JP3333435B2 - 管継手 - Google Patents
管継手Info
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Landscapes
- Joints That Cut Off Fluids, And Hose Joints (AREA)
- Branch Pipes, Bends, And The Like (AREA)
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、プラスチック管や
銅管などに接続する管継手に関し、更に詳しくは、締付
け用の袋ナットを回転した時に管が共回りして管がねじ
れたり、損傷したり、品質低下したり、時にはこの管の
他端における他の器具との締付け接続を緩めたりするこ
とがない管継手の構造に関する。
銅管などに接続する管継手に関し、更に詳しくは、締付
け用の袋ナットを回転した時に管が共回りして管がねじ
れたり、損傷したり、品質低下したり、時にはこの管の
他端における他の器具との締付け接続を緩めたりするこ
とがない管継手の構造に関する。
【０００２】
【従来の技術】従来のこの種の管継手は、締付け用の袋
ナットを回転して締付けた時に、袋ナットと締付けリン
グとの間の摩擦抵抗によって締付けリングが共回りし、
このため管も共に回転させられて、管がねじれて流過断
面が小さくなったり、割れなどの損傷を生じたり、素材
疲労してもろくなり破損しやすくなったり、時にはこの
管の他端において先に接続した他の器具との接続部を緩
めたりする不具合を生ずることがあった。
ナットを回転して締付けた時に、袋ナットと締付けリン
グとの間の摩擦抵抗によって締付けリングが共回りし、
このため管も共に回転させられて、管がねじれて流過断
面が小さくなったり、割れなどの損傷を生じたり、素材
疲労してもろくなり破損しやすくなったり、時にはこの
管の他端において先に接続した他の器具との接続部を緩
めたりする不具合を生ずることがあった。
【０００３】このような不具合を防ぐために、従来、い
ろいろな対策がとられてきた。図４はその例を説明する
ための管継手の断面図であって、袋ナット２１の内径面
２１ａに接面する締付けリング２２の外周面２２ａに滑
面加工を施す構造の管継手を提案している（特開平８−
１３５８６６号公報参照）。また、特開平８−１３５６
３７号公報に示された技術では、同図において、締付け
リング２２に圧着する袋ナット２１の内径面２１ａに滑
面加工を施したり、リング溝を刻設することを提案して
いる。
ろいろな対策がとられてきた。図４はその例を説明する
ための管継手の断面図であって、袋ナット２１の内径面
２１ａに接面する締付けリング２２の外周面２２ａに滑
面加工を施す構造の管継手を提案している（特開平８−
１３５８６６号公報参照）。また、特開平８−１３５６
３７号公報に示された技術では、同図において、締付け
リング２２に圧着する袋ナット２１の内径面２１ａに滑
面加工を施したり、リング溝を刻設することを提案して
いる。
【０００４】次に、図５及び図６は、実開平１−１４９
０８７号公報に示す管継手を示すものであって、図６
は、図５の断面図の画いた円の中の袋ナット３１を取り
除いた状態の外観説明図である。図５及び図６におい
て、割り部３２ｂで切断されたＣ字状の締付けリング３
２の大径側の端面に凹形の切込部３２ａが形成されてお
り、これに継手本体３３に形成された凸形の突起部３３
ａが係合してあって、締付けリング３２を回転不能に設
けられている。
０８７号公報に示す管継手を示すものであって、図６
は、図５の断面図の画いた円の中の袋ナット３１を取り
除いた状態の外観説明図である。図５及び図６におい
て、割り部３２ｂで切断されたＣ字状の締付けリング３
２の大径側の端面に凹形の切込部３２ａが形成されてお
り、これに継手本体３３に形成された凸形の突起部３３
ａが係合してあって、締付けリング３２を回転不能に設
けられている。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】図４に示した上記の従
来例では、締付けリング２２の外周面２２ａに、又は、
