JP3329802B1 - 介護用ベッド - Google Patents

介護用ベッド

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JP3329802B1
JP3329802B1 JP2001349393A JP2001349393A JP3329802B1 JP 3329802 B1 JP3329802 B1 JP 3329802B1 JP 2001349393 A JP2001349393 A JP 2001349393A JP 2001349393 A JP2001349393 A JP 2001349393A JP 3329802 B1 JP3329802 B1 JP 3329802B1
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    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61GTRANSPORT, PERSONAL CONVEYANCES, OR ACCOMMODATION SPECIALLY ADAPTED FOR PATIENTS OR DISABLED PERSONS; OPERATING TABLES OR CHAIRS; CHAIRS FOR DENTISTRY; FUNERAL DEVICES
    • A61G7/00Beds specially adapted for nursing; Devices for lifting patients or disabled persons
    • A61G7/02Beds specially adapted for nursing; Devices for lifting patients or disabled persons with toilet conveniences, or specially adapted for use with toilets
    • AHUMAN NECESSITIES
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    • A61GTRANSPORT, PERSONAL CONVEYANCES, OR ACCOMMODATION SPECIALLY ADAPTED FOR PATIENTS OR DISABLED PERSONS; OPERATING TABLES OR CHAIRS; CHAIRS FOR DENTISTRY; FUNERAL DEVICES
    • A61G9/00Bed-pans, urinals or other sanitary devices for bed-ridden persons; Cleaning devices therefor, e.g. combined with toilet-urinals
    • A61G9/003Bed-pans
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10STECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10S5/00Beds
    • Y10S5/928Beds with sprinkling or washing means

Abstract

【要約】 【課題】 ベッド上で便器の使用ができるとともに、被
介護者及び介護者の負担が軽減された介護用ベッドを提
供する。 【解決手段】便器昇降用の開口を備えたベッド本体と、
ベッド本体の下側に組み込まれれてベッド本体に対し昇
降可能に支持された便器と、便器をベッド本体の開口か
らベッド面上に上昇させた上昇位置とベッド本体の下側
に格納された下降位置との間で移動させる便器昇降装置
と、便器から排泄物を吸引して回収する排泄物回収装置
とを含む。ベッド本体は、通常時は前記開口を被い前記
便器の上昇時にはその便器の上昇力で押し上げられる分
割マットを備えることができる。また、便器はベッド本
体に対し昇降可能に支持され、かつその便器は上昇位置
においてベッド面に沿った方向にスライド可能に支持さ
れ、さらにその上昇位置にある便器をベッド面に沿った
方向にスライドさせる便器スライド装置を備えることが
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は便器付介護用ベッ
ドに関する。
【0002】
【従来の技術】従来技術として、特開平10−1133
64号公報には、水洗便器付き介護用ベッドが開示され
ている。このベッドは、ベッド面に形成された開口を塞
ぐ蓋を開けると、そこに水洗便器の着座部が表れるよう
にしたものである。被介護者はその着座部に座り、用便
を済ませた後、水洗方式で汚物が流されるようになって
いる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の技術では、被介護者は便器に対応する位置に体を移
動させて、さらにその上に座らなければならないが、自
力で移動するのも大変であり、自力での移動等ができな
ければ、介護者に大きな負担がかかる。この発明は、ベ
ッド上で便器の使用ができるとともに、被介護者及び介
護者の負担が軽減された介護用ベッドを提供することを
課題とする。
【0004】
【課題を解決しようとする手段及び発明の効果】この発
明は、ベッド本体のベット面上に位置させた便器によっ
て排泄物を受け止め、前記便器から空気と共に排泄物を
吸引して回収する排泄物回収装置を備えるベッドにおい
て、前記排泄物回収装置は、前記吸引された排泄物を空
気と共に吸引して回収装置に回収する際に、その排泄物
を排泄物タンクに収容し、空気のみを吸引管路を経て吸
引駆動部に吸引するとともに、その吸引駆動部を経た下
流側で正圧となった加圧空気を、排泄物の水洗水及び/
又は洗浄水の便器への送り出し用空気(プレッシャーエ
ア)として便器側へ循環させる循環管路を形成すること
を特徴とする介護用ベッドである。また、この加圧空気
については便器側へ循環させて洗浄後の局所乾燥用の空
気として利用することもできる。
【0005】このように排泄物等を吸引回収するための
空気を、その吸引作用のみならず、吸引駆動部の下流で
加圧空気となることを利用して、水洗水や洗浄用温水を
便器側へ送り出すプレッシャエアとして便器側へ循環さ
せることにより、吸引駆動部を水洗水や洗浄用温水の送
り出し手段に兼用することができ、専用の送り出し手段
を設ける場合に比べて構造が簡単かつコンパクトにな
り、しかも吸引空気の排気の少なくとも一部が低減さ
れ、排気音や静粛で臭気の少ないものとなる。
【0006】上記吸引駆動部を経た下流側で正圧となっ
た加圧空気が導かれる循環管路には、加圧空気の一部を
外部に逃がす逃がし部が設けられており、好ましくは、
循環管路の前記逃がし部として、循環する空気の一部を
外部に排出する排出口と、その排出口からの空気の排出
量を調整する調整バルブが設けられる。このように空気
の一部を逃がすことにより、上記便器からの吸引力を高
め、またその吸引力を調整することができる。
【0007】なお、排泄物の吸引時において最大の吸引
力が生じるように、上記排出口及び調整バルブとは別に
並列に(又はそれらより上流に)開閉弁を設け、その開
状態により一時的にすべての空気を排出した後、開閉弁
を閉じて、後は調整バルブからの所定量の空気の排出に
移行させることもできる。また、調整バルブと開閉弁を
別途に設けるのではなく、一つの弁装置(例えば複合電
磁弁等)に置き換えることもできる。さらに、上記排出
口(調整バルブ)を設けずに、開閉弁のみを設けて必要
なときにその開閉弁を開く構成をとしてもよい。
【0008】便器は、好ましい態様では、被介護者の局
