JP3334657B2 - 耐食性に優れた絶縁皮膜付き電磁鋼板とその製造方法 - Google Patents
耐食性に優れた絶縁皮膜付き電磁鋼板とその製造方法Info
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Description
用いられる変圧器や回転機の鉄芯に用いられる電磁鋼板
に関し、特に耐食性に優れた絶縁皮膜付き電磁鋼板およ
びその製造方法に関する。
機器用鉄芯材として使用されている。電気機器用鉄芯は
絶縁皮膜が施してある電磁鋼板を所定の形に打ち抜き・
積層した後、溶接またはかしめにより組み立てられる。
場合によっては打抜き後の電磁鋼板は、磁気特性向上の
ための歪取焼鈍を施される。
に優れた電気絶縁性のほか、優れた打ち抜き性や溶接
性、耐食性を有していることが必要である。
き性のよい重クロム酸塩と有機樹脂を主成分とする皮膜
が主流となっている(日本鉄鋼協会主催 第155,1
56回西山記念技術講座「軟磁性材料の最近の進歩」、
平成7年(1995)7月1日発行、181頁)。
皮膜を施されコイルとして製造された後、客先でスリッ
ト工程、打ち抜き工程、溶接・かしめ工程、切削工程等
を経て製品となる。その間に磁気特性改善のための歪取
焼鈍が施される場合もあり、歪取焼鈍が施されるものを
セミプロセス品、施されないものをフルプロセス品と呼
ぶ。
の工程を経るため、鋼板表面の絶縁皮膜にすり疵や扱い
疵(以下単に疵と称する)が入ることがあり、とくにフ
ルプロセスの場合、高温多湿下でコイルが扱われると、
それらの疵を基点として錆が発生することがある。
する皮膜についてはこの疵部耐食性が劣る問題があっ
た。その原因の1つとして皮膜の焼付け不足があげられ
る。すなわち、6価クロムを含有する処理剤を塗布して
不溶性の3価クロムに還元する際、比較的高温で焼き付
け処理しなければならないが、過度に焼付け温度を高く
すると(例えば、300℃以上)、有機樹脂の一部が熱
分解し外観が黄変したり、膨れ等が発生し、密着性が低
下するので焼き付け温度をあまり高くできない。さらに
高温焼付けはエネルギーコスト上昇、生産速度低下、設
備に負担がかかる等の問題がある。
057号公報には、絶縁皮膜が有機樹脂、Al、Mg、
Ca、Znのクロム酸塩を含有し、皮膜の表面粗さと粗
粒有機樹脂エマルジョンの突起の形状とを規定した絶縁
皮膜付き電磁鋼板が開示され、ひずみ取り焼鈍前後の打
抜き性、溶接性、スティッキング性、潤滑性、耐疵付き
性、耐食性等に優れているとしている。
縁皮膜に有機樹脂、シリカおよびアルカリ金属酸化物を
含有させることによって比較的低温で製造可能な絶縁皮
膜付き電磁鋼板が開示されている。
−101057号公報、特開平10−128903号公
報に開示された技術を用いても、電磁鋼板の製品化の過
程においては、不可避的に鋼板に疵が入ってしまう場合
があり、その場合の十分な疵部耐食性を有しない場合が
ある。
発明の目的は絶縁皮膜の耐食性、特に疵部の耐食性に優
れた絶縁皮膜付き電磁鋼板とその製造方法を提供するこ
とにある。
絶縁皮膜を有する電磁鋼板に、素地まで達する人工疵を
付け、疵部耐食性を調査したところ、皮膜条件が同じよ
うに見えても耐食性に差が見られることを見出した。こ
れらの試料を焼き付け温度で整理したところ、焼付け温
度の高い(例えば、300℃以上)ものは疵部耐食性が
良好であることに着目し、これらの焼付け温度の高い試
料は絶縁皮膜内の残留有機酸が少ないことを見出した。
これらの耐食性の評価をさらに残留有機酸濃度で整理し
た。
アニオンをシュウ酸アニオン量に換算した濃度(重量