袋ナット２１の内径面２１ａに滑面加工を施すことを提
案しているが、この方法では管継手が高価格になって、
管工事のコストを増大させることになる。また、袋ナッ
ト２１の内径面２１ａにリング溝を刻設する場合も同様
である。なお、滑面加工に用いられる滑面加工剤が締付
け面圧によって接触面から離脱することもあって、共回
りを完全に防げるとは言い切れない。更に、図５及び図
６に示した構造も、厄介な加工が増えるために管継手が
高価格になって、管工事費を増大させることになる。
来例では、締付けリング２２の外周面２２ａに、又は、
袋ナット２１の内径面２１ａに滑面加工を施すことを提
案しているが、この方法では管継手が高価格になって、
管工事のコストを増大させることになる。また、袋ナッ
ト２１の内径面２１ａにリング溝を刻設する場合も同様
である。なお、滑面加工に用いられる滑面加工剤が締付
け面圧によって接触面から離脱することもあって、共回
りを完全に防げるとは言い切れない。更に、図５及び図
６に示した構造も、厄介な加工が増えるために管継手が
高価格になって、管工事費を増大させることになる。
【０００６】本発明は従来の課題を解決するために開発
したもので、袋ナットを締付ける時に管が共回りするの
を確実に防止し、しかも、経済性に富んだ管継手を提供
することを目的としている。
したもので、袋ナットを締付ける時に管が共回りするの
を確実に防止し、しかも、経済性に富んだ管継手を提供
することを目的としている。
【０００７】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明は、締付けリングの両端のテーパ外面を継手
本体のテーパ内面と袋ナットのテーパ内面とで締付け、
締付けリングを管に圧着させて管に接続するようにした
管継手であって、継手本体のテーパ内面と袋ナットのテ
ーパ内面とがほぼ同じテーパ角度を有しており、継手本
体のテーパ内面と締付けリングのテーパ外面との初期接
触部の直径が、袋ナットのテーパ内面と締付けリングの
テーパ外面との初期接触部の直径よりも大きくした。
め、本発明は、締付けリングの両端のテーパ外面を継手
本体のテーパ内面と袋ナットのテーパ内面とで締付け、
締付けリングを管に圧着させて管に接続するようにした
管継手であって、継手本体のテーパ内面と袋ナットのテ
ーパ内面とがほぼ同じテーパ角度を有しており、継手本
体のテーパ内面と締付けリングのテーパ外面との初期接
触部の直径が、袋ナットのテーパ内面と締付けリングの
テーパ外面との初期接触部の直径よりも大きくした。
【０００８】また、袋ナットのテーパ内面とめねじとの
間に環状空隙部を形成し、袋ナットのテーパ内面と接触
する締付けリングのテーパ内面側に外周突条部を形成
し、袋ナットと継手本体との非接続時の環状空隙部に外
周突条部を位置させたとき、外周突条部の外径を袋ナッ
トのめねじの内径より大にして締付けリングを袋ナット
より脱落させないようにした。
間に環状空隙部を形成し、袋ナットのテーパ内面と接触
する締付けリングのテーパ内面側に外周突条部を形成
し、袋ナットと継手本体との非接続時の環状空隙部に外
周突条部を位置させたとき、外周突条部の外径を袋ナッ
トのめねじの内径より大にして締付けリングを袋ナット
より脱落させないようにした。
【０００９】本発明の管継手を上記のように構成したの
で、先ず、袋ナットを継ぎ手本体にねじ込んで、締付け
リングの両端のテーパ外面を継手本体のテーパ内面と袋
ナットのテーパ内面とで締付けた場合、その時の締付け
リングの両端における接触部、すなわち２つの初期接触
部の軸線方向の締付け力は当然同じ大きさである。この
初期接触部は、いずれも円周形である。
で、先ず、袋ナットを継ぎ手本体にねじ込んで、締付け
リングの両端のテーパ外面を継手本体のテーパ内面と袋
ナットのテーパ内面とで締付けた場合、その時の締付け
リングの両端における接触部、すなわち２つの初期接触
部の軸線方向の締付け力は当然同じ大きさである。この
初期接触部は、いずれも円周形である。
【００１０】更に、継手本体のテーパ内面と袋ナットの
テーパ内面とがほぼ同じテーパ角度を有しているので、
これらのテーパ内面に直角に作用する締付けリングのテ
