JP3332288B2 - 昇華熱転写インクリボンの製造方法 - Google Patents

昇華熱転写インクリボンの製造方法

Info

Publication number
JP3332288B2
JP3332288B2 JP10620194A JP10620194A JP3332288B2 JP 3332288 B2 JP3332288 B2 JP 3332288B2 JP 10620194 A JP10620194 A JP 10620194A JP 10620194 A JP10620194 A JP 10620194A JP 3332288 B2 JP3332288 B2 JP 3332288B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin
thermal transfer
modified
organosiloxane
parts
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP10620194A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH07290847A (ja
Inventor
弘寿 小竹
裕 田頭
昭夫 西島
良夫 藤原
哲也 阿部
悟 篠原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denka Co Ltd
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Denki Kagaku Kogyo KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp, Denki Kagaku Kogyo KK filed Critical Sony Corp
Priority to JP10620194A priority Critical patent/JP3332288B2/ja
Publication of JPH07290847A publication Critical patent/JPH07290847A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3332288B2 publication Critical patent/JP3332288B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Impression-Transfer Materials And Handling Thereof (AREA)
  • Thermal Transfer Or Thermal Recording In General (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、昇華熱転写インクリボ
ンの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、昇華熱転写方式による画像記録は
インクリボンと記録紙を用いて行われており、更に詳し
くは、基材上に昇華性染料、バインダー等を含む熱転写
層を有してなるインクリボンの熱転写層面と、基体シー
ト上に染料受容層を有してなる記録紙の受容層面とを、
互いに合わせて接触させた状態において、画像信号に基
づいて温度等が制御されたサーマルヘッドやレーザーに
より前記インクリボンに熱エネルギーを与えて熱転写層
の染料を昇華させ、その熱転写層から昇華した染料を前
記記録紙の受容層に転写させることにより行われる。
【0003】この昇華熱転写方式においては、、テレ
ビ、CRTカラーディスプレー、カラーファクシミリ、
磁気カメラ等により得られる画像信号の変化に応じてイ
ンクリボンの熱転写層に与えられる熱エネルギーの量を
変化させて、熱転写層から昇華・転写される染料の量を
変え、それによって記録紙の受容層上に良好な階調を有
する画像記録を得ることができる。また、熱転写に際
し、イエロー、マゼンタ、シアン三原色のうち各々1色
の染料を熱転写層中に含む3種のインクリボンを用い
て、記録紙の同一受容層面に各色を重ねて転写すれば、
フルカラーの画像記録をも行うことができる。
【0004】熱転写層の染料用バインダーとしては、ポ
リビニルブチルアセタール樹脂、ポリビニルアセトアセ
タール樹脂等が使用され、特に染料との相溶性、記録濃
度の点でポリビニルアセトアセタール樹脂が優れてい
る。
【0005】一方、従来の昇華熱転写法において使用さ
