JP3332417B2 - ホール素子及びその製造方法 - Google Patents
ホール素子及びその製造方法Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は高感度型のホール素子及
びその製造方法に関するものである。
びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】GaAs基板を備えたn型注入タイプ高感
度ホール素子のウェハプロセスについて述べる。
度ホール素子のウェハプロセスについて述べる。
【0003】第一に半絶縁性GaAs基板にイオン注入法
によりSi+を選択的に注入し、アニールを行うことで
活性層を形成する。次に、AuGe系からなるメタルによ
りオーミック性電極を形成した後、SiNx膜によるカバ
ー膜をP‐CVD法により形成する。これが図2(a)に
示されるGaAs基板1である。
によりSi+を選択的に注入し、アニールを行うことで
活性層を形成する。次に、AuGe系からなるメタルによ
りオーミック性電極を形成した後、SiNx膜によるカバ
ー膜をP‐CVD法により形成する。これが図2(a)に
示されるGaAs基板1である。
【0004】次にチップ化プロセスとして上記約400
μmのGaAs基板1を、裏面ラッピングにより約100
μmにした後(図2(b))、磁性材料であるフェライト2を
樹脂を用いて基板裏面の全体にはり付ける(図2(c))。
次に、ダイシング3により基板1及びフェライト2をカ
ットしてチップ化することにより完成する(図2(d))。
μmのGaAs基板1を、裏面ラッピングにより約100
μmにした後(図2(b))、磁性材料であるフェライト2を
樹脂を用いて基板裏面の全体にはり付ける(図2(c))。
次に、ダイシング3により基板1及びフェライト2をカ
ットしてチップ化することにより完成する(図2(d))。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ホール素子の性能に要
求されるものは、一般的に、高感度・温度依存性が小さ
い・出力の直線性が良い等があげられる。
求されるものは、一般的に、高感度・温度依存性が小さ
い・出力の直線性が良い等があげられる。
【0006】ところで、GaAsを材料とするホール素子
では、特徴として、禁制帯幅(バンドギャップ)が大きい
ために温度特性が良く、又出力の直線性が良い長所と、
感度が比較的小さいという短所を有する。そこでGaAs
ホール素子の高感度化が必要とされる。
では、特徴として、禁制帯幅(バンドギャップ)が大きい
ために温度特性が良く、又出力の直線性が良い長所と、
感度が比較的小さいという短所を有する。そこでGaAs
ホール素子の高感度化が必要とされる。
【0007】 ホール電圧は、VH=RHIB/d (RH=1/qn) Iはバイアス電流、Bは磁速密度、dは活性層厚さ、q
は電子電荷、nはキャリア濃度と表わされ、該式に示す
ように、ホール電圧を有効に増加させる手法の一つとし
て、磁束密度Bの増加がある。
は電子電荷、nはキャリア濃度と表わされ、該式に示す
ように、ホール電圧を有効に増加させる手法の一つとし
て、磁束密度Bの増加がある。
【0008】上述した様に従来、GaAsホール素子の高
感度化のため、磁束密度を向上させることを目的とし
て、磁束材料フェライト2をGaAs基板1の裏面にはり
付けている。
感度化のため、磁束密度を向上させることを目的とし
て、磁束材料フェライト2をGaAs基板1の裏面にはり
付けている。
【0009】しかしながら、従来の技術では次のような
問題点がある。
問題点がある。
【0010】1)GaAs基板1を100μm程度と薄く
するため、作業性が悪いことと、ウェハの大広径化にと
もないウェハ割れ等の発生。
するため、作業性が悪いことと、ウェハの大広径化にと
もないウェハ割れ等の発生。
【0011】2)裏面はり付けでGaAs基板裏面の活性
層とフェライト2が100μm程度はなれているため磁
束密度の増加率が小さいことと、基板厚のばらつきによ
り特性がばらつく。(100μm以下では量産性がな
い)。
層とフェライト2が100μm程度はなれているため磁
束密度の増加率が小さいことと、基板厚のばらつきによ
り特性がばらつく。(100μm以下では量産性がな
い)。
【0012】3)従来技術の構造では、フェライト2は
厚さ300μmを使用しており、実装後のパッケージの
薄型化が困難。
厚さ300μmを使用しており、実装後のパッケージの
薄型化が困難。
【0013】本発明は、上記点に鑑みてなされ、容易か
つ安定して高感度化が図れるホール素子及びその製造方
法を提供することを目的とするものである。
つ安定して高感度化が図れるホール素子及びその製造方
法を提供することを目的とするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明のホール素子は、
一主面に活性層が形成されたGaAs基板と、該主面上に
前記活性層に近接して形成されたフェライト膜と、前記
GaAs基板とフェライト膜との間に、前記GaAs基板の
主面に接して形成されて、前記活性層と前記フェライト
膜との間を絶縁するSiNx膜と、を備えてなることを特
徴とする。
一主面に活性層が形成されたGaAs基板と、該主面上に
