JP3325348B2 - 電力増幅装置 - Google Patents
電力増幅装置Info
- Publication number
- JP3325348B2 JP3325348B2 JP18886193A JP18886193A JP3325348B2 JP 3325348 B2 JP3325348 B2 JP 3325348B2 JP 18886193 A JP18886193 A JP 18886193A JP 18886193 A JP18886193 A JP 18886193A JP 3325348 B2 JP3325348 B2 JP 3325348B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- power
- signal
- input
- stage
- amplifier
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
- 230000003321 amplification Effects 0.000 claims description 36
- 238000001514 detection method Methods 0.000 claims description 36
- 238000003199 nucleic acid amplification method Methods 0.000 claims description 36
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 52
- 230000005284 excitation Effects 0.000 description 22
- 239000003990 capacitor Substances 0.000 description 10
- 238000013461 design Methods 0.000 description 10
- 238000005259 measurement Methods 0.000 description 7
- 238000000034 method Methods 0.000 description 7
- 239000010754 BS 2869 Class F Substances 0.000 description 6
- 230000005540 biological transmission Effects 0.000 description 6
- 230000015556 catabolic process Effects 0.000 description 5
- 230000008878 coupling Effects 0.000 description 5
- 238000010168 coupling process Methods 0.000 description 5
- 238000005859 coupling reaction Methods 0.000 description 5
- 238000006731 degradation reaction Methods 0.000 description 5
- 230000010354 integration Effects 0.000 description 3
- 238000012545 processing Methods 0.000 description 3
- 238000005070 sampling Methods 0.000 description 3
- 241001125929 Trisopterus luscus Species 0.000 description 2
- 230000000903 blocking effect Effects 0.000 description 2
- 238000002474 experimental method Methods 0.000 description 2
- 238000012544 monitoring process Methods 0.000 description 2
- 238000004458 analytical method Methods 0.000 description 1
- 230000000052 comparative effect Effects 0.000 description 1
- 238000012937 correction Methods 0.000 description 1
- 230000007423 decrease Effects 0.000 description 1
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 1
- 238000009499 grossing Methods 0.000 description 1
- 238000012986 modification Methods 0.000 description 1
- 230000004048 modification Effects 0.000 description 1
- 229920006395 saturated elastomer Polymers 0.000 description 1
- 238000001228 spectrum Methods 0.000 description 1
- 230000000087 stabilizing effect Effects 0.000 description 1
- 239000000758 substrate Substances 0.000 description 1
- 230000002123 temporal effect Effects 0.000 description 1
- 238000009966 trimming Methods 0.000 description 1
Classifications
-
- H—ELECTRICITY
- H03—ELECTRONIC CIRCUITRY
- H03F—AMPLIFIERS
- H03F3/00—Amplifiers with only discharge tubes or only semiconductor devices as amplifying elements
- H03F3/20—Power amplifiers, e.g. Class B amplifiers, Class C amplifiers
-
- H—ELECTRICITY
- H03—ELECTRONIC CIRCUITRY
- H03G—CONTROL OF AMPLIFICATION
- H03G3/00—Gain control in amplifiers or frequency changers
- H03G3/20—Automatic control
- H03G3/30—Automatic control in amplifiers having semiconductor devices
- H03G3/3036—Automatic control in amplifiers having semiconductor devices in high-frequency amplifiers or in frequency-changers
- H03G3/3042—Automatic control in amplifiers having semiconductor devices in high-frequency amplifiers or in frequency-changers in modulators, frequency-changers, transmitters or power amplifiers
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Power Engineering (AREA)
- Amplifiers (AREA)
- Tone Control, Compression And Expansion, Limiting Amplitude (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、携帯電話機における送
信機などに使用される線形化された電力増幅装置に関す
る。
信機などに使用される線形化された電力増幅装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】送信機において、電力増幅器は最も多く
の電力を増幅する要素であるため、動作効率が重要であ
る。このため、例えばアナログFM移動無線用の送信機
では、C級などの高効率の電力増幅器が使用されてい
る。また、携帯電話機では電池の小型化および通話時間
の延長のために電力増幅器の効率は極めて重要であるこ
とから、C級よりもさらに効率の高いF級の電力増幅器
が利用されている。
の電力を増幅する要素であるため、動作効率が重要であ
る。このため、例えばアナログFM移動無線用の送信機
では、C級などの高効率の電力増幅器が使用されてい
る。また、携帯電話機では電池の小型化および通話時間
の延長のために電力増幅器の効率は極めて重要であるこ
とから、C級よりもさらに効率の高いF級の電力増幅器
が利用されている。
【0003】ところで、携帯電話は現在、従来のアナロ
グFM方式からディジタル方式への移行が進められてい
る。この新しいディジタル方式の携帯電話機に使用され
る電力増幅器は、ディジタル変調信号であるQPSK波
を増幅するために、アナログFM方式の場合と異なり、
線形性が極めて重要となる。すなわち、電力増幅器とし
ては線形性を保ったままで、なおかつ動作効率が高いこ
とが要求される。動作効率の向上のためには、増幅器自
体を飽和領域で動作させる必要があるが、これは増幅器
を非線形動作させなければならないことを意味する。こ
のため、何らかの手段により線形性を改善させなければ
ならない。
グFM方式からディジタル方式への移行が進められてい
る。この新しいディジタル方式の携帯電話機に使用され
る電力増幅器は、ディジタル変調信号であるQPSK波
を増幅するために、アナログFM方式の場合と異なり、
線形性が極めて重要となる。すなわち、電力増幅器とし
ては線形性を保ったままで、なおかつ動作効率が高いこ
とが要求される。動作効率の向上のためには、増幅器自
体を飽和領域で動作させる必要があるが、これは増幅器
を非線形動作させなければならないことを意味する。こ
のため、何らかの手段により線形性を改善させなければ
ならない。
【0004】このような背景から、リニアライザと称さ
れる線形性補償回路が提案されている。リニアライザは
幾つかの方式に分類されるが、中でもドレイン制御リニ
アライザが効率改善に最も有効であると考えられてい
る。図33は、従来のドレイン制御リニアライザを用い
た電力増幅装置の一例を示すブロック図である。電力増
幅器1の入出力特性に応じたディジタル値を予め書き込
んだROM2を用意し、図示しない変調器から供給され
るディジタル変調信号(QPSK波)のI,Q成分を入
力して電力増幅器1の入力信号振幅に対応したディジタ
ル値を読み出し、これをD/Aコンバータ3でアナログ
電圧に変換した後、電源電圧制御回路4に制御信号とし
て供給することにより、電力増幅器1の入出力特性が直
線的となるように増幅器1の電源電圧、例えばFETの
ドレイン電圧を制御している。この図33の構成は原理
的には動作するものの、以下のような多くの欠点を持
つ。
れる線形性補償回路が提案されている。リニアライザは
幾つかの方式に分類されるが、中でもドレイン制御リニ
アライザが効率改善に最も有効であると考えられてい
る。図33は、従来のドレイン制御リニアライザを用い
た電力増幅装置の一例を示すブロック図である。電力増
幅器1の入出力特性に応じたディジタル値を予め書き込
んだROM2を用意し、図示しない変調器から供給され
るディジタル変調信号(QPSK波)のI,Q成分を入
力して電力増幅器1の入力信号振幅に対応したディジタ
ル値を読み出し、これをD/Aコンバータ3でアナログ
電圧に変換した後、電源電圧制御回路4に制御信号とし
て供給することにより、電力増幅器1の入出力特性が直
線的となるように増幅器1の電源電圧、例えばFETの
ドレイン電圧を制御している。この図33の構成は原理
的には動作するものの、以下のような多くの欠点を持
つ。
【0005】まず、ROM2やD/Aコンバータ3など
のディジタル回路が必要なため、ディジタル回路特有の
雑音が送信信号のS/Nを劣化させる。これはデータ伝
送速度の高い広帯域増幅器の場合、特に深刻な問題とな
る。この問題は雑音発生源である入力信号振幅の検出系
および電源電圧制御系を電力増幅器1から離して設置す
ることで解決すると考えられるが、その場合には温度補
償などの電力増幅器1の安定動作に不可欠の制御を有効
に実施することが難しくなる。
のディジタル回路が必要なため、ディジタル回路特有の
雑音が送信信号のS/Nを劣化させる。これはデータ伝
送速度の高い広帯域増幅器の場合、特に深刻な問題とな
る。この問題は雑音発生源である入力信号振幅の検出系
および電源電圧制御系を電力増幅器1から離して設置す
ることで解決すると考えられるが、その場合には温度補
償などの電力増幅器1の安定動作に不可欠の制御を有効
に実施することが難しくなる。
【0006】また、ディジタル回路、特にD/Aコンバ
ータ3は消費電力が大きいため、効率を上げて消費電力
を低減するという本来の目的に反する。さらに、図33
の構成ではROM2に電力増幅器1の非線形な入出力特
性の情報をあらかじめ記憶させる必要があるため、変調
器と電力増幅装置を組で設計する必要があり、電力増幅
装置を自己完結的に動作させることができない。これは
設計上自由度を狭めることになり、好ましくない。
ータ3は消費電力が大きいため、効率を上げて消費電力
を低減するという本来の目的に反する。さらに、図33
の構成ではROM2に電力増幅器1の非線形な入出力特
性の情報をあらかじめ記憶させる必要があるため、変調
器と電力増幅装置を組で設計する必要があり、電力増幅
装置を自己完結的に動作させることができない。これは
設計上自由度を狭めることになり、好ましくない。
【0007】図34は、従来のドレイン制御リニアライ
ザを用いた電力増幅装置の他の例を示すブロック図であ
る。入力信号を方向性結合器5を介して二分岐し、一方
を電力増幅器1に、他方を検波器6にそれぞれ導き、検
波器6の出力をA/Dコンバータ7でディジタル化した
後、ROM8によって入力信号振幅に対応したディジタ
ル値を作り、これをD/Aコンバータ3でアナログ信号
に変換して、電源電圧制御回路4に制御信号として供給
する構成となっている。
ザを用いた電力増幅装置の他の例を示すブロック図であ
る。入力信号を方向性結合器5を介して二分岐し、一方
を電力増幅器1に、他方を検波器6にそれぞれ導き、検
波器6の出力をA/Dコンバータ7でディジタル化した
後、ROM8によって入力信号振幅に対応したディジタ