れる受容層には、通常、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合
体等の塩化ビニル系共重合体、ポリエステル樹脂、ポリ
カーボネート樹脂等が、熱転写時のインクリボンとの融
着防止用のシリコンオイル等の離型剤等とともに使用さ
れており、特に塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体を使用
したものは耐光性、耐候性、耐暗退色性が優れたものと
なっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
受容層はシリコンオイル等の離型剤を含有するために記
録紙表面の筆記性が悪く、油性マジックインク等をはじ
いてしまうという問題があった。
【0007】そこで、受容層側でなく熱転写層中にシリ
コンオイル等の離型剤を配合した場合には、インクリボ
ンの保存中に離型剤が昇華性染料とともに、経時的に熱
転写層と接するインクリボンのバックコート面に転写し
て初期の離型性、記録濃度を持続できないといった問題
があった。
【0008】また、シリコーン化合物またはフッ素化合
物を、ポリビニルアセタール樹脂1重量部に対して0.
05〜1重量部の範囲で共重合した樹脂を熱転写層用バ
インダーとして用いたインクリボンが報告されている
が、この場合には受容紙との離型性には優れるが、保存
性が悪いという問題があった(特開平2−141289
号公報)。
【0009】本発明者等は、かかる課題を解決すべく種
々検討した結果、熱転写層のバインダーに特定量のオル
ガノシロキサンで変性されたポリビニルアセタール系樹
脂を使用することにより、離型剤を含まない受容層を有
する記録紙との熱転写時の離型性及びインクリボンの保
存性が共に優れた昇華熱転写インクリボンを得ることが
できることを見いだし、本発明を完成するに至った。
【0010】
【0011】
【0012】
【0013】
【課題を解決するための手段】 即ち、本発明は、 イソシ
アネート基、エポキシ基及びアミノ基の群より選ばれた
少なくとも1種類の官能基を、側鎖、片末端及び両末端
のいずれかに有するオルガノシロキサンとポリビニルア
セタール系樹脂とを、ポリビニルアセタール系樹脂10
0重量部に対してオルガノシロキサン0.1〜4.5重
量部の割合で有機溶媒中で反応させて共重合体を得る工
程、該共重合体および昇華性染料を有機溶媒に溶解して
染料組成物を得る工程、該染料組成物を基材上に塗布し
た後、乾燥して熱転写層を形成する工程を有することを
特徴とする昇華熱転写インクリボンの製造方法である。
【0014】
【0015】以下、本発明を詳細に説明する。先ず、本
発明の熱転写層用バインダーについて説明する。本発明
の熱転写層用バインダーに用いられるバインダー用樹脂
は、イソシアネート基、エポキシ基及びアミノ基の群よ
り選ばれた少なくとも1種類の官能基を、側鎖、片末端
及び両末端のいずれかに有するオルガノシロキサンとポ
リビニルアセタール系樹脂とを、ポリビニルアセタール
系樹脂100重量部に対してオルガノシロキサン0.1
〜4.5重量部の割合で反応させてなる共重合体(以
下、シリコン変性ポリビニルアセタール系樹脂と記
す。)であって、オルガノシロキサンの含有量はポリビ
ニルアセタール系樹脂に対して0.1〜4.5重量%、
好ましくは0.5〜3.0重量%が望ましい。オルガノ
シロキサンの含有量が4.5重量%を越えるとインクリ
ボンとしての保存性が悪くなり、昇華性染料が結晶化し
て画像の記録濃度が低下し、0.1重量%未満では熱転
写時に受容層に離型剤を含まない記録紙との離型性が不
足する。
【0016】本発明の熱転写層用バインダーの原料であ
るポリビニルアセタール系樹脂の種類には、例えばポリ
ビニルホルムアセタール、ポリビニルアセトアセター
ル、ポリビニルブチルアセタール樹脂等の単独アセター
ル樹脂、アセトアセタール・ブチルアセタール混合ポリ
ビニルアセタール、ホルムアセタール・アセトアセター
ル・ブチルアセタール混合ポリビニルアセタール等ある
いはそれらの組み合わされたもの等が挙げられ、これら
を単独または混合して用いることもできるが、昇華性染
料との相溶性や記録濃度の点でポリビニルアセトアセタ
ール樹脂が好ましい。
【0017】ポリビニルアセタール系樹脂のアセタール
化度は特に限定されるものではないが、一般には昇華性
染料との相溶性や画像の記録濃度の点から60重量%以
上であることが望ましく、好ましくは75重量%以上、
更に好ましくは85重量%以上と高度にアセタール化さ
