JP3327396B2 - コンデンサー用安全弁素子および安全弁付きコンデンサーケース蓋 - Google Patents

コンデンサー用安全弁素子および安全弁付きコンデンサーケース蓋

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JP3327396B2
JP3327396B2 JP50781398A JP50781398A JP3327396B2 JP 3327396 B2 JP3327396 B2 JP 3327396B2 JP 50781398 A JP50781398 A JP 50781398A JP 50781398 A JP50781398 A JP 50781398A JP 3327396 B2 JP3327396 B2 JP 3327396B2
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capacitor
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謹二 西條
一雄 吉田
信行 好本
剛彦 礒部
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Toyo Kohan Co Ltd
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    • H01ELECTRIC ELEMENTS
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    • H01G9/00Electrolytic capacitors, rectifiers, detectors, switching devices, light-sensitive or temperature-sensitive devices; Processes of their manufacture
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、特に低圧において所定の圧力で破裂して内
圧を開放することが可能なコンデンサー用安全弁素子、
安全弁付きコンデンサーケース蓋及びそれらを用いたコ
ンデンサーに関する。
背景技術 従来、有機溶剤を電解液に用いるコンデンサーにおい
て、コンデンサー内の圧力が異常に上昇してコンデンサ
ーが破裂することがあり、内圧が過度に上昇した場合に
圧力を外部に放出する安全弁が要求され様々な機構が提
案されている。これらの安全弁において、コンデンサー
コンデンサーが破裂した際に破片や内容物が飛散して人
体を損傷させることのないように安全性を確保するため
に、特に2〜5kgf/cm2以下の低圧で作動することが求め
られている。
有機溶剤を電解液に用いるコンデンサーにおいては高
い密閉性が要求される。このような高い密閉性が要求さ
れるコンデンサーにおける、内圧上昇時の内圧を外部に
放出させる安全弁としては、特開昭63−285859号公報に
記載のものがある。
これはコンデンサー容器の壁部の一部をプレス装置を
用いて冷間圧縮して元板厚の半分程度の厚さに薄肉化
し、内圧上昇時においては一定の内圧に達した際に薄肉
化した壁部が破裂することにより、内圧を外部に放出さ
せるものである。
しかし、30kgf/cm2以下の低圧で内圧を放出させよう
とする場合は薄肉部の厚さを薄くする必要があり、その
ために壁部を極端に薄くプレス加工すると、加工時に薄
肉部に微小クラックが生じ、密閉性が失われる。また、
このプレス加工により、加工を受けた薄肉部は加工硬化
するが、この加工硬化は一様に生じないため、薄肉部の
厚さを一定になるようにプレス成形しても、必ずしも一
定の圧力で破裂しない、という欠点も有している。
さらに、コンデンサー容器の壁部の一部を薄肉化させ
る方法としてエッチング法も試みられているが、エッチ
ング後の残厚を一定に管理することが極めて困難であ
り、かつエッチング部分にピンホールが生じやすく、エ
ッチング後の薄肉部の全数検査を必要とする、などの欠
