JP3328077B2 - 海上構造物基礎の鋼部材の腐蝕防止用マット - Google Patents
海上構造物基礎の鋼部材の腐蝕防止用マットInfo
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Description
構造物の外周部にコンクリートによる被覆を施して、鋼
板の腐蝕防止処理を行うとともに、捨石マウンドと海上
構造物の底部との間での摩擦係数を高めるために、底部
の鋼板に対してアスファルトマットを取り付けて建造さ
れたハイブリッドケーソン等の海上構造物に関し、特
に、底部の鋼板の周囲の部分がアスファルトマットから
露出させた際に、その露出部の鋼板が海水により腐蝕さ
れることを防止する海上構造物基礎の鋼部材の腐蝕防止
用マットに関する。
おいては、例えば、特開平4−176913号公報等に
示されるように、本体を鋼板等を組み合わせて構成し、
その外周部にコンクリートを被覆して海水による腐蝕に
対応させるように構成している。また、前記従来のハイ
ブリッドケーソンにおいては、本体の底部の鋼板に対し
て、アスファルトマットを一体に取り付け、施工海域の
海底地盤上に所定の高さで構築した捨石マウンドの上に
設置した際に、ケーソンが波浪の影響により移動するこ
とを防止する手段を構成している。前記従来例では、本
体の底部にアスファルトマットを施工するために、ケー
ソン本体の下部構造を作成した後で、そのケーソン部材
を反転させ、底部を上に露出させた状態でアスファルト
マスチックを所定の厚さで施工することにより、底部と
一体のアスファルトマットを構築している。そして、本
体の下部に一体にアスファルトマットを設けたケーソン
部材を再び反転し、ケーソンの上部構造を組み立ててか
ら、その本体の接続部材と鉄筋等を配置し、型枠を組ん
でから所定の厚さのコンクリートを施工して、ハイブリ
ツドケーソンを完成させるようにしている。
としてのケーソンを、防波堤として構築する場合には、
図12に示されるようにして防波堤施工海域に設置され
る。前記図12に示される例において、ケーソン5を施
工するために、海底地盤1の上に所定の高さと幅で捨石
マウンド2を施工し、前記捨石マウンド2の上面を平ら
に均してからケーソン5を設置し、そのケーソンの内部
に中詰砂8を充填し、さらにケーソンの上部に上部コン
クリート7を施工して防波堤として完成させる。前記ケ
ーソン5は、本体10を鋼板を組み立てて構成し、その
本体の外部の鋼板11の外面に所定の厚さでコンクリー
トの被覆12を設けることにより、鋼板が海水により腐
食されることを防止することができるようにされる。ま
た、ケーソン本体の下部には、海側と陸側に向けて突出
させたフーチング13を施工し、前記両側のフーチング
13を含む底部分を底部鋼板15により平らに構成し、
その底部鋼板15の下面にアスファルトマット20を一
体に取り付け、捨石マウンドの石とケーソンの底部との
間での摩擦係数を増大させる処理を施している。
体に設けたケーソンを製造する際には、前記特開平4−
176913号公報等に示されるように、ケーソンの下
部構造を作成した後で、そのケーソン部材を反転させて
アスファルトマスチックを所定の厚さで打設する手段を
用いている。ところが、前記ケーソンの製造方法を用い
る場合には、ケーソンの下部構造物を2回反転させる作
業を行う必要があるために、非常に大型のクレーン等の
装置がある場所以外では、ハイブリッドケーソンの製作
を行うことができないという問題がある。そこで、アス
ファルトマットを一体に取り付けるための方法として、
図13に示されるように、アスファルトマットとケーソ
ンの底部鋼板とを、ボルト等の固定手段を用いて取り付
ける方法も用いられることがある。
では、製造現場にアスファルトマット20を敷いてお
き、そのアスファルトマット20の上にケーソンの底部
鋼板15を載置し、底部鋼板15とアスファルトマット
20とを、接続部材により固定する手段を用いている。
前記接続部材としては、アスファルトマット20に対し
て所定の間隔で埋め込んでいる埋め込みナット26に対
して、底部鋼板15を貫通させるボルト27を取り付け
るもので、ボルト取り付け部に鋼板を貫通する孔を設け
ておき、ナット27aとワッシャー27bを用いてボル
