JP2000311329A - 磁気記録媒体及び磁気記録媒体の製造方法 - Google Patents
磁気記録媒体及び磁気記録媒体の製造方法Info
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Abstract
微粒子とが十分に分離され、高密度に記録することが可
能なグラニュラー型の磁気記録媒体、及びグラニュラー
型磁気記録媒体の製造方法を提供する。 【解決手段】 鉄(Fe)、コバルト(Co)、及びニ
ッケル(Ni)に対して大きい拡散速度を有する硼素
(B)などの高拡散元素と、鉄(Fe)、コバルト(C
o)、及びニッケル(Ni)に対して小さい拡散速度を
有するシリコン(Si)などの低拡散元素とを含有する
非磁性物質からなるマトリックス中に、鉄(Fe)、コ
バルト(Co)、及びニッケル(Ni)から選ばれる少
なくとも1種の元素を含有した磁性微粒子が析出した、
グラニュラー型の磁気記録媒体。
Description
磁気記録媒体の製造方法に関し、さらに詳しくはハード
ディスクなどの高記録密度媒体などに好適に使用するこ
とのできる、磁気記録媒体及び磁気記録媒体の製造方法
に関する。
の開発が切望されている。特に、ビット単価が安く、不
揮発かつ大容量記録の可能な磁気記録においては、高密
度記録の可能な磁気記録媒体の開発が強く要求され、種
々の研究開発によりここ数年で著しい高密度化が実現さ
れた。しかし、将来的に更なる進化が期待される情報化
社会において、例えば十年, 二十年先の市場要求に対応
できる技術的見通しは殆ど得られていない。この技術的
行き詰まりの最も大きな原因の一つに、現行磁気記録媒
体が抱える以下のような原理的問題がある。
主体とする合金薄膜であるが、この薄膜においては磁性
を担う微小領域の磁気的分離が不十分なため、磁気的に
結合した比較的に大きな磁気集団(クラスター) が形成
される。そのサイズはサブミクロンからミクロンオーダ
ーにも達する。現行の磁気記録技術における最小ビット
サイズがサブミクロンオーダーであり、上記磁気クラス
ターサイズと同程度であることを考えると、記録分解能
という点では既に限界に近づいているということができ
る。現行技術のこのような限界を打破するには, 記録媒
体内の磁性粒子を効率よく磁気絶縁し、磁気クラスター
の極小化を図る必要がある。
して、グラニュラー型の磁気記録媒体が提案された。グ
ラニュラー媒体は、酸化物等の非磁性マトリクス中に磁
性微粒子を析出させた構造を有し、磁性粒子間が非磁性
物質の介在によりほぼ完全に磁気的に絶縁されている。
したがって、個々の粒子(10〜30nm程度) が最小の磁
化単位となり、少なくともこの程度のサイズまで微小な
高蜜度記録が可能となる。実際、最近の研究によれば、
SiO2 非磁性マトリクス中に磁性粒子を分散析出させ
たグラニュラー媒体において、高密度記録が可能なこ
と、そして粗大クラスター形成の回避によるノイズの顕
著な低減効果が確認されている。
ラニュラー型の磁気記録媒体を作製するには、マトリッ
クスと磁性微粒子とを十分に分離するため、あるいはこ
の分離工程を短時間で行うために、スパッタリングなど
によって作製した磁性薄膜に対して600℃以上の高温
で熱処理を行う必要があった。このような高温での熱処
理は、磁気記録媒体の生産性を低下させることに加え
て、コスト高の原因となっており、グラニュラー型の磁
気記録媒体を実用化するに当たって、大きな問題となっ
ていた。したがって、熱処理の温度の低温化が強く望ま
れている。
ックスと磁性微粒子とが十分に分離され、高密度に記録
することが可能なグラニュラー型の磁気記録媒体、及び
グラニュラー型磁気記録媒体の製造方法を提供すること
を目的とする。
らなるマトリックス中に、磁性微粒子が析出してなるグ
ラニュラー型の磁気記録媒体であって、前記磁性微粒子
