JP3507892B2 - 磁気記録媒体の製造方法 - Google Patents
磁気記録媒体の製造方法Info
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Classifications
-
- G—PHYSICS
- G11—INFORMATION STORAGE
- G11B—INFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
- G11B5/00—Recording by magnetisation or demagnetisation of a record carrier; Reproducing by magnetic means; Record carriers therefor
- G11B5/84—Processes or apparatus specially adapted for manufacturing record carriers
Landscapes
- Magnetic Record Carriers (AREA)
- Manufacturing Of Magnetic Record Carriers (AREA)
- Thin Magnetic Films (AREA)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気記録媒体の製
造方法に関する。
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】IT技術の発展に伴い、情報を大量に記
録する技術の高密度化が切望されている。特に、ビット
単価が安く、高信頼性かつ大容量記録が可能な磁気記録
においては、高密度化を実現することのできる記録媒体
の開発が強く要求されている。
録する技術の高密度化が切望されている。特に、ビット
単価が安く、高信頼性かつ大容量記録が可能な磁気記録
においては、高密度化を実現することのできる記録媒体
の開発が強く要求されている。
【0003】現在、この要求に対応することのできる媒
体材料としてはCo−Cr系合金を例示することができ
る。このCo−Cr系合金は、Coが主成分であるCo
−Crの強磁性体微粒子が、Co含有量の少ない非磁性
のCo−Cr中に析出した構造を有する。したがって、
1ビットの記録単位が多くの微粒子によって構成され、
記録分解能の向上とビット間の境界が明確になることに
起因した記録ノイズの低減が実現されている。
体材料としてはCo−Cr系合金を例示することができ
る。このCo−Cr系合金は、Coが主成分であるCo
−Crの強磁性体微粒子が、Co含有量の少ない非磁性
のCo−Cr中に析出した構造を有する。したがって、
1ビットの記録単位が多くの微粒子によって構成され、
記録分解能の向上とビット間の境界が明確になることに
起因した記録ノイズの低減が実現されている。
【0004】しかしながら、上述した高密度記録の要求
に答えるためには、高い分解能と低記録ノイズとを保持
したまま、Co−Cr系強磁性微粒子の粒子サイズをさ
らに小さくする必要がある。また、各微粒子間の磁気的
結合を完全に遮断しなければならない。
に答えるためには、高い分解能と低記録ノイズとを保持
したまま、Co−Cr系強磁性微粒子の粒子サイズをさ
らに小さくする必要がある。また、各微粒子間の磁気的
結合を完全に遮断しなければならない。
【0005】現状のCo−Cr系強磁性微粒子において
は、その粒子サイズが10〜20nm程度になると、熱
振動エネルギーが各微粒子の有する磁気エネルギーより
も大きくなってしまい、その強磁性特性を消失してしま
う(超常磁性現象)という問題があった。したがって、
Co−Cr系合金に代わる新たな高磁気異方性材料を見
出し、これを微粒子化する数多くの試みがなされてき
た。
は、その粒子サイズが10〜20nm程度になると、熱
振動エネルギーが各微粒子の有する磁気エネルギーより
も大きくなってしまい、その強磁性特性を消失してしま
う(超常磁性現象)という問題があった。したがって、
Co−Cr系合金に代わる新たな高磁気異方性材料を見
出し、これを微粒子化する数多くの試みがなされてき
た。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】この結果、高磁気異方
性材料として、(Fe,Co,Ni)−(Pt,Pd)
合金が見出されるに至った。この合金は規則相(L10
相)を有する場合において、上述したCo−Cr系合金
に比べて約1桁高い磁気異方性エネルギーを有する。規
則相の(Fe,Co,Ni)−(Pt,Pd)合金を得
るには、(Fe,Co,Ni)−(Pt,Pd)合金を
蒸着法又はスパッタリング法などによって薄膜状に作製
した後、600〜700℃で熱処理することが必要であ
る。
性材料として、(Fe,Co,Ni)−(Pt,Pd)
合金が見出されるに至った。この合金は規則相(L10
相)を有する場合において、上述したCo−Cr系合金
に比べて約1桁高い磁気異方性エネルギーを有する。規
則相の(Fe,Co,Ni)−(Pt,Pd)合金を得
るには、(Fe,Co,Ni)−(Pt,Pd)合金を
蒸着法又はスパッタリング法などによって薄膜状に作製
した後、600〜700℃で熱処理することが必要であ
る。
【0007】しかしながら、上述のような高温熱処理を
行なった場合においては、(Fe,Co,Ni)−(P
t,Pd)合金の結晶粒成長が生じて粒子サイズが増大
してしまい、その結果、高密度記録を実現することがで
きないでいた。また、前記薄膜を支持する基板の変形を
引き起こし、その後の製品作製工程において数々の支障
をもたらしていた。
行なった場合においては、(Fe,Co,Ni)−(P
t,Pd)合金の結晶粒成長が生じて粒子サイズが増大
してしまい、その結果、高密度記録を実現することがで
きないでいた。また、前記薄膜を支持する基板の変形を
引き起こし、その後の製品作製工程において数々の支障
をもたらしていた。
【0008】本発明は、高密度化の要求に答えることの
できる新規な磁気記録媒体を提供することを目的とす
る。
できる新規な磁気記録媒体を提供することを目的とす
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成すべく、
本発明は、Fe微粒子を含む遷移元素グラニュラー薄膜
と、Pt微粒子を含む白金族元素グラニュラー薄膜とを
積層させて積層体を形成する工程と、前記積層体を形成
する際、又は前記積層体を形成した後に、前記積層体を
所定温度に加熱して、前記遷移元素グラニュラー薄膜及
び白金族元素グラニュラー薄膜間で相互拡散を生じさ
せ、Fe及びPtを合金化させることを特徴とする、磁
気記録媒体の製造方法に関する。
本発明は、Fe微粒子を含む遷移元素グラニュラー薄膜
と、Pt微粒子を含む白金族元素グラニュラー薄膜とを