%)と疵部耐食性評点の関係を示すグラフである。同図
に示すように、残留有機酸量が0.05%以下であれ
ば、ほぼ耐食性は良好である。
電磁鋼板の絶縁皮膜の形成に広く用いられるクロム酸お
よびその塩と、有機樹脂で形成される絶縁皮膜では、処
理剤中の6価クロムを3価クロムに還元するために有機
還元剤(以下単に還元剤と称する)が使用される。この
還元剤としては、アルコール系化合物(エチレングリコ
ール、メタノール、グリセリン、エタノール、1,4−
ブタンジオール、1,2,3,4−ブタンテトロール、
ポリエチレングリコールなど)が多用される。
系化合物→有機酸→二酸化炭素+水の順序で酸化される
が、一部が完全には酸化されず、有機酸のままで留まる
ことがあり、絶縁皮膜中に残留して疵部耐食性を劣化さ
せているのである。
鋼板を水洗することによって除去可能であることを確認
した。
されたものであり、その要旨は下記(1) および(2) の絶
縁皮膜付き電磁鋼板、ならびに(3) および(4) の電磁鋼
板の製造方法からなる。
を含む絶縁皮膜中に含まれる残留有機酸および/または
そのアニオンの合計がシュウ酸アニオン量換算で絶縁皮
膜付着量の0.05重量%以下であることを特徴とする
耐食性に優れた絶縁皮膜付き電磁鋼板。
びに重クロム酸およびその塩のうち少なくとも一種の化
合物をクロム酸換算で30〜80重量%と、2価または
3価の金属の酸化物および/または水酸化物より選ばれ
る一種あるいは複数種の化合物を5〜40重量%と、有
機樹脂を5〜30重量%とを含有することを特徴とする
前記(1) 項に記載の耐食性に優れた絶縁皮膜付き電磁鋼
板。
表面処理剤を、電磁鋼板の表面に塗布し、焼き付けて絶
縁皮膜を形成させた後、その電磁鋼板を水洗することに
より、絶縁皮膜中に含まれる残留有機酸および/または
そのアニオンの合計をシュウ酸アニオン量換算で絶縁皮
膜の付着量の0.05重量%以下とすることを特徴とす
る耐食性に優れた絶縁皮膜付き電磁鋼板の製造方法。
ム酸およびその塩から選ばれる少なくとも一種の化合物
と、2価または3価の金属の酸化物および/または水酸
化物より選ばれる一種あるいは複数種の化合物と、有機
樹脂エマルジョンと、有機還元剤とを含有する絶縁皮膜
表面処理剤を、電磁鋼板の表面に塗布し、焼き付けて絶
縁皮膜を形成させた後、その電磁鋼板を水洗することに
より、絶縁皮膜中に含まれる残留有機酸および/または
そのアニオンの合計をシュウ酸アニオン量換算で絶縁皮
膜付着量の0.05重量%以下とすることを特徴とする
耐食性に優れた絶縁皮膜付き電磁鋼板の製造方法。
ウ酸アニオン量への換算方法は以下のように行う。
液体クロマトグラフィーなどで測定した有機酸量(およ
びそのアニオンを含む)をA1 (g/m2 )とする。有
機酸の分子量をM、有機酸の酸価をxとすると、絶縁皮
膜中のシュウ酸アニオン換算含有量Y(%)は、 Y=(A1 /A0 ){88/(M−x)}(x/2)×100 =44x/(M−x)×(A1 /A0 )×100(%) で与えられる。
縁皮膜付き電磁鋼板表面及びその製造方法について詳細
に説明する。
電磁特性確保のためSiが添加されていてもよい。電磁
鋼板の種類としては無方向性、一方向性、二方向性のい
ずれでもよい。均一で美麗な絶縁皮膜を形成するための
表面処理剤を塗布する前に、酸洗あるいはアルカリ洗浄
やブラッシング処理等の前処理を行ってもよい。
機酸および/またはそのアニオン含有量の合計がシュウ
酸アニオン換算で絶縁皮膜付着量の0.05重量%以下
とする。
るとともに耐疵付き性を高める効果がある。
の有機還元剤は分解過程で種々の酸価数の有機酸になる
が、これらの酸価の当量合計を評価するためである。
