JP3324906B2 - 位相比較方法 - Google Patents

位相比較方法

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JP3324906B2
JP3324906B2 JP16159395A JP16159395A JP3324906B2 JP 3324906 B2 JP3324906 B2 JP 3324906B2 JP 16159395 A JP16159395 A JP 16159395A JP 16159395 A JP16159395 A JP 16159395A JP 3324906 B2 JP3324906 B2 JP 3324906B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、直交振幅変調(QA
M)信号の復調に際して、再生搬送波の位相と変調波の
位相とを比較する位相比較方法に関し、特に、位相ずれ
が大きい場合の誤判定を防止したものである。
【0002】
【従来の技術】直交振幅変調では、互いに独立する2つ
の信号を直交する2つの搬送波でそれぞれ振幅変調し、
それらを加え合わせて送信信号を形成している。この信
号を受信した受信側では、受信信号を二つに分岐し、そ
の一方に発振器で発生させた再生搬送波を乗算し、他方
にその再生搬送波の位相をπ/2ずらした信号を乗算す
る同期検波によって同相信号と直交信号とを復調し、そ
れらの信号の振幅を識別して、同相信号及び直交信号の
振幅の組み合わせによって表される多値を復号する。
【0003】この受信信号は、同相成分をI軸で表し、
直交成分をQ軸で表すI−Q平面上に表示することがで
きる。図4にはI−Q平面の第1象限を示し、16QA
Mにおける理想シンボル点、即ち、搬送波電力対雑音電
力比が理論上最大となる点、を1、2、3、4で表示し
ている。受信信号のシンボル点は、再生搬送波と変調波
との位相がずれている場合には、I−Q平面上で理想シ
ンボル点から外れた箇所に位置を占める。受信側では、
この受信信号のシンボル点と理想シンボル点との位相ず
れを解消するように、発振器を制御し再生搬送波の位相
を補正する。
【0004】この受信信号のシンボル点と理想シンボル
点との位相を比較し、位相ずれを補正する方法として、
従来、次のような方法が提案されている(特願平6−3
12360)。
【0005】I−Q平面を、図4に示すように、太線で
区画される複数の領域(誤差判定領域)5、7、21、22
に分割し、各誤差判定領域を理想シンボル点1、2、
3、4を通る点線で区分し、各シンボル点の時計方向に
位置する領域を+領域、反時計方向に位置する領域を−
領域と定める。そして、受信信号のシンボル点が+領域
に位置するときには、正レベルを出力して再生搬送波の
位相を進め、また、−領域に位置するときには、負レベ
ルを出力して再生搬送波の位相を遅らせるように補正を
行なう。
【0006】例えば、受信シンボル位置が誤差判定領域
22の+領域にある場合は、本来、理想シンボル点4の位
置にあるべき信号が、再生搬送波の位相の遅れのため
に、本来の位置からずれて現れていると考えて、再生搬
送波の位相を進める正レベルの位相誤差信号を出力す
る。また、受信シンボル位置が誤差判定領域22の−領域
にある場合は、本来、理想シンボル点4の位置にあるべ
き信号が、再生搬送波の位相の進みのために、本来の位
置からずれて現れていると考えて、再生搬送波の位相を
遅らせる負レベルの位相誤差信号を出力する。
【0007】この円弧の半径は、小さい方は、原点Oか
ら理想シンボル点3までの距離と原点Oから理想シンボ
ル点2までの距離との平均長さであり、大きい方は、原
点Oから理想シンボル点2までの距離と原点Oから理想
シンボル点1までの距離との平均長さである。また、誤
差判定領域21と22との間を区画する太直線は理想シンボ
ル点2と4との垂直2等分線である。また、各誤差判定
領域の+領域と−領域とを区分する点線は、原点Oと各
シンボル点とを通る放射状直線の一部であり、この放射
状直線を各誤差判定領域の間だけ切り取った線分に相当
している。
【0008】なお、図4では、簡単のためにI−Q平面