ル値を作り、これをD/Aコンバータ3でアナログ信号
に変換して、電源電圧制御回路4に制御信号として供給
する構成となっている。
【0008】この図34の構成は、D/Aコンバータ
3、A/Dコンバータ7およびROM8を使用するた
め、図33の構成と同様にディジタル回路が発生する雑
音による送信信号のS/N劣化、消費電力の増加といっ
た欠点を有するほか、小型化の難しい方向性結合器5を
必要とするため、これを含む入力信号振幅検出系と電源
電圧制御系を電力増幅器1に一体化することは技術的に
困難となり、温度補償の実施は一層難しくなる。
3、A/Dコンバータ7およびROM8を使用するた
め、図33の構成と同様にディジタル回路が発生する雑
音による送信信号のS/N劣化、消費電力の増加といっ
た欠点を有するほか、小型化の難しい方向性結合器5を
必要とするため、これを含む入力信号振幅検出系と電源
電圧制御系を電力増幅器1に一体化することは技術的に
困難となり、温度補償の実施は一層難しくなる。
【0009】また、電力増幅器1より前段で方向性結合
器5により入力信号を分岐して入力信号振幅を検出して
いるので、電力増幅器1を一般によく使用される2段構
成とする場合、初段の増幅特性の変動、例えば利得やバ
イアスの変動があってもそれを検出できず、これらの変
動に対応できないという欠点もある。さらに、図33お
よび図34の構成はいずれも本質的にオープンループ制
御であるため、電力増幅器1における個々の増幅素子の
特性がばらつく場合、これを適時補償することが難し
い。この問題を実際の測定結果を示して説明する。
器5により入力信号を分岐して入力信号振幅を検出して
いるので、電力増幅器1を一般によく使用される2段構
成とする場合、初段の増幅特性の変動、例えば利得やバ
イアスの変動があってもそれを検出できず、これらの変
動に対応できないという欠点もある。さらに、図33お
よび図34の構成はいずれも本質的にオープンループ制
御であるため、電力増幅器1における個々の増幅素子の
特性がばらつく場合、これを適時補償することが難し
い。この問題を実際の測定結果を示して説明する。
【0010】2段構成の電力増幅器における初段および
終段のFETのゲートバイアス、すなわちゲート・ソー
ス間電圧(Vgs)を調整することによる線形性の改善
を10個のサンプルについて個々に行い、それら10個
のサンプルのうち代表的な5個のサンプルについて隣接
チャネル漏洩電力を満たした場合の電力付加効率を測定
した結果を図35に示す。隣接チャネル漏洩電力−50
dBにおいて42%以上の電力付加効率が実現され、1
W以上の送信電力が確保されていることが分かる。この
最適条件での初段FETのゲートバイアスは−4.3V
〜−5.4Vであり、最頻値は−5.1Vであった。ま
た、終段のFETのゲートバイアスは−3.0V〜−
3.4Vであり、最頻値は−5.1Vであった。
終段のFETのゲートバイアス、すなわちゲート・ソー
ス間電圧(Vgs)を調整することによる線形性の改善
を10個のサンプルについて個々に行い、それら10個
のサンプルのうち代表的な5個のサンプルについて隣接
チャネル漏洩電力を満たした場合の電力付加効率を測定
した結果を図35に示す。隣接チャネル漏洩電力−50
dBにおいて42%以上の電力付加効率が実現され、1
W以上の送信電力が確保されていることが分かる。この
最適条件での初段FETのゲートバイアスは−4.3V
〜−5.4Vであり、最頻値は−5.1Vであった。ま
た、終段のFETのゲートバイアスは−3.0V〜−
3.4Vであり、最頻値は−5.1Vであった。
【0011】実際には個々のサンプル毎にトリミングを
行ってゲートバイアスを調整することは量産性の面から
好ましくないので、ゲートバイアスを上述のような最頻
値とする方法が考えられる。この方法を採用した場合の
同様の測定結果を図36に示す。最頻値とはいっても最
適値とは若干値が異なるため、特性が劣化している。隣
接チャネル漏洩電力−50dBにおいて電力付加効率が
35%に低下し、送信電力も0.6W以下に低下した。
また、特に個々のばらつきが大きくなっていることが確
認できる。
行ってゲートバイアスを調整することは量産性の面から
好ましくないので、ゲートバイアスを上述のような最頻
値とする方法が考えられる。この方法を採用した場合の
同様の測定結果を図36に示す。最頻値とはいっても最
適値とは若干値が異なるため、特性が劣化している。隣
接チャネル漏洩電力−50dBにおいて電力付加効率が
35%に低下し、送信電力も0.6W以下に低下した。
また、特に個々のばらつきが大きくなっていることが確
認できる。
【0012】このようなばらつきの対策のために良く用
いられる方法として、電力増幅器の出力をモニタし、所
望値との差をなくすようにフィードバック制御を行う方
法が提案されているが、高周波を扱う電力増幅器の場
合、出力をモニタするための検出回路の規模が大きくな
り、小型化に適した方法とはいえない。また、モノリシ
ック化ICに適さないため、携帯電話機のような小型無
線機器に使用される電力増幅器には適さない。
いられる方法として、電力増幅器の出力をモニタし、所
望値との差をなくすようにフィードバック制御を行う方
法が提案されているが、高周波を扱う電力増幅器の場
合、出力をモニタするための検出回路の規模が大きくな
り、小型化に適した方法とはいえない。また、モノリシ
ック化ICに適さないため、携帯電話機のような小型無
線機器に使用される電力増幅器には適さない。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、従来
方式のドレイン制御リニアライザを用いた電力増幅装置
では、入力信号振幅の検出にディジタル回路を必要とす
るため、ディジタル回路で発生する雑音により送信信号
のS/Nを劣化させ、またディジタル回路の使用により
消費電力が増加するという問題や、入力信号振幅検出系
および電源電圧制御系を電力増幅器に一体化することが
困難であるために温度補償が難しく、さらに増幅素子の
ばらつきを補償することも困難であるため安定した動作
が得にくいという問題があった。
方式のドレイン制御リニアライザを用いた電力増幅装置
では、入力信号振幅の検出にディジタル回路を必要とす
るため、ディジタル回路で発生する雑音により送信信号
のS/Nを劣化させ、またディジタル回路の使用により
消費電力が増加するという問題や、入力信号振幅検出系
および電源電圧制御系を電力増幅器に一体化することが
困難であるために温度補償が難しく、さらに増幅素子の
ばらつきを補償することも困難であるため安定した動作
が得にくいという問題があった。
【0014】本発明はこのような従来技術の問題点を解
消し、線形性と高い動作効率を両立することができ、ま
た出力のS/Nが高く、温度補償や増幅素子のばらつき
補償が容易な電力増幅装置を提供することを目的とす
る。
消し、線形性と高い動作効率を両立することができ、ま
た出力のS/Nが高く、温度補償や増幅素子のばらつき
補償が容易な電力増幅装置を提供することを目的とす
る。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、本発明の電力増幅装置は入力信号を増幅する第1の
増幅手段と、第1の増幅手段の出力信号を増幅する第2
の増幅手段と、第1の増幅手段の電源電流に対応した信
号を入力とするアナログ関数発生器を含み、該関数発生
器の出力に従って第2の増幅手段の電源電圧を制御する
制御手段とを備え、第1の増幅手段の電源電流に対して
前記第2の増幅手段の電源電圧が一義的に定まる関係と
なるように該第1の増幅手段および第2の増幅手段の入
力バイアスを設定したことを特徴とする。
め、本発明の電力増幅装置は入力信号を増幅する第1の
増幅手段と、第1の増幅手段の出力信号を増幅する第2
の増幅手段と、第1の増幅手段の電源電流に対応した信
号を入力とするアナログ関数発生器を含み、該関数発生
器の出力に従って第2の増幅手段の電源電圧を制御する
制御手段とを備え、第1の増幅手段の電源電流に対して
前記第2の増幅手段の電源電圧が一義的に定まる関係と
なるように該第1の増幅手段および第2の増幅手段の入
力バイアスを設定したことを特徴とする。
【0016】
【0017】また、本発明は高周波入力を増幅する多段
構成の電力増幅装置において、終段の電力増幅手段の電
源電流を検出して該電源電流に応じた出力信号を得る電
流検出手段と、この電流検出手段の出力信号と基準信号
との差を検出してその差に応じた出力信号を得る差信号
検出手段と、この差信号検出手段の出力信号を前記高周
波入力が有りのときに検出して高周波入力が無い期間中
保持することにより制御信号を発生し、該制御信号によ
って前記終段の電力増幅手段の入力バイアスを制御する
制御手段とを備えたことを特徴とする。
構成の電力増幅装置において、終段の電力増幅手段の電
源電流を検出して該電源電流に応じた出力信号を得る電
流検出手段と、この電流検出手段の出力信号と基準信号
との差を検出してその差に応じた出力信号を得る差信号
検出手段と、この差信号検出手段の出力信号を前記高周
波入力が有りのときに検出して高周波入力が無い期間中
保持することにより制御信号を発生し、該制御信号によ
って前記終段の電力増幅手段の入力バイアスを制御する
制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0018】さらに、本発明は変調信号からなる高周波
入力を増幅する多段構成の電力増幅装置において、初段
の電力増幅手段の電源電流を検出して該電源電流に応じ
た出力信号を得る電流検出手段と、この電流検出手段の
出力信号を前記高周波入力の変調信号周期以上の時定数
で積分する積分手段と、この積分手段の出力信号と基準
信号との差を検出してその差に応じた出力信号を得る差
信号検出手段と、この差信号検出手段の出力信号を前記
高周波入力が変調有りのとき検出して変調無しの期間中
保持することにより制御信号を発生し、該制御信号によ
って前記終段の電力増幅手段の入力バイアスを制御する
制御手段とを備えたことを特徴とする。
入力を増幅する多段構成の電力増幅装置において、初段
の電力増幅手段の電源電流を検出して該電源電流に応じ
た出力信号を得る電流検出手段と、この電流検出手段の
出力信号を前記高周波入力の変調信号周期以上の時定数
で積分する積分手段と、この積分手段の出力信号と基準
信号との差を検出してその差に応じた出力信号を得る差
信号検出手段と、この差信号検出手段の出力信号を前記
高周波入力が変調有りのとき検出して変調無しの期間中
保持することにより制御信号を発生し、該制御信号によ
って前記終段の電力増幅手段の入力バイアスを制御する
制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0019】
【作用】本発明においては、第1の増幅手段が例えばA
B級あるいはA級動作といった線形性の良い増幅器の場
合、その電源電流が入力信号振幅に対応することに着目
して、この電源電流に従って第2の増幅手段の電源電圧
を制御する。これにより第2の増幅手段が例えばF級動
作の増幅器のように線形性が悪い場合でも、ドレイン制
御リニアライザの原理によって線形性に優れた高効率の
電力増幅装置が得られる。
B級あるいはA級動作といった線形性の良い増幅器の場
合、その電源電流が入力信号振幅に対応することに着目
して、この電源電流に従って第2の増幅手段の電源電圧
を制御する。これにより第2の増幅手段が例えばF級動
作の増幅器のように線形性が悪い場合でも、ドレイン制
御リニアライザの原理によって線形性に優れた高効率の
電力増幅装置が得られる。
【0020】この電力増幅装置は従来のドレイン制御リ
ニアライザと異なり、入力信号振幅検出系にディジタル
回路を用いる必要がないため、ディジタル回路が発生す
る雑音による出力のS/N劣化や、消費電力の増大とい
う問題がなく、また入力信号振幅検出系および電源電圧
制御系を増幅部と一体化することができるため、温度補
償や増幅素子のばらつき補償の実施が容易となる。さら
に、第1の増幅手段の電源電流から入力信号振幅を検出
するため、2段構成の電力増幅装置を構成する場合、初
段(第1の増幅手段)の利得やバイアスなどの増幅特性
の変動も電源電流の変化として併せて検出でき、これら
の変動に対応した制御が可能となる。しかも、この電力
増幅装置は変調器など他の部分と独立して自己完結的に
実現できるため、設計の自由度が高く、他の部分との信
号線も少なくて済む。
ニアライザと異なり、入力信号振幅検出系にディジタル
回路を用いる必要がないため、ディジタル回路が発生す
る雑音による出力のS/N劣化や、消費電力の増大とい
う問題がなく、また入力信号振幅検出系および電源電圧
制御系を増幅部と一体化することができるため、温度補
償や増幅素子のばらつき補償の実施が容易となる。さら
に、第1の増幅手段の電源電流から入力信号振幅を検出
するため、2段構成の電力増幅装置を構成する場合、初
段(第1の増幅手段)の利得やバイアスなどの増幅特性
の変動も電源電流の変化として併せて検出でき、これら
の変動に対応した制御が可能となる。しかも、この電力
増幅装置は変調器など他の部分と独立して自己完結的に
実現できるため、設計の自由度が高く、他の部分との信
号線も少なくて済む。
【0021】また、第1の増幅手段の電源電流に従って
第2の増幅手段の電源電圧を制御する制御手段がアナロ
グ関数発生器を含む場合、両者の関係が一義的に定まる
関係、例えば1対1となるように第1および第2の増幅
手段の入力バイアスを設定することにより、関数発生器
の実現が容易となり、かつ関数発生器の入出力特性を選
ぶことで電力増幅装置の線形性を改善することができ
る。
第2の増幅手段の電源電圧を制御する制御手段がアナロ
グ関数発生器を含む場合、両者の関係が一義的に定まる
関係、例えば1対1となるように第1および第2の増幅
手段の入力バイアスを設定することにより、関数発生器
の実現が容易となり、かつ関数発生器の入出力特性を選
ぶことで電力増幅装置の線形性を改善することができ
る。
【0022】また、本発明では高周波入力を増幅する多
段構成の電力増幅装置において、終段の電力増幅手段の
電源電流に応じた信号と基準信号との差信号を高周波入
力が有りのとき検出し高周波入力が無い期間中保持して
得られる制御信号によって終段の電力増幅手段の入力バ
イアスを制御することによって、低歪を実現できる条件
で終段の電力増幅手段の電源バイアス電流を制御するこ
とが可能となる。
段構成の電力増幅装置において、終段の電力増幅手段の
電源電流に応じた信号と基準信号との差信号を高周波入
力が有りのとき検出し高周波入力が無い期間中保持して
得られる制御信号によって終段の電力増幅手段の入力バ
イアスを制御することによって、低歪を実現できる条件
で終段の電力増幅手段の電源バイアス電流を制御するこ
とが可能となる。
【0023】さらに、本発明では変調信号からなる高周
波入力を増幅する多段構成の電力増幅装置において、終
段の電力増幅手段の電源電流に応じた信号を高周波入力
