JP3328277B2 - Lpsコアに対するモノクローナル抗体 - Google Patents

Lpsコアに対するモノクローナル抗体

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    • G01N2400/50Lipopolysaccharides; LPS

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はグラム陰性細菌によりもたらされる感染病の
予防、診断および処置に関し、より詳細にはグラム陰性
細菌膜のリポ多糖類(LPS;エンドトキシンとも呼ばれ
る)成分に対するモノクローナル抗体(MAb)を提供す
る。
腸内細菌は広範囲に存在するグラム陰性微生物の群で
あって、或る種の手術、抗癌化学療法もしくは免疫抑制
処置を受けた患者または各種の外傷、火傷もしくは傷を
受けた患者における重大かつしばしば致命的な感染をも
たらす。病気の程度は予備的、一時的および限られた細
菌症の症状から、その後の特に重大な低血圧を特徴とす
る重傷かつ生命に危機を及ぼすエンドトキセミアの症状
(敗血症ショックとも呼ばれる)に至る範囲である。
重傷のグラム陰性細菌症の約425,000例が米国にて毎
年発生し、約25%の全死亡率を伴う。これら感染の大多
数は最も一般的な病原菌である大腸菌(イー・コリ)、
次いでしばしばクレブシエラ・ニューモニアエ(Kebsie
lla pneumoniae)、シュードモナス・エアルギノサ(Ps
eudomonas aeruginosa)、プロテウス(Proteus)、エ
ンテロバクター(Enterobacter)およびセラチア(Serr
atia)に起因する。グラム陰性細菌は全て、主成分とし
てリポ多糖類(LPS)を含む特定種類の外膜を特徴とす
る。LPSは感染における重要な免疫学的および生理病理
学的役割を演じ、敗血症ショックの主たる原因である。
LPS成分は種類毎に変化するが、一般に3種の構造領
域:すなわち脂質部分が外膜の外層に存在する脂質A;オ
リゴ糖コア領域;およびO−特異性の外側領域で構成さ
れると第1図を参照して記載することができる。脂質A
はほぼ全ての腸内細菌において同じ基礎構造を有し、主
たるエンドトキシン決定子である。コア領域は細菌の属
内で高度の類似性を示す。これは一般に限られた数の糖
類で構成される。内側コア領域はヘプトースと2−ケト
−3−デオキシ−オクトネート(KDO)残基で構成され
るのに対し、外側コア領域はガラクトース、グルコース
もしくはN−アセチル−D−グルコサミン残基で構成さ
れ、これらは菌株に応じ種々変化する。たとえば種々異
なるイー・コリ菌株の外側コア構造R1〜R4を第2図に示
す。O−特異性の外側領域(O−特異性側鎖とも呼ばれ
る)は極めて可変性であり、種類に特徴的な反復オリゴ
糖単位で構成される。単一細胞の表面におけるLPS分子
は一定量のオリゴ糖単位を含まない。
O−特異性側鎖の存在は、野生型細菌の培養にスムー
ス特性を付与する。この理由で、野生型細菌は一般にO
−特異性側鎖を欠如したラフ突然変異体と対比してスム
ース細菌と称され、しばしばコア領域の1部およびその
培養物はラフの特性を示す。サルモネラからの種々異な
る種類のラフ突然変異体は記号Ra、Rb、Rc、RdおよびRe
により一般的に示される。第1図から見られるように、
これら全てのLPSは脂質A構造を含むのに対し、Ra突然
変異体は完全なコア領域を特徴とし、Rb突然変異体はN
−アセチル−D−グルコサミン残基の不存在を特徴と
し、Rc突然変異体はN−アセチル−D−グルコサミン残
基とガラクトース残基との不存在を特徴とし、Rd突然変
異体は外側コアを構成する残基の不存在を特徴とし、さ
らにRe突然変異体は脂質Aに結合した単一のKDO領域を
特徴とする。
LPSの毒性作用に対する処置は可変でないため、この
種の感染を予防し或いは抑制するための抗生物質療法に
対する代案もしくは追加処置として免疫学的方法に注目
が集中している。現在の免疫療法は、慣用のポリクロー
ナル抗血清および高免疫血清を投与して、たとえば細菌
細胞のオプソニン作用および食菌作用を増大させること
により或いはLPSの生物学的活性を中性化することによ
り、細菌の悪作用に対する患者の自然防御作用を促進す
ることを含む。しかしながら、抗血清の効果はたとえば
特定抗体の組成および力価など容易には基準化しえない
多数の因子に応じて変化する。
血清療法の限られた効能を解消するため、交差反応性
MAbを使用することが提案されている。交差反応性は、
水平および垂直として説明しうる2種類が存在する。垂
直交差反応性とは、MAbがO−特異性側鎖の長さとは無
関係に特定細菌株のほぼ全てのスムースLPS分子と反応
することを意味する。水平交差反応性とは、MAbが異な
るコア構造を有するLPSと反応することを意味する。こ
れが必要である理由は、細菌症が実験的に診断された直
後に数日間を要する病原体の確認を待つことなく治療を
開始せねばならないためである。
この種のMAbは、大抵の腸内細菌が共有するLPS構造に
位置する抗原決定子、すなわち脂質Aおよびコア領域を
識別せねばならない。これらは周知のケーラー・アンド
・ミルスタイン法によって得られ、この方法は特に一般
にネズミをLPSの内部抗原エピトープが抗体を生ぜしめ
るべく直ちに得られるようなイミュノゲンで免疫化する
ことからなっている。適するイミュノゲンは腸内細菌の
熱死滅したラフ突然変異体、たとえばイー・コリのJ5菌
株を包含する。精製されたLPSはイミュノゲンとして大
して適していない。
細菌症を予防し或いは処置するのに有用であると予想
されるMAbは交差反応性であるだけでなく、最も一般的
な毒性細菌により生ずる感染に対しクロス−保護性でな
ければならない。しかしながら、幾つかの科学文献、た
とえばポラック等、ジャーナル・インフェクシャス・デ
ィジーズ(1989)、第159(2)巻、第168頁には、上記
慣用のイミュノゲンに対し発生した大多数の抗体は交差
反応が貧弱であって残念ながら感染を予防しないことが
報告されている。MAbはしばしば、スムースでなく寧ろ
ラフのLPSを含む結合実験に基づき反応性であると記載
されており、これらMAbの保護性の欠如は、野生型のス
ムースLPSにおいて抗体が特異性であるエピトープが入
手しえず、コア領域もしくはO−特異性側鎖により妨げ
られるという事実に起因する。特に、LPS分子の脂質A
部分におけるエピトープを識別するMAbは一般に有効で
ない。
今回、LPS分子のコア領域におけるエピトープを識別
する共に垂直および水平の両交差反応性とクロス−保護
性を有するモノクローナル抗体は、改変および改良され
た免疫化およびスクリーニング過程によって得られるこ
とが判明した。この種のMAbは最初にネズミ型で得ら
れ、公知の組換DNA技術によりキメラ型(ネズミ可変領
域、ヒト一定領域)またはヒューマナイズ型(ネズミ高
可変領域、ヒト骨格および一定領域)に変換することが
できる。
したがって本発明は、LPS分子のコア領域におけるエ
ピトープを識別すると共に、異なるコア構造を有する少
なくとも2種の異なるグラム陰性細菌株により生ずるエ
ンドトキセミアに対しクロス−保護性であるモノクロー
ナル抗体を提供する。
好ましくはMAbは、イー・コリのRcコア構造に既に存
在すると共に完全コアにも存在するエピトープを識別す
る。
イー・コリにおいて、本発明のMAbは好ましくは全て
の一般的なスムース菌株分離物と反応し、好ましくは全
部で5種のコア型(R1、R2、R3、R4およびK12)のラフ
突然変位菌株とも反応する。好ましくは、MAbは種々異
なるサルモネラ菌株に対しても反応性である。
一般に単一種類のLPS(一般に特定種類のLPSを有する
熱死滅した細菌)をイミュノゲンとして使用する従来技
術に記載された免疫化法と対比し、本発明のMAbは免疫
化すべき動物を複数種類のLPS分子に露呈する免疫化法
により産生させることができる。これは、物理的に混合
した異なるLPS型のカクテルで免疫化するか或いは個々
に異なるLPS型で順次に免疫化して行なうことができ
る。両者の場合、精製LPS分子でなく熱死滅した細菌を
用いるのが好適である。他の可能なイミュノゲンは熱以
外の手段(たとえばホルムアルデヒド)により死滅させ
た細菌、および蛋白質キャリヤに結合したLPS分子を包
含する。
免疫化すべき動物は好ましくはネズミであって、Balb
−c種とすることができる。しかしながら、種々異なる
遺伝背景を有するネズミ、たとえばより広範な免疫反応
を示しうるニュージーランド・ブラックもしくはスイス
ウェブスター種のネズミを使用するのが好適である。イ
ミュノゲンは静脈内または好ましくはたとえば足裏に皮
下注射して投与することができる。
第1の好適方法においてはネズミを種々異なる熱死滅
した細菌の菌株、好ましくは完全コアを有するラフ菌株
の単一カクテル、たとえばRaイー・コリのR1、R2、R3お
よびR4菌株の混合物で免疫化する。或いは、異なっても
良い2種もしくはそれ以上のこの種のカクテルを異なる
場合に与えることもできる。たとえばイー・コリR2およ
びR3、並びにサルモネラ・ミネソタR60の混合物を注射
し、次いで1週間後にイー・コリR1、R4および018ラフ
菌株の混合物を与え、次いで2種の注射をさらに1週間
間隔で反復することができる。
第2の好適方法においては、ネズミを熱死滅した細菌
の多数の異なるラフ菌株で順次に免疫化し、1種のみの
菌株を各1回で投与する。たとえばネズミをシュードモ
ナスPAC605ラフ突然変異体で免疫化し、次いで1ケ月間
隔にてイー・コリR1、R2およびR3で免疫化することがで
きる。
細胞融合をネズミ骨髄腫細胞と免疫化された動物から
の脾細胞との間で行なう前に、好ましくは最初のスクリ
ーニング工程を行なって、免疫化動物における免疫反応
の強度および複数性を動物の血清を試験して評価する。
強力な免疫反応を示す動物をブースター免疫化にかけ
て、これら強力反応の再免疫化したネズミの脾細胞を細
胞融合に用いて慣用のケーラー・ミルスタイン技術によ
りハイブリドーマを作成する。好ましくはブースター免
疫化は、たとえ主たる免疫化を第2の好適方法(順次の
投与)により行ったとしても、異なるラフ型イー・コリ
菌株のカクテルによって行なう。
次いで、得られたハイブリドーマをこれらが産生する
抗体の交差反応性につき下記する標準ELISA法およびウ
エスタン・ブロット法によりスクリーニングする。従来
技術の方法と対比し、最初のスクリーニングは好ましく
は異なるスムース型およびラフ型LPSの一連の混合物を
用いて行ない、広範囲のLPS分子と反応するようなMAbを
選択する。このようにして、広範な交差反応性MAbを初
期のスクリーニング工程で既に同定することができる。
たとえば各ハイブリドーマ上澄液を、7種の異なるLPS
カクテルおよび比較を用いELISA分析にて反応性につき
次の方式で試験してスクリーニングすることができる: (1)スムース菌株:EcO4+06+016+018K (2)スムース菌株:EcO12+015+086 (3)ラフ完全コア:EcR1+R4 (4)ラフ完全コア:EcR2+EcR3+EcR12+Sm R60 (5)Rcコア:Ec J5+St878 (6)Rc/Rd/Reコア:Sm R5+Sm R7+Sm R4+Ec F51
5+Sm R595 (7)脂質A:Ec K12&Sm R595に由来 (8)陰性比較:BSA (Ec=イー・コリ、Sm=サルモネラ・ミネソタ、St=S.
