JP3330632B2 - 薄膜蒸着装置 - Google Patents

薄膜蒸着装置

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JP3330632B2 JP14666192A JP14666192A JP3330632B2 JP 3330632 B2 JP3330632 B2 JP 3330632B2 JP 14666192 A JP14666192 A JP 14666192A JP 14666192 A JP14666192 A JP 14666192A JP 3330632 B2 JP3330632 B2 JP 3330632B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、真空蒸発槽内にフィラ
メントからの放射光を遮断する遮蔽板を設けた薄膜蒸着
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】薄膜蒸着装置として、特公平1−533
51号公報に記載の図4のものが知られている。この薄
膜蒸着装置には、蒸発源4の蒸発金属等がプラズマ雰囲
気を通過するため、この蒸発物質がイオン化又は活性化
され、室温でも緻密で密着性のよい薄膜を形成でき、従
って、耐熱性に劣る物質、例えばプラスチック等をも被
蒸着基板として用いることができるという利点がある。
なお図4において、1はベースプレート、2は真空槽
(ベルジャー)、3、5、7、11は電極の支持体、4
は蒸発源、6はフィラメント、8は正電極(グリッ
ド)、12は対電極、13は被蒸着基板、14は蒸発源
用電源、15はフィラメント用電源、16は直流電圧電
源である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記薄膜蒸着
装置では、フィラメント6からの熱電子を利用してプラ
ズマを発生させるものであるため、フィラメント6を加
熱する必要がある。従って被蒸着基板13は、成膜中フ
ィラメント6からの輻射熱により温度が上昇する。実験
条件により多少異なるが、フィラメント6〜被蒸発基板
13(ガラス製)間距離が40cm、成膜時間5分とい
う条件下において、被蒸着基板13は50°C程度の温
度上昇が見られる。
【0004】また、フィラメント材料もフィラメント6
自身の温度上昇により蒸発するため、フィラメント材料
が被蒸着基板13に混入するおそれがあった。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の薄膜蒸
着装置は、活性ガス、不活性ガスまたはこれら両者の混
合ガスが導入される真空槽内に、蒸発源と、被蒸着源
と、この被蒸着源を蒸発源に対向保持する対電極と、前
記蒸発源と前記対電極との間に設けた熱電子発生用フィ
ラメントと、これら蒸発源、対電極、フィラメントに対
し正電位とした正電極とを備えた薄膜蒸着装置におい
て、前記フィラメントは前記正電極と前記対電極の間に
配置され、前記フィラメントに対し前記対電極側に前記
フィラメントからの放射光遮蔽板を設けたことを特徴と
する。
【0006】
【作用】請求項1に記載の発明においては、フィラメン
トからの放射光遮蔽板を設けたことにより、被蒸着基板
がフィラメントからの輻射熱により温度上昇するのが防
止され、また被蒸着基板へのフィラメント材料の混入が
防止される。
【0007】
【実施例】以下本発明を、比較例及び実施例などにより
説明する。比較例薄膜蒸着装置の従来例を図4に示す。
この装置は、真空槽2内に、対電極12、正電極8、及
び熱電子発生用のフィラメント6を有する。真空槽2内
には活性ガス、不活性ガスまたはこれら両者の混合ガス
が導入される。対電極12は真空槽2内に配備し、これ
により被蒸着基板13を蒸発源4と対向させた状態で保
持する。蒸発源4と対電極12とは同電位におかれてい
る。
【0008】正電極8を真空槽2、蒸発源4及びフィラ
メント6に対して正電位にすることによりフィラメント
6から放出された熱電子が加速され、真空槽2内のガス
がイオン化することによりプラズマが発生する。このと
き、蒸発源4から蒸発物質が飛来すると、その一部はプ
ラズマ中でイオン化または活性化されるため、緻密で密
着性の良い薄膜が形成される。
【0009】この薄膜蒸着装置では、フィラメント6か
らの電子が正電極8に吸収されるため、被蒸着基板13
には電子が到達しない。従って、被蒸着基板13は、電
子衝突による加熱がないため、プラスチックのような耐
熱性の劣るものでも材質として選択することができる。
【0010】しかし、この薄膜蒸着装置では、フィラメ
ント6が被蒸着基板13に対して露出しているため、成
膜中フィラメント6からの輻射熱で被蒸着基板13の温
度が上昇する欠点がある。
【0011】実施例 図1に放射光遮蔽板を設置した本発明の薄膜蒸着装置を
示す。従来の薄膜蒸着装置において、被蒸着基板13の
温度上昇を抑えるためには、フィラメント6と被蒸着基
板13の間にフィラメント6からの放射光遮蔽板を設置