ーパ外面との接触面圧もほぼ同じになる。また、これら
の２つの接触部における摩擦係数も、ほぼ同じと考えら
れる。
テーパ内面とがほぼ同じテーパ角度を有しているので、
これらのテーパ内面に直角に作用する締付けリングのテ
ーパ外面との接触面圧もほぼ同じになる。また、これら
の２つの接触部における摩擦係数も、ほぼ同じと考えら
れる。
【００１１】上記の２つの初期接触部において、接触面
圧による摩擦抵抗に抗して相対運動をさせるための回転
力（Ｔ）は、摩擦係数（μ）、接触面圧（Ｎ）及び回転
半径（Ｒ）を用いて、Ｔ＝μＮＲで計算され、摩擦係数
（μ）と接触面圧（Ｎ）は、上述のように両接触部がほ
ぼ同じであるので、回転力（Ｔ）は回転半径（Ｒ）だけ
に比例することになる。
圧による摩擦抵抗に抗して相対運動をさせるための回転
力（Ｔ）は、摩擦係数（μ）、接触面圧（Ｎ）及び回転
半径（Ｒ）を用いて、Ｔ＝μＮＲで計算され、摩擦係数
（μ）と接触面圧（Ｎ）は、上述のように両接触部がほ
ぼ同じであるので、回転力（Ｔ）は回転半径（Ｒ）だけ
に比例することになる。
【００１２】従って、初期接触部の直径が大きい、この
ため回転半径（Ｒ1）が大きい継手本体のテーパ内面と
締付けリングのテーパ外面との間で相対運動をさせるた
めの回転力（Ｔ1）の方が、回転半径（Ｒ2）が小さい袋
ナットのテーパ内面と締付けリングのテーパ外面との間
で相対運動をさせるための回転力（Ｔ2）よりも大きい
ことになる。
ため回転半径（Ｒ1）が大きい継手本体のテーパ内面と
締付けリングのテーパ外面との間で相対運動をさせるた
めの回転力（Ｔ1）の方が、回転半径（Ｒ2）が小さい袋
ナットのテーパ内面と締付けリングのテーパ外面との間
で相対運動をさせるための回転力（Ｔ2）よりも大きい
ことになる。
【００１３】このため、袋ナットを回転させて締付ける
場合に、上記の相対運動をさせるための回転力（Ｔ2）
が小さい袋ナットのテーパ内面と締付けリングのテーパ
外面との間で相対運動が起き、相対運動をさせるための
回転力（Ｔ1）が大きい継手本体のテーパ内面と締付け
リングのテーパ外面との間では相対運動が起きない。従
って、締付けリングは袋ナットと共回りをしないので、
管も袋ナットと共回りしない。このため、管が回転する
ために発生する損傷等が起きない。
場合に、上記の相対運動をさせるための回転力（Ｔ2）
が小さい袋ナットのテーパ内面と締付けリングのテーパ
外面との間で相対運動が起き、相対運動をさせるための
回転力（Ｔ1）が大きい継手本体のテーパ内面と締付け
リングのテーパ外面との間では相対運動が起きない。従
って、締付けリングは袋ナットと共回りをしないので、
管も袋ナットと共回りしない。このため、管が回転する
ために発生する損傷等が起きない。
【００１４】継手本体のテーパ内面と締付けリングのテ
ーパ外面との初期接触部の直径を、袋ナットのテーパ内
面と締付けリングのテーパ外面との初期接触部の直径よ
りも大きくすることは、これらのテーパ内面やテーパ外
面のいずれかのテーパ角度を僅か大きく又は小さくする
ことによって、継手本体のテーパ内面と締付けリングの
テーパ外面とがテーパ面の外方で初期接触し、袋ナット
のテーパ内面と締付けリングのテーパ外面とがテーパ面
の内方で初期接触するようにすればよく、極めて簡単な
ことであり、特別の部品や添加剤等を必要とせず、管継
手の価格を増大させない。
ーパ外面との初期接触部の直径を、袋ナットのテーパ内
面と締付けリングのテーパ外面との初期接触部の直径よ
りも大きくすることは、これらのテーパ内面やテーパ外
面のいずれかのテーパ角度を僅か大きく又は小さくする
ことによって、継手本体のテーパ内面と締付けリングの
テーパ外面とがテーパ面の外方で初期接触し、袋ナット
のテーパ内面と締付けリングのテーパ外面とがテーパ面
の内方で初期接触するようにすればよく、極めて簡単な
ことであり、特別の部品や添加剤等を必要とせず、管継
手の価格を増大させない。
【００１５】袋ナットと継手本体との非接続時の環状空
隙部に外周突条部を位置させたとき、外周突条部の外径
を袋ナットのめねじの内径より大にして締付けリングを
袋ナットより脱落させないようにしたので、締付けリン