点を有している。
このように、上記の方法を用いた場合、一定の厚さの
薄肉部を設けることが極めて困難であり、特に30kgf/cm
2以下の低圧で安全部弁を破裂させようとする場合は、
再現性のよい安定した作動圧力が得られない。
内圧を外部に逃がす別の方法として、例えば、特開平
2−304861号公報に記載されている外装缶の一部にコン
デンサー内部に透通する弁孔と外部に透通する排気孔を
有する弁室が構成され、この弁室内に少なくとも弁孔へ
向いた面がゴムでできている弁体と該弁体のゴム面を弁
孔へ押圧する弾性体が装填された安全弁がある。
この方法によれば、安全弁の解放圧は弾力体のもつ弾
力係数と、弁体の受圧面積より一義的に決まり、10kgf/
cm2、以下約1kgf/cm2程度の低い解放圧から50kgf/cm2
高い解放圧まで任意の解放圧の設定が容易である。しか
し、この方法では有機溶剤を電解液に用いるコンデンサ
ーにおいて要求される高い密閉性は得られない。
発明の開示 本発明は、上記従来技術の欠点を解決すべく、特に低
圧において安定的に、精度良く所定の圧力で破裂して内
圧を開放することが可能で、かつその製造が容易なコン
デンサー用安全弁素子およびそれらを組み込んだコンデ
ンサーを提供することを技術的課題とする。
本発明のコンデンサー用安全弁素子は、 貫通孔を穿設した金属基板と、前記貫通孔を閉塞するよ
うに前記基板上に積層された金属箔とからなる。
このようなコンデンサー用安全弁素子は、貫通孔が複
数穿設されたものも好ましい。また、金属基板が、アル
ミニウム板もしくはAl合金板であり、金属箔が、アルミ
ニウム箔であることが望ましい。そして請求項5のコン
デンサーケース蓋は、金属基板に貫通孔を設け、金属箔
を圧接後、成形したものであり、 請求項6のコンデンサーは上記のコンデンサー用安全弁
素子を用いたものであり、請求項7のコンデンサーは、
上記の安全弁付きコンデンサーケース蓋を用いたもので
ある。
図面の簡単な説明 図1は、本発明のコンデンサー用安全弁素子を示す概
略斜視図である。
図2は、本発明のコンデンサー用安全弁素子をコンデン
サーケース蓋に取り付ける態様を示す概略斜視である。
図3は、複合材の製造法を示す概略斜視図である。図4
は、複合材の製造法を示す概略斜視図である。図5は、
安全弁の大きさと破裂圧力の関係を示す関係図である。
発明を実施するための最良の形態 本発明のコンデンサー用安全弁素子は、破裂部分の厚
さを均一とすることが可能であるため、破裂する内圧に
バラツキが少なく、コンデンサー用安全弁として使用し
た場合に、安定した作動圧力で作動する。
本発明のコンデンサー用安全弁素子は、冷間圧接法を
用いて複合材を作製するため、従来の高温加熱圧接法に
比べて材料強度の低下が少なく作動圧力が安定してい
る。
また、金属基板に貫通孔を設け安全弁としての金属箔
を圧接後、コンデンサーケース蓋に成形加工するので、
安全弁としての破裂部分を有したコンデンサーケース蓋
を直接容易に得ることができる。
さらに、本発明のコンデンサー用安全弁素子を用いた
コンデンサーは、安定した作動圧力で安全弁を作動させ
ることができるので、大変安全である。
以下、実施例にて本発明をさらに詳細に説明する。
図1は本発明のコンデンサー用安全弁素子を示す概略斜
視図、 図2は本発明のコンデンサー用安全弁素子をコンデンサ
ーケース蓋に取り付ける態様を示す概略斜視図、 図3および図4は複合材の製造法を示す概略斜視図であ
る。
図1において、Aは金属基板、Bは金属箔、Cは貫通孔
である。
本発明のコンデンサー用安全弁素子Dは、2〜5kgf/c
m2以下の低圧で作動することを目的としている。これを
達成するため、本発明に用いる金属箔Bは孔の形状にも
よるが、5〜50μmの厚さであることが好ましい。5μ
m以下であるとコンデンサーなどの安全弁に適用した場
合、落下などの衝撃で容易に破断してしまう。
一方、50μm以上であると、安全弁に適用した場合、
30kgf/cm2以下の圧力では破断せず、高圧が負荷されて
初めて破断するため、内圧が負荷される容器自体が破裂