所に対向するように位置して排泄物を受ける開口部を備
え、その開口部の上部から前方に突出するようにカバー
が設けられ、そのカバーは、複数段階又は無段階に角度
調整可能な保持機構により保持されて、開口部の大きさ
を調節するとともに、局所を上方から見えないように遮
蔽する。
【0009】このようなカバーを便器の開口に設けるこ
とにより、排泄物(特に小便)が飛散することが防止さ
れ、また洗浄用温水や水洗水の飛散も同様にカバーで遮
蔽されて生じにくくなり、さらに被介護者の局所を見え
にくくするので、被介護者の用便時の羞恥心を軽減する
ことができる。
【0010】また、便器から排泄物を吸引して回収する
排泄物回収装置は、前記便器に接続して排泄物及び洗浄
後の汚水を吸引・回収する排泄物吸引用ホースと、前記
排泄物吸引用ホースを通じて運ばれる排泄物及び洗浄後
の汚水を回収する排泄物タンクと、気密状態に保持した
前記排泄物タンクに吸引負圧を作用させて、接続した排
泄物吸引用ホース内部を負圧にしながら排泄物を排泄物
タンクに収容し、空気のみを排泄物タンクから吸引する
吸引装置と、前記排泄物タンクを着脱可能に固定する排
泄物タンクホルダとを含むことができ、また、排泄物回
収装置の吸引駆動部を経た下流側で正圧となった加圧空
気を温水タンクに供給する水洗水供給装置が設けられ、
前記便器には排泄物の吸引口と、この吸引口の前方で吸
引口に向けて開口した複数の温水吹出口と、この温水吹
出口の温水の流れに向けて温水を吹出す側方の温水吹出
口とを配置し、前記水洗水供給装置によって前記便器に
送られる洗浄水は前記温水吹出口から吹出し、その水洗
後の汚水は前記排泄物と共に前記吸引口から前記排泄物
回収装置で回収されるようにすることができる。
【0011】さらに好適な態様では、前記排泄物回収装
置の吸引駆動部を経た下流側で正圧となった加圧空気を
温水タンクに供給する水洗水供給装置が設けられ、前記
便器には排泄後の局所に向けて温水を噴射させる吹出口
を有し、前記水洗水供給装置と前記吹出口とを連絡する
洗浄用ホースを設けて温水を排泄後の局所に供給して洗
浄し、その洗浄後の汚水は前記便器で受けられ、前記排
泄物タンクに回収される。また、前記排泄物回収装置の
吸引駆動部を経た下流側で正圧となった加圧空気を便器
に供給し、前記便器には、この便器に送られた空気を乾
燥する乾燥装置と、排泄後に洗浄した局所に向けて乾燥
用空気を吹き出す送風口が設けられ、局所を乾燥させた
空気は前記排泄物吸引用ホースに残存する洗浄水と共に
前記排泄物タンクに回収され、前記回収空気は前記吸引
駆動部によって乾燥用空気として循環している。
【0012】一方、この発明は、便器昇降用の開口を備
えたベッド本体と、前記ベッド本体の下側に組み込まれ
てベッド本体に対し昇降可能に支持された便器と、前記
ベッド本体の開口を介してベッド面上の上昇位置とベッ
ド本体の下側の格納位置との間で前記便器を移動させる
便器昇降装置とを備え、前記便器昇降用の開口には通常
時はその周辺のマット部分とともに平坦なマット面を形
成して開口に蓋する分割マットを備え、この分割マット
の前部と後部の間には後部をベッド本体に位置規制しな
がら前部を上昇可能にする屈曲部を構成し、前記便器昇
降装置には前記便器の上昇時には周辺のマット部分に対
し前記分割マットの前部が浮き上がるように持ち上げる
持上部材を設け、前記便器は前記持上部材によって上昇
した分割マットの下方空間に上昇し、前記分割マットの
前縁方向に開口を有する便器が排泄物を受け止めること
を特徴としている。
【0013】前記便器の好ましい態様では、前記ベッド
本体に対し昇降可能なように昇降ベースを介して支持さ
れ、その昇降ベースはベッド本体に設けられた便器ユニ
ットのフレームに平行リンク機構を介して連結され、か
つその平行リンク機構により前記便器をベッド本体上に
位置する上昇位置とベッド本体の下側に格納される下降
位置との間でスイング駆動する昇降駆動装置が設けら
れ、前記昇降駆動装置は被介護者の局所に向かって凹と
なる円弧軌跡を描いて便器を上昇位置へ移動し、円弧軌
跡の上昇位置において前記分割マットの前縁方向に開口
を有する便器が被介護者の局所に周辺に接触し、排泄物
を受け止める形態となっている。
【0014】前記便器は上昇した分割マットの下方空間
を上昇位置として、この上昇位置においてベッド面に沿
った前記分割マットの前縁方向にスライド可能に支持さ
れ、さらにその上昇位置において前記ベッド面に沿った
方向にスライド可能に支持された便器をスライドさせる
便器スライド装置を備えることができる。
【0015】このような構成により、便器が被介護者の
局所に近づくように上昇(及びスライド)して接近する
から、被介護者はベッド上で楽に用便を済ませることが
でき、また排泄物は吸引・回収されるから、被介護者に
とっても、介護者にとっても負担の少ない介護用ベッド
となる。
【0016】
【0017】
【発明の実施の態様】以下、この発明の実施の態様を図
面に示す実施例を参照しつつ説明する。図1〜5におい
て1はベッド本体であり、ベッドフレーム2の上にベッ
ド床3を備え、ベッド床3は角度変更可能な背もたれ部
分4と、水平等の位置固定部分5とに別れている。その
位置固定部分5(以下単にベッド床3ともいう)の足下
側中央には、便器昇降用の開口7が形成され、この開口
7は通常は分割マット8で塞がれおり、その周りは本体
マット9で被われるようになっている。
【0018】上記開口7から分割マット8を持ち上げて
便器10をベッド床3上に上昇できるように、便器10
がベッド本体1の下側に組み込まれれてベッド本体1に
対し昇降可能に支持されている。便器10は、ベッド床
3とほぼ平行なベース13に支持され、そのベース13
は平行リンク機構14に支持され、さらにこのリンク機
構14を介して、便器10をほぼ水平な状態を維持した
まま、便器10を前記ベッド本体1の開口7からベッド
床面上に上昇させた上昇位置とベッド本体1の下側に格
納された下降位置との間で移動させるアクチュエータ
(昇降駆動装置)15が設けられ、リンク機構とともに
便器昇降装置を構成している。
【0019】リンク機構14は、図4に示すように、ベ
ッドフレーム2にスライド可能に支持された便器ユニッ
ト22のフレーム26に各一端が軸16により回動可能
に連結された互いに平行なリンク部材17を備え、それ
らの各他端がベース13側に連結されて平行四辺形のリ
ンク機構14を構成している。軸16には、レバーリン
ク18が連結され、レバーリンク同士は互いに連結リン
ク19で軸20を介して連結され、一方のレバーリンク
18の自由端部の軸20に駆動装置15の伸縮ロッド2
1が連結され、駆動装置15の本体部は便器ユニット2
2のフレーム26に回動可能に支持されている。
【0020】リンク部材17とレバーリンク18は軸1
6を介して角度が不変となるように一体的に組み合わさ
れ、駆動装置15の伸縮ロッド21の伸縮により、レバ
ーリンク18を介して互いに平行なリンク部材17がほ
ぼ90°の角度範囲で回動し、下側に回動した位置で便
器10を最下位置に保持し、上側に回動した状態で便器
10をベッド床面から上方に突出した上昇位置に保持す
る。この例の駆動装置15は、内部にモータによって回
転する図示しないねじ軸を備え、このねじ軸の正転又は
逆転により前述の伸縮ロッド21が伸長又は収縮する。
【0021】便器10を支持する上記便器(支持)ユニ
ット22は、便器10、ベース13、リンク機構14及
び駆動装置15の全体を支持するもの(これらの構成部
材をまとめて便器ユニットということもできる)は、ベ
ッドフレーム2に形成されたガイドレール24(図3
等)に沿って、ベッドの前後方向(ベッドの頭部側と足
側を結ぶ方向)に沿ってスライド可能に支持されてい
る。また、この便器ユニット22のフレーム(ユニット