含有量合計がシュウ酸アニオン換算(以下、アニオン合
計量という)で絶縁皮膜付着量の0.05重量%を超え
ると、地鉄に達する疵のある電磁鋼板が湿潤雰囲気に曝
された場合、錆が発生したり腐食したりする。アニオン
合計量の下限は特に限定せず、少ないほどよいが過度に
少なくしようとすると、後述のように水洗時間が長くな
って能率が低下する恐れがある。
/m2 とするのがよい。本発明の絶縁皮膜は付き電磁鋼
板は、クロム系の皮膜や樹脂+シリカ系の非クロム系皮
膜のいずれの絶縁皮膜付き電磁鋼板にも適用可能であ
る。
びその塩あるいは重クロム酸およびその塩、金属酸化物
および有機樹脂からなる皮膜)の電磁鋼板での適用例を
説明する。
の塩あるいは重クロム酸およびその塩から選ばれる少な
くとも一種の化合物、(b) 2価または3価の金属の酸化
物あるいは水酸化物の一種あるいは複数種の化合物、
(c) 有機樹脂、の3成分を含む。また、皮膜形成に用い
る処理剤は有機樹脂エマルジョンを含有し、さらに還元
剤を含有する。以下それぞれの成分について、詳細を説
明する。
ム酸およびその塩 クロム酸およびその塩あるいは重クロム酸およびその塩
には、CrO3 で表されるクロム酸の他、Al、Mg、
Ba、Ca、Zn等のクロム酸塩あるいは重クロム酸塩
が使用できる。
およびその塩の含有量はクロム酸換算で30〜80重量
%とするのが好ましい。30重量%未満であると絶縁皮
膜の耐食性と絶縁性能が不足するためである。上限の8
0重量%を超えると、耐食性が飽和するとともに、脱水
時の収縮のため皮膜性状が悪くなる恐れがある。好まし
くは、45〜70重量%である。
は水酸化物 2価あるいは3価の金属の酸化物あるいは水酸化物はク
ロム酸(または重クロム酸)を中和して有機樹脂を安定
化させる効果がある。この2価あるいは3価の金属酸化
物については、Al、Mg、Ba、Ca、Zn等の酸化
物・水酸化物が使用できる。一般的にはMg塩を用いる
ことが多い。2価あるいは3価の金属酸化物あるいは水
酸化物の含有量は5〜40重量%とするのが望ましい。
下限の5重量%未満の場合、処理剤の安定性が失われる
恐れがある。上限の40重量%を超えると溶解した水酸
化物が温度変化により析出する恐れがある。好ましく
は、15〜30重量%である。
系、ポリエステル系、アクリル系、アクリル−スチレン
系、酢酸ビニル系、シリコン系、フッ素系樹脂のいずれ
も使用できる。さらに2種類以上併用してもかまわな
い。
的でホウ酸、ホウ酸塩、コロイド状アルミナやコロイド
状シリカを含有してもよい。有機樹脂の含有量は5〜3
0重量%とするのが望ましい。下限の5重量%未満の場
合、所望の打ち抜き性や皮膜の密着性が劣化する恐れが
ある。上限の30重量%を超えると溶接時にブローホー
ルが発生する恐れがあるためである。好ましくは10〜
20重量%である。
着量で0.1〜5.0g/m2 が好ましい。0.1g/
m2 未満の場合、積層した電磁鋼板間の絶縁が不十分と
なり、5.0g/m2 を超えると電磁鋼板の積層体積が
増加して磁気特性が低下する。
造方法について説明する。 (a) 有機樹脂含有処理剤 本発明の電磁鋼板に塗布する有機樹脂を含む処理剤は水
系エマルジョンをベースとしたものが好適である。有機
樹脂のエマルジョンの粒子径として0.05〜1.0μ
m程度に調整されたものを用いるのが好ましく、さらに
好ましくは0.1〜0.5μmである。粒子径が過大で
あると、処理液中での安定性が不充分で、塗装時に問題
が生じる可能性がある。一方、粒子径が微小なエマルジ
ョンは工業的には得にくく、得られたとしてもコスト的
に不利であるため、上記の範囲を好適範囲とした。