の変調信号周期以上の時定数で積分し、その積分した信
号と基準信号との差信号を高周波入力が変調有りのとき
検出し変調無しの期間中保持して得られる制御信号によ
って終段の電力増幅手段の入力バイアスを制御すること
によって、低歪みを実現できる条件で初段の電力増幅手
段の電源バイアス電流を制御することが可能となる。
波入力を増幅する多段構成の電力増幅装置において、終
段の電力増幅手段の電源電流に応じた信号を高周波入力
の変調信号周期以上の時定数で積分し、その積分した信
号と基準信号との差信号を高周波入力が変調有りのとき
検出し変調無しの期間中保持して得られる制御信号によ
って終段の電力増幅手段の入力バイアスを制御すること
によって、低歪みを実現できる条件で初段の電力増幅手
段の電源バイアス電流を制御することが可能となる。
【0024】これらの構成によっても、ディジタル回路
を用いることなく線形性に優れた電力増幅装置の線形化
が可能となるため、出力のS/N劣化や消費電力の増大
という問題が解決される。また、線形化制御のための検
出系および制御系は回路規模が小さいために増幅部と一
体化することが可能であるため、温度補償や増幅素子の
ばらつき補償が容易となる。さらに、この電力増幅装置
も自己完結的に実現でき、設計の自由度などの面で有利
となる。
を用いることなく線形性に優れた電力増幅装置の線形化
が可能となるため、出力のS/N劣化や消費電力の増大
という問題が解決される。また、線形化制御のための検
出系および制御系は回路規模が小さいために増幅部と一
体化することが可能であるため、温度補償や増幅素子の
ばらつき補償が容易となる。さらに、この電力増幅装置
も自己完結的に実現でき、設計の自由度などの面で有利
となる。
【0025】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。 (第1の実施例)図1は、第1の実施例に係る電力増幅
装置のブロック図である。端子10に入力される入力信
号は二分岐され、第1の増幅器11と第2の増幅器12
に供給される。第1の増幅器11は例えばA級またはA
B級増幅器などの線形性の良い電力増幅器であり、第2
の増幅器12は例えばF級増幅器などの高効率であるが
線形性の悪い電力増幅器である。電源電圧制御回路13
は、第1の増幅器11から電源電流に応じた信号を検出
し、それに基づいて第2の増幅器12の電源電圧を制御
することによって、第2の増幅器12を線形化させるも
のである。
する。 (第1の実施例)図1は、第1の実施例に係る電力増幅
装置のブロック図である。端子10に入力される入力信
号は二分岐され、第1の増幅器11と第2の増幅器12
に供給される。第1の増幅器11は例えばA級またはA
B級増幅器などの線形性の良い電力増幅器であり、第2
の増幅器12は例えばF級増幅器などの高効率であるが
線形性の悪い電力増幅器である。電源電圧制御回路13
は、第1の増幅器11から電源電流に応じた信号を検出
し、それに基づいて第2の増幅器12の電源電圧を制御
することによって、第2の増幅器12を線形化させるも
のである。
【0026】すなわち、第1の増幅器11はたとえA級
動作であっても、使用する増幅素子(FETまたはバイ
ポーラトランジスタ)の特性により、その電源電流(例
えばドレイン電流)は入力信号振幅によって変動する。
特に第1の増幅器11がAB級動作の場合、その電源電
流は入力信号振幅に比例する。このため、電源電圧制御
回路13によって第1の増幅器11の電源電流に従って
第2の増幅器12の電源電圧(例えばドレイン電圧)を
制御することで、第2の増幅器12の入出力特性を線形
化することが可能であり、端子14より低歪の出力信号
を得ることができる。
動作であっても、使用する増幅素子(FETまたはバイ
ポーラトランジスタ)の特性により、その電源電流(例
えばドレイン電流)は入力信号振幅によって変動する。
特に第1の増幅器11がAB級動作の場合、その電源電
流は入力信号振幅に比例する。このため、電源電圧制御
回路13によって第1の増幅器11の電源電流に従って
第2の増幅器12の電源電圧(例えばドレイン電圧)を
制御することで、第2の増幅器12の入出力特性を線形
化することが可能であり、端子14より低歪の出力信号
を得ることができる。
【0027】(第2の実施例)図2は、第2の実施例に
係る電力増幅装置のブロック図であり、第1の増幅器1
1の電源電流から入力信号振幅を検出するための検出回
路15を別に設けている。この検出回路15の出力信号
は電源電圧制御回路13に供給され、電源電圧制御回路
13は図1の場合と同様の制御を行う。
係る電力増幅装置のブロック図であり、第1の増幅器1
1の電源電流から入力信号振幅を検出するための検出回
路15を別に設けている。この検出回路15の出力信号
は電源電圧制御回路13に供給され、電源電圧制御回路
13は図1の場合と同様の制御を行う。
【0028】(第3の実施例)図3は、第3の実施例に
係る電力増幅装置のブロック図であり、第1の増幅器1
1と第2の増幅器12は縦続接続されている。すなわ
ち、この電力増幅装置は2段構成であり、初段の第1の
増幅器11は、終段の第2の増幅器12の励振段となっ
ている。この場合も、図2と同様に検出回路15および
電源電圧制御回路13を設けて、第1の増幅器11の電
源電流に応じて第2の増幅器12の電源電圧を制御する
ことにより、第2の増幅器12の入出力特性を線形化す
ることができる。
係る電力増幅装置のブロック図であり、第1の増幅器1
1と第2の増幅器12は縦続接続されている。すなわ
ち、この電力増幅装置は2段構成であり、初段の第1の
増幅器11は、終段の第2の増幅器12の励振段となっ
ている。この場合も、図2と同様に検出回路15および
電源電圧制御回路13を設けて、第1の増幅器11の電
源電流に応じて第2の増幅器12の電源電圧を制御する
ことにより、第2の増幅器12の入出力特性を線形化す
ることができる。
【0029】以上の実施例において、第2の増幅器12
の増幅素子にFETを用いた場合、電源電圧制御回路1
3はドレイン制御リニアライザを構成する。図4は、こ
のドレイン制御アナライザの原理を示す図であり、横軸
は入力信号振幅、縦軸は出力信号電力である。入力信号
振幅の変化に対して、第2の増幅器12の電源電圧すな
わちドレイン電圧を直線Aとの交点上に位置するように
制御することにより、第2の増幅器12の飽和特性すな
わち高効率特性を維持しつつ、線形性を保つことができ
る。
の増幅素子にFETを用いた場合、電源電圧制御回路1
3はドレイン制御リニアライザを構成する。図4は、こ
のドレイン制御アナライザの原理を示す図であり、横軸
は入力信号振幅、縦軸は出力信号電力である。入力信号
振幅の変化に対して、第2の増幅器12の電源電圧すな
わちドレイン電圧を直線Aとの交点上に位置するように
制御することにより、第2の増幅器12の飽和特性すな
わち高効率特性を維持しつつ、線形性を保つことができ
る。
【0030】図5は、実験データを基に作成した第1の
増幅器11のドレイン電流Id1と第2の増幅器12のド
レイン電圧Vd2との関係を示すグラフである。図5中、
破線はドレイン電圧の制御目標値であり、実線はドレイ
ン電圧制御の許容誤差範囲を示している。実際の装置で
は必ず有限の制御誤差を伴うので、このような許容誤差
範囲を設定している。この許容誤差範囲は、第2の増幅
器12の出力信号電力の誤差が0.2dBとなる条件で
求めたものであるが、これは必要とされる線形性に応じ
て設定すれば良い。
増幅器11のドレイン電流Id1と第2の増幅器12のド
レイン電圧Vd2との関係を示すグラフである。図5中、
破線はドレイン電圧の制御目標値であり、実線はドレイ
ン電圧制御の許容誤差範囲を示している。実際の装置で
は必ず有限の制御誤差を伴うので、このような許容誤差
範囲を設定している。この許容誤差範囲は、第2の増幅
器12の出力信号電力の誤差が0.2dBとなる条件で
求めたものであるが、これは必要とされる線形性に応じ
て設定すれば良い。
【0031】このように本発明の電力増幅装置では、第
1の増幅器11の電源電流から入力信号振幅を検出し、
それに従って第2の増幅器12の電源電圧を制御するた
め、図33および図34に示した従来の電力増幅装置に
おける欠点のほとんどが解決される。すなわち、入力信
号振幅の検出回路にディジタル回路を必要としないた
め、雑音の発生による出力のS/N低下や消費電力の増
加の問題がない。また、図33のように変調器と電力増
幅器との間に信号線を追加する必要がなく、しかも変調
器と電力増幅器を独立して設計でき、設計の自由度が増
す。さらに、入力信号振幅の検出のために図34におけ
る方向性結合器5や検波器6のような小型化の障害とな
る部品が不要となる。
1の増幅器11の電源電流から入力信号振幅を検出し、
それに従って第2の増幅器12の電源電圧を制御するた
め、図33および図34に示した従来の電力増幅装置に
おける欠点のほとんどが解決される。すなわち、入力信
号振幅の検出回路にディジタル回路を必要としないた
め、雑音の発生による出力のS/N低下や消費電力の増
加の問題がない。また、図33のように変調器と電力増
幅器との間に信号線を追加する必要がなく、しかも変調
器と電力増幅器を独立して設計でき、設計の自由度が増
す。さらに、入力信号振幅の検出のために図34におけ
る方向性結合器5や検波器6のような小型化の障害とな
る部品が不要となる。
【0032】また、検出回路15や電源電圧制御回路1
3は、回路規模が小さいため増幅器11,12と一体化
することが容易である。これにより、検出回路15およ
び電源電圧制御回路13に対し増幅器11,12と同様
の温度変化を持たせることができるので、電源電圧制御
回路13による制御信号の温度補償を容易に実施するこ
とができる。しかも、このように検出回路15と電源電
圧制御回路13を増幅器11,12と一体にIC化した
場合、使用するトランジスタ等の素子の特性のばらつき
が少なく同一特性が得やすいので、補償回路が簡単とな
る。
3は、回路規模が小さいため増幅器11,12と一体化
することが容易である。これにより、検出回路15およ
び電源電圧制御回路13に対し増幅器11,12と同様
の温度変化を持たせることができるので、電源電圧制御
回路13による制御信号の温度補償を容易に実施するこ
とができる。しかも、このように検出回路15と電源電
圧制御回路13を増幅器11,12と一体にIC化した
場合、使用するトランジスタ等の素子の特性のばらつき
が少なく同一特性が得やすいので、補償回路が簡単とな
る。
【0033】さらに、一般に良く使用される2段構成の
電力増幅装置において、図34のように電力増幅増幅装
置に到達する以前に入力信号振幅の検出を行わず、初段
の増幅器(第1の増幅器11)の電源電流を検出するこ
とで入力信号振幅を検出するため、初段の増幅特性の変
動、例えば利得変動やバイアス変動があっても、この変
動によって終段の増幅器(第2の増幅器12)の電源電
圧制御が影響を受けることがなく、安定した動作が期待
できる。
電力増幅装置において、図34のように電力増幅増幅装
置に到達する以前に入力信号振幅の検出を行わず、初段
の増幅器(第1の増幅器11)の電源電流を検出するこ
とで入力信号振幅を検出するため、初段の増幅特性の変
動、例えば利得変動やバイアス変動があっても、この変
動によって終段の増幅器(第2の増幅器12)の電源電
圧制御が影響を受けることがなく、安定した動作が期待
できる。
【0034】(第4の実施例)図6は、図3の実施例を
より具体化した第4の実施例を示す図である。図6にお
いて、端子20に入力される信号は第1の増幅器11に
相当する励振段FET21のゲートに供給される。励振
段FET21は例えばAB級で動作するものとする。F
ET21のドレインには共振回路22が接続され、共振
回路22の出力側は結合コンデンサ23を介して第2の
増幅器12に相当する終段のF級電力増幅用FET(以
下、終段FET)24のゲートが接続される。終段FE
T24のドレインは、高調波処理回路25に接続され
る。高調波処理回路25は、終段FET24をF級動作
させるため奇数次高調波に対してオープン、偶数次高調
波に対してショートとなる回路であり、その出力側は結
合コンデンサ26を介して出力端子27に接続される。
より具体化した第4の実施例を示す図である。図6にお
いて、端子20に入力される信号は第1の増幅器11に
相当する励振段FET21のゲートに供給される。励振
段FET21は例えばAB級で動作するものとする。F
ET21のドレインには共振回路22が接続され、共振
回路22の出力側は結合コンデンサ23を介して第2の
増幅器12に相当する終段のF級電力増幅用FET(以
下、終段FET)24のゲートが接続される。終段FE
T24のドレインは、高調波処理回路25に接続され
る。高調波処理回路25は、終段FET24をF級動作
させるため奇数次高調波に対してオープン、偶数次高調
波に対してショートとなる回路であり、その出力側は結
合コンデンサ26を介して出力端子27に接続される。
【0035】励振段FET21のドレインには、共振回
路22およびドレイン電流検出抵抗28を介してドレイ
ン電圧が印加される。ドレイン電流検出抵抗28は、励
振段FET21のドレイン電流を検出してその電流に比
例した電圧を発生するものであり、その両端には交流結
合用コンデンサ29a,29bを介してアナログ関数発
生器30が接続され、アナログ関数発生器30の出力は
ドレイン電圧制御回路31に入力されている。ドレイン
電流検出抵抗28、コンデンサ29a,29bおよびア
ナログ関数発生器30が図3における検出回路15に相
当する。また、ドレイン電圧制御回路31は図3の電源
電圧制御回路13に相当し、アナログ関数発生器30の
出力によって制御されたドレイン電圧を高調波処理回路
25を介して終段FET24のドレインに供給する。
路22およびドレイン電流検出抵抗28を介してドレイ
ン電圧が印加される。ドレイン電流検出抵抗28は、励
振段FET21のドレイン電流を検出してその電流に比
例した電圧を発生するものであり、その両端には交流結
合用コンデンサ29a,29bを介してアナログ関数発
生器30が接続され、アナログ関数発生器30の出力は
ドレイン電圧制御回路31に入力されている。ドレイン
電流検出抵抗28、コンデンサ29a,29bおよびア
ナログ関数発生器30が図3における検出回路15に相
当する。また、ドレイン電圧制御回路31は図3の電源
電圧制御回路13に相当し、アナログ関数発生器30の
出力によって制御されたドレイン電圧を高調波処理回路
25を介して終段FET24のドレインに供給する。
【0036】コンデンサ29a,29bはアナログ関数
発生器30を交流的にドレイン電流検出抵抗28と結合
することにより、励振段FET21の直流的なオフセッ
トを軽減するためのものである。また、コンデンサ29
a,29bは温度変動によるFET21のバイアス点の
変動の影響も軽減して、FET21のドレイン電流のよ
