JP3333653B2 - 加速度センサ - Google Patents

加速度センサ

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JP3333653B2 JP29594394A JP29594394A JP3333653B2 JP 3333653 B2 JP3333653 B2 JP 3333653B2 JP 29594394 A JP29594394 A JP 29594394A JP 29594394 A JP29594394 A JP 29594394A JP 3333653 B2 JP3333653 B2 JP 3333653B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は加速度センサに関するも
ので、より具体的には外部からの振動、衝撃を検知する
圧電型加速度センサに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の圧電セラミックスを用いた加速度
センサは、図23(A)のように板状の圧電素子1の上
におもり2を取り付け、外部からの加速度によりおもり
2に慣性力を発生させ、おもり2の慣性力により圧電素
子1に応力を与えて電圧を発生させ、発生電圧の大きさ
によって加速度を検知している。
【0003】より具体的には、平板状の圧電素子1は、
その剪断方向(図中矢印方向)に分極されるとともに、
その上下両面には、それぞれ全面に導体(金等)が蒸着
されて電極3a,3bが形成される。そして、おもり2
は導電製材料から構成することにより、その電極3aと
おもり2の表面2aとを同電位にし、係るおもり2の表
面2aを圧電素子1の一方の取り出し電極として使用し
ている。また、圧電素子1の下面が他方の取り出し電極
3bとなる。
【0004】そして係る構成の加速度センサをプリント
配線板4上に実装するには、プリント配線板4上の電極
パターン5aの上に圧電素子1の下面の電極3bとが面
接触するように配置し、導電性接着剤などにより固定す
る。また、プリント配線板4上の他の電極パターン5b
と、おもり2の上面2aとをリード線6を介して接続す
る。
【0005】この状態で加速度センサに対して圧電素子
の分極方向と平行な方向(正逆方向を含む)に力が加わ
ると、おもり2の慣性力により圧電素子1が剪断方向に
変形し、それにともない分極方向と直交する上下方向に
電圧が発生する。そして、係る発生する電圧値は、一定
の範囲内で加わった力と比例関係がある。従って、係る
電圧が、両電極パターン5a,5b間に生じるので、そ
の両電極パターン5a,5b間の電圧を検出することに
より、加速度を検出することができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来の圧電センサは、
圧電素子1の一方の電極3aからの出力をリード線6で
取り出すようにしているため、リフローによる自動的な
はんだ付けができず、プリント配線板への取り付けに時
間がかかるとともに、係る接続処理が煩雑でコスト高に
つながる。
【0007】さらに、実装時の作業性を考慮すると、上
記の様に実際のプリント配線板4にリード線6を取り付
けるのは煩雑であるので、例えば同図(B)に示すよう
に、ベースプレート7の上の一方の電極パターン8a上
に圧電素子1を載置するとともに導電性接着剤などによ
り接着する。また、ベースプレート7上の所定位置に形
成した他の電極パターン8bに上記リード線6を接続す
る。このようにしてユニット化しておき、実際のプリン
ト配線板4上に実装する際には、ベースプレート7をプ
リント配線板4上の所定位置に配置し、はんだ9を介し
て圧電素子1とプリント配線板4上の回路パターンとの
導通を図るようにする。すると、圧電素子1とおもり2
に加え、ベースプレート7が必須の構成となり、3層構
造となる。その結果、素子の大型化(嵩が張る)を招く
ばかりか、部品点数の増加に伴うコスト高も招く。
【0008】また、同図(A),(B)に示すいずれの
構造のセンサも、リード線の取り出しのための空間が必
要となり、プリント配線板4上に実装するには、圧電素
子1の平面形状よりもさらに一回り以上大きな空間が必
要となる。
【0009】一方、分極方向に対して正逆方向に力が加
わると、それにともない生じる電圧の極性も反転する。
従って、分極方向をその軸のみならず方向まで正確に知
る必要があり、また、実際にプリント配線板上に設置す
る場合には、係る方向まで注意を払って設置しなければ
ならず、しかも係る加速度センサは非常に小型であるた
め、その方向性を確認し実装することは煩雑となる。
【0010】また、従来の加速度センサでは、1つの素
子(センサ)で測定できる方向は1方向に限られてい
る。一方、実際の使用環境を考えると、少なくともX−
Yの2方向を検出する必要があることが多く、よって、
2個の加速度センサを用意し、それらを分極方向が直交
するようにしてプリント配線板4に実装しなければなら
ない。すると、センサの設置作業が2度必要となり煩雑
さ並びに工程数が増加する。さらに、センサ全体のプリ
ント配線板上での占有面積が増加する。
【0011】さらに、同一加速度に対する圧電素子1の
上下両面間に発生する出力電圧は、おもり2の比重や厚
み寸法,並びに圧電素子1の厚み等により定まる。した
がって、出力電圧を高くして感度を増すためには、上記
各値を大きく(厚く)する必要がある。しかし、圧電素
子1に対して所定方向の分極を行うには、その圧電素子
の表面に一定の距離をおいて形成した分極用の電極間に
所定の分極電圧を印加することにより、正極から負極に
向けて電界を発生させ、その電界方向に分極を生じさせ
る。したがって、圧電素子1の厚さを増すと、表面付近
に電界が集中して厚み方向の中間部分にまで電界を発生
させることができずに十分な分極が行えず、その結果厚
みを増すことによる出力電圧の増加には限界がある。
【0012】また、与えられた加速度により圧電素子1
が剪断方向に変形するためにはある程度の大きさが必要
であるが、圧電素子を分極させる際に印加する分極電圧
は、およそ2kV/mm程度であり、圧電素子を大きく
することは分極をする際の電極間距離が長くなることに
なり、その結果印加電圧が大きくなり取扱いが危険で煩
雑となる。さらに、一度製造して得られたセンサの出力
(検出感度)は、そのセンサ固有のものとなり、使用者
側で任意に出力感度を調整することはできなかった。
【0013】本発明は、上記した背景に鑑みてなされた
もので、その目的とするところは、上記した問題点を解
決し、圧電素子の両面にある電極構造を工夫することに
より、よりシンプルな構造で、しかもリード線等を用い
ることなくプリント配線板の上に直接配置でき、対象型
でプリント配線板の上に方向性をさほど考えることなく
直接実装することができ、出力電圧が高くて高感度にす
ることができ、分極させる際の分極電圧も小さく押さえ
ることができ、さらに加速度が加わった時の圧電素子の
伸縮・変形の動作が安定的で、また、1つのセンサで2
方向(X方向,Y方向)の加速度を検出することがで
き、小型,薄型化を図ることができ、さらに、1つのセ
ンサの出力電圧を簡単に変更できる加速度センサを提供
することにある。
【0014】
【課題が解決するための手段】上記した目的を達成する
