JP3326011B2 - サーマルヘッド用グレーズ基板の製造方法 - Google Patents

サーマルヘッド用グレーズ基板の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、基板上にグレーズ層を
形成したサーマルプリントヘッド用グレーズ基板の製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】サーマルプリントヘッドに使用される基
板は一般に、その表面にガラスから成るグレーズ層が形
成されている。グレーズ層は、その表面に形成された発
熱抵抗体とこれに向けて押圧状に移動される感熱性媒体
に対する接触位置や角度を適正化したり発熱抵抗体から
発生された熱を部分的に蓄熱するために設けられてい
る。
【0003】従来、このようなグレーズ層を形成する方
法として、図5に示すように、複数個分の基板を採るこ
とができる基板材21の表面全面にガラスペーストを印
刷後焼成して平坦なガラス層22を形成し、このガラス
層22に溝切りブレードを用いて上方から基板の表面に
至る深さの垂直方向の溝23を基板長手方向に延在する
ように形成し、次いで、ガラスの軟化点以上の温度に加
熱することにより、溝部に沿うグレーズ凸状部24から
成るいわゆる全面グレーズ層を形成し、該凸状部24上
に図示しない発熱抵抗体及び電極配線からなる発熱領域
並びに必要な要素を設けた後、分割ライン、例えば溝2
3、に沿って個別の基板に分割してグレーズ基板を得て
いる。
【0004】他方、上述のように基板の表面に全面グレ
ーズを形成する代わりに、図6(a)に示すように、基
板材または個別基板21上に長手方向に沿って部分的に
ガラスペースト25を印刷後、これを焼成して図6
(b)に示すような断面輪郭にて円弧状の部分グレーズ
層26を形成し、このような円弧状のグレーズ層26の
頂部に沿って発熱領域を形成する方法も採用されてい
る。
【0005】このように形成した円弧状の部分グレーズ
層26は、その上面に直接発熱領域を形成することも可
能であるが、とりわけ近年では、発熱領域上への感熱性
媒体のより良好な接触位置及び角度を得るために、更
に、図6(c)に示すように、例えば溝切りブレードに
より上方から基板材表面に至る溝27を形成後、これを
ガラス軟化点以上の温度に再び加熱して円弧状の表面と
これに形成された溝との境界領域にアール部を形成し、
このアール部上に発熱領域を設ける方法も採用されてい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のグレー
ズ基板の製造方法によれば、図5及び図6に示した全面
グレーズ層及び部分グレーズ層のいずれの場合において
も、発熱領域を形成する凸状部やアール部の輪郭形状は
ガラスをガラス軟化点以上の温度に加熱して、溶融状態
にされたガラスの自重やその表面張力による自然変形を
ほぼ全面的に利用して形成されている。このため、上述
のような凸状部やアール部が形成されたグレーズ層を有
する基板を量産により製造しようとする場合、各ロット
間若しくは同一ロット内のグレーズ層の厚さや輪郭形状
にばらつきが生じてしまい、均一な熱的特性のサーマル
ヘッドを得ることを困難にしていた。
【0007】また、従来の方法によれば、上述のような
ガラスの自重や表面張力に依存した自然変形に加えて、
グレーズ層に溝を形成する際のブレードの切り込み量は
基板を載置固定するダイサヘッドのテーブル表面を基準
に設定されていたため、基板の厚さまたはグレーズ層の
厚さや形状のばらつきにより溝近傍の輪郭形状を一定に
形成することが困難であった。
【0008】従って、本発明の目的は発熱領域を形成す
るグレーズ層のアール部及びその近傍を一定の輪郭形状
で形成可能なサーマルヘッド用グレーズ基板の製造方法
を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を達成するた
め、本発明によれば、基板の表面上にガラスから成るガ
ラス層を形成し、ガラス層に基板表面に対し任意の角度
を成す第1傾斜面と該第1傾斜面よりも小さな角度の第
2傾斜面とを機械的に形成後、ガラスの軟化点より高い
温度に加熱して第1傾斜面と第2傾斜面との間にアール
部を形成することを特徴とするサーマルヘッド用グレー
ズ基板の製造方法が提供される。
【0010】上記第1及び第2傾斜面は、該第1及び第