すればよい。しかし、図4に示した従来の薄膜蒸着装置
の構造では、フィラメント6上に放射光遮蔽板を設置す
ると、放射光遮蔽板が正電極8への電子供給を妨げるた
め、安定なプラズマ状態が得られない。
【0012】そこで、図1の薄膜蒸着装置では、フィラ
メント6を正電極8の上に配置し、フィラメント6の直
上、すなわち被蒸着基板13側に放射光遮蔽板9を設置
した。フィラメント6を正電極8と対電極12の間に配
置し、フィラメント6に対し対向電極12側に放射光遮
蔽板9を配置したのである。
【0013】この薄膜蒸着装置では、安定なプラズマ状
態が得られ、かつ被蒸着基板13の温度上昇を抑えるこ
とができる。なお、図1では電極の支持体、蒸発源用電
極、フィラメント用電源、直流電源、配線等(図4中の
符号3、5、7、11、14、15、16等に相当す
る)を省略してある。また、フィラメント6は紙面垂直
方向に配置してあり、1はベースプレートを示してい
る。
【0014】参考例1 図2に、正電極8を蒸発源4の直上かつ垂直に配置した
薄膜蒸着装置を示す。図4の薄膜蒸着装置及び図1の薄
膜蒸着装置では、正電極8は蒸発源4に対向させて配置
しているため、蒸発物質またはその反応生成物が絶縁体
の場合、正電極8が絶縁体で覆われ、電極としての役割
を果たさなくなってしまうおそれがある。そこで、図2
に示す薄膜蒸着装置では、正電極8を蒸発源4及び対電
極12に対して垂直に配置している。
【0015】この薄膜蒸着装置では、蒸発物質またはそ
の反応生成物が絶縁体の場合、正電極8には絶縁体が僅
かながら付着するが、正電極8はプラズマ中にさらされ
るため、プラズマ電位により正イオンで叩かれ、即ちス
パッタリングされ、正電極8が絶縁体で覆われることが
ないため、絶縁体の成膜を可能にする。
【0016】図4の薄膜蒸着装置及び図1の薄膜蒸着装
置では、正電極8を蒸発源4の直上に配置しているた
め、蒸発物質が通過しやすいように正電極8を網状とし
ていた。しかし、図2の薄膜蒸着装置では、正電極8が
網状である必要はなく、例えば板状等であってもよい。
【0017】参考例2 図3は蒸発源4、フィラメント6及び正電極8をそれぞ
れ複数後設置し、フィラメント6と正電極8を交互に配
置している薄膜蒸着装置を示している。この薄膜蒸着装
置では、広範囲にわたって高密度でしかも均一なプラズ
マを発生させることができる。また、各フィラメント6
A、6B、6C、6Dの電流値を独立に制御することに
より、フィラメントの消耗や真空槽2内の場所の違いに
よるプラズマ密度の差を調整できる。
【0018】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、放射光遮
蔽板を設置することにより、フィラメントからの輻射熱
による被蒸着基板の温度上昇及びフィラメント材料の被
蒸着基板への混入を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】放射光遮蔽板を設置した、本発明の真空蒸着装
置の実施例を示す概略断面図えある。
【図2】正電極を蒸発源の直上かつ垂直に配置した、参
考例1を示す断面図である。
【図3】蒸発源、正電極及びフィラメントをそれぞれ複
数個設置した、参考例2を示す概略断面図である。
【図4】真空蒸着装置の従来例を示す概略断面図であ
る。
【符号の説明】
1 ベースプレート 2 真空槽(ベルジャー) 4 蒸発源 6、6A、6B、6C、6D フィラメント 8 正電極 9 放射光遮蔽板 12 対電極 13 被蒸着基板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−310962(JP,A) 特開 平4−72061(JP,A) 特開 昭58−153323(JP,A) 特開 昭63−65067(JP,A) 特開 平2−73961(JP,A) 特開 平3−134164(JP,A) 特開 昭60−175220(JP,A) 特開 平4−32562(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C23C 14/00 - 14/58

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】活性ガス、不活性ガスまたはこれら両者の
    混合ガスが導入される真空槽内に、蒸発源と、被蒸着源
    と、この被蒸着源を蒸発源に対向保持する対電極と、前
    記蒸発源と前記対電極との間に設けた熱電子発生用フィ
    ラメントと、これら蒸発源、対電極、フィラメントに対
    し正電位とした正電極とを備えた薄膜蒸着装置におい
    て、前記フィラメントは前記正電極と前記対電極の間に
    配置され、前記フィラメントに対し前記対電極側に前記
    フィラメントからの放射光遮蔽板を設けたことを特徴と
    する薄膜蒸着装置。
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