前記活性層に近接して形成されたフェライト膜と、前記
GaAs基板とフェライト膜との間に、前記GaAs基板の
主面に接して形成されて、前記活性層と前記フェライト
膜との間を絶縁するSiNx膜と、を備えてなることを特
徴とする。
【0015】本発明のホール素子の製造方法は、GaAs
基板の表面に活性層を形成してなるホール素子の製造方
法において、GaAs基板表面にSiNx膜を形成し、前記
SiNx膜の表面に溶媒により液状にした磁性材料である
フェライト材料を薄膜形成し、前記フェライト材料を加
熱,燒結し、得られたフェライト膜を任意の形状に加工
して、前記GaAs基板の活性層上にフェライト膜を形成
することを特徴とする。
基板の表面に活性層を形成してなるホール素子の製造方
法において、GaAs基板表面にSiNx膜を形成し、前記
SiNx膜の表面に溶媒により液状にした磁性材料である
フェライト材料を薄膜形成し、前記フェライト材料を加
熱,燒結し、得られたフェライト膜を任意の形状に加工
して、前記GaAs基板の活性層上にフェライト膜を形成
することを特徴とする。
【0016】本発明は、磁性体材料のフェライトを溶媒
を用いて液状にして、ウェハの表面にスピンコートする
ことにより、磁性材料のフェライト膜をホール素子の活
性層直上に形成することを特徴とする。
を用いて液状にして、ウェハの表面にスピンコートする
ことにより、磁性材料のフェライト膜をホール素子の活
性層直上に形成することを特徴とする。
【0017】
【作用】このように本発明では、GaAs基板の主面に接
して形成されたSiNx膜によって、前記GaAs基板の活
性層と前記活性層に近接して形成されたフェライト膜と
の間が絶縁され、前記活性層が保護される。
して形成されたSiNx膜によって、前記GaAs基板の活
性層と前記活性層に近接して形成されたフェライト膜と
の間が絶縁され、前記活性層が保護される。
【0018】また、本発明では、前記フェライト膜が薄
膜形成されて加工し易くなる。したがって、前記フェラ
イト膜を任意の形状に容易に加工することが容易にな
る。
膜形成されて加工し易くなる。したがって、前記フェラ
イト膜を任意の形状に容易に加工することが容易にな
る。
【0019】
【実施例】従来技術と同様に、GaAs基板を備えたn型
注入タイプの高感度ホール素子について述べる。
注入タイプの高感度ホール素子について述べる。
【0020】半絶縁性GaAs基板に、イオン注入により
活性層を形成、オーミック性電極を形成、カバー膜を形
成するところまでは従来技術とまったく同じプロセスで
ある。図1(a)のGaAs基板1はこのプロセスの完了し
た基板を示している。
活性層を形成、オーミック性電極を形成、カバー膜を形
成するところまでは従来技術とまったく同じプロセスで
ある。図1(a)のGaAs基板1はこのプロセスの完了し
た基板を示している。
【0021】次に、磁性材料を有機系の溶媒により液状
にしたものを50μm±5μm程度にスピンコートした
後、熱処理により溶媒の除去と密着性の強化を行いフェ
ライト膜4を形成する(図1(b))。その後、レジストパ
ターン5を施しフォトリソグラフィにより、ボンディン
グパッド及びスクライブライン等を形成する(図1
(c))。そして、塩酸系の薬液を用いて、上記レジストパ
ターン5をマスクに選択的にフェライト膜4をエッチン
グする(図1(d))。その後、レジストパターン5をはく
りし、ラップにより基板厚を400μmから300μmに
する(同図1(d))。
にしたものを50μm±5μm程度にスピンコートした
後、熱処理により溶媒の除去と密着性の強化を行いフェ
ライト膜4を形成する(図1(b))。その後、レジストパ
ターン5を施しフォトリソグラフィにより、ボンディン
グパッド及びスクライブライン等を形成する(図1
(c))。そして、塩酸系の薬液を用いて、上記レジストパ
ターン5をマスクに選択的にフェライト膜4をエッチン
グする(図1(d))。その後、レジストパターン5をはく
りし、ラップにより基板厚を400μmから300μmに
する(同図1(d))。
【0022】最後にダイシング3によりチップ化を行う
(図1(e))。
(図1(e))。
【0023】このように、磁性材料のフェライト膜4を
ホール素子の活性層の直上に形成することにより、以下
の様な利点が得られる。
ホール素子の活性層の直上に形成することにより、以下
の様な利点が得られる。
【0024】1)ホール素子の活性層とフェライトが近
接して形成されるため、磁束密度の大幅な向上が期待で
きる。(フェライトの薄膜化も可能になる)。
接して形成されるため、磁束密度の大幅な向上が期待で
きる。(フェライトの薄膜化も可能になる)。
【0025】2)活性層とフェライト間は、P‐CVD
法によるSiNx膜厚さ約4000Åにより絶縁されてい
るため、従来に比べ活性層とフェライト間距離のばらつ
きが小さい。従来、±20μm程度であったが、本例で
は±400Å程度にできる。
法によるSiNx膜厚さ約4000Åにより絶縁されてい
るため、従来に比べ活性層とフェライト間距離のばらつ
きが小さい。従来、±20μm程度であったが、本例で
は±400Å程度にできる。
【0026】3) GaAs基板1のラップは必要以上に
薄くする必要はなく、300μm程度で可能により、さ
らに薄くすることで、実装後のパッケージサイズも薄型