の第1象限だけを示しているが、他の象限はこれをI−
Q平面の原点Oを中心に回転させたものとなる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の位相比
較方法では、位相ずれが大きい場合に、受信シンボル点
に対応する本来の理想シンボル点を誤って判断してしま
う虞れがある。これを図5により説明する。図5におい
て1、2、3、4、25は、理想シンボル点を表してい
る。いま、受信信号をシンボル点23の位置、次いでシン
ボル点24の位置に受信したとする。
【0010】受信シンボル点23の位置は、図4におい
て、誤差判定領域22の誤差判定領域21に近い位置であ
る。ところで、誤差判定領域22の−領域の周方向の長さ
は、その領域22の+領域の周方向の長さよりも大きい。
同様に、誤差判定領域21の+領域の周方向の長さは、−
領域の周方向の長さよりも大きい。これは原点Oから等
距離にある理想シンボル点2、4、25(図5)について
見ると、理想シンボル点4と理想シンボル点2との間の
距離が、理想シンボル点4と理想シンボル点25との間の
距離よりも長いことに起因している。いま、受信シンボ
ル点23は、理想シンボル点4と原点Oとを結ぶ直線に関
してI軸と対称である直線と、誤差判定領域22及び21の
間の境界線とで挟まれた地域(図5のドットを付した地
域)にあるものとする。
【0011】受信シンボル点23の位置は誤差判定領域22
における−領域であるから、この受信信号の本来の位置
は理想シンボル点4の位置であって、再生搬送波の位相
ずれのために、I−Q軸が原点Oとシンボル点23とを結
ぶ直線及び原点Oとシンボル点4とを結ぶ直線の2直線
がなす角度だけ反時計回りに回転していると考えること
ができる。
【0012】受信機は、再生搬送波の位相を制御するた
め、位相比較方法を実行する位相比較器を含めた自動位
相制御ループを備えている。受信シンボル点23が−領域
に位置を占めたために位相比較器から負レベルの信号が
出力されると、自動位相制御ループは、I−Q軸を時計
回りに回転させるように位相の制御を行なう。しかし、
位相比較器を含めた自動位相制御ループにはループ遅延
が必ず存在するので、シンボル速度が極めて低速である
場合を除き、通常この位相ずれを次のシンボルを受信す
るまでに補正することはできない。
【0013】そのため、次の受信シンボル24を受信した
時点では位相ずれの補正が未だされていない。この受信
シンボル点24が誤差判定領域22の+領域に位置している
場合には、I−Q軸の回転状態から考えると、この信号
の本来のシンボル位置はシンボル点25と判断するのが正
しいにも関わらず、従来の位相比較方法では、このシン
ボルの本来の位置を理想シンボル点4と誤判定してしま
う。
【0014】本発明は、こうした従来の問題を解決する
ものであり、位相ずれが大きい場合でも、シンボル位置
の誤判定を減らすことができる位相比較方法を提供する
ことを目的としている。
【0015】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明では、直
交振幅変調信号の変調搬送波と復調に用いる再生搬送波
との位相を比較するため、I−Q平面上に、原点Oを中
心とする円弧を境界線の一部に持ち、且つ領域内を+領
域と−領域とに区分した誤差判定領域を各理想シンボル
点に対応させて設け、受信シンボル点の位置する領域の
符号に応じて正または負レベルの信号を位相誤差を表す
信号として出力する位相比較方法において、受信シンボ
ル点が、原点Oから等距離にあって隣接する相互の間の
距離が一様でない複数の理想シンボル点の1つに対応
し、その受信シンボル点とその理想シンボル点との位置
のずれが一定範囲を超えているとき、その理想シンボル
点の誤差判定領域の中心を受信シンボル点に近づける方
向に、これらの複数の理想シンボル点の誤差判定領域を
回転し、その状態で次の受信信号に対する位相比較を実
行する。
【0016】また、この複数の理想シンボル点の各誤差
判定領域における周方向の長さを、理想シンボル点の隣
接する相互の間の周方向の最小距離と同じに設定し、原
点Oを中心とする円周上に並ぶ複数の理想シンボル点の