チフィムリウム、BSA=牛血清アルブミン) 次いで、良好な交差反応性を有することが判明したMA
bにつきさらにスクリーニングして、交差反応性である
だけでなくクロス−保護性であるものを選択する。これ
は次のインビトロでのビオアッセイを用いて行なうこと
ができる。
ネズミ腹膜大食細胞によるLPS−誘発IL−6分泌の抑制 腫瘍壊死因子(TNF)、IL−1およびIL−6(インタ
ローフェロン−β2とも呼ばれる)を包含する数種のモ
ノキンは、グラム陰性敗血症およびその付随エンドトキ
セミアに関連する多くの病理生理学的イベントを媒介す
る。これらモノキンは、インビトロおよびインビボの両
者でLPSに応答して大食細胞により分泌される。保護性
の抗−LPS抗体は、次の分析で示されるように大食細胞
刺激を阻止する: ネズミ腹膜細胞は、蒸留水における0.34M蔗糖での腹
膜洗浄によって得られる。腹膜細胞を0.2mlの牛血清フ
リー媒体に5×105細胞/mlで接種し[IMDM−ATL、シュ
ライエルおよびティース、イミュノロジカル・メソッ
ズ、第II巻、アカデミック・プレス社(1981)、第263
頁]、次いで(i)LPS、たとえばイー・コリR1からのL
PS(0.05ng/ml);イー・コリR2(0.05ng/ml);イー・
コリR3(0.05ng/ml)およびイー・コリR4(0.05ng/ml)
の存在下または不存在下;並びに(ii)最終濃度が0.05
ng〜50μg/mlの範囲である精製された内生酵素フリー抗
体の存在下または不存在下で37℃にて4時間培養する。
上澄液を回収し、次いで上澄液中に存在するIL−6の量
をIL−6依存性ハイブリドーマ細胞ラインB13.29[アー
デン等、ヨーロピアン・ジャーナル・イミュノロジー、
1987、第17巻、第1911頁]を用いて次のように測定す
る: B13.29細胞を血清フリー媒体に2.5×104細胞/mlで接
種し、IL−6の不存在下および培養上澄液の存在下もし
くは不存在下で72時間培養する。培養物の1部(200μl
/穴1個)を平底面マイクロタイター板に分配する。上
澄液におけるIL−6濃度をIL−6の標準曲線に対し計算
する。
本明細書の目的で、MAbは上記分析にて5μg/mlの濃
度で試験した際に少なくとも50%のIL−6分泌の減少を
示せば所定のLPSに対し保護性であると見なされ、精製L
PSの濃度はラフLPSにつき0.05ng/mlであり、活性の低い
スムース型については相応に高い。MAbは、異なるコア
構造を有する少なくとも2種のLPSに対し保護性であれ
ばクロス−保護性である。好適なクロス−保護性MAb
は、異なる細菌種類からのLPSに対しクロス−保護性で
ある。
本発明の好適MAbはIgGアイソタイプである。
上記免疫化およびスクリーニング法を用い、異なる種
類の数種のLPSに対し交差反応すると共に実質的なクロ
ス−保護活性を示す多数の新規なネズミ抗−LPS抗体が
見出され、さらにこれらモノクローナル抗体から誘導さ
れると共に同じ特性を有する他のLPS結合性分子を作成
しうることが見出された。何故なら、これらは結合特異
性を決定する領域、すなわち高可変領域を共有するから
である。特に、本発明による4種の好適ネズミモノクロ
ーナル抗体を以下WN1 222−5(アイソタイプIgG2
a)、WN1 58−9(IgG2b)、HI 61−2(IgG1)およ
びSZ27 19.16.07(IgG2a)と称する。これらのうち、
最初の2種が特に好適である。
天然の免疫グロブリンもしくは抗体は、2個の同一重
鎖と2個の同一軽鎖とで構成されて各上側アームの末端
に抗原結合性部位を有する一般にY字型の分子からなっ
ている。残余の構造(特にYの幹部)は、免疫グロブリ
ンに関連したイフェクタ機能を媒介する。種類IgGの抗
体の一般的構造を第3A図に図示する。重鎖および軽鎖の
両者は可変ドメインと一定部分とからなっている。抗原
結合部位は軽鎖の可変ドメイン(VL)と連携した重鎖の
可変ドメイン(VH)で構成される。重鎖および軽鎖の可
変ドメインは、第3B図に示した同じ一般的構造を有す
る。
より詳細には、抗体の抗原結合特性は、高可変(hype
rvariable)領域もしくは相補的決定領域(CDR)と呼ば
れる重鎖および軽鎖の可変ドメインにおける3種の特定
領域によって実質的に決定される。第3B図に示したよう
に、これら3種の高可変領域は4種の骨格領域(FR)と
交互に存在し、その配列は相対的に保持されて結合には
直接関与しない。CDRはループを形成すると共に、主と
してβ−シート編成を有する骨格領域により近接保持さ
れる。重鎖のCDRは関連する軽鎖のCDRと一緒に抗体分子
の2種の抗原結合部位のそれぞれを実質的に構成する。
何がFRもしくはCDR領域を構成するかに関する決定は
一般に、同じ動物で生じた多数の抗体のアミノ酸配列を
比較して行なわれる。CDRおよびFR領域を同定する一般
的規則を第I表に示す。
さらに、結合エネルギーに対し軽鎖可変ドメインによ
ってもたらされる寄与は、関連重鎖可変ドメインによる
ものと対比して低いことが最近判明し、さらに分離した
重鎖可変ドメインはそれ自身の抗原結合活性を有するこ
とも見出された。現在では一般に単一ドメイン抗体と称
するこの種の分子は、関連VLドメインの不存在下でも抗
原結合部位を有すると見なすことができる。
上記に鑑み本発明は、配列内に高可変領域hCDR1、hCD
R2およびhCDR3を含む少なくとも1つのドメインからな
る少なくとも1個の抗原結合部位を有するLPS結合性分
子およびその直接的均等物を提供し(ドメインh222−5
およびh58−9)、前記hCDR1はアミノ酸配列Asp Tyr
Tyr Met Thrを有し;前記hCDR2はアミノ酸配列Leu I
le Arg Asn W Arg Asn Gly Asp Thr Ala Gl
u Tyr Ser Ala Ser Val X(ここでWはLysもし
くはTyrであり、XはLysもしくはArgである)を有し;
前記hCDR3はアミノ酸配列Gln Gly Arg Gly Tyr Th
r Leu Asp Tyrを有する。
WがLysであり、XがLysである高可変領域hCDR2(h22
2−5)またはWがTyrでありかつXがArgである高可変
領域(h58−9)が好適である。WがLysであり、WがLy
sである高可変領域hCDR2がより好適である。
本発明の第1面において、LPS結合性分子は単一ドメ
インからなる抗原結合部位を含む。
本発明の第2面において、LPS結合性分子は: (a)上記の高可変領域hCDR I、hCDR2およびhCDR3を配
列内に含む第1ドメインと、 (b)高可変領域1CDR I、1CDR2および1CDR3を配列内に
含む第2ドメイン(ドメイン1222−5および158−9[1
225−5もしくは158−9は軽鎖225−5もしくは軽鎖58
−9を示す])と からなる少なくとも1個の抗原結合部位を含み、前記1C
DR1はアミノ酸配列Arg Ala Y Z Asn Ile Asn
Ile Trp Leu Ser(ここでYはSerもしくはArgであ
り、ZはGlnもしくはLeuである)を有し; 前記1CDR2はアミノ酸配列Lys Ala Ser Asn Leu Hi
s Thrを有し; 前記1CDR3はアミノ酸配列Leu Gln Gly Gln Ser Ty
r Pro Arg Thrを有する。さらにその直接的均等物を
も含む。
YがSerであり、ZがGlnである高可変領域1CDR1(122
2−5)またはYがArgであり、ZがLeuである高可変領
域(158−9)が好適である。YがSerであり、ZがGln
である高可変領域1CDR1がより好適である。
特記しない限り以下ポリペプチド鎖は全てN−末端で
開始すると共にC−末端にて終了するアミノ酸配列を有
するものとして記載する。
抗原結合部位が第1および第2の両ドメインを含む場
合、これらは同じポリペプチド分子に位置することがで
き、或いは好ましくは各ドメインは異なる連鎖に存在し
てもよく、第1ドメインは免疫グロブリン重鎖もしくは
その断片の1部であり、第2ドメインは免疫グロブリン
軽鎖もしくはその断片の1部である。
「LPS結合性分子」と言う用語は、LPSに結合しうる任
意の分子を意味する。結合反応は、たとえば精製LPSも
しくは熱処理細菌を用いるELISAまたは精製LPSを用いる
ウエスタン・ブロットのような標準法(定性分析)によ
って示すことができ、無関係の原料(たとえば牛血清ア
ルブミン(BSA))の抗原を用いる陰性比較試験と対比
する。上記分析の完全な説明につき下記に示す。
1. ELISAにおける精製LPSに対する結合の検出 マイクロ測定板(平底面;マイクロ試験III可撓性分
析板;ベクトン・ディキンソン社、ファルコン3912)を
被覆用緩衝液(ジエチレンバルビツール酸−Na塩 30m
M、酢酸ナトリウム 30mM、NaCl 116mM;pH4.5)におけ
る2μg/mlの精製LPSで被覆する。50μlのLPS溶液を各
穴に分配する。無関係の蛋白(BSA、PBS中2%(pH7.