ト27を挿入し、埋め込みナット26に固着する。そし
て、前述したようなボルトによる接続部材を、底部鋼板
15とアスファルトマットの間に所定の間隔で多数配置
することにより、ケーソンを完成した後で、ケーソンを
クレーンにより吊り下げて搬送する際にも、アスファル
トマットがケーソンから脱落したりすることがなく、施
工現場で捨石マウンドの上に載置して摩擦増大部材とし
て有効に利用できるようにされる。
上構造物の摩擦増大用として用いられるものと同様に、
2層に別けて施工するアスファルトマスチックの層の間
に、補強鉄筋22や補強用のシート部材等を一体に配置
したものを用い、前記鉄筋22等の部材とともに、吊り
上げ用のワイヤ等を一体に配置したものとして構成され
る。さらに、前記図13のアスファルトマットの取り付
け方式とは別に、図14に示されるようなアスファルト
マットの取り付け方法を用いる場合もある。前記図13
に示されるアスファルトマットの取り付け方法では、ア
スファルトマット20の内部に所定の間隔で埋め込み鋼
材29を配置しておき、ケーソンの底部鋼板15を載置
して、鋼板と埋め込み鋼材29とを溶接し、縦横に所定
の間隔で配置する溶接接合部28を介してアスファルト
マット20と底部鋼板15との接続を行うようにしてい
る。
ーソンにおいては、本体の側面にコンクリートによる被
覆を施しているので、側板に対する防食作用は確保され
るが、底部鋼板の下面はアスファルトマットにより防食
性能を発揮させる手段を構成している。また、前述した
ようにして、鋼板の防食処理を施さない場合に、例え
ば、鋼板を海水に直接接触させる状態では、0.1mm/
年の腐蝕が発生するとされる。そこで、鋼板を海中にそ
のままの状態で置いたと仮定し、ケーソンの耐用年数を
50年とすると、約5mmの厚さを余分に設定する必要が
あり、ケーソンの重量が増大するとともに製造コストが
増加し、ハイブリッドケーソンの特徴とされる低コスト
で、軽量に構成できる点がなくなる。そこで、前述した
ようなハイブリッドケーソンでは、表面をコンクリート
で覆い、下面をアスファルトマットにより覆う状態で、
鋼板が海水により腐蝕されることを防止するような手段
を用いている。
うにして、アスファルトマットをケーソンの底部鋼板に
対して一体に取り付けた場合に、ケーソンの完成後にク
レーン等を用いて吊り上げた際に、図15に示すよう
に、アスファルトマット20が底部鋼板に対して局部的
に接続されているために、その他の部分ではたるみ部2
3が形成される状態となる。また、アスファルトマット
の端部では、底部鋼板との間に隙間24が形成されて、
接続部材25の位置が端部から離れている状態では、端
部の隙間24が大きくなるという不都合が生じる。そし
て、前述したような状態で、ケーソンを施工現場に設置
すると、図16に示すように、捨石マウンド2の上面の
石が完全に平らに形成されていないことから、捨石マウ
ンドの表面の凹凸に対応して、底部鋼板15とアスファ
ルトマット20との間では、たるみ部23や端部の隙間
24等が随所で発生する。前述したような端部の隙間が
形成されると、その隙間を介して底部鋼板15の下面に
海水が侵入することがあり、アスファルトマットにより
底部鋼板の腐蝕を防止する作用に障害が発生して、ケー
ソンの耐久性に問題が発生する。
付け手段を適用する場合の他に、ケーソンを反転させて
からアスファルトマットを一体に施工する方式を用いた
場合でも、底部鋼板の周囲の端部でアスファルトマット
により被覆されない部分が発生するという問題がある。
例えば、前記特開平4−176913号公報等に示され
たアスファルトマットの施工法を用いた場合に、底部鋼
板の表面に配置するアスファルトマットは、底部鋼板の
端部から所定の間隔を置いて型枠を取り付け、型枠によ
り規制された内側の部分に対して、アスファルトマスチ
ックを施工する方式を用いている。したがって、ケーソ
ンの底部鋼板の表面に施工したアスファルトマットの端
部では、底部鋼板の周囲端部が露出した状態となり、底
部鋼板の周囲の端部では防食処理が施されずに海水が直
接接触する状態でケーソンが設置される。そして、その
ままの状態では、ケーソンの底部鋼板の端部から次第に
腐蝕されるために、ケーソンの耐久性に障害が生じると
いう問題が残る。
鋼板に対してアスファルトマットによる被覆を施した際
