JP3329682B2 - 電磁発音体の取付構造 - Google Patents

電磁発音体の取付構造

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JP3329682B2
JP3329682B2 JP04720497A JP4720497A JP3329682B2 JP 3329682 B2 JP3329682 B2 JP 3329682B2 JP 04720497 A JP04720497 A JP 04720497A JP 4720497 A JP4720497 A JP 4720497A JP 3329682 B2 JP3329682 B2 JP 3329682B2
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小林  孝
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株式会社シチズン電子
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電磁石により振動板
を振動させて音を発生させる電磁発音体の取付構造に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の電磁発音体において最も薄型かつ
小型で、高密度実装が可能なものとしては、図10乃至
図13及び図14乃至図17に示すような表面実装型の
ものがあった。この種の電磁発音体は、共に図に示すよ
うに、ケース2の中にヨーク4、磁石6及びコイル8か
らなる電磁石10と、リング状の振動板支持リング12
により支持されて電磁石10に対向する振動板14とを
内蔵するものであった。そして、そのケース2には、ケ
ース2の内部にあるコイル8を基板16上の基板電極1
8に接続するための一対の電極20、22と、固定力を
高めるためのダミー電極24がインサートモールド成形
されていた。
【0003】上記構造からなる電磁発音体は、図11及
び図12と図15及び図16にそれぞれ示すように、ケ
ース2の外側に露出している電極20、22及びダミー
電極24の各接続部20a、22a、24a、24bを
それぞれ基板16上の基板電極18に半田26で固着す
ることにより基板16上に取り付けられていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の電磁発音体
においては、電極20、22とダミー電極24をケース
2の底部付近からわずかに突出させるか又はケース2の
側面方向に折り曲げることによりその接続部20a、2
2a、24a、24bを形成していた。そして、この接
続部20a、22a、24a、24bを基板電極18に
重ねるようにして基板16上に電磁発音体を載置して実
装していた。従って、更なる機器の薄型・小型化や高密
度実装に対応するには、電磁発音体自体を更に薄型・小
型化することが必要であった。特に、厚さ方向の寸法
は、電磁発音体の内部構造と実装方法により決定されて
いるため、内部構造や実装の仕方を変更することが必要
であるが、現状以上の薄型化は極めて困難であった。
【0005】本発明は上記従来例の課題に鑑みなされた
もので、内部構造や実装方法を変更することなく薄型化
することができる電磁発音体の取付構造を提供するもの
である。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の電磁発音体の取
付構造は、磁石とコイルをヨークに取り付けることによ
り形成された電磁石と該電磁石に対向するように配置さ
れた振動板とをケース内に収納し、一端が前記コイルの
端末接続されると共に他端が前記ケースから外方に突
出する板状の取付接続部をなす電極を有する電磁発音体
と、該電磁発音体のケースに適合する収納部と、該収納
部の周囲の表面に設けられた基板電極とを有する基板
と、からなり、前記電磁発音体のケースを前記基板の収
納部内に収納し、前記電磁発音体の電極の取付接続部
前記基板の基板電極に接合することにより前記電磁発
音体を前記基板に取り付けると共に前記電極によって支
持するものである。
【0007】また、本発明における前記収納部は、貫通
穴、凹部又は切欠部からなるものである。
【0008】更に、本発明における前記電磁発音体は前
記ケースから外方に突出する板状の取付部が設けられた
ダミー電極を有し、該ダミー電極の取付部が前記基板の
基板電極に接合されることにより、前記電磁発音体を前
記基板に取り付けると共に前記ダミー電極によって支持
するものでもある。
【0009】更にまた、本発明における前記電磁発音体
の電極は、その外方に突出した取付接続部の上面又は下
面が前記基板の下面又は上面にある基板電極に重合され
て接合されるものでもある。
【0010】一方、本発明の電磁発音体は、磁石とコイ
ルをヨークに取り付けることにより形成された電磁石と
該電磁石に対向するように配置された振動板とをケース
内に収納し、前記コイルの端末が接続されると共に基板
上の基板電極に接合される電極を有する電磁発音体にお
いて、前記電極は一端が前記コイルの端末に接続される
と共に他端が前記ケースから外方に突出する板状の取付