化できる。
薄くする必要はなく、300μm程度で可能により、さ
らに薄くすることで、実装後のパッケージサイズも薄型
化できる。
【0027】なお、実施例では、フェライト膜4を約5
0μmとしたが、感度アップのため、フェライト液の粘
度及び回転数の最適化によりフェライト膜を厚膜化する
こともできる。
0μmとしたが、感度アップのため、フェライト液の粘
度及び回転数の最適化によりフェライト膜を厚膜化する
こともできる。
【0028】
【発明の効果】磁気センサーとしてのホール素子は、特
性的には高感度化が要求される一方、生産コストの低減
のためウェハの大広径化φ3”・φ4”と、作業性向上
による量産性のアップが必要になる。
性的には高感度化が要求される一方、生産コストの低減
のためウェハの大広径化φ3”・φ4”と、作業性向上
による量産性のアップが必要になる。
【0029】本発明によれば、GaAsホール素子の弱点
である低感度をフェライト膜を簡単な安定したプロセス
で形成することにより、高性能・低コストのデバイスが
製造できる。
である低感度をフェライト膜を簡単な安定したプロセス
で形成することにより、高性能・低コストのデバイスが
製造できる。
【図1】本発明の一実施例を示す要部プロセス図であ
る。
る。
【図2】従来例を示す要部プロセス図である。
1 GaAs基板 4 フェライト膜
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−27076(JP,A) 特開 昭61−284929(JP,A) 特開 昭62−291143(JP,A) 特開 平4−3303(JP,A) 特開 昭51−83483(JP,A) 特開 昭51−283(JP,A) 特開 昭58−209185(JP,A) 特開 昭63−70583(JP,A) 特開 昭63−293912(JP,A) 特公 昭48−26434(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 43/06 G01R 33/07
Claims (2)
- 【請求項1】一主面に活性層が形成されたGaAs基板
と、 該主面上に前記活性層に近接して形成されたフェライト
膜と、前記GaAs基板とフェライト膜との間に、前記GaAs基
板の主面に接して形成されて、 前記活性層と前記フェラ
イト膜との間を絶縁するSiNx膜と、 を備えてなることを特徴とするホール素子。 - 【請求項2】GaAs基板の表面に活性層を形成してなる
ホール素子の製造方法において、 GaAs基板表面にSiNx膜を形成し、前記SiNx膜の表面に、溶媒により液状にした磁性材料
であるフェライト材料を薄膜形成し、 前記フェライト材料を加熱,燒結し、 得られたフェライト膜を任意の形状に加工して、前記G
aAs基板の活性層上 にフェライト膜を形成することを特
徴とするホール素子の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20886692A JP3332417B2 (ja) | 1992-08-05 | 1992-08-05 | ホール素子及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20886692A JP3332417B2 (ja) | 1992-08-05 | 1992-08-05 | ホール素子及びその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0661545A JPH0661545A (ja) | 1994-03-04 |
JP3332417B2 true JP3332417B2 (ja) | 2002-10-07 |
Family
ID=16563421
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP20886692A Expired - Fee Related JP3332417B2 (ja) | 1992-08-05 | 1992-08-05 | ホール素子及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3332417B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5606021B2 (ja) * | 2009-07-31 | 2014-10-15 | 日置電機株式会社 | 電流センサの製造方法 |
JP2013197386A (ja) * | 2012-03-21 | 2013-09-30 | Asahi Kasei Electronics Co Ltd | ホール素子 |
JP2017166927A (ja) * | 2016-03-15 | 2017-09-21 | エスアイアイ・セミコンダクタ株式会社 | 磁気センサおよびその製造方法 |
-
1992
- 1992-08-05 JP JP20886692A patent/JP3332417B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0661545A (ja) | 1994-03-04 |
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