ため、本発明に係る加速度センサでは、板状の圧電素子
と、前記圧電素子の上に重ねて設けられる板状のおもり
とを備えた加速度センサにおいて、前記圧電素子の内部
に、上下面に平行でかつ互いに向かい合う、または反発
し合う方向の分極を形成することにより1つの前記圧電
素子内に異なる方向の複数の分極を形成し、前記圧電素
子の前記おもりと対向する上面に、前記異なる方向の分
極の両側に重なるようにして共通電極を形成し、かつ前
記圧電素子の下面所定位置に、前記異なる方向の分極の
各領域にそれぞれ第1,第2電極を形成し、前記第1,
第2電極間に発生する出力電圧を取り出し可能とした。
そして、好ましくは前記第1電極と第2電極の寸法形状
をほぼ等しくすることである。
【0015】また、板状の圧電素子と、前記圧電素子の
上に重ねて設けられる板状のおもりとを備えた加速度セ
ンサにおいて、前記圧電素子内に、X方向の加速度を検
知するX方向検知部と、前記X方向と直交するY方向の
加速度を検知するY方向検知部とを備え、前記圧電素子
の前記X方向検知部内に、上下面に平行でかつ互いに向
かい合う、または反発し合う方向の分極を形成するとと
もに、前記圧電素子の前記おもりと対向する上面に、前
記異なる方向の分極の両側に重なるようにしてX方向用
の共通電極を形成し、前記圧電素子の下面所定位置に、
前記異なる方向の分極の各領域にそれぞれX方向用の第
1,第2電極を形成し、前記第1,第2電極間に発生す
る出力電圧を取り出し可能とし、かつ前記圧電素子の前
記Y方向検知部内に、上下面に平行で前記X方向検知部
内の前記分極と直交し、かつ互いに向かい合う、または
反発し合う方向の分極を形成するとともに、前記圧電素
子の前記おもりと対向する上面に、前記異なる方向の分
極の両側に重なるようにしてY方向用の共通電極を形成
し、前記圧電素子の下面所定位置に、前記異なる方向の
分極の各領域にそれぞれY方向用の第1,第2電極を形
成し、前記第1,第2電極間に発生する出力電圧を取り
出し可能としてもよい。
【0016】そして、好ましくは、X方向用の第1,第
2電極同士の寸法形状をほぼ等しくすると共に、Y方向
用の第1,第2電極同士の寸法形状をほぼ等しくするこ
とであり、また、それら各電極(X方向,Y方向)のす
べての寸法形状をほぼ等しくするとなお良い。
【0017】さらに、前記圧電素子の下側に基板を設
け、前記基板の上下面に所定数の外部電極を設け、前記
圧電素子の下面に形成した前記各電極と前記基板に設け
た前記各外部電極とを接続させ、前記各外部電極を介し
て前記前記圧電素子の下側に形成された所定対の電極間
に発生する出力電圧を取り出し可能とするとなおよい。
【0018】そして前記外部電極としては、例えば前記
基板の上下面及び側面に渡って連続的に形成された電極
で形成したり、或いは、前記基板の上下面に外部電極パ
ターンと、前記基板の内部を貫通し、前記対向する両外
部電極パターンを接続する導電性通路とから構成しても
良い。
【0019】さらに、前記圧電素子内に、同一方向の加
速度を検出するための、互いに向かい合う、または反発
し合う方向の分極を備えたブロックを複数備え、前記複
数のブロックのうち少なくとも2つ以上のブロック間の
第1,第2電極を直列接続し、前記直列接続されたブロ
ック全体の出力電圧を取り出し可能とするとなお良い。
【0020】
【作用】本発明の加速度センサは、外部からの加速度に
よっておもりに慣性力を発生させ、この慣性力で圧電素
子に応力を与えると、圧電素子の上面に形成した共通電
極と下面に形成した第1電極との間および共通電極と第
2電極との間にそれぞれ所定の電圧が発生する。その際
に、圧電素子の分極方向が同一方向でなく互いに正反対
としていることにより、第1電極側と第2電極側で発生
する電圧も正反対となり、しかも、第1,第2電極は、
共通電極を介して直列接続されているので、第1,第2
電極間には上記両電圧が加算された大きさの出力電圧が
発生する。これにより、下面(同一平面)からの電圧取
り出しが可能で、しかも、出力電圧も従来のものに比し
約2倍となり高感度となる。
【0021】そして、圧電素子の下面に形成された同一
方向を検出する電極(第1,第2電極,X方向用または
Y方向用の第1,第2電極)の寸法形状を等しくすると
分極用の電極間距離が等しくなるので、単一電源から電
源供給が可能となり、製造が容易となる。また、各領域
で対象形となるためにある方向に生じた加速度に対する
応力も均一となり、変形が安定して行われる。さらに、
対となる電極と各共通電極との間で発生する電圧もほぼ
等しくなるので、出力電圧として取り出した後の加速度
算出処理が容易となる。特に、X−Y方向検出可能な加
速度センサにおいて、すべての電極の寸法形状をほぼ等
しくした場合には、面内の所定方向に発生する加速度の
X,Y成分に対して、異なる係数を掛けることなくその
まま成分の比が出力電圧の比に対応する。
【0022】さらに、請求項2に記載のように一方向を
検出するか速度センサに於いて第1,第2電極の寸法形
状をほぼ等しくした場合には、センサは対称形となり、
プリント配線板上の所定のパターン上に対し、第1,第
2のいずれの電極を実装することが可能となると共に、
いずれの実装形態でも出力は同じになる。
【0023】同一の圧電素子内に、分極方向が直交する
X方向検知部とY方向検知部を設けた場合には、X−Y
平面内での所定方向に加速度が加わると、その加速度の
X成分,Y成分の大きさに応じてそれぞれ両検知部内の
第1,第2電極間に出力電圧が発生する。従って、1つ
の素子(センサ)で面内加速度が測定できる。
【0024】さらに、同一方向を検出するための一対の
分極を備えたブロックを複数設けると共に、各ブロック
に存在する電極同士を適宜接続すると、その方向に加速
度が加わったときに生じる出力電圧は、接続したブロッ
ク数の正数倍となり、より高感度となる。
【0025】
【実施例】以下、本発明に係る加速度センサの好適な実
施例を添付図面を参照にして詳述する。図1は本発明の
第1実施例を示しており、同図に示すように、本実施例
の加速度センサは、同一平面形状・同一厚さからなる板
状の圧電素子11上におもり12を積層し、接着剤(エ
ポキシ樹脂等)にて接着一体化することにより構成され
ている。
【0026】そして、圧電素子11の上面側には、その
全面に金等の導体を蒸着して共通電極14が形成され、
また圧電素子11の下面側には中央で分離された2つの
第1,第2電極15a,15bが形成されている。この
第1,第2電極15a,15bも、上記共通電極14と
同様に蒸着により形成するが、中央の電極未形成部分1
6は、予めマスクにより覆っておき蒸着されないように
したり、或いは一旦全面に一様に蒸着した後、当該部分
のみ除去する様にしてもよく、その他任意の方法により
形成できる。そして、本例では、両第1,第2電極15
a,15bの寸法形状を同一にしている。
【0027】さらに圧電素子11は、上記電極14,1
5a,15bと平行で、圧電素子11の下面の電極未形
成部分16に向けて互いに向き合う方向に分極されてい
る(分極方向は同図(B)中矢印Pで示す)。
【0028】なお、本例では、おもり12を、圧電素子
11と同一の圧電材料で構成したが、この材質は任意で
あり、導電性の有無も問わない。また、両者11,12
の厚さも同じにしたが、これも必ずしも同じにする必要