各成分の含有量は、溶媒(水)および後述の還元剤を除
き、クロム酸およびその塩、2価または3価の金属の酸
化物および/または水酸化物、樹脂の各成分が前記の皮
膜成分と同等の配合比で含有されている処理剤を用いれ
ばよい。
ム酸およびその塩、2価または3価の金属の酸化物(ま
たは水酸化物)および有機樹脂からなる絶縁皮膜を形成
する処理剤は、上記3系統の物質を含む水系の処理剤を
用い、さらに6価クロムを3価クロムに還元するための
還元剤を含む必要がある。絶縁皮膜中に6価クロムが残
存すると、耐湿性や耐食性が悪くなるためである。
と重クロム酸となる。通常はpH6以下の酸性溶液で処
理することが多いので重クロム酸およびその塩が生成し
ていると考えられる。以下の説明ではクロム酸、重クロ
ム酸を含めてクロム酸と総称する。
が使用できる。例としてエチレングリコール、メタノー
ル、グリセリン、エタノール、1,4−ブタンジオー
ル、1,2,3,4−ブタンテトロール、ポリエチレン
グリコールなどが挙げられる。還元剤の添加量として
は、クロム酸およびその塩に含まれるクロム量がクロム
酸(CrO3 )換算で100重量部当たり10〜100
重量部であることが好ましく、さらには15〜60重量
部が好ましい。形成される絶縁皮膜の耐食性は、残留す
る有機酸およびそのアニオンが少ない方がよいため、焼
付け温度、設備能力等を考慮しつつ、処理剤中の還元剤
は少なくする方が好ましい。
鋼板に塗布し、焼き付ける。焼き付け温度は通常150
〜300℃、焼き付け時間は20〜180s程度であ
る。
ニオンの低減方法 クロム酸およびその塩と有機樹脂からなる絶縁皮膜を形
成する場合、絶縁皮膜処理剤を電磁鋼板に塗布した後焼
き付け設備において、皮膜中の6価クロムを完全に3価
クロムに還元するだけの焼付け温度・時間が確保できな
いことが多い。その場合、クロム酸およびその塩の還元
当量よりも多い量の還元剤を処理剤に入れることで、ク
ロムを十分に還元させることが可能となる。このとき皮
膜中の易溶性の6価クロムは難溶性の3価クロムに還元
され、湿潤雰囲気での耐食性が確保される。しかし、皮
膜中には十分酸化されなかった有機酸およびそのアニオ
ンが残留しているため疵部の耐食性が劣化することが多
い。
膜中の有機酸およびそのアニオンを除去し、耐食性を改
善することが可能である。絶縁皮膜中に含まれる残留有
機酸およびそのアニオンの合計をシュウ酸アニオン量換
算で皮膜付着量の0.05重量%以下とすることで、耐
食性特に疵部耐食性が著しく改善される。
却処理を行うが、本発明の方法では、残留有機酸および
そのアニオン量を低減する目的で、高温の水で水洗処理
することが望ましい。これは一般的に有機酸およびその
アニオンの水に対する溶解度が高温ほど高いからであ
り、効率的に有機酸およびそのアニオンを除去できるか
らである。
(℃)と水洗時間t(s)の関係は下記(1) 式および
(2) 式を満たす範囲にあるのが好ましい。この範囲を外
れると水洗の効果が飽和する反面、生産速度が低下した
り、設備費用が増大するためである。 15≦3T≦300−t (1) 0.5≦t≦180 (2)
し、Siを0.1重量%含有の無方向性電磁鋼板表面
に、焼き付け後の付着量0.9g/m2 (膜厚で0.5
μm)となるように塗布した。その後、鋼板最高温度2
00℃〜280℃の範囲で30秒間焼付けた後、表2に
示す条件にて水洗処理を行った。
びそのアニオン量の測定を下記のように行った。
る長さ50mmの疵を5本付け、50℃、湿度95%R
Hに調整した恒温恒湿漕内に300時間曝露し、表面の
発生した錆の個数を10倍ルーペを用いてカウントし