積層させて積層体を形成する工程と、前記積層体を形成
する際、又は前記積層体を形成した後に、前記積層体を
所定温度に加熱して、前記遷移元素グラニュラー薄膜及
び白金族元素グラニュラー薄膜間で相互拡散を生じさ
せ、Fe及びPtを合金化させることを特徴とする、磁
気記録媒体の製造方法に関する。
【0010】また、本発明は、Fe微粒子を含む遷移元
素グラニュラー薄膜と、Pt薄膜とを積層させて積層体
を形成する工程と、前記積層体を形成する際、又は前記
積層体を形成した後に、前記積層体を所定温度に加熱し
て、前記遷移元素グラニュラー薄膜及び前記Pt薄膜間
で相互拡散を生じさせ、Fe及びPtを合金化させるこ
とを特徴とする、磁気記録媒体の製造方法に関する。
素グラニュラー薄膜と、Pt薄膜とを積層させて積層体
を形成する工程と、前記積層体を形成する際、又は前記
積層体を形成した後に、前記積層体を所定温度に加熱し
て、前記遷移元素グラニュラー薄膜及び前記Pt薄膜間
で相互拡散を生じさせ、Fe及びPtを合金化させるこ
とを特徴とする、磁気記録媒体の製造方法に関する。
【0011】さらに、本発明は、Fe薄膜と、Pt微粒
子を含む白金族元素グラニュラー薄膜とを積層させて積
層体を形成する工程と、前記積層体を形成する際、又は
前記積層体を形成した後に、前記積層体を所定温度に加
熱して、前記Fe薄膜及び前記白金族元素グラニュラー
薄膜間で相互拡散を生じさせ、Fe及びPtを合金化さ
せることを特徴とする、磁気記録媒体の製造方法に関す
る。
子を含む白金族元素グラニュラー薄膜とを積層させて積
層体を形成する工程と、前記積層体を形成する際、又は
前記積層体を形成した後に、前記積層体を所定温度に加
熱して、前記Fe薄膜及び前記白金族元素グラニュラー
薄膜間で相互拡散を生じさせ、Fe及びPtを合金化さ
せることを特徴とする、磁気記録媒体の製造方法に関す
る。
【0012】本発明者らは、高密度記録の要求に答える
ことのできる新規な磁気記録媒体を見出すべく鋭意検討
を行った。そして、高い磁気異方性を有する(Fe,C
o,Ni)−(Pt,Pd)合金に着目し、安定な規則
相をより低い温度で生成させるべく数々の試みを行っ
た。
ことのできる新規な磁気記録媒体を見出すべく鋭意検討
を行った。そして、高い磁気異方性を有する(Fe,C
o,Ni)−(Pt,Pd)合金に着目し、安定な規則
相をより低い温度で生成させるべく数々の試みを行っ
た。
【0013】その結果、従来のように(Fe,Co,N
i)−(Pt,Pd)合金をスパッタリング法などの公
知の成膜方法によって単一かつ均一の薄膜として一括し
て形成する代わりに、Fe薄膜及びPt薄膜を、それぞ
れ独立に積層させて形成する。そして、このような積層
過程、あるいは積層体形成後において、前記積層体を所
定温度に加熱し、前記Fe薄膜中におけるFe元素と、
前記Pt薄膜中におけるPt元素とを相互拡散させるこ
とにより、これらの元素同士は極めて低い温度、具体的
には300〜500℃で合金化し、上述した規則相を生
成することを見出した。
i)−(Pt,Pd)合金をスパッタリング法などの公
知の成膜方法によって単一かつ均一の薄膜として一括し
て形成する代わりに、Fe薄膜及びPt薄膜を、それぞ
れ独立に積層させて形成する。そして、このような積層
過程、あるいは積層体形成後において、前記積層体を所
定温度に加熱し、前記Fe薄膜中におけるFe元素と、
前記Pt薄膜中におけるPt元素とを相互拡散させるこ
とにより、これらの元素同士は極めて低い温度、具体的
には300〜500℃で合金化し、上述した規則相を生
成することを見出した。
【0014】また、規則相の生成が上述したような低温
度で行われるため、相互拡散による合金化において結晶
粒成長が起こらず、Fe−Pt合金は微細な10〜20
nm程度の大きさの粒子として存在することを見出し
た。本発明は、このような研究の結果としてなされたも
のである。
度で行われるため、相互拡散による合金化において結晶
粒成長が起こらず、Fe−Pt合金は微細な10〜20
nm程度の大きさの粒子として存在することを見出し
た。本発明は、このような研究の結果としてなされたも
のである。
【0015】本発明によれば、極めて低い温度でFe及
びPtを合金し、規則相のFe−Pt合金を得ることが
できる。また、前記低合金温度に起因して結晶粒成長を
抑制することができ、規則相Fe−Pt合金を微粒子状
態で得ることができる。さらに、前記低合金温度に起因
してFe−Pt合金を形成すべく支持基板の熱変形を防
止することができ、その後の製品作製工程を円滑に実行
することができる。
びPtを合金し、規則相のFe−Pt合金を得ることが
できる。また、前記低合金温度に起因して結晶粒成長を
抑制することができ、規則相Fe−Pt合金を微粒子状
態で得ることができる。さらに、前記低合金温度に起因
してFe−Pt合金を形成すべく支持基板の熱変形を防
止することができ、その後の製品作製工程を円滑に実行
することができる。
【0016】本発明において、前記Fe薄膜及び前記P
t薄膜の少なくとも一方はグラニュラー薄膜とする。具
体的には、上述したように、前記Fe薄膜及び前記Pt
薄膜の双方をグラニュラー薄膜とするか、いずれか一方
のみをグラニュラー薄膜とする。この場合、Feグラニ
ュラー薄膜及びPtグラニュラー薄膜は、それぞれFe
微粒子及びPt微粒子を予め含むようになるので、加熱
処理による相互拡散を通じて合金化する際に、前記微粒
子を中心として合金化が行われるため、目的とする規則
相のFe−Pt合金微粒子をより簡易に形成することが
できる。
t薄膜の少なくとも一方はグラニュラー薄膜とする。具
体的には、上述したように、前記Fe薄膜及び前記Pt
薄膜の双方をグラニュラー薄膜とするか、いずれか一方
のみをグラニュラー薄膜とする。この場合、Feグラニ
ュラー薄膜及びPtグラニュラー薄膜は、それぞれFe
微粒子及びPt微粒子を予め含むようになるので、加熱
処理による相互拡散を通じて合金化する際に、前記微粒
子を中心として合金化が行われるため、目的とする規則
相のFe−Pt合金微粒子をより簡易に形成することが
できる。
【0017】上述したグラニュラー薄膜の母材はAgか
ら構成することが好ましい。これによって、規則相のF
e−Pt合金をより低い温度で得ることができる。具体
的には、200〜400℃で前記規則相の合金を作製す
ることができる。
ら構成することが好ましい。これによって、規則相のF
e−Pt合金をより低い温度で得ることができる。具体
的には、200〜400℃で前記規則相の合金を作製す
ることができる。
【0018】また、上述したグラニュラー薄膜中にAg
粒子を含有させることが好ましい。この場合において
も、規則相のFe−Pt合金をより低い温度で得ること
ができる。具体的には、200〜400℃で前記規則相
の合金を作製することができる。
粒子を含有させることが好ましい。この場合において
も、規則相のFe−Pt合金をより低い温度で得ること