フレーム)26には、便器スライド用の駆動装置27
(図3等参照)の駆動部としての収縮ロッド28が連結
され、駆動装置27の本体部はベッドフレーム2に対し
一端部において回動可能に支持されている。
【0022】このスライド用の駆動装置27は、前述の
駆動装置15と同様に内部にモータによって駆動される
図示しないねじ軸を備え、そのねじ軸の正転又は逆転に
よって収縮ロッド28が前進又は後退するようになって
いる。この収縮ロッド28の進退により便器ユニット2
2が便器10の上昇位置においてベッドの前後方向にス
ライド可能となっている。
【0023】便器10は、図9〜図11に示すように、
横長の便器本体30を主体として形成され、その前端に
開口31を有し、開口31は便器本体30の底部に沿っ
て一定量後方へ退いた後上方に立ち上がる形態で形成さ
れ、その上端部には支点32の周りに上下方向に回動可
能な蓋部材33が取り付けられている。そして、この開
口31と蓋部材33の下側面とに跨ってその開口31及
び蓋部材33の外縁部を縁取りするように柔軟性部材と
しての人工皮膚(例えば柔軟性のあるゲル状部材として
無発泡ウレタンゴム等)34、35が固着され(自己接
着性があり着脱可能に固着可能)、この人工皮膚34及
び35が実質的に便器30の開口を形成し、この部分が
被介護者の局所にあてがわれる(又は押し付けられてほ
ぼ密着する)ようになっている。
【0024】蓋部材33はその角度位置が、支点32の
近傍に設けられた節度機構により複数段に角度調整可能
とされ(無段階調整とされてもよい)、被介護者の体型
ないしは性別等に応じてその角度を調整することが可能
である。この蓋部材33は、後述するように、排泄時や
排泄後の水洗処理あるいは局所の清浄化のための温水吹
出等の際に、排泄物や温水等が周辺へ飛散することを防
ぐとともに、被介護者の局所を覆って排泄時の羞恥心を
軽減する役割を果たす。便器10の開口31の奥部は立
壁36(図9)とされ、またその立壁36の下側は前述
のように開口の底部37とされている。そして、立壁3
6の下端部には、排泄された汚物や水洗の処理水及び清
浄処理後の温水を吸引するための吸引口38が形成され
ている。
【0025】また立壁36には複数、例えば3箇所の温
水吹出口39と、その温水により清浄化された局所を乾
燥させるための複数(例えば4個)の温風吹出口40が
形成されている。温水吹出口39は水洗処理水(水洗
水)の吹出口を兼ねるものである。上部中央の温水吹出
口39は温水を霧吹き状に噴出して、例えばビデ用とし
て有効である。また残る温水吹出口(左右)39は、そ
の噴出方向を所定の角度範囲で調整できるように球体等
の回動可能なノズルを備え、被介護者の体型や性別に応
じて直線的な噴出方向を選択できるものとすることが望
ましい。
【0026】開口底面37にも、吸引口38の前方に位
置して複数(例えば4個)の温水吹出口(水洗用)41
aが、また両側の側方に位置して複数(例えば2個)の
温水吹出口41b設けられている。これら開口底面部に
形成された吹出口41a、41bは、排泄物の水洗処理
用のもので、底面37の手前の低い立壁に形成された排
出口41aから水(温水)が後方へ噴出され、両側の排
出口41bから水が底面中央側へ噴出され、これらによ
り排泄物及び水洗水が吸引口38に誘導されやすくな
る。なお、便器10の開口底面37には排泄物を検知す
るセンサー11(大便用)とセンサー12(小便用)が
設けられ、後述する付属ユニットの制御部に接続されて
いる。
【0027】温水(水洗処理水も共用)吹出口39、4
1a、41bには、後述する温水ース(洗浄用ホース)
43が、また、温風供給口(吹出口)40には、空気ホ
ース44が、さらに吸引口38には吸引ホース42が、
それぞれ便器本体30の後方からその内部を通って接続
されている。これらのホース42、43及び44はいず
れも可撓性のあるもので(これらを更に外側から例えば
蛇腹状ホースカバー25で被うこともできる)、便器1
0の昇降や前後スライドを許容する柔軟性を有してい
る。なお、空気ホース44から供給される空気は、便器
本体30の内部に設けられたヒータ45により加熱さ
れ、その加熱された温風が温風吹出口40から吹き出る
こととなる。
【0028】便器10が固定されたベース13(図12
等参照)には前述の分割マット8を便器10の上昇時に
持ち上げるための持上部材としてステー47が設けられ
ている。ステー47は、支柱48の上端から前後に開く
ように設けられた持ち上げ支持部49を備えた門型の形
態をなし、その下端部がスライダ50に固定され、スラ
イダ50はベース13に対しスライド可能に組み付けら
れている。これはステー47が分割マット8を持ち上げ
た位置で静止しつつ、便器10がベース13とともに被
介護者の局所に向かって前進できるようにするためであ
る。なお、ステー48の一部(具体的には下部に形成さ
れた軸部51)は、スライダ50側に設けられた弾性ス
トッパ部材52に係合する。スライダ13とステー47
との間に弾性ストッパ部材52を弾性変形させるに足る
力が生じない間は、ステー48とベース13ひいては便
器10とが一体的な位置関係を保持し、一定以上の力が
作用した場合は、弾性ストッパ部材52からステー47
の一部が外れて、ステー47と便器10とが離間できる
ようになっている。なお、ステー47の上端部を分割マ
ット8に固定するか、離れないように連結することがで
きる。
【0029】ベッド本体1の本体マット9(図1等)
は、上述のように回動する背もたれ部分4に対応する背
もたれ対応部9aと反対側の位置固定部分5に対応する
マット部分9bとを備え、また、前述の分割マット8は
便器10が昇降する開口7を塞ぐように前後方向に細長
く、かつベッドの足側中央に位置して設けられ、通常の
状態でこの分割マット8の上面と本体マット9の上面と
はほぼ面一になる。分割マット8は中間部で折れ曲がる
ことができるように、1又は複数の屈曲点53(図2等
参照)を有し、この屈曲点53を支点として折れ曲がり
可能とされている。なお、折れ曲がり形態以外に、柔軟
性を持って曲線状に変形できるものでもよい。この例で
は屈曲点53が分割マット8の長手方向の中間部の1箇
所にあり、分割マット8の前端部は自由端部とされ、後
端部をベッド本体1の後端部に連結してベッド本体1か
ら離れないように位置を規制してもよいし、分割マット
8の後端部の動きをカム等の移動規制手段で規制するこ
ともできる。
【0030】例えば図14に示すように、分割マット8
の後端部に設けた軸部(カムフォロア)55を、本体フ
レーム2の後端部と一体的に形成した溝状のカム56に
係合し、便器10が上昇してステー47で分割マット8
が押し上げられる際に、分割マット8の後端部がカム5
6に沿って前進しつつ立ち上がるようにすることもでき
る。逆に、分割マット8が平坦になるように下がる際
は、分割マット8の軸部55がカム56の一端(後端)
55’に当たった状態で、これを支点として分割マット
8が折れ曲がり状態を解消することができる。また、分
割マット8の後側部分8aと、前側部分8bとの間に、
両者に引張り方向の弾性力を付与する弾性部材57を設
けることができる。分割マット8がステー47によって
押し上げられる際は、この弾性部材57の弾性変形(伸
長)を伴って後側部分8aと前側部分8bとが折れ曲が
っていき、逆に便器10の下降の際は、弾性部材57の
弾性力で後側部分8aと前側部分8bとを直線状態(ま
っすぐな状態)に復帰させつつ分割マット8の全体が下
降することにより、分割マット8の下降ないし着座を衝
撃を少なくスムーズに行わせることができる。
【0031】図3、5に示すように、便器10が固定さ
れたベース13はベッド本体1の後方側のほぼ中央部に
位置する一方、便器10を昇降させる駆動装置15やリ