接続部をなし、該取付接続部が前記ケースの底面と面一
となるように外方へ突出し、その上面又は下面が前記基
板上の基板電極に重合されて接合されることにより、前
記基板に取り付けられると共に前記電極によって支持さ
れるものでもある。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の電磁発音体の取付構造に
おいては、基板に設けた収納部に電磁発音体を収め、収
納部周囲に設けられた基板電極に電磁発音体の電極を接
合している。このため、電磁発音体の厚みは基板の厚み
に取り込まれ、極めて薄い状態で実装することができ
る。
【0012】また、この電磁発音体の電極は、そのケー
スから突出した部分の上面又は下面が基板上の基板電極
に重合されて接合することができるものである。このた
め、基板への取付態様の変更が可能となり、上記収納部
への収納だけでなく、従来の表面実装にも対応可能なも
のとなっている。
【0013】
【実施例】図1及び図2は本発明の一実施例に係る電磁
発音体の取付構造を示す断面図、図3及び図4はその電
磁発音体の内部構造及び外観を示す平面図と斜視図、図
5は取付状態を示す底面図である。
【0014】本実施例における電磁発音体30は、上ケ
ース32aと下ケース32bからなるケース32内に、
ヨーク34、これに取り付けられたコイル36及びその
外周に配置され且つヨーク34に取り付けられたC形状
又はリング状の磁石38からなる電磁石40と、振動板
支持リング42等により支持されて電磁石40に対向す
るように配置された振動板44を収納したものである。
【0015】この電磁発音体30のケース32の下ケー
ス32bには、板状のリードフレームからなる電極4
6、48とダミー電極50がインサートモールド成形さ
れている。この電極46、48は、その一端がケース3
2の内部にてコイル36のコイル端末36aにそれぞれ
接続されており、他端がケース32の外方に大きく突出
した板状の取付接続部46a、48aをなすように形成
されている。また、ダミー電極50は、電磁石40等と
外部との接続を図るものではないため、1枚のリードフ
レームで構成されており、その中央部分が下ケース32
b内にインサート成形されており、両端がケース32の
外方に大きく突出して板状の取付部50a、50bを形
成している。
【0016】一方、上記電磁発音体30を実装する基板
52には、電磁発音体30に適合する貫通穴からなる収
納部52aと、この収納部52a周囲の表面に配置され
た基板電極52b〜52eが設けられている。
【0017】本実施例において、電磁発音体30は、基
板52の収納部52aに収められ、そのときに電極4
6、48の取付接続部46a、48aの上面とダミー電
極50の取付部50a、50bの上面が基板電極52b
〜52eにそれぞれ接触するように重ねられる。そし
て、取付接続部46a、48a及び取付部50a、50
bと基板電極52b〜52eはそれぞれ半田54により
接合される。本実施例における基板52は電磁発音体3
0よりも薄いため、電磁発音体30は収納部52a内に
収められると基板52の反対側に飛び出すことになる。
しかしながら、基板52の表面に電磁発音体30を表面
実装する場合に比べて、基板52の厚さ分だけ電磁発音
体30が沈み込むことになり、厚さ方向の寸法が削減さ
れる。
【0018】また、図6に示すように、電磁発音体30
とほぼ同じ厚さの基板56に貫通穴からなる収納部56
aを設けた場合には、この収納部56a内に電磁発音体
30を収納することにより、基板56の厚み内に電磁発
音体30を収めることができる。
【0019】更に、図7に示すように、電磁発音体30
よりも厚い基板58の場合には、電磁発音体30に適合
する凹部からなる収納部58aを形成し、ここに電磁発
音体30を収めることにより、基板58の厚み内に電磁
発音体30を収めることができる。
【0020】更にまた、本実施例における電磁発音体3
0のように、その放音口32cがケース32の側面に設
けられているものにあっては、発生する音の通りを良く
するため、図8に示すように、基板60の側面方向より
形成した切欠部からなる収納部60aを形成し、その中
に放音口32cを開口方向に向けた状態で電磁発音体3
0を収めても良い。
【0021】また、基板52等の収納部52a等の平面
形状は、図5に示すように矩形であっても良いし、図9
に示すように円形であっても良い。尚、この収納部52
a等の平面形状は、電磁発音体30の外形あるいは実装
密度等に応じて任意に変更可能なものである。
【0022】
【発明の効果】本発明によれば、基板の収納部内に電磁
発音体のケース部分を収納することにより、基板に実装
された電磁発音体の高さを削減し、基板の厚み内に取り
込んでしまうことができるので、極めて薄い取付構造を
提供することができる。
【0023】また、電磁発音体のケース部分に大きな変
更を要さず、且つ電極部分の接合にも特別な接合手法を
必要としていないため、従来の取付と同様に、自動マウ
ントやリフロー半田にも対応可能であり、製造設備を変
更する必要もなく、従来品との混流生産等も可能であ
る。
【0024】更に、電極の上面と下面を任意に選択して
