JP3471642B2 - 絶縁皮膜形成用処理液と絶縁皮膜形成方法 - Google Patents

絶縁皮膜形成用処理液と絶縁皮膜形成方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、特に電磁鋼板の表
面処理に適した絶縁皮膜形成用処理液と電磁鋼板表面に
絶縁皮膜を形成する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】珪素鋼からなる電磁鋼板は、モーターや
トランス等の電気機器用の鉄芯材として使用されてい
る。電磁鋼板には、方向性と無方向性のものがあり、ま
た製造メーカーで完全に磁気特性を付与したフルプロセ
ス製品と、使用者の適切な熱処理により本来の磁気特性
が得られるセミプロセス製品とがある。セミプロセス製
品は、打抜き後の電磁鋼板に、加工歪みの除去と磁気特
性の向上を目的として歪取り焼鈍を施すことが前提とな
っている。フルプロセス製品の場合、特に無方向性電磁
鋼板では、加工歪みはそれほど大きくならないので、歪
取り焼鈍をしないで使用することがほとんどである。
【0003】電気機器用の鉄芯は、予め表面に絶縁皮膜
を形成したおいた電磁鋼板を所定の形に打ち抜き、積層
した後、溶接またはかしめにより組み立てられる。電磁
鋼板の表面に絶縁皮膜を形成するのは、積層された鋼板
同士の導通(これは渦電流損の増大を招く)を防止する
ためである。この絶縁皮膜には、渦電流損を抑制するの
に有効な優れた電気絶縁性のほか、打ち抜き性、溶接
性、耐食性等に優れていることが求められ、さらに歪取
り焼鈍する場合にはそれに耐える耐熱性も必要である。
【0004】電磁鋼板の絶縁皮膜の形成は、通常は電磁
鋼板の製造メーカーにより行われる。即ち、電磁鋼板の
製造ラインの最終工程として絶縁皮膜の形成を行い、絶
縁皮膜を形成した電磁鋼板をコイルとして使用者に出荷
する。これを購入した使用者は、まずスリット工程でコ
イルを適当な長さに切断した後、上記のように打ち抜き
工程、積層工程、溶接またはかしめによる組立て工程、
さらに切削工程を経て、製品 (鉄芯) を製造する。前述
したように、打ち抜き工程後の適当な時点で歪取り焼鈍
が施される場合もある。
【0005】このように、電磁鋼板は使用者が製品化す
るまでに多数の工程を経るため、鋼板表面の絶縁皮膜に
すり疵や扱い疵 (以下単に疵と称する) が入ることがあ
り、それらの疵を基点として錆が発生することがある。
従って、疵部耐食性の向上も求められている。
【0006】電磁鋼板の絶縁皮膜、特に無方向性電磁鋼
板の絶縁皮膜は、重クロム酸塩と有機樹脂とを主成分と
する溶液に、重クロム酸塩の6価クロムを3価クロムに
還元するための有機還元剤を含有させた処理液から形成
された、打ち抜き性が改善された無機−有機複合皮膜が
主流となっている (日本鉄鋼協会主催、第155, 156回西
山記念技術講座「軟磁性材料の最近の進歩」テキスト、
181 頁、平成7年7月1日発行を参照) 。有機還元剤と
してはアルコール類が一般に使用され、エタノールなど
の1価アルコールも使用できるが、通常はエチレングリ
コール、グリセリン、1,4 −ブタンジオール、ポリエチ
レングリコールなどの多価アルコールがが使用される。
しかし、上記処理液から形成された無機−有機複合皮膜
は、傷部の耐食性が劣るという欠点があった。
【0007】この絶縁皮膜の疵部耐食性が劣る原因の1
つとして、絶縁皮膜の焼付け不足が挙げられる。この場
合、焼付け温度を例えば300 ℃より高温にすると、疵部
耐食性は向上する。しかし、焼付け温度をこのように高
くすると、絶縁皮膜中の有機樹脂の一部が熱分解し、絶
縁皮膜の密着性が低下するので、打ち抜き後の耐食性や
歪取り焼鈍後の耐食性はかえって低下する。また、高い
焼付け温度は、生産速度を低減させ、生産コストを増大
させる点でも好ましくない。
【0008】耐食性を改善する手段として、特開昭59−
116382号公報には、上記処理液にリン酸塩を添加するこ