ンク機構14は便器10の側方に位置して、前記便器ユ
ニット22のフレーム(ユニットフレーム)26に支持
され、ユニットフレーム26はスライド用の駆動装置2
7によりスライドし、これによりユニットフレーム26
に支持された便器10もユニットフレーム26とともに
前進・後退することとなる。
【0032】図4に示すように、ベッド本体1の後端部
には、回転操作用のハンドル58が設けられ、このハン
ドル58は、ベッド本体1の下部に設けられたねじ軸5
9に接続され、このねじ軸59の回転により前進・後退
するロッド60がレバー61に連結され、このレバー6
1がベッド床3の背もたれ部分4を支点の軸62を介し
て起き上がり方向に回動させるようになっている。な
お、このような手動のハンドル58に代えて、モータ又
はシリンダ等のアクチュエータにより背もたれ部分4の
角度を変えることもできる。排便時には、背もたれ部分
4を起こして、被介護者を起こした状態で局所を便器1
0の開口にほぼ密着させることができる。
【0033】便器10から伸びる図10,14等の吸引
ホース42、温水ホース43及び空気ホース44は、ベ
ッド本体1の近傍に移動可能に設けられた付属ユニット
64(図1、2等参照)に接続されている。付属ユニッ
ト64は、便器10から排泄物を吸引して回収する排泄
物回収装置の役割を果たすとともに、便器10に対し温
水(水洗水に共用)や温風を供給する供給源(供給装
置)を兼ねている。まず、排泄物の回収に関係する構造
を説明する。
【0034】付属ユニット64には排泄物タンク(以
下、汚水タンクともいう)65が設けられている(図2
は内部の透視状態を示す)。また、汚水タンク65より
下流側には、吸引駆動部としてのファン及びモータ(以
下、ファンモータ66という)が設けられ、このファン
モータ66の駆動により、便器10から排泄物及び水洗
処理水(温水等)ならびに局所を洗浄した後の温水(以
下、まとめて汚水ともいう)を吸引ホース42を経て吸
引し、汚水タンク65に収容するようになっている。汚
水タンク65は密閉された容器状をなし、付属ユニット
64のハウジング67に形成されたタンク収容空間に上
方から落とし込まれるように収容される。
【0035】図15に示すように、汚水タンク65の上
部には取手68が設けられ、また、その上部に汚水の排
出部69が形成され、その開口がキャップ70で閉じら
れる。汚水タンク65は箱形の密閉容器状をなし、その
内部は図16に示すように、仕切71により上部のエア
吸入空間72とその下側の汚水収容空間73とに分けら
れている。ファンモータ66によりエア吸入空間72か
らエア管74を経てエアが吸引されることにより、タン
ク65内は負圧となり、前述の汚水が吸引される。汚水
の排出口75は仕切71の下側に位置し、排出口75か
らの汚水の排出で、汚水収容空間73から汚水が飛散す
ることが仕切71で防止され、エア管74からはエアの
みがファンモータ66によって吸引されるようになって
いる。汚水タンクの壁面等の外殻の一部には、便器10
から汚水(排泄物及び水洗処理水並びに洗浄水等)を吸
引する吸引口(取入口)76aと、汚水タンク65から
更にエアを吸引する吸引口76bとが形成され、この汚
水タンク65をハウジング(ケース)67内に装着・収
容した状態で、その付属ユニット64に形成された図示
しない汚水導入管路及びエア吸引管路とそれぞれ密着し
て連通するようになっている。
【0036】前述の排出部69は、汚水収容空間73の
みに連通してそこに収容された汚水は、汚水タンク65
をハウジング67から取り出し傾けることにより、排出
部69から所定の場所へ排出することができる。汚水タ
ンク65に蓄えられる汚水が一定量に達すると、それを
ブザー、ランプ等で知らせる報知装置80が設けられ、
また、どの程度汚水が溜まったかをハウジング67の外
部から視認することができるインジケータ81を設ける
ことができる。図17に示すように、ハウジング67に
形成されたタンク収容空間82には、タンク65の落と
し込みを案内する凸部84又は溝が形成され、タンク6
5の外面にはこれに対応するガイド溝85又は凸部が形
成され、これらハウジング67と汚水タンク65間に形
成された凹凸係合を介して汚水タンク65がタンク収容
空間82に位置決めされた状態で収容される。
【0037】さらに、その収容された汚水タンク65を
タンク収容空間82内で固定するための固定手段とし
て、ストッパ装置87が設けられている。ストッパ装置
87は図18にも示すように、軸88にロックレバー8
9が取り付けられるとともに、軸88にストッパ用のカ
ム90が固定され、ロックレバー89が開位置にあると
きはカム90が汚水タンク65の外面から離間し、ロッ
クレバー89を閉位置にほぼ90°回動させると、スト
ッパ用のカム90が汚水タンク65の外面に押し付けら
れて、汚水タンク65は反対側のタンク収容空間82の
壁面とカム90とに挟まれて固定され、吸引作動時の振
動等が防止ないしは抑制されるとともに、上述(図1
5)の汚水タンク65の壁面のタンク汚水取入口76a
及びエア吸引口76bが、接続されるべき各管路(タン
ク収容空間82の壁面に開口する)に対して押し付けさ
れてシールされるようになっている。
【0038】図19,20に示すように、汚水タンク6
5から吸引されるエアは管路92(付属ユニット64の
ハウジング67内又は外に設けられている。以下の管路
も同様)を経てファンモータ66に吸引され、さらにフ
ァンモータ66から管路93を経て温水タンク94側へ
と送り出される。この送り出される側は正圧(加圧空
気)となる。温水タンク94は汚水タンク65に隣接し
て、付属ユニットハウジング67と一体に又は取り出し
可能に設けられ、上部に形成された給水口の蓋96(図
17等参照)を外して、所定量の水を温水タンク94内
に供給することができる。温水タンク94の底部にはヒ
ータ97が設けられ予め定められた温度に水を加熱して
温水とし、その温水をストックする。
【0039】図19等の管路93は、この温水タンク9
4内を貫通するとともに、その温水タンク94に設けら
れた逆止弁95により、管路93からエアが温水タンク
94に供給されて、温水タンク94の水面を加圧するよ
うになっている。ただし、温水タンク94内の温水は逆
止弁95の作用により管路93に入り込むことはない。
温水タンク94内の温水が一定量以下になると、これを
知らせる報知手段(給水を促す手段)94aがブザー等
の音やランプ等の光による警告装置として設けられてい
る。また、温水タンク94内に現在どの程度の温水があ
るかを示す液面計あるいは液面の代わりに、複数のラン
プのうち液面に対応する部分を点灯させるなどして残量
を指示する給水ゲージ91(図17)が設けられてい
る。
【0040】図19等の温水タンク94内を通過した管
路93は、次に消臭室100に至り、ここで臭いが吸着
されて、残る空気がさらに消臭室100から送り出され
るようになっている。消臭室100としては、スポンジ
状等の多孔質性の部材内に消臭液等が含浸させられ、そ
こを臭いをもつ空気が通過することにより臭気が多孔性
部材及び消臭液に吸着あるいは中和されて臭気が軽減さ
れることとなる。消臭室100に開閉用の蓋106(図
17)があり、ここから消臭液を補給できるようになっ
ている。
【0041】消臭室100を経たエア(加圧エア)導
く、図19等の管路93は、概念的には三方に分岐し管
路101、102及び103に分かれる。管路101に
は流量調整バルブ104が設けられ、これは可変絞りに
よって所定の絞り(チョークないしオリフィス)とされ
たもので、管路101又は管路93の端部において加圧
空気の一部がこのバルブ104を経て一定量は外部に漏
洩される。この漏洩量(排出量)によりファンモータ6
6の作動に基づく汚水の吸引力が調整でき、流量調整バ
