JP3334081B2 - 複合糸の製造方法、及びその複合糸 - Google Patents

複合糸の製造方法、及びその複合糸

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雅昭 五十部
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  • Spinning Or Twisting Of Yarns (AREA)
  • Yarns And Mechanical Finishing Of Yarns Or Ropes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、一般織物や編物用の複
合糸に関するものである。
【0002】
【従来の技術】衣料用の糸としては、近年、消費ニーズ
の多様化にともない、新しい審美性あるいは感性を有す
る糸が求められている。その一つに杢調糸がある。その
製造方法としては、混紡による杢調、撚糸による杢調、
エアー交絡による杢調などがあるが、いずれも規則的或
いは全くのランダムであり、自然な手作り状態のものが
得られなかった。
【0003】
【本発明の目的】本発明は、自然な杢調感をもった糸を
提供することにある。
【0004】
【問題点を解決するための手段】本発明は、精紡機を用
いて短繊維からなる2本の繊維束をドラフトして紡績糸
とする精紡工程において、片方の繊維束の供給速度を1
/fゆらぎに従って変化させ、他方の繊維束と合わせて
撚掛けすることを特徴とする、複合糸の製造方法、又
は、精紡機を用いて短繊維からなる2本の繊維束をドラ
フトして紡績糸とする精紡工程において、少なくとも片
方の繊維束の供給速度を大小の2段階に分け、一方の段
階の供給速度を1/fゆらぎの時間ピッチに従って変化
させ、他方の繊維束と合わせて撚掛けすることを特徴と
する、複合糸の製造方法、又は、短繊維からなる2本の
繊維束が配置された複合糸において、一方が複合糸の外
周に存在する箇所と存在しない個所が交互に現れ、存在
する箇所の長さ又は存在しない箇所の長さが1/fゆら
ぎに従って変化していることを特徴とする、複合糸、又
は、前記複合糸において、2本の繊維束の繊維は、異な
る色、又は異なる染色性を有していることを特徴とす
る、複合糸にある。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、図面を用いて本発明の実施
例を説明する。
【0006】<イ>精紡機 精紡機は、2本の粗糸から複合糸を製造でき、例えば図
1のように、ドラフト部1で粗糸311と312をドラ
フトすると共に、フロントローラ131と132に各々
粗糸311の繊維束321と312の繊維束322を供
給し、その後、スピンドル部4により複合糸33を撚
り、管糸34に巻き取るものである。ドラフト部1は、
バックローラ11、バックトップローラ11T、ミドル
ローラ12、エプロン12T、フロントローラ131、
132、及びフロントトップローラ131T、132T
を備えている。
【0007】<ロ>粗糸 粗糸の繊維は、木綿、麻、絹、羊毛などの天然繊維、レ
ーヨン、キュプラ、高強度再生セルロース繊維(例え
ば、商品名テンセル)などの再生繊維、ナイロン、ポリ
エステルなどの合成繊維などの短繊維及びその組み合わ
せが使用できる。そして、2本の粗糸の繊維は、異なる
色の繊維か、染色性の異なる繊維を使用できる。異なる
色は、繊維本来の色であってもよいし、染色した色でも
よい。
【0008】<ハ>フロントローラの駆動 フロントローラ131、132は、繊維束をドラフトす
るものであり、独立して駆動制御される。フロントロー
ラ131、132は、例えば図1のように、それに伴う
フロントトップローラ131T、132Tを有し、それ
ぞれのモータM231、232で駆動され、モータM2
31、232はそれぞれコントローラ221、222で
制御される。このコントローラ221、222は、1/
fゆらぎ信号21による駆動と、通常の一定速度の駆動
の切換を行う。コントローラ221、222の制御は、
例えば、片方の粗糸が1/fゆらぎ信号により供給され
ている場合、他方の粗糸は通常の一定速度(基準速度)
で供給され、1/fゆらぎを有する複合糸を製造できる。
【0009】<ニ>1/fゆらぎ信号 1/fゆらぎ信号は、時系列の信号のパワースペクトル
を分析すると、その周波数(f)の強度が周波数にほぼ
逆比例(1/fに比例)するものであり、これは、人体
の基本的なリズムの変動と関係し、自然な杢調感や手作
りのむら感を与えることができる。これを別の見方をす