とが有効であることが開示されている。しかし、リン酸
塩を添加した処理液では、焼付け温度が低いと、生成し
た絶縁皮膜の吸湿性が増加し、それに伴って耐食性も劣
化するので、焼付け温度を高くする必要があり、根本的
な解決策とはならない。
【0009】特開平3−243780号公報には、シランカッ
プリング剤を使用することにより、皮膜の耐疵付き性を
改善し、併せて疵部の耐食性を向上させることが記載さ
れている。しかし、シランカップリング剤は高価な薬剤
であるので、その使用は製造コストの面から好ましくな
い。
【0010】特開平3−53078 号公報には、無水クロム
酸および重クロム酸塩の少なくとも1種と、2価または
3価金属の酸化物、水酸化物または炭酸塩とを含む無機
系水溶液中に、ポリエチレングリコールとコハク酸およ
び/またはアジピン酸とからなる還元剤と、有機樹脂と
を添加した処理液を用いて、歪取り焼鈍後の耐食性に優
れた絶縁皮膜を形成することが開示されている。しか
し、この場合も焼付けは300 ℃を超える高い温度で行っ
ている。また、歪取り焼鈍を行わない場合は、耐食性が
十分に確保できない。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、電磁鋼板用
絶縁皮膜の焼付け温度を上昇させず、また高価な薬剤を
使用せずに、フルプロセス型無方向性電磁鋼板のように
歪取り焼鈍を行わない電磁鋼板についても、疵部耐食性
に優れた絶縁皮膜を形成することができる絶縁皮膜形成
用処理液と、それを用いた絶縁皮膜の形成方法を提供す
ることを課題とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、疵部耐食
性を左右する因子について調査したところ、通常の電磁
鋼板の製造ラインの絶縁被膜の焼付け温度範囲である 2
00〜300 ℃で焼付けた絶縁皮膜に生じた疵部の耐食性
は、6価クロムを3価クロムに還元するため処理液に添
加した有機還元剤 (以下、単に還元剤と称する) の種類
に大きく依存することを見出した。
【0013】有機還元剤として一般に用いられているア
ルコール系化合物では、焼付け温度が300 ℃より低い場
合、十分な疵部耐食性を得ることができない。特開平3
−53078 号公報に提案されているように、還元剤として
ポリエチレングリコールに脂肪族ジカルボン酸 (コハク
酸またはアジピン酸) を併用しても、やはり耐食性を確
保するため、300 ℃より高温の焼付け温度を採用してい
る。
【0014】即ち、官能基としてアルコール性水酸基の
みを有する1価または多価アルコール類を有機還元剤と
して使用した場合には、焼付け温度を300 ℃より高くし
ないと、良好な疵部耐食性を確保することができない。
前述したように、このような高い焼付け温度では有機樹
脂の一部が熱分解し、皮膜の密着性が低下し、また打ち
抜き加工後や歪取り焼鈍後の耐食性が劣化する。
【0015】そこで、焼付け時に有機樹脂を分解させな
い低い温度 (例、300 ℃未満) で焼付けた場合に、フル
プロセス型無方向性電磁鋼板のように歪取り焼鈍を行わ
なくても焼付け不足とならずに優れた疵部耐食性を確保
でき、しかも歪取り焼鈍にも耐える耐熱性を有してい
て、歪取り焼鈍後の耐食性も十分な絶縁皮膜を得るべく
探求を重ねた。その結果、アルコール性水酸基とアミノ
基とを同一分子内に有する有機還元剤を使用すること
で、この目的を達成できることを見出した。
【0016】本発明により、「無水クロム酸、クロム酸
塩および重クロム酸塩から選ばれた少なくとも1種のク
ロム化合物が溶解した水溶液中に、該クロム化合物のCr
O3換算量100 重量部当たりの量で、分子内にアミノ基と
アルコール性水酸基とを有する有機還元剤20〜120 重量
部と、固形分として20〜80重量部の水性有機樹脂、0.2
重量部以下の界面活性剤、とを含有することを特徴とす
る無機−有機複合絶縁皮膜形成用処理液」が提供され
る。
【0017】この処理液は、無機成分として、上記のク
ロム化合物に加えて、さらにホウ酸、コロイド状アルミ
