JP3328692B2 - 磁気記録媒体の製造方法 - Google Patents

磁気記録媒体の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気記録媒体の製
造方法に関し、さらに詳しくはハードディスクなどの高
記録密度媒体などに好適に使用することのできる、磁気
記録媒体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】情報社会の発展に伴い、高密度記録技術
の開発が切望されている。特に、ビット単価が安く、不
揮発かつ大容量記録の可能な磁気記録においては、高密
度記録の可能な磁気記録媒体の開発が強く要求され、種
々の研究開発によりここ数年で著しい高密度化が実現さ
れた。しかし、将来的に更なる進化が期待される情報化
社会において、例えば十年、 二十年先の市場要求に対
応できる技術的見通しは殆ど得られていない。この技術
的行き詰まりの最も大きな原因の一つに、現行磁気記録
媒体が抱える以下のような原理的問題がある。
【0003】現行の磁気記録媒体用薄膜は、CoCrを
主体とする合金薄膜であるが、この薄膜においては磁性
を担う微小領域の磁気的分離が不十分なため、磁気的に
結合した比較的に大きな磁気集団(クラスター) が形成
される。そのサイズはサブミクロンからミクロンオーダ
ーにも達する。現行の磁気記録技術における最小ビット
サイズがサブミクロンオーダーであり、上記磁気クラス
ターサイズと同程度であることを考えると、記録分解能
という点では既に限界に近づいているということができ
る。現行技術のこのような限界を打破するには, 記録媒
体内の磁性粒子を効率よく磁気絶縁し、磁気クラスター
の極小化を図る必要がある。
【0004】この間題に対する一つのブレークスルーと
して、グラニュラー型の磁気記録媒体が提案された。グ
ラニュラー媒体は、酸化物等の非磁性マトリクス中に磁
性微粒子を析出させた構造を有し、磁性粒子間が非磁性
物質の介在によりほぼ完全に磁気的に絶縁されている。
したがって、個々の粒子(10〜30nm程度) が最小の磁
化単位となり、少なくともこの程度のサイズまで微小な
高蜜度記録が可能となる。
【0005】実際、最近の研究によれば、SiO非磁
性マトリクス中に磁性粒子を分散析出させたグラニュラ
ー媒体において、高密度記録が可能なこと、そして粗大
クラスター形成の回避によるノイズの顕著な低減効果が
確認されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来グ
ラニュラー型の磁気記録媒体を作製するには、マトリッ
クスと磁性微粒子とを十分に分離するため、あるいはこ
の分離工程を短時間で行うために、スパッタリングなど
によって作製した磁性薄膜に対して600℃以上の高温
で熱処理を行う必要があった。このような高温での熱処
理は、磁気記録媒体の生産性を低下させることに加え
て、コスト高の原因となっており、グラニュラー型の磁
気記録媒体を実用化するに当たって、大きな問題となっ
ていた。したがって、熱処理の温度の低温化が強く望ま
れている。
【0007】本発明は、比較的低い熱処理温度でマトリ
ックスと磁性微粒子とが十分に分離され、高密度に記録
することが可能なグラニュラー型の磁気記録媒体、及び
グラニュラー型磁気記録媒体の製造方法を提供すること
を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成すべく、
本発明は、硼素(B)及びシリコン(Si)を含有する
非磁性物質、並びに鉄(Fe)、コバルト(Co)、及
びニッケル(Ni)から選ばれる少なくとも一種の元素
を含有してなる蒸発源から、物理蒸着法によって、所定
の基板上に前記非磁性物質を構成する元素、並びに鉄
(Fe)、コバルト(Co)、及びニッケル(Ni)か
ら選ばれる前記少なくとも一種の元素がランダムに配列
してなる薄膜を形成した後、この薄膜に対して250℃
以上で熱処理を行い、前記非磁性物質からなるマトリッ
クス中に、鉄(Fe)、コバルト(Co)、及びニッケ
ル(Ni)から選ばれる前記少なくとも一種の元素を含
む磁性微粒子を析出させることを特徴とする、グラニュ
ラー型の磁気記録媒体の製造方法に関する。
【0009】本発明者らは、グラニュラー型の磁気記録
媒体を作製する際の熱処理温度を低減して、前記磁気記
録媒体を実用に供するべく鋭意検討した。そして、広範
な材料探索の過程において、従来のグラニュラー型の磁
気記録媒体のマトリックスを構成する非磁性物質として
使用されていた二酸化珪素(SiO)の一部を酸化硼
素(B)で置換することにより、磁気記録媒体作
製時の熱処理温度を驚くべきことに数百度低減できるこ
とを見いだした。
【0010】本発明者らは、かかる事実の原因を究明す
べく研究を重ねた。その結果、硼素が磁性微粒子を構成
しているバルク状の鉄などに対して大きな拡散速度を有