して破片が飛散したり、内容物が吹き出して飛散したり
して、安全性が損なわれるようになる。さらに、コスト
的にも有利でなくなる。
金属箔BのAlの種類としては、JIS A1085、AIN30な
どが好ましい。
金属箔Bは如何なる方法を用いて作製したものを用い
てもよいが、一般的には冷間圧延法を用いて薄化したも
のをそのまま用いるか、または冷間圧延後、焼鈍処理し
たものが用いられる。
上記の金属基板Aに用いられる板の厚みは、特に限定
するものではないが、強度的、および経済的観点から、
安全弁を容器に容易に溶接やかしめるなどして装着する
ため、通常は0.03〜0.50mmであり、より好ましくは0.05
〜0.10mmが好適である。
また、金属基板Aに使用されるAl金属の種類として
は、JIS1000系、3000系、5000系などであることが好ま
しい。
上記の金属基板Aは、如何なる方法を用いて作製した
ものを用いてもよいが、一般的には冷間圧延法を用いて
薄板化したものをそのまま用いるか、または冷間圧延後
焼鈍処理したものが用いられる。
金属基板Aには少なくとも一つの貫通孔Cが設けられ
ている。この一つの貫通孔Cの大きさおよび形状は、コ
ンデンサー用安全弁素子Dが装着される容器の大きさお
よび形状によって異なり、特に限定するものではない
が、通常は直径1〜10mmの大きさの円などが好適に用い
られる。また、たとえば長径が1〜10mmの大きさの楕円
や、上記円の直径に相当する大きさの多角形であっても
よい。
また、貫通孔Cの形状は一定幅を有する線分(たとえ
ば、直線や曲線などからなるスリット)であってもよ
い。さらに作動圧を下げるため応力集中が起こるよう上
記の数種類の図形を組み合わせた幾何学模様の形状の貫
通孔であってもよい。
また、これらの貫通孔Cは、たとえば冷間圧延法を用
いて薄板にしたものを、打ち抜きプレスなどで、所定の
形状で形成される。これらの貫通孔の配列は、格子状配
列、千鳥配列など幾何学的に配置されていることが好ま
しく、貫通孔相互のピッチは必要とされる安全弁用部材
の大きさによって適宜選択される。これらの貫通孔を形
成する方法は、特に限定するものではないが、打ち抜き
プレスやエッチングなどの通常の穿孔法を用いて形成す
ればよい。
また、一つのコンデンサー用安全弁素子Dには複数個
の貫通孔Cが設けられていても差し支えないし、金属基
板の両面に金属箔を冷間圧接し、容器内部の圧力上昇以
外の力が作用して(例えば落下などの衝撃)金属基板の
片面の金属箔が破損しても、他の片面の金属箔が破損し
なければ安全弁としての機能が確保されるようにするこ
とも可能である。
図2に、本発明のコンデンサー用安全弁素子Dをコン
デンサーケース蓋Eに取り付ける態様の一例を示す。図
2において、あらかじめ穿孔された孔Fを有する蓋Eの
上側からコンデンサー用安全弁素子Dを取りつける。こ
の場合コンデンサー用安全弁素子Dの周囲をレーザービ
ーム溶接法を用いて溶融させ、コンデンサーケース蓋E
の孔Fを閉塞するように溶接させる。
また、コンデンサー用安全弁素子Dは、上述のように
通常は蓋やコンデンサー外装缶などの容器の一部分に設
けられた孔を閉塞するように、溶接などの方法を用いて
容器に装着されるが、やや厚めの金属基板に孔Fを設
け、金属箔をその孔Fを閉塞するように圧接して、その
ままコンデンサーケース蓋Eに成形して使用することも
可能である。この場合には、金属箔はコンデンサーケー
ス蓋Eの下面全面又は一部に存在する。(図2(b)参
照) 次に、金属箔Bと貫通孔Cが設けられた金属基板A
は、例えば特開平1−224184号公報に開示された方法に
より、真空中で冷間圧接される。
図3および図4に、金属箔20Bと金属基板20Aを冷間圧
接して複合材19を製造する装置の一部断面図を示す。
図3および図4において、巻き戻しリール3A,3Bから巻
き戻された金属基板20Aおよび金属箔20Bは、その一部が
エッチングチャンバ22内に突き出した電極ロール6A,6B
にそれぞれ巻き付けられ、エッチングチャンバ22内にお
いてスパッタリング処理され活性化される。その後、真
空槽1内に設けられた圧延ユニット2にて圧延され、冷
