JPH07290847A - 熱転写層用バインダーおよび熱転写インクリボン - Google Patents

熱転写層用バインダーおよび熱転写インクリボン

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JPH07290847A
JPH07290847A JP6106201A JP10620194A JPH07290847A JP H07290847 A JPH07290847 A JP H07290847A JP 6106201 A JP6106201 A JP 6106201A JP 10620194 A JP10620194 A JP 10620194A JP H07290847 A JPH07290847 A JP H07290847A
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弘寿 小竹
Yutaka Tagashira
裕 田頭
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Yoshio Fujiwara
良夫 藤原
Tetsuya Abe
哲也 阿部
Satoru Shinohara
悟 篠原
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 離型剤を含まない受容層を有する記録紙との
熱転写時の離型性及びインクリボンの保存性が優れた熱
転写層用バインダー樹脂及び昇華熱転写インクリボンを
提供する。 【構成】 イソシアネート基、エポキシ基及びアミノ基
の群より選ばれた少なくとも1種類の官能基を、側鎖、
片末端及び両末端のいずれかに有するシリコン化合物含
有量がポリビニルアセタール系樹脂に対して0.1〜
4.5重量%であるシリコン変性ポリビニルアセタール
系樹脂を含有する熱転写層用バインダー。基材上に、昇
華性染料および前記熱転写層用バインダーを含有する熱
転写層を有する昇華熱転写インクリボン。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱転写層用バインダー
及びそれを含有する熱転写層を有する熱転写インクリボ
ンに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、昇華熱転写方式による画像記録は
インクリボンと記録紙を用いて行われており、更に詳し
くは、基材上に昇華性染料、バインダー等を含む熱転写
層を有してなるインクリボンの熱転写層面と、基体シー
ト上に染料受容層を有してなる記録紙の受容層面とを、
互いに合わせて接触させた状態において、画像信号に基
づいて温度等が制御されたサーマルヘッドやレーザーに
より前記インクリボンに熱エネルギーを与えて熱転写層
の染料を昇華させ、その熱転写層から昇華した染料を前
記記録紙の受容層に転写させることにより行われる。
【0003】この昇華熱転写方式においては、、テレ
ビ、CRTカラーディスプレー、カラーファクシミリ、
磁気カメラ等により得られる画像信号の変化に応じてイ
ンクリボンの熱転写層に与えられる熱エネルギーの量を
変化させて、熱転写層から昇華・転写される染料の量を
変え、それによって記録紙の受容層上に良好な階調を有
する画像記録を得ることができる。また、熱転写に際
し、イエロー、マゼンタ、シアン三原色のうち各々1色
の染料を熱転写層中に含む3種のインクリボンを用い
て、記録紙の同一受容層面に各色を重ねて転写すれば、
フルカラーの画像記録をも行うことができる。
【0004】熱転写層の染料用バインダーとしては、ポ
リビニルブチルアセタール樹脂、ポリビニルアセトアセ
タール樹脂等が使用され、特に染料との相溶性、記録濃
度の点でポリビニルアセトアセタール樹脂が優れてい
る。
【0005】一方、従来の昇華熱転写法において使用さ
れる受容層には、通常、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合
体等の塩化ビニル系共重合体、ポリエステル樹脂、ポリ
カーボネート樹脂等が、熱転写時のインクリボンとの融
着防止用のシリコンオイル等の離型剤等とともに使用さ
れており、特に塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体を使用
したものは耐光性、耐候性、耐暗退色性が優れたものと
なっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