り正確な検出を可能とし、ドレイン制御リニアライザの
安定動作を図る上でも効果がある。なお、コンデンサ2
9a,29bを除去しアナログ関数発生器30をドレイ
ン電流検出抵抗28に直接接続してもよい。
発生器30を交流的にドレイン電流検出抵抗28と結合
することにより、励振段FET21の直流的なオフセッ
トを軽減するためのものである。また、コンデンサ29
a,29bは温度変動によるFET21のバイアス点の
変動の影響も軽減して、FET21のドレイン電流のよ
り正確な検出を可能とし、ドレイン制御リニアライザの
安定動作を図る上でも効果がある。なお、コンデンサ2
9a,29bを除去しアナログ関数発生器30をドレイ
ン電流検出抵抗28に直接接続してもよい。
【0037】ここで、実際に電力増幅装置を設計するに
際して重要な条件がある。それは、励振段FET21の
ドレイン電流(電源電流)と終段FET24のドレイン
電圧(電源電圧)との関係が1対1となるように、すな
わち前者に対して後者が一義的に定まる関係にすること
である。両者の関係は、FET21,24のゲートバイ
アス(入力バイアス)条件で変化する。このことを具体
的な測定データを参照して詳しく説明する。
際して重要な条件がある。それは、励振段FET21の
ドレイン電流(電源電流)と終段FET24のドレイン
電圧(電源電圧)との関係が1対1となるように、すな
わち前者に対して後者が一義的に定まる関係にすること
である。両者の関係は、FET21,24のゲートバイ
アス(入力バイアス)条件で変化する。このことを具体
的な測定データを参照して詳しく説明する。
【0038】図7は、周囲温度を固定した上で、FET
21,24のゲートバイアスをパラメータとして、電力
増幅装置の線形性が得られるようにアナログ関数発生器
30を設計した場合の励振段FET21のドレイン電流
Id1と終段FET24のドレイン電圧Vd2との関係を示
している。曲線AではId1とVd2は1対1の関係であ
り、この関係は関数発生器30により容易に記述でき
る。換言すれば、関数発生器30の実現が容易となる。
一方、曲線B,CではId1とVd2の関係は1対1でな
く、Id1が比較的小さい領域で同一のId1に対してVd2
を2種類発生させる必要があるため、Id1とVd2の関係
の過去の履歴を基にVd2を決定せねばならず、関数発生
器30の実現が難しく制御が複雑となる。
21,24のゲートバイアスをパラメータとして、電力
増幅装置の線形性が得られるようにアナログ関数発生器
30を設計した場合の励振段FET21のドレイン電流
Id1と終段FET24のドレイン電圧Vd2との関係を示
している。曲線AではId1とVd2は1対1の関係であ
り、この関係は関数発生器30により容易に記述でき
る。換言すれば、関数発生器30の実現が容易となる。
一方、曲線B,CではId1とVd2の関係は1対1でな
く、Id1が比較的小さい領域で同一のId1に対してVd2
を2種類発生させる必要があるため、Id1とVd2の関係
の過去の履歴を基にVd2を決定せねばならず、関数発生
器30の実現が難しく制御が複雑となる。
【0039】ここで、本発明者らの実験によれば、FE
Tのゲート・ソース間を短絡し、十分なドレイン電圧を
印加したときに流れる飽和ドレイン電流(Idss とい
う)に換算したFET21,24の適切なゲートバイア
スを求めたところ、FET21については、 (1/8)Ids
s21 以下、FET24については (1/4)Idss24 の範囲
に選定することにより、図7の曲線AのようなId1とV
d2との1対1の関係が得られることを見出した。但し、
このようなゲートバイアスの条件はFET21,24の
高周波終端条件によって変化するので、あくまでId1と
Vd2が1対1の関係となるように条件設定するのが基本
である。
Tのゲート・ソース間を短絡し、十分なドレイン電圧を
印加したときに流れる飽和ドレイン電流(Idss とい
う)に換算したFET21,24の適切なゲートバイア
スを求めたところ、FET21については、 (1/8)Ids
s21 以下、FET24については (1/4)Idss24 の範囲
に選定することにより、図7の曲線AのようなId1とV
d2との1対1の関係が得られることを見出した。但し、
このようなゲートバイアスの条件はFET21,24の
高周波終端条件によって変化するので、あくまでId1と
Vd2が1対1の関係となるように条件設定するのが基本
である。
【0040】また、本実施例によると、前述した第1〜
第3の実施例による利点に加えて、温度変化による電力
増幅装置の特性変動、例えば利得変動が生じても、自己
補償されて安定した動作が得られるという利点がある。
この利点について、具体的な測定データを用いて詳細に
説明する。電力増幅装置では大きな発熱を生じ、その内
部温度は周囲温度や動作時間などの諸条件で変化する。
図8は、図6のような2段構成の電力増幅装置の入出力
特性(入力電力Pinと出力電力Pout の関係)を温度を
パラメータとして測定した結果を示したものであり、0
℃,50℃,100℃の場合の特性について示してい
る。温度上昇に伴い、同一の入力電力に対して出力電力
は低下することが分かる。従って、温度が上昇した場合
でも低い温度の場合と同一の出力電力を維持するために
は、入力電力を増加させるか、もしくは終段FET24
のドレイン電圧Vd2を上昇させる必要がある。
第3の実施例による利点に加えて、温度変化による電力
増幅装置の特性変動、例えば利得変動が生じても、自己
補償されて安定した動作が得られるという利点がある。
この利点について、具体的な測定データを用いて詳細に
説明する。電力増幅装置では大きな発熱を生じ、その内
部温度は周囲温度や動作時間などの諸条件で変化する。
図8は、図6のような2段構成の電力増幅装置の入出力
特性(入力電力Pinと出力電力Pout の関係)を温度を
パラメータとして測定した結果を示したものであり、0
℃,50℃,100℃の場合の特性について示してい
る。温度上昇に伴い、同一の入力電力に対して出力電力
は低下することが分かる。従って、温度が上昇した場合
でも低い温度の場合と同一の出力電力を維持するために
は、入力電力を増加させるか、もしくは終段FET24
のドレイン電圧Vd2を上昇させる必要がある。
【0041】そこで、次に温度が変化した場合の励振段
FET21のドレイン電流Id1を図9に示す。図9
(a)は入力電力Pinが小さく、励振段FET21がほ
ぼアイドル状態で動作している場合、(b)は入力電力
Pinが最大レベルの場合であり、横軸は温度Tcjであ
る。いずれの場合も、温度上昇に伴ってドレイン電流I
d1が増大する傾向にあることが分かる。また、図9
(a)(b)によるとPinが小さく励振段FET21が
アイドル状態にあるときは50℃の温度上昇に対してI
d1が約10%ほど増加し、Pinが最大レベルの状態では
同じ温度上昇に対してId1は約5%増加する。すなわ
ち、励振段FET21のドレイン電流Id1は温度上昇に
伴って5〜10%程度増加する。
FET21のドレイン電流Id1を図9に示す。図9
(a)は入力電力Pinが小さく、励振段FET21がほ
ぼアイドル状態で動作している場合、(b)は入力電力
Pinが最大レベルの場合であり、横軸は温度Tcjであ
る。いずれの場合も、温度上昇に伴ってドレイン電流I
d1が増大する傾向にあることが分かる。また、図9
(a)(b)によるとPinが小さく励振段FET21が
アイドル状態にあるときは50℃の温度上昇に対してI
d1が約10%ほど増加し、Pinが最大レベルの状態では
同じ温度上昇に対してId1は約5%増加する。すなわ
ち、励振段FET21のドレイン電流Id1は温度上昇に
伴って5〜10%程度増加する。
【0042】従って、温度がある一定値(これを仮に基
準温度とする)より上昇した場合、励振段FET21の
ドレイン電流Id1が増加することにより、アナログ関数
発生器30には基準温度でのドレイン電流に対応した電
圧よりも増加した電圧が入力されるため、該アナログ関
数発生器30は終段FET24のドレイン電圧Vd1が基
準温度でのドレイン電圧よりも増加するように、ドレイ
ン電圧制御回路31を制御することになる。これは温度
が上昇すると出力電力Pout を増加させることを意味
し、図8に示したような温度による入出力特性の変動を
補償することができる。
準温度とする)より上昇した場合、励振段FET21の
ドレイン電流Id1が増加することにより、アナログ関数
発生器30には基準温度でのドレイン電流に対応した電
圧よりも増加した電圧が入力されるため、該アナログ関
数発生器30は終段FET24のドレイン電圧Vd1が基
準温度でのドレイン電圧よりも増加するように、ドレイ
ン電圧制御回路31を制御することになる。これは温度
が上昇すると出力電力Pout を増加させることを意味
し、図8に示したような温度による入出力特性の変動を
補償することができる。
【0043】次に、アナログ関数発生器30の望ましい
設計手順について説明する。上述のような温度補償を行
うことを考えたとき、まず関数発生器30を温度補償範
囲の上限で設計し、逐次低い温度について設計していく
方法と、逆に関数発生器30を温度補償範囲の下限で設
計し、逐次高い温度について設計していく方法の二つが
考えられる。
設計手順について説明する。上述のような温度補償を行
うことを考えたとき、まず関数発生器30を温度補償範
囲の上限で設計し、逐次低い温度について設計していく
方法と、逆に関数発生器30を温度補償範囲の下限で設
計し、逐次高い温度について設計していく方法の二つが
考えられる。
【0044】図10は、関数発生器30を種々の温度で
設計した場合の励振段FET21のドレイン電流Id1と
終段FET24のドレイン電圧Vd2との所望の関係を示
したものであり、0℃,50℃,100℃のそれぞれの
場合の特性である。同図に示されるように、一般に0℃
のような低い温度で設計した特性がドレイン電流Id1に
対するドレイン電圧Vd2の定義域を広くできるので、例
えば100℃での設計特性で発生する斜線で示すような
未定義域、つまりId1に対してVd2を定義できない領域
をなくすことができ、関数発生器30の出力電圧に不連
続が生じるのを避けることができる。
設計した場合の励振段FET21のドレイン電流Id1と
終段FET24のドレイン電圧Vd2との所望の関係を示
したものであり、0℃,50℃,100℃のそれぞれの
場合の特性である。同図に示されるように、一般に0℃
のような低い温度で設計した特性がドレイン電流Id1に
対するドレイン電圧Vd2の定義域を広くできるので、例
えば100℃での設計特性で発生する斜線で示すような
未定義域、つまりId1に対してVd2を定義できない領域
をなくすことができ、関数発生器30の出力電圧に不連
続が生じるのを避けることができる。
【0045】(第5の実施例)図11は、図6をさらに
具体化して示す第5の実施例を示す図である。第1の増
幅器11である図6の励振段FET21のドレイン電流
に応じた信号は、前置増幅器35によって増幅された
後、アナログ関数発生器30に入力される。アナログ関
数発生器30は、この例では演算増幅器36とツェナー
ダイオード37からなる折れ線アナログ関数発生器であ
り、図12に示すように、図5に示したドレイン電流I
d1とドレイン電圧Vd2の関係の許容誤差範囲である破線
で示すウインドウの中の値を最少の本数の折れ線、具体
的にはA,B,Cの3本で近似したものである。なお、
当然のことながら、このアナログ関数発生器30の特性
は、最終的にF級増幅用の終段FET24をドライブす
るFET39の直流特性および該FET39を駆動する
直流増幅器38の特性を考慮した上で決定される。
具体化して示す第5の実施例を示す図である。第1の増
幅器11である図6の励振段FET21のドレイン電流
に応じた信号は、前置増幅器35によって増幅された
後、アナログ関数発生器30に入力される。アナログ関
数発生器30は、この例では演算増幅器36とツェナー
ダイオード37からなる折れ線アナログ関数発生器であ
り、図12に示すように、図5に示したドレイン電流I
d1とドレイン電圧Vd2の関係の許容誤差範囲である破線
で示すウインドウの中の値を最少の本数の折れ線、具体
的にはA,B,Cの3本で近似したものである。なお、
当然のことながら、このアナログ関数発生器30の特性
は、最終的にF級増幅用の終段FET24をドライブす
るFET39の直流特性および該FET39を駆動する
直流増幅器38の特性を考慮した上で決定される。
【0046】図13の実線は、図11の電力増幅装置を
用いて800MHz帯のQPSK波を増幅した場合の出
力波形をスペクトラムアナライザの表示波形で示したも
のであり、ドレイン制御リニアライザを用いない場合の
破線で示す出力波形と比較して、隣接チャネル漏洩電力
の抑圧が良好に行われていることが確認できる。図14
は、図11の電力増幅装置を用いて800MHz帯のQ
PSK波を増幅した場合の入出力特性を温度をパラメー
タとして示したものであり、0℃,50℃,100℃で
の測定結果を示している。また、参考例として図15に
図34に示した従来の電力増幅装置の同様の入出力特性
を示す。これらの結果から、本実施例により温度変化に
対する出力電力の変化が低減されることが分かる。
用いて800MHz帯のQPSK波を増幅した場合の出
力波形をスペクトラムアナライザの表示波形で示したも
のであり、ドレイン制御リニアライザを用いない場合の
破線で示す出力波形と比較して、隣接チャネル漏洩電力
の抑圧が良好に行われていることが確認できる。図14
は、図11の電力増幅装置を用いて800MHz帯のQ
PSK波を増幅した場合の入出力特性を温度をパラメー
タとして示したものであり、0℃,50℃,100℃で
の測定結果を示している。また、参考例として図15に
図34に示した従来の電力増幅装置の同様の入出力特性
を示す。これらの結果から、本実施例により温度変化に
対する出力電力の変化が低減されることが分かる。
【0047】(第6の実施例)図16は、第6の実施例
の要部の構成を示す図であり、F級増幅用である終段F
ET24のドレイン側にドレイン電圧制御回路における
ドライブ用FET39が接続され、このドライブ用FE
T39には電池41から直接電源が供給されている。一
方、携帯電話機のなどの無線機器における電力増幅装置
以外の他の無線部には、電池41から安定化電源回路4
2を介して電源が供給される。
の要部の構成を示す図であり、F級増幅用である終段F
ET24のドレイン側にドレイン電圧制御回路における
ドライブ用FET39が接続され、このドライブ用FE
T39には電池41から直接電源が供給されている。一
方、携帯電話機のなどの無線機器における電力増幅装置
以外の他の無線部には、電池41から安定化電源回路4
2を介して電源が供給される。
【0048】このように図1〜図3に示した電源電圧制
御回路13や、図6または図11のドレイン電圧制御回
路31の電源電圧制御機能を利用することにより、最も
電力を消費する終段FET24のドレイン側に安定化電