ルブ104からのエア排出量を多くすれば汚水に対する
吸引力は増大する。
【0042】また、この流量調整バルブ104と並列に
設けられた管路102には、電磁式の開閉弁105(以
下、単に電磁弁ともいう)が設けられ、この電磁弁10
5を全開にしてファンモータ66から送り出されるエア
を排気することにより、最大の吸引力が得られる。ただ
し、常時電磁弁105を開いて排気をすると、介護ベッ
ド周辺の騒音となったり、また臭気が漂ったりするた
め、通常は流量調整バルブ104によりエアの一部を一
定量のみ排出するようになっている。
【0043】前述の温水タンク94(好適にはタンク底
部)からは、温水送出用の管路107がエア送出用の管
路93とは別に形成され、この管路107に前記温水ホ
ース43が接続されている。管路107には電磁式の開
閉弁(電磁弁)108が設けられ、この電磁弁108が
閉じた状態では温水タンク94から温水は供給されず、
これを開くことにより管部107及び温水ホース43を
経て便器10へ温水が供給される。この温水供給の駆動
力(加圧力)はファンモータ66から送り出される加圧
気圧の一部が温水タンク94の水面を押すことによって
得られる。
【0044】また、前述の管路93から消臭室100を
経て分岐した管路103は、前述の空気ホース44に接
続されている。ファンモータ66によって送り出される
加圧空気は、再び便器10へ空気ホース44を経て送出
され、便器10内のヒータで暖められて温風となり、温
風供給口から吹き出されることとなる。また、前述のよ
うにファンモータ66から管路93により温水タンク9
4及び消臭室100を通過して流れる空気は、前述の空
気調整バルブ104及び電磁弁105とは並列の管路1
03を経て流れ、かつ空気ホース44の手前で管路10
9により分岐して管路107に接続され、さらに管路1
07を経て温水ホース43へと通じている。
【0045】この連絡用の管路109には電磁式の開閉
弁(電磁弁)110が設けられ、この開閉弁110を閉
めた状態では、ファンモータ66から送り出される加圧
空気は空気ホース44に流れるが、この開閉弁110を
開くと、その加圧空気が温水ホース43へ流れ、そのホ
ース43内の温水を加圧して便器10の温水排出口から
押し出して排出する。つまり、通常の温水供給は温水タ
ンク94から管路107及び温水ホース43を経て便器
10へと導かれるが、その温水による被介護者の局所の
洗浄が終了する段階になれば、電磁弁110が開いて加
圧空気が管路103から管路109及び電磁弁110を
経て温水ホース43へ導かれ、この温水ホース43内に
残留する温水を押し出すこととなる。
【0046】以上のような付属ユニット64には、前述
の便器10の昇降用の駆動装置15、スライド用の駆動
装置27、ファンモータ66、電磁弁105、108、
110等を作動させる制御部111(図1)が設けら
れ、この制御部111の操作手段としてリモコンユニッ
ト113が設けられている。リモコンユニット113に
は、手動(マニュアル操作)により便器10を昇降させ
たりスライドさせたり、あるいはファンモータ66の起
動・停止、さらには温水の供給、温風の吹出し等を指示
するボタン(スイッチ)が設けられるとともに、この介
護ベッド装置を自動モードで作動させるか、リモコン操
作に基づく手動操作により使用するかを選択できるボタ
ン等の操作部がある。自動モードを選択したときには、
付属ユニット64の制御部111に備えられたシーケン
ス回路又はシーケンスソフトウェアにより全自動で便器
の動きや吸引その他が行われる。
【0047】以下では、全自動のシーケンス制御により
行われる作動を説明する。まず、便器10はベッド本体
1の下方に退避した状態にあり(図7参照)、このと
き、図1のベッド床3は本体マット9と分割マット8に
よりほぼ面一の状態となり、この上に被介護者が寝てい
るものとする。用便の際には、必要に応じ背もたれ部4
が所定の角度に起こされる。リモコンユニット113で
起動スイッチが押されると、図4等において便器10を
昇降させる駆動装置15が作動し、その収縮ロッド21
が突き出されることにより平行なリンク機構14を介し
て、ベース13とともに便器10が上方へ円弧軌道(被
介護者の局所に向かって凹となる軌跡)を描いて持ち上
げられる(図6参照)。このとき、ベッド本体1の開口
7を塞いでいる分割マット8がベース13に設けられた
ステー47により持ち上げられつつ(図2等参照)、便
器10はそのベース13がベッド床3とほぼ同様のレベ
ルまで上昇し、便器10はベッド床3から上方へ露出し
た状態となる。
【0048】その後、図3のスライド用の駆動装置27
が作動し、便器10及びベース13を支持した便器ユニ
ット22の全体が、伸長する収縮ロッド28により押さ
れて前進し、便器10が被介護者の局所側へ接近する。
なお、図3、図6〜図8はベッドの本体マット等を取り
外した状態を示し、格子状に見えるものは、金属等の棒
材又は線材が格子状(又は網状)に形成されたマット支
持部である。上記部便器10のスライド時には、被介護
者は足を開いて便器10の前進を妨げないようにし、ま
たそれ以前の便器10の上昇の際も、分割マット8が持
ち上げられるように足を開いた状態にある。便器10が
被介護者の局所にほぼ密着するまで前進すると、スライ
ド用の駆動装置27が停止する。その後又はそれ以前
に、便器10の開口7の蓋部材33の角度が適宜調整さ
れ(図10等参照)、被介護者の体型や性別等相違を考
慮して、便器10の開口31が人工皮膚34及び35を
介して局所にうまくあてがわれるようにするとともに、
蓋部材33により局所が見えないようにする。
【0049】排尿又は排便がなされると、それをセンサ
11又は12が検知する。その結果、ファンモータ66
が起動され、吸引ホース42を経て便器10に吸引力を
作用させるとともに、温水タンク94にエアの加圧力を
作用させ、かつ電磁弁108を開き、水洗用の温水を便
器10内に供給して、排泄物を吸引ホース42を経て汚
水タンク65へ吸引する。この際、電磁弁105を開い
て吸引力を最大の状態とする。
【0050】一定時間経過後、排泄物が吸引されたもの
として電磁弁105を閉じ、排泄後の被介護者の局所を
温水で洗浄するように、便器10の温水供給口から温水
を噴出する。一定時間温水を噴出した後、電磁弁110
(図19等参照)を開き、温水ホース43内に残る温水
もファンモータ66から送り出される加圧空気で押し出
すようにする。温水ホース43に温水が残っていると、
これが冷えて次の局所洗浄等に冷水が噴出されると好ま
しくないため、これを防ぐ意味で、温水が供給された後
の温水ホース43内を空の状態にするということであ
る。
【0051】その後電磁弁110が閉じられ、ファンモ
ータ66から送り出される加圧エアが管路93、103
及び空気ホース44を経て便器10に送られる。その加
圧空気が便器10内のヒータ45(図10参照)で加熱
されて温風となり、その温風が温風吹出口40(図9等
参照)から吹き出され、温水で洗浄された後の被介護者
の局所を乾燥する。所定時間温風が吹き出された後、フ
ァンモータ66が停止して汚物の吸引、温水や温風の吹
出しの一連の動きが終了する。
【0052】その後、便器10のスライド用の駆動装置
27(図3)が作動して、便器10を被介護者の局所か
ら遠ざかるように後退させ、その後昇降用の駆動装置1
5(図4)が作動し、収縮ロッド21が収縮することに
より前述のリンク機構14を介して便器10が円弧軌跡
に従って下降する。この際、ベース13のステー47
(図12,14)によって持ち上げられている分割マッ
ト8も、その下降に従ってカム56に動きを規制されつ
つ下降し、最終的には本体マット9とほぼ面一となる元
の位置に戻り、ベッド本体1の開口7を塞ぐ。そして、