2)/0.02%ナトリウムアジド)を用いて非特異性結合を
決定する。これらプレートを37℃にて1時間培養し、次
いで加湿室内で4℃にて1晩培養する。プレートを洗浄
溶液、すなわち燐酸塩緩衝塩水(PBS)、pH7.2と0.05%
v/vのツイーン20と0.02%のナトリウムアジドとで4回
洗浄する。プレートを250μl/穴1個のPBS中2%BSA/ナ
トリウムアジド0.02%により室温にて3時間ブロックす
る。これらプレートを再び洗浄する。
抗体溶液をPBS/BSA2%/ナトリウムアジド0.02%中で
種々の希釈率、たとえば1μg/ml、100ng/ml、10ng/ml
および1ng/mlで作成する。50μlのこれら溶液を予備被
覆されたプレートの穴に分配する。培養を室温にて1晩
行なう。4回の洗浄後、穴1個当り50μlの正確な種類
の特異性を有するビオチニル化された親和性の精製ヤギ
抗−ネズミIgGもしくはIgM、たとえばWN I 222−5に
ついては抗−ミズミIgG2aおよびWN1 58−9については
抗−ネズミ−IgG2bまたは各種のWN1 222−5(huIgM)
しくはWN1 222−5(huIgG1)につては抗−ヒトIgG1もし
くはIgM(PBS2%BSAにおける最終希釈率1/10,000:サウ
ザン・バイオテクロノジー・アソシエーツ社)を添加す
る。培養を室温にて4時間行なう。4回洗浄した後、穴
1個当り50μlのストレプトアビジンアルカリホスホフ
ァターゼ結合体(ジャクソン・イミュノ・リサーチ・ラ
ボラトリース社;最終希釈率PBS中1/10,000、2%BSA)
を添加し、培養を室温にて1時間行なう。4回洗浄した
後、穴1個当り100μlのジエタノールアミン緩衝液
(ジエタノールアミン1M、MgCl2・6H2O 0.5mM、pH9.
8)にて1mg/mlに希釈されたパラニトロフェノールホス
フェート(PNPP)を添加する。1時間の後、テイターテ
・マルチスカン・ELISAリーダー(MCC/340、フローラブ
ス社)を用いて405nmにて吸光度を測定する。
有利には、用いる精製LPSをスムース完全コア、Rbも
しくはRc LPSから選択する。スムースLPSの例はイー・
コリ 0111B4(ジフコ社)、イー・コリ 0127B8(ジフ
コ社)、イー・コリ 0128B12(ジフコ社)、サルモネ
ラ・チフィムリウムBOag0:4,5、12(SH 4809)(ビオ
−カルブ社)から抽出されたLPSである。適する完全コ
アLPS、Rb LPSおよびRc LPSはそれぞれS.ミネソタ
(リスト社)およびS.チフィムリウムSL684(シグマ
社)から得られる。
第II A、II B、II CおよびII D表は、それぞれグラム
陰性細菌の異なる菌株から精製されたLPSに対する抗体W
N1 222−5、WN1 58−9、H1 61−2およびSZ27 1
9.16.07の結合を表として示す。
2. 熱死滅細菌に対する結合の検出 予備被覆したプレートを上記1に記載したと同様に、
精製LPSでなく熱死滅細菌(0.5×108細胞/ml)を用いて
作成する。結合反応を上記1に記載したように試験する
と共に検出する。
有利には、細菌はスムース野生型細菌もしくはラフR
a、RbもしくはRc突然変異体である。
第III A、III B、III CおよびIII D表は、各グラム陰
性菌株の熱死滅細菌に対する抗体WN1 222−5、WN1 5
8−9、H1 61−2およびSZ27 19.16.07の結合をそれ
ぞれ表として示す。
第II表および第III表に示した細菌は最も一般的な臨
床分離菌である。細菌および/または対応LPSは市販さ
れており、或いはI.ポクストン博士、エジンバラ大学、
細菌学部、スコットランドまたはH.ブレード博士、フォ
ルシュンクスインスチチュート・ボルステル、ボルステ
ル、西ドイツ国から要求に応じ入手できる。
第II表および第III表から見られるように、本発明の
抗体により識別するのに要する最小コア構造はRcであ
る。
3. ウエスタン・ブロットを用いるLPSに対する結合の
検出 10μlの1mg/mlにおけるLPS溶液を、1%(w/v)のデ
オキシコリン酸ナトリウム(DOC)と20%(w/v)のグリ
セリンと0.001%のブロモフェノールブルーとを含有す
る同容積の0.1Mトリス−HCl緩衝液(pH6.8)と混合し、
次いで音波処理する。作成した試料を電気泳動ゲル(4
%積層ゲル;14%操作ゲル)に充填する。用いる電気泳
動系は改変レムリ系(DOC−PAGE;コロム等、ケミカル・
ファーマスーチカル・ブレチン(1988)、第36巻、第12
18頁)であって、ミニ・プロテアンIIジュアル・スラブ
・セル装置(ビオラド・ラボラトリース社)を用いる。
これら試料を、指示薬が分離ゲル中に侵入するまで18mA
の電流で操作する。次いで電流を25mAまで増大させる。
ゲルのブロッチングを、気孔寸法0.45μmのニトロセ
ルロース膜(ビオラド・ラボラトリース社)および移動
電気泳動セル(ミニ・トランスブロット・電気泳動セル
装置、ビオラド・ラボラトリース社)を用い60Vにて20
分間行なう。ブロットをトリス緩衝塩水(TBS:20nMトリ
ス−HCl、0.1mM NaCl;pH7.5)1%BSAに室温にて1時
間浸漬する。免疫ブロットを、TTBS(TBS、0.05%ツイ
ーン20)1%BSAにおける0.1μg/mlの抗体調製物を用い
室温にて2時間にわたり展開させる。
ブロットをTTBSで2回洗浄し、さらに45分間にわたり
室温にてビオチニル化ヤギ抗−ネズミIgG2aもしくはIgG
2b抗体(サウザン・バイオテクノロジー・アソシエーツ
社)と共にTTBS/1%BSAにおける1/10,000の最終希釈率
で培養する。2回洗浄した後、TTBS/BSA 1%にて1/1
0,000の希釈率で用いるストレプトアビジンアルカリホ
スファターゼ結合体(ジャクソン・イミュノ・リサーチ
・ラボラリトース社)を添加する。培養を室温にて45分
間行なう。3回の洗浄後、BCIP/NBTアルカリホスファタ
ーゼ発色溶液を製造業者(ビオラド・ラボラトリース
社)により指示されたように添加する。並行して、ゲル
を40%エタノールと5%酢酸とを含有する溶液で1晩温
置して固定させ、ツサイおよびフラッシュの方法[アニ
ュアル・バイオケミストリー(1982)、第119巻、第115
頁]にしたがって銀染色する。
この分析にて、本発明の抗体はスムース細菌またはラ
フ突然変異体のいずれかから抽出されたLPSに対し結合
反応を示す。WN1 222−5、WN1 58−9、H1 61−2
およびSZ27 19.16.07に関する特定の実験を第4A、4B、
4Cおよび4D図にそれぞれ示す。スムース細菌から抽出さ
れたLPS内容物を電気泳動により、O−特異性側鎖の寸
法に応じ、異なる分子量を有するLPS分子に対応したバ
ンドに分離させる。これらLPS分子は、O−特異性側鎖
を持たないLPS分子から側鎖中に40個もしくはそれ以上
の単位を有するLPS分子に至る範囲である。本発明の抗
体はラフ反復単位と反応し、さらにO−側鎖反復単位を
有するこれら全てのLPS分子と反応する。このことは、
本発明のLPS結合性分子が特異性であるエピトープがO
−特異性側鎖により妨げられないことを示す。したがっ
て、スムース細菌のLPS分子の大部分は本発明のLPS結合
性分子を反応することができる。
抗原結合性分子の例は免疫グロブリン(Ig)分子、た
とえばB−細胞もしくはハイブリドーマにより産生され
る抗体およびキメラもしくはヒューマナイズ抗体もしく
はその断片、たとえばF(ab′)およびFab断片、並
びに単一鎖もしくは単一ドメイン抗体を包含する。免疫
グロブリン分子は異なるアイソタイプとすることがで
き、たとえばIgG、IgM、IgAもしくはIgE抗体であり、そ
のうちIgGが好適である。
単一鎖抗体は、一般に10〜30個のアミノ酸(好ましく
は15〜25個のアミノ酸)よりなるペプチドリンカにより
共有結合したIg分子の抗体重鎖および軽鎖の可変ドメイ
ンで構成される。したがって、この種の構造は重鎖およ
び軽鎖の一定部分を含まず、小さいペプチドスペーサは
全一定部分よりも抗原性が低いと思われる。「キメラ抗
体」という用語は、重鎖もしくは軽鎖またはその両者の
一定領域がヒト由来である一方、重鎖および軽鎖の両者
の可変ドメインが非ヒト(たとえばネズミ)由来である
抗体を意味する。「ヒューマナイズ抗体」という用語
は、高可変領域が非ヒト(たとえばネズミ)由来である
一方、免疫グロブリン分子の他の全ての部分、すなわち
可変ドメインの一定領域および高度に保持された骨格領
域がヒト由来である抗体を意味する。
高可変領域は任意の種類の骨格領域、好ましくはネズ
ミもしくはヒト由来の骨格領域と結合することができ
る。適する骨格領域は、文献[「免疫学的興味のある蛋
白の配列」、E.A.カバト等、USデパートメント・オブ・
ヘルス・アンド・ヒューマン・サービス、パブリック・
ヘルス・サービス、ナショナル・インスチチュート・オ
ブ・ヘルス]に記載されている。しかしながら、好適な
骨格領域はWN1 222−5またはWN1 58−9の領域であ
って、WN1 222−5の領域が最も好適である。
配列同定(Sequence Identifier)No.1はWN1 222−
5における重鎖可変ドメインの完全アミノ酸配列を示
し、このドメインはN−末端からの配列において上記し
たようなアミノ酸配列を有する高可変領域hCDR1、hCDR2
およびhCDR3が分散した骨格領域hFDR1、hFDR2、hFDR3お
よびhFDR4で構成される。WN1 222−5のhCDR2におい
て、WはLysを示し、XもLysを示す。配列同定No.2はWN
1 58−9における重鎖可変ドメインの完全アミノ酸配
列を示し、このドメインはN−末端からの配列において
同様に上記したアミノ酸配列を有する高可変領域hCDR
1、hCDR2およびhCDR3が分散した骨格領域hFR1r、hFR
2r、hFr3rおよびhFR4rで構成される。WN1 58−9のhCD
R2において、WはTyrを示し、XはArgを示す。FRの後の
記号rは、記号のないアミノ酸配列とほぼ同一のアミノ
酸配列を示す。記号を有する配列は、記号のない配列と
対比して少なくとも1個の置換アミノ酸を含む。
配列同定No.3はWN1 222−5における軽鎖可変ドメイ
ンの完全アミノ酸配列を示し、このドメインは上記した
ようなアミノ酸配列を有する高可変領域1CDR1、1CDR2お
よび1CDR3が分散した骨格領域1FR1、1FR2、1FR3および1
FR4の配列で構成される。WN1 222−5の1CDR1におい
て、YはSerを示し、ZはGlnを示す。配列同定No.4はWN
1 58−9における軽鎖可変ドメインの完全アミノ酸配
列を示し、これは上記したと同様なアミノ酸配列を有す
る高可変領域1CDR1、1CDR2および1CDR3が分散した骨格
領域1FR1r、1FR2r、1FR3rおよび1FR4rの配列で構成され
る。WN1 58−9の1CDR1においてYはArgを示し、ZはL
euを示す。
好適な重鎖骨格はSeq.Id.No.1に示したようなhFR1、h
FR2、hFR3およびhFR4であり、好適な軽鎖骨格はSeq.Id.