ができる。具体的には、200〜400℃で前記規則相
の合金を作製することができる。
【0019】なお、グラニュラー薄膜とは、酸化物、窒
化物、又はフッ化物を母材とし、この母材中に微粒子が
分散して存在している状態の薄膜を総称するものであ
る。 したがって、最終的に得た磁気記録媒体は、グラ
ニュラー薄膜を構成する酸化物、窒化物、又はフッ化物
からなる母材中に、規則相のFe−Pt合金微粒子が分
散して存在するようになる。
化物、又はフッ化物を母材とし、この母材中に微粒子が
分散して存在している状態の薄膜を総称するものであ
る。 したがって、最終的に得た磁気記録媒体は、グラ
ニュラー薄膜を構成する酸化物、窒化物、又はフッ化物
からなる母材中に、規則相のFe−Pt合金微粒子が分
散して存在するようになる。
【0020】本発明において、前記Fe薄膜はCo及び
Niの少なくとも一方を含有させることができる。ま
た、前記Pt薄膜はPdを含むことができる。Feグラ
ニュラー薄膜において、Fe微粒子同様に、Co及びN
iは所定の母材中において微粒子として存在するように
なる。Ptグラニュラー薄膜において、Pt微粒子同様
に、PdはPd微粒子として存在するようになる。
Niの少なくとも一方を含有させることができる。ま
た、前記Pt薄膜はPdを含むことができる。Feグラ
ニュラー薄膜において、Fe微粒子同様に、Co及びN
iは所定の母材中において微粒子として存在するように
なる。Ptグラニュラー薄膜において、Pt微粒子同様
に、PdはPd微粒子として存在するようになる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明を発明の実施の形態
に基づいて詳細に説明する。Fe微粒子を含む遷移元素
グラニュラー薄膜及びPt微粒子を含む白金族元素グラ
ニュラー薄膜を用いて磁気記録媒体を作製する場合、前
記遷移元素グラニュラー薄膜の厚さが1.0〜20nm
であることが好ましく、さらには1.0〜2.5nmで
あることが好ましい。同様に、前記白金族元素グラニュ
ラー薄膜の厚さが1.0〜20nmであることが好まし
く、さらには1.0〜2.5nmであることが好まし
い。
に基づいて詳細に説明する。Fe微粒子を含む遷移元素
グラニュラー薄膜及びPt微粒子を含む白金族元素グラ
ニュラー薄膜を用いて磁気記録媒体を作製する場合、前
記遷移元素グラニュラー薄膜の厚さが1.0〜20nm
であることが好ましく、さらには1.0〜2.5nmで
あることが好ましい。同様に、前記白金族元素グラニュ
ラー薄膜の厚さが1.0〜20nmであることが好まし
く、さらには1.0〜2.5nmであることが好まし
い。
【0022】これによって、前記遷移元素グラニュラー
薄膜及びPt微粒子を含む白金族元素グラニュラー薄膜
からなる積層体を加熱して相互拡散を生じさせ、合金化
させてFe−Pt合金微粒子を作製した際の、その微粒
子径を十分に小さくすることができる。その結果、より
高密度な記録を実現することができる。また、作製した
磁気記録媒体の抗磁力を十分高めることができ、記録し
た情報を長期に亘って安定して保持することができる。
薄膜及びPt微粒子を含む白金族元素グラニュラー薄膜
からなる積層体を加熱して相互拡散を生じさせ、合金化
させてFe−Pt合金微粒子を作製した際の、その微粒
子径を十分に小さくすることができる。その結果、より
高密度な記録を実現することができる。また、作製した
磁気記録媒体の抗磁力を十分高めることができ、記録し
た情報を長期に亘って安定して保持することができる。
【0023】また、前記遷移元素グラニュラー薄膜中に
おける前記Fe微粒子の含有率は、20〜90体積%で
あることが好ましく、さらには40〜80体積%である
ことが好ましく、特には50〜80体積%であることが
好ましい。同様に、前記白金族元素グラニュラー薄膜中
における前記Pt微粒子の含有率は、20〜90体積%
であることが好ましく、さらには40〜80体積%であ
ることが好ましく、特には50〜80体積%であること
が好ましい。
おける前記Fe微粒子の含有率は、20〜90体積%で
あることが好ましく、さらには40〜80体積%である
ことが好ましく、特には50〜80体積%であることが
好ましい。同様に、前記白金族元素グラニュラー薄膜中
における前記Pt微粒子の含有率は、20〜90体積%
であることが好ましく、さらには40〜80体積%であ
ることが好ましく、特には50〜80体積%であること
が好ましい。
【0024】これによって、加熱処理による合金化処理
を通じて得た磁気記録媒体中において、Fe−Pt合金
を互いに十分に孤立させた微粒子として存在させること
ができるとともに、十分な大きさの抗磁力を付与するこ
とができる。したがって、高密度記録をより簡易に実現
することができるとともに、長期信頼性に富む磁気記録
媒体を提供することができる。
を通じて得た磁気記録媒体中において、Fe−Pt合金
を互いに十分に孤立させた微粒子として存在させること
ができるとともに、十分な大きさの抗磁力を付与するこ
とができる。したがって、高密度記録をより簡易に実現
することができるとともに、長期信頼性に富む磁気記録
媒体を提供することができる。
【0025】また、前記遷移元素グラニュラー薄膜中に
おける前記Fe微粒子の平均直径は1.0〜10nmで
あることが好ましく、さらには3〜5nmであることが
好ましく、特には1.0nmであることが好ましい。同
様に、前記白金族元素グラニュラー薄膜中における前記
Pt微粒子の平均直径は1.0〜10nmであることが
好ましく、さらには3〜5nmであることが好ましく、
特には1.0nmであることが好ましい。
おける前記Fe微粒子の平均直径は1.0〜10nmで
あることが好ましく、さらには3〜5nmであることが
好ましく、特には1.0nmであることが好ましい。同
様に、前記白金族元素グラニュラー薄膜中における前記
Pt微粒子の平均直径は1.0〜10nmであることが
好ましく、さらには3〜5nmであることが好ましく、
特には1.0nmであることが好ましい。
【0026】これによって、合金化して得た規則相Fe
−Pt合金微粒子の大きさを十分小さく保持することが
できるとともに、この合金微粒子を含む磁気記録媒体の
抗磁力を十分に高くすることができる。したがって、よ
り高密度な記録を可能とするとともに、記録した情報を
長期に亘って保持することができる。
−Pt合金微粒子の大きさを十分小さく保持することが
できるとともに、この合金微粒子を含む磁気記録媒体の
抗磁力を十分に高くすることができる。したがって、よ
り高密度な記録を可能とするとともに、記録した情報を
長期に亘って保持することができる。
【0027】また、Fe微粒子を含む遷移元素グラニュ
ラー薄膜及びPt薄膜を用いて磁気記録媒体を作製する
場合、前記遷移元素グラニュラー薄膜の厚さが1.0〜
20nmであることが好ましく、さらには2.5〜5.