はない。
【0029】一方、上記構成の等価回路は、図2に示す
ようになっている。すなわち、第1電極15aと、共通
電極14との間に容量C1が存在し、第2電極15bと
共通電極14との間には容量C2が存在する。この容量
C1,C2は共通電極14を介して導通され、第1電極
15aから第2電極15bへの直列回路が構成される。
さらに、両第1,第2電極15a,15b間にも容量C
3が存在する。そして、本例では、第1電極15aと第
2電極15bの大きさを等しくしたため、共通電極14
との対向面積は等しく、また同一の圧電素子11を挟ん
で共通電極14と対向しているので、電極間距離並びに
その間の誘電率も等しい。よって、C1とC2は等しく
なる。
【0030】この状態で加速度センサが分極方向Pと同
一方向に加速度を外部から受けると、おもり12に慣性
力が発生し、この慣性力で圧電素子11に応力が与えら
れる。すると、その応力の大きさに応じて圧電素子11
の共通電極14と第1電極15aとの間および共通電極
と第2電極15bとの間に電圧V1,V2を発生する。
但し、上記したように分極方向Pを反対方向にしている
ため、上記各電極間に発生する電圧V1,V2の極性も
正反対となる。よって、同図(B)に示すように、2つ
の電圧V1,V2は共通電極14を介して直列接続さ
れ、互いに加算された電圧V(=V1+V2)が第1,
第2電極15a,15b間に発生する。そして、このよ
うにある加速度が加わった時に生じる出力電圧は、容量
C1,C2が等しいためV1,V2もほぼ等しくなり、
出力電圧Vは、2×V1となり、従来の同一形状のセン
サに対し、同一加速度が与えられた時の出力電圧は約2
倍となる。
【0031】上記のように、本実施例の加速度センサで
は、与えられた加速度にともない発生する電圧を外部回
路に取り出すための電極が第1,第2電極15a,15
bとなり、圧電素子11の下面に配置することができ、
圧電素子11の上面すなわちおもり12との接合面に形
成された共通電極14は、単に容量C1,C2を接続す
る導通路となっていればよいので、外部に取り出す必要
がない。
【0032】そして、加速度センサの電極が同一平面で
ある下面に位置するため、面実装が可能となる。すなわ
ち、図1に示すように、第1,第2電極15a,15b
を、プリント配線板17の上面所定位置に形成された回
路パターン18a,18bと接触する様にプリント配線
板17の上に実装することにより面実装される。なお、
両電極15a,15bと回路パターン18a,18bの
接続は、導電性接着剤等により行う。このように、加速
度センサの出力用の電極が下面に位置するので、面実装
が可能でプリント配線板上への実装処理が容易であると
共に、従来のようにリード線による引出しが不要で、係
るリード線接続用の空間が不要となるので、占有面積を
小さくすることができる。また、圧電素子やおもりの内
部にスルーホールやビヤなどの導電性通路を設けたり、
圧電素子等の外周囲に電極パターンを設ける必要がない
ため、構成が簡単で、電極形成も簡便となる。しかも、
圧電素子全体を加速度検出に利用できると共に、加速度
を受けた際に均一に変形するため、精度並びに感度が良
くなる。。
【0033】また、本例では第1,第2電極パターン1
5a,15の寸法形状を等しくし、しかも、分極方向を
互いに向き合う方向にしたため、図1に示す状態(第1
電極15aが図中左側に位置する)から180度反転さ
せて第2電極15bが図中左側に位置するようにしたと
しても分極の状態を含めて図示の状態と同一構造とな
る。すなわち、分極方向に対する方向性がなく、プリン
ト配線板17上に実装するに際し、第2電極15bと回
路パターン18aとを接続するようにしても同一の出力
特性が得られる。このように、方向性がないため、加速
度センサの実装処理が簡易になる。
【0034】次に、上記した実施例の効果を実証するた
め、圧電素子の両面に形成する電極パターンのみ変え、
それ以外の圧電素子並びにおもりの寸法形状並びに材質
は同じ構造の加速度センサを形成した。そして各加速度
センサに対して、同一の加速度を与えた時の出力電圧を
測定し、それぞれを比較した。
【0035】すなわち、下記表1に示すように、幅(長
手方向の辺の長さ)Wが3.2mm,奥行Dが1.6m
m,厚さtが0.25mmからなる矩形板状の圧電素子
及びおもりを用い、圧電素子の上下面に図1に示すよう
に共通電極及び第1,第2電極を設けた後、両者を積層
し一体化して本発明品を製造した。なお、センサ全体の
厚さは0.50mmとなった。
【0036】比較例としては、上記同一形状の圧電素子
(分極は1方向),おもりを用い、圧電素子に形成する
電極を図23(A)に示すように上下両面にそれぞれ全
面に形成した後、おもりを載置した。これにより、圧電
素子の下面とおもりの上面が取り出し電極となる。そし
て、このセンサ全体の厚さも上記と同様に0.50mm
となった。
【0037】すると、理論値では本発明品ではC1,C
2,C3並びにセンサ全体の容量Cは表に示すようにな
り、センサ単体での感度は0.330mV/Gとなる。
一方、比較例では、圧電素子を挟んで上下にそれぞれ1
枚の電極が形成されているため、等価回路を考えると、
本発明品のように複数の容量の直/並列回路ではなく、
1個の容量Cと考えることができ、その容量は表に示す
ようになる。そして、単体での感度は0.165mV/
Gとなり、理論上は本発明品の半分となる。そして、実
測したところ理論値と差が出るものの本発明品の出力電
圧が比較例の出力電圧の約2倍となっていることが確認
できた。
【0038】
【表1】 次に、上記第1実施例の加速度センサの製造方法につい
て説明する。まず、図3に示すように、一枚の圧電体シ
ート20の表面に、複数の帯状の分極用電極21a〜2
1eを所定間隔をおいて平行に配置する。この分極用電
極21a〜21eは、例えば所定形状のスクリーンを用
い、銀ペーストを印刷し、焼付をすることにより所定パ
ターンに形成する。
【0039】そして、分極用電極21a,21c,21
eにプラス極、分極用電極21b,21dにマイナス極
というように隣接する分極用電極を交互に反対極性にな
るように直流電源22に接続し、その状態で数千ボルト
の直流電圧を印加する。すると、隣接する分極用電極間
に所定方向の電界が発生し、その方向(図中矢印Pで示
す)に分極される。この時、分極用電極の配置間隔は、
最終的に製造される加速度センサの幅の約半分となるた
め、分極電圧も約半分で済み、小さな電圧で確実に分極
させることができる。このように分極電圧を小さくする
ことができるので、分極するための装置も小型化でき
て、設置スペースの縮小並びにコスト安となるばかりで
なく、作業の安全性も向上する。
【0040】このようにして分極が行われたなら、次
に、上記した各電極14,15a,15bの形成処理に
移行する。すなわち、上記分極用電極21a〜21eを
除去し、圧電体シート20の上面にはその全面に金また
はニッケルを再度蒸着し、共通電極を形成する。また、
圧電体シート20の下面には、所定パターンのマスクを
用い、分極処理の際のマイナス極に接続された分極用電
極21b,21dに対応する部分を除き、金またはニッ
ケル(以下同じ)を蒸着し第1,第2電極を形成する。
【0041】その後、圧電体シート20の上に、その圧
電体シート20と同一形状からなるおもりとなるシート