ナおよびコロイド状シリカから選ばれた少なくとも1
種、および/または2価または3価金属の酸化物、水酸
化物、炭酸塩、リン酸塩およびホウ酸塩から選ばれた少
なくとも1種、を含有していてもよい。
【0018】また、有機還元剤は、上記のアミノ基とア
ルコール性水酸基とを有する化合物に加えて、従来より
使われてきたアルコール、ジカルボン酸、ヒドロキシカ
ルボン酸といった他の有機還元剤も併用できる。その場
合には、還元剤として用いてアミノ基とアルコール性水
酸基とを有する化合物の量は2〜30重量部と少なくする
ことができる。
【0019】本発明はまた、「上記の絶縁皮膜形成用処
理液を、電磁鋼板の少なくとも片面に塗布した後、加熱
して焼付けを行うことを特徴とする、電磁鋼板に無機−
有機複合絶縁皮膜を形成する方法」も提供する。この方
法における焼付け温度 (最高到達板温度、以下同じ)
は、好ましくは300 ℃未満である。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明の絶縁皮膜形成用処理液
は、(a) クロム化合物を含む無機成分の水溶液(以下無
機水溶液) 中に、(b) 有機還元剤と、(c) 水性有機樹脂
とを含有する。これらの各成分についてまず説明する。
【0021】(a) 無機水溶液 無機水溶液は、無水クロム酸、クロム酸塩および重クロ
ム酸塩から選ばれた少なくとも1種のクロム化合物を含
有する。クロム酸または重クロム酸イオンを含有する水
溶液は、耐食性に優れた無機皮膜を形成することができ
る。クロム酸塩または重クロム酸塩としては、2価金属
または3価金属との水溶性の塩を使用することが好まし
い。ナトリウム塩やカリウム塩 (例、クロム酸カリウ
ム、重クロム酸カリウム、重クロム酸ナトリウム) を使
用すると、吸湿性があるため耐食性が低下する傾向があ
る。好ましいクロム酸および重クロム酸塩は、Al、Mg、
Ca、Zn等との塩である。例えば、クロム酸ストロンチウ
ムやクロム酸バリウムは難溶性であるので使用できな
い。クロム化合物として好ましいのは、溶解度が比較的
高い、クロム酸、クロム酸マグネシウム、クロム酸亜鉛
である。
【0022】無機水溶液は、絶縁皮膜の耐熱性を向上さ
せる目的で、硼酸、コロイド状アルミナ、およびコロイ
ド状シリカから選ばれた少なくとも1種の無機成分 (以
下、耐熱性付与成分という) をさらに含有していてもよ
い。従って、無機水溶液はコロイド水溶液となる場合を
含む。コロイド状アルミナおよびシリカは、気相法で製
造されたものより、湿式法で製造されたもの (即ち、ア
ルミナゾルおよびシリカゾル、シリカゾルはコロイダル
シリカともいう) の方が、水溶液中での分散性に優れて
いるので好ましい。
【0023】この耐熱性付与成分を添加すると、絶縁皮
膜には歪取り焼鈍にも耐える耐熱性が付与され、歪取り
焼鈍後の耐食性を確保することができる。従って、セミ
プロセス型電磁鋼板のように、打ち抜き加工後に歪取り
焼鈍を行う場合には、無機水溶液中に耐熱性付与成分を
含有させることが好ましい。しかし、フルプロセス型の
無方向性電磁鋼板のように、打ち抜き加工後の歪取り焼
鈍を行わない場合には、絶縁皮膜の耐熱性は特に必要な
いので、耐熱性付与成分の添加は必要ない。
【0024】無機水溶液はさらに、pHを調整するため
に、Al、Mg、Ca、Zn等といった2価または3価金属の酸
化物、水酸化物、炭酸塩、リン酸塩およびホウ酸塩から
選ばれた少なくとも1種の無機成分 (以下、2価/3価
金属化合物という) を含有していてもよい。例えば、ク
ロム化合物がクロム酸を含有する場合、処理液のpHが小
さくなりすぎるので、少なくとも1種の2価/3価金属
化合物を添加することが好ましい。添加する化合物は、
無機水溶液中で可溶性のものであれよい。一方、クロム
化合物がクロム酸を含有しておらず、クロム酸塩および
/または重クロム酸塩だけからなる場合には、2価/3
価金属化合物は添加しなくてもよい。
【0025】無機成分の割合は、次の範囲内とすること