に、底部鋼板の端部が海水に直接接触して腐蝕が進行す
る問題を解消するもので、底部鋼板の端部に対してアス
ファルトマスチックによる被覆を後で施工し、底部鋼板
が直接海水に接触することを防止する手段を提供するこ
とを目的としている。
成した本体の外面にコンクリートの被覆を一体に設け、
底部にアスファルトマットを一体に配置して、支持基礎
との間の摩擦係数を増大させる手段を設けた鋼製海上構
造物に関する。本発明においては、前記鋼製海上構造物
本体の底部の鋼板に対して、所定の間隔で配置した固定
手段を用いて一体に付着させて配置するアスファルトマ
ットと、前記底部の鋼板の端部露出部に対して配置する
追加のマット部材と、を設け、前記追加のマット部材
は、本体のアスファルトマットに接続する追加のアスフ
ァルトマスチックと、その内部に配置する補強部材とに
より構成することを特徴とする。
部構造物を反転させてアスファルトマットを施工する場
合は、底部鋼板の端部の露出部に対して、型枠を組んで
アスファルトマスチックを施工し、アスファルトマット
と接続することにより、底部鋼板の端部の露出部分を完
全に覆う状態とする。また、アスファルトマットを接続
部材を介して底部鋼板に接続する手段を用いる場合で
も、底部鋼板の端部に対して別体のアスファルトマスチ
ックを打設する手段を用いることにより、底部鋼板の端
部の隙間から海水が侵入することを防止できる。そし
て、前記ケーソンでは、コンクリートやアスファルトマ
ットにより保護されない部分に対して、鋼板が海水に直
接接触しないようにする手段を構成することにより、ケ
ーソンの耐久性を向上させ、ケーソンの重量を大きく増
大させずに、鋼製・ハイブリッドケーソンの特徴を十分
に発揮させることができる。
造物基礎の鋼部材の腐蝕防止用マットを説明する。図1
に示される例は、ケーソンの下部構造を反転させて、ア
スファルトマットを施工する場合を示しており、ケーソ
ン本体10の下部構造物を反転させて、底部鋼板15の
上面(施工時には底部鋼板の下面となる)に対して、ア
スファルトマット20を施工する状態を示している。前
記ケーソンの下部構造物には、フーチング13を一体に
設けたものであり、その全体の下面には底部鋼板15を
配置している。そこで、前記底部鋼板15の上面に対し
て、図2に示されるような型枠31を配置して、前記型
枠31により規制される内側にアスファルトマスチック
を施工して、底部鋼板に対してアスファルトマットを一
体に構成する。また、前記アスファルトマット20の端
部からは、補強鉄筋22の端部に延長部22aを設け、
後で追加マット部材を施工する際に、鉄筋の延長部を追
加マット部材に配置できるようにする。
場合に、ケーソンの下部構造物は高さが数mもあるため
に、その上部でアスファルトマットの施工を行う際に
は、底部鋼板の端部に余裕を持って型枠を配置し、作業
を安全に行い得るようにする。したがって、型枠を組む
ためには、底部鋼板15の端部がアスファルトマット2
0により覆われずに、露出部16が形成されることはや
むを得ないものとされる。ところが、前述したような型
枠の施工法を用いた場合には、当然底部鋼板15の端部
が海水に直接接触して、腐蝕が増大するという問題を解
消することができない。そこで、本発明においては、前
記底部鋼板15の端部の露出部16に対して、図3に示
されるような追加マット部材35を一体に配置する手段
を用いている。
部構造物の対して、アスファルトマット20を一体に取
り付けた後で、前記構造物を再び反転して正常な姿勢に
戻し、底部鋼板をカバーする状態に型枠32、33を配
置し、アスファルトマスチック37を打設して追加マッ
ト部材35を形成する。また、前記追加マット部材35
の内部には、アスファルトマット20の補強鉄筋の延長
部22aを配置するとともに、追加鉄筋36を所定の間
隔で配置し、追加マット部材35のアスファルトを補強
する手段を構成している。なお、前記底部鋼板の端部に
配置する追加マット部材は、底部鋼板の周囲の露出部全
体に対して施工されるもので、底部鋼板の周囲の全てに
露出部分が形成されないような処理を行う。したがっ
て、前記図3に示すような状態で、底部鋼板の端部の露
出部に対して追加マット部材35を設けることにより、
底部鋼板が直接海水に接触することがなくなり、ケーソ