24を重ねると共にエポキシ樹脂等の接着剤を用いて両
者を一体化する(図4参照)。そして、図3,図5の一
点鎖線An(n=1,2,…)に沿っておもり用のシー
ト24と圧電体シート11を切断することにより、互い
に向かい合う分極方向となり、図1に示す加速度センサ
を得ることができる。なお、図4では便宜上1個の加速
度センサーとなる部分のみ抽出して示している。
【0042】なお、上記した実施例では、圧電素子11
に形成する分極方向を互いに中央に向かうように構成し
たが、本発明はこれに限ることなく、例えば図6に示す
ように、分極方向(図中矢印P)を互いに外側に向くよ
うに構成しても良い。
【0043】そして、係る構成の加速度センサを製造す
るには、上記図3による分極処理並びに図4に示すおも
り用のシート積層処理を経た後、図7に示すように、圧
電体シート20,おもり24をB1,B2に示す位置で
切断することにより形成できる。
【0044】図8は本発明に係る加速度センサの第2実
施例を示している。同図に示すように、本実施例では、
第1実施例の加速度センサの圧電素子11とおもり12
をベースプレート25の上に設け、3層構造としてい
る。
【0045】すなわち、係るベースプレート25は、非
導電性材料から構成し、その下面に長手方向中間部分で
分離された第1,第2外部電極26,27を形成してい
る。そして、この外部電極26,27は、ベースプレー
ト25の側面を迂回して上面に達しており、同図(B)
に示すように断面コ字状となっている。そして、ベース
プレート25の上面側に延長形成された両外部電極2
6,27が、圧電素子11の下面に形成された第1,第
2電極15a,15bと面接触するとともに導電性接着
剤にて電気的・機械的に接合され一体化される。これに
より、第1電極15aと第1外部電極26の下面、並び
に第2電極15bと第2外部電極27の下面とはそれぞ
れ同電位となる。
【0046】そして、係る構成の加速度センサを実際の
プリント配線板17上に実装するには、図8(B)に示
すように、ベースプレート25の下面に形成された第
1,第2外部電極26,27が、プリント配線板17の
上面所定位置に形成された回路パターン18a,18b
と接触する様にプリント配線板17の上に実装する。こ
の状態ではんだ付け等により、両外部電極26,27と
回路パターン18a,18bとの電気的・機械的な接続
を図る。これにより、リフロー等による自動実装が可能
となる。なお、その他の構成並びに作用効果は上記した
第1実施例及び変形例と同様であるため、その詳細な説
明を省略する。
【0047】図9は、本発明に係る加速度センサの第3
実施例を示している。本実施例では、上記第2実施例と
同様にベースプレート25の上に圧電素子11,おもり
12の順に積層形成した3層構造を採っている点では共
通するが、ベースプレート25における外部電極の構造
を変えている。
【0048】すなわち、第2実施例ではベースプレート
25の外側を迂回するようにして一対の外部電極26,
27を形成したが、本例では、ベースプレート25の内
部を貫通するようにして形成した。つまり、ベースプレ
ート25の上面に2つの外部電極パターン26a,27
aを形成し、両外部電極26a,27aと対向するベー
スプレート25の下面に外部電極パターン26b,27
bを形成する。そして、対となるパターン同士をビア2
6c,27cで接続する。これにより、各外部電極は、
対となる電極パターン及びそれを接続するビアで構成さ
れ、ベースプレート25の上面に形成した外部電極パタ
ーン26a,27aと、圧電素子11に形成した第1,
第2電極15a,15bとを接続するように配設する
と、圧電素子11の出力電圧が、ビア26bc,27c
を介してベースプレート25の下面に形成される外部電
極パターン26b,27bに現れる。
【0049】そして、係るベースプレート25の下面の
外部電極パターン26b,27bをプリント配線板17
上に設けられている回路パターン18a,18bに接続
することにより、電極15a,15bと回路パターン1
9a,18bとの電気的導通を図る。係る構成にする
と、ビア26c,27cを製造する作業が必要となる
が、圧電素子11の出力電圧を取出すための配線パター
ン(電極14,15a,15b,電極パターン26a,
27a並びにビア26c,27c)がセンサ側面に露出
しないため、実装した際に、隣接する他の部品などと接
触して短絡するおそれがなくなる。なお、その他の構成
並びに作用効果は上記した各実施例並びに変形例と同様
であるため、その詳細な説明を省略する。
【0050】図10は、本発明の第4実施例を示してい
る。同図に示すように、本実施例では、上記した各実施
例と相違して、1つのセンサ(圧電素子)でもってX−
Yの2方向を検出可能としている。
【0051】すなわち、同図(A)に示すように、1枚
の圧電素子31内に直交する2つの方向の加速度をそれ
ぞれ検知するX方向検知部32,Y方向検知部33を備
えており、各検知部32,33は、圧電素子31の長手
方向中央で2分割された各領域に配置されている。
【0052】そして、X方向検知部32内では、圧電素
子31の上下面並びに圧電素子31の長手方向と平行
で、互いに向き合う方向に分極(P1)されている。ま
た、Y方向検知部33内では、圧電素子31の上下面に
平行かつ圧電素子31の長手方向と直交する方向で、互
いに向き合う方向に分極(P2)されている。そして、
同図(B),(C)に示すように、圧電素子31の上側
におもり34がエポキシ樹脂等により接着一体化されて
いる。
【0053】さらに、上記分極に対応して、圧電素子3
1の上下両面には、それぞれ所定形状の電極が形成され
ている。すなわち、図11(A)に示すように、圧電素
子31の上面には、上記X方向検知部32の領域全面に
金が蒸着されて第1共通電極35が形成され、同様にY
方向検知部33の領域全面に金が蒸着されて第2共通電
極36が形成されている。
【0054】一方、同図(B)に示すように、圧電素子
31の下面には、X方向検知部32の領域は、分極方向
に沿って2分割されるように金が蒸着されてX方向用の
第1,第2電極37a,37bが形成され、また、Y方
向検知部33の領域は、分極方向に沿って2分割される
ように金が蒸着され、Y方向用の第1,第2電極38
a,38bが形成される。
【0055】係る構成にすると、X方向の加速度が生じ
ると、圧電素子31の中で、それと同一の分極方向P1
を有するX方向検知部32の領域で出力電圧が発生する
ため、加速度に応じた出力電圧が第1,第2電極37
a,37b間に発生する。この時、Y方向検知部33の
領域では分極方向P2が加速度の方向と直交するため、
電圧は発生しない。
【0056】また、Y方向の加速度が生じると、圧電素
子31の中で、それと同一の分極方向P2を有するY方
向検知部33の領域で出力電圧が発生するため、加速度
に応じた出力電圧が第1,第2電極38a,38b間に
発生する。この時、X方向検知部32の領域では分極方
向P1が加速度の方向と直交するため、電圧は発生しな
い。
【0057】よって、1つの圧電素子31(加速度セン
サ)により、直交する2方向(X,Y方向)の加速度を
検出することができる。従って、両出力電圧は、圧電素
子31と同一の2次平面内での加速度のX成分,Y成分