は、鉄(Fe)、コバルト(Co)、及びニッケル(N
i)から選ばれる少なくとも1種の元素を含有し、前記
非磁性物質は、鉄(Fe)、コバルト(Co)、及びニ
ッケル(Ni)に対して大きい拡散速度を有する高拡散
元素と、鉄(Fe)、コバルト(Co)、及びニッケル
(Ni)に対して小さい拡散速度を有する低拡散元素と
を含有することを特徴とする、磁気記録媒体である。
媒体を作製する際の熱処理温度を低減して、前記磁気記
録媒体を実用に供するべく鋭意検討した。そして、広範
な材料探索の過程において、従来のグラニュラー型の磁
気記録媒体のマトリックスを構成する非磁性物質として
使用されていた二酸化珪素(SiO2 )の一部を酸化硼
素(B2 O3 )で置換することにより、磁気記録媒体作
製時の熱処理温度を驚くべきことに数百度低減できるこ
とを見いだした。
べく研究を重ねた。その結果、硼素が磁性微粒子を構成
しているバルク状の鉄などに対して大きな拡散速度を有
していること、及びシリコンがバルク状の鉄などに対し
て小さな拡散速度を有していることに着目した。そし
て、かかる観点より、非磁性物質を構成する、バルク状
の鉄などに対して小さい拡散速度を有する元素の酸化物
などの一部を、酸化硼素で置換することを試みた。その
結果、総ての場合において磁気記録媒体作製時の熱処理
温度を低減できることを見いだした。
成することを試みた。しかしながら、この場合において
は、作製時の熱処理温度を極めて低くすることができる
ものの、マトリックスを構成する非磁性物質の結晶が肥
大化してしまい、グラニュラー構造の劣化を引き起こし
てしまった。したがって、本発明者らは、バルク状の鉄
などに対して小さい拡散速度を有する元素の酸化物など
と、バルク状の鉄などに対して大きい拡散速度を有する
硼素からなる酸化硼素などとから、非磁性物質を構成す
る必要があることを見いだした。本発明はこのような広
範にわたる研究探索の結果なされたものである。
体のマトリックス部分を鉄などに対して大きな拡散速度
を有する硼素からなる酸化硼素などと、鉄などに対して
小さい拡散速度を有する元素の酸化物などとの非磁性物
質で構成することにより、すなわち、マトリックスを構
成する非磁性物質が鉄などに対して大きな拡散速度を有
する元素と、鉄などに対して小さな拡散速度を有する元
素とを含有することにより、磁気記録媒体作製時の熱処
理温度を低減できる理由は、以下のように考えられる。
例えば、二酸化珪素の非磁性物質からなるマトリックス
中にFeからなる磁性微粒子を析出させて磁気記録媒体
を作製する場合、作製開始時においてはシリコン元素、
酸素元素、及び鉄元素がランダムに存在している。そし
て、シリコン元素と酸素元素とが結合して二酸化珪素を
生成する際の生成エネルギーが、シリコン元素と酸素元
素と鉄元素とが結合してこれらの酸化物を形成する生成
エネルギーよりも大きいため、磁気記録媒体の作製工程
において二酸化珪素をマトリックスとして鉄元素からな
る磁性微粒子が析出する。
成するシリコン元素がランダムに存在している鉄元素か
らいち早く分離して酸素元素と結合できれば、すなわち
シリコン元素がバルク状の鉄に対して大きな拡散速度を
有していれば、比較的低温の熱処理において磁性微粒子
を分離析出させることができる。しかしながら、シリコ
ン元素のバルク状の鉄に対する拡散速度が比較的低いた
め、実際には高温の熱処理が必要となる。したがって、
バルク状の鉄に対して大きな拡散速度を有する硼素を非
磁性物質中に含有させることによって、鉄元素からの分
離が早くなって酸素元素といち早く結合するようになる
ので、磁気記録媒体作製時の熱処理温度を低くすること
ができるものである。
処理温度を低くすることができるので、作製時のコスト
を低く押さえることができるとともに、生産性を向上さ
せることができ、グラニュラー型の磁気記録媒体を実用