グを袋ナットに嵌めて出荷でき、脱落、紛失の心配がな
い。また、本発明の管継手は、プラスチック管にも、銅
管のような金属管にも、或はプラスチックをライニング
した金属管、或はその他の管に適用することができる。
隙部に外周突条部を位置させたとき、外周突条部の外径
を袋ナットのめねじの内径より大にして締付けリングを
袋ナットより脱落させないようにしたので、締付けリン
グを袋ナットに嵌めて出荷でき、脱落、紛失の心配がな
い。また、本発明の管継手は、プラスチック管にも、銅
管のような金属管にも、或はプラスチックをライニング
した金属管、或はその他の管に適用することができる。
【００１６】
【発明の実施の形態】図１は、本発明の管継手の一実施
の形態を示す断面図であって、図中、１は管継手、２は
継手本体、３は袋ナット、４は図６と同様に割り部を有
する締付けリングである。継手本体２のおねじ２ａに袋
ナット３のめねじ３ａがねじ込んであり、袋ナット３を
継手本体２にねじ込むことによって、継手本体２のテー
パ内面２ｂと袋ナット３のテーパ内面３ｂで締付けリン
グ４の両端のテーパ外面４ａ、４ｂを締付けて、締付け
リング４を内方に変形させて、継手本体２のインナーコ
ア部２ｃと締付けリング４との間に挿入された被接続管
Ｐに圧着させて、被接続管Ｐに管継手１を接続するよう
になっている。
の形態を示す断面図であって、図中、１は管継手、２は
継手本体、３は袋ナット、４は図６と同様に割り部を有
する締付けリングである。継手本体２のおねじ２ａに袋
ナット３のめねじ３ａがねじ込んであり、袋ナット３を
継手本体２にねじ込むことによって、継手本体２のテー
パ内面２ｂと袋ナット３のテーパ内面３ｂで締付けリン
グ４の両端のテーパ外面４ａ、４ｂを締付けて、締付け
リング４を内方に変形させて、継手本体２のインナーコ
ア部２ｃと締付けリング４との間に挿入された被接続管
Ｐに圧着させて、被接続管Ｐに管継手１を接続するよう
になっている。
【００１７】継手本体２のテーパ内面２ｂのテーパ角度
α1と袋ナット３のテーパ内面３ｂのテーパ角度α2とが
ほぼ同じ角度をなしており、継手本体２のテーパ内面２
ｂと締付けリング４のテーパ外面４ａとの円周形の初期
接触部Ａの直径ｄ1が、袋ナット３のテーパ内面３ｂと
締付けリング４のテーパ外面４ｂとの円周形の初期接触
部Ｂの直径ｄ2よりも大きくなるように形成されてい
る。
α1と袋ナット３のテーパ内面３ｂのテーパ角度α2とが
ほぼ同じ角度をなしており、継手本体２のテーパ内面２
ｂと締付けリング４のテーパ外面４ａとの円周形の初期
接触部Ａの直径ｄ1が、袋ナット３のテーパ内面３ｂと
締付けリング４のテーパ外面４ｂとの円周形の初期接触
部Ｂの直径ｄ2よりも大きくなるように形成されてい
る。
【００１８】継手本体２のインナーコア部２ｃの外周面
２ｄに形成された円周溝２ｅは、管の内周面との間の密
封性を確保すると共に、管の抜け止めを確実にするため
のものである。また、締付けリング４の内周面に設けた
環状突起４ｃは、管への圧着を確実にし、管の抜け止め
を確保するためのものである。なお、締付けリング４に
は、図に示していないが、軸線方向又は斜めの切割溝を
一本設けて、締付け時の縮径が容易になるように作られ
ている。
２ｄに形成された円周溝２ｅは、管の内周面との間の密
封性を確保すると共に、管の抜け止めを確実にするため
のものである。また、締付けリング４の内周面に設けた
環状突起４ｃは、管への圧着を確実にし、管の抜け止め
を確保するためのものである。なお、締付けリング４に
は、図に示していないが、軸線方向又は斜めの切割溝を
一本設けて、締付け時の縮径が容易になるように作られ
ている。
【００１９】また、袋ナット３のテーパ内面３ｂとめね
じ３ａとの間に環状空隙部３ｃを形成し、袋ナット３の
テーパ内面３ｂと接触する締付けリング４のテーパ外面
４ｂ側に外周突条部４ｄを形成し、袋ナット３と継手本
体２との非接続時の環状空隙部３ｃに外周突条部４ｄを
位置させたとき、外周突条部４ｄの外径ｄ3を袋ナット
３のめねじ３ａの内径ｄ 4 より大にして締付けリング４
を袋ナット３より脱落させないようにした管継手であ
る。
じ３ａとの間に環状空隙部３ｃを形成し、袋ナット３の