に対応するため、それらをベクトル合成することによ
り、1つのセンサで面内加速度の検知が可能となる。こ
のように1つのセンサで面内加速度の検知が可能になる
ため、部品点数の削減並びに装置内での占有面積の低減
により、さらなる小型化が容易となる。
【0058】そして、上記構成の動作を確認するため、
第1実施例と同様に下記表2に示すような寸法形状、す
なわち、長手方向の幅Wが3.2mm,奥行Dが2.0
mm厚さtが0.25mmの偏平板状からなる圧電素子
31並びにおもり34を製造し、圧電素子31には、第
1,第2共通電極35,36間,第1,第2電極37
a,37b間並びに第1,第2電極38a,38b間距
離をすべて0.3mmになるように図11に示すような
パターンで電極を形成した後、両者31,34を積層一
体化して加速度センサを製造した。そして、センサ全体
の厚さは0.50mmとなった。すると、理論値とほぼ
同様の実測値が得られるとともに、X,Y両方向につい
て検出可能なことが確認できた。
【0059】
【表2】 次に、上記構成の加速度センサの製造方法、より具体的
には圧電素子の分極方法の一例について説明する。ま
ず、図12に示すように、一枚の圧電体シート40の表
面に、複数の帯状の分極用電極41a〜41fを所定間
隔をおいて平行に配置する。また分極用電極41a,4
1fの外側に、これと直交する方向に所定間隔をおいて
分極電極42a,42b,…を配置する。そして、各分
極用電極41a〜41f,42a,42b,…は、銀ペ
ーストを用いてスクリーン印刷により所定パターンに形
成する。
【0060】そして、分極用電極41a,41c,41
d,41fにプラス極、分極用電極41b,41eにマ
イナス極というように隣接する分極用電極を交互に反対
極性になるように直流電源に接続し、その状態で数千ボ
ルトの直流電圧を印加する。すると、隣接する分極用電
極間に所定方向の電界が発生し、その方向(図中矢印P
1で示す)に分極される。これにより、X方向検知部用
の分極P1が形成される。
【0061】次いで、上記分極用電極41a〜41fを
除去した後、分極用電極42a,42c,…にプラス
極、分極用電極42b,42d,…にマイナス極という
ように隣接する分極用電極を交互に反対極性になるよう
に直流電源に接続し、その状態で数千ボルトの直流電圧
を印加する。すると、隣接する分極用電極間に所定方向
の電界が発生し、その方向(図中矢印P2で示す)に分
極される。これにより、Y方向検知部用の分極P2が形
成される。
【0062】このようにして、直交する2方向に対し、
互いに対向する分極を形成することができる。なお、圧
電センサを製造するには、図示は省略するが、分極用電
極42a,42b,…を除去した後、この圧電体シート
の表裏両面所定位置に、所定の電極(X,Y方向用の第
1,第2電極及び共通電極)を形成し、その印刷が施さ
れた圧電体シートの上に所定形状のおもり用のシートを
積層するとともに接着一体化する。そして、所定位置を
切断することにより、図10に示したようなX−Y方向
検知用の加速度センサが製造される。なお、上記切断位
置としては、例えば図12中二点鎖線Lで示す部分とな
る。
【0063】なお、その他の構成並びに作用効果は、上
記した各実施例並びに変形例と同様であるため、その詳
細な説明は省略する。そして、このX−Y両方向検出方
式においても各実施例,変形例と同様に、分極方向も互
いに反対を向くようにしたり、また圧電素子の下側に所
定のベースプレートを配置して3層構造にするなど種々
の変更実施が可能である。
【0064】図13は、本発明の第5実施例を示してい
る。本実施例では、上記した各実施例と相違して、与え
られた加速度に対するある方向の出力電圧を高くし、高
感度にしたものである。すなわち、本実施例に用いる圧
電素子45は、細長帯状となっており、互いに分極方向
が向き合うブロック46a〜46cを複数個(本例では
3個)設定し、かつ各ブロック46a〜46cの分極方
向が平行になるように配置している。なお、本例では各
ブロック46a〜46cは、同一寸法形状としている。
換言すれば、細長な圧電素子45を長手方向に3等分し
て区画された各領域がそれぞれ1つのブロックとなる。
【0065】そして、圧電素子45の上面には、各ブロ
ックの領域全面を覆うようにしてそれぞれ共通電極4
7,48,49が形成され(同図(A)参照)、一方、
圧電素子45の下面には、各ブロックの領域を分極方向
に沿って2分割するようにして第1,第2電極50aと
50b,51aと51b,52aと52bを形成する。
そして、各第1,第2電極の寸法形状も等しくしてい
る。さらに図示省略するが、上記構成の圧電素子45の
上面に所定のおもりを積層形成して加速度センサを形成
する(なお、この例でも圧電素子45の下面にベースプ
レートを装着してももちろん良い)。
【0066】係る構成にすると、分極方向に加速度が加
わると、各ブロック46a〜46cの第1,第2電極間
には、同一の出力電圧が発生する。従って、1つのブロ
ック(例えば46a)の第1,第2電極50a,50b
のみを所定の回路パターンに接続すると通常(1倍)の
出力電圧が得られる加速度センサとなる。
【0067】また、ブロック46aの第2電極50bと
ブロック46bの第1電極51aとを接続した状態で、
ブロック46aの第1電極50aとブロック46bの第
2電極51bとを所定の回路パターンに接続すると、ブ
ロック46a,46bでそれぞれ発生する出力電圧が加
算され通常の2倍の出力電圧が得られる加速度センサと
なる。
【0068】同様に、さらに、ブロック46bの第2電
極51bとブロック46cの第1電極52aとをさらに
接続した状態で、ブロック46aの第1電極50aとブ
ロック46cの第2電極52bとを所定の回路パターン
に接続すると、ブロック46a,46b,46cでそれ
ぞれ発生する出力電圧が加算され通常の3倍の出力電圧
が得られる加速度センサとなる。すなわち、使用者側で
所望の出力電圧が得られるように調整が可能となる。
【0069】そして、係る構成の加速度センサを製造す
るには、例えば、図5に示す切断処理を行うに際し、所
定の切断線Anを切断しないことにより、分極方向が平
行な複数のブロックを形成することができる。そして、
上下両面に所定形状の電極パターンを形成することによ
り、上記第5実施例の加速度センサを形成することがで
きる。
【0070】なお、上記した実施例では、各電極をそれ
ぞれ独立して隣接する電極と分離するように構成したた
め、第2電極と第1電極との接続は、例えば実装するプ
リント配線板に形成した回路パターン(ベースプレート
を設けた場合にはベースプレートの上面に形成した外部
電極パターンでも可)を介して行なうが、本発明はこれ
に限ることなく、例えば圧電素子45に第1,第2電極
を形成する際に、所定の隣接する電極同士を直接接続す
るようにパターン形成しても良い。
【0071】また、上記した実施例では、3つのブロッ
ク46a〜46cを長手方向に延長形成したが、そのブ
ロックの数は任意であり、また配置方向も長手方向に延
ばすものに限ることなく、例えば図14に示すように、
任意の方向に伸びるように形成してもよい。なお、図1
4中(A)は2倍の出力電圧を得るもので、同図(B)
は3倍の出力電圧を得るもので、同図(C)は4倍の出
力電圧を得るものである。そして、各図中上側が圧電素