受容層はシリコンオイル等の離型剤を含有するために記
録紙表面の筆記性が悪く、油性マジックインク等をはじ
いてしまうという問題があった。
【0007】そこで、受容層側でなく熱転写層中にシリ
コンオイル等の離型剤を配合した場合には、インクリボ
ンの保存中に離型剤が昇華性染料とともに、経時的に熱
転写層と接するインクリボンのバックコート面に転写し
て初期の離型性、記録濃度を持続できないといった問題
があった。
【0008】また、シリコン化合物またはフッ素化合物
を、ポリビニルアセタール樹脂1重量部に対して0.0
5〜1重量部の範囲で共重合した樹脂を熱転写層用バイ
ンダーとして用いたインクリボンが報告されているが、
この場合には受容紙との離型性には優れるが、保存性が
悪いという問題があった(特開平2−141289号公
報)。
【0009】本発明者等は、かかる課題を解決すべく種
々検討した結果、熱転写層のバインダーに特定量のシリ
コン化合物で変性されたポリビニルアセタール系樹脂を
使用することにより、離型剤を含まない受容層を有する
記録紙との熱転写時の離型性及びインクリボンの保存性
が共に優れた昇華熱転写インクリボンを得ることができ
ることを見いだし、本発明を完成するに至った。
【0010】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、シ
リコン化合物含有量がポリビニルアセタール系樹脂に対
して0.1〜4.5重量%であるシリコン変性ポリビニ
ルアセタール系樹脂を含有することを特徴とする熱転写
層用バインダー、および基材上に、昇華性染料および前
記の熱転写層用バインダーを含有する熱転写層を有する
ことを特徴とする、離型剤を含まない受容層を有する記
録紙との組み合わせで使用される熱転写インクリボンで
ある。
【0011】以下、本発明を詳細に説明する。先ず、本
発明の熱転写層用バインダーについて説明する。本発明
の熱転写層用バインダーに用いられるバインダー用樹脂
は、ポリビニルアセタール系樹脂をシリコン化合物で変
性したシリコン変性ポリビニルアセタール系樹脂であっ
て、シリコン化合物の含有量はポリビニルアセタール系
樹脂に対して0.1〜4.5重量%、好ましくは0.5
〜3.0重量%が望ましい。シリコン化合物の含有量が
4.5重量%を越えるとインクリボンとしての保存性が
悪くなり、昇華性染料が結晶化して画像の記録濃度が低
下し、0.1重量%未満では熱転写時に受容層に離型剤
を含まない記録紙との離型性が不足する。
【0012】本発明の熱転写層用バインダーの原料であ
るポリビニルアセタール系樹脂の種類には、例えばポリ
ビニルホルムアセタール、ポリビニルアセトアセター
ル、ポリビニルブチルアセタール樹脂等の単独アセター
ル樹脂、アセトアセタール・ブチルアセタール混合ポリ
ビニルアセタール、ホルムアセタール・アセトアセター
ル・ブチルアセタール混合ポリビニルアセタール等ある
いはそれらの組み合わされたもの等が挙げられ、これら
を単独または混合して用いることもできるが、昇華性染
料との相溶性や記録濃度の点でポリビニルアセトアセタ
ール樹脂が好ましい。
【0013】ポリビニルアセタール系樹脂のアセタール
化度は特に限定されるものではないが、一般には昇華性
染料との相溶性や画像の記録濃度の点から60重量%以
上であることが望ましく、好ましくは75重量%以上、
更に好ましくは85重量%以上と高度にアセタール化さ
れたものが使用される。
【0014】ポリビニルアセタール系樹脂のアセタール
化された部分以外の部分は、原料のポリビニルアルコー
ル樹脂(以下、PVAと略記する)に由来するビニルア
ルコール単位の部分、脂肪酸ビニルエステル単位の部分
等であり、更にその原料のPVAが脂肪酸ビニルエステ
ルとの共重合可能な他の単量体と、脂肪酸ビニルエステ
ルとの共重合体のケン化物であるとき、あるいはPVA
の後変性物であるときは、上記の2種の単位の部分に加
えてこの共重合された他の単量体、あるいは後変性に基
づく単位の部分も包含される。
【0015】本発明で用いるポリビニルアセタール系樹
脂の平均重合度は、特に制限はないが、通常200〜4
000、特に300〜3000の範囲が好ましい。平均
重合度が200未満では熱転写層を保形し、該熱転写層
をインクリボンの基材に固着させる力が弱く、また40
00を越えると有機溶剤に対する溶解性が低下したり、
アセタール化反応時の反応液の粘度が高くなるため反応
系の濃度を下げるなどの対応が必要となり、該樹脂の生