0nmであることが好ましい。
ラー薄膜及びPt薄膜を用いて磁気記録媒体を作製する
場合、前記遷移元素グラニュラー薄膜の厚さが1.0〜
20nmであることが好ましく、さらには2.5〜5.
0nmであることが好ましい。
【0028】同様に、前記白金族元素薄膜の厚さは0.
2〜18nmであることが好ましく、さらには0.5〜
4.5nmであることが好ましく、特には1.0nmで
あることが好ましい。これによって、作製した磁気記録
媒体中に規則相Fe−Pt合金を互いに十分に孤立させ
た微粒子として存在させることができるとともに、高い
抗磁力を付与することができる。したがって、高密度記
録をより簡易に実現することができるとともに、長期信
頼性に富む磁気記録媒体を提供することができる。
2〜18nmであることが好ましく、さらには0.5〜
4.5nmであることが好ましく、特には1.0nmで
あることが好ましい。これによって、作製した磁気記録
媒体中に規則相Fe−Pt合金を互いに十分に孤立させ
た微粒子として存在させることができるとともに、高い
抗磁力を付与することができる。したがって、高密度記
録をより簡易に実現することができるとともに、長期信
頼性に富む磁気記録媒体を提供することができる。
【0029】また、前記遷移元素グラニュラー薄膜中に
おける前記遷移元素微粒子の含有率は、20〜90体積
%であることが好ましく、さらには40〜80体積%で
あることが好ましく、特には50体積%であることが好
ましい。これによって、加熱処理による合金化処理を通
じて得た磁気記録媒体中において、Fe−Pt合金を互
いに十分に孤立させた微粒子として存在させることがで
きるとともに、十分な大きさの抗磁力を付与することが
できる。したがって、高密度記録をより簡易に実現する
ことができるとともに、長期信頼性に富む磁気記録媒体
を提供することができる。
おける前記遷移元素微粒子の含有率は、20〜90体積
%であることが好ましく、さらには40〜80体積%で
あることが好ましく、特には50体積%であることが好
ましい。これによって、加熱処理による合金化処理を通
じて得た磁気記録媒体中において、Fe−Pt合金を互
いに十分に孤立させた微粒子として存在させることがで
きるとともに、十分な大きさの抗磁力を付与することが
できる。したがって、高密度記録をより簡易に実現する
ことができるとともに、長期信頼性に富む磁気記録媒体
を提供することができる。
【0030】さらに、前記遷移元素グラニュラー薄膜中
における前記遷移元素微粒子の平均直径は1.0〜10
nmであることが好ましく、さらには2.5〜5nmで
あることが好ましく、特には5nmであることが好まし
い。これによって、合金化して得た規則相Fe−Pt合
金微粒子の大きさを十分小さく保持することができると
ともに、この合金微粒子を含む磁気記録媒体の抗磁力を
十分に高くすることができる。したがって、より高密度
な記録を可能とするとともに、記録した情報を長期に亘
って保持することができる。
における前記遷移元素微粒子の平均直径は1.0〜10
nmであることが好ましく、さらには2.5〜5nmで
あることが好ましく、特には5nmであることが好まし
い。これによって、合金化して得た規則相Fe−Pt合
金微粒子の大きさを十分小さく保持することができると
ともに、この合金微粒子を含む磁気記録媒体の抗磁力を
十分に高くすることができる。したがって、より高密度
な記録を可能とするとともに、記録した情報を長期に亘
って保持することができる。
【0031】Fe薄膜及びPt微粒子を含む白金族元素
グラニュラー薄膜を用いて磁気記録媒体を作製する場
合、前記白金族元素グラニュラー薄膜の厚さが1.0〜
20nmであることが好ましく、さらには1.0〜5.
0nmであることが好ましい。
グラニュラー薄膜を用いて磁気記録媒体を作製する場
合、前記白金族元素グラニュラー薄膜の厚さが1.0〜
20nmであることが好ましく、さらには1.0〜5.
0nmであることが好ましい。
【0032】同様に、前記遷移元素薄膜の厚さは0.2
〜18nmであることが好ましく、さらには0.5〜
4.5nmであることが好ましく、特には1.0〜2.
5nmであることが好ましい。これによって、作製した
磁気記録媒体中に規則相Fe−Pt合金を互いに十分に
孤立させた微粒子として存在させることができるととも
に、高い抗磁力を付与することができる。したがって、
高密度記録をより簡易に実現することができるととも
に、長期信頼性に富む磁気記録媒体を提供することがで
きる。
〜18nmであることが好ましく、さらには0.5〜
4.5nmであることが好ましく、特には1.0〜2.