子55の上面に形成する共通電極56のパターンを示し
ており、また、同図中下側が圧電素子55の下面に形成
する第1,第2電極を形成している。そして、この図示
の例では、隣接するブロックに形成された第1,第2電
極パターン同士をパターン形成する際に導通させてい
る。すなわち、同図(A)を例にとってみると、一方の
ブロックに形成した第2電極57bと他方のブロックの
第1電極58aとを接続させている。そして、加速度が
与えられた時には第1電極57aと第2電極58b間に
通常の2倍の出力電圧が発生する。
【0072】このように、実装するプリント配線板上の
回路パターンのレイアウトに応じて適宜のブロック配置
を行った加速度センサを用いることにより、実装効率を
高めつつ出力電圧を高くすることができる。また、図示
のように圧電素子の下面側に形成した電極を直接接続す
ることで、プリント配線板上に係る電極接続用のパター
ンが不要となり、より小型化を図ることができる。
【0073】なお、上記した出力を正数倍できる第5実
施例及びその変形例では、いずれも1方向の加速度を検
出する場合に適用した例を示したが、本発明はこれに限
ることなくX−Y両方向の加速度を検出する構成のもの
にも適用できるのはもちろんである。
【0074】すなわち、図15に示すように、圧電素子
60内に直交する2つの方向の加速度をそれぞれ検知す
るX方向検知部61,Y方向検知部62を備えており、
各検知部61,62は、圧電素子60の長手方向中央で
2分割された各領域に配置されている。そして、各検知
部61,62では、それぞれ互いに分極方向が向き合う
2個のブロック61a,61b,62a,62bが設定
され、同一検知部内のブロックの分極方向P1,P2は
それぞれ平行になるように配置している。
【0075】そして、圧電素子60の上面には同図
(A)に示すように、各ブロックの領域全面を覆うよう
にしてそれぞれ共通電極が形成される。すなわち、X方
向検知部61の領域を2分割するブロック61a,61
bの上には、X方向用第1,第2共通分極63,64が
形成され、また、Y方向検知部62の領域を2分割する
ブロック62a,62bの上には、Y方向用第1,第2
共通電極65,66が形成される。そして、各共通電極
の寸法形状は等しくしている。
【0076】一方、圧電素子60の下面には、同図
(B)に示すように、各ブロック61a,61b,62
a,62bの領域を分極方向に沿って2分割するように
してX方向用第1,第2電極67aと67b,68aと
68b並びにY方向用第1,第2電極69aと69b,
70aと70bを形成する。
【0077】そして、各第1,第2電極の寸法形状は、
ともに略正方形で等しくしている。さらに、X方向検知
部61側では、一方の第2電極67bと他方の第1電極
68aをプリント配線で接続する。そして、一方の第1
電極67aと他方の第2電極68bが、X方向検知部6
1側の取出し電極となり、外部回路に接続されるように
なる。
【0078】同様に、Y方向検知部62側では、一方の
第2電極69bと他方の第1電極70aをプリント配線
で接続する。そして、一方の第1電極69aと他方の第
2電極70bが、Y方向検知部62側の取出し電極とな
り、外部回路に接続されるようになる。
【0079】一方、図16に示すように、圧電素子60
の上側にはおもり71がエポキシ樹脂等により接着一体
化されており、また、圧電素子60の下側にはプリント
配線板72が配置され、両者は圧電素子60に形成され
る所定の電極67a,68b,69a,70bが、その
プリント配線板72の上面所定位置に形成された回路パ
ターン73a〜73dに導通状態で実装されるように、
導電性接着剤で接着一体化される。なお、図16では、
正面図で示したため、すべての回路パターン73a〜7
3dが表示されているが、そのうちの2つの電極パター
ン73a,73cは、それぞれX方向用第1電極67
a,Y方向用第2電極70bと接続される。
【0080】そして、これは上記した図15に示す電極
パターンに対応しており、その動作原理と同様に、X方
向検知部61側並びにY方向検知部62側では、それぞ
れ同一加速度が加わった場合の第5実施例に比べ2倍の
出力電圧が得られ、感度が向上する。
【0081】一方、上記構成の加速度センサを製造する
には、例えば図12に示した第5実施例の加速度センサ
を製造する際に用いた分極方法により、X方向用の分極
P1とY方向用の分極P2を形成する。
【0082】そして、分極用電極をすべて除去した後、
圧電シート40の所定位置に所定形状(図15に示す形
状)の電極パターンを形成する。その後圧電シート40
の上面におもりを接着一体化し、所定部位を切断するこ
とにより1個ずつに分離し、それらをプリント配線板上
に位置合わせをしつつ接着することにより図16に示し
たような加速度センサが製造される。
【0083】なお、上記電極パターンの形成プロセスに
ついて詳述すると、上記したように図15に示す分極処
理を行って得られた圧電シートの所定部位は、図17に
示すように、所定方向の分極P1,P2がなされた領域
(図中実線で示す)が形成される。なお、同図中二点鎖
線は、除去された各分極電極が形成されていた部分であ
る。そして、図中破線で示すように、上記各領域を2分
割するとともに、相手方とペアになるように、各ブロッ
ク61a,61b,62a,62bに分け、そのように
分割されたブロックにしたがって、上記した各電極(共
通電極,第1電極,第2電極)を形成することになる。
【0084】また、出力が正数倍にできるX−Y両方向
の加速度を検出するための別の構成としては、たとえば
図18に示すようにしてもよい。すなわち、圧電素子6
0内に直交する2つの方向の加速度をそれぞれ検知する
X方向検知部61′,Y方向検知部62′を複数(本例
では2個)のブロックに分割するに際し、上記した例と
は異なる方向(90度回転した方向)に伸びるように互
いに分極方向が向き合う2個のブロック61′a,6
1′b,62′a,62′bを設定している。
【0085】このようにブロックの配置方向が異なるた
め、それに応じて圧電素子60の上面には、同図(A)
に示すように各ブロックの領域全面を覆うようにして、
X方向検知部61′側のブロック61′a,61′bの
上には、X方向用第1,第2共通分極63′,64′を
形成し、また、Y方向検知部62′側のブロック62′
a,62′bの上には、Y方向用第1,第2共通電極6
5,66を形成する。
【0086】一方、圧電素子60の下面には、同図
(B)に示すように、各ブロック61′a,61′b,
62′a,62′bの領域を分極方向に沿って2分割す
るようにしてX方向用第1,第2電極67′aと67′
b,68′aと68′b並びにY方向用第1,第2電極
69′aと69′b,70′aと70′bを形成する。
【0087】各第1,第2電極の寸法形状は、ともに細
長な帯状(長方形)で等しくしている。さらにX方向検
知部61′側では、一方の第2電極67′bと他方の第
1電極68′aを接続し、Y方向検知部62′側では、
一方の第2電極69′bと他方の第1電極70′aを接
続する必要があるが、図示のように対となる電極同士が
隣接して平行に並んでいるため、そのまま接続し1枚の
大きな電極を形成している。
【0088】このように所定の電極が形成された圧電素