No.3に示したような1FR1、1FR2、1FR3および1FR4であ
る。
したがって本発明は、さらにSeq.Id.No.1またはNo.2
に示したと実質的に同じアミノ酸配列を有するドメイン
(位置1におけるアミノ酸から出発すると共に位置120
におけるアミノ酸で終了する)からなる或いは上記第1
ドメインとSeq.Id.No.3またはNo.4に示したと実質的に
同一のアミノ酸配列(位置1におけるアミノ酸から出発
し、位置107におけるアミノ酸で終了する)を有する第
2ドメインとからなる少なくとも1個の抗原結合部位を
含むLPS結合性分子を提供する。
毒性抗原に対し発生するモノクローナル抗体は必然的
に非ヒト系、たとえばネズミにて生ずる。この直接的な
結果として、ヒトに投与した際にハイブリドーマにより
産生される異種抗体は異種免疫グロブリンの一定部分に
より本質的に媒介される望ましくない免疫反応を示す。
これは、明らかにこの種の抗体を長期間にわたり投与し
えないので抗体の使用を制限する。したがって、ヒトに
投与した際に恐らく実質的な同種反応を示すと思われる
単一本鎖抗体またはキメラもしくはヒューマナイズモノ
クローナル抗体を使用するのが特に好適である。
上記に鑑み、本発明の一層好適なLPS結合性分子は、
少なくとも: (a)(i)配列内にSeq.Id.No.1もしくはNo.2に示さ
れた高可変領域hCDR1、hCDR2およびhCDR3を含む可変ド
メインおよび (ii)ヒト重鎖の一定部分もしくはその断片 からなる1つの免疫グロブリン重鎖もしくはその断片
と、 (b)(i)配列内にSeq.Id.No.3もしくはNo.4に示し
た高可変領域1CDR1、1CDR2および1CDR3を含む可変ドメ
イン、および (ii)ヒト軽鎖の一定部分もしくはその断片 からなる1つの免疫グロブリン軽鎖もしくはその断片と
で構成されるキメラ抗−LPS抗体、およびその直接的な
均等物から選択される。
或いは本発明のLPS結合性分子は、 (a)配列内にSeq.Id.No.1もしくはNo.2に示した高可
変領域hCDR1、hCDR2およびhCDR3を含む第1ドメイン
と、 (b)配列内にSeq.Id.No.3もしくはNo.4に示した高可
変領域1CDR1、1CDR2および1CDR3を含む第2ドメイン
と、 (c)第1ドメインのN−末端および第2ドメインのC
−末端に対し或いは第1ドメインのC−末端および第2
ドメインのN−末端に対し結合したペフチドリンカーと からなる抗原結合部位を含む単一鎖結合性分子、および
その直接的均等物から選択することができる。
周知のように、1種もしくは数種のアミノ酸の欠失、
付加もしくは置換のようなアミノ酸配列における僅かな
変化も、実質的に同一の性質を有する元蛋白の同型をも
たらしうる。たとえば「その直接的均等物」という用語
は、 (i)全体としての高可変領域がSeq.Id.No.1もしくはN
o.2に示した高可変領域hCDR1、hCDR2およびhCDR3と少な
くとも80%相同、好ましくは少なくとも90%相同、より
好ましくは少なくとも95%相同であり、かつ (ii)分子Xと同一の骨格領域を有するがSeq.Id.No.1
もしくはNo.2に示したと同一の高可変領域hCDR1、hCDR2
およびhCDR3を有する比較分子とほぼ同程度にLPS結合し
うる 単一ドメインLPS結合性分子(分子X)、または (i)全体としての高可変領域がSeq.Id.No.1、No.2、N
o.3およびNo.4に示した高可変領域hCDR1、hCDR2、hCDR
3、1CDR1、1CDR2および1CDR3に対し少なくとも80%相
同、好ましくは90%相同、より好ましくは少なくとも95
%相同であり、かつ (ii)分子X′と同一の骨格領域および一定部分を有す
るがSeq.Id.No.1、No.2、No.3およびNo.4に示したと同
一の高可変領域hCDR1、hCDR2、hCDR3、1CDR1、1CDR2お
よび1CDR3を有する比較分子とほぼ同程度にLPSに結合し
うる 結合部位1個当り少なくとも2個のドメインを有するLP
S結合性分子(分子X′)のいずれかを意味する。
1個のLPS結合性分子は、2個の分子が異なるLPS分子
(たとえばイー・コリJ5から、およびサルモネラRa60か
らのLPS)に対する競合ELISA結合分析において互いに効
果的に競合することが示されれば、或いは2個の分子の
結合親和性がそれぞれの場合100以下、好ましくは10以
下のファクターで互いに相違すれば、ほぼ同程度にLPS
に対し結合すると考えることができる。
最も好ましくはキメラ抗−LPS抗体は、少なくとも: (a)Seq.Id.No.1に示したと実質的に同じアミノ酸配
列(位置1のアミノ酸から出発すると共に位置120のア
ミノ酸で終了する)を有する可変ドメインとヒト重鎖の
一定部分とからなる1つの重鎖;および (b)Seq.Id.No.3に示したと実質的に同じアミノ酸配
列(位置1のアミノ酸から出発すると共に位置107のア
ミノ酸で終了する)を有する可変ドメインとヒト軽鎖の
一定部分とからなる1つの軽鎖 で構成される。
ヒト重鎖の一定部分はγ、γ、γ、γ、μ、
α、α、δもしくはε型、好ましくはγ型、より好
ましくはγ型としうるのに対し、ヒト軽鎖の一定部分
はκもしくはλ型、好ましくはκ型とすることができ
る。これら全ての一定部分のアミノ酸配列はカバト等
(上記)に示されている。
本発明のLPS結合性分子の結合体(たとえば酵素もし
くは毒素結合体)も本発明の範囲に包含され、さらに放
射性同位元素もしくは蛍光標識で標識されたLPS結合性
分子も含まれる。
本発明のLPS結合性分子は、組換DNA技術により産生さ
せることができる。この点に関し、結合性分子をコード
する1種もしくはそれ以上のDNA分子を作成し、適する
制御配列の下に置き、次いで発現に適する宿主生物に移
行させねばならない。
したがって極めて一般的に、 (i)本発明の単一ドメインLPS結合性分子、本発明の
単一鎖LPS結合性分子、本発明のLPS結合性分子の重鎖も
しくは軽鎖またはその断片をコードするDNA分子、並び
に (ii)組換手段により本発明のLPS結合性分子を産生さ
せるための本発明によるDNA分子の使用 が提供される。
従来技術にしたがい、当業者はここに示した情報(す
なわち高可変領域のアミノ酸配列およびこれらをコード
するDNA配列)が与えられれば、本発明のDNA分子を合成
することができる。可変ドメイン遺伝子を作成する方法
はたとえばEPA 239 400号に記載されており、簡単に
要約すれば次の通りである:何らかの特異性を有するMA
bの可変ドメインをコードする遺伝子をクローン化させ
る。骨格領域および高可変領域をコードするDNAセグメ
ントを決定すると共に、高可変領域をコードするDNAセ
グメントを除去して、骨格領域をコードするDNAセグメ
ントを接合部にて適する制限部位と融合させる。Seq.I
d.No.1、No.2、No.3もしくはNo.4に示した配列にしたが
い、DNA合成により二本鎖合成CDRカセットを作成する。
これらカセットに付着性末端を与えて、骨格の結合部位
にて接合しうるようにする。免疫グロブリン可変ドメイ
ンをコードするDNAを得る方法を第5図に示す。
さらに、本発明のMAbをコードするDNA構成物を得るに
は生産性ハイブリドーマ細胞ラインからmRNAに到達する
必要はない。たとえばPCT出願WO 90/07861号は、遺伝
子のヌクレオチド配列に関する上記情報のみを示せば組
換DNA技術によるMAbの産生につき充分な指針を与える。
この方法は多数のオリゴヌクレオチドの合成、PCR法に
よるその拡大、および所望のDNA配列を与えるためのそ
の処理を含む。
適するプロモータと重鎖および軽鎖一定部分をコード
する遺伝子とからなる発現ベクターは一般的に入手でき
る。たとえば本発明のDNA分子が作成されれば、これを
適する発現ベクターに便利に移行させることができる。
単一鎖抗体をコードするDNA分子も、たとえばWO 88/16
49号に記載されたような標準法により作成することがで
きる。
上記に鑑み、ハイブリドーマにより自然に分泌される
ネズミMAbは好適種類のMAbでないため、WN1 222−5も
しくはWN1 58−9を産生するハイブリドーマにつき寄
託されていないが本出願はこの発明を当業者により実施
しうるよう充分明瞭かつ完全に開示していると考える。
本発明の特定具体例において、LPS結合性分子を産生
させる組換手段は下記する第1および第2DNA構成物を包
含する。
第1DNA構成物は重鎖もしくはその断片をコードすると
共に、 (a)交互の骨格領域とSeq.Id.No.1もしくはNo.2に示
したアミノ酸配列のhCDR1、hCDR2およびhCDR3を配列内
に有する高可変領域とからなる可変ドメインをコードす
る第1部分(この第1部分は可変ドメインの第1アミノ
酸をコードするコドンから始まりかつ可変ドメインの最
終アミノ酸をコードするコドンで終了する)、および (b)重鎖の一定部分の第1アミノ酸をコードするコド
ンで開始すると共に一定部分もしくはその断片の最終ア
ミノ酸をコードするコドンに続くナンセンスコドンで終
了する重鎖一定部分もしくはその断片をコードする第2
部分 で構成される。
好ましくは、この第1部分は、位置1におけるアミノ
酸で開始すると共に位置120のアミノ酸で終了するSeq.I
d.No.1もしくはNo.2に示したアミノ酸配列と実質的に同
一のアミノ酸配列を有する可変ドメインをコードする。
より好ましくは第1部分は、位置1におけるヌクレオチ
ドで開始すると共に位置361のヌクレオチドで終了する
するSeq.Id.No.1もしくはNo.2に示したヌクレオチド配
列を有する。さらに好ましくは第2部分はヒト重鎖の一
定部分、より好ましくはヒトγ1鎖の一定部分をコード
する。この第2部分はゲノム由来のDN断片(イントロン
を含む)またはcDNA断片(イントロンを含まない)とす
ることができる。配列同定No.1の配列が配列同定No.2の
配列よりも好適である。
第2DNA構成物は軽鎖もしくはその断片をコードすると
共に、 (a)交互の骨格領域とアミノ酸配列がSeq.Id.No.3も
しくはNo.4に示された1CDR1、1CDR2および1CDR3を配列
内に有する高可変領域とからなる可変ドメインをコード
する第1部分(この第1部分は可変ドメインの第1アミ
ノ酸をコードするコドンで開始すると共に可変ドメイン
の最終アミノ酸をコードするコドンで終了する)、およ
び (b)軽鎖の一定部分の第1アミノ酸をコードするコド
ンで開始すると共に一定部分もしくはその断片の最終ア
ミノ酸をコードするコドンに続くナンセンスコドンで終
了する軽鎖一定部分もしくはその断片をコードする第2
部分 で構成される。
好ましくは、この第1部分は、位置1におけるアミノ
酸で開始すると共に位置107のアミノ酸で終了するSeq.I
d.No.3もしくはNo.4に示したアミノ酸配列と実質的に同
一のアミノ酸配列を有する可変ドメインをコードする。
より好ましくは第1部分は、位置1のヌクレオチドで開
始すると共に位置336のヌクレオチドで終了するSeq.Id.