れたものが使用される。
【0018】ポリビニルアセタール系樹脂のアセタール
化された部分以外の部分は、原料のポリビニルアルコー
ル樹脂(以下、PVAと略記する)に由来するビニルア
ルコール単位の部分、脂肪酸ビニルエステル単位の部分
等であり、更にその原料のPVAが脂肪酸ビニルエステ
ルとの共重合可能な他の単量体と、脂肪酸ビニルエステ
ルとの共重合体のケン化物であるとき、あるいはPVA
の後変性物であるときは、上記の2種の単位の部分に加
えてこの共重合された他の単量体、あるいは後変性に基
づく単位の部分も包含される。
【0019】本発明で用いるポリビニルアセタール系樹
脂の平均重合度は、特に制限はないが、通常200〜4
000、特に300〜3000の範囲が好ましい。平均
重合度が200未満では熱転写層を保形し、該熱転写層
をインクリボンの基材に固着させる力が弱く、また40
00を越えると有機溶剤に対する溶解性が低下したり、
アセタール化反応時の反応液の粘度が高くなるため反応
系の濃度を下げるなどの対応が必要となり、該樹脂の生
産性を低下させることがある。
【0020】PVAをアセタール化する方法としては、
アルコール等の有機溶媒中にPVAを分散させた後、
塩酸や硫酸等の酸触媒下にアルデヒドを添加してアセタ
ール化反応を行なって得られるポリビニルアセタール溶
液に、水を添加して該樹脂を析出させる溶媒法、あるい
はPVA水溶液にアルデヒド、酸触媒を添加してアセ
タール化反応を行ない、反応の進行に応じて水性の反応
系内に該樹脂を析出させる水媒法、更にはPVA水溶
液にアルデヒド、酸触媒を添加してアセタール化反応を
行ない、反応の進行に応じて有機溶媒を添加して反応系
内を均一に保つ均一法のいずれも可能である。
【0021】もう一方の本発明の熱転写層用バインダー
の原料であるオルガノシロキサンは、イソシアネート
基、エポキシ基及びアミノ基の群より選ばれた少なくと
も1種類の官能基を、側鎖、片末端及び両末端のいずれ
かに有するオルガノシロキサンであり、例えば下記一般
式(1)〜(3)で例示されるもの等が挙げられる。
【0022】
【化1】
【0023】(式中、Rは炭素原子数10以下の低級ア
ルキレン基、n,mは1〜200の整数、
【0024】
【化2】 より選ばれた1種類または2種類以上を示す。) 本発明に用いるオルガノシロキサンは、市販されている
もの、及び後反応により上述の官能基を付与させたもの
のいずれを用いてもよい。
【0025】次に、本発明で用いるシリコン変性ポリビ
ニルアセタール系樹脂の製造方法について説明する。本
発明で用いるシリコン変性ポリビニルアセタール系樹脂
は、イソシアネート基、エポキシ基及びアミノ基の群よ
り選ばれた少なくとも1種類の官能基を、側鎖、片末端
及び両末端のいずれかに有するオルガノシロキサンとポ
リビニルアセタール系樹脂との共重合体からなる。
【0026】そのシリコン変性ポリビニルアセタール系
樹脂は、上述のオルガノシロキサンの官能基の部分とポ
リビニルアセタール系樹脂のビニルアルコール単位の部
分及び/またはPVAの後変性等に由来するカルボキシ
ル基の部分と反応して得ることができる。
【0027】反応におけるポリビニルアセタール系樹脂
オルガノシロキサンの使用量は、ポリビニルアセター
ル系樹脂100重量部に対して、オルガノシロキサン
0.1〜4.5重量部である。
【0028】反応は、一般的には、ポリビニルアセター
ル系樹脂を有機溶剤中に溶解した後、オルガノシロキサ
を全量一括または除々に反応系内に滴下して所定時間
攪拌混合して反応させた後、ろ過させる方法が好まし
い。
【0029】ポリビニルアセタール系樹脂の溶解やオル
ガノシロキサンとの反応に使用する有機溶剤としては、
低級アルコール類、エステル類、ケトン類、芳香族類お
よび脂肪族炭化水素類の中の1種、あるいはこれらの2
種以上の混合溶剤を使用する事が出来る。
【0030】また、ポリビニルアセタール系樹脂とオル
ガノシロキサンとの反応には、必要に応じてジブチル−
錫−ラウレート、ジブチル−錫−マレート、ジオクチル
−錫−ラウレート等の有機錫等の触媒を添加して反応速
度を調整することもできる。
【0031】反応後は溶液状のまま樹脂濃度を調整した
後、昇華性染料と混合しても良いし、一般のポリビニル
アセタール系樹脂を得るのと同様に、析出、洗浄及び乾
燥工程を経て粉末化したものを有機溶剤中に再溶解後、
昇華性染料と混合しても良いが、生産性、コスト等の面
から前者の方法が好ましい。
【0032】本発明の熱転写層用バインダーは、上記の