子60を、図19に示すように、その上側にはおもり7
1をエポキシ樹脂等により接着一体化し、圧電素子60
の下側にはプリント配線板72を導電性接着剤により、
位置合わせをしつつ接着一体化される。すなわち、圧電
素子60に形成される所定の電極67′a,68′b,
69′a,70′bが、そのプリント配線板72の上面
所定位置に形成された回路パターン73′a〜73′d
に導通状態で実装されるように、導電性接着剤で接着一
体化される。なお、図19では、正面図で示したため、
実際には回路パターン73′cの後側に回路パターン7
3′dが存在し、Y方向用第2電極70bと接続され
る。
【0089】そして、この例でもX方向検知部61′側
並びにY方向検知部62側では、それぞれ同一加速度が
加わった場合の第5実施例に比べ2倍の出力電圧が得ら
れ、感度が向上する。
【0090】一方、上記構成の加速度センサを製造する
には、例えば図20に示すように、まず圧電シート75
上のの範囲に平行に分極電極76を形成するとともに
の範囲に平行に分極電極を形成する。その状態での
範囲の分極電極に対して、所定の極性の電圧を印加し、
X方向用の分極P1を形成する。次いで、その分極電極
76を除去後、の範囲の分極電極に、所定の極性の電
圧を印加し、Y方向用の分極P2を形成する。そして、
この例では、同図中破線で示す領域Rが、最終的に1つ
の加速度センサに実装される1枚の圧電素子となる。
【0091】そして、分極用電極をすべて除去した後、
圧電シート75の所定位置に所定形状(図18に示す形
状)の電極パターンを形成する。すなわち、分極処理を
行って得られた圧電シート75のうち、1つの領域Rを
取り出して示すと図21のようになる。そして、X方向
検知部61′,Y方向検知部62′内の分極方向が同じ
領域を便宜上a〜hと称すると、圧電シート75の上面
に電極を形成する際には、区画(a,b),(c,
d),(e,f),(g,h)のペアを覆うようにして
電極を形成し、また、圧電シート75の下面に対して処
理を行う際には、区画(b,c),(f,g)は、それ
ぞれ1枚の電極で多い、その他の区画は、それぞれ単独
の電極で覆うように形成することにより、所定パターン
形状の電極が形成できる。
【0092】その後圧電シート75の上面におもりを接
着一体化し、所定部位を切断することにより1個ずつに
分離し、それらをプリント配線板上に位置合わせをしつ
つ接着することにより図19に示したような加速度セン
サが製造される。
【0093】なお、上記2つの例では、いずれも圧電素
子60の下側にプリント配線板72を配置した例を示し
たが、プリント配線板72を用いずに、おもりと圧電素
子の2層構造としてももちろんよい。また、各ブロック
の設定の仕方及びそれに基づく電極の形状等は、上記し
た例に限ることなく、種々変更実施が可能であり、ま
た、上記の例ではいずれも2倍の出力を得るものの例を
示したが、形成するブロックの数を増やすことにより、
3倍以上にしても良く、或いはX方向検知部側とY方向
検知部側で形成するブロック数(正数倍の数)が異なっ
ていてももちろんよい。
【0094】また、上記した各実施例では、いずれも分
極方向に沿って2分割した領域に形成される第1,第2
電極の形状を矩形状にしたが、本発明はこれに限ること
なく、例えは図22(A)に示すように、圧電素子80
に形成する各電極81a,81bの形状を三角形にする
他種々の形状とするとことができる。
【0095】なお、この三角形にした場合にも分極処理
は図3に示す方法と同様のものを用いることができ、切
断位置を変えることにより各種構成のものが製造され
る。すなわち、図22(B)に示すように、圧電体シー
ト20の表面に、複数の帯状の分極用電極21a〜21
eを所定間隔をおいて平行に配置する。そして、各分極
用電極をそれぞれ所定の電源に接続し直流電圧を印加し
て分極Pを行った後、おもり用のシートを積層し、次い
で図中一点鎖線で示すCn(n=1,2,…)で切断す
ることにより製造できる。
【0096】なお、上記した各実施例では、いずれも圧
電素子の下面に形成する電極(第1,第2電極)の寸法
形状を等しくしたが、本発明はこれに限ることなく、適
宜異ならせても良い。そして、X−Yの2方向を検出可
能な加速度センサの場合には、X方向用の第1,第2電
極同士の寸法形状をほぼ等しくするとともに、Y方向用
の第1,第2電極同士の寸法形状をほぼ等しくする(X
方向用の寸法形状とは異なる)ようにしてもよく、さら
には、各電極を夫々異なる寸法形状にしても良く、その
形状は任意ととることができるが、製造,実装の容易性
や特性の安定・向上,出力電圧に基づく加速度の算出容
易性等から鑑み、各実施例のように下面に形成される電
極は、すべてほぼ等しい寸法形状とするのが好ましい。
【0097】
【発明の効果】以上のように、本発明に係る加速度セン
サでは、板状の電圧素子の分極方向及び電極構造を適宜
形成したため、加速度が加わると、圧電素子の同一平面
に形成した第1,第2電極間に所定の出力電圧が発生す
る。よって、シンプルな構造で、しかもリード線等を用
いることなくプリント配線板の上に直接配置(面実装)
できる。また、出力電圧が高くて高感度にすることがで
きる。しかも、分極させる際の分極用電極間の距離を短
くすることができるため、分極電圧も小さく押さえるこ
とができ、作業性が向上する。
【0098】また、第1,第2電極の寸法形状をほぼ等
しくした場合(請求項2)には、対称形でプリント配線
板の上に方向性をさほど考えることなく直接実装するこ
とができ、実装の作業性が向上する。
【0099】また、請求項3のように構成すると、1つ
のセンサで2方向(X方向,Y方向)の加速度を検出す
ることができ、小型,薄型化を図ることができる。
【0100】更に、請求項2,4,5のように、圧電素
子の下面に形成された少なくとも同一方向を検出するた
めの電極の寸法形状を等しくすると、分極形成が容易と
なり、しかも加速度に対する各電極と対向する共通電極
との間で発生する出力電圧が等しなる。特に請求項2,
5のように、すべての電極の寸法形状をほぼ等しくする
と、上記効果はなおさらとなる。
【0101】さらに、請求項8のように形成すると、1
つのセンサの出力電圧を簡単に変更でき、同一の加速度
により発生する電圧を簡単に増加することができる。し
かも、このように増加させる場合であっても、分極電圧
は通常の場合と同じで小さくて済む。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は本発明に係る加速度センサの第1実施
例を示す斜視図である。(B)はその正面図である。
【図2】(A)は図1に示す加速度センサの等価回路で
ある。(B)は加速度がかかっているときの加速度セン
サの等価回路である。
【図3】第1実施例の加速度センサの製造方法を説明す
る図である。
【図4】第1実施例の加速度センサの製造方法を説明す
る図である。
【図5】第1実施例の加速度センサの製造方法を説明す
る図である。
【図6】変形例を示す図である。
【図7】その製造方法を説明する図である。
【図8】本発明に係る加速度センサの第2実施例を示す
正面図である。
【図9】本発明に係る加速度センサの第3実施例を示す
断面図である。
【図10】本発明に係る加速度センサの第4実施例を示
す図である。
【図11】第4実施例における圧電素子の両面に形成す