していること、及びシリコンがバルク状の鉄などに対し
て小さな拡散速度を有していることに着目した。そし
て、かかる観点より、非磁性物質を構成する、バルク状
の鉄などに対して小さい拡散速度を有するシリコンの酸
化物などの一部を、酸化硼素で置換することを試みた。
その結果、総ての場合において磁気記録媒体作製時の熱
処理温度を低減できることを見いだした。
【0011】一方で、非磁性物質の総てを酸化硼素で構
成することを試みた。しかしながら、この場合において
は、作製時の熱処理温度を極めて低くすることができる
ものの、マトリックスを構成する非磁性物質の結晶が肥
大化してしまい、グラニュラー構造の劣化を引き起こし
てしまった。したがって、本発明者らは、バルク状の鉄
などに対して小さい拡散速度を有するシリコンの酸化物
などと、バルク状の鉄などに対して大きい拡散速度を有
する硼素からなる酸化硼素などとから、非磁性物質を構
成する必要があることを見いだした。本発明はこのよう
な広範にわたる研究探索の結果なされたものである。
【0012】上記のようにグラニュラー型の磁気記録媒
体のマトリックス部分を鉄などに対して大きな拡散速度
を有する硼素からなる酸化硼素などと、鉄などに対して
小さい拡散速度を有するシリコンの酸化物などとの非磁
性物質で構成することにより、すなわち、マトリックス
を構成する非磁性物質が鉄などに対して大きな拡散速度
を有する元素と、鉄などに対して小さな拡散速度を有す
る元素とを含有することにより、磁気記録媒体作製時の
熱処理温度を低減できる理由は、以下のように考えられ
る。
【0013】例えば、二酸化珪素の非磁性物質からなる
マトリックス中にFeからなる磁性微粒子を析出させて
磁気記録媒体を作製する場合、作製開始時においてはシ
リコン元素、酸素元素、及び鉄元素がランダムに存在し
ている。そして、シリコン元素と酸素元素とが結合して
二酸化珪素を生成する際の生成エネルギーが、シリコン
元素と酸素元素と鉄元素とが結合してこれらの酸化物を
形成する生成エネルギーよりも大きいため、磁気記録媒
体の作製工程において二酸化珪素をマトリックスとして
鉄元素からなる磁性微粒子が析出する。
【0014】この析出過程においては、二酸化珪素を構
成するシリコン元素がランダムに存在している鉄元素か
らいち早く分離して酸素元素と結合できれば、すなわち
シリコン元素がバルク状の鉄に対して大きな拡散速度を
有していれば、比較的低温の熱処理において磁性微粒子
を分離析出させることができる。しかしながら、シリコ
ン元素のバルク状の鉄に対する拡散速度が比較的低いた
め、実際には高温の熱処理が必要となる。
【0015】したがって、バルク状の鉄に対して大きな
拡散速度を有する硼素を非磁性物質中に含有させること
によって、鉄元素からの分離が早くなって酸素元素とい
ち早く結合するようになるので、磁気記録媒体作製時の
熱処理温度を低くすることができるものである。
【0016】本発明によれば、磁気記録媒体作製時の熱
処理温度を低くすることができるので、作製時のコスト
を低く押さえることができるとともに、生産性を向上さ
せることができ、グラニュラー型の磁気記録媒体を実用
に供することができる。
【0017】なお、本発明における「Fe、Co、及び
Niに対する拡散速度」とは、バルク状のFe、Co、
及びNiに対する拡散速度である。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明を発明の実施の形態
に則して詳細に説明する。本発明においては、グラニュ
ラー型の磁気記録媒体におけるマトリックスが、Fe、
Co、及びNiに対して大きい拡散速度を有する硼素
と、Fe、Co、及びNiに対して小さい拡散速度を有
するシリコンとを含有すべく、成膜の際に用いる蒸発源
の非磁性物質が硼素及びシリコンを含有することが必要
である。
【0019】硼素は、500℃でFe、Co、及びNi
に対して1×10−8cm /秒程度の高い拡散速度
を有する。したがって、上述したように、酸素元素とい
ち早く結合し、磁気記録媒体作製時の熱処理温度を低く
することができるものである。
【0020】硼素が非磁性物質中に含有された場合、硼
素は、一般には酸化硼素(B)、窒化硼素(B
N)、又は炭化硼素(B)の各高拡散元素化合物
の形態で非磁性物質を構成し、磁性微粒子同士の磁気的
分離を行う。
【0021】また、シリコンは500℃においてFe、
Co及びNiに対して10−18−10−16cm/秒
の拡散速度を有する。したがって、シリコンは酸化物、
窒化物、又は炭化物の低拡散元素化合物の形態で非磁性
物質を構成し、磁性微粒子の磁気的分離を行う。
【0022】非磁性物質中における硼素の含有量は、本
発明の目的を達成することができれば特に限定されるも
のではない。しかしながら、前記硼素の含有量の上限は
50原子%であることが好ましく、さらには40原子%
であることが好ましい。硼素の含有量が上記値よりも大
きいと、非磁性微粒子の結晶が肥大化してグラニュラー