ンの荷役等に際しても、追加マット部材が底部鋼板から
離れたりすることがないようにされる。
場合に、図3の方法の他に、図4〜6に示されるような
追加マット部材の施工方法を用いることができる。図4
に示される例は、底部鋼板の露出部の下面に追加マット
部材35を設け、追加マット部材の上部にもコンクリー
トのフーチング13を一体に構築する場合を示している
もので、追加マット部材35を打設する際に、アスファ
ルトマットの補強鉄筋の延長部22aと、追加鉄筋36
とを接続し、さらに、前記追加鉄筋36の上部をフーチ
ング13のコンクリートの内部に挿入する手段を用いて
いる。したがって、追加マット部材とフーチングのコン
クリートとを、追加鉄筋36により一体に接続すること
により、底部鋼板の端部に対応する位置で、上下に配置
するアスファルトマスチックとコンクリートとを一体に
接続し、ケーソンの取扱いに際して、補強部材の固定保
持状態を良好に設定できるようにする。
5の下面全体にアスファルトマット20を施工する場合
に、アスファルトマット20から延長する状態で追加マ
ット部材35を施工し、その追加マット部材35と底部
鋼板の上部にフーチング13のコンクリートを施工する
場合を示している。前記追加マット部材35には、図4
の例と同様に、補強鉄筋の延長部を挿入し、さらに、フ
ーチング13との間に追加鉄筋36を配置して、アスフ
ァルトマットとフーチングのコンクリートとを鉄筋によ
り接続する手段を構成している。したがって、前述した
ような接続手段を構成する場合にも、底部鋼板15に露
出部分を形成することがなく、ケーソンの移動に際し
て、延長部分を安全に取扱い得て、ケーソンを現場で設
置する際にも、鋼板に対する保護作用を良好に発揮させ
ることができる。
では、ケーソンの下部構造物を反転させて、底部鋼板に
対してアスファルトマット20を施工する際に、底部鋼
板の端部から横型枠34を突出させて設け、底部鋼板の
端部から突出させる状態で、幅の広いアスファルトマッ
トを構成するようにしている。また、前記アスファルト
マット20が底部鋼板15の端部から露出する位置に
は、アスファルトマットから突出させる状態で、追加鉄
筋36を所定の間隔で一体に配置している。そして、ケ
ーソンの側部のフーチング13のコンクリートを施工す
る際に、横型枠34を除去し、フーチング13のコンク
リートを打設することにより、底部鋼板の端部を、アス
ファルトマットとコンクリートにより一体にカバーする
ことができる。
してアスファルトマットを一体に施工した場合に、底部
鋼板の端部に対する追加マット部材を取り付ける場合を
示している。前記実施例とは別に、前記図15に示した
ようなアスファルトマットの取り付け方式を用いた場合
でも、底部鋼板の端部での保護手段を適用することがで
きる。図7、8に示す例は、アスファルトマット20を
接続部材25を介して底部鋼板15に取り付けた場合
に、アスファルトマット20と底部鋼板15の端部の隙
間にシール部材40を配置する手段を用いる応用例を示
している、前記図7に示しているアスファルトマット
は、従来のアスファルトマット製法を用いて構成するも
ので、底部鋼板15に対してボルトや溶接等による接続
手段を用いて一体に取り付ける。また、アスファルトマ
ットとは別に、ゴムマットやその他のマット類に対して
も同様に適用可能な手段とされる。
とアスファルトマット20の端部に挿入するシール部材
40は、ゴムアスファルトやスポンジ等の弾性の大きな
部材を、所定の厚さと幅を有するものとして構成し、両
部材の隙間に挿入する。また、前記シール部材40は、
底部鋼板とアスファルトマットの一方に接着剤を用いて
固定することも可能であり、接着手段を用いた場合に
は、ケーソンの吊り上げ等に際して、シール部材が脱落
したりすることがないようにされる。したがって、ケー
ソンを吊り上げた状態では、図7に示されるように、シ
ール部材40は両部材の間に固定保持され、隙間が若干
大きくなっても、シール部材が脱落したりすることがな
いように保持される。
ンを、捨石マウンド2の上に載置した場合に、図8に示
されるように、捨石マウンド2の上面の凹凸に応じて、
アスファルトマット20が底部鋼板15との間で凹凸が
生じ、たるみ部23等が形成される。しかしながら、底