に供することができる。なお、本発明における「Fe、
Co、及びNiに対する拡散速度」とは、バルク状のF
e、Co、及びNiに対する拡散速度である。
に則して詳細に説明する。本発明のグラニュラー型の磁
気記録媒体におけるマトリックスは、Fe、Co、及び
Niに対して大きい拡散速度を有する高拡散元素と、F
e、Co、及びNiに対して小さい拡散速度を有する低
拡散元素とを含有することが必要である。高拡散元素の
拡散速度は、本発明にしたがって磁気記録媒体作製時の
熱処理を温度を低くすることができれば特に限定される
ものではない。しかしながら、高拡散元素の拡散速度の
下限は、500℃においてFe、Co、及びNiに対し
て1×10-9cm2 /秒であることが好ましく、さらに
は1×10-8cm2 /秒であることが好ましい。これに
よって、本発明の目的をより効果的に達成することがで
きる。
ても特に限定されるものではないが、1×10-7cm2
/秒であることが好ましい。
ボン(C)、ベリリウム(Be)及びリン(P)を例示
することができる。中でも、生成エネルギーが大きく、
エネルギー的に安定な酸化物などを形成して磁性微粒子
同士の磁気的分離を完全に行うことができるという理由
から、硼素が好ましくは用いられる。硼素は、500℃
においてFe、Co、及びNiに対して1×10-8cm
2 /秒程度の拡散速度を有する。したがって、硼素が非
磁性物質中に含有された場合、硼素は、一般には酸化硼
素(B2 O3 )、窒化硼素(BN)、又は炭化硼素(B
4 C3 )の各高拡散元素化合物の形態で非磁性物質を構
成し、磁性微粒子同士の磁気的分離を行う。
発明の目的を達成できれば特に限定されるものではな
い。しかしながら、マトリックスを構成する非磁性物質
の結晶の肥大化を効果的に防止するためには、低拡散元
素の拡散速度の上限は500℃においてFe、Co、及
びNiに対して0.9×10-9cm2 /秒であることが
好ましく、さらには1×10-10 cm2 /秒であること
が好ましい。同様の理由から、低拡散元素の下限は50
0℃においてFe、Co、及びNiに対して1×10
-13 cm2 /秒であることが好ましく、さらには10
-11 cm2 /秒であることが好ましい。
l)、シリコン(Si)、チタン(Ti)、Mg、マン
ガン(Mn)、イットリウム(Y)、Zr、ニオブ(N
b)、Hf,Ta、タングステン(W)、モリブデン
(Mo)、ルテニウム(Ru)、ロジウム(Rh)、パ
ラジウム(Pd),Be及び希土類元素を例示すること
ができる。しかしながら、前記同様に安定な酸化物など
を形成して磁性微粒子の磁気的分離を完全に行うことが
できるという理由から、低拡散元素としてはAl、S
i、Mg,Hf、Zr、Ta及び希土類元素から選ばれ
る少なくとも1種の元素であることが好ましい。例え
ば、Siは500℃においてFe、Co及びNiに対し
て10-18 〜10 -16 cm2 /Sの拡散速度を有する。し
たがって、これらの元素についても一般には酸化物、窒
化物、又は炭化物の低拡散元素化合物の形態で非磁性物
質を構成し、磁性微粒子の磁気的分離を行う。
は、本発明の目的を達成することができれば特に限定さ
れるものではない。しかしながら、非磁性物質中におけ
る高拡散元素の含有量の上限は50原子%であることが
好ましく、さらには40原子%であることが好ましい。
高拡散元素の量が上記値よりも大きいと、非磁性微粒子
の結晶が肥大化してグラニュラー構造を劣化させる場合
がある。また、非磁性物質中における高拡散元素の下限
は1原子%であることが好ましく、さらには5原子%で
あることが好ましい。これによって、磁気記録媒体作製
時の熱処理温度を低くすることができる。
及び低拡散元素化合物のみから構成することもできる
し、その他の非磁性物質を介在させて構成させてもよ
い。
は、Fe、Co、及びNiから選ばれる少なくとも1種