シリコン変性ポリビニルアセタール系樹脂からなるか、
あるいは必要に応じて公知のポリビニルアセタール系樹
脂、その他の熱可塑性樹脂等を添加したものからなる。
【0033】次に、本発明のシリコン変性ポリビニルア
セタール系樹脂を含有する熱転写層用バインダーを用い
て基材上に熱転写層を形成し、昇華熱転写インクリボン
を作成する方法について説明する。前記のバインダーを
含有する熱転写層は、昇華性染料とバインダー及び各種
添加剤を有機溶剤に溶解分散した染料組成物を、基材上
に塗布、乾燥することにより形成することが出来る。
【0034】昇華性染料としては、特に制限する事なく
広範囲のものが用いられ、例えばアントラキノン系、ア
ゾ系、メチン系染料などが挙げられる。また、必要に応
じて、使用される各種添加剤としては、各種界面活性剤
などの分散剤、セルロース誘導体などの乾燥促進剤、各
種消泡剤などが挙げられる。
【0035】基材としては、特に制限することなく広範
囲のものが用いられるが、例えば厚さ3〜20μm程度
のポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、トリアセテ
ートなどのフィルムが好適に使用される。
【0036】上記の染料組成物を、印刷、コーティング
などの公知の方法と装置を用いて、基材上に塗布、乾燥
して熱転写層を形成することにより、昇華熱転写インク
リボンを得ることが出来る。
【0037】得られる熱転写層は厚さ約0.5〜5μm
程度が好ましい。また、該熱転写層中に含有されるバイ
ンダーの割合は該熱転写層に対して3〜80重量%、好
ましくは20〜50重量%程度であり、また染料に対し
て約3〜200重量%、好ましくは50〜150重量%
である。
【0038】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて説明する。
尚、特に記載のない限り「部」及び「%」は、各々重量
部及び重量%を表わす。
【0039】実施例1 (片末端イソシアネート基(A)変性オルガノシロキサ
の製造) 攪拌機、還流冷却器及び温度計をつけた反応器内にトル
エン108部、片末端水酸基変性シリコンオイル(信越
化学工業社製、X−22−170B、水酸基当量220
0)100部及びジブチル−錫−ラウレート1部を仕込
み、次いで、2,6−トリレンジイソシアネート(TD
I)8部を添加し、温度60℃で4時間反応を行った
後、冷却して、片末端イソシアネート基(A)変性オル
ガノシロキサン溶液を得た。
【0040】 (シリコン変性ポリビニルアセトアセタール樹脂の製
造) 攪拌機、還流冷却器及び温度計をつけた反応器内にトル
エン450部を仕込み、ポリビニルアセトアセタール樹
脂(重合度2430、アセトアセタール部分90.0
%、ビニルアルコール部分8.5%、酢酸ビニル部分
1.5%)100部を攪拌しながら添加し、温度60℃
で2時間かけて溶解した。次いで、これにジブチル−錫
−ラウレート1部、片末端イソシアネート基(A)変性
オルガノシロキサン溶液5部を添加し、温度60℃で4
時間反応を行った後、この溶液をメチルエチルケトン4
50部で稀釈、冷却して、シリコン変性ポリビニルアセ
トアセタール樹脂溶液を得た。
【0041】実施例2 (両末端イソシアネート基(A)変性オルガノシロキサ
の製造) 攪拌機、還流冷却器及び温度計をつけた反応器内にトル
エン170部、両末端水酸基変性シリコンオイル(信越
化学工業社製、X−22−160AS、水酸基当量25
0)100部及びジブチル−錫−ラウレート1部を仕込
み、次いで、2,6−トリレンジイソシアネート(TD
I)70部を添加し、温度60℃で4時間反応を行った
後、冷却して、両末端イソシアネート基(A)変性オル
ガノシロキサン溶液を得た。
【0042】 (シリコン変性ポリビニルアセトアセタール樹脂の製
造)オルガノシロキサン として両末端イソシアネート基
(A)変性オルガノシロキサン溶液を使用し、ポリビニ
ルアセトアセタール樹脂に表2に示す組成のものを使用
した以外は実施例1と同様にして、シリコン変性ポリビ
ニルアセトアセタール樹脂溶液を得た。
【0043】実施例3 (側鎖イソシアネート基(A)変性オルガノシロキサン
の製造) 攪拌機、還流冷却器及び温度計をつけた反応器内にトル
エン108部、側鎖水酸基変性シリコンオイル(信越化
学工業社製、X−22−4015、水酸基当量210
0)100部及びジブチル−錫−ラウレート1部を仕込
み、次いで、2,6−トリレンジイソシアネート(TD
I)8部を添加し、温度60℃で4時間反応を行った
