JP3325175B2 - プレキャストコンクリート板の接合方法 - Google Patents

プレキャストコンクリート板の接合方法

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JP3325175B2
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康弘 小田
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好弘 村山
達夫 若井
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Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明はプレキャストコンク
リート板の接合方法に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】従来、長さ方向に貫通した中空孔を備え
たプレキャストコンクリート板を使用した床は水平剛性
や合成梁としての効果を確保するために、図７に示すよ
うな構成となっている。これは、上面に凹陥部１１を備
えたプレキャストコンクリート板１２を、中央部を塞が
ない状態で鉄骨梁１３に載置するとともに、プレキャス
トコンクリート板１２上に補強筋１４を配筋してトッピ
ングコンクリート１５を打設したものである。
【０００３】また、図８はプレキャストコンクリート板
１２のみの使用によって床１６全体の水平剛性を確保す
るものである。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記図７の床
はトッピングコンクリートを打設しているため現場作業
の省力化及び床重量の軽減化が図れないという問題があ
った。また、図８の床は合成梁としての効果がないた
め、梁自体の断面を大きくしなければならずコストアッ
プとなる欠点があった。
【０００５】本発明はこのような問題に鑑みてなされた
ものであり、その目的は、プレキャストコンクリート板
を使用して床を構築する際に、経済的な構築を行うとと
もに、現場作業の省力化及び床重量の軽減化が図れるプ
レキャストコンクリート板の接合方法を提供することで
ある。
【０００６】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決するた
めの手段は、プレキャストコンクリート板の接合方法
が、長さ方向に貫通した中空孔を備え、かつ該中空孔の
位置に沿って上下に貫通する嵌入孔が開口されたプレキ
ャストコンクリート板を、鉄骨梁上面のスタッドボルト
が嵌入孔に嵌入するように鉄骨梁間に掛け渡した後、前
記嵌入孔から中空孔にグラウトを充填したこととし、前
記グラウトが充填された部分に補強材を混入することと
する。
【０００７】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例を図面に
基づいて詳細に説明する。図１は本発明のプレキャスト
コンクリート板の斜視図、図２はプレキャストコンクリ
ート板の平面図である。
【０００８】プレキャストコンクリート板１は全体細長
の板体であり、本体内部には軽量化及び長スパン化のた
めに長手方向に沿って貫通された中空孔２が並列に設け
られ、この中空孔２の上下位置にＰＣ鋼線３が緊張され
た状態で埋設されている。
【０００９】このプレキャストコンクリート板１の中央
部には２つの中空孔２の位置に沿って上下に貫通した嵌
入孔４が適宜間隔ごとに開口されている。この嵌入孔４
は、後述する鉄骨梁５の上部フランジ５ａに立設したス
タッドボルト６を嵌入するものであり、それが嵌入でき
る大きさに形成されている。このように中空孔の位置に
沿って上下に貫通する嵌入孔が開口されたことにより、
梁との接合が容易に行える。また嵌入孔を少なくとも一
つの中空孔に沿って開口すると、設計条件に応じて嵌入
孔を開口することができる。
【００１０】次に、このプレキャストコンクリート板の
接合方法について説明する。まず、図４に示すように、
プレキャストコンクリート板１を鉄骨梁５に載せて、鉄
骨梁５上のスタッドボルト６を嵌入孔４に嵌入する。こ
の嵌入孔４に嵌入されたスタッドボルト６でプレキャス
トコンクリート板１が鉄骨梁５に仮固定される。
【００１１】また、このスタッドボルト６が嵌入された
中空孔２に鉄筋７を配筋して嵌合部分の引張耐力を補強
する。
【００１２】そして、この鉄筋７を配筋した後に、前記