誤差判定領域の間隙を回転判定領域と定めて、受信シン
ボル点がこの回転判定領域に位置するとき、受信シンボ
ル点を、対応する理想シンボル点の誤差判定領域に含め
るように、この複数の理想シンボル点の誤差判定領域を
回転させる。
【0017】また、この誤差判定領域の回転を、回転判
定領域の周方向の長さの1/2に相当する角度だけ行な
う。
【0018】また、この誤差判定領域の回転の角度を、
受信シンボル点が、対応する理想シンボル点の誤差判定
領域から離れている距離に応じて設定する。
【0019】また、回転した誤差判定領域を、受信シン
ボル点が、回転に関係していない誤差判定領域に位置し
たとき、元に戻す方向に回転させる。
【0020】また、この誤差判定領域を、元に戻す方向
への回転により、当初の回転の前の状態に戻す。
【0021】または、この誤差判定領域を、回転に関係
していない誤差判定領域に位置した受信シンボル点とそ
の対応する理想シンボル点との位置のずれに応じて、元
に戻す方向への回転の角度を設定する。
【0022】
【作用】そのため、受信シンボル点が、誤差判定領域を
外れて回転判定領域に位置する程、位相ずれが大きいと
きには、その誤差判定領域と同じ円周上にある誤差判定
領域の全てが、位相ずれを減じる方向に回転して、位相
制御が効果を発揮するまでの遅延期間内における位相比
較の誤りを防いでいる。
【0023】この回転の後に受信した受信シンボル点
が、回転した誤差判定領域以外の誤差判定領域に位置し
たときは、回転させた誤差判定領域を逆方向に回転させ
る。
【0024】この回転または逆方向の回転の角度は、回
転判定領域の周方向の長さの1/2に相当する一定角度
としたり、または、位相ずれの大きさに応じて、その角
度を設定する。
【0025】
【実施例】
(第1実施例)本発明の第1実施例における位相比較方
法では、図1に示すように、I−Q平面上で理想シンボ
ル点1、2、3、4の両側に等面積の+領域と−領域と
が拡がるように誤差判定領域5、6、7、8を設定して
いる。従って、従来の位相比較方法の誤差判定領域(図
4)に比べると、理想シンボル点2に関する誤差判定領
域6の+領域が−領域と等面積になるように区切り線12
で区切られて狭くなっており、また、理想シンボル点4
に関する誤差判定領域8の−領域が+領域と等面積にな
るように区切り線11で区切られて狭くなっている。
【0026】区切り線11と、二つの円弧と、原点Oを通
りシンボル点1を通過する直線とで囲まれた領域9、及
び、区切り線12と、二つの円弧と、原点Oを通りシンボ
ル点1を通過する直線とで囲まれた領域10は、誤差判定
領域6、8の回転を行なうかどうかを判定する回転判定
領域であり、受信シンボルを回転判定領域9に受信した
ときは、誤差判定領域6、8を含む同心円間の領域を反
時計方向に回転し、また、受信シンボルを回転判定領域
10に受信したときは、誤差判定領域6、8を含む同心円
間の領域を時計方向に回転する。
【0027】二つの円弧や、各誤差判定領域において+
領域と−領域とを区分する区分線については、従来のも
の(図4)と変わりがない。
【0028】なお、図1では、簡単のためI−Q平面の
第1象限のみを示しているが、他の象限はこれを原点O
を中心に回転させたものとなる。
【0029】第1実施例の位相比較方法では、受信シン
ボルが誤差判定領域5、6、7、8に位置する場合は、
その領域が+領域であれば正レベルの信号を出力し、ま
た、その領域が−領域であれば負レベルの信号を出力
し、誤差判定領域を変化させずに次の受信シンボルの位
相比較を行なう。
【0030】受信シンボルが回転判定領域9に位置する
場合は、その受信シンボルの本来のシンボル位置は理想
シンボル点4であると判断して負レベルの信号を出力
し、次いで、図2に示すように、二つの円弧で囲まれた
領域を、区切り線11が原点Oとシンボル点1とを通る直
線に重なるまで、原点Oを中心に反時計回りに回転させ
る。
【0031】この回転で理想シンボル点2、4及びそれ
らと原点Oからの距離を同じくする理想シンボル点に関
する誤差判定領域13、14、16は図1の状態から移動す
る。誤差判定領域16は第4象限にあった誤差判定領域が