源回路を設ける必要がなくなるため、回路構成が簡単と
なって小型化を図ることができるとともに、低消費電力
化が可能となる。
御回路13や、図6または図11のドレイン電圧制御回
路31の電源電圧制御機能を利用することにより、最も
電力を消費する終段FET24のドレイン側に安定化電
源回路を設ける必要がなくなるため、回路構成が簡単と
なって小型化を図ることができるとともに、低消費電力
化が可能となる。
【0049】(第7の実施例)図17は、第7の実施例
の要部の構成を示す図であり、励振段FET21の電源
電流検出をソース側に接続した検出回路15によって行
っている。この実施例によると、部品配置の関係から検
出回路15と共振回路22との分離が容易となる場合が
ある。
の要部の構成を示す図であり、励振段FET21の電源
電流検出をソース側に接続した検出回路15によって行
っている。この実施例によると、部品配置の関係から検
出回路15と共振回路22との分離が容易となる場合が
ある。
【0050】(第8の実施例)図18は、第8の実施例
の要部の構成を示す図であり、ドレイン電圧制御回路3
1は終段FET24のソース側に接続されている。この
実施例によっても、FET24のドレイン電圧の制御が
可能である。
の要部の構成を示す図であり、ドレイン電圧制御回路3
1は終段FET24のソース側に接続されている。この
実施例によっても、FET24のドレイン電圧の制御が
可能である。
【0051】(第9の実施例)図19は、第9の実施例
の要部の構成を示す図であり、終段FET24のドレイ
ン側に共振回路43を介してドレイン電圧制御回路のド
ライブ用FET39が接続され、このドライブ用FET
39には電池41から直接電源が供給されている。一
方、携帯電話機のなどの無線機器における電力増幅装置
以外の他の無線部には、電池41から安定化電源回路4
2を介して電源が供給される。
の要部の構成を示す図であり、終段FET24のドレイ
ン側に共振回路43を介してドレイン電圧制御回路のド
ライブ用FET39が接続され、このドライブ用FET
39には電池41から直接電源が供給されている。一
方、携帯電話機のなどの無線機器における電力増幅装置
以外の他の無線部には、電池41から安定化電源回路4
2を介して電源が供給される。
【0052】(第10の実施例)図20は、第7の実施
例をより具体化した第10の実施例の要部の構成を示す
図であり、励振段FET21のソースにドレイン電流検
出抵抗28が接続され、この抵抗29の端子電圧がアナ
ログ関数発生器30を介してドレイン電圧制御回路31
に入力されている。これにより、部品配置の関係からド
レイン電流検出抵抗28と高周波共振回路22との分離
が容易となる場合がある。また、この実施例において
も、ドレイン電圧制御回路31を出力段FET24のソ
ース側に接続してもよい。
例をより具体化した第10の実施例の要部の構成を示す
図であり、励振段FET21のソースにドレイン電流検
出抵抗28が接続され、この抵抗29の端子電圧がアナ
ログ関数発生器30を介してドレイン電圧制御回路31
に入力されている。これにより、部品配置の関係からド
レイン電流検出抵抗28と高周波共振回路22との分離
が容易となる場合がある。また、この実施例において
も、ドレイン電圧制御回路31を出力段FET24のソ
ース側に接続してもよい。
【0053】(第11の実施例)図21は、第11の実
施例に係る電力増幅装置の構成を示す図である。図21
において、端子50には図示しない励振段からの高周波
入力が供給され、終段の電力増幅器を構成するFET
(以下、終段FETという)51のゲートに与えられ
る。FET51のドレインには同調回路52が接続さ
れ、同調回路52の出力側は結合コンデンサ53を介し
て出力端子54に接続されている。
施例に係る電力増幅装置の構成を示す図である。図21
において、端子50には図示しない励振段からの高周波
入力が供給され、終段の電力増幅器を構成するFET
(以下、終段FETという)51のゲートに与えられ
る。FET51のドレインには同調回路52が接続さ
れ、同調回路52の出力側は結合コンデンサ53を介し
て出力端子54に接続されている。
【0054】また、終段FET51のドレインには、同
調回路52およびドレイン電流検出抵抗55を介して図
示しないドレイン電源からドレイン電圧が印加される。
ドレイン電流検出抵抗55の両端電圧は、コンデンサ5
6a,56bを介して前置増幅器57に入力され、ここ
で適当なレベルまで増幅された後、差動増幅器58の一
方の入力端に入力される。差動増幅器58の他方の入力
端には、終段FET51の所望のドレイン電流に対応し
た基準電圧59が与えられている。従って、差動増幅器
58の出力には前置増幅器57の出力電圧と基準電圧5
9との差電圧が得られる。
調回路52およびドレイン電流検出抵抗55を介して図
示しないドレイン電源からドレイン電圧が印加される。
ドレイン電流検出抵抗55の両端電圧は、コンデンサ5
6a,56bを介して前置増幅器57に入力され、ここ
で適当なレベルまで増幅された後、差動増幅器58の一
方の入力端に入力される。差動増幅器58の他方の入力
端には、終段FET51の所望のドレイン電流に対応し
た基準電圧59が与えられている。従って、差動増幅器
58の出力には前置増幅器57の出力電圧と基準電圧5
9との差電圧が得られる。
【0055】差動増幅器58の出力電圧は、出力制御回
路60に入力される。出力制御回路60はサンプルホー
ルド回路により構成され、終段FET51への高周波入
力の有無に応じた高周波入力ステイタス信号61がサン
プリングパルスとして与えられている。すなわち、出力
制御回路60は高周波入力ステイタス信号61が「高周
波入力有り」を示している時サンプル状態となって、差
動増幅器58の出力電圧をサンプルし、高周波入力ステ
イタス信号61が「高周波入力無し」を示している時ホ
ールド状態となって、サンプルした電圧を高周波入力無
しの期間中ホールドする。出力制御回路60の出力電圧
は、高周波阻止用インダクタ62を介して終段FET5
1のゲートに制御信号としてフィードバックされ、FE
T51のゲートバイアス(ゲート・ソース間電圧Vg
s)を制御する。
路60に入力される。出力制御回路60はサンプルホー
ルド回路により構成され、終段FET51への高周波入
力の有無に応じた高周波入力ステイタス信号61がサン
プリングパルスとして与えられている。すなわち、出力
制御回路60は高周波入力ステイタス信号61が「高周
波入力有り」を示している時サンプル状態となって、差
動増幅器58の出力電圧をサンプルし、高周波入力ステ
イタス信号61が「高周波入力無し」を示している時ホ
ールド状態となって、サンプルした電圧を高周波入力無
しの期間中ホールドする。出力制御回路60の出力電圧
は、高周波阻止用インダクタ62を介して終段FET5
1のゲートに制御信号としてフィードバックされ、FE
T51のゲートバイアス(ゲート・ソース間電圧Vg
s)を制御する。
【0056】このように構成された電力増幅装置では、
終段FET51のドレイン電流が基準電圧59で定まる
所望値となるように制御される。従って、基準電圧59
を適当に定めることにより、低歪みを実現できる条件に
終段FET51のドレイン電流を合わせ込むことができ
る。本実施例の効果を確認するために行った実験結果を
以下に示す。従来の技術の項で述べたような2段構成の
電力増幅装置を用いて測定を行った。まず、この電力増
幅装置の線形性を最良とする動作条件、特に終段のドレ
イン電流を分析したところ、最適の動作条件では無信号
時のドレイン電流が150mA付近に集中していること
が明らかとなった。そこで、無信号時の終段のゲートバ
イアスを調整してドレイン電流を150mAとし、線形
性の改善が見られるかどうかを10個のサンプルについ
て測定した。これら10個のサンプルのうち代表的な5
個のサンプルについて、隣接チャネル漏洩電力を満たし
た場合の電力付加効率を測定した結果を図22に示す。
隣接チャネル漏洩電力−50dBにおいて42%以上の
電力付加効率が実現されると共に、1W以上の送信電力
が確保され、最適条件の場合とほとんど変わらない結果
が得られていることが分かる。
終段FET51のドレイン電流が基準電圧59で定まる
所望値となるように制御される。従って、基準電圧59
を適当に定めることにより、低歪みを実現できる条件に
終段FET51のドレイン電流を合わせ込むことができ
る。本実施例の効果を確認するために行った実験結果を
以下に示す。従来の技術の項で述べたような2段構成の
電力増幅装置を用いて測定を行った。まず、この電力増
幅装置の線形性を最良とする動作条件、特に終段のドレ
イン電流を分析したところ、最適の動作条件では無信号
時のドレイン電流が150mA付近に集中していること
が明らかとなった。そこで、無信号時の終段のゲートバ
イアスを調整してドレイン電流を150mAとし、線形
性の改善が見られるかどうかを10個のサンプルについ
て測定した。これら10個のサンプルのうち代表的な5
個のサンプルについて、隣接チャネル漏洩電力を満たし
た場合の電力付加効率を測定した結果を図22に示す。
隣接チャネル漏洩電力−50dBにおいて42%以上の
電力付加効率が実現されると共に、1W以上の送信電力
が確保され、最適条件の場合とほとんど変わらない結果
が得られていることが分かる。
【0057】(第12の実施例)図23は、第12の実
施例に係る電力増幅装置の構成を示す図である。図23
において、端子70には変調された高周波入力が供給さ
れ、初段の電力増幅器であるFET(以下、初段FET
という)71のゲートに与えられる。FET71のドレ
インには同調回路72が接続され、同調回路72の出力
側は結合コンデンサ73を介して出力端子74に接続さ
れている。
施例に係る電力増幅装置の構成を示す図である。図23
において、端子70には変調された高周波入力が供給さ
れ、初段の電力増幅器であるFET(以下、初段FET
という)71のゲートに与えられる。FET71のドレ
インには同調回路72が接続され、同調回路72の出力
側は結合コンデンサ73を介して出力端子74に接続さ
れている。
【0058】また、初段FET71のドレインには、同
調回路72およびドレイン電流検出抵抗75を介して図
示しないドレイン電源からドレイン電圧が印加される。
ドレイン電流検出抵抗75の両端電圧は、コンデンサ7
6a,76bを介して前置増幅器77に入力され、ここ
で適当なレベルまで増幅された後、積分回路78に入力
される。積分回路78の時定数は、高周波入力である変
調信号の周期以上に選ばれている。従って、積分回路7
8の出力には変調時の初段FET71のドレイン電流の
平均値に対応した信号が出力される。
調回路72およびドレイン電流検出抵抗75を介して図
示しないドレイン電源からドレイン電圧が印加される。
ドレイン電流検出抵抗75の両端電圧は、コンデンサ7
6a,76bを介して前置増幅器77に入力され、ここ
で適当なレベルまで増幅された後、積分回路78に入力
される。積分回路78の時定数は、高周波入力である変
調信号の周期以上に選ばれている。従って、積分回路7
8の出力には変調時の初段FET71のドレイン電流の
平均値に対応した信号が出力される。
【0059】積分回路78の出力信号は差動増幅器79
の一方の入力端に入力される。差動増幅器79の他方の
入力端には、初段FET71の所望のドレイン電流に対
応した基準電圧80が与えられている。従って、差動増
幅器79の出力には前置増幅器77の出力電圧と基準電
圧80との差電圧が得られる。差動増幅器79の出力電
圧は、出力制御回路81に入力される。出力制御回路8
1はサンプルホールド回路により構成され、初段FET
71のゲートへの高周波入力である変調信号の変調の有
無に応じた変調ステイタス信号82がサンプリングパル
スとして与えられている。
の一方の入力端に入力される。差動増幅器79の他方の
入力端には、初段FET71の所望のドレイン電流に対
応した基準電圧80が与えられている。従って、差動増
幅器79の出力には前置増幅器77の出力電圧と基準電
圧80との差電圧が得られる。差動増幅器79の出力電
圧は、出力制御回路81に入力される。出力制御回路8
1はサンプルホールド回路により構成され、初段FET
71のゲートへの高周波入力である変調信号の変調の有
無に応じた変調ステイタス信号82がサンプリングパル
スとして与えられている。
【0060】すなわち、出力制御回路81は変調ステイ
タス信号82が「変調有り」を示している時サンプル状
態となって、差動増幅器79の出力電圧をサンプルし、
変調ステイタス信号82が「変調無しの」を示している
時ホールド状態となって、サンプルした電圧を変調無し
の期間中ホールドする。出力制御回路81の出力電圧
は、高周波阻止用インダクタ83を介して初段FET7
1のゲートに制御信号としてフィードバックされ、FE
T71のゲートバイアス(ゲート・ソース間電圧Vg
s)を制御する。
タス信号82が「変調有り」を示している時サンプル状
態となって、差動増幅器79の出力電圧をサンプルし、
変調ステイタス信号82が「変調無しの」を示している
時ホールド状態となって、サンプルした電圧を変調無し
の期間中ホールドする。出力制御回路81の出力電圧
は、高周波阻止用インダクタ83を介して初段FET7
1のゲートに制御信号としてフィードバックされ、FE
T71のゲートバイアス(ゲート・ソース間電圧Vg
s)を制御する。
【0061】次に、本実施例の電力増幅装置の動作原理
を測定結果を用いて説明する。2段構成の電力増幅装置
において、初段FETのドレイン電流の分析を行った。
10個のサンプルについて電力増幅装置の線形性を最良
とするように初段FETおよび終段FETのゲートバイ
アスを調整した後、ゲートバイアスを固定した。この状
態で高周波入力電力を変化させ、個々のサンプルの初段
FETのドレイン電流Id1を測定した。10個のサンプ
ルのうち代表的な5個のサンプルについて、入力電力と
初段FETのドレイン電流Id1との関係を測定した結果
を図24(a)に示す。また、図24(b)に図23に
おける積分回路78の出力電圧、すなわちドレイン電流
Id1の積分値を示す。
を測定結果を用いて説明する。2段構成の電力増幅装置
において、初段FETのドレイン電流の分析を行った。
10個のサンプルについて電力増幅装置の線形性を最良
とするように初段FETおよび終段FETのゲートバイ
アスを調整した後、ゲートバイアスを固定した。この状
態で高周波入力電力を変化させ、個々のサンプルの初段
FETのドレイン電流Id1を測定した。10個のサンプ
ルのうち代表的な5個のサンプルについて、入力電力と
初段FETのドレイン電流Id1との関係を測定した結果
を図24(a)に示す。また、図24(b)に図23に
おける積分回路78の出力電圧、すなわちドレイン電流
Id1の積分値を示す。
【0062】図24(a)から微小入力時のドレイン電
流Id1は、28mA〜55mAの範囲でばらついている