後、冷却して、側鎖イソシアネート基(A)変性オルガ
ノシロキサン溶液を得た。
【0044】 (シリコン変性ポリビニルアセトアセタール樹脂の製
造)オルガノシロキサン として側鎖イソシアネート基(A)
変性オルガノシロキサン溶液を使用し、ポリビニルアセ
トアセタール樹脂に表2に示す組成のものを使用した以
外は実施例1と同様にして、シリコン変性ポリビニルア
セトアセタール樹脂溶液を得た。
【0045】実施例4 (片末端イソシアネート基(B)変性オルガノシロキサ
の製造) 攪拌機、還流冷却器及び温度計をつけた反応器内にトル
エン108部、側鎖水酸基変性シリコンオイル(信越化
学工業社製、X−22−4015、水酸基当量210
0)100部及びジブチル−錫−ラウレート1部を仕込
み、次いで、ヘキサメチレンジイソシアネート(HD
I)8部を添加し、温度60℃で4時間反応を行った
後、冷却して、片末端イソシアネート基(B)変性オル
ガノシロキサン溶液を得た。
【0046】 (シリコン変性ポリビニルアセトアセタール樹脂の製
造)オルガノシロキサン として片末端イソシアネート基
(B)変性オルガノシロキサン溶液を使用し、ポリビニ
ルアセトアセタール樹脂に表2に示す組成のものを使用
した以外は実施例1と同様にして、シリコン変性ポリビ
ニルアセトアセタール樹脂溶液を得た。
【0047】実施例5 (両末端アミノ基変性オルガノシロキサン) 両末端アミノ基変性オルガノシロキサンとして信越化学
工業社製、X−22−161AS(アミノ基当量45
0)を使用した。 (シリコン変性ポリビニルアセトアセタール樹脂の製
造)オルガノシロキサン として両末端アミノ基変性オルガノ
シロキサンを使用し、ポリビニルアセトアセタール樹脂
に表2に示す組成のものを使用した以外は実施例1と同
様にして、シリコン変性ポリビニルアセトアセタール樹
脂を得た。
【0048】実施例6 (片末端エポキシ基(A)変性オルガノシロキサン) 片末端エポキシ基(A)変性オルガノシロキサンとして
信越化学工業社製、X−22−173B(エポキシ基当
量2500)を使用した。 (シリコン変性ポリビニルアセトアセタール樹脂の製
造)オルガノシロキサン として片末端エポキシ基(A)変性
オルガノシロキサンを使用し、ポリビニルアセトアセタ
ール樹脂に表2に示す組成のものを使用した以外は実施
例1と同様にして、シリコン変性ポリビニルアセトアセ
タール樹脂を得た。
【0049】実施例7 (側鎖エポキシ基(B)変性オルガノシロキサン) 側鎖エポキシ基(B)変性オルガノシロキサンとして信
越化学工業社製、KF−102(エポキシ基当量400
0)を使用した。 (シリコン変性ポリビニルアセトアセタール樹脂の製
造)オルガノシロキサン として側鎖エポキシ基(B)変性
ルガノシロキサンを使用し、ポリビニルアセトアセター
ル樹脂に表2に示す組成のものを使用した以外は実施例
1と同様にして、シリコン変性ポリビニルアセトアセタ
ール樹脂を得た。
【0050】実施例8,9及び比較例2,3オルガノシロキサン として実施例1の片末端イソシアネ
ート基(A)変性オルガノシロキサンを使用量を変えて
使用し、ポリビニルアセトアセタール樹脂に表2に示す
組成のものを使用した以外は実施例1と同様にして、シ
リコン変性ポリビニルアセトアセタール樹脂を得た。
【0051】比較例1 攪拌機、還流冷却器及び温度計をつけた反応器内にトル
エン450部、メチルエチルケトン450部を仕込み、
表2に示すポリビニルアセトアセタール樹脂1000部
を攪拌しながら添加し、温度60℃で2時間かけて溶解
した。次いで、これに官能基を含有しないオルガノシロ
キサンとして、シリコンオイルKF−96(信越化学工
業社製)を2.5部添加し、温度60℃で4時間混合を
行った後、この溶液を冷却して、シリコン混合ポリビニ
ルアセトアセタール樹脂溶液を得た。
【0052】以上の実施例および比較例で、反応に使用
したオルガノシロキサンおよびポリビニルアセトアセタ
ール樹脂を表1および表2に示す。また、表3に得られ
たシリコン変性ポリビニルアセトアセタール樹脂のオル
ガノシロキサン含有量を示す。
【0053】測定方法 (1)ポリビニルアセトアセタール樹脂のビニルアルコ
ール部分、酢酸ビニル部分及びアセトアセタール部分の
測定はJIS K−6728に準拠して行なった。 (2)得られたシリコン変性ポリビニルアセトアセター
ル樹脂のオルガノシロキサン含有量(オルガノシロキサ
変性量)の測定は、試料を白金ルツボ中で灰化後フッ
酸処理を行い、その減量分をSiO2 として定量した。
その結果を表3に示す。