が好ましい。クロム化合物は、処理液1000重量部に対し
て30〜200 重量部、特に70〜160 重量部の範囲内の量で
ある。30重量部より少ないと、絶縁皮膜の耐食性が確保
できず、さらには不健全な皮膜しか成膜されない場合も
ある。200 重量部を超えると、処理液の安定性が低下
し、可使用寿命が短くなることがある。
【0026】絶縁皮膜に耐熱性を付与したい場合、耐熱
性付与成分は、処理液1000重量部に対して10〜100 重量
部、特に15〜50重量部の範囲内の量で添加する。添加量
が少なすぎると所望の耐熱性が得られず、多すぎると絶
縁皮膜の耐食性が低下する上、処理液の安定性や成膜性
が低下することがある。2価/3価金属化合物はpH調整
に必要な量だけ添加する。この化合物の添加量は、一般
に処理液1000重量部に対して100 重量部以下であろう。
【0027】(b) 有機還元剤 本発明では、有機還元剤として、分子内にアミノ基とア
ルコール性水酸基とを有する化合物 (以下、アミノアル
コール化合物という) を用いる。それにより、300 ℃未
満の低温焼付けでも、疵部耐食性に優れた絶縁皮膜を形
成することが可能となる。この点については次のように
推測される。
【0028】低温焼付けでは焼付後の絶縁皮膜中に還元
剤残渣の残存が避けられない。有機還元剤が、従来のよ
うにアルコール、特に多価アルコールであると、皮膜中
に残存した還元剤残渣の吸湿性が大きいため、低温焼付
けの場合には疵部耐食性が低下する。特開平3−53078
号でアルコールと併用しているジカルボン酸類も、やは
り吸湿性が大きいので、同様の結果となる。
【0029】しかし、分子内にアルコール性水酸基に加
えてアミノ基を有するアミノアルコール化合物を有機還
元剤として使用すると、この還元剤は吸湿性が小さいた
め、低温焼付けで形成された絶縁皮膜に還元剤残渣が残
存しても、皮膜の吸湿性が小さくなり、疵部耐食性が向
上する。そのため、300 ℃未満の低温焼付けでも十分な
疵部耐食性を確保することができる。
【0030】アミノアルコール化合物の例としては、こ
れらに限られるものではないが、2−(2'−アミノエチ
ルアミノ) エタノール、2−アミノ−2−エチル−1,3
−プロパンジオール、2−アミノエタノール、2−アミ
ノ−1−プロパノール、2−アミノ−2−ヒドロキシル
メチル−1,3 プロパンジオール、2−アミノ−2−メチ
ル−1−プロパノール、2−アミノ−2−メチル−1,3
−プロパンジオール等が挙げられる。これらの化合物で
はいずれもアミノ基が第一級アミノ基であるが、アミノ
基は第二級アミノ基または第三級アミノ基でもよい。
【0031】本発明の処理液における還元剤のアミノア
ルコール化合物の含有量は、使用する化合物種によって
も異なるが、一般に処理液中 (即ち、前記無機水溶液
中) のクロム化合物のCrO3換算量100 重量部当たりの量
で、20〜120 重量部、好ましくは30〜90重量部の範囲内
である。20重量部未満であると、6価クロムの還元が焼
付け中に十分に進行せず、絶縁皮膜の耐食性が低下し、
膜の健全性も劣る。120重量部を超えると、還元剤が過
剰すぎて、かえって密着性や疵部耐食性が劣化する。
【0032】従来のように有機還元剤がアルコール類
(即ち、アミノ基を含有せず、アルコール性水酸基のみ
を含有する化合物) からなる場合には、前述したよう
に、低温焼付けで疵部耐食性が低下する。しかし、本発
明に従って、有機還元剤としてアミノアルコール化合物
を用いる場合には、従来のアルコール類などの他の還元
剤をある程度併用しても、低温焼付けにおける疵部耐食
性の向上という本発明の効果をそれほど阻害しないこと
が判明した。それにより、一般にアルコール類に比べて
高価であるアミノアルコール化合物の使用量を低減する
ことができ、コストを節約できる。他の有機還元剤とし
ては、アルコール類、特にグリコール等の多価アルコー
ルが耐食性の点で好ましいが、ジカルボン酸(例、コハ
ク酸、アジピン酸等)やヒドロキシカルボン酸(例、酒
石酸等)も使用できる。