便器10がベッド本体1の下側の待機位置まで復帰すれ
ば、昇降用の駆動装置15が停止し、これによって便器
10の上昇から汚物の吸引、温水による洗浄及び温風に
よる乾燥、さらに便器の復帰というワンサイクルの動作
が終了する。
【0053】なお、自動モードではなく、リモコンユニ
ット113によるマニュアル操作とすれば、そのボタン
操作によりユーザの指示通りのタイミングで便器10の
上昇やスライド、温水による洗浄や温風の乾燥時間等を
適宜設定することができる。
【0054】また、図12等を参照して、便器10に付
随するステー47の動きについて補足すると、便器10
がベース13とともにベッド上に上昇した状態では、ス
テー47が分割マット8を持ち上げた状態にあり、この
状態でベース13が前進すると、ステー47には分割マ
ット8(さらにはその上に布団があればその重量)によ
り荷重がかけられているため、ステー48はその位置に
とどまろうとし、ベース13及び便器10のみが前進す
る。このとき、ステー47の軸51が弾性ストッパ部材
52を弾性変形させてそこから離脱し、弾性ストッパ部
材52がステー47の軸部51から遠ざかるように便器
10が前進することとなる。一方、便器10の後退時に
は、ベース13とともに後退する弾性ストッパ部材52
がステー47の軸部51にその後退の終端近傍で係合
し、これによってステー47とベース13ひいては便器
10とは一体的な位置関係を維持した状態でベッドの下
に下降できることとなる。
【0055】さらに付言すれば、便器10を図4等に示
すように円弧運動で上昇させる際に、便器10の先端が
被介護者の股間に当たる(干渉する)おそれがある場合
は、便器10の上昇に先立って、便器10の下降位置で
まず便器ユニット22の全体を一定量後退させるように
駆動装置27(図3)を駆動し、その後便器10を円弧
軌跡に沿って上昇させる。その上昇後、駆動装置27に
より便器ユニット22ひいては便器10を前進スライド
させ、便器10の開口31を被介護者の股間に押し付け
る。
【0056】排泄及び水洗処置、温水洗浄さらには温風
乾燥が終了した後、便器ユニット22(便器10)を後
退限度まで後退させ、その後円弧軌跡に従って便器10
を下降位置まで下降させる。この下降完了時において、
分割マット8の先端と本体マット9との間には所定の隙
間が生じているため、この隙間を埋めるために、最終段
階として、便器ユニット22、便器10とともに分割マ
ット8を小距離前進させて全工程が終了する。
【0057】このような作動を行わせる上で、例えば次
のような構成を付加することができる。図21に示すよ
うにベッド本体1には、分割マット先端部押上装置とし
て、ベッドの前後方向に移動可能なスライダ(傾斜面付
与部材)120が設けられ、スライダ120の上面には
傾斜面121を付与するカムブロック122が設けられ
ている(スライダ120自体が傾斜面121を有するカ
ム部材であってもよい)。スライダ120の傾斜面12
1は、便器10が上昇位置から下降位置に下がった後、
便器ユニット22、便器10及び分割マット8が小距離
前進する際に、スライダ120が停止した状態で、分割
マット8の先端部を、便器ユニット22ひいては便器1
0の前進に伴って傾斜面121を登り上がるように上昇
させ(図24参照)、分割マット8の先端部を被介護者
の股間近傍又は尻部に下側から持ち上げるように押し付
けて便器使用前のベッド状態に戻すための機能をなす。
【0058】仮に、元のベッド状態に復帰させる際に、
分割マット8の先端がそのまま前進すると、その先端部
が被介護者の股間に当たってうまく下に入り込めなかっ
たりすることがあり得るが、上記のように分割マット8
の先端部を前進の最終工程で下側から傾斜面121に沿
って持ち上げるようにすれば、被介護者の股間近傍又は
尻部の下側に潜り込ませやすくなる。
【0059】このような傾斜面121を有するスライダ
120は、ベッドの前後方向にスライド可能に支持さ
れ、スライダ120(傾斜面121)は便器10の非使
用時には、ベッド本体1に設けられたカバー123の下
側に入り込むようになっている。カバー123は本体マ
ット9を支えてその下側にスライダ120が入り込む空
間を形成するためのもの(マット9との干渉でスライダ
120が妨げられることを防ぐためのもの)である。こ
の例ではスライダ120が入り込む空間がベッドの上面
に形成されているが、これがベッドの下側面であって
も、分割マット8を傾斜面121に沿って持ち上げられ
れば差し支えない。スライダ120が前後に移動可能と
されるのは、便器10の非使用時にはスライダ120の
特に傾斜面121をカバー123の下に退避させてベッ
ド面上に位置しないようにしておき(傾斜面121があ
ると分割マット8を介して異物感が生じる)、また便器
10のスライドに干渉しないようにしておき、便器10
の使用時には、その便器10の使用終了後、分割マット
8を元の位置に戻す際に使用するために、スライダ12
0をカバー123内から引き出しておき、分割マット8
をカバー123の手前の領域で傾斜面121に沿って持
ち上げるようにするためである。
【0060】このスライダ120の前後のスライド移動
は、便器ユニット22(ひいては便器10)の上昇後の
前進移動、及び便器使用終了後の便器ユニット22の後
退移動(下降前の)を利用して行う。スライダ120に
は便器10との一時的な連結のための連結部124が形
成され、便器ユニット22ないし便器10(この例では
ベース13)にも、そのような一時的の連結のための連
結部125(この例では弾性連結部としての弾性フック
部)が形成されている。また、スライダ120とベッド
本体1との間には、スライダ120の傾斜面121に沿
って分割マット8の先端部を持ち上げる際に、両者の摩
擦等によってスライダ120が連れて前進してしまうこ
とを防ぐストッパ機構が設けられている。
【0061】この例では図23に示すように、スライダ
120が移動するベッド本体1の上面(移動支持面ない
しレール部)に上向きに突出する凸状のストッパ127
が、またスライダ120の下面に下向きに突出する凸状
のストッパ対向部128が形成され、スライダ120が
カバー123側へ前進しようとするのを、そのストッパ
対向部128をストッパ127に当てることによって阻
止する。ただし、便器ユニット22の連結部125が下
側から円弧状の軌跡を描いてスライダ120の連結部1
24に係合する際には、便器ユニット22側の連結部1
25がスライダ120の後端を持ち上げ、これによって
図23に示すように、ストッパ対向部128がストッパ
127の上方を通過し得る状態となるため、スライダ1
20は便器ユニット22と連結した状態で便器ユニット
22と共に便器ユニット22の前進端位置まで移動でき
る。その移動の行程でスライド120がカバー123の
下側に入り込んでいき、その状態で本体マット9の背も
たれ部分4を所定角度範囲で起こすことができる。
【0062】便器10の使用が終わって便器ユニット2
2ひいては便器10が下降する際には、便器ユニット2
2は後退端位置まで後退するが、その後退行程では便器
ユニット22とスライダ120とは互いの連結部124
・125同士で一時的に、かつスライダ120の後端が
持ち上げられた状態にあり、便器ユニット22の後退に
よりストッパ対向部128がストッパ127上を通過し
た後に、便器ユニット22と共に停止する。その後、便
器ユニット22(便器10)がスライダ120からいっ
たん遠ざかるように円弧状の軌跡で下降するときに、上
記連結部124・125同士の係合が外れ、スライダ1
20は以後はストッパ127が作用することとなるその
停止位置に着座して、ほぼその位置で次の便器使用時ま
で待機する。
【0063】一方、便器ユニット22は下降位置まで下