5nmであることが好ましい。これによって、作製した
磁気記録媒体中に規則相Fe−Pt合金を互いに十分に
孤立させた微粒子として存在させることができるととも
に、高い抗磁力を付与することができる。したがって、
高密度記録をより簡易に実現することができるととも
に、長期信頼性に富む磁気記録媒体を提供することがで
きる。
【0033】また、前記白金族元素グラニュラー薄膜中
における前記白金族元素微粒子の含有率は、20〜90
体積%であることが好ましく、さらには40〜80体積
%であることが好ましく、特には50体積%であること
が好ましい。これによって、加熱処理による合金化処理
を通じて得た磁気記録媒体中において、Fe−Pt合金
を互いに十分に孤立させた微粒子として存在させること
ができるとともに、十分な大きさの抗磁力を付与するこ
とができる。したがって、高密度記録をより簡易に実現
することができるとともに、長期信頼性に富む磁気記録
媒体を提供することができる。
における前記白金族元素微粒子の含有率は、20〜90
体積%であることが好ましく、さらには40〜80体積
%であることが好ましく、特には50体積%であること
が好ましい。これによって、加熱処理による合金化処理
を通じて得た磁気記録媒体中において、Fe−Pt合金
を互いに十分に孤立させた微粒子として存在させること
ができるとともに、十分な大きさの抗磁力を付与するこ
とができる。したがって、高密度記録をより簡易に実現
することができるとともに、長期信頼性に富む磁気記録
媒体を提供することができる。
【0034】さらに、前記白金族元素グラニュラー薄膜
中における前記白金族元素微粒子の平均直径は1.0〜
10nmであることが好ましく、さらには3〜5nmで
あることが好ましく、特には5nmであることが好まし
い。これによって、合金化して得た規則相Fe−Pt合
金微粒子の大きさを十分小さく保持することができると
ともに、この合金微粒子を含む磁気記録媒体の抗磁力を
十分に高くすることができる。したがって、より高密度
な記録を可能とするとともに、記録した情報を長期に亘
って保持することができる。
中における前記白金族元素微粒子の平均直径は1.0〜
10nmであることが好ましく、さらには3〜5nmで
あることが好ましく、特には5nmであることが好まし
い。これによって、合金化して得た規則相Fe−Pt合
金微粒子の大きさを十分小さく保持することができると
ともに、この合金微粒子を含む磁気記録媒体の抗磁力を
十分に高くすることができる。したがって、より高密度
な記録を可能とするとともに、記録した情報を長期に亘
って保持することができる。
【0035】上述したいずれの態様においても、前記積
層体は、前記Fe薄膜及び前記Pt薄膜を1層づつ積層
させて形成することもできるが、交互に2層以上積層さ
せて形成することもできる。
層体は、前記Fe薄膜及び前記Pt薄膜を1層づつ積層
させて形成することもできるが、交互に2層以上積層さ
せて形成することもできる。
【0036】また、上述したいずれの態様においても、
グラニュラー薄膜中にAg粒子を含有させることが好ま
しい。これによって、上記規則相Fe−Pt合金を形成
するための加熱温度をより低減することができる。
グラニュラー薄膜中にAg粒子を含有させることが好ま
しい。これによって、上記規則相Fe−Pt合金を形成
するための加熱温度をより低減することができる。
【0037】Ag粒子は、好ましくは前記グラニュラー
薄膜中に5〜80体積%、さらに好ましくは10〜20
体積%含有させる。また、その大きさは平均直径で5〜
20nmであることが好ましく、さらには5〜10nm
であることが好ましい。さらに、遷移元素グラニュラー
薄膜及び白金族元素グラニュラー薄膜を用いる場合は、
少なくとも一方に含有させる。
薄膜中に5〜80体積%、さらに好ましくは10〜20
体積%含有させる。また、その大きさは平均直径で5〜
20nmであることが好ましく、さらには5〜10nm
であることが好ましい。さらに、遷移元素グラニュラー
薄膜及び白金族元素グラニュラー薄膜を用いる場合は、
少なくとも一方に含有させる。
【0038】本発明においては、積層体を好ましくは3
00〜500℃で加熱すれば、上述した規則相Fe−P
t合金を作製することができ、特にグラニュラー薄膜中
にAg粒子を含有させた場合においては、200〜40
0℃で加熱すれば、規則相Fe−Pt合金を作製するこ
とができる。
00〜500℃で加熱すれば、上述した規則相Fe−P
t合金を作製することができ、特にグラニュラー薄膜中
にAg粒子を含有させた場合においては、200〜40
0℃で加熱すれば、規則相Fe−Pt合金を作製するこ
とができる。
【0039】なお、加熱処理時間は、前記Fe薄膜及び
前記Pt薄膜の厚さなどを考慮して適宜決定されるが、
好ましくは0.5〜2時間である。
前記Pt薄膜の厚さなどを考慮して適宜決定されるが、
好ましくは0.5〜2時間である。
【0040】なお、グラニュラー薄膜の母材を構成する
酸化物としては、Mg、Si、Al、In、B、及び希
土類元素から選ばれる少なくとも一つの元素含む酸化物
を例示することができる。同様に、グラニュラー薄膜の
母材を構成する窒化物並びにフッ化物としては、Mg、
Si、Al、In、B、及び希土類元素から選ばれる少
なくとも一つの元素を含む窒化物及びフッ化物を例示す
ることができる。
酸化物としては、Mg、Si、Al、In、B、及び希
土類元素から選ばれる少なくとも一つの元素含む酸化物
を例示することができる。同様に、グラニュラー薄膜の
母材を構成する窒化物並びにフッ化物としては、Mg、
Si、Al、In、B、及び希土類元素から選ばれる少
なくとも一つの元素を含む窒化物及びフッ化物を例示す
ることができる。
【0041】さらに、グラニュラー薄膜の母材をAgか
ら構成することもできる。この場合においても、規則相
Fe−Pt合金を形成するための加熱温度をより低減す
ることができる。具体的には、Ag粒子を添加した場合
と同様に、200〜400℃まで低減することができ
る。
ら構成することもできる。この場合においても、規則相
Fe−Pt合金を形成するための加熱温度をより低減す
ることができる。具体的には、Ag粒子を添加した場合
と同様に、200〜400℃まで低減することができ
る。
【0042】このようにして得た磁気記録媒体中におけ
る前記Fe−Pt合金微粒子の平均直径は10nm以下
にまで微粒子化することができる。また、上記のように
して得た磁気記録媒体の抗磁力は5KOe以上まで向上
する。したがって、高密度かつ長期安定性に優れた磁気
記録媒体を提供することができる。なお、超常磁性の出
現を抑制するためには、前記規則相合金微粒子の平均直
径は3nm以上であることが好ましい。
る前記Fe−Pt合金微粒子の平均直径は10nm以下