移動したものである。理想シンボル点1、3に関する誤
差判定領域5、7は元のまま変わらない。また、回転判
定領域9、10の回転先である領域15は未判定領域とな
り、そこに受信シンボルを受信した場合には、位相制御
用の信号を発しない。
【0032】図2は第1象限と第2、第4象限の一部を
示しているが、第2、4象限の残りと第3象限に関して
は、図2を原点Oを中心に回転したものとなる。
【0033】また、図1の状態において、受信シンボル
が回転判定領域10に位置した場合は、その受信シンボル
の本来のシンボル位置は理想シンボル点2であると判断
して正レベルの信号を出力し、次いで、図3に示すよう
に、二つの円弧で囲まれた領域を、区切り線12が原点O
とシンボル点1とを通る直線に重なるまで、原点Oを中
心に時計回りに回転させる。
【0034】この回転で、理想シンボル点2、4及びそ
れらと原点Oからの距離を同じくする理想シンボル点に
関する誤差判定領域17、18、20が移動し、また、回転判
定領域9、10が未判定領域19に移動する。誤差判定領域
20は第4象限にあった誤差判定領域が移動したものであ
る。
【0035】図3は第1象限と第2、第4象限の一部を
示しているが、第2、4象限の残りと第3象限に関して
は、図3を原点Oを中心に回転したものとなる。
【0036】こうして、誤差判定領域を反時計方向また
は時計方向に回転した後、次の受信信号に対する位相比
較を行なう。この位相比較では、次の3通りのケースが
ある。 次の受信信号のシンボル点が誤差判定領域13、
14、16、17、18、20に位置する場合は、その位置する領
域が+領域であれば正レベルの信号を、また、−領域で
あれば負レベルの信号を出力し、誤差判定領域を変化さ
せずに次の受信信号の位相比較を行なう。
【0037】また、次の受信信号のシンボル点が誤差判
定領域5、7に位置する場合は、その位置する領域が+
領域であれば正レベルの信号を、また、−領域であれば
負レベルの信号を出力した後、回転した誤差判定領域を
元の位置(図1の状態)に戻す。次の受信信号の位相比
較は戻した状態の誤差判定領域で行なう。
【0038】さらに、次の受信信号のシンボル点が未判
定領域15、19に位置する場合は、位相を制御する信号を
出力せず、誤差判定領域を変化させずに、次の受信信号
の位相比較を行なう。
【0039】このような動作を具現化する方法の一つと
して、読み出し専用メモリ(ROM)を用いることがあ
げられる。入力を受信シンボルの位置とし、出力をその
位置に応じた領域の出力値とするROMを、誤差判定領
域が回転していない状態、回転した状態のそれぞれに対
応させて複数作成し、これを切り替える。
【0040】このように、第1実施例の位相比較方法で
は、I−Q平面上で原点Oから等距離にある理想シンボ
ル点2、6、‥のシンボル点間隔が、右隣りの理想シン
ボル点と左隣りの理想シンボル点とで異なる場合に、そ
れらの理想シンボル点に関する誤差判定領域の周方向の
長さを、最小のシンボル点間隔を持つ理想シンボル点間
の周方向の距離と同じに設定し、この誤差判定領域を正
しく二分する放射状の区分線によって+領域と−領域と
に区分けする。また、これらの誤差判定領域に挟まれる
領域を回転判定領域として設定する。
【0041】そして、初期状態では、誤差判定領域の区
分線が理想シンボル点上を通るように誤差判定領域を配
置し、受信シンボル点が回転判定領域に位置した場合に
は、その位置に応じた位相制御信号を出力した後、回転
判定領域の周方向の長さの1/2に相当する距離だけ、
この誤差判定領域及び回転判定領域を原点Oを中心に回
転し、その状態で次の受信信号に対する位相比較を行な
う。
【0042】その後、遅延していた自動位相制御ループ
による位相ずれの補正が実効を現すようになれば、回転
した誤差判定領域を初期状態に戻す。この戻すタイミン
グとして、第1実施例の位相比較方法では、受信シンボ
ルが回転に関係しない他の誤差判定領域に位置したとき
を捉えて、誤差判定領域の回転を初期化している。
【0043】その結果、受信信号のシンボル点が回転判
定領域に位置する程、位相ずれが大きい場合でも、その
位相ずれを減らす方向に誤差判定領域を回転させてか