各嵌入孔４から中空孔２にグラウト８を充填することに
よりプレキャストコンクリート板１が鉄骨梁５に一体的
に接合される。このグラウト８が充填された部分に鉄筋
や各種のファイバー等の補強材を混入して補強する。
【００１３】このようにグラウト８をプレキャストコン
クリート板１の嵌入孔４にのみ充填することにより床９
が構築される。
【００１４】図５は、端部の中空孔２の位置に嵌入孔４
が開口されたプレキャストコンクリート板１を偏芯させ
て鉄骨梁５に接合した床９である。
【００１５】このようにスタッドボルト６の嵌入孔４は
設計条件に応じてプレキャストコンクリート板１の任意
の箇所に設けることができる。
【００１６】また、図６は、幅方向に設けたブラケット
１０にスタッドボルト６を突設した鉄骨梁５に、プレキ
ャストコンクリート板１を載せたものであり、プレキャ
ストコンクリート板１の中央部の他、両端部にブラケッ
ト１０上のスタッドボルト６が嵌入される中空孔２が開
口されている。
【００１７】このようにブラケット１０に設けたスタッ
ドボルト６で鉄骨梁５とプレキャストコンクリート板１
との一体化を強化するとともに、前記ブラケット１０が
地震時における鉄骨梁５の下部フランジ５ｂの座屈防止
効果を発揮するために小梁の削減ができる。
【００１８】
【００１９】
【００２０】長さ方向に貫通した中空孔を備え、かつ該
中空孔の位置に沿って上下に貫通する嵌入孔が開口され
たプレキャストコンクリート板を、鉄骨梁上面のスタッ
ドボルトが嵌入孔に嵌入するように鉄骨梁間に掛け渡し
た後、前記嵌入孔から中空孔にグラウトを充填したこと
により、床を構築する際に、経済的な構築ができるとと
もに現場作業の省力化及び床重量の軽減化を図ることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図１】プレキャストコンクリート板の斜視図である。
【図２】プレキャストコンクリート板の平面図である。
【図３】鉄骨梁に載せたプレキャストコンクリート板の
断面図である。
【図４】図３の平面図である。
【図５】鉄骨梁に偏芯して載せたプレキャストコンクリ
ート板の断面図である。
【図６】ブラケットを備えた鉄骨梁に載せたプレキャス
トコンクリート板の断面図である。
【図７】従来の床の断面図である。
【図８】（１）及び（２）は従来の床の断面図である。
【符号の説明】
１、１２ プレキャストコンクリート板 ２ 中空孔 ３ ＰＣ鋼線 ４ 嵌入孔 ５ 鉄骨梁 ６ スタッドボルト ７ 鉄筋 ８ グラウト ９、１６ 床 １０ ブラケット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 村山 好弘 東京都文京区本郷２−27−８ 株式会社 スパンクリートコーポレーション内 (72)発明者 若井 達夫 東京都文京区本郷２−27−８ 株式会社 スパンクリートコーポレーション内 (56)参考文献 特開 平９−111862（ＪＰ，Ａ) 実公 昭56−17620（ＪＰ，Ｙ２) (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) E04B 5/02 E04B 5/43 E04C 2/00 - 2/54

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 長さ方向に貫通した中空孔を備え、かつ
    該中空孔の位置に沿って上下に貫通する嵌入孔が開口さ
    れたプレキャストコンクリート板を、鉄骨梁上面のスタ
    ッドボルトが嵌入孔に嵌入するように鉄骨梁間に掛け渡
    した後、前記嵌入孔から中空孔にグラウトを充填したこ
    とを特徴とするプレキャストコンクリート板の接合方
    法。
  2. 【請求項２】 グラウトが充填された部分に補強材を混
    入することを特徴とする請求項１に記載のプレキャスト
    コンクリート板の接合方法。
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CN105239720A (zh) * 2015-11-18 2016-01-13 湖南大学 一种采用高强螺栓连接的预制装配式钢-混凝土组合梁
CN109057151A (zh) * 2018-08-31 2018-12-21 广东工业大学 拼接型装配式钢-混凝土组合梁

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