産性を低下させることがある。
【0016】PVAをアセタール化する方法としては、
アルコール等の有機溶媒中にPVAを分散させた後、
塩酸や硫酸等の酸触媒下にアルデヒドを添加してアセタ
ール化反応を行なって得られるポリビニルアセタール溶
液に、水を添加して該樹脂を析出させる溶媒法、あるい
はPVA水溶液にアルデヒド、酸触媒を添加してアセ
タール化反応を行ない、反応の進行に応じて水性の反応
系内に該樹脂を析出させる水媒法、更にはPVA水溶
液にアルデヒド、酸触媒を添加してアセタール化反応を
行ない、反応の進行に応じて有機溶媒を添加して反応系
内を均一に保つ均一法のいずれも可能である。
【0017】もう一方の本発明の熱転写層用バインダー
の原料であるシリコン化合物は、イソシアネート基、エ
ポキシ基及びアミノ基の群より選ばれた少なくとも1種
類の官能基を、側鎖、片末端及び両末端のいずれかに有
するオルガノシロキサンであり、例えば下記一般式
(1)〜(3)で例示されるもの等が挙げられる。
【0018】
【化1】
【0019】(式中、Rは炭素原子数10以下の低級ア
ルキレン基、n,mは1〜200の整数、
【0020】
【化2】 より選ばれた1種類または2種類以上を示す。) 本発明に用いるシリコン化合物は、市販されているも
の、及び後反応により上述の官能基を付与させたものの
いずれを用いてもよい。
【0021】次に、本発明で用いるシリコン変性ポリビ
ニルアセタール系樹脂の製造方法について説明する。本
発明で用いるシリコン変性ポリビニルアセタール系樹脂
は、イソシアネート基、エポキシ基及びアミノ基の群よ
り選ばれた少なくとも1種類の官能基を、側鎖、片末端
及び両末端のいずれかに有するシリコン化合物とポリビ
ニルアセタール系樹脂との共重合体からなる。
【0022】そのシリコン変性ポリビニルアセタール系
樹脂は、上述のシリコン化合物の官能基の部分とポリビ
ニルアセタール系樹脂のビニルアルコール単位の部分及
び/またはPVAの後変性等に由来するカルボキシル基
の部分と反応して得ることができる。
【0023】反応におけるポリビニルアセタール系樹脂
とシリコン化合物の使用量は、ポリビニルアセタール系
樹脂100重量部に対して、シリコン化合物0.1〜
4.5重量部である。
【0024】反応は、一般的には、ポリビニルアセター
ル系樹脂を有機溶剤中に溶解した後、シリコン化合物を
全量一括または除々に反応系内に滴下して所定時間攪拌
混合して反応させた後、ろ過させる方法が好ましい。
【0025】ポリビニルアセタール系樹脂の溶解やシリ
コン化合物との反応に使用する有機溶剤としては、低級
アルコール類、エステル類、ケトン類、芳香族類および
脂肪族炭化水素類の中の1種、あるいはこれらの2種以
上の混合溶剤を使用する事が出来る。
【0026】また、ポリビニルアセタール系樹脂とシリ
コン化合物との反応には、必要に応じてジブチル−錫−
ラウレート、ジブチル−錫−マレート、ジオクチル−錫
−ラウレート等の有機錫等の触媒を添加して反応速度を
調整することもできる。
【0027】反応後は溶液状のまま樹脂濃度を調整した
後、昇華性染料と混合しても良いし、一般のポリビニル
アセタール系樹脂を得るのと同様に、析出、洗浄及び乾
燥工程を経て粉末化したものを有機溶剤中に再溶解後、
昇華性染料と混合しても良いが、生産性、コスト等の面
から前者の方法が好ましい。
【0028】本発明の熱転写層用バインダーは、上記の
シリコン変性ポリビニルアセタール系樹脂からなるか、
あるいは必要に応じて公知のポリビニルアセタール系樹
脂、その他の熱可塑性樹脂等を添加したものからなる。
【0029】次に、第一の発明のシリコン変性ポリビニ
ルアセタール系樹脂を含有する熱転写層用バインダーを
用いて基材上に熱転写層を形成し、昇華熱転写インクリ
ボンを作成する方法について説明する。前記のバインダ
ーを含有する熱転写層は、昇華性染料とバインダー及び
各種添加剤を有機溶剤に溶解分散した染料組成物を、基
材上に塗布、乾燥することにより形成することが出来
る。
【0030】昇華性染料としては、特に制限する事なく
広範囲のものが用いられ、例えばアントラキノン系、ア
ゾ系、メチン系染料などが挙げられる。また、必要に応
じて、使用される各種添加剤としては、各種界面活性剤
などの分散剤、セルロース誘導体などの乾燥促進剤、各
種消泡剤などが挙げられる。
【0031】基材としては、特に制限することなく広範
囲のものが用いられるが、例えば厚さ3〜20μm程度
のポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、トリアセテ
ートなどのフィルムが好適に使用される。
【0032】上記の染料組成物を、印刷、コーティング
などの公知の方法と装置を用いて、基材上に塗布、乾燥
して熱転写層を形成することにより、昇華熱転写インク
リボンを得ることが出来る。
【0033】得られる熱転写層は厚さ約0.5〜5μm
程度が好ましい。また、該熱転写層中に含有されるバイ
ンダーの割合は該熱転写層に対して3〜80重量%、好
ましくは20〜50重量%程度であり、また染料に対し
て約3〜200重量%、好ましくは50〜150重量%
である。
【0034】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて説明する。
尚、特に記載のない限り「部」及び「%」は、各々重量
部及び重量%を表わす。
【0035】実施例1 (片末端イソシアネート基(A)変性シリコン化合物の
製造)攪拌機、還流冷却器及び温度計をつけた反応器内
にトルエン108部、片末端水酸基変性シリコンオイル
(信越化学工業社製、X−22−170B、水酸基当量
2200)100部及びジブチル−錫−ラウレート1部
を仕込み、次いで、2,6−トリレンジイソシアネート
(TDI)8部を添加し、温度60℃で4時間反応を行
った後、冷却して、片末端イソシアネート基(A)変性
シリコン化合物溶液を得た。
【0036】(シリコン変性ポリビニルアセトアセター
ル樹脂の製造)攪拌機、還流冷却器及び温度計をつけた
反応器内にトルエン450部を仕込み、ポリビニルアセ
トアセタール樹脂(重合度2430、アセトアセタール
部分90.0%、ビニルアルコール部分8.5%、酢酸
ビニル部分1.5%)100部を攪拌しながら添加し、
温度60℃で2時間かけて溶解した。次いで、これにジ
ブチル−錫−ラウレート1部、片末端イソシアネート基
(A)変性シリコン化合物溶液5部を添加し、温度60
℃で4時間反応を行った後、この溶液をメチルエチルケ
トン450部で稀釈、冷却して、シリコン変性ポリビニ
ルアセトアセタール樹脂溶液を得た。
【0037】実施例2 (両末端イソシアネート基(A)変性シリコン化合物の
製造)攪拌機、還流冷却器及び温度計をつけた反応器内
にトルエン170部、両末端水酸基変性シリコンオイル
(信越化学工業社製、X−22−160AS、水酸基当
量250)100部及びジブチル−錫−ラウレート1部
を仕込み、次いで、2,6−トリレンジイソシアネート
(TDI)70部を添加し、温度60℃で4時間反応を
行った後、冷却して、両末端イソシアネート基(A)変
性シリコン化合物溶液を得た。
【0038】(シリコン変性ポリビニルアセトアセター
ル樹脂の製造)シリコン化合物として両末端イソシアネ
ート基(A)変性シリコン化合物溶液を使用し、ポリビ
ニルアセトアセタール樹脂に表2に示す組成のものを使
用した以外は実施例1と同様にして、シリコン変性ポリ
ビニルアセトアセタール樹脂溶液を得た。
【0039】実施例3 (側鎖イソシアネート基(A)変性シリコン化合物の製
造)攪拌機、還流冷却器及び温度計をつけた反応器内に
トルエン108部、側鎖水酸基変性シリコンオイル(信
越化学工業社製、X−22−4015、水酸基当量21
00)100部及びジブチル−錫−ラウレート1部を仕
込み、次いで、2,6−トリレンジイソシアネート(T
DI)8部を添加し、温度60℃で4時間反応を行った
後、冷却して、側鎖イソシアネート基(A)変性シリコ
ン化合物溶液を得た。
【0040】(シリコン変性ポリビニルアセトアセター
ル樹脂の製造)シリコン化合物として側鎖イソシアネー
ト基(A)変性シリコン化合物溶液を使用し、ポリビニ
ルアセトアセタール樹脂に表2に示す組成のものを使用
した以外は実施例1と同様にして、シリコン変性ポリビ
ニルアセトアセタール樹脂溶液を得た。
【0041】実施例4 (片末端イソシアネート基(B)変性シリコン化合物の
製造)攪拌機、還流冷却器及び温度計をつけた反応器内
にトルエン108部、側鎖水酸基変性シリコンオイル
(信越化学工業社製、X−22−4015、水酸基当量
2100)100部及びジブチル−錫−ラウレート1部
を仕込み、次いで、ヘキサメチレンジイソシアネート
(HDI)8部を添加し、温度60℃で4時間反応を行
った後、冷却して、片末端イソシアネート基(B)変性
シリコン化合物溶液を得た。
【0042】(シリコン変性ポリビニルアセトアセター
ル樹脂の製造)シリコン化合物として片末端イソシアネ