の元素と、4d遷移元素、5d遷移元素、及び希土類元
素から選ばれる少なくとも1種の元素とからなることが
好ましい。これによって、室温における保磁力が高くな
り、高密度記録が可能であるとともに高い信号強度を有
する磁気記録媒体を得ることができる。そして、Fe、
Co、及びNiに対して4d遷移元素などを好ましくは
0〜70原子%、さらに好ましくは10〜60原子%含
有させる。
o、Tc、Ru及びRh、Pdなどを例示することがで
きる。
(Lu)、Hf、Ta、W、レニウム(Re)、オスミ
ウム(Os)、イリジウム(Ir)、及び白金(Pt)
などを例示することができる。
ド系列であるランタン(La)、セリウム(Ce)、プ
ラセオジム(Pr)、ネオジム(Nd)、プロメチウム
(Pm)、サマリウム(Sm)、ユウロピウム(E
u)、ガドリニウム(Gd)、テルビウム(Tb)、ジ
スプロシウム(Dy)、ホルミウム(Ho)、エルビウ
ム(Er)、ツリウム(Tm)、イッテルビウム(Y
b)及びルテチウム(Lu)の他、周期律表第3A族で
あるスカンジウム(Sc)及びYなどを例示することが
できる。
素及び低拡散元素を含んでなる非磁性物質の含有量は、
5体積%以上であることが好ましく、さらには40〜7
0体積%であることが好ましい。これによって、磁性微
粒子の磁気的分離を極めて完全に行うことができ、本発
明の磁気記録媒体を極めて完全なグラニュラー型にする
ことができる。
定されるものではなく、あらゆる手法を用いて形成する
ことができる。しかしながら、膜厚制御の容易性や組成
の均一性、さらには作製時間を短くすることができると
いう観点から、真空蒸着法、イオンプレーティング法、
及びスパッタリング法などの物理蒸着法によって、基板
上に厚さ5〜300nmの薄膜状に形成することが好ま
しい。この場合においては、非磁性物質と、Fe、C
o、及びNiから選ばれる少なくとも1種の元素と、必
要に応じて4d遷移元素、5d遷移元素、及び希土類元
素から選ばれる少なくとも1種とを含有してなる蒸発源
を用いる。
おける特性が均一となるという観点から、本発明の磁気
記録媒体を作製するに当たって、特に好ましく用いるこ
とができる。したがって、この場合、蒸発源としてター
ゲットを用いる。ターゲットとしては、Fe又はCoな
どの金属ターゲット上に、非磁性物質からなるチップと
必要に応じて4d遷移元素などからなるチップを所定量
載置した複合ターゲットや、あらかじめFeと必要に応
じて4d遷移元素などが所定量に配合された合金ターゲ
ット上に、非磁性物質からなるチップを載置してなる複
合ターゲットを用いることができる。例えば、磁性微粒
子をFeから構成し、非磁性物質を酸化硼素と二酸化珪
素とから構成して、非磁性物質中に高拡散元素である硼
素と低拡散元素であるシリコンとを含有させる場合は、
Feターゲット上に酸化硼素チップ及び二酸化珪素チッ
プを載置して複合ターゲットとする。
をランダムに含有してなる薄膜を形成した後、この薄膜
を好ましくは250℃以上、さらに好ましくは350〜
500℃で熱処理する。これによって、酸化硼素と二酸
化珪素とからなるマトリックス中にFeなどからなる磁
性微粒子が析出した、グラニュラー型の磁気記録媒体を
作製することができる。熱処理時間は、熱処理温度及び
得ようとする磁性微粒子の大きさに依存するが、一般に
は0.1〜10時間行う。
する。 実施例1〜5 (磁気記録媒体の作製)直径100mmのCoターゲット
上にSiO2 チップ(直径10mm) とB2 O3チップ
(直径10mm)との総数が50個で一定となるように
するとともに、その内、B2 O3 チップの個数を5、1
0、15、20及び25個と変化させた。さらに5d遷
移元素であるPtのチップ(5mm角)を20個載置
し、磁性微粒子中の含有量がX線光電子分光法による分
析の結果、15±2原子%となるようにした。また、基