ら、続く受信信号の位相比較を行なっているので、対応
する理想シンボル点を誤判定し、位相誤差信号を間違っ
て出力するケースが減少する。
【0044】(第2実施例)第2実施例の位相比較方法
では、誤差判定領域の回転後の戻し量を、そのときの位
相ずれの大きさに応じて調整している。
【0045】この位相比較方法では、I−Q平面上に図
1に示す誤差判定領域と回転判定領域9、10とを設定
し、第1実施例と同様に、受信信号のシンボル点が回転
判定領域9、10に位置した場合に、二つの円弧で囲まれ
た誤差判定領域6、8及び回転判定領域9、10を、区切
り線11または12が理想シンボル点1と原点Oとを結ぶ直
線に重なるまで、時計回りまたは反時計回りに回転させ
る。この状態を図2または図3に示しており、この状態
で次の受信信号に対する位相比較を行なう。
【0046】次の受信信号のシンボル点が誤差判定領域
13、14、16、17、18、20に位置した場合は、その位置す
る領域が+領域であれば正レベルの信号を、また、−領
域であれば負レベルの信号を出力し、誤差判定領域を変
化させずに次の受信信号の位相比較を行なう。また、次
の受信信号のシンボル点が未判定領域15、19に位置した
場合は、位相を制御する信号を出力せず、誤差判定領域
を変化させずに、次の受信信号の位相比較を行なう。こ
れらの場合の処理の仕方は第1実施例と変わりがない。
【0047】一方、次の受信信号のシンボル点が回転に
関係していない誤差判定領域5、7に位置した場合は、
その位置する領域が+領域であれば正レベルの信号を、
また、−領域であれば負レベルの信号を出力した後、回
転した誤差判定領域を、その受信信号とその本来の理想
シンボル点との位相差に応じた角度だけ回転を戻し、そ
の状態で次の受信信号の位相比較を行なう。
【0048】この誤差判定領域の回転を戻す角度は、受
信シンボル点とその本来の位置を示す誤差判定領域5、
7の理想シンボル点との位相差が小さいとき、つまり、
自動位相制御ループによる位相ずれの補正が十分に実効
を現しているときには、初期状態に復帰するように戻し
角を大きく取る。また、その位相差が大きいとき、つま
り、自動位相制御ループによる位相ずれの補正が十分に
実効を現していないときには、戻し角を小さく取る。そ
して、その後の受信で位相差が小さくなれば段階的に戻
し角を広げて行く。
【0049】このような動作を具現化する方法の一つと
して、読み出し専用メモリ(ROM)を用いることがあ
げられる。入力を受信シンボルの位置とし、出力をその
位置に応じた領域の出力値とするROMを、誤差判定領
域の回転角に応じて複数作成し、これを切り替える。
【0050】このように、第2実施例の位相比較方法で
は、回転させた誤差判定領域を、一度に全部戻すのでは
なく、その時の位相ずれの大きさに応じて順次戻してい
る。従って、その時々の位相ずれを補償するように誤差
判定領域を細かく変化させることができるため、受信シ
ンボル点に対する本来の理想シンボル点の判定を、一層
正確に行なうことができる。
【0051】なお、第1及び第2実施例では、図1の状
態から図2または図3の状態に一挙に誤差判定領域を回
転させているが、このときの回転角を、受信シンボル点
とその本来の理想シンボル点との位相差に応じた角度に
設定するようにしてもよい。この場合、受信シンボル点
と回転判定領域9、10の区切り線11、12との距離が小さ
ければ、回転角は零に近く、この距離が大きくなる程、
回転角を大きくする。この場合、回転角を細かく制御で
きるので、位相差に応じた位相誤差信号をさらに細かく
調整することができる。
【0052】また、第1及び第2実施例では16QAM
の場合について述べたが、同様のことが32、64、2
56などの多値QAMについても言える。
【0053】また、第1及び第2実施例では、具現化方
法として複数のROMの切換をあげているが、複数のR
OMを一つにまとめてアドレス切り換えで行なう方法に
よっても実現できる。
【0054】
【発明の効果】以上の実施例の説明から明らかなよう
に、本発明の位相比較方法では、受信シンボルの位置が
大きな位相ずれを表しているとき、誤差判定領域を回転