【0033】しかし、アミノアルコール化合物以外の他
の有機還元剤の量が多すぎると、本発明の効果が著しく
損なわれるようになるので、処理液中のクロム化合物の
CrO3換算量100 重量部当たりの量で、アミノアルコール
の量 (X)(重量部) と、それ以外の他の有機還元剤の還
元剤の量 (Y)(重量部) が、次の(1) 式と(2) 式を満た
すことが好ましい。
【0034】 −X+30≦3Y≦−2X+120 ・・・(1) 2≦X≦30 ・・・(2) −X+30>3Yになると有機還元剤の量が少なすぎ、焼
付けにより皮膜中の6価クロムをすべて3価クロムに還
元できないことがある。一方、3Y>−2X+120 にな
ると、有機還元剤が過剰となるため、絶縁皮膜の密着性
が低下し、疵部耐食性が不芳となることがある。2>X
であると、低温焼付けで皮膜中に残存する還元剤残渣の
吸湿性が大きくなり、低温焼付けでは十分な疵部耐食性
が得られなくなる。X>30であると、アミノアルコール
化合物の単独使用でも十分に還元が進行するため、アル
コール等の他の有機還元剤の併用は、コストが高くつく
だけであり、また有機還元剤が過剰になって密着性がか
えって低下する場合もあるので、無意味である。
【0035】(c) 水性有機樹脂 有機樹脂としては、無機水溶液中に容易に均一分布させ
ることができる水性有機樹脂 (即ち、水溶性または水分
散性 (エマルジョン型) の有機樹脂) を使用する。この
有機樹脂は、従来より電磁鋼板の絶縁皮膜形成用処理液
に使用されてきたものと同様でよい。
【0036】水性有機樹脂の樹脂系は、例えば、エポキ
シ系、メラミン系、フェノール系、ポリエステル系、ア
クリル系、アクリル−スチレン系、酢酸ビニル系、シリ
コーン系、フッ素系等のいずれでもよく、2種類以上併
用してもかまわない。エマルジョン樹脂の場合の粒子径
は0.05〜0.5 μm程度が適当である。
【0037】水性有機樹脂は、処理液中 (即ち、上記無
機水溶液中) のクロム化合物のCrO換算量100
重量部当たりの樹脂固形分量 (Z) が5〜100 重量部と
なる割合で処理液中に存在させる。即ち、Zは次の(3)
式を満たす。
【0038】5≦Z≦100 ・・・(3) 有機樹脂量Zが5重量部未満であると、良好な打ち抜き
性が得られず、100 重量部を超えるとテンションパッド
での絶縁皮膜の粉価や溶接性の極端な劣化を引き起こ
す。Zの好ましい範囲は、15〜80重量部である。
【0039】本発明の絶縁皮膜形成用処理液は、上述し
たクロム化合物を含有する無機水溶液に、アミノアルコ
ールのみからなるか、またはさらにアルコール等の他の
化合物を併用した有機還元剤を溶解させ、さらに水性有
機樹脂を添加して均質に混合することにより調製するこ
とができる。有機還元剤は、最初に全量を添加してもよ
いが、使用直前に添加するか、或いは一部を最初に添加
し、使用直前に残りを添加してもよい。
【0040】本発明の処理液は、少量であれば上述した
成分以外の添加剤を含有することもできる。そのような
添加剤の例として、界面活性剤、シランカップリング
剤、流動性調整剤、皮張り防止剤などがある。界面活性
剤としてはノニオン系界面活性剤が好ましい。好ましい
界面活性剤の例は、アデカプルロニックTML.P.F.シリー
ズ (ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレン−ポリ
オキシエチレン系ノニオン界面活性剤、以下プルロニッ
ク系界面活性剤という) であり、これは添加量範囲に対
する発泡−樹脂固化を抑制する性能に優れている。
【0041】本発明の処理液を用いて、常法に従って電
磁鋼板の片面または両面に処理液を塗布し、加熱して塗
膜を焼付けることにより絶縁皮膜を形成することができ
る。電磁鋼板は特に制限されず、方向性と無方向性のい
ずれでもよく、また歪取り焼鈍が必要なセミプロセス型
と、必ずしも必要ないフルプロセス型のいずれでもよ
い。
【0042】絶縁皮膜の形成は、前述したように電磁鋼