にまで微粒子化することができる。また、上記のように
して得た磁気記録媒体の抗磁力は5KOe以上まで向上
する。したがって、高密度かつ長期安定性に優れた磁気
記録媒体を提供することができる。なお、超常磁性の出
現を抑制するためには、前記規則相合金微粒子の平均直
径は3nm以上であることが好ましい。
【0043】なお、上述したFe薄膜にはCo及びNi
の少なくとも一方を加えることができ、上述したPt薄
膜にはPdを含有させることができる。前記Fe薄膜が
遷移元素グラニュラー薄膜である場合には、所定の母材
中にCo微粒子及びNi微粒子として予め含有させる。
前記Pt薄膜が白金族元素グラニュラー薄膜である場合
には、所定の母材中にPd微粒子として予め含有させ
る。
の少なくとも一方を加えることができ、上述したPt薄
膜にはPdを含有させることができる。前記Fe薄膜が
遷移元素グラニュラー薄膜である場合には、所定の母材
中にCo微粒子及びNi微粒子として予め含有させる。
前記Pt薄膜が白金族元素グラニュラー薄膜である場合
には、所定の母材中にPd微粒子として予め含有させ
る。
【0044】
【実施例】本発明の具体例を以下の実施例において示
す。 (実施例1) MgO母材中にFe微粒子が分散してなるFeグラニュ
ラー薄膜と、MgO母材中にPt微粒子が分散してなる
Ptグラニュラー薄膜とを、交互に各2層積層させて積
層体を作製した後、1時間加熱処理を行い、磁気記録媒
体を作製した。
す。 (実施例1) MgO母材中にFe微粒子が分散してなるFeグラニュ
ラー薄膜と、MgO母材中にPt微粒子が分散してなる
Ptグラニュラー薄膜とを、交互に各2層積層させて積
層体を作製した後、1時間加熱処理を行い、磁気記録媒
体を作製した。
【0045】なお、加熱処理温度は350℃及び400
℃の2種類を設定した。また、前記Feグラニュラー薄
膜中の前記Fe微粒子の体積含有率及び前記Ptグラニ
ュラー薄膜中の前記Pt微粒子の体積含有率をPとし、
前記Feグラニュラー薄膜の厚さ及び前記Ptグラニュ
ラー薄膜の厚さをdとした。また、前記Fe微粒子及び
前記Pt微粒子の平均直径は、5nmで一定とした。
℃の2種類を設定した。また、前記Feグラニュラー薄
膜中の前記Fe微粒子の体積含有率及び前記Ptグラニ
ュラー薄膜中の前記Pt微粒子の体積含有率をPとし、
前記Feグラニュラー薄膜の厚さ及び前記Ptグラニュ
ラー薄膜の厚さをdとした。また、前記Fe微粒子及び
前記Pt微粒子の平均直径は、5nmで一定とした。
【0046】そして、加熱処理温度、体積含有率P、及
び厚さdを変化させて得た磁気記録媒体毎に、その内部
に含まれる合金微粒子の大きさを測定するとともに、そ
の抗磁力及び抵抗率を測定した。結果を表1に示す。な
お、いずれの磁気記録媒体においても、加熱処理中にお
けるマイクロEDX観察の結果、前記Fe微粒子と前記
Pt微粒子との間に相互拡散が生じ、合金化しているこ
とが確認された。
び厚さdを変化させて得た磁気記録媒体毎に、その内部
に含まれる合金微粒子の大きさを測定するとともに、そ
の抗磁力及び抵抗率を測定した。結果を表1に示す。な
お、いずれの磁気記録媒体においても、加熱処理中にお
けるマイクロEDX観察の結果、前記Fe微粒子と前記
Pt微粒子との間に相互拡散が生じ、合金化しているこ
とが確認された。
【0047】
【表1】
【0048】表1から明らかなように、作製された磁気
記録媒体中におけるFePt合金微粒子の平均直径D
は、約10nm前後の大きさを呈し、十分に微粒子化さ
れていることが分かる。また、いずれの磁気記録媒体も
高い抵抗率を示し、各磁気記録媒体中の前記FePt合
金微粒子は互いに孤立して存在していることが分かる。
さらに、各磁気記録媒体は、5KOe以上の高い抗磁力
Hcを示し、前記FePt合金微粒子はFePt合金の
規則相から構成されていることが分かる。また、この規
則相の形成は、同様の条件でSi基板上にクロム下地層
を介して形成した磁気記録媒体のX線回折によって確認
された。
記録媒体中におけるFePt合金微粒子の平均直径D
は、約10nm前後の大きさを呈し、十分に微粒子化さ
れていることが分かる。また、いずれの磁気記録媒体も
高い抵抗率を示し、各磁気記録媒体中の前記FePt合
金微粒子は互いに孤立して存在していることが分かる。
さらに、各磁気記録媒体は、5KOe以上の高い抗磁力
Hcを示し、前記FePt合金微粒子はFePt合金の
規則相から構成されていることが分かる。また、この規
則相の形成は、同様の条件でSi基板上にクロム下地層
を介して形成した磁気記録媒体のX線回折によって確認
された。
【0049】また、本実施例によって得られた磁気記録
媒体は、約10nm前後のFePt合金微粒子を有し、
5KOe以上の高い抗磁力を有するため、十分な高密度
記録が可能であるとともに、記録した情報を長期に亘っ
て保持することができる。
媒体は、約10nm前後のFePt合金微粒子を有し、
5KOe以上の高い抗磁力を有するため、十分な高密度
記録が可能であるとともに、記録した情報を長期に亘っ
て保持することができる。
【0050】(実施例2)
MgO母材中にFe微粒子が分散してなるFeグラニュ
ラー薄膜と、Pt薄膜とを、交互に各2層積層させて積
層体を作製した後、1時間加熱処理を行い、磁気記録媒
体を作製した。なお、加熱処理温度は350℃及び40
0℃の2種類を設定した。また、前記Feグラニュラー
薄膜中の前記Fe微粒子の体積含有率Pを0.5とし、
前記Feグラニュラー薄膜の厚さdgを2.0nmと
し、前記Pt薄膜の厚さをdpを1.0nmとした。ま
た、前記Fe微粒子の平均直径は、5nmとした。結果
を表2に示す。
ラー薄膜と、Pt薄膜とを、交互に各2層積層させて積
層体を作製した後、1時間加熱処理を行い、磁気記録媒
体を作製した。なお、加熱処理温度は350℃及び40
0℃の2種類を設定した。また、前記Feグラニュラー
薄膜中の前記Fe微粒子の体積含有率Pを0.5とし、
前記Feグラニュラー薄膜の厚さdgを2.0nmと
し、前記Pt薄膜の厚さをdpを1.0nmとした。ま
た、前記Fe微粒子の平均直径は、5nmとした。結果
を表2に示す。
【0051】なお、この場合においても、加熱処理中に
おけるマイクロEDX観察の結果、前記Fe微粒子と前
記Pt微粒子との間に相互拡散が生じ、合金化している
ことが確認された。
おけるマイクロEDX観察の結果、前記Fe微粒子と前
記Pt微粒子との間に相互拡散が生じ、合金化している
ことが確認された。
【0052】
【表2】
【0053】表2から明らかなように、作製された磁気
記録媒体中におけるFePt合金微粒子の平均直径D
は、約10nm前後の大きさを呈し、十分に微粒子化さ
れていることが分かる。また、いずれの磁気記録媒体も
高い抵抗率を示し、各磁気記録媒体中の前記FePt合