構造を劣化させる場合がある。
【0023】また、非磁性物質中における硼素の含有量
の下限は1原子%であることが好ましく、さらには5原
子%であることが好ましい。これによって、磁気記録媒
体作製時の熱処理温度をより効果的に低減することがで
きる。
【0024】また、非磁性物質は、上述した酸化硼素な
どの硼素含有化合物及びシリコン酸化物などのシリコン
含有化合物の他に、その他の非磁性物質を介在させて構
成させてもよい。
【0025】本発明の自記記録媒体における磁性微粒子
が、Ge,Co及びNiから選ばれる少なくとも一種の
元素を含むべく、成膜の際に用いる蒸発源がこれらF
e,Co及びNiから選ばれる前記少なくとも一種の元
素を含むことが必要である。また、必要に応じて4d遷
移元素、5d遷移元素及び希土類元素から選ばれる少な
くとも一種の元素を含むこともできる。
【0026】そして、Fe、Co、及びNiに対して4
d遷移元素などを好ましくは0〜70原子%、さらに好
ましくは10〜60原子%含有させる。
【0027】4d遷移元素としては、Zr、Nb、M
o、Tc、Ru及びRh、Pdなどを例示することがで
きる。
【0028】また、5d遷移元素としては、ルテチウム
(Lu)、Hf、Ta、W、レニウム(Re)、オスミ
ウム(Os)、イリジウム(Ir)、及び白金(Pt)
などを例示することができる。
【0029】さらに、希土類元素としては、ランタノイ
ド系列であるランタン(La)、セリウム(Ce)、プ
ラセオジム(Pr)、ネオジム(Nd)、プロメチウム
(Pm)、サマリウム(Sm)、ユウロピウム(E
u)、ガドリニウム(Gd)、テルビウム(Tb)、ジ
スプロシウム(Dy)、ホルミウム(Ho)、エルビウ
ム(Er)、ツリウム(Tm)、イッテルビウム(Y
b)及びルテチウム(Lu)の他、周期律表第3A族で
あるスカンジウム(Sc)及びYなどを例示することが
できる。
【0030】本発明の方法によって得た磁気記録媒体中
における前記硼素含有化合物及び前記シリコン含有化合
物を含んでなる非磁性物質の含有量は、5体積%以上で
あることが好ましく、さらには40〜70体積%である
ことが好ましい。これによって、磁性微粒子の磁気的分
離を極めて完全に行うことができ、前記磁気記録媒体を
極めて完全なグラニュラー型にすることができる。
【0031】本発明の製造方法に用いる物理蒸着法は特
に限定されるものではなく、あらゆる公知の方法を採用
することができる。しかしながら、膜厚制御の容易性や
組成の均一性、さらには作製時間を短くすることができ
るという観点から、真空蒸着法、イオンプレーティング
法、及びスパッタリング法などを用いることが好まし
い。この場合、基板上に形成すべき薄膜の厚さは5〜3
00nmに設定する。
【0032】
【0033】スパッタリング法は膜厚制御性や膜全体に
おける特性が均一となるという観点から、本発明の磁気
記録媒体を作製するに当たって、特に好ましく用いるこ
とができる。したがって、この場合、蒸発源としてター
ゲットを用いる。ターゲットとしては、Fe又はCoな
どの金属ターゲット上に、非磁性物質からなるチップと
必要に応じて4d遷移元素などからなるチップを所定量
載置した複合ターゲットや、あらかじめFeなど必要に
応じて4d遷移元素などが所定量に配合された合金ター
ゲット上に、非磁性物質からなるチップを載置してなる
複合ターゲットを用いることができる。
【0034】例えば、磁性微粒子をFeから構成し、非
磁性物質を酸化硼素と二酸化珪素とから構成して、非磁
性物質中に硼素とシリコンとを含有させる場合は、Fe
ターゲット上に酸化硼素チップ及び二酸化珪素チップを
載置して複合ターゲットとする。
【0035】そして、上記物理蒸着法によって前記元素
をランダムに含有してなる薄膜を形成した後、この薄膜
を好ましくは250℃以上、さらに好ましくは350〜
500℃で熱処理する。これによって、酸化硼素と二酸
化珪素とからなるマトリックス中にFeなどからなる磁
性微粒子が析出した、グラニュラー型の磁気記録媒体を
作製することができる。
【0036】熱処理時間は、熱処理温度及び得ようとす
る磁性微粒子の大きさに依存するが、一般には0.1〜
10時間行う。
【0037】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて詳細に説明
する。 実施例1〜5 (磁気記録媒体の作製) 直径100mmのCoターゲット上にSiOチップ(直
径10mm) とBチップ(直径10mm)との総数
が50個で一定となるようにするとともに、その内、B
チップの個数を5、10、15、20及び25個
と変化させた。さらに5d遷移元素であるPtのチップ
(5mm角)を20個載置し、磁性微粒子中の含有量が
X線光電子分光法による分析の結果、15±2原子%と
なるようにした。また、基板には熱酸化Si(100) ウェ
ハを用いた。
【0038】このような複合ターゲットに対して高周波