ことが分かる。一方、微小入力時にドレイン電流Id1の
少ないサンプルは、入力電力増加時のドレイン電流Id1
の増加量が少ない。図25(a)は、初段FETのゲー
トバイアスを1V変化させた場合の入力電力とドレイン
電流Id1との関係を測定した結果である。図24(a)
と傾向は一致しているが、図25(b)に示すようにド
レイン電流Id1の積分値は大きく異なっている。以上を
まとめると、線形性の高い状態ではドレイン電流Id1の
積分値は、ある値付近に集中していると考えられる。
流Id1は、28mA〜55mAの範囲でばらついている
ことが分かる。一方、微小入力時にドレイン電流Id1の
少ないサンプルは、入力電力増加時のドレイン電流Id1
の増加量が少ない。図25(a)は、初段FETのゲー
トバイアスを1V変化させた場合の入力電力とドレイン
電流Id1との関係を測定した結果である。図24(a)
と傾向は一致しているが、図25(b)に示すようにド
レイン電流Id1の積分値は大きく異なっている。以上を
まとめると、線形性の高い状態ではドレイン電流Id1の
積分値は、ある値付近に集中していると考えられる。
【0063】そこで、図23に示したように積分回路7
8により初段FET71のドレイン電流に応じた電圧信
号を積分して得られた出力電圧が基準電圧80と等しく
なるように、差動増幅器79および出力制御回路81を
介して初段FET71のゲートバイアスを制御すれば、
基準電圧80を適当に設定することにより線形性を向上
させることができる。
8により初段FET71のドレイン電流に応じた電圧信
号を積分して得られた出力電圧が基準電圧80と等しく
なるように、差動増幅器79および出力制御回路81を
介して初段FET71のゲートバイアスを制御すれば、
基準電圧80を適当に設定することにより線形性を向上
させることができる。
【0064】(第13の実施例)2段構成の電力増幅装
置において、線形性をさらに高めるために、図21の実
施例のように高周波入力が無いときの終段FETのゲー
トバイアスを制御して終段FETのドレイン電流が所望
値(例えば150mA)に調整する構成と、第1〜第1
0の実施例で説明したドレイン制御リニアライザを用い
た構成を併用することも有用である。
置において、線形性をさらに高めるために、図21の実
施例のように高周波入力が無いときの終段FETのゲー
トバイアスを制御して終段FETのドレイン電流が所望
値(例えば150mA)に調整する構成と、第1〜第1
0の実施例で説明したドレイン制御リニアライザを用い
た構成を併用することも有用である。
【0065】図26は、実験データを基に作成した初段
FETのドレイン電流Id1と、終段FETのドレイン電
圧Vd2との関係を示すグラフである。図26中、点線は
ドレイン電圧の制御目標値であり、実線および破線はド
レイン電圧制御の許容誤差範囲を示している。実際の装
置では必ず有限の制御誤差を伴うので、このような許容
誤差範囲を設定している。この許容誤差範囲は、終段F
ETの出力信号電力の誤差が0.2dBとなる条件で求
めたものであるが、これは必要とされる線形性に応じて
設定すれば良い。
FETのドレイン電流Id1と、終段FETのドレイン電
圧Vd2との関係を示すグラフである。図26中、点線は
ドレイン電圧の制御目標値であり、実線および破線はド
レイン電圧制御の許容誤差範囲を示している。実際の装
置では必ず有限の制御誤差を伴うので、このような許容
誤差範囲を設定している。この許容誤差範囲は、終段F
ETの出力信号電力の誤差が0.2dBとなる条件で求
めたものであるが、これは必要とされる線形性に応じて
設定すれば良い。
【0066】図26を見ると明らかなように、出力段F
ETのドレイン電圧Vd2の所望値は高周波入力の信号振
幅、すなわち初段FETのドレイン電流Id1に比例して
いることが分かる。参考までに、先に示した図12は高
周波入力無しのときの終段FETのゲートバイアスを調
整しない場合のドレイン電流Id1に対するドレイン電圧
Vd2の関係を示しており、両者の関係は直線的にないた
め、先に示したような関数発生器が必要となっていた。
本実施例では、このような関数発生器は不要である。
ETのドレイン電圧Vd2の所望値は高周波入力の信号振
幅、すなわち初段FETのドレイン電流Id1に比例して
いることが分かる。参考までに、先に示した図12は高
周波入力無しのときの終段FETのゲートバイアスを調
整しない場合のドレイン電流Id1に対するドレイン電圧
Vd2の関係を示しており、両者の関係は直線的にないた
め、先に示したような関数発生器が必要となっていた。
本実施例では、このような関数発生器は不要である。
【0067】このように本実施例によれば、高周波入力
の信号振幅に比例したドレイン電圧Vd2を終段FETに
印加することにより、関数発生器を必要とすることなく
線形性を向上することができる。
の信号振幅に比例したドレイン電圧Vd2を終段FETに
印加することにより、関数発生器を必要とすることなく
線形性を向上することができる。
【0068】(第14の実施例)図27は、第13の実
施例をより具体化した第14の実施例に係る電力増幅装
置の構成を示す図であり、先に図21および図23と同
一部分に同一符号を付している。この実施例では、第1
〜第10の実施例で説明したドレイン制御リニアライザ
を組合わせるため、前置増幅器77の出力信号をドレイ
ン電圧制御回路91に導き、このドレイン電圧制御回路
91によって終段FET51のドレイン電圧を調整する
ためFET92の抵抗値を制御するようにしている。こ
れにより、終段FET51のドレイン電圧を初段FET
71のドレイン電流つまり高周波入力の信号振幅に比例
するように制御することができる。
施例をより具体化した第14の実施例に係る電力増幅装
置の構成を示す図であり、先に図21および図23と同
一部分に同一符号を付している。この実施例では、第1
〜第10の実施例で説明したドレイン制御リニアライザ
を組合わせるため、前置増幅器77の出力信号をドレイ
ン電圧制御回路91に導き、このドレイン電圧制御回路
91によって終段FET51のドレイン電圧を調整する
ためFET92の抵抗値を制御するようにしている。こ
れにより、終段FET51のドレイン電圧を初段FET
71のドレイン電流つまり高周波入力の信号振幅に比例
するように制御することができる。
【0069】図28は、サンプルを変えて図26と同様
に初段FETのドレイン電流Id1と終段FETのドレイ
ン電圧Vd2との関係を測定した結果を示すグラフであ
り、点線はドレイン電圧の制御目標値、実線および破線
はドレイン電圧制御の許容誤差範囲を示している。各サ
ンプルB,Cでドレイン電圧の制御目標値とドレイン電
流Id1(高周波入力の信号振幅)との関係は直線的であ
るものの、その直線の傾き(比例定数)とオフセット電
圧に差が生じている。この比例定数とオフセット電圧の
差は、ドレイン電圧制御回路91によって特性を調整す
ることによって補償することが可能である。
に初段FETのドレイン電流Id1と終段FETのドレイ
ン電圧Vd2との関係を測定した結果を示すグラフであ
り、点線はドレイン電圧の制御目標値、実線および破線
はドレイン電圧制御の許容誤差範囲を示している。各サ
ンプルB,Cでドレイン電圧の制御目標値とドレイン電
流Id1(高周波入力の信号振幅)との関係は直線的であ
るものの、その直線の傾き(比例定数)とオフセット電
圧に差が生じている。この比例定数とオフセット電圧の
差は、ドレイン電圧制御回路91によって特性を調整す
ることによって補償することが可能である。
【0070】このように本実施例によれば、第13の実
施例のように高周波入力の信号振幅に比例したドレイン
電圧を終段FETに印加する際、その比例定数とオフセ
ット値を可変としたことにより、飽和領域で動作する個
々のFETの特性のばらつきを吸収することができる。
施例のように高周波入力の信号振幅に比例したドレイン
電圧を終段FETに印加する際、その比例定数とオフセ
ット値を可変としたことにより、飽和領域で動作する個
々のFETの特性のばらつきを吸収することができる。
【0071】(第15の実施例)図29は、第15の実
施例に係る要部の構成を示す図であり、端子100には
変調された高周波入力が供給され、初段FET101の
ゲートに与えられる。このFET101のドレインに
は、同調回路102をおよびドレイン電流検出抵抗10
3を介して図示しないドレイン電源からドレイン電圧が
印加される。
施例に係る要部の構成を示す図であり、端子100には
変調された高周波入力が供給され、初段FET101の
ゲートに与えられる。このFET101のドレインに
は、同調回路102をおよびドレイン電流検出抵抗10
3を介して図示しないドレイン電源からドレイン電圧が
印加される。
【0072】ドレイン電流検出抵抗103の両端電圧
は、コンデンサ104a,104bを介して前置増幅器
105に入力される。前置増幅器105の出力は、整流
平滑回路106を介して電圧比較器107に入力され、
適当な基準電圧108と比較されることによって、FE
T101のゲートへの高周波入力である変調信号の変調
の有無が反転される。
は、コンデンサ104a,104bを介して前置増幅器
105に入力される。前置増幅器105の出力は、整流
平滑回路106を介して電圧比較器107に入力され、
適当な基準電圧108と比較されることによって、FE
T101のゲートへの高周波入力である変調信号の変調
の有無が反転される。
【0073】このように本実施例では、電圧比較器10
7から図23に示した実施例で必要な変調ステイタス信
号が得られる。従って、外部から変調ステイタス信号を
入力する必要がなくなり、電力増幅装置と外部との接続
信号線数および外部端子数を減らすことができる。
7から図23に示した実施例で必要な変調ステイタス信
号が得られる。従って、外部から変調ステイタス信号を
入力する必要がなくなり、電力増幅装置と外部との接続
信号線数および外部端子数を減らすことができる。
【0074】(第16の実施例)図30は、第16の実
施例に係る要部の構成を示す図であり、間欠動作を行う
電力増幅装置を安全に起動するために、初段FET71
および終端FET51からなる2段構成の電力増幅装置
において、各FET71,51のゲートおよびドレイン
のバイアスをタイミングを変えて投入する機能を持たせ
たものである。ここでは、簡単のため便宜上バイアス投
入の制御にスイッチ201〜204を用いた場合につい
て説明する。図31は、図30の動作説明のためのタイ
ムチャートである。
施例に係る要部の構成を示す図であり、間欠動作を行う
電力増幅装置を安全に起動するために、初段FET71
および終端FET51からなる2段構成の電力増幅装置
において、各FET71,51のゲートおよびドレイン
のバイアスをタイミングを変えて投入する機能を持たせ
たものである。ここでは、簡単のため便宜上バイアス投
入の制御にスイッチ201〜204を用いた場合につい
て説明する。図31は、図30の動作説明のためのタイ
ムチャートである。
【0075】起動時には、まず終段FET51に対して
ドレイン電流がカットオフとなるゲートバイアスをスイ
ッチ203によって印加し、次にスイッチ204により
ドレイン電圧を印加する。次に、スイッチ203により
ゲートバイアスを変化させてドレイン電流を所望値まで
増加させた後、スイッチ202により初段FET71に
対してドレイン電圧を印加する。
ドレイン電流がカットオフとなるゲートバイアスをスイ
ッチ203によって印加し、次にスイッチ204により
ドレイン電圧を印加する。次に、スイッチ203により
ゲートバイアスを変化させてドレイン電流を所望値まで
増加させた後、スイッチ202により初段FET71に
対してドレイン電圧を印加する。
【0076】このようにすると、初段FET71がまだ
動作せず終段FET51が高周波入力により励振されて
いない状態で、終段FET51のドレイン電流を所望値
に調整することが可能となる。また、終段FET71は
ゲートバイアスが印加されないカットオフ状態において
ドレイン電圧が投入されるので、安全に起動されること
になる。
動作せず終段FET51が高周波入力により励振されて
いない状態で、終段FET51のドレイン電流を所望値
に調整することが可能となる。また、終段FET71は
ゲートバイアスが印加されないカットオフ状態において
ドレイン電圧が投入されるので、安全に起動されること
になる。
【0077】さらに、間欠動作を行う電力増幅装置にお
いて、上述したシーケンスで主電源投入時および一定の
間隔毎に、終段FET51のドレイン電流がカットオフ
となるゲートバイアスを印加し、次いでゲートバイアス
を変化させてドレイン電流を所望値まで増加させ、その
後に初段FET71のドレイン電圧を印加することによ
り、時間変化にも対応することができる。
いて、上述したシーケンスで主電源投入時および一定の
間隔毎に、終段FET51のドレイン電流がカットオフ
となるゲートバイアスを印加し、次いでゲートバイアス
を変化させてドレイン電流を所望値まで増加させ、その
後に初段FET71のドレイン電圧を印加することによ
り、時間変化にも対応することができる。
【0078】(第17の実施例)図32は、第17の実
施例の要部の構成を示す図であり、電力増幅用FETの
ドレイン電流が所望値となるような電力増幅装置のバイ
アス条件を設定するための構成を示している。電力増幅
用FET301に加えて、基準FET302を用意す
る。基準FET302に電流源302により所望の基準
電流Irefを流し、基準FET302のドレイン電圧
を帰還回路304を介して基準FET302のゲートに
帰還させてそのゲート電圧を制御する。そして、基準F
ET302ゲート電圧をインダクタ305を介して電力
増幅用FET301のゲートに印加することにより、増
幅用FET301のドレイン電流を所望値に制御するこ
とができる。
施例の要部の構成を示す図であり、電力増幅用FETの
ドレイン電流が所望値となるような電力増幅装置のバイ
アス条件を設定するための構成を示している。電力増幅
用FET301に加えて、基準FET302を用意す
る。基準FET302に電流源302により所望の基準
電流Irefを流し、基準FET302のドレイン電圧
を帰還回路304を介して基準FET302のゲートに
帰還させてそのゲート電圧を制御する。そして、基準F
ET302ゲート電圧をインダクタ305を介して電力
増幅用FET301のゲートに印加することにより、増
幅用FET301のドレイン電流を所望値に制御するこ
とができる。
【0079】ここで、増幅用FET301と基準FET
302を同一基板上に設ければ、温度補償上有利とな
る。両FET301,302を同一チップ上に設ける
と、さらに良い結果が得られる。また、両FET30
1,302に対して大きさに関しスケーリングを行って
も、そのスケーリング分の補正を行えば、上述した動作
を実現することができる。
302を同一基板上に設ければ、温度補償上有利とな
る。両FET301,302を同一チップ上に設ける