板の製造ライン内で電磁鋼板の鋼帯に対して連続的に行
われることが多いが、予め切断した電磁鋼板に絶縁皮膜
を形成することももちろん可能である。製造ライン内で
絶縁皮膜を形成する場合には処理液の塗布は通常はロー
ル塗装により行われるが、他の塗布法も採用できる。
【0043】塗布後の焼付けは300 ℃未満の温度での低
温焼付けとすることが好ましい。本発明では、有機還元
剤の吸湿性が低いため、このような低温焼付けにより有
機還元剤残渣が皮膜中に残存しても、疵部耐食性に優れ
た絶縁皮膜を形成することができる。絶縁皮膜の膜厚は
0.1〜2.0 μm、特に0.15〜1.0 μmの範囲が適当であ
る。焼付け時間は、焼付け温度、還元剤の種類、塗布厚
み等により異なるが、一般には10〜120 秒の範囲内であ
ろう。
【0044】こうして絶縁皮膜を形成した電磁鋼板は、
前述したように加工が施され、鉄芯などに製品化され
る。この加工中に歪取り焼鈍を行う場合には、前述した
ように処理液中に耐熱性付与成分としてホウ酸やコロイ
ド状のアルミナもしくはシリカを含有させておくことが
好ましい。それにより、歪取り焼鈍後も良好な耐食性を
保持することができる。
【0045】
【実施例】(実施例1)下記成分からなるエマルジョン
樹脂含有無機水溶液に、有機還元剤として2−アミノエ
タノールを、液中のクロム化合物のCrO3換算量100 重量
部に対して20〜120 重量部の範囲の量で添加して、絶縁
皮膜形成用処理液を調製した。
【0046】
【0047】(比較例1)比較のために、実施例1と同じ
有機還元剤を用いて、その添加量(クロム化合物のCrO3
換算量100 重量部あたり)を本発明の範囲外である0〜
15重量部または140〜200 重量部の範囲内とした以外は
実施例1と同様にして、絶縁皮膜形成用処理液を調製し
た。
【0048】実施例1および比較例1で調製した各処理
液を、Siを2.0 wt%含有する無方向性電磁鋼板の片面
に、乾燥後の膜厚が0.5 μmとなるようにバーコータで
塗布した後、オーブン加熱により最高到達板温度270 ℃
で45秒間の焼付けを行って絶縁皮膜を形成した。
【0049】こうして得られた絶縁皮膜を有する電磁鋼
板の試験片を用いて、耐食性試験、疵部耐食性試験、密
着性試験を次の要領で行った。これらの試験結果を、有
機還元剤の添加量 (添加した重量部およびCrO3 100重量
部当たりの重量部) と一緒に表1に示す。
【0050】[耐食性試験]絶縁皮膜を施した電磁鋼板の
試験片を、50℃、95%RHに調整した恒温恒湿槽内に400
間曝露した後、表面錆の面積率を目視で測定した。
【0051】[疵部耐食性試験]試験片の絶縁皮膜に、地
鉄に達する深さの長さ50 mm の疵を5本付け、50℃、95
%RHに調整した恒温恒湿槽内に100 時間曝露し、表面の
発生した錆の個数を数え、この個数で疵部耐食性を以下
のように評価した: ◎ 錆の個数が0個、 ○ 錆の個数が1〜10個、 △ 錆の個数が11〜30個、 × 錆の個数が31〜50個、 ×× 錆の個数が51個以上。
【0052】[密着性試験]直径5mmの鋼の丸棒に、絶縁
皮膜を施した面が外側 (凸部) になるように試験片を一
重に巻き付け、表面の絶縁皮膜のテープ剥離を行い、剥
離した皮膜の面積率を目視で求めた。
【0053】
【表1】
【0054】表1からわかるように、アミノアルコール
化合物からなる有機還元剤の量が、CrO3 100重量部に対
して20重量部未満より少ないと、6価クロムの3価クロ
ムへの還元が充分に行われず、絶縁皮膜の密着性と耐食
性がともに不十分であった。有機還元剤の量が120 重量
部を超えても、密着性と耐食性がやはり劣化した。これ
に対し、この有機還元剤の量がCrO3 100重量部に対して
20〜120 重量部の範囲内であると、270 ℃という低温焼
付けであるにもかかわらず、耐食性、疵部耐食性、およ
び密着性がすべて良好であった。
【0055】(実施例2)下記成分からなるエマルジョン
樹脂含有無機水溶液に、有機還元剤として2−アミノ−