ート基(B)変性シリコン化合物溶液を使用し、ポリビ
ニルアセトアセタール樹脂に表2に示す組成のものを使
用した以外は実施例1と同様にして、シリコン変性ポリ
ビニルアセトアセタール樹脂溶液を得た。
【0043】実施例5 (両末端アミノ基変性シリコン化合物)両末端アミノ基
変性シリコン化合物として信越化学工業社製、X−22
−161AS(アミノ基当量450)を使用した。 (シリコン変性ポリビニルアセトアセタール樹脂の製
造)シリコン化合物として両末端アミノ基変性シリコン
化合物を使用し、ポリビニルアセトアセタール樹脂に表
2に示す組成のものを使用した以外は実施例1と同様に
して、シリコン変性ポリビニルアセトアセタール樹脂を
得た。
【0044】実施例6 (片末端エポキシ基(A)変性シリコン化合物)片末端
エポキシ基(A)変性シリコン化合物として信越化学工
業社製、X−22−173B(エポキシ基当量250
0)を使用した。 (シリコン変性ポリビニルアセトアセタール樹脂の製
造)シリコン化合物として片末端エポキシ基(A)変性
シリコン化合物を使用し、ポリビニルアセトアセタール
樹脂に表2に示す組成のものを使用した以外は実施例1
と同様にして、シリコン変性ポリビニルアセトアセター
ル樹脂を得た。
【0045】実施例7 (側鎖エポキシ基(B)変性シリコン化合物)側鎖エポ
キシ基(B)変性シリコン化合物として信越化学工業社
製、KF−102(エポキシ基当量4000)を使用し
た。 (シリコン変性ポリビニルアセトアセタール樹脂の製
造)シリコン化合物として側鎖エポキシ基(B)変性シ
リコン化合物を使用し、ポリビニルアセトアセタール樹
脂に表2に示す組成のものを使用した以外は実施例1と
同様にして、シリコン変性ポリビニルアセトアセタール
樹脂を得た。
【0046】実施例8,9及び比較例2,3 シリコン化合物として実施例1の片末端イソシアネート
基(A)変性シリコン化合物を使用量を変えて使用し、
ポリビニルアセトアセタール樹脂に表2に示す組成のも
のを使用した以外は実施例1と同様にして、シリコン変
性ポリビニルアセトアセタール樹脂を得た。
【0047】比較例1 攪拌機、還流冷却器及び温度計をつけた反応器内にトル
エン450部、メチルエチルケトン450部を仕込み、
表2に示すポリビニルアセトアセタール樹脂1000部
を攪拌しながら添加し、温度60℃で2時間かけて溶解
した。次いで、これに官能基を含有しないシリコン化合
物として、シリコンオイルKF−96(信越化学工業社
製)を2.5部添加し、温度60℃で4時間混合を行っ
た後、この溶液を冷却して、シリコン混合ポリビニルア
セトアセタール樹脂溶液を得た。
【0048】以上の実施例および比較例で、反応に使用
したシリコン化合物およびポリビニルアセトアセタール
樹脂を表1および表2に示す。また、表3に得られたシ
リコン変性ポリビニルアセトアセタール樹脂のシリコン
化合物含有量を示す。
【0049】測定方法 (1)ポリビニルアセトアセタール樹脂のビニルアルコ
ール部分、酢酸ビニル部分及びアセトアセタール部分の
測定はJIS K−6728に準拠して行なった。 (2)得られたシリコン変性ポリビニルアセトアセター
ル樹脂のシリコン化合物含有量(シリコン変性量)の測
定は、試料を白金ルツボ中で灰化後フッ酸処理を行い、
その減量分をSiO2 として定量した。その結果を表3
に示す。
【0050】(インクリボンの製造)得られたシリコン
変性ポリビニルアセトアセタール樹脂を下記染料組成物
におけるバインダー樹脂として用いて、下記の配合組成
からなる染料組成物を得た。
【0051】 染料組成物の配合組成 バインダー樹脂 3部 昇華性染料(商品名:スミプラストレッドFB、住友化学社製) 5部 メチルエチルケトン 62部 トルエン 30部
【0052】この染料組成物を6μm厚のポリエステル
フィルムの片面に、乾燥後の膜厚が1μmとなるように
ワイヤーバーコーティングにより塗布し、乾燥してイン
クリボンを製造した。
【0053】(記録紙の作製)前記のようにして得られ
たインクリボンの性能を記録紙に熱転写を行って評価す
るために、表面に染料受容層を有する記録紙を次のよう
にして得た。すなわち、下記配合の染料受容層形成用組
成物を、基体シートであるポリプロピレン合成紙(王子
油化合成紙社製、ユポFPG150)の片面に、乾燥後
の塗布層厚が5μmとなるようにワイヤーバーコーティ
ングにより塗布乾燥して受容層を形成し、記録紙を作製
した。