と、さらに良い結果が得られる。また、両FET30
1,302に対して大きさに関しスケーリングを行って
も、そのスケーリング分の補正を行えば、上述した動作
を実現することができる。
【0080】なお、以上の実施例では増幅素子にFET
を用いた場合について述べたが、本発明はバイポーラト
ランジスタを用いた場合にも有効であることはいうまで
もない。その他、本発明は種々変形して実施することが
可能である。
を用いた場合について述べたが、本発明はバイポーラト
ランジスタを用いた場合にも有効であることはいうまで
もない。その他、本発明は種々変形して実施することが
可能である。
【0081】
【発明の効果】以上説明したように、本発明による電力
増幅装置は第1の増幅手段の電源電流に従って第2の増
幅手段の電源電圧を制御することにより、高効率でしか
も線形性が良く、また入力信号振幅検出系にディジタル
回路を用いる必要がないため、ディジタル回路が発生す
る雑音による出力のS/N劣化や、消費電力の増大とい
う問題がなく、入力信号振幅検出系および電源電圧制御
系を増幅部と一体化することができるため、温度補償や
増幅素子のばらつき補償の実施が容易であり、さらに2
段構成の電力増幅装置を構成する場合、初段の利得やバ
イアスなどの増幅特性の変動も電源電流の変化として併
せて検出できるため、これらの変動に対応した制御が可
能となる。しかも、この電力増幅装置は変調器など他の
部分と独立して自己完結的に実現できるため、設計の自
由度が高く、他の部分との信号線も少なくて済む。
増幅装置は第1の増幅手段の電源電流に従って第2の増
幅手段の電源電圧を制御することにより、高効率でしか
も線形性が良く、また入力信号振幅検出系にディジタル
回路を用いる必要がないため、ディジタル回路が発生す
る雑音による出力のS/N劣化や、消費電力の増大とい
う問題がなく、入力信号振幅検出系および電源電圧制御
系を増幅部と一体化することができるため、温度補償や
増幅素子のばらつき補償の実施が容易であり、さらに2
段構成の電力増幅装置を構成する場合、初段の利得やバ
イアスなどの増幅特性の変動も電源電流の変化として併
せて検出できるため、これらの変動に対応した制御が可
能となる。しかも、この電力増幅装置は変調器など他の
部分と独立して自己完結的に実現できるため、設計の自
由度が高く、他の部分との信号線も少なくて済む。
【0082】また、アナログ関数発生器を含む制御系に
よって第1の増幅手段の電源電流に従って第2の増幅手
段の電源電圧を制御する構成において、両者の関係が1
対1となるように第1および第2の増幅手段の入力バイ
アスを設定することにより、関数発生器の実現が容易と
なり、かつ関数発生器の入出力特性を選ぶことで電力増
幅装置の線形性を改善することができる。
よって第1の増幅手段の電源電流に従って第2の増幅手
段の電源電圧を制御する構成において、両者の関係が1
対1となるように第1および第2の増幅手段の入力バイ
アスを設定することにより、関数発生器の実現が容易と
なり、かつ関数発生器の入出力特性を選ぶことで電力増
幅装置の線形性を改善することができる。
【0083】また、第1の増幅手段の温度に依存して増
加する電源電流に従って第2の増幅手段の電源電圧を温
度に依存して増加するように制御する構成とすること
で、電力増幅装置の線形性の改善と同時に温度補償も可
能となり、温度に対して安定した入出力特性が得られ
る。また、本発明では高周波入力を増幅する多段構成の
電力増幅装置において、終段の電力増幅手段の電源電流
に応じた信号と基準信号との差信号を高周波入力が有り
のとき検出し高周波入力が無い期間中保持して得られる
制御信号によって終段の電力増幅手段の入力バイアスを
制御することによって、低歪みを実現できる条件で終段
の電力増幅手段の電源バイアス電流を制御することが可
能となる。
加する電源電流に従って第2の増幅手段の電源電圧を温
度に依存して増加するように制御する構成とすること
で、電力増幅装置の線形性の改善と同時に温度補償も可
能となり、温度に対して安定した入出力特性が得られ
る。また、本発明では高周波入力を増幅する多段構成の
電力増幅装置において、終段の電力増幅手段の電源電流
に応じた信号と基準信号との差信号を高周波入力が有り
のとき検出し高周波入力が無い期間中保持して得られる
制御信号によって終段の電力増幅手段の入力バイアスを
制御することによって、低歪みを実現できる条件で終段
の電力増幅手段の電源バイアス電流を制御することが可
能となる。
【0084】さらに、本発明では変調信号からなる高周
波入力を増幅する多段構成の電力増幅装置において、終
段の電力増幅手段の電源電流に応じた信号を高周波入力
の変調信号周期以上の時定数で積分し、その積分した信
号と基準信号との差信号を高周波入力が変調有りのとき
検出し変調無しの期間中保持して得られる制御信号によ
って終段の電力増幅手段の入力バイアスを制御すること
によって、低歪みを実現できる条件で初段の電力増幅手
段の電源バイアス電流を制御することが可能となる。
波入力を増幅する多段構成の電力増幅装置において、終
段の電力増幅手段の電源電流に応じた信号を高周波入力
の変調信号周期以上の時定数で積分し、その積分した信
号と基準信号との差信号を高周波入力が変調有りのとき
検出し変調無しの期間中保持して得られる制御信号によ
って終段の電力増幅手段の入力バイアスを制御すること
によって、低歪みを実現できる条件で初段の電力増幅手
段の電源バイアス電流を制御することが可能となる。
【0085】これらの構成によっても、ディジタル回路
を用いることなく線形性に優れた電力増幅装置の線形化
が可能となるため、出力のS/N劣化や消費電力の増大
という問題が解決される。また、線形化制御のための検
出系および制御系は回路規模が小さいためにMMIC
(モノリシックマイクロ波集積回路)化が容易であり、
増幅部と一体化することが可能であるため、温度補償や
増幅素子のばらつき補償が容易となる。さらに、この電
力増幅装置も自己完結的に実現でき、設計の自由度など
の面で有利となる。
を用いることなく線形性に優れた電力増幅装置の線形化
が可能となるため、出力のS/N劣化や消費電力の増大
という問題が解決される。また、線形化制御のための検
出系および制御系は回路規模が小さいためにMMIC
(モノリシックマイクロ波集積回路)化が容易であり、
増幅部と一体化することが可能であるため、温度補償や
増幅素子のばらつき補償が容易となる。さらに、この電
力増幅装置も自己完結的に実現でき、設計の自由度など
の面で有利となる。
【図1】 第1の実施例に係る電力増幅装置の構成を示
す図
す図
【図2】 第2の実施例に係る電力増幅装置の構成図
【図3】 第3の実施例に係る電力増幅装置の構成図
【図4】 ドレイン制御リニアライザの原理を説明する
ための図
ための図
【図5】 第1〜第3の実施例における第1の増幅器の
ドレイン電流に対する第2の増幅器のドレイン電圧の制
御目標値とドレイン電圧制御の許容誤差範囲を示す図
ドレイン電流に対する第2の増幅器のドレイン電圧の制
御目標値とドレイン電圧制御の許容誤差範囲を示す図
【図6】 第4の実施例に係る電力増幅装置の構成図
【図7】 同実施例における励振段FETのドレイン電
流と終段FETのドレイン電圧との関係をゲートバイア
スをパラメータとして示す特性図
流と終段FETのドレイン電圧との関係をゲートバイア
スをパラメータとして示す特性図
【図8】 同実施例における温度変化による入出力特性
の変化を示す特性図
の変化を示す特性図
【図9】 同実施例における入力電力が小さい場合と最
大レベルの場合の温度変化による励振段FETのドレイ
ン電流の変化を示す特性図
大レベルの場合の温度変化による励振段FETのドレイ
ン電流の変化を示す特性図
【図10】 同実施例における設計温度が異なる場合の
励振段FETのドレイン電流と終段FETのドレイン電
圧との関係の変化を示す特性図
励振段FETのドレイン電流と終段FETのドレイン電
圧との関係の変化を示す特性図
【図11】 第5の実施例に係る電力増幅装置の構成図
【図12】 図11における折れ線関数発生器の特性を
説明するための図
説明するための図
【図13】 図11の電力増幅装置の出力波形を示す図
【図14】 図11の電力増幅装置の温度をパラメータ
とした入出力特性を示す図
とした入出力特性を示す図
【図15】 比較例の電力増幅装置の温度をパラメータ
とした入出力特性を示す図
とした入出力特性を示す図
【図16】 第6の実施例に係る電力増幅装置の要部の
構成図
構成図
【図17】 第7の実施例に係る電力増幅装置の要部の
構成図
構成図
【図18】 第8の実施例に係る電力増幅装置の要部の
構成図
構成図
【図19】 第9の実施例に係る電力増幅装置の要部の
構成図
構成図
【図20】 第10の実施例に係る電力増幅装置の要部
の構成図
の構成図
【図21】 第11の実施例に係る電力増幅装置の構成
を示す図
を示す図
【図22】 図21の電力増幅装置について隣接チャネ
ル漏洩電力を満たした場合の電力付加効率を測定した結
果を示す図
ル漏洩電力を満たした場合の電力付加効率を測定した結
果を示す図
【図23】 第12の実施例に係る電力増幅装置の構成
図
図
【図24】 図23の電力増幅装置についてゲートバイ
アスを最適に調整して入力電力と初段FETのドレイン
電流との関係を測定した結果を示す図
アスを最適に調整して入力電力と初段FETのドレイン
電流との関係を測定した結果を示す図
【図25】 図23の電力増幅装置についてゲートバイ
アスを最適値から1V変化させて入力電力と初段FET
のドレイン電流との関係を測定した結果を示す図
アスを最適値から1V変化させて入力電力と初段FET
のドレイン電流との関係を測定した結果を示す図
【図26】 第13の実施例に係る初段FETのドレイ
ン電流と終段FETのドレイン電圧との関係を示す図
ン電流と終段FETのドレイン電圧との関係を示す図
【図27】 第14の実施例に係る電力増幅装置の構成
図
図
【図28】 図27の電力増幅装置の初段FETのドレ
イン電流と終段FETのドレイン電圧との関係を示す図
イン電流と終段FETのドレイン電圧との関係を示す図
【図29】 第15の実施例に係る電力増幅装置の要部
の構成図
の構成図
【図30】 第16の実施例に係る電力増幅装置の要部
の構成図
の構成図
【図31】 図30の動作を説明するためのタイムチャ
ート
ート
【図32】 第17の実施例に係る電力増幅装置の要部
の構成図
の構成図
【図33】 従来のドレイン制御リニアライザを用いた
電力増幅装置の一例を示す図
電力増幅装置の一例を示す図
【図34】 従来のドレイン制御リニアライザを用いた
電力増幅装置の他の例を示す図
電力増幅装置の他の例を示す図
【図35】 図34の電力増幅装置について隣接チャネ
ル漏洩電力を満たした場合の電力付加効率を測定した結
果を示す図
ル漏洩電力を満たした場合の電力付加効率を測定した結
果を示す図
【図36】 図34の電力増幅装置についてゲートバイ
アスを最頻値として隣接チャネル漏洩電力を満たした場
合の電力付加効率を測定した結果を示す図
アスを最頻値として隣接チャネル漏洩電力を満たした場
合の電力付加効率を測定した結果を示す図
11…第1の増幅器 12…第2の増
幅器 13…電源電流制御回路 15…検出回路 21…励振段FET 24…終段FE
T 28…ドレイン電流検出抵抗 30…アナログ
関数発生器 31…ドレイン電圧制御回路 39…ドライブ
用FET 51…終段FET 55…ドレイン
電流検出抵抗 57…前置増幅器 58…差動増幅
器 59…基準電圧 60…出力制御
回路 61…高周波入力ステイタス信号 71…初段FE
T 75…ドレイン電流検出抵抗 77…前置増幅
器 78…積分回路 79…差動増幅
器 80…基準電圧 81…出力制御
回路 82…変調スタイタス信号 91…ドレイン
電圧制御回路
幅器 13…電源電流制御回路 15…検出回路 21…励振段FET 24…終段FE
T 28…ドレイン電流検出抵抗 30…アナログ
関数発生器 31…ドレイン電圧制御回路 39…ドライブ
用FET 51…終段FET 55…ドレイン
電流検出抵抗 57…前置増幅器 58…差動増幅
器 59…基準電圧 60…出力制御
回路 61…高周波入力ステイタス信号 71…初段FE
T 75…ドレイン電流検出抵抗 77…前置増幅
器 78…積分回路 79…差動増幅
器 80…基準電圧 81…出力制御
回路 82…変調スタイタス信号 91…ドレイン
電圧制御回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 関根 秀一 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株式会社東芝研究開発センター内 (56)参考文献 特開 昭62−274906(JP,A) 特開 平4−87405(JP,A) 実開 昭58−73614(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H03F 3/21 H03F 1/02 H03G 5/16
Claims (3)
- 【請求項1】入力信号を増幅する第1の増幅手段と、 前記第1の増幅手段の出力信号を増幅する第2の増幅手
段と、 前記第1の増幅手段の電源電流に対応した信号を入力と
するアナログ関数発生器を含み、該関数発生器の出力に
従って前記第2の増幅手段の電源電圧を制御する制御手
段とを備え、 前記第1の増幅手段の電源電流に対して前記第2の増幅
手段の電源電圧が一義的に定まる関係となるように該第
1の増幅手段および第2の増幅手段の入力バイアスを設
定したことを特徴とする電力増幅装置。 - 【請求項2】高周波入力を増幅する多段構成の電力増幅
装置において、 終段の電力増幅手段の電源電流を検出して該電源電流に
応じた出力信号を得る電流検出手段と、 この電流検出手段の出力信号と基準信号との差を検出し
てその差に応じた出力信号を得る差信号検出手段と、 この差信号検出手段の出力信号を前記高周波入力が有り
のときに検出して高周波入力が無い期間中保持すること
により制御信号を発生し、該制御信号によって前記終段
の電力増幅手段の入力バイアスを制御する制御手段とを
備えたことを特徴とする電力増幅装置。 - 【請求項3】変調信号からなる高周波入力を増幅する多
段構成の電力増幅装置において、 初段の電力増幅手段の電源電流を検出して該電源電流に
応じた出力信号を得る電流検出手段と、 この電流検出手段の出力信号を前記高周波入力の変調信
号周期以上の時定数で積分する積分手段と、 この積分手段の出力信号と基準信号との差を検出してそ
の差に応じた出力信号を得る差信号検出手段と、 この差信号検出手段の出力信号を前記高周波入力が変調
有りのときに検出して変調無しの期間中保持することに
より制御信号を発生し、該制御信号によって前記終段の
電力増幅手段の入力バイアスを制御する制御手段とを備