金微粒子は互いに孤立して存在していることが分かる。
さらに、各磁気記録媒体は、5KOe以上の高い抗磁力
Hcを示し、前記FePt合金微粒子はFePt合金の
規則相から構成されていることが分かる。また、この規
則相の形成は、同様の条件でSi基板上にクロム下地層
を介して形成した磁気記録媒体のX線回折によって確認
された。
記録媒体中におけるFePt合金微粒子の平均直径D
は、約10nm前後の大きさを呈し、十分に微粒子化さ
れていることが分かる。また、いずれの磁気記録媒体も
高い抵抗率を示し、各磁気記録媒体中の前記FePt合
金微粒子は互いに孤立して存在していることが分かる。
さらに、各磁気記録媒体は、5KOe以上の高い抗磁力
Hcを示し、前記FePt合金微粒子はFePt合金の
規則相から構成されていることが分かる。また、この規
則相の形成は、同様の条件でSi基板上にクロム下地層
を介して形成した磁気記録媒体のX線回折によって確認
された。
【0054】また、本実施例によって得られた磁気記録
媒体は、約10nm前後のFePt合金微粒子を有し、
5KOe以上の高い抗磁力を有するため、十分な高密度
記録が可能であるとともに、記録した情報を長期に亘っ
て保持することができる。
媒体は、約10nm前後のFePt合金微粒子を有し、
5KOe以上の高い抗磁力を有するため、十分な高密度
記録が可能であるとともに、記録した情報を長期に亘っ
て保持することができる。
【0055】(実施例3)
MgO母材中にPt微粒子が分散してなるPtグラニュ
ラー薄膜と、Fe薄膜とを、交互に各2層積層させて積
層体を作製した後、1時間加熱処理を行い、磁気記録媒
体を作製した。なお、加熱処理温度は350℃及び40
0℃の2種類を設定した。また、前記Ptグラニュラー
薄膜中の前記Pt微粒子の体積含有率Pを0.5とし、
前記Ptグラニュラー薄膜の厚さdgは5.0nm,
2.0nm,及び1.0nmの3種類を設定し、前記F
e薄膜の厚さdpは2.5nm及び1.0nmの2種類
を設定した。また、前記Pt微粒子の平均直径は5nm
で一定とした。結果を表3に示す。
ラー薄膜と、Fe薄膜とを、交互に各2層積層させて積
層体を作製した後、1時間加熱処理を行い、磁気記録媒
体を作製した。なお、加熱処理温度は350℃及び40
0℃の2種類を設定した。また、前記Ptグラニュラー
薄膜中の前記Pt微粒子の体積含有率Pを0.5とし、
前記Ptグラニュラー薄膜の厚さdgは5.0nm,
2.0nm,及び1.0nmの3種類を設定し、前記F
e薄膜の厚さdpは2.5nm及び1.0nmの2種類
を設定した。また、前記Pt微粒子の平均直径は5nm
で一定とした。結果を表3に示す。
【0056】なお、この場合においても、加熱処理中に
おけるマイクロEDX観察の結果、前記Fe微粒子と前
記Pt微粒子との間に相互拡散が生じ、合金化している
ことが確認された。
おけるマイクロEDX観察の結果、前記Fe微粒子と前
記Pt微粒子との間に相互拡散が生じ、合金化している
ことが確認された。
【0057】
【表3】
【0058】表3から明らかなように、作製された磁気
記録媒体中におけるFePt合金微粒子の平均直径D
は、約10nm前後の大きさを呈し、十分に微粒子化さ
れていることが分かる。また、いずれの磁気記録媒体も
高い抵抗率を示し、各磁気記録媒体中の前記FePt合
金微粒子は互いに孤立して存在していることが分かる。
記録媒体中におけるFePt合金微粒子の平均直径D
は、約10nm前後の大きさを呈し、十分に微粒子化さ
れていることが分かる。また、いずれの磁気記録媒体も
高い抵抗率を示し、各磁気記録媒体中の前記FePt合
金微粒子は互いに孤立して存在していることが分かる。
【0059】さらに、Ptグラニュラー薄膜の厚さdg
が5.0nmであり、Fe薄膜の厚さdpが2.5nm
であり、加熱処理温度が350℃である場合において、
磁気記録媒体の抗磁力Hcは3.5KOeと比較的小さ
くなるが、その他の場合においては5KOe以上の高い
抗磁力Hcを示す。したがって、この場合においても、
磁気記録媒体を構成するFePt微粒子は、FePt合
金の規則相から構成されていることが分かる。また、こ
の規則相の形成は、同様の条件でSi基板上にクロム下
地層を介して形成した磁気記録媒体のX線回折によって
確認された。
が5.0nmであり、Fe薄膜の厚さdpが2.5nm
であり、加熱処理温度が350℃である場合において、
磁気記録媒体の抗磁力Hcは3.5KOeと比較的小さ
くなるが、その他の場合においては5KOe以上の高い
抗磁力Hcを示す。したがって、この場合においても、
磁気記録媒体を構成するFePt微粒子は、FePt合
金の規則相から構成されていることが分かる。また、こ
の規則相の形成は、同様の条件でSi基板上にクロム下
地層を介して形成した磁気記録媒体のX線回折によって
確認された。
【0060】また、本実施例によって得られた磁気記録
媒体は、約10nm前後のFePt合金微粒子を有し、
おおよそ5KOe以上の高い抗磁力を有するため、十分
な高密度記録が可能であるとともに、記録した情報を長
期に亘って保持することができる。
媒体は、約10nm前後のFePt合金微粒子を有し、
おおよそ5KOe以上の高い抗磁力を有するため、十分
な高密度記録が可能であるとともに、記録した情報を長
期に亘って保持することができる。
【0061】以上、具体例を挙げながら発明の実施の形
態に基づいて本発明を詳細に説明してきたが、本発明は
上記内容に限定されるものではなく、本発明の範疇を逸
脱しない限りにおいてあらゆる変形や変更が可能であ
る。
態に基づいて本発明を詳細に説明してきたが、本発明は
上記内容に限定されるものではなく、本発明の範疇を逸
脱しない限りにおいてあらゆる変形や変更が可能であ
る。
【0062】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
高密度化の要求に答えることのできる新規な磁気記録媒
体を提供することができる。
高密度化の要求に答えることのできる新規な磁気記録媒
体を提供することができる。
フロントページの続き
(56)参考文献 特開2002−251720(JP,A)
特開 平6−119636(JP,A)
特開 昭61−194635(JP,A)
特開 平9−16934(JP,A)
特開2000−48340(JP,A)
特開 昭58−159224(JP,A)
特開 平10−92637(JP,A)
特開2001−101645(JP,A)
Watanabe, M,Micro
structure and magn
etic properties of
FePt−Al−O granula
r thin films,APPLI
ED PHYSICS LETTER
S,米国,AMER INST PHY
SICS,2000年 6月26日,Vol.