2−メチル−1,3 プロパンジオール (AMPD) を、液中の
クロム化合物のCrO3換算量100 重量部に対する重量部で
表2に示す量で添加し、絶縁皮膜形成用処理液を調製し
た。
【0056】
【0057】(比較例2)比較のために、有機還元剤とし
て、従来のアルコール類であるエチレングリコール (E
G) またはグリセリン (GL) を使用して、実施例2と同
様に処理液を調製した。
【0058】実施例2および比較例2で調製した各処理
液を、Siを2.0 wt%含有する無方向性電磁鋼板の片面
に、乾燥後の膜厚が0.5 μmとなるようにバーコータで
塗布した後、オーブン加熱により最高到達板温度270 ℃
で45秒間の焼付けを行って絶縁皮膜を形成した。比較例
2の処理液については、焼付け温度を300 ℃および340
℃に変化させて、同様に絶縁皮膜を形成した。
【0059】こうして得られた絶縁皮膜を有する電磁鋼
板の試験片を用いて、耐食性と疵部耐食性と密着性を実
施例1と同様に評価した。また、歪取り焼鈍後の耐食性
試験も次のように実施した。これらの試験結果を、有機
還元剤の種類と添加量 (添加した重量部およびCrO3 100
重量部当たりの重量部) および焼付け温度と一緒に、表
2に示す。
【0060】[歪取り焼鈍後の耐食性試験]絶縁被膜を有
する電磁鋼板の試験片を、窒素雰囲気中、750 ℃2時間
焼鈍した後、50℃、80%RHに調整した恒温恒湿槽内に15
日間曝露し、暴露後の表面錆の面積率を目視で測定す
る。
【0061】
【表2】
【0062】表2からわかるように、本発明に従ってア
ミノアルコール化合物からなる有機還元剤を適正量添加
した処理液を用いると、300 ℃より低い焼付け温度でも
良好な耐食性、疵部耐食性、歪取り焼鈍後の耐食性を有
する絶縁皮膜を形成できた。これに対し、エチレングリ
コールやグリセリンといった多価アルコール類を還元剤
として使用した場合には、良好な耐食性または疵部耐食
性を得るには、300 ℃以上の高温焼付が必要であるが、
そうすると歪取り焼鈍後の耐食性が劣化するので、歪取
り焼鈍を行う場合には絶縁皮膜の性能が劣化する。ま
た、歪取り焼鈍を行わない場合でも、焼付け温度が高い
のは経済的に不利である。
【0063】(実施例3)下記成分からなるエマルジョン
樹脂含有無機水溶液に、有機還元剤として、2−アミノ
−2−メチル−1,3 プロパンジオール(AMPD)とエチレン
グリコール(EG)の両者を、それぞれ量を変化させながら
添加して、絶縁皮膜形成用処理液を調製した。
【0064】 調製した各処理液を、Siを2.0 wt%含有する無方向性電
磁鋼板の片面に、乾燥後の膜厚が0.5 μmとなるように
バーコータで塗布した後、オーブン加熱により最高到達
板温度270 ℃で35秒間の焼付けを行って絶縁皮膜を形成
した。
【0065】得られた絶縁皮膜を有する電磁鋼板の試験
片を用いて、疵部耐食性を実施例1と同様に評価した。
疵部耐食性の試験結果を、2−アミノ−2−メチル−1,
3 プロパンジオール (AMPD) およびエチレングリコール
(EG) の添加量 (CrO3 100重量部当たりの重量部) をそ
れぞれ横軸および縦軸にとって、図1に示す。なお図中
の記号は、前述した疵部耐食性試験における評価基準と
同様である。また、図中の「■」は、6価クロムの還元
が完全に進行せず、皮膜中に茶色あるいは黄色部が残存
したことを示している。
【0066】図1から分かるように、アルコールである
EGだけを有機還元剤として使用した場合には、低温焼付
けでは十分な疵部耐食性が得られない。アミノアルコー
ルであるAMPDを併用することで、疵部耐食性の改善が可
能となる。疵部耐食性の改善が可能な範囲を図中に破線
で囲んだ。この範囲は、前述した(1) 式および(2) 式で
規定された範囲に対応する。即ち、有機還元剤としてア
ルコールとアミノアルコールとを併用する場合には、ア
ミノアルコールの割合を低減させることができ、アルコ
ールを使用しても、低温焼付けで十分な疵部耐食性を得
ることが可能となる。