テーパ内面３ｂと接触する締付けリング４のテーパ外面
４ｂ側に外周突条部４ｄを形成し、袋ナット３と継手本
体２との非接続時の環状空隙部３ｃに外周突条部４ｄを
位置させたとき、外周突条部４ｄの外径ｄ3を袋ナット
３のめねじ３ａの内径ｄ 4 より大にして締付けリング４
を袋ナット３より脱落させないようにした管継手であ
る。
【００２０】次に、図１に示した実施の形態について、
その作用を説明する。図１及び図２において、袋ナット
３を継手本体２にねじ込んで、締付けリング４の両端の
テーパ外面４ａ、４ｂを継手本体２のテーパ内面２ｂと
袋ナット３のテーパ内面３ｂとで締付けた場合、その時
の締付けリング４の両端における接触部、すなわち２つ
の初期接触部Ａ及びＢにおける軸線方向の締付け力Ｆ1
とＦ2は、当然同じ大きさである。この初期接触部Ａ及
びＢは、いずれも円周形である。
その作用を説明する。図１及び図２において、袋ナット
３を継手本体２にねじ込んで、締付けリング４の両端の
テーパ外面４ａ、４ｂを継手本体２のテーパ内面２ｂと
袋ナット３のテーパ内面３ｂとで締付けた場合、その時
の締付けリング４の両端における接触部、すなわち２つ
の初期接触部Ａ及びＢにおける軸線方向の締付け力Ｆ1
とＦ2は、当然同じ大きさである。この初期接触部Ａ及
びＢは、いずれも円周形である。
【００２１】更に、継手本体２のテーパ内面２ｂと袋ナ
ット３のテーパ内面３ｂとがほぼ同じテーパ角度α1と
α2を有しているので、これらのテーパ内面２ｂ、３ｂ
に直角に作用する締付けリング４のテーパ外面４ａ、４
ｂとの接触面圧Ｎ1、Ｎ2もほぼ同じになる。また、これ
らの２つの接触部Ａ、Ｂにおける摩擦係数μ1、μ2もほ
ぼ同じと考えられる。
ット３のテーパ内面３ｂとがほぼ同じテーパ角度α1と
α2を有しているので、これらのテーパ内面２ｂ、３ｂ
に直角に作用する締付けリング４のテーパ外面４ａ、４
ｂとの接触面圧Ｎ1、Ｎ2もほぼ同じになる。また、これ
らの２つの接触部Ａ、Ｂにおける摩擦係数μ1、μ2もほ
ぼ同じと考えられる。
【００２２】上記の２つの初期接触部Ａ、Ｂにおいて、
接触面圧Ｎ1、Ｎ2による摩擦抵抗に抗して相対運動をさ
せるための回転力Ｔ1、Ｔ2は、摩擦係数μ1、μ2、接触
面圧Ｎ1、Ｎ2及び回転半径ｄ1／２、ｄ2／２を用いて示
すと、Ｔ1＝μ1・Ｎ1・ｄ1／２及びＴ2＝μ2・Ｎ2・ｄ2
／２となる。この場合、μ1≒μ2、Ｎ1≒Ｎ2であり、ｄ
1＞ｄ2であるので、Ｔ1＞Ｔ2となる。すなわち、継手本
体２のテーパ内面２ｂと締付けリング４のテーパ外面４
ａとの間で相対運動をさせるための回転力Ｔ1の方が、
袋ナット３のテーパ内面３ｂと締付けリング４のテーパ
外面４ｂとの間で、相対運動をさせるための回転力Ｔ 2
よりも大きいことになる。
接触面圧Ｎ1、Ｎ2による摩擦抵抗に抗して相対運動をさ
せるための回転力Ｔ1、Ｔ2は、摩擦係数μ1、μ2、接触
面圧Ｎ1、Ｎ2及び回転半径ｄ1／２、ｄ2／２を用いて示
すと、Ｔ1＝μ1・Ｎ1・ｄ1／２及びＴ2＝μ2・Ｎ2・ｄ2
／２となる。この場合、μ1≒μ2、Ｎ1≒Ｎ2であり、ｄ
1＞ｄ2であるので、Ｔ1＞Ｔ2となる。すなわち、継手本
体２のテーパ内面２ｂと締付けリング４のテーパ外面４
ａとの間で相対運動をさせるための回転力Ｔ1の方が、
袋ナット３のテーパ内面３ｂと締付けリング４のテーパ
外面４ｂとの間で、相対運動をさせるための回転力Ｔ 2
よりも大きいことになる。
【００２３】このため、袋ナット３を回転させて締付け
る場合に、上記の相対運動をさせるための回転力Ｔ2が
小さい袋ナット３のテーパ内面３ｂと締付けリング４の
テーパ外面４ｂとの間で相対運動が起き、相対運動をさ
せるための回転力Ｔ1が大きい継手本体２のテーパ内面
２ｂと締付けリング４のテーパ外面４ａとの間では相対
運動がおきない。従って、締付けリング４は袋ナット３
と共回りしないので、管も袋ナット３と共回りしない。
このため、管が回転するために発生する損傷等が起きな
い。
る場合に、上記の相対運動をさせるための回転力Ｔ2が
小さい袋ナット３のテーパ内面３ｂと締付けリング４の
テーパ外面４ｂとの間で相対運動が起き、相対運動をさ
せるための回転力Ｔ1が大きい継手本体２のテーパ内面