板には熱酸化Si(100) ウェハを用いた。このような複
合ターゲットに対して高周波マグネトロンスバッタリン
グを行ない、前記基板上に厚さ20±2nmの薄膜を形
成した。スバッタはアルゴンガスを用いて行い、圧力は
4mTorrに設定した。次いで、このようにして得た
薄膜に対して、1×10-6torr以下の圧力の真空中に
おいて熱処理を実施し、磁気記録媒体を作製した。な
お、熱処理温度は350℃とし、処理時間は1時間とし
た。
記録媒体をX線光電子分光法及び分析電子顕微鏡によっ
て分析したところ、二酸化珪素と酸化硼素とからなるマ
トリックス中に、CoとPtとからなる磁性微粒子が析
出し、グラニュラー型の磁気記録媒体が作製されている
ことが判明した。同じく、磁気記録媒体における磁性体
の含有率を調べたところ、40体積%であった。さら
に、オージェ電子分光分析及び二次イオン質量分析によ
って非磁性物質における硼素及びシリコンの含有量を調
べたところ、それぞれ表1に示すような値であった。ま
た、各磁気記録媒体の室温に保磁力を試料振動型磁力計
によって調べたところ、それぞれ表1に示すような値を
示した。
媒体は350℃と比較的低い温度においても十分な大き
さの保磁力を有する。したがって、本発明によって高密
度記録が可能であり、実用に供することのできるグラニ
ュラー型の磁気記録媒体を提供できることが分かる。
置することなく、二酸化珪素マトリックス中にCoとP
tとからなる磁性微粒子を析出させて、グラニュラー型
の磁気記録媒体を作製した。磁気記録媒体の作製条件は
前記実施例と同条件にて実施した。磁気記録媒体の特性
評価については実施例同様に評価した。結果を表1に示
す。
素である硼素を含有させない場合は、350℃の熱処理
温度では室温における保磁力は極めて小さいことがわか
る。したがって、実用可能な磁気記録媒体を供すること
ができないことが分かる。
態に則して本発明を説明してきたが、本発明は上記内容
に限定されるものではなく、本発明の範疇を逸脱しない
範囲において、あらゆる変形や変更が可能である。
媒体では、Fe、Co、及びNiに対して大きい拡散速
度を有する元素と、小さい拡散速度を有する元素とを含
有してなる非磁性物質からマトリックスを構成すること
によって、磁気記録媒体作製時の熱処理温度を低くする
ことができる。その結果、低コストかつ生産性良くグラ
ニュラー型の磁気記録媒体を作製することができ、かか
る磁気記録媒体を実用に供することができる。
Claims (14)
- 【請求項1】 非磁性物質からなるマトリックス中に、
磁性微粒子が析出してなるグラニュラー型の磁気記録媒
体であって、 前記磁性微粒子は、鉄(Fe)、コバルト(Co)、及
びニッケル(Ni)から選ばれる少なくとも1種の元素
を含有し、前記非磁性物質は、鉄(Fe)、コバルト
(Co)、及びニッケル(Ni)に対して大きい拡散速
度を有する高拡散元素と、鉄(Fe)、コバルト(C
o)、及びニッケル(Ni)に対して小さい拡散速度を
有する低拡散元素とを含有することを特徴とする、磁気
記録媒体。 - 【請求項2】 前記高拡散元素は、500℃において鉄
(Fe)、コバルト(Co)、及びニッケル(Ni)に
対して1×10-9cm2 /秒以上の拡散速度を有するこ
とを特徴とする、請求項1に記載の磁気記録媒体。 - 【請求項3】 前記高拡散元素は、500℃において鉄
(Fe)、コバルト(Co)、及びニッケル(Ni)に
対して1×10-9cm2 /秒〜1×10-7cm2/秒の
拡散速度を有することを特徴とする、請求項2に記載の
磁気記録媒体。 - 【請求項4】 前記高拡散元素は、硼素(B)であるこ
とを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一に記載の磁
気記録媒体。 - 【請求項5】 前記非磁性物質は、酸化硼素(B