【0067】(実施例4)下記成分からなる3種類の絶縁
皮膜形成用処理液を調製した。
【0068】
【0069】
【0070】(比較例3)下記成分からなる2種類の絶縁
皮膜形成用処理液を調製した。
【0071】
【0072】実施例4および比較例3の絶縁皮膜形成用
処理液の耐食性、疵部耐食性および密着性を実施例1と
同様に試験した結果を、次の表3にまとめて示す。
【0073】
【表3】
【0074】ホウ酸やシリカを含有させない処理液、或
いは2価または3価金属化合物を含有する、本発明に係
る実施例4の処理液でも好結果を得ることができた。一
方、有機還元剤がアミノアルコールではない比較例3で
は、比較例2と同様に、どの試験項目も不十分な結果と
なった。
【0075】
【発明の効果】本発明の絶縁被膜形成用処理液を用いて
電磁鋼板の表面に絶縁皮膜を形成すると、300 ℃未満の
温度での低温焼付けで、耐食性、疵部耐食性、密着性に
優れた絶縁皮膜を得ることができる。従って、本発明に
より、歪取り焼鈍を行わない、フルプロセス型の無方向
性電磁鋼板の耐食性、特に疵部耐食性を向上させること
ができる。
【0076】また、300 ℃以上の高温焼付けでは歪取り
焼鈍後の耐食性の劣化が著しいが、本発明によれば低温
焼付けでよいので、歪取り焼鈍後の耐食性を良好に保持
できる。従って、本発明の処理液は歪取り焼鈍を行う電
磁鋼板に対しても適用することができ、それにより歪取
り焼鈍後の耐食性の劣化を避けることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】処理液への2−アミノ−2−メチル−1,3 プロ
パンジオール添加量とエチレングリコール添加量 (いず
れも液中のクロム化合物のCrO3換算量 100重量部当たり
の重量部) と、絶縁皮膜の疵部耐食性との関係を示す図
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C23C 22/00 - 22/86 H01F 41/02

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 無水クロム酸、クロム酸塩および重クロ
    ム酸塩から選ばれた少なくとも1種のクロム化合物が溶
    解した水溶液中に、分子内にアミノ基とアルコール性水
    酸基とを有する化合物と他の化合物とからなる有機還元
    剤および水性有機樹脂を、クロム化合物のCrO3換算量10
    0 重量部当たり、次の(1) 〜(3) 式を満たす量で含有す
    ることを特徴とする無機−有機複合絶縁皮膜形成用処理
    液。 −X+30≦3Y≦−2X+120 ・・・(1) 2≦X≦30 ・・・(2) 5≦Z≦100 ・・・(3) X:有機還元剤中の分子内にアミノ基とアルコール性水
    酸基とを有する化合物の量 (重量部) 、 Y:有機還元剤中の他の化合物の量 (重量部) 、 Z:水性有機樹脂の固形分量 (重量部) 。
  2. 【請求項2】 さらにホウ酸、コロイド状アルミナおよ
    びコロイド状シリカから選ばれた少なくとも1種の無機
    成分を含有する、請求項1記載の無機−有機複合絶縁皮
    膜形成用処理液。
  3. 【請求項3】 さらに、2価または3価金属の酸化物、
    水酸化物、炭酸塩、リン酸塩およびホウ酸塩から選ばれ
    た少なくとも1種の無機成分を含有する請求項1および
    のいずれか1項に記載の無機−有機複合絶縁皮膜形成
    用処理液。
  4. 【請求項4】 請求項1ないしのいずれか1項に記載
    の絶縁皮膜形成用処理液を、電磁鋼板の少なくとも片面
    に塗布した後、加熱して焼付けを行うことを特徴とす
    る、電磁鋼板に無機−有機複合絶縁皮膜を形成する方
    法。
  5. 【請求項5】 焼付け温度が300 ℃未満である、請求項
    記載の方法。
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