がると、最終行程で便器ユニット22が小距離前進す
る。この際は図24に示すように、分割マット8の先端
部がスライダ120の上に乗り、平坦状態に戻った分割
マット8が便器ユニット22と共に前進するときに、分
割マット8はスライダ120上を前進する。このときス
ライダ120のストッパ対向部128がベッド本体1の
ストッパ127に当たるため、スライダ120は停止状
態に保たれる。そして、分割マット8の先端部はスライ
ダ120の傾斜面121に乗り上がって上昇し(上側へ
回動するように持ち上げられ)、被介護者の股間近傍又
は尻部に下側から押し付けられるようにして元の位置に
復帰する。分割マット8には自身の先端部130を上下
に回動容易とするスリット129が形成され、また分割
マット8の上面がほぼ平坦になる状態でスライダ120
の傾斜面121にぼぼ対応する傾斜面131が、分割マ
ット8の先端部130に形成されている。
【0064】なお、このような分割マット8の前進行程
で、分割マット8と連結された前記ステー47には、分
割マット8の移動抵抗が作用し、前進する便器ユニット
22に対しステー47が負荷となるが、図12及び図1
3に示すように、ステー47の下端部の軸部51が弾性
ストッパ部材52の後端に当たった以後は、ステー47
と便器ユニット22の一体性が確保されるため、ステー
47ひいては分割マット8は、便器ユニット22の前進
に従って前進することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例である介護用ベッドの簡略
な平面図。
【図2】この発明の一実施例である介護用ベッドの簡略
な側面図。
【図3】その介護用ベッドのマットを取り外した状態の
平面図。
【図4】図3の側面図。
【図5】図3の背面図。
【図6】図3の介護用ベッドの斜視図。
【図7】図6の便器が下降した状態を示す斜視図。
【図8】図7の介護用ベッドをベッド頭部側から見た斜
視図。
【図9】上記介護用ベッドの便器の正面図
【図10】図9の側面図。
【図11】図12の前側部分の平面図。
【図12】便器側のステート及びそれによって支持され
る分割マットの関係を示す側面図。
【図13】便器ユニットのベースとスライダとの関係を
示す斜視図。
【図14】分割マットの持ち上げ状態を示す斜視図。
【図15】付属ユニットに設置される排泄物タンク(汚
水タンク)の概念的な斜視図。
【図16】汚水タンクの吸引系を示す作用説明図。
【図17】付属ユニットから汚水タンクを中間まで取り
出した状態の斜視図。
【図18】汚水タンクを固定する作用を示す作用説明
図。
【図19】付属ユニットの配管系を示す配管系統図。
【図20】付属ユニットの平面及び三方の側面に対応し
て記述した配管系統図。
【図21】分割マット先端部を案内する傾斜面を有する
スライダと便器との関係を示す側面図。
【図22】図21で便器が下降してスライダと離間した
状態の側面図。
【図23】スライダとベッド本体のとのストッパ機構の
概念的な側面図。
【図24】分割マット先端部を最終的に前進させつつ上
側へ押し上げる様子を示す作動説明図。
【符号の説明】
1 ベッド本体 7 開口 8 分割マット 9 本体マット 13 ベース 14 リンク機構 15 駆動装置 22 便器ユニット 27 駆動装置 33 蓋部材 34,35 人工皮膚 38 吸引口 39 温水口 40 温風口 47 ステー 64 付属ユニット 65 排泄物タンク(汚水タンク) 66 ファンモータ 94 温水タンク 100 消臭室 104 流量調整弁 105,108,110 電磁弁 120 スライダ(傾斜付与部材) 121 傾斜面 124,125 連結部 127 ストッパ 128 ストッパ対向部
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−11156(JP,A) 特開 平10−85275(JP,A) 特開2001−314456(JP,A) 特開 平9−582(JP,A) 登録実用新案3011723(JP,U) 特公 昭57−40784(JP,B2) 特公 昭59−39137(JP,B2) 特公 昭57−14190(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61G 7/02

Claims (19)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ベッド本体のベット面上に位置させた便
    器によって排泄物を受け止め、前記便器から空気と共に
    排泄物を吸引して回収する排泄物回収装置を備えるベッ
    ドにおいて、 前記排泄物回収装置は、前記吸引された排泄物を空気と
    共に吸引して該回収装置に回収する際に、その排泄物を
    排泄物タンクに収容し、空気のみを吸引管路を経て吸引
    駆動部に吸引するとともに、その吸引駆動部を経た下流
    側で正圧となった加圧空気を、排泄物の水洗水及び/又
    は洗浄水の便器への送り出し用空気として便器側へ循環
    させる循環管路が形成されていることを特徴とする介護
    用ベッド。
  2. 【請求項2】 前記吸引駆動部を経た下流側で正圧とな
    った加圧空気が導かれる循環管路には、加圧空気の一部
    を外部に逃がす逃がし部が設けられた請求項1に記載の
    介護用ベッド。
  3. 【請求項3】 前記循環管路には前記逃がし部として、
    循環する空気の一部を外部に排出する排出口と、その排
    出口からの空気の排出量を調整する調整バルブが設けら
    れた請求項2に記載の介護用ベッド。
  4. 【請求項4】 前記循環管路の一部に、前記排泄物タン
    クを通過して巡回する空気の臭気を低下させる消臭室が
    組み込まれ、前記排泄物タンクを経た空気はその消臭室
    を経て巡回する請求項1ないし3のいずれか1項に記載
    介護用ベッド。
  5. 【請求項5】 前記便器は、局所に対向するように位置
    して排泄物を受ける開口部を備え、その開口部の上部か
    ら前方に突出するようにカバーが設けられ、そのカバー
    は、複数段階又は無段階に角度調整可能な保持機構によ
    り保持されて、開口部の大きさを調節するとともに、局
    所を上方から見えないように遮蔽する請求項1ないし4
    のいずれか1項に記載の介護用ベッド。
  6. 【請求項6】 前記便器は、局所に対向するように位置
    して排泄物を受ける開口部を備え、その開口部の周縁部
    の全体又は一部に柔軟性部材が設けられ、その柔軟性部
    材が被介護者の局所周辺に接触可能とされている請求項
    1ないし5のいずれか1項に記載の介護用ベッド。
  7. 【請求項7】 前記排泄物回収装置は、前記便器に接続
    して排泄物及び洗浄後の汚水を吸引・回収する排泄物吸
    引用ホースと、前記排泄物吸引用ホースを通じて運ばれ
    る排泄物及び洗浄後の汚水を回収する排泄物タンクと、
    気密状態に保持した前記排泄物タンクに吸引負圧を作用
    させて、接続した排泄物吸引用ホース内部を負圧にしな
    がら排泄物を排泄物タンクに収容し、空気のみを排泄物
    タンクから吸引する吸引装置と、前記排泄物タンクを着
    脱可能に固定する排泄物タンクホルダとを備えたことを
    特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載の介
    護用ベッド。
  8. 【請求項8】 前記排泄物回収装置の吸引駆動部を経た
    下流側で正圧となった加圧空気を温水タンクに供給する
    水洗水供給装置が設けられ、前記便器には排泄物の吸引
    口と、この吸引口の前方で吸引口に向けて開口した複数