76, No.26,3971−3973
Luo, CP,Structura
l and magnetic pro
perties of FePt :
SiO2 granular thin
films,APPLIED PHY
SICS LETTERS,米国,AM
ER INST PHYSICS,1999
年11月15日,Vol.75, No.20,
3162−3164
Lee, SR,Rapid ord
ering of Zr−doped
FePt alloy films,A
PPLIED PHYSICS LET
TERS,米国,AMER INST
PHYSICS,2001年 6月18日,V
ol.78, No.25,4001−4003
Luo, CP,FePt : Si
O2 granular thin f
ilm for high densi
ty magnetic record
ing,JOURNAL OF APP
LIED PHYSICS,米国,AM
ER INST PHYSICS,2000
年 5月 1日,VOL.87, No.
9,6941−6943
Yasushi Endo,Lowe
ring of ordering t
emperature for fct
Fe−Pt in Fe/pt mu
ltilayers,JOURNAL
OF APPLIED PHYSIC
S,米国,American Inst
itute of Physics,
2001年 6月 1日,Vol.89,N
o.11,7065−7067
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
G11B 5/62 - 5/858
Claims (15)
- 【請求項1】 Fe微粒子を含む遷移元素グラニュラー
薄膜と、Pt微粒子を含む白金族元素グラニュラー薄膜
とを積層させて積層体を形成する工程と、 前記積層体を形成する際、又は前記積層体を形成した後
に、前記積層体を所定温度に加熱して、前記遷移元素グ
ラニュラー薄膜及び白金族元素グラニュラー薄膜間で相
互拡散を生じさせ、Fe及びPtを合金化させることを
特徴とする、磁気記録媒体の製造方法。 - 【請求項2】 前記遷移元素グラニュラー薄膜の厚さが
1.0〜2.5nmであり、前記白金族元素グラニュラ
ー薄膜の厚さが1.0〜2.5nmであることを特徴と
する、請求項1に記載の磁気記録媒体の製造方法。 - 【請求項3】 前記遷移元素グラニュラー薄膜中におけ
る前記Fe微粒子の含有量が50〜80体積%であり、
前記白金族元素グラニュラー薄膜中における前記Pt微
粒子の含有量が50〜80体積%であることを特徴とす
る、請求項1又は2に記載の磁気記録媒体の製造方法。 - 【請求項4】 前記遷移元素グラニュラー薄膜中におけ
る前記Fe微粒子の平均直径が1.0nmであり、前記
白金族元素グラニュラー薄膜中における前記Pt微粒子
の平均直径が1.0nmであることを特徴とする、請求
項1〜3のいずれか一に記載の磁気記録媒体の製造方
法。 - 【請求項5】 前記積層体の加熱温度が350〜400
℃であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一
に記載の磁気記録媒体の製造方法。 - 【請求項6】 Fe微粒子を含む遷移元素グラニュラー
薄膜と、Pt薄膜とを積層させて積層体を形成する工程
と、 前記積層体を形成する際、又は前記積層体を形成した後
に、前記積層体を所定温度に加熱して、前記遷移元素グ
ラニュラー薄膜及び前記Pt薄膜間で相互拡散を生じさ
せ、Fe及びPtを合金化させることを特徴とする、磁
気記録媒体の製造方法。 - 【請求項7】 前記遷移元素グラニュラー薄膜の厚さが
2.0nmであり、前記Pt薄膜の厚さが1.0nmで
あることを特徴とする、請求項6に記載の磁気記録媒体
の製造方法。 - 【請求項8】 前記遷移元素グラニュラー薄膜中におけ
る前記Fe微粒子の含有量が50体積%であることを特
徴とする、請求項6又は7に記載の磁気記録媒体の製造
方法。 - 【請求項9】 前記遷移元素グラニュラー薄膜中におけ
る前記Fe微粒子の平均直径が5nmであることを特徴
とする、請求項6〜8のいずれか一に記載の磁気記録媒
体の製造方法。 - 【請求項10】 前記積層体の加熱温度が350〜40
0℃であることを特徴とする、請求項6〜9のいずれか
一に記載の磁気記録媒体の製造方法。 - 【請求項11】 Fe薄膜と、Pt微粒子を含む白金族
元素グラニュラー薄膜とを積層させて積層体を形成する
工程と、 前記積層体を形成する際、又は前記積層体を形成した後
に、前記積層体を所定温度に加熱して、前記Fe薄膜及
び前記白金族元素グラニュラー薄膜間で相互拡散を生じ
させ、Fe及びPtを合金化させることを特徴とする、
磁気記録媒体の製造方法。 - 【請求項12】 前記Fe薄膜の厚さが1.0〜2.5
nmであり、前記白金族元素グラニュラー薄膜の厚さが
1.0〜5nmであることを特徴とする、請求項11に
記載の磁気記録媒体の製造方法。 - 【請求項13】 前記白金族元素グラニュラー薄膜中に
おける前記Pt微粒子の含有量が50体積%であること
を特徴とする、請求項11又は12に記載の磁気記録媒
体の製造方法。 - 【請求項14】 前記白金族元素グラニュラー薄膜中に
おける前記Pt微粒子の平均直径が5nmであることを
特徴とする、請求項11〜13のいずれか一に記載の磁
気記録媒体の製造方法。 - 【請求項15】 前記積層体の加熱温度が350〜40
0℃であることを特徴とする、請求項22〜25のいず
れか一に記載の磁気記録媒体の製造方法。
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