No.3もしくはNo4に示したヌクレオチド配列を有する。
さらに好ましくは、第2部分はヒト軽鎖の一定部分、よ
り好ましくはヒトκ鎖の一定部分をコードする。
第1および第2DNA構成物において、第1および第2部
分は好ましくはイントロンによって分離される。第1部
分と第2部分との間に位置するイントロンには、好まし
くはエンハンサが挿入される。この遺伝子要素(これは
転写されるが翻訳されない)の存在が第2部分の効率的
な転写に必要である。より好ましくは、第1および第2D
NA構成物は重鎖遺伝子のエンハンサを含む。
第1もしくは第2DNA構成物は有利には、第1部分の上
流に位置すると共にリーダーペプチドをコードする第3
部分を含む。このペプチドは宿主生物による連鎖の分泌
に必要であり、これら連鎖は宿主生物により発現され、
次いで除去される。好ましくは、第1DNA構成物の第3部
分は重鎖のリーダーペプチドをコードする。さらに、好
ましくは第2DNA構成物の第3部分は軽鎖のリーダーペプ
チドをコードする。適するリーダーペプチドはカバト等
(上記)に示されている。Ig分子の重鎖および軽鎖をコ
ードする遺伝子の構造を第3A図に示す。
各DNA構成物は適する制御配列の制御下に置かれ、特
に適するプロモータの制御下に置かれる。DNA構成物が
発現のため移される宿主生物に適する限り、任意の種類
のプロモータを使用することができる。しかしながら哺
乳動物細胞にて発現を生ぜしめる場合は、免疫グロブリ
ン遺伝子のプロモータを使用するのが特に好適である。
所望の抗体は細胞培養物またはトランスジェニック動
物で産生させることができる。適するトランスジェニッ
ク動物は、適する制御配列下に置かれた第1および第2D
NA構成物を、妊娠した卵子に微小注入し、このように作
成した卵子を適する仮想妊娠の雌に移しかつ所望の抗体
を発現する子孫を選択することを含む標準法にしたがっ
て得ることができる。
抗体鎖を細胞培養物で産生させる場合、有利にはこれ
らDNA構成物を一緒に或いは別々に発現ベクターに挿入
し、後者が好適である。より好ましくは、これらは2種
の相違するが互いに適合性の発現ベクターにて別々に挿
入する。
したがって本発明はさらに、上記DNA構成物の少なく
とも一種を含む原核性もしくは真核性細胞ラインにて複
製しうる発現ベクターを提供する。
次の段階は、適する宿主生物への発現ベクターまたは
DNA構成物を有するベクターの移行である。DNA構成物を
2種の発現ベクターに別々に挿入する場合、これらは別
々に移行させることができ、すなわち一方の種類のベク
ターを細胞1個当り或いは同時に移行させ、後者の可能
性が好適である。適する宿主生物は細菌、酵母または哺
乳動物細胞ラインとすることができ、哺乳動物が好適で
ある。より好ましくは、哺乳動物細胞ラインはリンパ球
由来、たとえば骨髄腫、ハイブリドーマもしくは通常の
死滅化B−細胞であるが、内生抗体重鎖もしくは軽鎖を
発現しない。
さらに、宿主生物は細胞1個当り多数のベクターのコ
ピーを有することが好ましい。宿主生物が哺乳動物細胞
ラインであれば、この所望の目的は標準法にしたがいコ
ピーの個数を増大させて到達することができる。増大法
は一般に抗生物質に対する耐性増加につき選択すること
からなり、この耐性は発現ベクターによりコードされ
る。
本発明の他面においては多重鎖LPS結合性分子の産生
方法も提供され、この方法は(i)本発明の第1および
第2DNA構成物で形質転換された生物を培養し、(ii)こ
の培養物から活性LPS結合性分子を回収することからな
っている。
或いは、重鎖および軽鎖を別々に回収すると共にイン
ビトロ・リフォールディングの後に活性結合分子に再構
成することもできる。再構成法は当業界で周知されてい
る。これら方法の例は特にEPA 120 674号またはEPA
125 023号に開示されている。
したがって、この方法はさらに、 (i)本発明の第1DNA構成物で形質転換される第1生物
を培養すると共に前記重鎖もしくはその断片を培養物か
ら回収し、 (ii)本発明の第2DNA構成物で形質転換される第2生物
を培養すると共に前記軽鎖もしくはその断片を培養物か
ら回収し、 (iii)上記(i)で得られた重鎖もしくはその断片と
上記(ii)で得られた軽鎖もしくはその断片とからイン
ビトロにて活性LPS結合性分子を再構成する ことからなっている。
同様に、単一鎖もしくは単一ドメインのLPS結合性分
子の製造方法も提供され、この方法は(i)それぞれ本
発明の単一鎖もしくは単一ドメインのLPS結合性分子を
コードするDNA構成物で形質転換される生物を培養する
と共に、(ii)前記分子を培養物から回収することから
なっている。
本発明の方法においては、DNA構成物を発現ベクター
中に挿入することが最も好ましい。
本発明のLPS結合性分子は、上記インビトロIL−6分
析および次のインビボのビオアッセイの両者で示される
ようにグラム陰性エンドトキセミアのLPSに対し極めて
良好な保護活性を示す。
ウサギ発熱物質モデル ウサギを秤量すると共に拘置箱に入れる。APT75(自
動発熱物質試験プロセッサ)からのプローブを各ウサギ
の直腸に挿入する。各ウサギの体温をプローブ挿入の5
分間後から最初の95分間にわたり15分間毎に監視して、
基礎/初期温度を確認する(基礎体温は最後の3回の測
定値の平均であり、これらが0.3゜の変動範囲よりも大
であれば試験を開始しない)。
次いでウサギに耳静脈からLPS結合性分子を注射し、
次いで30分間〜2時間後に同じ耳静脈にLPSを注射す
る。異なるイー・コリおよびサルモネラ(たとえばサル
モネラ・アボルツス・エクイ)からのLPSも使用するこ
とができる。適するLPS結合性分子の量は、分子の種類
に応じて決定すべきである。たとえばWN1 222−5は体
重1kg当り1〜5mgにて投与される。注射するため、この
抗体を発熱物質フリーの塩水で1mg/mlにて作成し、LPS
を用いられるLPSに応じ体重1kg当り10〜100ngにて注射
する。
比較動物にはLPSのみ或いは抗体のみを与える。これ
らウサギを注射から出発して300分間を越えない時間に
わたり15分間間隔で監視する。
抑制%は次のように測定される: ここで、ΔT=温度上昇 この分析にて本発明のLPS結合性分子は、陰性比較(L
PSのみ)と対比し温度上昇を顕著に減少させる。LPSの
種類に応じ、抑制%は50%より相当高いレベルに達す
る。保護性MAbは、このインビボ分析にて1〜5mg/kgの
抗体投与量にて10〜100ng/kgのLPS投与してから240分間
後に発熱の少なくとも30%抑制を与えるものとして規定
することができる。
したがって本発明は、 (i)ヒトにおけるグラム陰性エンドトキセミアを予防
もしくは処置するための本発明によるLPS結合性分子の
使用、 (ii)本発明によるLPS結合性分子の有効量を処置を必
要とする患者に投与することからなるヒトにおけるグラ
ム陰性エンドトキセミアの予防もしくは処置方法、 (iii)本発明のLPS結合性分子と医薬上許容しうるキャ
リヤもしくは希釈剤とからなるヒトにおけるグラム陰性
細菌の感染を予防もしくは処置するための医薬粗製物 を提供する。
これら説明において、適する投与量はたとえば用いる
べき本発明の特定分子、宿主、投与方式および処置する
症状の性質および程度に応じて変化することは勿論であ
る。しかしながら、治療用途においては一般にたとえば
2日毎に或いは1週間に2回の反復間隔にて患者の危険
性に応じ体重1kg当り約0.1〜約15mgの投与量で投与して
満足しうる結果が得られることが示される。本発明の分
子は便利には非経口的、たとえば一般に静脈内でたとえ
ば腕静脈または他の抹消静脈に投与される。典型的に
は、予防処置は本発明による分子を体重1kg当り約20μ
g〜約5mgの投与量にて1回投与することからなってい
る。
本発明の医薬組成物は常法で作成することができる。
本発明による組成物は好ましくは凍結乾燥型で提供され
る。直ちに投与するには、これを適する水性キャリヤ、
たとえば注射用の無菌水または無菌緩衝生理食塩水に溶
解させる。ボルス注射でなく輸液により投与するため多
量の溶液を作成することが望ましいと思われれば、ヒト
血清アルブミンまたは患者自身のヘパリン処理された血
液もしくは他の糖安定剤を処方の時点で食塩水に混入す
るのが有利である。過剰のこの種の生理的に不活性な蛋
白の存在は、輸液と共に使用する容器およびチューブの
壁面に対する吸着によるモノクローナル抗体の損失を防
止する。アルブミンを使用する場合、適する濃度は塩水
溶液に対し0.5〜4.5重量%である。
未標識または好ましくは放射性同位元素もしくは蛍光
性マーカで標識された本発明のLPS結合性分子を診断目
的に使用して、グラム陰性細菌感染の性質、位置および
程度を決定したり或いは水、食品、生物液などにおける
LPSもしくはグラム陰性細菌汚染の存在を分析的に検出
することもできる。たとえば本発明の標識されたLPS結
合性分子は、外科剔出または他の処置に関する局部感染
位置を想定するのに有用である。さらに本発明のLPS結
合性分子を固相の支持体材料に付着させて、生物液(た
とえば血清)からLPS分子を除去するための親和性クロ
マトグラフィー精製系の固相を形成することもできる。
図面の簡単な説明 第1図は各種のRa−Reラフ突然変位体種類を示すサル
モネラLPS分子の詳細な構造を示し、この図面においてA
be=アベクオース、Ac=アセチル、Ara=4−アミノ−
4−デオキシ−L−アラビノース、Etn=エタノールア
ミン、FA=ヒドロキシ脂肪酸、Gal=D−ガラクトー
ス、Glc=D−グルコース、GlcN=D−グルコサミン、G
lcNAc=N−アセチル−d−グルコサミン、Hep=ヘプト
ース、KDO=2−ケト−3−デオキシオクトン酸、Man=
マンノース、P=ホスフェート、Rha=L−ラムノー
ス、点線=不完全置換である。
第2図は種々異なるイー・コリ菌株の外側コア構造R
1、R2、R3、R4およびK12を示し、第1図と同じ記号を使
用する。
第3A図はIgG分子、並びにそれぞれ(1)および
(2)として示した重鎖および軽鎖をコードする遺伝子
の構造を示す図面である。第3B図は骨格領域(FR)およ