2傾斜面に対応する断面輪郭形状の溝切りブレードによ
り形成することができる。上記第1及び第2傾斜面は、
ガラス層の表面を基準に溝切りブレードを移動させるこ
とにより形成することができる。
【0011】
【作用および効果】平坦なガラス層に基板表面に対し任
意の角度を成す第1傾斜面と該第1傾斜面よりも小さな
角度の第2傾斜面とを切削や研削等により機械的に形成
することにより発熱領域を形成する完成後のグレーズ層
の概略の輪郭形状に近似した状態で形成後、ガラスの軟
化点より高い温度に加熱して第1傾斜面と第2傾斜面と
の間に小さな曲率のアール部を形成するので、ガラスの
自重や表面張力にほとんど依存することなく、異なるロ
ット間若しくは同一ロット内の各グレーズ層のアール部
及びその近傍の輪郭形状をほとんどばらつきを生じるこ
となく正確且つ確実に形成することができる。このた
め、サーマルヘッドに使用した場合、感熱性媒体に対す
るグレーズ層上の発熱領域の接触位置や角度を最適化す
ることが可能になり、良好な印字特性を確実に得ること
が可能になる。
【0012】また、上述の第1及び第2傾斜面の形成に
際して、ブレードの切込み量を基板材の表面に形成した
ガラス層の表面を基準に設定することにより、基板の厚
さのばらつきや反り等に実質上影響されることなく、複
数のグレーズ層の輪郭形状の均一化、従ってサーマルヘ
ッドの印字特性の均一化を更に0確実に得ることが可能
になる。
【0013】
【実施例】次に、本発明によるグレーズ基板の製造方法
についての実施例に従い図面を参照しながら詳細に説明
する。先ず、図1に示すように、分割により複数個分の
サーマルヘッド用基板を採ることのできる大きさのセラ
ミックからなる平板状の基板材を準備し、基板材の表面
にガラス粒子を含有するガラスペーストをスクリーン印
刷により塗布後、約1300℃の温度で焼成して、表面
全面に約0.07mmの層厚のガラス層2が形成された
基板材1を形成する。このような基板材1は後述の各工
程を施した後、横及び縦方向の分割ラインL1n、Lx
に沿って個別のサーマルヘッド用基板に分割されるのだ
が、同図中、これらの分割ラインのうち横方向の分割ラ
インL1n上のガラス層2の輪郭形状の成形に際して本
発明方法が適用される。本発明方法に使用する基板材と
しては、上述のような複数個の基板を採ることのできる
サイズのものに代えて、単一のサーマルヘッド用基板と
同一のサイズの基板材を使用することも可能であること
はいうまでもない。
【0014】基板材1の表面にガラス層2を形成した
ら、図2に示すように、基板材1をそのガラス層2の上
面が基板固定冶具3のフレーム4に形成された基準面4
aに位置合せされように基板固定冶具3に固定する。こ
の基板固定冶具3は、より具体的に説明すると、ここで
は図示を省略するが、ガラス層2に溝を形成するための
ダイヤモンド砥粒からなる溝切りブレードがX、Y、及
びZの3直角軸に沿って移動可能に設けられたダイサー
ヘッド上に位置合わせされた状態で固定可能であり、ガ
ラス層2の上面を当接させて基板1を位置合せする基準
面4aが形成された剛性の金属製のフレーム4と、フレ
ーム4内に上下方向に移動可能に基板材1を載置するた
めの載置板5と、載置板5上に載置した基板材1のガラ
ス層2の上面をフレーム4の基準面4a上に押圧するよ
うにフレーム4の底部と載置板5との間に設けられた押
圧ばね6とからなる。載置板5の基準面4a上への押圧
は押圧ばね6に代えて空気作動の真空チャック等を用い
てもよい。
【0015】基板材1を基板固定冶具3に固定したらこ
れをダイサーヘッドのテーブル上に位置合せした状態で
固定し、基板固定冶具3の基準面4a、即ちガラス層2
の上面、を基準に円盤状の溝切りブレードを回転させな
がら所要量降下させ及び、図1に示した、分割ラインL
1nに沿って移動させることによりガラス層に基板1の
表面に達する深さの溝が形成される。
【0016】本実施例によれば、この溝の形成に際し
て、図3に示すように、基板1の表面に対して任意の角
度α1を成す第1傾斜面と該第1傾斜面7よりも小さな
角度α2の第2傾斜面8とを形成するのだが、このよう
な傾斜面は溝切りブレード9の外周輪郭に第1及び第2
傾斜面に対応する輪郭形状を予め付与しておくことによ
り容易に形成することができる。本施例では、第1及び
第2傾斜面7、8が基板1の表面に対して成す角度α1
及びα2はそれぞれ約45゜及び約10゜に設定され、