間圧接され、複合材19として巻き取りロール5に巻き取
られる。圧延ユニット2にはロール圧下のための圧下装
置18が設けられている。真空槽1は大型の排気ポンプ9
により、10-3〜10-6Torr.台の真空度に保たれる。
複合材19の製造においては金属箔20B,金属基板20Aを
活性化する方法としてマグネトロンスパッタ法を採用
し、スパッタリング電源として1〜50MHzの周波数の高
周波電源を用いる。周波数が1MHz未満では、安定なグロ
ー放電を維持するのが困難であり、連続的にエッチング
することができない。一方、周波数が50MHzよりも高く
なると発振しやすく、電力の供給系の装置が複雑となり
好ましくない。
エッチング開始に際しては、あらかじめエッチングチ
ャンバ内を排気ポンプ25により1×10-4Torr.以下に保
持した後、アルゴンガスを導入し10-1〜10-4Torr.台の
アルゴンガス雰囲気とし、真空槽1との間に高周波を通
電すればチャンバ内にプラズマが発生し、金属箔20Bお
よび金属基板20Aの表面がエッチングされる。アルゴン
ガスの圧力が1×10-4Torr.以下の場合、グロー放電を
安定させるのが困難になると同時に、高いイオン流が得
られず、高速でエッチングすることが困難になる。
一方、アルゴンガスの圧力が1×10-1Torr.を越える
と、スパッタされた原子の平均自由行程が小さくなり、
再びターゲットに打ち込まれる頻度が高くなり、エッチ
ングにより金属箔および金属基板の表面に形成されてい
る酸化物から離脱した酸素が再度ターゲットに打ち込ま
れるため、表面活性化処理の効率が低下する。このため
エッチングチャンバ22内のアルゴンガスの圧力は、10-1
〜10-4Torr.の範囲となる。
複合材19の製造に用いるマグネトロンスパッタ法では
1000オングストローム/分以上のエッチング速度が得ら
れるため、アルミニウム、チタンなどにおける安定で厚
い酸化皮膜でも数分間のエッチングで完全に除去するこ
とが可能である。銅、鋼、ステンレススチール、アモル
ファス金属などでは数秒間の程度のエッチングにより、
ほぼ清浄な表面を得ることが可能である。
真空槽1内の真空度の低下は当然接合強度の低下を招
くが、工業的経済性を考慮した場合、1×10-6Torr.が
下限である。上限は1×10-3Torr.までは十分に高い接
合強度が得られる。
また、複合材19の製造においては冷間圧接時に金属箔
20Bや金属基板20Aを加熱する必要はなく、冷間圧接時の
圧延噛み込みの際の板温Tは常温で差し支えない。しか
し、圧接時に生じる発熱による異種金属の熱膨張率の差
と、それに伴う冷却後の変形を少なくするなど、必要に
応じて金属箔20B,金属基板20Aを加熱する場合は、上限
は接合強度を低下させる再結晶焼鈍や、合金層、炭化物
形成などが生じない範囲であればよく、300℃以下が好
ましい。
金属箔20Bおよび金属基板20Aを冷間圧接する際の圧延
率は、0.1〜30%の範囲であることが好ましい。すなわ
ち、 T1:金属箔の圧接前の厚さ、 T2:金属基板の圧接前の厚さ、 TA:冷間圧接後の複合材の厚さ、 R :圧延率(%)として場合、 R=(T1+T2−TA)×100/(T1+T2) であり、 0.1≦R≦30 となるRの範囲で圧延する。
ここで、圧延率の最下限は次の要因により決定され
る。すなわち、板の表面は一見平坦に見えるが、微視的
には凹凸が存在しているため、非加圧状態では金属同士
の接触面積が非常に少なく、従来の冷間圧延圧接法で
は、たとえ表面が十分に活性化されていても強力な接合
が得られない。このため、従来の冷間圧延圧接法では、
高い圧延率の冷間圧延によって、表面の酸化物皮膜を塑
性流動させ、部分的に活性化した表面を形成させるとと
もに、接触面積を拡大させることにより接合していたた
め、金属表面は必ずしも平坦である必要はなかった。す
なわち、表面を予めやや粗めに仕上げた金属基板を、高
い圧延率で圧延してより平坦化して接合していた。
一方、複合材19の製造における金属箔20Bおよび金属
基板20Aの表面清浄化においては、金属表面に新たな凹