た。その平均値を算出して疵部の耐食性を以下のように
評価し、◎および○の評価を良好とした。
ンの測定方法 70℃に加温した水を1リットル入れたガラスビーカー中
に、100mm角の試験片100枚を24h浸漬した
後、液中の有機酸濃度を液体クロマトグラフィーにて測
定した。測定結果を各有機酸別にシュウ酸アニオンに換
算しその合計量を求めた。
およびそのアニオンのシュウ酸アニオン量換算値(アニ
オン合計量)であるが、浸漬液に溶出した有機酸および
そのアニオン量を絶縁皮膜の総付着量で除した値(重量
%)で表したものである。ここで、総皮膜付着量は以下
のように算出される。
積)×(両面)×(枚数)=0.9g/m2 ×1000
0mm2 ×2×100枚=1.8g
機酸(本実施例ではシュウ酸)のアニオン合計量を皮膜
付着量の0.05%以下まで低減することにより、耐食
性に優れた絶縁皮膜付き電磁鋼板が得られた。
成し、Siを0.1重量%含有の無方向性電磁鋼板表面
に、焼き付け後の付着量が1.26g/m2 (膜厚で
0.7μm)となるように塗布した。
50秒間の範囲で処理剤を焼付けた後、表4に示す条件
にて水洗処理を行った。各試験片の皮膜中の耐食性試験
および残留有機酸およびそのアニオン量の測定を行っ
た。測定方法は実施例1の方法と同じである。
くとり、かつ処理剤中の還元剤添加量を低く抑えること
で疵部の耐食性が良好となる。さらに水洗処理を行うこ
とで耐食性特に疵部耐食性が改善することがわかった。
の製造方法を適用することにより、特に扱い疵の出やす
いフルプロセスで使用される無方向性電磁鋼板の疵部耐
食性を向上させることができる。
シュウ酸アニオンに換算して、その合計量と疵部耐食性
の関係を示すグラフである。
Claims (4)
- 【請求項1】 電磁鋼板の表面に焼き付けられた樹脂を
含む絶縁皮膜中に含まれる残留有機酸および/またはそ
のアニオンの合計がシュウ酸アニオン量換算で絶縁皮膜
付着量の0.05重量%以下であることを特徴とする耐
食性に優れた絶縁皮膜付き電磁鋼板。 - 【請求項2】 絶縁皮膜がクロム酸およびその塩ならび
に重クロム酸およびその塩のうち少なくとも一種の化合
物をクロム酸換算で30〜80重量%と、2価または3
価の金属の酸化物および/または水酸化物より選ばれる
一種あるいは複数種の化合物を5〜40重量%と、有機
樹脂を5〜30重量%とを含有することを特徴とする請
求項1に記載の耐食性に優れた絶縁皮膜付き電磁鋼板。 - 【請求項3】 絶縁皮膜の構成成分が溶解・分散した表
面処理剤を、電磁鋼板の表面に塗布し、焼き付けて絶縁
皮膜を形成させた後、その電磁鋼板を水洗することによ
り、絶縁皮膜中に含まれる残留有機酸および/またはそ
のアニオンの合計をシュウ酸アニオン量換算で絶縁皮膜
の付着量の0.05重量%以下とすることを特徴とする
耐食性に優れた絶縁皮膜付き電磁鋼板の製造方法。 - 【請求項4】 クロム酸およびその塩あるいは重クロム
酸およびその塩から選ばれる少なくとも一種の化合物
と、2価または3価の金属の酸化物および/または水酸
化物より選ばれる一種あるいは複数種の化合物と、有機
樹脂エマルジョンと、有機還元剤とを含有する絶縁皮膜
表面処理剤を、電磁鋼板の表面に塗布し、焼き付けて絶
縁皮膜を形成させた後、その電磁鋼板を水洗することに
より、絶縁皮膜中に含まれる残留有機酸および/または
そのアニオンの合計をシュウ酸アニオン量換算で絶縁皮
膜付着量の0.05重量%以下とすることを特徴とする
耐食性に優れた絶縁皮膜付き電磁鋼板の製造方法。
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