の例で言えば、図3に示した
設置部位の他に、例えば図7に示すように、フロントサ
イドメンバ100の先端部に取付治具(図示省略)を介
してPSDユニット20を取り付け、クロスメンバ下部
に取付治具を介して前記ユニット20と光学系を共用す
るようにレーザ変位計10のペアを取り付けることで、
フロントサイドメンバの変形計測も可能になる。この
他、自動車で言えば、左右のフロントサイドメンバに対
して一方にレーザ変位計10ペア、他方にPSDユニッ
ト20を取り付けることで、それら相互間の相対変形の
計測を行うこともできる。また、リア側でも上記フロン
ト側と同様の各部位についての相対変形を求めることが
できる。
【0045】また、以上の例では、1対のレーザ変位計
10と1対のPSD24を用いることで合計5軸(L,
W,H方向の各変位、及びH軸回り、L軸回りの各ねじ
れ角)についての同時計測を行ったが、さらにレーザ変
位計10とPSD24の1ずつ増やすことで、W軸回り
のねじれ角が計測できるようにすることもできる。この
場合3つのPSD24は、一直線に並ばなければよい。
例えば図8のように、3つのPSD24(及びその前に
設けられるビームスプリッタ22)を正三角形状に並べ
たPSDユニット60などが考えられる。なお当然なが
ら、これに対応する3つのレーザ変位計10は、それぞ
れ対応するPSD24に対して光学系を共用できる配置
で、対象部位に対して取り付ける必要がある。このよう
に3対のPSD−レーザ変位計を用いることで、合計6
軸についての相対変形を計測できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施形態のシステムの概略構成を示す図であ
る。
【図2】 PSDユニットの構成を説明するための図で
ある。
【図3】 実施形態のシステムの取付構成例を示した図
である。
【図4】 実施形態のシステムによる相対変形の計算原
理を説明するための図である。
【図5】 実施形態のシステムによる相対変形の計算原
理を説明するための図である。
【図6】 実施形態のシステムを用いた実験で求められ
た各軸方向の変形(変位量)の時間変化の例を示す図で
ある。
【図7】 実施形態のシステムの別の取付構成例を示し
た図である。
【図8】 実施形態の変形としての、6軸計測用のPS
Dユニットの構成例を示す図である。
【符号の説明】
10 レーザ変位計、20 PSDユニット、22 ビ
ームスプリッタ、24PSD、25 PSDユニットコ
ントローラ、30 データレコーダ、40数値解析用コ
ンピュータ。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 変形計測対象物の第1の部位に取り付け
    られ、複数の測定光ビームを出力する手段と、 前記変形計測対象物の第2の部位に取り付けられ、前記
    各測定光ビーム毎にその受光位置を検出する手段と、 前記各測定光ビームの受光位置に基づき、前記第1の部
    位と前記第2の部位の相対変形を計算する手段と、 を備える変形計測システム。
  2. 【請求項2】 変形計測対象物の第1の部位に取り付け
    られ、複数の測定光ビームを出力してその各々の反射光
    を受光することにより、それら各測定光ビーム毎にその
    反射光の反射位置までの距離を計測する変位計と、 前記変形計測対象物の第2の部位に取り付けられ、前記
    各測定光ビームを前記変位計に反射する反射手段と、 前記各測定光ビーム毎の反射位置までの距離に基づき、
    前記第1の部位と前記第2の部位との相対変形を計算す
    る手段と、 を備える変形計測システム。
  3. 【請求項3】 変形計測対象物の第1の部位に対し相対
    的に固定状態となるよう取り付けられる変位計測装置で
    あって、複数の測定光ビームを出力してその各々の反射
    光を受光し、それら各測定光ビーム毎にその反射光の反
    射位置までの距離を計測する変位計測装置と、 変形計測対象物の第2の部位に対し相対的に固定状態と
    なるよう取り付けられる受光位置検出装置であって、前
    記変位計測装置からの各測定光ビームを受光して各々の
    受光位置を検出する位置検出手段と、それら各測定光ビ
    ームを前記変位計測装置へと反射する反射手段と、を備
    えた受光位置検出装置と、 前記変位計測装置で求められた前記各測定光ビーム毎の
    反射位置までの距離と、前記受光位置検出装置で求めら
    れる前記各測定光ビームの受光位置と、に基づいて前記
    第1の部位と前記第2の部位との間の相対変形を計算す
    る変形演算装置と、 を備える変形計測システム。
  4. 【請求項4】 前記反射手段は、前記位置検出手段の前
    面側に設けられ、入射する前記各測定光ビームの一部を
    前記変位計測装置に対して反射すると共に、別の一部を
    前記位置検出手段へと導くビームスプリッタであること
    を特徴とする請求項3記載の変形計測システム。
  5. 【請求項5】 複数の測定光ビームを出力してその各々
    の反射光を受光し、それら各測定光ビーム毎にその反射
    光の反射位置までの距離を計測する変位計測装置を、変
    形計測対象物の第1の部位に対し相対的に固定状態とな
    るよう取り付け、 前記変位計測装置からの各測定光ビームを受光して各々
    の受光位置を検出する位置検出手段と、それら各測定光
    ビームを前記変位計測装置へと反射する反射手段と、を
    備えた受光位置検出装置を、前記変形計測対象物の第2
    の部位に対し相対的に固定状態となるよう取り付け、 前記変位計測装置で求められた前記各測定ビーム毎の反
    射位置までの距離と、前記受光位置検出装置で求められ
    る前記各測定光ビームの受光位置と、に基づいて前記第
    1の部位と前記第2の部位との間の相対変形を計算す
    る、 変形計測方法。
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