【0054】(インクリボンの製造) 得られたシリコン変性ポリビニルアセトアセタール樹脂
を下記染料組成物におけるバインダー樹脂として用い
て、下記の配合組成からなる染料組成物を得た。
【0055】染料組成物の配合組成 バインダー樹脂 3部 昇華性染料(商品名:スミプラストレッドFB、住友化学社製) 5部 メチルエチルケトン 62部 トルエン 30部
【0056】この染料組成物を6μm厚のポリエステル
フィルムの片面に、乾燥後の膜厚が1μmとなるように
ワイヤーバーコーティングにより塗布し、乾燥してイン
クリボンを製造した。
【0057】(記録紙の作製) 前記のようにして得られたインクリボンの性能を記録紙
に熱転写を行って評価するために、表面に染料受容層を
有する記録紙を次のようにして得た。すなわち、下記配
合の染料受容層形成用組成物を、基体シートであるポリ
プロピレン合成紙(王子油化合成紙社製、ユポFPG1
50)の片面に、乾燥後の塗布層厚が5μmとなるよう
にワイヤーバーコーティングにより塗布乾燥して受容層
を形成し、記録紙を作製した。
【0058】染料受容層形成用組成物の配合組成 飽和ポリエステル樹脂 10部 (東洋紡績社製、バイロン#200) トルエン 70部 メチルエチルケトン 10部 シクロヘキサノン 20部
【0059】(インクリボンの評価) (1)離型性 前記のようにして得たインクリボンと記録紙を用いて、
ビデオプリンターVPM−G500(ソニー社製)に
て、12階調のステアステップ印画を行い、インクリボ
ンと記録紙が融着せずに印画操作終了できるかどうかを
確認した。
【0060】表中の符号の評価は下記を表わす。 ○:印画後の受容紙表面に融着跡が認められない。 △:印画後の受容紙表面にわずかに融着跡が認められ
る。 ×:印画後の受容紙表面に多く融着跡が認められる。
【0061】(2)保存性 前記のようにして得たインクリボンをロールエージング
(温度50℃、相対湿度80%、120Hr)後、
(1)と同様の操作を行って記録濃度の測定、及びイン
クリボン表面の状態を観察した。これら評価結果を表3
に示す。
【0062】
【表1】
【0063】(注1)
【0064】
【化3】 (注2)官能基当量は官能基1単位当りの分子量を示
す。
【0065】
【表2】
【0066】
【表3】
【0067】(注1) *オルガノシロキサン含有量は、
得られたシリコン変性ポリビニルアセトアセタール樹脂
中のオルガノシロキサン含有量を表わし、ポリビニルア
セトアセタール樹脂に対する割合を示す。
【0068】以上、表3に示す結果より明らかなよう
に、本発明の熱転写層用バインダーを用いて得られた各
実施例のインクリボンは、比較例と比べて、離型性に優
れ、しかも保存性が優れていることが認められる。ま
た、各実施例においては、染料組成物を得るに際して染
料の分散性は良好であり、また基材上に形成された熱転
写層は保形性及び固着性が共に優れていた。
【0069】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明の特定量の
ルガノシロキサンで変性されたポリビニルアセタール系
樹脂を含有する熱転写層用バインダーを用いた昇華熱転
写用インクリボンは、離型剤を受容層中に含有しない記
録紙との印画時の離型性に優れるだけでなく、保存中に
熱転写層中の染料が表面に浸出したり、結晶化すること
がなく保存性に優れ、しかもサーマルヘッドなどにより
加熱された時の染料の昇華発散を阻害せず、優れた記録
濃度の画像記録を実現することが出来る。
フロントページの続き (72)発明者 藤原 良夫 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソ ニー株式会社内 (72)発明者 阿部 哲也 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソ ニー株式会社内 (72)発明者 篠原 悟 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソ ニー株式会社内 審査官 野田 定文 (56)参考文献 特開 平6−40168(JP,A) 特開 平2−196692(JP,A) 特開 平2−141289(JP,A) 特開 平5−262055(JP,A) 特開 平5−177957(JP,A) 特開 平4−113889(JP,A) 特開 平5−238168(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41M 5/38 - 5/40