部鋼板の端部では、シール部材40が配置されているも
のであり、端部の隙間が大きくなったとしても、シール
部材の弾性により隙間を塞いだ状態とすることができ
る。また、底部鋼板の端部が石により圧縮される状態で
は、シール部材が圧縮されることによって、隙間が形成
されることを防止できるようにする。したがって、前記
図8に示されるように、底部鋼板とアスファルトマット
の端部にシール部材40を配置した場合には、端部の隙
間からアスファルトマットのたるみ部に向けて海水が侵
入することを防止でき、底部鋼板の下面から腐蝕が進行
することを防止できる。
手段を用いることの他に、本発明においては、底部鋼板
の端部に追加マット部材35を取り付けることにより、
底部鋼板の露出部に対する保護手段を構成することもで
きる。図9に示す例では、底部鋼板15の下面に接続部
材25を用いてアスファルトマットを取り付けた状態
で、底部鋼板15の露出部を覆うようにして、追加マッ
ト部材35を一体に設けている。前記追加マット部材3
5を取り付ける際に、アスファルトマット20の端部か
ら補強鉄筋22の延長部22aを延長させ、追加鉄筋3
6を所定の間隔で配置してから、型枠32、33の間に
アスファルトマスチック37を打設する。そして、前記
アスファルトマスチックを用いて底部鋼板15の露出部
を覆う手段を構成することによって、前記図3の場合と
同様に、ケーソンを施工した際に、底部鋼板の端部に対
する保護作用を行い得るようにする。さらに、前述した
ようにして構成した追加マット部材35を型枠として用
い、フーチングのコンクリート13を打設すると、前記
コンクリート13と追加マットを一体に構築することが
でき、鋼板の端部に対する保護の作用を良好に発揮する
ことができる。
底部鋼板の端部の保護手段を構成することもできる。前
記図10に示される例では、アスファルトマット20に
対して埋め込み鋼材29を配置し、埋め込み鋼材29を
用いて底部鋼板15に対して溶接接着手段を用いて固定
し、アスファルトマット20を底部鋼板に対して一体に
取り付ける手段を構成している。また、底部鋼板15の
端部には、アングル材等の補助板部材45を溶接部46
を介して固定し、アスファルトマット20の端部を補助
板部材45に密着させるようにし、アスファルトマット
20の補強鉄筋22の端部を補助板部材45に固着させ
る。前記鉄筋22の端部を補助板部材に固着するために
は、溶接や結束等の手段を用いることができるものであ
り、前述したようにして、補助板部材に対してアスファ
ルトを密着させるとともに、補強鉄筋を接続することに
より、底部鋼板の下面全体をアスファルトマットにより
覆うとともに、両部材の端部に隙間か形成されないよう
にすることができる。
ファルトマットの接続手段を用いる場合に、ケーソンを
吊り上げた際や、捨石マウンドの上にケーソンを設置し
た場合のいずれの状態でも、底部鋼板15の端部からア
スファルトマット20の端部が離間することがなくな
る。また、底部鋼板の端部の下面に隙間が形成されない
ことから、本発明のアスファルトマット取り付け手段を
用いることにより、ケーソンを設置した際に、支持マウ
ンドの凹凸により底部鋼板の端部に隙間が生じる状態で
も、図11に示されるように、底部鋼板の端部ではアス
ファルトマットが密着する状態となり、海水が底部鋼板
とアスファルトマットの間に侵入することが阻止され
る。
スファルトマットと底板との間に形成される隙間に対し
て、底部鋼板15に孔16を設けておき、前記孔からア
スファルト乳材やセメントミルク、接着剤等を注入する
こともできる。そして、アスファルトマットと底部鋼板
との間に隙間が生じることを防止し、ケーソンを吊り上
げた際、または現場で施工した際に、溶接等による接続
部により強固に支持することに加えて、接着部を介して
両部材の間に隙間が生じることを防止することが可能に
なる。したがって、前記図11の状態でも、海水が底部
鋼板の下面の隙間に侵入せずに、底部鋼板の下面を腐蝕
から保護することができる。
防止用マットは、前述したように構成したものであるか
ら、底部鋼板に対してアスファルトマットを接続部材を
介して接続する手段を用いる場合に、底部鋼板の端部と
アスファルトマットの間に隙間充填部材を配置して、ケ
ーソンを施工現場に設置した際に、そのケーソンの重量