ると、人間は同じ刺激を継続的に受けると飽きがくるこ
と、これとは逆にあまり変化の激しい刺激はかえって不
快感を伴うもので、この両者を適当にあわせもつゆらぎ
が1/fゆらぎである(例えば、特開平7−24313
7号公報参照)。
【0010】1/fゆらぎ信号は、乱数列に所定の個数
の係数を演算して作った数値列より求めることができ、
コンピュータなどを用いて、公知の方法で作成すること
ができる(例えば、前述の特開平7−243137号公
報参照)。
【0011】なお、1/fゆらぎとは、周波数成分fを
持つパワースペクトルが1/fkに比例するもので、k
が1付近の値を持つもの、及びこれに類似したスペクト
ルを持つものをいう。
【0012】
【実施例】以下に本発明の実施例を説明する。
【0013】<イ>繊維束の供給速度を1/fゆらぎで
変化させる場合 2本の粗糸311、312を図1のように供給する際、
2本共、通常のバックローラ11、ミドルローラ12を
通過した後、左右独立して動くフロントローラ131、
132とそれぞれに従って動くフロントトップローラ1
31T、132Tに2本の繊維束321、322を供給
する。
【0014】片方の繊維束は、供給速度を1/fゆらぎ
に従って変化させてドラフトし、他方の繊維束は、変化
させずに一定の供給速度でドラフトする。1/fゆらぎ
の変化例として図2(A)のように、フロントローラ1
31の表面速度1(一定の供給速度V0)に対して、フ
ロントローラ132の表面速度を1/fゆらぎで変化さ
せる。1/fゆらぎ信号は、例えば設定した供給速度の
変化幅(1.00と1.25の間)内で変化するように
規定する。
【0015】繊維束322をドラフトするフロントロー
ラ132の表面速度がフロントローラ131に対して
1.00の場合(図2(A)のL部において)、繊維束
321、322は同じ速度で供給されるため、ほぼ等間
隔で表面にあらわれ、例えば図2(B)のようになる。
【0016】それに対して、繊維束322をドラフトす
るフロントローラ132の表面速度がフロントローラ1
31に対して1.25の場合(図2(A)のM部におい
て)、繊維束322は繊維束321に対して細く、長く
なり、製造された複合糸33の外周に繊維束322が巻
き付いて露出し、例えば図2(C)のようになる。従っ
て、L部はフロントローラ131とフロントローラ13
2の速度差が零、M部は速度差が最大となっている。こ
の時、フロントローラ131のコントローラ221は変
化させないでコントロールをすることになる。
【0017】このように制御することにより、2本の繊
維束のパターンは、例えば図2のL部とM部のパターン
の間のパターンで1/fゆらぎ変化が生じており、繊維
束321と繊維束322に異色の繊維を使用すれば、自
然な杢調感を有する糸を得ることができる。また、この
複合糸を使用すると、自然な杢調感を有する織編物を得
ることができる。
【0018】また、繊維束321と繊維束322に染色
性の異なる異種の繊維を使用して複合糸とし、その後、
その複合糸を染色することによっても自然な杢調感を有
する糸を得ることができる。また、この場合、この染色
した複合糸を使用するか、又は、染色前の複合糸を使用
して織編物とし、その後、染色すれば、自然な杢調感を
有する織編物を得ることができる。
【0019】<ロ>繊維束の供給速度を1/fゆらぎの時
間ピッチで変化させる場合 2本の粗糸311、312を図1のように供給する際、
2本共、通常のバックローラ11、ミドルローラ12を
通過した後、左右独立して動くフロントローラ131、
132とそれぞれに従って動くフロントトップローラ1
31T、132Tに2本の繊維束321,322を供給
する。
【0020】少なくとも片方の繊維束の供給速度を2段
階で交互に変化させる。その際、一方の段階の供給時間
のピッチを1/fゆらぎに従って変化させる。他方の繊
維束の供給速度は、一定にしても、又は、その供給時間
のピッチを片方の繊維束とは逆の1/fゆらぎで変化さ
せてもよい。
【0021】2本の繊維束について、供給時間のピッチ
を1/fゆらぎに従って変化させる場合、例えば図3の
ように、一方の段階でフロントローラ131の表面速度
1に対して、フロントローラ132の表面速度を1.2
5とし、他方の段階でフロントローラ131の表面速度
1.25に対して、フロントローラ132の表面速度を
1とし、少なくとも一方の段階の供給時間を1/fゆら
ぎのピッチで変化させる。
【0022】フロントローラ131の表面速度が1.2
5の場合、図3のJ部のようにフロントローラ132