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 イソシアネート基、エポキシ基及びアミ
    ノ基の群より選ばれた少なくとも1種類の官能基を、側
    鎖、片末端及び両末端のいずれかに有するオルガノシロ
    キサンとポリビニルアセタール系樹脂とを、ポリビニル
    アセタール系樹脂100重量部に対してオルガノシロキ
    サン0.1〜4.5重量部の割合で有機溶媒中で反応さ
    せて共重合体を得る工程、該共重合体および昇華性染料
    を有機溶媒に溶解して染料組成物を得る工程、該染料組
    成物を基材上に塗布した後、乾燥して熱転写層を形成す
    る工程を有することを特徴とする昇華熱転写インクリボ
    ンの製造方法。
JP10620194A 1994-04-22 1994-04-22 昇華熱転写インクリボンの製造方法 Expired - Lifetime JP3332288B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10620194A JP3332288B2 (ja) 1994-04-22 1994-04-22 昇華熱転写インクリボンの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10620194A JP3332288B2 (ja) 1994-04-22 1994-04-22 昇華熱転写インクリボンの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH07290847A JPH07290847A (ja) 1995-11-07
JP3332288B2 true JP3332288B2 (ja) 2002-10-07

Family

ID=14427558

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10620194A Expired - Lifetime JP3332288B2 (ja) 1994-04-22 1994-04-22 昇華熱転写インクリボンの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3332288B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE10338479A1 (de) 2003-08-21 2005-04-14 Wacker Polymer Systems Gmbh & Co. Kg Silikonhaltige Polyvinylacetale
JP5056433B2 (ja) 2008-01-21 2012-10-24 ソニー株式会社 感熱転写体、感熱転写体セット及び記録方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH07290847A (ja) 1995-11-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5334573A (en) Sheet material for thermal transfer imaging
JP2680254B2 (ja) 感熱色素転写用色素受容素子
JPH0665506B2 (ja) 熱転染に使用する染料−受容部材用のポリマ−混合物
US5124309A (en) Heat transfer sheet
JP2938578B2 (ja) 熱転写記録媒体
US5372988A (en) Thermal transfer printing dyesheet
US5672561A (en) Ink ribbon for thermal sublimation transfer process
JP3522909B2 (ja) 熱転写シート
EP0820876A1 (en) Thermal dye transfer dye-donor element with transferable protection overcoat
US10913302B2 (en) Thermal transfer recording medium
JP3332288B2 (ja) 昇華熱転写インクリボンの製造方法
JP3623280B2 (ja) 熱転写層用バインダーおよび熱転写インクリボン並びに熱転写方法
JP2000168245A (ja) 感熱色素転写用色素受容性要素
JP3065111B2 (ja) 熱転写層バインダーおよび熱転写インクリボン
US5175045A (en) Receptor sheet for thermal mass transfer imaging
JPH09220863A (ja) 熱転写受像シート
JPH0648055A (ja) 熱転写記録方法
JP3401952B2 (ja) 昇華型熱転写記録用印画紙
JP2609798B2 (ja) 感熱色素転写用色素供与体素子
JP2005103804A (ja) 熱転写受像シート
JP4026222B2 (ja) 印画紙
JPH07242071A (ja) 感熱転写受像シート
JPH0361087A (ja) 熱転写シート
JPH03218893A (ja) 昇華転写用受像媒体
JPH04201597A (ja) 熱転写記録媒体

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090726

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090726

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100726

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110726

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110726

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120726

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130726

Year of fee payment: 11

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term