２ｂと締付けリング４のテーパ外面４ａとの間では相対
運動がおきない。従って、締付けリング４は袋ナット３
と共回りしないので、管も袋ナット３と共回りしない。
このため、管が回転するために発生する損傷等が起きな
い。
【００２４】継手本体２のテーパ内面２ｂと締付けリン
グ４のテーパ外面４ａとの初期接触部Ａの直径を、袋ナ
ット３のテーパ内面３ｂと締付けリング４のテーパ外面
４ｂとの初期接触部Ｂの直径よりも大きくすることは、
これらのテーパ内面２ｂ、３ｂと締付けリング４のテー
パ外面４ａ、４ｂのいずれかのテーパ角度を僅か大きく
又は小さくすることによって、継手本体２のテーパ内面
２ｂと締付けリング４のテーパ外面４ａとがテーパ面の
外方で初期接触し、袋ナット３のテーパ内面３ｂの締付
けリング４のテーパ外面４ｂとがテーパ外面４とがテー
パ面の内方で初期接触するようにすればよく、極めて簡
単なことであり、特別の部品や添加剤等を必要とせず、
管継手１の価格を増大させない。
グ４のテーパ外面４ａとの初期接触部Ａの直径を、袋ナ
ット３のテーパ内面３ｂと締付けリング４のテーパ外面
４ｂとの初期接触部Ｂの直径よりも大きくすることは、
これらのテーパ内面２ｂ、３ｂと締付けリング４のテー
パ外面４ａ、４ｂのいずれかのテーパ角度を僅か大きく
又は小さくすることによって、継手本体２のテーパ内面
２ｂと締付けリング４のテーパ外面４ａとがテーパ面の
外方で初期接触し、袋ナット３のテーパ内面３ｂの締付
けリング４のテーパ外面４ｂとがテーパ外面４とがテー
パ面の内方で初期接触するようにすればよく、極めて簡
単なことであり、特別の部品や添加剤等を必要とせず、
管継手１の価格を増大させない。
【００２５】この管継手１は、プラスチック管にも、銅
管のような金属管にも、あるいはプラスチックをライニ
ングした金属管にも使用することができる。なお、初期
接触部の直径差が小さい場合は、少量の共回りが生じる
場合もあるが、管のねじれや割れという問題が発生する
ことはない。
管のような金属管にも、あるいはプラスチックをライニ
ングした金属管にも使用することができる。なお、初期
接触部の直径差が小さい場合は、少量の共回りが生じる
場合もあるが、管のねじれや割れという問題が発生する
ことはない。
【００２６】
【発明の効果】本発明の管継手は、すでに説明したよう
に、袋ナットを回転して管を締付ける時に、管を共回り
させないので、管がねじれて流過面積が小さくなった
り、割れなどの損傷を生じたり、素材疲労してもろくな
り破損しやすくなったり、時には管の他端において先に
接続した他の器具との接続部を緩めたりすることがな
い。また、この共回りを防ぐための対策が極めて簡単で
あって、特別の部品や添加剤等を必要とせず、管継手の
価格を増大させない等、経済的にも優れている。
に、袋ナットを回転して管を締付ける時に、管を共回り
させないので、管がねじれて流過面積が小さくなった
り、割れなどの損傷を生じたり、素材疲労してもろくな
り破損しやすくなったり、時には管の他端において先に
接続した他の器具との接続部を緩めたりすることがな
い。また、この共回りを防ぐための対策が極めて簡単で
あって、特別の部品や添加剤等を必要とせず、管継手の
価格を増大させない等、経済的にも優れている。
【００２７】また、袋ナットと継手本体との非接続時の
環状空隙部に外周突条部を位置させたとき、外周突条部
の外径を袋ナットのめねじの内径より大にしたので、締
付けリングを袋ナットに嵌めた状態で出荷でき、取扱い
が便利であり、しかも脱落、紛失を防止できると共に、
施工時の作業性も良好である。
環状空隙部に外周突条部を位置させたとき、外周突条部
の外径を袋ナットのめねじの内径より大にしたので、締
付けリングを袋ナットに嵌めた状態で出荷でき、取扱い
が便利であり、しかも脱落、紛失を防止できると共に、
施工時の作業性も良好である。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の一実施の形態を示す断面図である。
【図２】作用を説明するために図１の一部を示した部分
拡大断面図である。
拡大断面図である。
【図３】本発明における袋ナットに締付けリングを嵌め