(表面速度1.0)の繊維束322に対して繊維束32
1は細く、長くなり、製造された複合糸33の外周に繊
維束321が巻き付いて露出する。それに対して、逆に
フロントローラ131の表面速度が1.0であり、フロ
ントローラ132の表面速度が1.25の場合、図3の
K部のように繊維束322が繊維束321に対して細
く、長くなり、製造された複合糸33の外周に繊維束3
22が巻き付く。
【0023】このようにして製造された複合糸33のパ
ターンを図3に示す。図3のパターンは、片方の繊維束
が外周に露出した部分321の長さが、20mm程度に
なるようにフロントローラ131、132の回転を制御
した場合で、しかも、フロントローラ132の表面速度
1.25の段階における供給時間を1/fゆらぎ(t
1、t2、t3、・・・)のピッチで変化させたもので
ある。
【0024】このように、2本の繊維束321、322
のパターンは、1/fゆらぎ変化が生じており、繊維束
321と繊維束322に異色の繊維又は染色性の異なる
異種の繊維を使用すれば、規則的でもなし、またランダ
ムでもない自然な杢調感を有する糸、又は織編物を得る
ことができる。
【0025】
【発明の効果】本発明は、次のような効果を得ることが
できる。 <イ>自然な杢調感をもった複合糸を得ることができ
る。 <ロ>本発明の複合糸を使用すると、規則的でもなく、
ランダムでもない、自然な杢調を有する織編物を得るこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】1/fゆらぎの複合糸を製造する精紡機の説明
【図2】片方の繊維束の供給速度を1/fゆらぎで変化さ
せた時の複合糸の説明図
【図3】2本の繊維束の供給速度を交互に、1/fゆら
ぎのピッチで変化させた時の複合糸の説明図
【符号の説明】
1・・・・ドラフト部 11・・・バックローラ 11T・・バックトップローラ 12・・・ミドルローラ 12T・・エプロン 131・・フロントローラ 132・・フロントローラ 131T・フロントトップローラ 132T・フロントトップローラ 21・・・1/fゆらぎ信号 221・・コントローラ 222・・コントローラ 311・・粗糸 312・・粗糸 321・・繊維束 322・・繊維束 33・・・複合糸 34・・・管糸 4・・・・スピンドル部
フロントページの続き (72)発明者 堀越 重男 愛知県岡崎市美合町字入込45 日清紡績 株式会社 美合工場内 審査官 吉澤 秀明 (56)参考文献 特許2917094(JP,B2) 特許2860443(JP,B2) 特許2964061(JP,B2) 特許2860455(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D01H 7/02 D01H 5/32 D02G 3/26 D02G 3/34

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】精紡機を用いて短繊維からなる2本の繊維
    束をドラフトして紡績糸とする精紡工程において、片方
    の繊維束の供給速度を1/fゆらぎに従って変化させ、
    他方の繊維束と合わせて撚掛けすることを特徴とする、 複合糸の製造方法。
  2. 【請求項2】精紡機を用いて短繊維からなる2本の繊維
    束をドラフトして紡績糸とする精紡工程において、少な
    くとも片方の繊維束の供給速度を大小の2段階に分け、
    一方の段階の供給速度を1/fゆらぎの時間ピッチに従
    って変化させ、他方の繊維束と合わせて撚掛けすること
    を特徴とする、 複合糸の製造方法。
  3. 【請求項3】短繊維からなる2本の繊維束が配置された
    複合糸において、一方が複合糸の外周に存在する箇所と
    存在しない個所が交互に現れ、存在する箇所の長さ又は
    存在しない箇所の長さが1/fゆらぎに従って変化して
    いることを特徴とする、 複合糸。
  4. 【請求項4】請求項3に記載の複合糸において、 2本の繊維束の繊維は、異なる色、又は異なる染色性を
    有していることを特徴とする、 複合糸。
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US11598027B2 (en) 2019-12-18 2023-03-07 Patrick Yarn Mills, Inc. Methods and systems for forming a composite yarn
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