従って、第1及び第2傾斜面7、8の接続部におけるブ
レード外側の交差角、またはガラス層の内側の交差角、
は約145゜となるように設定される。また本実施例で
は溝の底面の幅W1、第1傾斜面7の水平方向の幅W
2、及び第2傾斜面8の水平方向の幅W3はそれぞれ
0.3mm、0.05mm、及び0.4mmに、第1傾
斜面の垂直方向の幅D1、及び第2傾斜面の垂直方向の
幅D2はそれぞれ0.05mm及び0.07mmに設定
される。本実施例では第1及び第2傾斜面7、8が成す
角度を上述のように設定したが、これらの角度や寸法は
これらの値に限定されることなくサーマルヘッドのサイ
ズや使用目的等に応じて適宜変更可能であることはいう
までもない。
【0017】このような第1及び第2傾斜面7、8から
なる溝をガラス層2に形成するための溝切りブレードと
しては、ダイヤモンドの砥粒をメタルボンドにより固着
させた、例えば厚さ1mm及び直径45mm程度の概略
円盤状の形状の焼結ブレードが使用可能である。第1及
び第2傾斜面7、8から成る溝をガラス層2に形成した
ら、これを約900℃の温度に加熱し約10分間保持す
ることにより第1及び第2傾斜面7、8間に約0.03
mmの曲率半径のアール部が形成される。このアール部
の曲率半径の大きさは加熱の温度や保持時間を変更する
ことにより適当な値に調整することができる。このよう
にして得た基板材1を分割用のブレードを用いて分割ラ
インLx(及び必要に応じて分割ラインL1n)に沿っ
て個別の基板に分割することにより、本発明の製造方法
によるグレーズ基板を得ることができる。
【0018】このようなグレーズ基板のグレーズ層のア
ール部の近傍もしくはこれを跨ぐように発熱抵抗体から
なる発熱領域を形成し、電極配線の形成、駆動用ICの
搭載、必要なワイヤボンデイング等を施すことによりサ
ーマルヘッドが得られる。上述の実施例では、第1及び
第2傾斜面7、8を単一の溝切りブレード9により同時
に形成したが、これに代えて、図4に示すように、第1
傾斜面7に対応した外周の輪郭形状10aを有する溝切
りブレード10によりガラス層に第1傾斜面を形成後、
第2の傾斜面に対応した外周の輪郭形状11aを有する
別の溝切りブレード11により第2傾斜面8を形成する
ようにしてもよい。このような第1と第2との傾斜面を
別の工程で形成する方法を用いる場合、ブレードの断面
形状は単純化でき、より簡易に本発明を実施することが
できる。
【0019】また、第1及び第2傾斜面は上述の実施例
では(断面視にて)直線状に形成した場合を示したが、
これに代えて、曲線状に形成してもよいことはいうまで
もない。
【図面の簡単な説明】
【図1】グレーズ基板に分割する分割ラインを示す基板
材の平面図である。
【図2】本発明に使用する基板材固定冶具の断面図であ
る。
【図3】本発明の実施例に使用する溝切りブレードの要
部断面図である。
【図4】本発明の他の実施例に使用する溝切りブレード
の要部断面図である。
【図5】従来の全面グレーズ基板の製造方法を示す概略
図である。
【図6】従来の部分グレーズ基板の製造方法を示す概略
図である。
【符号の説明】
1 基板材 2 ガラス層 3 基板材固定冶具 4 フレーム 5 載置板 6 押圧ばね 7 第1傾斜面 8 第2傾斜面 9 溝切りブレード

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板の表面上にガラスから成るガラス層を
    形成し、前記ガラス層に前記基板表面に対し任意の角度
    を成す第1傾斜面と該第1傾斜面よりも小さな角度の第
    2傾斜面とを機械的に形成後、前記ガラスの軟化点より
    高い温度に加熱して前記第1傾斜面と前記第2傾斜面と
    の間にアール部を形成することを特徴とするサーマルヘ
    ッド用グレーズ基板の製造方法。
  2. 【請求項2】前記第1及び第2傾斜面は、該第1及び第
    2傾斜面に対応する断面輪郭形状の溝切りブレードによ
    り形成する請求項1に記載のサーマルヘッド用グレーズ
    基板の製造方法。
  3. 【請求項3】前記第1及び第2傾斜面は、前記ガラス層
    の表面を基準に前記溝切りブレードを移動させることに
    より形成する請求項2に記載のサーマルヘッド用グレー
    ズ基板の製造方法。
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