することによって、位相比較の誤りを低減することがで
きる。
【0055】また、この回転角度やその戻し角度を位相
差に応じて制御することにより、位相比較における誤判
定の一層の低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の位相比較方法における初期状
態の誤差判定領域を示す図、
【図2】実施例の位相比較方法における回転(反時計回
り)後の誤差判定領域を示す図、
【図3】実施例の位相比較方法における回転(時計回
り)後の誤差判定領域を示す図、
【図4】従来の位相比較方法における誤差判定領域を示
す図、
【図5】従来の位相比較方法における位相判定方法を示
す図である。
【符号の説明】 1、2、3、4、25 理想シンボル点 5、6、7、8、13、14、16、17、18、20、21、22 誤
差判定領域 9、10 回転判定領域 11、12 区切り線 15、19 未判定領域 23、24 受信シンボル点 26、27 誤差判定領域を設定する線分

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直交振幅変調信号の変調搬送波と復調に
    用いる再生搬送波との位相を比較するため、I−Q平面
    上に、原点Oを中心とする円弧を境界線の一部に持ち、
    且つ領域内を+領域と−領域とに区分した誤差判定領域
    を各理想シンボル点に対応させて設け、受信シンボル点
    の位置する前記領域の符号に応じて正または負レベルの
    信号を位相誤差を表す信号として出力する位相比較方法
    において、 受信シンボル点が、原点Oから等距離にあって隣接する
    相互の間の距離が一様でない複数の理想シンボル点の1
    つに対応し、前記受信シンボル点とその理想シンボル点
    との位置のずれが一定範囲を超えているとき、その理想
    シンボル点の誤差判定領域の中心を前記受信シンボル点
    に近づける方向に、前記複数の理想シンボル点の誤差判
    定領域を回転し、その状態で次の受信信号に対する位相
    比較を行なうことを特徴とする位相比較方法。
  2. 【請求項2】 前記複数の理想シンボル点の各誤差判定
    領域における周方向の長さを、前記理想シンボル点の隣
    接する相互の間の周方向の最小距離と同じに設定し、原
    点Oを中心とする円周上に並ぶ前記複数の理想シンボル
    点の誤差判定領域の間隙を回転判定領域と定めて、前記
    受信シンボル点がこの回転判定領域に位置するとき、前
    記受信シンボル点を対応する理想シンボル点の前記誤差
    判定領域に含めるように、前記複数の理想シンボル点の
    誤差判定領域を回転することを特徴とする請求項1に記
    載の位相比較方法。
  3. 【請求項3】 前記誤差判定領域の回転を、前記回転判
    定領域の周方向の長さの1/2に相当する角度だけ行な
    うことを特徴とする請求項1または2に記載の位相比較
    方法。
  4. 【請求項4】 前記誤差判定領域の回転の角度を、前記
    受信シンボル点が、対応する理想シンボル点の誤差判定
    領域から離れている距離に応じて設定することを特徴と
    する請求項1または2に記載の位相比較方法。
  5. 【請求項5】 回転した前記誤差判定領域を、受信シン
    ボル点が、回転に関係していない誤差判定領域に位置し
    たとき、元に戻す方向に回転させることを特徴とする請
    求項1または2に記載の位相比較方法。
  6. 【請求項6】 前記誤差判定領域を、元に戻す方向への
    回転により、当初の回転の前の状態に戻すことを特徴と
    する請求項5に記載の位相比較方法。
  7. 【請求項7】 前記誤差判定領域を、回転に関係してい
    ない誤差判定領域に位置した前記受信シンボル点とその
    対応する理想シンボル点との位置のずれに応じて、元に
    戻す方向への回転の角度を設定することを特徴とする請
    求項5に記載の位相比較方法。
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