    の温水吹出口と、この温水吹出口の温水の流れに向けて
    温水を吹出す側方の温水吹出口とを配置し、前記水洗水
    供給装置によって前記便器に送られる洗浄水は前記温水
    吹出口から吹出し、その水洗後の汚水は前記排泄物と共
    に前記吸引口から前記排泄物回収装置で回収される請求
    項1ないし7のいずれか1項に記載の介護用ベッド。
  9. 【請求項9】 前記排泄物回収装置の吸引駆動部を経た
    下流側で正圧となった加圧空気を温水タンクに供給する
    水洗水供給装置が設けられ、前記便器には排泄後の局所
    に向けて温水を噴射させる吹出口を有し、前記水洗水供
    給装置と前記吹出口とを連絡する洗浄用ホースを設けて
    温水を排泄後の局所に供給して洗浄し、その洗浄後の汚
    水は前記便器で受けられ、前記排泄物タンクに回収され
    る請求項1ないし8のいずれか1項に記載の介護用ベッ
    ド。
  10. 【請求項10】 前記便器を洗浄するための温水を貯え
    る温水タンクと、 その温水タンクと前記便器とを接続して前記便器に設け
    た温水吹出口へ排泄後の局所を洗浄する温水を供給する
    洗浄用ホースと、 前記便器と前記排泄物タンクとを接続してその便器から
    排泄物及び洗浄後の汚水を吸引・回収する排泄物吸引用
    ホースと、 前記排泄物吸引用ホースに吸引負圧を作用させるファン
    を駆動するとともに前記循環管路において前記空気を循
    環させるファンモータと、 前記循環管路を循環する空気の一部を前記温水タンク側
    へ導いて、その温水タ ンクの温水を加圧することにより
    前記便器の温水吹出口へ供給する温水加圧管路とを備え
    る請求項1ないし9のいずれか1項に記載の介護用ベッ
    ド。
  11. 【請求項11】 前記水洗水と洗浄用温水とは前記温水
    タンクの水が共通に使用され、便器へ温水を供給する洗
    浄用ホースは水洗水ホースでもある請求項10に記載の
    介護用ベッド。
  12. 【請求項12】 前記排泄物回収装置の吸引駆動部を経
    た下流側で正圧となった加圧空気を便器に供給し、前記
    便器には、この便器に送られた空気を乾燥する乾燥装置
    と、排泄後に洗浄した局所に向けて乾燥用空気を吹き出
    す送風口が設けられ、局所を乾燥させた空気は前記排泄
    物吸引用ホースに残存する洗浄水と共に前記排泄物タン
    クに回収され、前記回収空気は前記吸引駆動部によって
    乾燥用空気として循環する請求項7ないし11のいずれ
    か1項に記載の介護用ベッド。
  13. 【請求項13】 前記排泄物回収装置の吸引駆動部を経
    た下流側で正圧となった加圧空気を便器に供給する乾燥
    用空気ホースを備え、前記乾燥用空気ホースによって送
    られた空気を乾燥する前記乾燥装置は、前記便器に設け
    られてその空気を加熱するヒータによって構成する請求
    項12に記載の介護用ベッド。
  14. 【請求項14】 前記温水を貯える温水タンクと、 その温水タンクと前記便器とを接続して前記温水吹出口
    へ排泄後の局所を洗浄する温水を供給する洗浄用ホース
    と、 前記便器の送風口から洗浄後の局所を乾燥させる温風を
    吹き出させるための空気を供給するために前記便器の送
    風口に接続された乾燥用空気ホースと、 前記便器と前記排泄物タンクとを接続してその便器から
    排泄物及び洗浄後の汚水を吸引・回収する排泄物吸引用
    ホースと、 前記排泄物吸引用ホースに吸引負圧を作用させるファン
    を駆動するとともに前記循環管路において前記空気を循
    環させるファンモータと、 前記循環管路を循環する空気の一部を前記温水タンク側
    へ導いて、その温水タンクの温水を加圧することにより
    前記便器の温水吹出口へ供給する温水加圧管路と、 前記循環管路を巡回する空気の一部を前記乾燥用空気ホ
    ースに導いて、その導いた空気をその乾燥用空気ホース
    を経て前記便器へ供給する空気供給路を含む請 求項8な
    いし13のいずれか1項に記載の介護用ベッド。
  15. 【請求項15】 便器昇降用の開口を備えたベッド本体
    と、 前記ベッド本体の下側に組み込まれてベッド本体に対し
    昇降可能に支持された便器と、 前記ベッド本体の開口を介してベッド面上の上昇位置と
    ベッド本体の下側の格納位置との間で前記便器を移動さ
    せる便器昇降装置とを備え、 前記便器昇降用の開口には通常時はその周辺のマット部
    分とともに平坦なマット面を形成して開口に蓋する分割
    マットを備え、 この分割マットの前部と後部の間には後部をベッド本体
    に位置規制しながら前部を上昇可能にする屈曲部を構成
    し、 前記便器昇降装置には前記便器の上昇時には周辺のマッ
    ト部分に対し前記分割マットの前部が浮き上がるように
    持ち上げる持上部材を設け、 前記便器は前記持上部材によって上昇した分割マットの
    下方空間に上昇し、前記分割マットの前縁方向に開口を
    有する便器が排泄物を受け止めることを特徴とする介護
    用ベッド。
  16. 【請求項16】 前記便器はベッド本体に対し昇降可能
    なように昇降ベースを介して支持され、その昇降ベース
    はベッド本体に設けられた便器ユニットのフレームに平
    行リンク機構を介して連結され、 かつその平行リンク機構により前記便器をベッド本体上
    に位置する上昇位置とベッド本体の下側に格納される下
    降位置との間でスイング駆動する昇降駆動装置が設けら
    れ、 前記昇降駆動装置は被介護者の局所に向かって凹となる
    円弧軌跡を描いて便器を上昇位置へ移動し、 円弧軌跡の上昇位置において前記分割マットの前縁方向
    に開口を有する便器が被介護者の局所に周辺に接触し、
    排泄物を受け止めることを特徴とする請求項15に記載
    の介護用ベッド。
  17. 【請求項17】 前記便器は上昇した分割マットの下方
    空間を上昇位置として、この上昇位置においてベッド面
    に沿った前記分割マットの前縁方向にスライド可能に支
    持され、さらにその上昇位置において前記ベッド面に沿
    った方向にスラ イド可能に支持された便器をスライドさ
    せる便器スライド装置を備える請求項15又は16に記
    載の介護用ベッド。
  18. 【請求項18】 前記便器は便器昇降装置によって昇降
    するベースに便器スライド装置を介して支持されると共
    に、この昇降ベースには持上部材を構成する支柱が設け
    られ、 前記便器昇降装置が上昇位置にあるときに前記支柱は前
    記分割マットの前部を持ち上げて静止し、前記便器は分
    割マットの下方空間から前記便器スライド装置によって
    被介護者の局所側へ移動することを特徴とする請求項1
    5ないし17のいずれか1項に記載の介護用ベッド。
  19. 【請求項19】 前記分割マットは前部の前縁付近の厚
    さを薄く形成し、前記持上部材の降下によってベッド本
    体の前記開口を蓋する前記分割マットは前記開口縁部に
    向けて前進すると共に、 前記ベッド本体の前記開口には傾斜面を付与するカムブ
    ロックを設け、前記分割マットの厚さを薄く形成した前
    縁は前進時にベッド本体のマット面よりも低い位置から
    前記カムブロックの傾斜面によってベッド面位置に持ち
    上がることを特徴とする請求項15ないし18のいずれ
    か1項に記載の介護用ベッド。
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