【0054】染料受容層形成用組成物の配合組成 飽和ポリエステル樹脂 10部 (東洋紡績社製、バイロン#200) トルエン 70部 メチルエチルケトン 10部 シクロヘキサノン 20部
【0055】(インクリボンの評価) (1)離型性 前記のようにして得たインクリボンと記録紙を用いて、
ビデオプリンターVPM−G500(ソニー社製)に
て、12階調のステアステップ印画を行い、インクリボ
ンと記録紙が融着せずに印画操作終了できるかどうかを
確認した。
【0056】表中の符号の評価は下記を表わす。 ○:印画後の受容紙表面に融着跡が認められない。 △:印画後の受容紙表面にわずかに融着跡が認められ
る。 ×:印画後の受容紙表面に多く融着跡が認められる。
【0057】(2)保存性 前記のようにして得たインクリボンをロールエージング
(温度50℃、相対湿度80%、120Hr)後、
(1)と同様の操作を行って記録濃度の測定、及びイン
クリボン表面の状態を観察した。これら評価結果を表3
に示す。
【0058】
【表1】
【0059】(注1)
【0060】
【化3】 (注2)官能基当量は官能基1単位当りの分子量を示
す。
【0061】
【表2】
【0062】
【表3】
【0063】(注1) *シリコン化合物含有量は、得ら
れたシリコン変性ポリビニルアセトアセタール樹脂中の
シリコン化合物含有量を表わし、ポリビニルアセトアセ
タール樹脂に対する割合を示す。
【0064】以上、表3に示す結果より明らかなよう
に、本発明の熱転写層用バインダーを用いて得られた各
実施例のインクリボンは、比較例と比べて、離型性に優
れ、しかも保存性が優れていることが認められる。ま
た、各実施例においては、染料組成物を得るに際して染
料の分散性は良好であり、また基材上に形成された熱転
写層は保形性及び固着性が共に優れていた。
【0065】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明の特定量のシ
リコン化合物で変性されたポリビニルアセタール系樹脂
を含有する熱転写層用バインダーを用いた昇華熱転写用
インクリボンは、離型剤を受容層中に含有しない記録紙
との印画時の離型性に優れるだけでなく、保存中に熱転
写層中の染料が表面に浸出したり、結晶化することがな
く保存性に優れ、しかもサーマルヘッドなどにより加熱
された時の染料の昇華発散を阻害せず、優れた記録濃度
の画像記録を実現することが出来る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西島 昭夫 群馬県渋川市中村1135番地 電気化学工業 株式会社渋川工場内 (72)発明者 藤原 良夫 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 阿部 哲也 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 篠原 悟 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリコン化合物含有量がポリビニルアセ
    タール系樹脂に対して0.1〜4.5重量%であるシリ
    コン変性ポリビニルアセタール系樹脂を含有することを
    特徴とする熱転写層用バインダー。
  2. 【請求項2】 シリコン変性ポリビニルアセタール系樹
    脂がイソシアネート基、エポキシ基及びアミノ基の群よ
    り選ばれた少なくとも1種類の官能基を、側鎖、片末端
    及び両末端のいずれかに有するシリコン化合物とポリビ
    ニルアセタール系樹脂との共重合体である請求項1記載
    の熱転写層用バインダー。
  3. 【請求項3】 基材上に、昇華性染料および請求項1記
    載の熱転写層用バインダーを含有する熱転写層を有する
    ことを特徴とする熱転写インクリボン。
  4. 【請求項4】 離型剤を含まない受容層を有する記録紙
    との組み合わせで使用される請求項3記載の熱転写イン
    クリボン。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP2080632A1 (en) 2008-01-21 2009-07-22 Sony Corporation Thermal transfer member, thermal transfer member set, and recording method

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