た状態を示す一部切欠き拡大断面図である。
た状態を示す一部切欠き拡大断面図である。
【図４】従来の管継手の他の例を示す断面図である。
【図５】従来の管継手の他の例を示す断面図である。
【図６】図５の一部の外観説明図である。
１ 管継手 ２ 継手本体 ２ｂ テーパ内面 ３ 袋ナット ３ｂ テーパ内面 ３ｃ 環状空隙部 ４ 締付けリング ４ａ、４ｂ テーパ外面 ４ｄ 外周突条部 α1、α2 テーパ角度 Ａ、Ｂ 初期接触部 ｄ1、ｄ2 直径 ｄ3 外径ｄ 4 内径
フロントページの続き (72)発明者 服部 憲明 茨城県稲敷郡阿見町中央八丁目３番２号 三菱化学産資株式会社商品研究所内 審査官 遠藤 秀明 (56)参考文献 実開 平２−31989（ＪＰ，Ｕ)
Claims (2)
- 【請求項１】 締付けリングの両端のテーパ外面を継手
本体のテーパ内面と袋ナットのテーパ内面とで締付け、
締付けリングを管に圧着させて管に接続するようにした
管継手であって、前記継手本体のテーパ内面と締付けリ
ングのテーパ外面との初期接触部の直径を、袋ナットの
テーパ内面と締付けリングのテーパ外面との初期接触部
の直径よりも大とすると共に、前記袋ナットのテーパ内
面とめねじとの間に環状空隙部を形成し、袋ナットのテ
ーパ内面と接触する締付けリングのテーパ内面側に外周
突条部を形成し、袋ナットと継手本体との非接続時の環
状空隙部に外周突条部を位置させたとき、外周突条部の
外径を袋ナットのめねじの内径より大にしたことを特徴
とする管継手。 - 【請求項２】 前記継手本体のテーパ内面と袋ナットの
テーパ内面とがほぼ同じテーパ角度を有している請求項
１に記載の管継手。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP27662997A JP3333435B2 (ja) | 1997-09-25 | 1997-09-25 | 管継手 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP27662997A JP3333435B2 (ja) | 1997-09-25 | 1997-09-25 | 管継手 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH1194168A JPH1194168A (ja) | 1999-04-09 |
| JP3333435B2 true JP3333435B2 (ja) | 2002-10-15 |
Family
ID=17572114
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP27662997A Expired - Fee Related JP3333435B2 (ja) | 1997-09-25 | 1997-09-25 | 管継手 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3333435B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2006233451A (ja) * | 2005-02-22 | 2006-09-07 | Mym Corp | 水栓 |
| JP4096040B1 (ja) * | 2006-11-21 | 2008-06-04 | 株式会社トヨックス | ホース継手 |
| CN108253174B (zh) * | 2018-04-02 | 2025-04-18 | 郑州双杰科技股份有限公司 | 快速连接水管的装置 |
| JP7742706B2 (ja) * | 2021-01-12 | 2025-09-22 | ニッタ株式会社 | ホース用継手 |
-
1997
- 1997-09-25 JP JP27662997A patent/JP3333435B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH1194168A (ja) | 1999-04-09 |
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