により隙間充填部材を圧接し、隙間から海水が侵入しな
いような手段を設けることによっても、底部鋼板が海水
により腐蝕されることを防止できる。したがって、本発
明のケーソンでは、コンクリートやアスファルトマット
により保護されない部分に対して、鋼板が海水に直接接
触しないようにする手段を構成することにより、ケーソ
ンの耐久性を向上させ、ケーソンの重量を大きく増大さ
せずに、鋼製・ハイブリッドケーソンの特徴を十分に発
揮させることができる。また、本発明のケーソンにおい
て、ケーソンの下部構造物を反転させてアスファルトマ
ットを施工する場合は、底部鋼板の端部の露出部に対し
て、型枠を組んでアスファルトマスチックを施工し、ア
スファルトマットと接続することにより、底部鋼板の端
部の露出部分を完全に覆う状態とすることができる。さ
らに、アスファルトマットを接続部材を介して底部鋼板
に接続する手段を用いる場合でも、底部鋼板の端部に対
して別体のアスファルトマスチックを打設する手段を用
いることにより、底部鋼板の端部の隙間から海水が侵入
することを防止できる。
する状態を示す説明図である。
説明図である。
状態を示す説明図である。
第2の実施例の説明図である。
第3の実施例の説明図である。
第4の実施例の説明図である。
説明図である。
ールの状態の説明図である。
付けた場合の追加マット部材の施工状態の説明図であ
る。
ある。
シールの状態の説明図である。
る。
続する場合の説明図である。
する場合の説明図である。
る。
である。
ーソン本体、11 鋼板、 12 コンクリート被
覆、 13 フーチング、15 底部鋼板、 20
アスファルトマット、 22 補強鉄筋、25
接続部材、 28 溶接接合部、 29 埋め込み
鋼材、31〜34 型枠、 35 追加マット部材
36 追加鉄筋、40 シール部材、 45
補助板部材。
Claims (1)
- 【請求項1】 鋼材により構成した本体の外面にコンク
リートの被覆を一体に設け、底部にアスファルトマット
を一体に配置して、支持基礎との間の摩擦係数を増大さ
せる手段を設けた鋼製海上構造物において、 前記鋼製海上構造物本体の底部の鋼板に対して、所定の
間隔で配置した固定手段を用いて一体に付着させて配置
するアスファルトマットと、 前記底部の鋼板の端部露出部に対して配置する追加のマ
ット部材と、を設け、前記追加のマット部材は、本体の
アスファルトマットに接続する追加のアスファルトマス
チックと、その内部に配置する補強部材とにより構成す
ることを特徴とする海上構造物基礎の鋼部材の腐蝕防止
用マット。
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JP21655594A JP3328077B2 (ja) | 1994-08-18 | 1994-08-18 | 海上構造物基礎の鋼部材の腐蝕防止用マット |
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JPH0860674A JPH0860674A (ja) | 1996-03-05 |
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1994
- 1994-08-18 JP JP21655594A patent/JP3328077B2/ja not_active Expired - Fee Related
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EP2025527A1 (en) | 2007-08-13 | 2009-02-18 | Ricoh Company, Ltd. | Reversible thermosensitive recording medium, reversible thermosensitive recording label, member, and image processing method |
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JPH0860674A (ja) | 1996-03-05 |
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