基板上の基板電極に接合可能であるため、従来と同様に
基板の表面に電磁発音体を表面実装することも可能であ
り、2通りの取付構造を選択することができる。
【0025】更にまた、基板の厚み内に電磁発音体を収
めた場合には、電磁発音体の実装後の基板を重ねて収納
・載置することが可能であり、保管・運搬が容易であ
る。
【0026】また、電磁発音体のケースや電極に特別な
加工を施す必要がなく、部品点数も増加することがない
ので、部品及び製造のコストも増加せず、経済的であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る電磁発音体の電極部分
の取付構造を示す断面図である。
【図2】図1に示す電磁発音体のダミー電極部分の取付
構造を示す断面図である。
【図3】図1及び図2に示す電磁発音体の上ケースと振
動板を取り除いた内部構造を示す平面図である。
【図4】図3に示す電磁発音体に上ケースを被せた状態
の外観を示す斜視図である。
【図5】図1及び図2に示す電磁発音体の取付状態を示
す基板の底面図である。
【図6】基板の厚み内に電磁発音体を収めた場合の取付
状態を示す断面図である。
【図7】凹部からなる収納部内に電磁発音体を収めた場
合の取付状態を示す断面図である。
【図8】切欠部からなる収納部内に電磁発音体を収めた
場合の取付状態を示す斜視図である。
【図9】収納部の平面形状の他の例を示す基板の底面図
である。
【図10】従来の電磁発音体の上蓋と振動板を取り除い
た内部構造を示す平面図である。
【図11】図10に示す電磁発音体の電極部分の取付構
造を示す断面図である。
【図12】図10に示す電磁発音体のダミー電極部分の
取付構造を示す断面図である。
【図13】図10に示す電磁発音体に上蓋を被せた状態
の外観を示す斜視図である。
【図14】従来の他の電磁発音体の上蓋と振動板を取り
除いた内部構造を示す平面図である。
【図15】図14に示す電磁発音体の電極部分の取付構
造を示す断面図である。
【図16】図14に示す電磁発音体のダミー電極部分の
取付構造を示す断面図である。
【図17】図14に示す電磁発音体に上蓋を被せた状態
の外観を示す斜視図である。
【符号の説明】
30 電磁発音体 32 ケース 34 ヨーク 36 コイル 36a コイル端末 38 磁石 40 電磁石 42 振動板支持リング 44 振動板 46、48 電極 46a、48a 取付接続部 50 ダミー電極 50a、50b 取付部 52、56、58、60 基板 52a、56a、58a、60a 収納部 52b〜52e 基板電極

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁石とコイルをヨークに取り付けること
    により形成された電磁石と該電磁石に対向するように配
    置された振動板とをケース内に収納し、一端が前記コイ
    ルの端末接続されると共に他端が前記ケースから外方
    に突出する板状の取付接続部をなす電極を有する電磁発
    音体と、 該電磁発音体のケースに適合する収納部と、該収納部の
    周囲の表面に設けられた基板電極とを有する基板と、 からなり、前記電磁発音体のケースを前記基板の収納部
    内に収納し、前記電磁発音体の電極の取付接続部を前記
    基板の基板電極に接合することにより前記電磁発音体
    を前記基板に取り付けると共に前記電極によって支持す
    ことを特徴とする電磁発音体の取付構造。
  2. 【請求項2】 前記収納部は、貫通穴、凹部又は切欠部
    からなることを特徴とする請求項1記載の電磁発音体の
    取付構造。
  3. 【請求項3】 前記電磁発音体は前記ケースから外方に
    突出する板状の取付部が設けられたダミー電極を有し、
    該ダミー電極の取付部が前記基板の基板電極に接合され
    ことにより、前記電磁発音体を前記基板に取り付ける
    と共に前記ダミー電極によって支持することを特徴とす
    る請求項1又は2記載の電磁発音体の取付構造。
  4. 【請求項4】 前記電磁発音体の電極は、その外方に突
    出した取付接続部の上面又は下面が前記基板の下面又は
    上面にある基板電極に重合されて接合されることを特徴
    とする請求項1記載の電磁発音体の取付構造。
  5. 【請求項5】 磁石とコイルをヨークに取り付けること
    により形成された電磁石と該電磁石に対向するように配
    置された振動板とをケース内に収納し、前記コイルの端
    末が接続されると共に基板上の基板電極に接合される電
    極を有する電磁発音体において、 前記電極は一端が前記コイルの端末に接続されると共に
    他端が前記ケースから外方に突出する板状の取付接続部
    をなし、該取付接続部が前記ケースの底面と面一となる
    ように外方へ突出し、その上面又は下面が前記基板上の
    基板電極に重合されて接合されることにより、前記基板
    に取り付けられると共に前記電極によっ て支持される
    とを特徴とする電磁発音体。
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