び高可変領域(CDR)に対する重鎖もしくは軽鎖の可変
ドメインの配置を示す。
第4A図は、ウエスタン・ブロットにより決定される8
種の異なるイー・コリ菌株から得られた異なるLPS分子
に対するモノクローナル抗体WN1 222−5の結合能力を
示し、この図面はゲルのスポットを示す。菌株について
は第II表および第III表に詳細に説明し、レーン番号は
次のことを示す:St=標準、1=イー・コリ 0111B4;2
=イー・コリ 086;3=イー・コリ 018K-;4=イー・コ
リ 016;5=イー・コリ 015;6=イー・コリ 012;7=
イー・コリ 06;および8=イー・コリ 04。
第4B図は、ウエスタン・ブロットにより決定される8
種の異なる細菌株から得られた異なるLPS分子に対するW
N1 58−9の結合能力を示し、この図面はゲルのスポッ
トを示す。レーン番号は次のことを示す:St=標準、1
=S.ミネソタ野生型;2=イー・コリ 018;3=イー・コ
リ 016;4=イー・コリ 015:5=イー・コリ 012;6=
イー・コリ 06;7=イー・コリ 04;および8=イー・
コリ 02。
第4C図は、ウエスタン・ブロットにより決定される8
種の異なる細菌株から得られた異なるLPS分子に対するH
1 61−2の結合能力を示し、この図面はゲルのスポッ
トを示す。レーン番号は次のことを示す:St=標準、1
=S.ミネソタ野生型;2=イー・コリ 018K-;3=イー・
コリ 04;4=イー・コリ 06;5=イー・コリ 012;6=
イー・コリ 015;7=イー・コリ 016;および8=イー
・コリ 086。
第4D図は、ウエスタン・ブロットにより決定される8
種の異なる細菌株から得られた異なるLPS分子に対するS
Z27 19.16.07の結合能力を示し、この図面はゲルのス
ポットを示す。レーン番号は次のことを示す:St=標
準、1=イー・コリ 04;2=イー・コリ 016;3=イー
・コリ 018K-;4=K235;5=R1B;6=R2B;7=R3B;および
8=R4B。
第5図は、互いに融合した4個の骨格領域を有するベ
クターへのCDRカセットの挿入によりCDR置換体を作成す
るための手順を示す。
第6Aおよび6B図は親発現ベクターpSV−2ネオおよびp
SV−2DHFRを示す。両プラスミドは、pBR322およびSV40
のアンピシリン耐性遺伝子(ampR)と複製オリジンとを
含む(pBR322 oriおよびSV40 or)。pSV−2ネオはネ
オマイシン遺伝子(ネオ)およびヒトγ一定部分
(hu Cγ)をコードする遺伝子の存在を特徴とする
のに対し、pSV−2 DHFRはジヒドロホレートレダクタ
ーゼ(DHFR)遺伝子(メトトレキセート耐性)およびヒ
トκ一定部分(hu Cκ)をコードする遺伝子が挿入さ
れている。キメラ重鎖もしくは軽鎖を発現する最終ベク
ターはそれぞれ、pSV2−ネオ中へリーダーペプチド
(L)をコードするDNA断片およびWN1 222−5重鎖の
可変ドメイン(VDJ4)をネズミ重鎖エンハンサと共に挿
入することにより、或いはpSV2−DHFR中へリーダーペプ
チド(L)をコードするDNA断片およびWN1 222−5軽
鎖の可変ドメイン(VJ1)をネズミ重鎖エンハンサと共
に挿入することにより得られる。
第7図はクローン化ベクターpブルースクリプトII
SK-およびpブルースクリプト SK+(ストラタジーン)
の図面である。
以下、実施例により本発明をさらに説明する。
実施例1:ネズミモノクローナル抗体WN1 222−5の作成 (a)免疫化法 ニュージーランド黒色ネズミを、0.1mlにおける108
の熱死滅細菌で静脈内免疫化した。4回の注射を次のよ
うに行なった: 第1週 EcR2+EcR3+SmR60 第2週 EcR1+EcR4+EcO18ラフ菌株 第3週 EcR2+EcR3+SmR60 第4週 EcR1+EcR4+EcO18ラフ菌株 抗体反応を尾の出血試料で監視し、ネズミをその強力
な複数反応特性に基づいて促進(boosting)につき試験
した。
1ケ月後、1日離して6種の異なる菌株(108個の熱
死滅細菌)のカクテルによる2回の注射を行ない、第1
回の注射は静脈内、第2回の注射は腹腔内に行なった。
(b)融合 促進後の4日目に脾細胞を剔出し、標準法を用いて非
分泌性ネズミB細胞リンパ球PAI−O細胞ラインと融合
させた。成長するハイブリドーマを含有した穴部からの
上澄液を、上記の異なるスムースおよびラフLPSのカク
テルを用いてスクリーニングし、交差反応性MAbを産生
するハイブリドーマをクローン化した。
得られたクローンの1種はWN1 222−5であってIgG2
akアイソタイプのネズミMAbを分泌した。WN1 222−5
MAbをWN1 222−5クローンのインビトロ発酵の後に
集めた培養上澄液から精製すると共に、洗剤での処理に
より発熱物質フリーにした。
WN1 222−5の反応性パターンを第II AおよびIII A
表に示す。
実施例2:ネズミモノクローナル抗体WN1 58−9の作成 WN1 58−9は、実施例1に記載した融合から得られ
る他のクローンである。その反応性パターンを第II Bお
よびIII B表に示す。
実施例3:ネズミモノクローナル抗体H1 61−2の作成 Balb/cネズミをEcK12、EcR2およびEcR3のカクテルに
より静脈内で免疫化した(108個の熱死滅細菌、1週間
の間隔で4回の注射)。抗体反応を尾の出血試料で監視
し、ネズミをその強力な複数反応特性に基づいて促進に
つき選択した。
1ケ月後、1日離して3種の異なる菌株(108個の熱
死滅細菌)による2回の注射を行なった。第1回の注射
は静脈内とし、第2回の注射は腹腔内とした。4日目
に、脾細胞を標準法によりPAI−O細胞ラインと融合さ
せた。
種々異なるラフLPSの次のカクテルを用いて主たるス
クリーニングを行なった: (1)完全コア:EcR2、EcR3、EcK12 (2)完全コア:EcR1、EcR4、SmR60 (3)Rb2 :SmR345 (4)Rc :EcJ4、St878、SmR5 (5)Rd :SmR7、SmR4 (6)Re :EcK12、StSL1102、StSL1181、SmR595 (7)脂質A :EcK12、SmR595 (8)陰性比較:BSA 交差反応性MAbを産生するハイブリドーマをクローン
化させ、得られたクローンの1種はH1 61−2であって
IgG1kアイソタイプのネズミMAbを分泌する。H1 61−2
MAbを培養上澄液から精製し、これは第II CおよびIII
C表に示す反応性パターンを与えた。
実施例4:ネズミモノクローナル抗体SZ 27 19.16.07の
作成 Balb/c雌ネズミを0.1mlにおける108個の熱死滅細菌に
より6日間(0日目、1日目、2日目、7日目、8日目
および9日目)のそれぞれにつき静脈内で免疫化した。
各イミュノゲンを開始する間の28日間隔にて異なるイミ
ュノゲンを用いた。使用したイミュノゲンは次の通りで
ある: 第1回 6回の注射 P.エアルギノーサPAC−605 第2回 〃 〃 EcR1 第3回 〃 〃 EcR2 第4回 〃 〃 EcR3 1群につき5匹のネズミに同一の免疫化を施した。抗
体反応を次の菌株からの精製LPS抗原に対し尾の出血試
料で監視した: S.チフィムリウム Ra、Rb、Rc、RdおよびRe S.ミネソタ 脂質A イー・コリ R1、C61、K12、Re(菌株D31m
4)および脂質A(D31m4から) P.エアルギノーサ C605標識した抗原に対する強力
な抗体反応が4種の異なる細菌により周期的に免疫化し
た後に発現し、ネズミをその強力な複数反応特性に基づ
いて促進につき選択した。
最後の免疫化が完了してから6週間の後、選択したネ
ズミをそれぞれイー・コリR1、R2、R3、R4およびK12の
2×108個の熱死滅細菌のカクテルで静脈内促進させ
た。脾臓を3日後に剔出して融合させた。
融合は、標準法を用いてNS−O細胞ラインに対し行な
った。
2種のLPSカクテルを用い、主たるスクリーニングを
行なった: (1)S.ミネソタ Ra+Rc+Re (2)イー・コリ C62+K12+Re 260種のハイブリドーマ上澄液をスクリーニングし、
両カクテルに対し強力な反応を示す20種をさらに成長さ
せるべく選択した。次いで、これらをクローン化につき
選択する前に11種の異なるLPS抗原につき第2回のスク
リーニングにかけた。これらは次の通りである: S.チフィムリウム Ra、Rb、Rc、RdおよびRe S.ミネソタ 脂質A イー・コリ R1、K12、Re、脂質A P.エアルギノーサ C605 SZ27 19を含む多数のハイブリドーマは次の反応パタ
ーンを示した: 強力:S.チフィムリウムRa;イー・コリR1 弱 :S.チフィムリウムRb、Rc; P.エアルギノーサ 602 陰性:S.チフィムリウムRd、Re; イー・コリ脂質A、K12、Re サブクローン化の後、クローンSZ27 19.16.07を分離
した。これはIgG2akアイソタイプのネズミMAbを産生し
た。
この抗体の反応パターンを第II DおよびIII D表に示
す。
実施例5:ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)によるWN1 222
−5もしくはWN1 58−9重鎖可変領域のクローン化お
よびキメラ遺伝子の作成 クローン化工程No.1 重鎖のアミノ末端配列はGlu−Val−Lys−Leu−Val−G
lu−Ser−Glyであると決定された。これに基づき、予想
されるリーダー配列および上記アミノ酸配列の末端をコ
ードするmRNAに相補的な上流プライマを、そのヌクレオ
チド配列を次のようになるよう作成した: ネズミγ2a一定部分の断片をコードするmRNAに相補的
な下流プライマも、そのヌクレオチド配列が5′ TCCA
GGTCAAGGTCACTG 3′となるよう作成した。
これら上流および下流のプライマーを一緒に使用し
て、WN1 222−5 mRNA作成からのWN1 222−5重鎖の
可変領域をコードするDNA断片を拡大させた。拡大したD
NA断片を次いで配列決定し、そのV、DおよびJセグメ
ントを決定した。