マグネトロンスバッタリングを行ない、前記基板上に厚
さ20±2nmの薄膜を形成した。スバッタはアルゴン
ガスを用いて行い、圧力は4mTorrに設定した。次
いで、このようにして得た薄膜に対して、1×10−6
orr以下の圧力の真空中において熱処理を実施し、磁
気記録媒体を作製した。なお、熱処理温度は350℃と
し、処理時間は1時間とした。
【0039】(磁気記録媒体の特性評価) 得られた磁気記録媒体をX線光電子分光法及び分析電子
顕微鏡によって分析したところ、二酸化珪素と酸化硼素
とからなるマトリックス中に、CoとPtとからなる磁
性微粒子が析出し、グラニュラー型の磁気記録媒体が作
製されていることが判明した。同じく、磁気記録媒体に
おける磁性体の含有率を調べたところ、40体積%であ
った。
【0040】さらに、オージェ電子分光分析及び二次イ
オン質量分析によって非磁性物質における硼素及びシリ
コンの含有量を調べたところ、それぞれ表1に示すよう
な値であった。また、各磁気記録媒体の室温に保磁力を
試料振動型磁力計によって調べたところ、それぞれ表1
に示すような値を示した。
【0041】表1から分かるように、本発明の磁気記録
媒体は350℃と比較的低い温度においても十分な大き
さの保磁力を有する。したがって、本発明によって高密
度記録が可能であり、実用に供することのできるグラニ
ュラー型の磁気記録媒体を提供できることが分かる。
【0042】比較例 直径100mmのCoターゲット上にBチップを載
置することなく、二酸化珪素マトリックス中にCoとP
tとからなる磁性微粒子を析出させて、グラニュラー型
の磁気記録媒体を作製した。磁気記録媒体の作製条件は
前記実施例と同条件にて実施した。磁気記録媒体の特性
評価については実施例同様に評価した。結果を表1に示
す。
【0043】本発明と異なり、非磁性物質中に高拡散元
素である硼素を含有させない場合は、350℃の熱処理
温度では室温における保磁力は極めて小さいことがわか
る。したがって、実用可能な磁気記録媒体を供すること
ができないことが分かる。
【0044】
【表1】
【0045】以上、具体例を示しながら発明の実施の形
態に則して本発明を説明してきたが、本発明は上記内容
に限定されるものではなく、本発明の範疇を逸脱しない
範囲において、あらゆる変形や変更が可能である。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の磁気記録
媒体では、Fe、Co、及びNiに対して大きい拡散速
度を有する元素と、小さい拡散速度を有する元素とを含
有してなる非磁性物質からマトリックスを構成すること
によって、磁気記録媒体作製時の熱処理温度を低くする
ことができる。その結果、低コストかつ生産性良くグラ
ニュラー型の磁気記録媒体を作製することができ、かか
る磁気記録媒体を実用に供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平8−83418(JP,A) 特開 平10−134333(JP,A) 特開 平9−50618(JP,A) 特開 昭63−108527(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11B 5/62 - 5/858

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 硼素(B)及びシリコン(Si)を含有
    する非磁性物質、並びに鉄(Fe)、コバルト(C
    o)、及びニッケル(Ni)から選ばれる少なくとも一
    種の元素を含有してなる蒸発源から、物理蒸着法によっ
    て、所定の基板上に前記非磁性物質を構成する元素、並
    びに鉄(Fe)、コバルト(Co)、及びニッケル(N
    i)から選ばれる前記少なくとも一種の元素がランダム
    に配列してなる薄膜を形成した後、この薄膜に対して2
    50℃以上で熱処理を行い、前記非磁性物質からなるマ
    トリックス中に、鉄(Fe)、コバルト(Co)、及び
    ニッケル(Ni)から選ばれる前記少なくとも一種の元
    素を含む磁性微粒子を析出させることを特徴とする、グ
    ラニュラー型の磁気記録媒体の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記熱処理の温度が、250〜500℃
    であることを特徴とする、請求項1に記載のグラニュラ
    ー型の磁気記録媒体の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記蒸発源はターゲットであり、前記物
    理蒸着法はスパッタリング法であることを特徴とする、
    請求項2に記載のグラニュラー型の磁気記録媒体の製造
    方法。
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