凸は形成されず、圧接前の仕上げ圧延時の表面の平坦性
を保持したまま圧接することが可能であるので、小さな
加圧力でも接触面積が大きく、かつ接触部は確実に金属
結合するので低い圧延率でも強力な接合強度が得られる
ものと考えられる。
また、圧延率の上限は冷間圧接と仕上げ圧延、または
調質圧延を1回の圧延工程で実施する場合があり30%と
するが、30%を超える場合は加工硬化が著しくなり好ま
しくない。なお、金属箔と金属基板との冷間圧接には、
圧延ロールの代わりに、片側もしくは両側に平坦なブロ
ックを用いたプレスなどの加圧機構を用いてもよい。
次に、好適な実施例を挙げて本発明をさらに説明す
る。
(実施例1) 厚さ0.4mmのAl板に、パンチプレスを用いて直径が7mm
の円状の孔を、ピッチが20mmの格子状の配列となるよう
に設け、金属基板とした。この金属基板と、厚さ20μm
のアルミニウム箔を真空槽に挿入し、5×10-3Torr.の
アルゴンガス中でマグネトロンスパッタ法により、金属
基板の片面を約500オングストローム、アルミニウム箔
の片面を約2000オングストロームエッチングした後、両
者の被エッチング面が重なるようにして、120℃の温度
で圧延率3%で圧延し、冷間圧接し、複合材を作製し
た。得られた複合材からパンチプレスを用いて、チップ
径30mmの、その中心に直径7mmの円状の孔が1個穿設さ
れたコンデンサー用安全弁素子を打ち抜いた。
これらのコンデンサー用安全弁素子の金属基板の周辺
を、レーザービームを用いることにより溶融させ、Al製
圧力容器に設けた貫通孔を閉塞するように溶接した。
そして、上記の鋼板製圧力容器の一端を圧力計を介し
てエアーコンプレッサーと接続し、鋼板製圧力容器内部
を加圧したところ、2kgf/cm2の内圧でコンデンサー用安
全弁素子のアルミニウム箔が破裂した。その後、同じよ
うにして穴径を変えた幾つかのコンデンサー用安全弁素
子を作成してアルミニウム箔の破裂する圧力を測定した
ところ、いずれも1〜5kgf/cm2という安定した圧力範囲
でアルミニウム箔が破裂した(図5参照)。
(比較例1) 厚さ0.4mmに圧延されたアルミニウム板の片側を、残
厚が約20μmとなるように、直径7mmの円を0.1mm幅でエ
ッチング(ハーフエッチング)した。そしてハーフエッ
チングアルミニウム板から、実施例1と同様にして、そ
の中心に前記の円がハーフエッチングされている安全弁
を複数個採取した。これらの安全弁を実施例1と同様に
してAl製圧力容器に密閉溶接した後、実施例1と同様に
して鋼板製圧力容器内部を加圧したところ、3〜10kgf/
cm2という広い圧力範囲でアルミニウムのハーフエッチ
ング部が破裂した。
(実施例2) 厚さ0.4mのJIS A3004 Al板に、パンチプレスを用い
て直径が2〜7mm円状の孔を設けた。このAl板と、厚さ3
0μmのAl(AIN30、A1085)箔を真空槽に挿入し、1×1
0-2Torr.のアルゴンガス中でマグネトロンスパッタ法に
より、冷延穿孔板の片面と箔の片面を約500オングスト
ロームエッチングした後、両者の被エッチング面が重な
るようにして、室温にて圧延率2%で圧延し、冷間圧接
し、複合材を作製した。
得られた複合材からパンチプレスを用いて直径15mmで、
その中心に円状の孔が1個穿設されているコンデンサー
用安全弁素子を採取した。これらのコンデンサー用安全
弁素子を実施例1と同様にしてAl製圧力容器に密閉溶接
した後、実施例1と同様に鋼板製圧力容器内部を加圧し
たところ、図5に示すようにコンデンサー用安全弁素子
は、5〜18kgf/cm2という安定した圧力範囲で作動する
安全弁ができた。
(比較例2) 厚さ0.4mmに圧延したAl薄板の片側に、パンチプレス
を用いて直径が7mm円状の凹みを、ピッチが10.5mmの格
子状の配列で、凹部の残厚が約20μmとなるように形成
した。得られた凹み部を有するニッケル薄板から、実施
例1と同様にして、その中心に円状の凹みが形成されて
いるコンデンサー用安全弁素子を7個採取した。
これらのコンデンサー用安全弁素子を実施例1と同様