2 O3 )、窒化硼素(BN)、及び炭化硼素(B
4 C3 )から選ばれる少なくとも1種の高拡散元素化合
物を含有することを特徴とする、請求項4に記載の磁気
記録媒体。 - 【請求項6】 前記低拡散元素は、500℃において鉄
(Fe)、コバルト(Co)、及びニッケル(Ni)に
対して0.9×10-9cm2 /秒以下の拡散速度を有す
ることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一に記載
の磁気記録媒体。 - 【請求項7】 前記低拡散元素は、500℃において鉄
(Fe)、コバルト(Co)、及びニッケル(Ni)に
対して1×10-13 cm2 /秒〜0.9×10-9cm2
/秒の拡散速度を有することを特徴とする、請求項6に
記載の磁気記録媒体。 - 【請求項8】 前記低拡散元素は、アルミニウム(A
l)、シリコン(Si)、マグネシウム(Mg)、ジル
コニウム(Zr)、ハフニウム(Hf)、タンタル(T
a)及び希土類元素から選ばれる少なくとも1種の元素
であることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一に
記載の磁気記録媒体。 - 【請求項9】 前記非磁性物質は、アルミニウム(A
l)、シリコン(Si)、マグネシウム(Mg)、ジル
コニウム(Zr)、ハフニウム(Hf)、タンタル(T
a)の酸化物、窒化物、及び炭化物から選ばれる少なく
とも1種の低拡散元素化合物を含有することを特徴とす
る、請求項8に記載の磁気記録媒体。 - 【請求項10】 前記非磁性物質中における前記高拡散
元素の含有量が、1原子%以上であることを特徴とす
る、請求項1〜9のいずれか一に記載の磁気記録媒体。 - 【請求項11】 前記磁性微粒子は、鉄(Fe)、コバ
ルト(Co)、及びニッケル(Ni)から選ばれる少な
くとも1種の元素と、4d遷移元素、5d遷移元素、及
び希土類元素から選ばれる少なくとも1種の元素とから
なることを特徴とする、請求項1〜10のいずれか一に
記載の磁気記録媒体。 - 【請求項12】 鉄(Fe)、コバルト(Co)、及び
ニッケル(Ni)に対して大きい拡散速度を有する高拡
散元素、並びに鉄(Fe)、コバルト(Co)、及びニ
ッケル(Ni)に対して小さい拡散速度を有する低拡散
元素を含有する非磁性物質と、鉄(Fe)、コバルト
(Co)、及びニッケル(Ni)から選ばれる少なくと
も1種の元素とを含有してなる蒸発源から、物理蒸着法
によって、基板上に前記非磁性物質を構成する元素と、
鉄(Fe)、コバルト(Co)、及びニッケル(Ni)
から選ばれる前記少なくとも1種の元素とがランダムに
配列してなる薄膜を形成した後、この薄膜に対して25
0℃以上で熱処理を行い、前記非磁性物質からなるマト
リックス中に、鉄(Fe)、コバルト(Co)、及びニ
ッケル(Ni)から選ばれる前記少なくとも1種の元素
と、4d遷移元素、5d遷移元素、及び希土類元素から
選ばれる前記少なくとも1種の元素とからなる磁性微粒
子を析出させることを特徴とする、グラニュラー型の磁
気記録媒体の製造方法。 - 【請求項13】 前記熱処理の温度が、250〜500
℃であることを特徴とする、請求項12に記載のグラニ
ュラー型の磁気記録媒体の製造方法。 - 【請求項14】 前記蒸発源はターゲットであり、前記
物理蒸着法はスパッタリング法であることを特徴とす
る、請求項13に記載のグラニュラー型の磁気記録媒体
の製造方法。
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JP11829899A JP3328692B2 (ja) | 1999-04-26 | 1999-04-26 | 磁気記録媒体の製造方法 |
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