えたことを特徴とする電力増幅装置。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18886193A JP3325348B2 (ja) | 1992-12-28 | 1993-06-30 | 電力増幅装置 |
KR1019930029851A KR0162107B1 (ko) | 1992-12-28 | 1993-12-27 | 전력 증폭 장치 |
US08/174,265 US5422598A (en) | 1992-12-28 | 1993-12-28 | High-frequency power amplifier device with drain-control linearizer circuitry |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34952492 | 1992-12-28 | ||
JP4-349524 | 1992-12-28 | ||
JP18886193A JP3325348B2 (ja) | 1992-12-28 | 1993-06-30 | 電力増幅装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06252662A JPH06252662A (ja) | 1994-09-09 |
JP3325348B2 true JP3325348B2 (ja) | 2002-09-17 |
Family
ID=26505194
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP18886193A Expired - Lifetime JP3325348B2 (ja) | 1992-12-28 | 1993-06-30 | 電力増幅装置 |
Country Status (3)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US5422598A (ja) |
JP (1) | JP3325348B2 (ja) |
KR (1) | KR0162107B1 (ja) |
Families Citing this family (23)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6148220A (en) * | 1997-04-25 | 2000-11-14 | Triquint Semiconductor, Inc. | Battery life extending technique for mobile wireless applications |
US6112059A (en) * | 1997-11-12 | 2000-08-29 | Motorola, Inc. | Off-channel leakage power monitor apparatus and method |
WO1999060698A1 (en) * | 1998-05-18 | 1999-11-25 | Omnipoint Corporation | Amplifier with dynamically adaptable supply current |
JP2001094349A (ja) * | 1999-08-31 | 2001-04-06 | Samsung Electronics Co Ltd | 携帯電話端末用電力増幅器 |
US6429746B1 (en) * | 1999-12-07 | 2002-08-06 | Nokia Networks Oy | System and method for auto-bias of an amplifier |
JP4014072B2 (ja) * | 2000-03-31 | 2007-11-28 | 株式会社ルネサステクノロジ | 電力増幅器モジュール |
US6731915B1 (en) * | 2000-10-31 | 2004-05-04 | Nokia Corporation | Combined RF power detector and power precorrector |
US7010284B2 (en) | 2002-11-06 | 2006-03-07 | Triquint Semiconductor, Inc. | Wireless communications device including power detector circuit coupled to sample signal at interior node of amplifier |
US20040070454A1 (en) * | 2002-10-15 | 2004-04-15 | Triquint Semiconductor, Inc. | Continuous bias circuit and method for an amplifier |
US20040072554A1 (en) * | 2002-10-15 | 2004-04-15 | Triquint Semiconductor, Inc. | Automatic-bias amplifier circuit |
US7177370B2 (en) * | 2003-12-17 | 2007-02-13 | Triquint Semiconductor, Inc. | Method and architecture for dual-mode linear and saturated power amplifier operation |
US7154338B2 (en) * | 2004-12-30 | 2006-12-26 | Motorola, Inc. | Power control circuit and method |
TWI332749B (en) * | 2006-08-14 | 2010-11-01 | Realtek Semiconductor Corp | Power amplifier circuit having a bias signal inputted into an input terminal and method thereof |
JP2008147857A (ja) * | 2006-12-07 | 2008-06-26 | Mitsubishi Electric Corp | 高効率増幅器 |
JP5191221B2 (ja) * | 2007-02-23 | 2013-05-08 | 株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ | 低温受信増幅器 |
US7798703B2 (en) * | 2007-05-09 | 2010-09-21 | Infineon Technologies Ag | Apparatus and method for measuring local surface temperature of semiconductor device |
WO2009067470A2 (en) * | 2007-11-19 | 2009-05-28 | Intrinsity, Inc. | Charge recycling a 1 of n ndl gate with a time varying power supply |
JP2011044876A (ja) * | 2009-08-20 | 2011-03-03 | Yagi Antenna Co Ltd | バースト的に電波を送信する送信装置の送信増幅器 |
JP2012244251A (ja) * | 2011-05-16 | 2012-12-10 | Fujitsu Ltd | 増幅器、送信装置および増幅器制御方法 |
JP5672150B2 (ja) * | 2011-05-26 | 2015-02-18 | 富士通株式会社 | 増幅装置、送信機、及び増幅装置制御方法 |
JP5933479B2 (ja) | 2013-03-27 | 2016-06-08 | パナソニック株式会社 | 補償回路及び補償方法 |
US10680607B2 (en) * | 2016-12-21 | 2020-06-09 | Mitsubishi Electric Corporation | Gate-drive system |
US11177847B2 (en) * | 2019-03-22 | 2021-11-16 | Mediatek Singapore Pte. Ltd. | Method for compensating for degradation of signal during transmission of the signal and transmitter utilizing the same |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US3644832A (en) * | 1970-09-28 | 1972-02-22 | Gen Electric | Power control circuit |
US4458213A (en) * | 1982-12-13 | 1984-07-03 | Sony Corporation | Constant quiescent current, class AB amplifier output stage |
JPH0669002B2 (ja) * | 1986-05-23 | 1994-08-31 | 日本電信電話株式会社 | 高周波増幅器 |
JPH0656960B2 (ja) * | 1990-01-29 | 1994-07-27 | 日本電信電話株式会社 | 線形送信装置 |
-
1993
- 1993-06-30 JP JP18886193A patent/JP3325348B2/ja not_active Expired - Lifetime
- 1993-12-27 KR KR1019930029851A patent/KR0162107B1/ko not_active IP Right Cessation
- 1993-12-28 US US08/174,265 patent/US5422598A/en not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
KR0162107B1 (ko) | 1999-03-20 |
JPH06252662A (ja) | 1994-09-09 |
US5422598A (en) | 1995-06-06 |
KR940017111A (ko) | 1994-07-25 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3325348B2 (ja) | 電力増幅装置 | |
US8064852B2 (en) | Methods and apparatus for dynamically compensating for DC offset drift and other PVT-related signal variations in polar transmitters | |
US7091777B2 (en) | Controller for an RF power amplifier | |
US9705463B2 (en) | High efficiency radio frequency power amplifier circuitry with reduced distortion | |
JP3365428B2 (ja) | 高周波パワーアンプのバイアス制御回路 | |
US7444125B2 (en) | Communications signal amplifiers having independent power control and amplitude modulation | |
EP1855379B1 (en) | Output power control of an RF amplifier | |
US7728662B2 (en) | Saturated power amplifier with selectable and variable output power levels | |
JP4836253B2 (ja) | 電力増幅装置および携帯電話端末 | |
US20040090267A1 (en) | High-frequency power amplification electronic part and wireless communication system | |
CN113037222B (zh) | 一种偏置电路及放大器 | |
US20100079210A1 (en) | Power amplification device | |
US7839213B2 (en) | Amplifier architecture for polar modulation | |
WO2021120728A1 (zh) | 射频功率放大器的增益压缩补偿电路 | |
US9024689B2 (en) | Electronic system—radio frequency power amplifier and method for self-adjusting bias point | |
JP2001024447A (ja) | 歪み補償方法および無線通信装置 | |
US7782133B2 (en) | Power amplifier with output power control | |
KR100760519B1 (ko) | 2단 도허티 전력 증폭 장치 | |
US10187016B2 (en) | Amplifier with improved linearity | |
WO2003012981B1 (en) | Active element bias circuit for rf power transistor input | |
KR20160027888A (ko) | 병렬 출력단 선형 증폭기 | |
US20030169112A1 (en) | Variable gain amplifier with low power consumption | |
CA2495528C (en) | Enhanced efficiency ldmos based feed forward amplifier | |
JP4722384B2 (ja) | 多段高出力増幅器 | |
US20220416728A1 (en) | Power amplifier circuit |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080705 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090705 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090705 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100705 Year of fee payment: 8 |