る電極パターンの一例を示す図である。
【図12】その製造方法を説明する図である。
【図13】(A)は本発明に係る加速度センサの第5実
施例における圧電素子の平面図を示す図である。(B)
はその底面図である。(C)はその正面図である。
【図14】第5実施例の変形例を示す図である。
【図15】本発明に係る加速度センサの他の実施例にお
ける圧電素子の両面に形成する電極パターンの一例を示
す図である。
【図16】それを用いて形成される加速度センサを示す
図である。
【図17】その製造方法を説明する図である。
【図18】本発明に係る加速度センサのさらに他の実施
例における圧電素子の両面に形成する電極パターンの一
例を示す図である。
【図19】それを用いて形成される加速度センサを示す
図である。
【図20】その製造方法を説明する図である。
【図21】その製造方法を説明する図である。
【図22】(A)は本発明に係る加速度センサのさらに
他の変形例を示す図である。(B)はその製造方法を説
明する図である。
【図23】従来例を示す図である。
【符号の説明】
11,31,45,55,60 圧電素子 12,34,71 おもり 14,47,48,49,56 共通電極 15a,50a,51a,52a,57a,58a,6
1a 第1電極 15b,50b,51b,52b,57b,58b,6
1b 第2電極 25 基板 26 第1電極 26a,26b 電極パターン 26c ビア 27 第2電極 27a,27b 電極パターン 27c ビア 32,61,61′ X方向検知部 33,62,62′ Y方向検知部 35,63,64 第1共通電極(X方向用の共通電
極) 36,65,66 第2共通電極(Y方向用の共通電
極) 37a,67a,68a,67′a,68′a X方向
用の第1電極 37b,67b,68b,67′b,68′b X方向
用の第2電極 38a,69a,69′a,70a,70′a Y方向
用の第1電極 38b,69b,69′b,70b,70′b Y方向
用の第2電極 46a〜46c ブロック P 分極 P1 X方向用の分極 P2 Y方向用の分極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中野 寿 東京都港区新橋5丁目36番11号 富士電 気化学株式会社内 (72)発明者 後藤 亢亮 東京都港区新橋5丁目36番11号 富士電 気化学株式会社内 審査官 北川 創 (56)参考文献 特開 平6−222074(JP,A) 特開 平6−58953(JP,A) 特開 平7−140165(JP,A) 特開 平7−128359(JP,A) 特開 平5−172840(JP,A) 特開 平6−201721(JP,A) 特開 平6−201722(JP,A) 特開 平7−49354(JP,A) 特開 平7−209070(JP,A) 特開 平7−253441(JP,A) 実開 平7−16168(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01P 15/09 H01L 29/84

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 板状の圧電素子と、前記圧電素子の上に
    重ねて設けられる板状のおもりとを備えた加速度センサ
    において、 前記圧電素子の内部に、上下面に平行でかつ互いに向か
    い合う、または反発し合う方向の分極を形成することに
    より1つの前記圧電素子内に異なる方向の複数の分極を
    形成し、 前記圧電素子の前記おもりと対向する上面に、前記異な
    る方向の分極の両側に重なるようにして共通電極を形成
    し、 かつ前記圧電素子の下面所定位置に、前記異なる方向の
    分極の各領域にそれぞれ第1,第2電極を形成し、 前記第1,第2電極間に発生する出力電圧を取り出し可
    能とした加速度センサ。
  2. 【請求項2】 前記第1電極と前記第2電極の寸法形状
    をほぼ等しくした請求項1に記載の加速度センサ。
  3. 【請求項3】 板状の圧電素子と、前記圧電素子の上に
    重ねて設けられる板状のおもりとを備えた加速度センサ
    において、 前記圧電素子内に、X方向の加速度を検知するX方向検
    知部と、前記X方向と直交するY方向の加速度を検知す
    るY方向検知部とを備え、 前記圧電素子の前記X方向検知部内に、上下面に平行で
    かつ互いに向かい合う、または反発し合う方向の分極を
    形成するとともに、 前記圧電素子の前記おもりと対向する上面に、前記異な
    る方向の分極の両側に重なるようにしてX方向用の共通
    電極を形成し、 前記圧電素子の下面所定位置に、前記異なる方向の分極
    の各領域にそれぞれX方向用の第1,第2電極を形成
    し、 前記第1,第2電極間に発生する出力電圧を取り出し可
    能とし、 かつ前記圧電素子の前記Y方向検知部内に、上下面に平
    行で前記X方向検知部内の前記分極と直交し、かつ互い
    に向かい合う、または反発し合う方向の分極を形成する
    とともに、 前記圧電素子の前記おもりと対向する上面に、前記異な
    る方向の分極の両側に重なるようにしてY方向用の共通
    電極を形成し、 前記圧電素子の下面所定位置に、前記異なる方向の分極
    の各領域にそれぞれY方向用の第1,第2電極を形成
    し、 前記第1,第2電極間に発生する出力電圧を取り出し可
    能とした加速度センサ。
  4. 【請求項4】 前記X方向用の第1,第2電極同士の寸
    法形状を等しくするとともに、前記Y方向用の第1,第
    2電極同士の寸法形状を等しく、 または、それら前記X方向用の第1,第2電極及び前記
    Y方向用の第1,第2電極の寸法形状をすべてほぼ等し
    くした請求項3に記載の加速度センサ。
  5. 【請求項5】 前記圧電素子の下側に基板を設け、 前記基板の上下面に所定数の外部電極を設け、 前記圧電素子の下面に形成した前記各電極と前記基板に
    設けた前記各外部電極とを接続させ、 前記各外部電極を介して前記前記圧電素子の下側に形成
    された所定対の電極間に発生する出力電圧を取り出し可
    能とした請求項1〜4のいずれか1項に記載の加速度セ
    ンサ。
  6. 【請求項6】 前記外部電極が、前記基板の上下面及び
    側面に渡って連続的に形成された電極である請求項5に
    記載の加速度センサ。
  7. 【請求項7】 前記外部電極が、前記基板の上下面に外
    部電極パターンと、前記基板の内部を貫通し、前記対向
    する両外部電極パターンを接続する導電性通路とを備え
    てなる請求項5に記載の加速度センサ。
  8. 【請求項8】 前記圧電素子内に、同一方向の加速度を
    検出するための、互いに向かい合う、または反発し合う
    方向の分極を備えたブロックを複数備え、 前記複数のブロックのうち少なくとも2つ以上のブロッ
    ク間の第1,第2電極を直列接続し、前記直列接続され
    たブロック全体の出力電圧を取り出し可能とした請求項
    1〜7のいずれか1項に記載の加速度センサ。
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