クローン化工程No.2 ヌクレオチド配列5′ GGAGACGGTGACCGAGGTT 3′
を有するJセグメントおよびBstE IIに相補的な他の下
流プライマーを作成した。
BstE II制限部位を導入するため、天然に存在する元D
NA配列を僅かに改変させた。
クローン化工程No.1で既に使用したJ−特異性の下流
プライマーと上流プライマーとを使用して、WN1 222−
5 cDNA作成からのWN1 222−5重鎖の可変領域をコー
ドするDNA断片を拡大させた。WN1 58−9の拡大は、WN
1 222−5の拡大と同様に行なった。拡大したDNA断片
をさらにSal IおよびBstE IIで切断すると共に、同じ酵
素で処理された重鎖カセットにクローン化させた。
重鎖カセットは次のように作成する: RFT2抗体[ハインリッヒ等、ジャーナル・オブ・イミ
ュノロジー(1989)、第143巻、第3589頁]の重鎖をコ
ードする遺伝子のプロモータとリーダー配列とからなる
2.3kbのEcoR I−Sal I DNA断片をクローン化ベクター
pブルースクリプトII SK-(ストラタジーン)のポリ
リンカー領域にクローン化させる。この挿入から下流に
て、0.4kbのBstE II−BamH I DNA断片はJセグメント
を含み、遺伝子の主イントロンの開始部は抗−サイトメ
ガロスウィルス抗体をコードする[ニューワーク等、ジ
ャーナル・クリニカル・インベスチゲーション(198
8)、第81巻、第1511頁]。
次いでEcoR I−BamH I断片を、ヒト重鎖エンハンサ
(Eμ)とヒトγ1一定部分をコードする配列とを有す
るpSV2−ネオ−Eμ−hCγ1[ハインリッヒ等、上記]
に移す。
実施例6:RCRによるWN1 222−5もしくはWN1 58−9軽
鎖可変領域のクローン化およびキメラ遺伝子の作成 実施例5のクローン化工程No.1およびNo.2を、次のプ
ライマーを用いて反復した: 上流プライマー: κ一定部分に特異性の下流プライマー: Jセグメントに特異性の下流プライマー: 拡大したDNA断片をさらにMlu IおよびHind IIIで切断
すると共に、同じ酵素で処理された軽鎖カセットにクロ
ーン化させた。WN1 222−5およびWN1 58−9を同様
に処理した。
軽鎖カセットは次のように作成した:RFT2抗体[ハイ
ンリッヒ等、上記]の軽鎖をコードする遺伝子のプロモ
ータとリーダー配列とからなる1.3kbのEcoR I−Mlu I
DNA断片を、クローン化ベクターpブルースクリプトII
SK-(ストラタジーン)のポリリンカー領域にクロー
ン化させた。この挿入から下流で、RFT2の軽鎖をコード
する遺伝子のJセグメントと主イントロンの開始部とか
らなる0.4kbのHind III−Zba I DNA断片をクローン化
させた。
次いで、EcoR I−Xba I断片を、次のように作成したp
SV2−DHFR−Eu−hμCκに移した: ネズミ重鎖エンハンサ[ハインリッヒ等、上記]をコ
ードする1.1kbのXba I−Xba I断片を、ヒトκ一定部分
をコードするSph I−Hind III断片と共にファージM13
mp18[ベーリンガー・マンハイム社]にサブクローン化
させた。突然変異により制限部位を破壊した後、ネズミ
重鎖エンハンサ(Eμ)とヒトκ一定部分(hμCκ)
との配列からなる充填したEcoR I−Hind III断片を、pS
V2−DHFRの充填EcoR I−BamH I部位にクローン化させ
た。
実施例7:WN1 222−5もしくはWN1 58−9キメラ抗体
の発現 実施例5および6で得られた発現ベクターを、ビオラ
ド・ラボラトリース社からの遺伝子パルサー装置を用い
エレクトロポレーションによりネズミ骨髄腫細胞ライン
SP2/O(ATCC CRL 1581)に同時移行させた。この技術
は、安定な形質転換体を高頻度で形成することが知られ
る。SP2/O細胞ラインは内生重鎖および軽鎖を産生せ
ず、0.8mg/Lの濃度のゲンタマイシン(G 418)に対し
敏感である。
SP2/O細胞を通常の増殖培地(RPM I+10%FCS+5×1
0-5β−メルカプトエタノール)にて増殖させ、対数増
殖期で収穫すると共にエレクトロポレーション緩衝液
(ビオラド社)で洗浄した。細胞濃度を2×107細胞/ml
に調整した。0.8mlの細胞懸濁物に15〜20μgの各プラ
スミドを添加した。この混合物を氷上に置き、10分間静
置させた。次いで細胞を電気パルス(280ボルト;25μ
F)にかけ、再び15分間静置させた。細胞を通常の増殖
培地に移し、CO2培養器にて37℃で培養した。
3日間の培養の後、G 418耐性につき選択を開始し
た。細胞を、1.4mg/mlのG 418を含有する新たな培地
に再懸濁させた。培養物は、G 418の存在下における1
0〜14日間の培養の後に増殖細胞を与えた。2週間の培
養の後、融合培養物の上澄液をサンドイッチ型ELISA
(抗−ヒトκ−軽鎖/上澄液/抗−ヒトIgGアルカリホ
スファターゼ結合体)におけるヒトIgG発現につき試験
した。
この試験は、完全抗体分子が全ての培養物にて50〜50
0ng/mlの範囲の種々の濃度で分泌されることを示した。
DHFR遺伝子が拡大し、したがって多量の所望の抗体を
分泌する細胞を選択するため、メトトレキセート(MT
X)耐性に関する2種の選択法を下記するように行なっ
た。この目的でG 418耐性細胞保存物をそれぞれ分割
し、手順A(2もしくは2.5のファクターによるMTX増
加)または手順B(5のファクタによるMTXの増加)に
したがい拡大を進行させた。
各拡大工程は、細胞を1.4mg/mlのG 418および選択
濃度のMTXが補充された通常の増殖培地に2×105細胞/m
lの密度にて接種することからなっている。72時間の培
養の後、細胞と上澄液とを分離した。抗体分泌をELISA
または蛋白Aカラムを用いるHPLCにより監視した。
保存物の大部分は、所定のMTX濃度にて最大の特異性
抗体産生に達した。最も良好に産生する保存物を希釈の
制限によってクローン化させた。次いで、抗体を蛋白A
親和性カラムでの溶出により培養上澄液から精製した。
配列同定No.1 主題:WN1 222−5抗体の免疫グロブリン重鎖可変ドメ
イン 配列型:ヌクレオチド配列およびその対応アミノ酸配列 長さ:361ヌクレオチド 原料:ネズミハイブリドーマ アミノ酸配列の特徴: hFR1:a.a. 1〜30 hCDR1:a.a. 31〜35 hFR2:a.a. 36〜49 hCDR2:a.a. 50〜67 hFR3:a.a. 68〜100 hCDR3:a.a.101〜109 hFR4:a.a.110〜120 配列同定No.2 主題:WN1 58−9抗体の免疫グロブリン重鎖可変ドメイ
ン 配列型:ヌクレオチド配列およびその対応アミノ酸配列 長さ:361ヌクレオチド 原料:ネズミハイブリドーマ アミノ酸配列の特徴: hFR1r:a.a. 1〜30 hCDR1:a.a. 31〜35 hFR2r:a.a. 36〜49 hCDR2:a.a. 50〜67 hFR3r:a.a. 68〜100 hCDR3:a.a.101〜109 hFR4 :a.a.110〜120 配列同定No.3 主題:WN1 222−5抗体の免疫グロブリン軽鎖可変ドメ
イン 配列型:ヌクレオチド配列およびその対応アミノ酸配列 長さ:321ヌクレオチド 原料:ネズミハイブリドーマ アミノ酸配列の特徴: 1FR1:a.a. 1〜23 1CDR1:a.a. 24〜34 1FR2:a.a. 35〜49 1CDR2:a.a. 50〜56 1FR3:a.a. 57〜88 1CDR3:a.a. 89〜97 1FR4:a.a. 98〜107 DNAおよびAA配列 軽鎖: 配列同定No.4 主題:WN1 58−9抗体の免疫グロブリン軽鎖可変ドメイ
ン 配列型:ヌクレオチド配列およびその対応アミノ酸配列 長さ:361ヌクレオチド 原料:ネズミハイブリドーマ アミノ酸配列の特徴: 1FR1r:a.a. 1〜23 1CDR1:a.a. 24〜34 1FR2r:a.a. 35〜49 1CDR2:a.a. 50〜56 1FR3r:a.a. 57〜88 1CDR3:a.a. 89〜97 1FR4 :a.a. 98〜107
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C12N 15/02 G01N 33/569 F G01N 33/53 33/577 B 33/569 C12N 15/00 C 33/577 5/00 B (72)発明者 ディ パドヴァ、 フランコ スイス国 ツェーハー−4127 ビルスフ ェルデン ヴァルテンベルクシュトラッ セ 52 (72)発明者 バークリー、 ジョージ ロビン イギリス国 イーエイチ22 3イーエル ミッドロスィアン ダルケイス エス クバンク ボニーリッグ ロード 30 (72)発明者 ポクストン、 イアン レイマンド イギリス国 イーエイチ22 3エルユー ミッドロスィアン ダルケイス ニュ ーバットル アビー クレスント 217 (56)参考文献 特開 平1−137993(JP,A) 特表 昭60−501242(JP,A) The Journal of In fectious Disease, 162(1990)p.1087− (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C12P 21/08 A61K 39/02 C07K 2/00 C07K 14/00 ZNA C12N 5/10 C12N 15/02 G01N 33/53 G01N 33/569 G01N 33/577 BIOSIS(DIALOG) MEDLINE(STN)

Claims (35)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】LPS分子のコア領域のみにおけるエピトー
    プを識別し、スムース型ラフ型の両方の単離菌株と反応
    すると共に、異なるコア構造を有する少なくとも2種の
    異なるグラム陰性細菌株によって生じたエンドトキセミ
    アに対しクロス−保護性であり、ヒト由来の一定領域と
    ヒトもしくは非ヒト由来の可変骨格領域と非ヒト由来の
    高可変領域とを有することを特徴とするモノクローナル