にして鋼板製圧力容器に密閉溶接した後、実施例1と同
様にして鋼板製圧力容器内部を加圧したところ、3個の
安全弁素子は既にプレス加工時にマイクロクラックが生
じており内圧が負荷されず、残りの4個についてはそれ
ぞれ8〜33kgf/cm2の内圧でコンデンサー用安全弁素子
の凹み部が破裂した。
発明の産業上の利用可能性 このように、本発明のコンデンサー用安全弁素子は、
容易に破裂部分の厚さを均一とすることが可能であるた
め、破裂する内圧にバラツキが少なく、作動圧の低いも
のから比較的高いものまで安全弁として使用した場合
に、安定した作動圧力で作動する安全弁とすることが可
能である。
また、本発明においては冷間圧接法を用いて複合材を作
製するため、従来の高温加熱圧接法に比べて材料強度の
低下が少なく作動圧力が安定している。
また、本発明のコンデンサーケース蓋は、金属基板に
貫通孔を設け金属箔を圧接後成形するので、安全弁とし
ての破裂部分を有したコンデンサーケース蓋が容易に得
られ、安全弁付きコンデンサーケース蓋として使用した
場合に、安定した作動圧力で作動させることができる。
さらに、本発明のコンデンサー用安全弁素子を用いた
コンデンサーは、安定した作動圧力で安全弁を作動させ
ることができるので、大変安全である。
フロントページの続き (72)発明者 礒部 剛彦 山口県下松市東豊井1296番地の1 東洋 鋼鈑株式会社技術研究所内 (56)参考文献 特開 昭53−1824(JP,A) 実開 昭56−121250(JP,U) 実開 昭64−57632(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01G 9/12

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも1つの貫通孔を穿設した金属基
    板と、金属箔とを、 エッチングチャンバ内に突き出した電極ロールにそれぞ
    れ巻き付け、 互いの接合表面をエッチングチャンバ内においてスパッ
    タリング処理で活性化し、 真空槽内に設けられた圧延ユニットにて圧延し冷間圧接
    し、 前記貫通孔を閉塞するようにした複合材を、 前記貫通孔が1つ存在するように打ち抜き形成したコン
    デンサー用安全弁素子。
  2. 【請求項2】複数の貫通孔を穿設した金属基板と、金属
    箔とを、 エッチングチャンバ内に突き出した電極ロールにそれぞ
    れ巻き付け、 互いの接合表面をエッチングチャンバ内においてスパッ
    タリング処理で活性化し、 真空槽内に設けられた圧延ユニットにて圧延し冷間圧接
    し、 前記貫通孔を閉塞するようにした複合材を、 前記貫通孔が複数存在するように打ち抜き形成したコン
    デンサー用安全弁素子。
  3. 【請求項3】前記金属基板が、鋼板、ステンレス鋼板、
    銅板またはアルミニウム板のいずれかである請求項1又
    は2記載のコンデンサー用安全弁素子。
  4. 【請求項4】前記金属箔が鋼箔、ステンレス箔、銅箔、
    アルミニウム箔、ニッケル箔又はニッケル−鉄合金箔の
    いずれかである請求項1〜3のいずれかに記載のコンデ
    ンサー用安全弁素子。
  5. 【請求項5】少なくとも1つの貫通孔を穿設した金属基
    板と、金属箔とを、 エッチングチャンバ内に突き出した電極ロールにそれぞ
    れ巻き付け、 互いの接合表面をエッチングチャンバ内においてスパッ
    タリング処理で活性化し、 真空槽内に設けられた圧延ユニットにて圧延し冷間圧接
    し、 前記貫通孔を閉塞するようにした複合材を、 前記貫通孔が少なくとも1つ存在するように打ち抜き形
    成した安全弁付きコンデンサーケース用蓋。
  6. 【請求項6】請求項1〜4のいずれかに記載のコンデン
    サー用安全弁素子を用いたコンデンサー。
  7. 【請求項7】請求項5に記載の安全弁付きコンデンサー
    ケース蓋を用いたコンデンサー。
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