    抗体。
  2. 【請求項2】イー・コリのRcコア構造に完全に存在し、
    さらに完全コアにも存在するエピトープを識別する請求
    の範囲第1項に記載のモノクローナル抗体。
  3. 【請求項3】高可変領域がネズミ由来である請求の範囲
    第1項または第2項に記載のモノクローナル抗体。
  4. 【請求項4】IgGアイソタイプである請求の範囲第1〜
    3項のいずれかに記載のモノクローナル抗体。
  5. 【請求項5】請求の範囲第1〜4項のいずれかに記載の
    モノクローナル抗体を産出するハイブリドーマ細胞ライ
    ン。
  6. 【請求項6】(a)動物を複数タイプのLPS分子で免疫
    化し、 (b)この動物からの脾細胞を不死化細胞ラインと融合
    させてハイブリドーマを産生させ、 (c)ハイブリドーマをスクリーニングして交差反応性
    抗体を産生するものを選択し、 (d)さらにハイブリドーマをスクリーニングして保護
    性抗体を産生するものを選択し、 (e)選択されたハイブリドーマを成長させると共に産
    生した抗体を分離する ことを特徴とする請求の範囲第1〜4項のいずれかに記
    載のモノクローナル抗体の産生方法。
  7. 【請求項7】動物を熱死滅したグラム陰性細菌の種々異
    なるラフ株のカクテルで免疫化する請求の範囲第6項に
    記載の方法。
  8. 【請求項8】動物を熱死滅したグラム陰性細菌の多数の
    異なるラフ株で順次に免疫化し、1回には1種のみの菌
    株を請求の範囲第6項に記載の方法。
  9. 【請求項9】(a')最初のスクリーニングを免疫化され
    た動物の血清につき行って、その免疫反応の強度および
    複数制を試験し、強度の反応を有する動物を選択し、こ
    れら動物にその脾細胞を除去する前にブースター免疫化
    を与える 追加工程を含む請求の範囲第6〜8項のいずれかに記載
    の方法。
  10. 【請求項10】スクリーニング段階(c)を、種々異な
    るスムースおよびラフのLPSの一連の混合物を用いるELI
    SA分析にて行う請求の範囲第6〜9項のいずれかに記載
    の方法。
  11. 【請求項11】配列内に高可変性領域hCDR I、hCDR2お
    よびhCDR3を含む少なくとも1つのドメインからなる少
    なくとも1個の抗原結合部位を含み、前記hCDR Iがアミ
    ノ酸配列Asp Tyr Tyr Met Thrを有し、前記hCDR2が
    アミノ酸配列Leu Ile Arg Asn W Arg Asn Gly
    Asp Thr Ala Glu Tyr Ser Ala Ser Val X
    (ここでWがLysもしくはTyrであり、XがLysもしくはA
    rgである)を有し;前記hCDR3がアミノ酸配列 Gln Gl
    y Arg Gly Tyr Thr Leu Asp Tyrを有する ことを特徴とするLPS結合性分子またはその直接的均等
    物。
  12. 【請求項12】ネズミもしくはヒト重鎖骨格領域と結合
    して分離重鎖可変ドメインを形成した高可変領域hCDR
    I、hCDR2およびhCDR3を配列内に含む請求の範囲第11項
    に記載の単一ドメイン抗体。
  13. 【請求項13】(a)請求の範囲第11項に記載の高可変
    領域hCDR I、hCDR2およびhCDR3を配列内に含む第1ドメ
    インと、 (b)高可変領域1CDR I、1CDR2および1CDR3を配列内に
    含む第2ドメインと からなり、前記1CDR Iがアミノ酸配列 Arg Ala Y
    Z Asn Ile Asn Ile Trp Leu Ser(ここでYはS
    erもしくはArgであり、ZはGlnもしくはLeuである)を
    有し; 前記1CDR2がアミノ酸配列 Lys Ala Ser Asn Leu
    His Thrを有し;前記1CDR3がアミノ酸配列 Leu Gln
    Gly Gln Ser Tyr Pro Arg Thrを有する 少なくとも1個の抗原結合部位を含む請求の範囲第11項
    に記載のLPS結合性分子およびその直接的均等物。
  14. 【請求項14】高可変領域がネズミもしくはヒト骨格領
    域と結合した請求の範囲第13項に記載のLPS結合性分
    子。
  15. 【請求項15】第1および第2ドメイン単一の共通ペプ
    チド鎖の部分である請求の範囲第13項または第14項に記
    載のLPS結合性分子。
  16. 【請求項16】第1および第2ドメインがそれぞれIg重
    鎖可変ドメインおよびIg軽鎖可変ドメインであって、10
    〜30個のアミノ酸よりなるペプチドリンカにより共有結
    合される請求の範囲第15項に記載の単一鎖抗体。
  17. 【請求項17】第1ドメインが少なくともIg分子の断片
    の重鎖の部分であり、第2ドメインが少なくともIg分子
    の断片の軽鎖の部分である請求の範囲第13項または第14
    項に記載のLPS結合性分子。
  18. 【請求項18】完全Ig分子である請求の範囲第17項に記
    載のLPS結合性分子。
  19. 【請求項19】IgGアイソタイプである請求の範囲第18
    項に記載のIg分子。
  20. 【請求項20】ネズミIg分子である請求の範囲第18項ま
    たは第19項に記載のIg分子。
  21. 【請求項21】可変ドメインがネズミであり、一定ドメ
    インがヒトである請求の範囲第18項または第19項に記載
    のIg分子。
  22. 【請求項22】骨格領域および一定ドメインがヒトであ
    る請求の範囲第18項または第19項に記載のIg分子。
  23. 【請求項23】重鎖ドメインがSeq.Id.No.1またはSeq.I
    d.No.2に示した配列と実質的に同一のアミノ酸配列を有
    し、軽鎖可変ドメインがSeq.Id.No.3またはSeq.Id.No.4
    に示した配列と実質的に同じアミノ酸配列を有する請求
    の範囲第20項または第21項に記載のIg分子。
  24. 【請求項24】重鎖一定ドメインがヒトγ型であり、
    軽鎖一定ドメインがヒトκ型である請求の範囲第21項に
    属する第23項に記載のIg分子。
  25. 【請求項25】請求の範囲第11項に記載の高可変領域hC
    DR I、hCDR2およびhCDR3を配列内に含むアミノ酸配列を
    コードするDNA構成物。
  26. 【請求項26】重鎖もしくはその断片をコードし、かつ (a)交互に骨格と高可変領域とからなり、前記高可変
    領域が配列内にhCDR I、hCDR2およびhCDR3を有し、その
    アミノ酸配列が請求の範囲第11項に記載された可変ドメ
    インをコードする第1部分(この第1部分は可変ドメイ
    ンの第1アミノ酸をコードするコドンで開始すると共に
    可変ドメインの最終アミノ酸をコードするコドンで終了
    する)と、 (b)重鎖一定部分もしくはその断片をコードし、重鎖
    の一定部分の第1アミノ酸をコードするコドンで開始す
    ると共に一定部分もしくはその断片の最終アミノ酸をコ
    ードするコドンに続くナンセンスコドンで終了する第2
    位部分と からなるDNA構成物。
  27. 【請求項27】第1部分がSeq.Id.No.1またはSeq.Id.N
    o.2に示したアミノ酸配列と実質的に同一のアミノ酸配
    列を有する可変ドメインをコードし、第2部分がヒトγ
    鎖の一定部分をコードする請求の範囲第26項に記載の
    DNA構成物。
  28. 【請求項28】請求の範囲第13項に記載の高可変領域1C
    DR I、1CDR2および1CDR3を配列内に含むアミノ酸配列を
    コードするDNA構成物。
  29. 【請求項29】軽鎖もしくはその断片をコードし、かつ (a)交互に骨格と高可変領域とからなり、前記高可変
    領域が配列内にhCDR I、hCDR2およびhCDR3を有し、その
    アミノ酸配列がSeq.Id.No.3もしくはSeq.Id.No.4に示さ
    れた可変ドメインをコードする第1部分(この第1部分
    は可変ドメインの第1アミノ酸をコードするコドンで開
    始すると共に可変ドメインの最終アミノ酸をコードする
    コドンで終了する)と、 (b)軽鎖一定部分もしくはその断片をコードし、軽鎖
    の一定部分の第1アミノ酸をコードするコドンで開始す
    ると共に一定部分もしくはその断片の最終アミノ酸をコ
    ードするコドンに続くナンセンスコドンで終了する第2
    位部分と からなるDNA構成物。
  30. 【請求項30】第1部分がSeq.Id.No.3もしくはSeq.Id.
    No.4に示したアミノ酸配列と実質的に同一のアミノ酸配
    列を有する可変ドメインをコードし、第2部分がヒトκ
    鎖の一定部分をコードする請求の範囲第29項に記載のDN
    A構成物。
  31. 【請求項31】適するプロモーターと作用連携した請求
    の範囲第25〜30項のいずれかに記載のDNA構成物を含む
    発現ベクター。
  32. 【請求項32】請求の範囲第31項に記載のベクターで形
    質転換された宿主細胞。
  33. 【請求項33】請求の範囲第32項に記載の宿主細胞を培
    養すると共に、発現した蛋白を分離することを特徴とす
    る請求の範囲第11〜24項のいずれかに記載のLPS結合性
    分子の製造方法。
  34. 【請求項34】医薬として使用するための請求の範囲第
    11〜24項のいずれかに記載のLPS結合性物質。
  35. 【請求項35】医薬上許容しうる希釈剤もしくはキャリ
    ヤと組合わせて請求の範囲第11〜24項のいずれかに記載
    のLPS結合性分子を含むエンドトキセミア用医薬組成
    物。
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