JP3323803B2 - 高温鋼材の搬送用ピンチロール - Google Patents

高温鋼材の搬送用ピンチロール

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JP3323803B2 JP06538598A JP6538598A JP3323803B2 JP 3323803 B2 JP3323803 B2 JP 3323803B2 JP 06538598 A JP06538598 A JP 06538598A JP 6538598 A JP6538598 A JP 6538598A JP 3323803 B2 JP3323803 B2 JP 3323803B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高温鋼材の搬送用
ピンチロールに係わり、特に、高温鋼材を単に搬送する
ばかりでなく、曲げ応力の作用する位置(例えば、幅プ
レス装置の入側)に配置するピンチロールの形状に関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、鋼鋳片を熱間圧延するには、被
熱間圧延材である鋼鋳片2(以下、鋳片)は、図4に示
すように、加熱炉から抽出後、直ちに幅プレス装置3に
かけられて、その形状を整えてから圧延される。そこで
使用する幅プレス装置3には、鋳片2を該幅プレス装置
3へ搬入したり、搬出するため、ピンチロール1a、1
bが備えられている。なお、このピンチロール1a、1
bは、通常、そのアーバー7の全長にわたり同一直径を
有し、円柱状の形状をしている。
【0003】ところで、このようなピンチロール1a,
1bは、その使用に際し、高温の鋳片2より大きな熱負
荷を受けたり、間欠的に駆動されるので、アーバー7の
表層に熱応力に起因するクラックが生じ易く、短寿命で
あるという欠点があった。そこで、従来より延命対策が
種々検討され、例えばアーバー材(鋼種 SCM)の表
層に、耐熱クラック性に優れた溶接材料を肉盛りして保
護したり、深さ50〜100μm程度の溝を網目状に入
れてクラック発生位置の分散を図る所謂「ローレット加
工」を施すようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
ような溶接材料の肉盛りやローレット加工を施しても、
ピンチロールの寿命は、さほど長くならず、3〜4ケ月
に1回の頻度でロール交換をしており、ロール管理やロ
ール再生の負荷が非常に大きいのが現状である。本発明
は、かかる事情に鑑み、熱間圧延材の幅プレス装置用等
のように高温鋼材を搬送するばかりでなく、曲げ応力の
作用する位置に使用しても、その寿命を従来より大幅に
延長できる高温鋼材の搬送用ピンチロールを提供するこ
とを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】発明者は、上記目的を達
成するため、クラックの発生及び成長の原因であるピン
チロールにかかる熱応力や曲げ応力の緩和を鋭意研究
し、本発明を完成させた。すなわち、本発明は、高温鋼
材の搬送に使用する円柱形状のアーバーからなるピンチ
ロールにおいて、スリーブを、アーバーの両端側に挿着
し、該スリーブの長さを、下記式で定めることを特徴と
する高温鋼材の搬送用ピンチロールである。 L={a−(b−2×c−2×d)}/2 …(1) ここで、L:スリーブ長さ(mm) a:アーバーの胴長(mm) b:搬送される高温鋼材の最小幅(mm) c:アーバーと高温鋼材との正常搬送に必要な接触幅
(mm) d:スリーブの余分長さ(mm) 但し、dは図5参照のこと。
【0006】
【0007】本発明によれば、ピンチロールにかかる熱
応力や曲げ応力が低減し、クラックの発生及び成長が抑
制されるようになるので、高温鋳片の幅プレス装置に採
用しても、該ピンチロールの寿命が従来より格段と延長
できるようになる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、発明をなすに至った経緯も
まじえ、本発明の実施の形態を説明する。まず、ピンチ
ロールの表面には、使用中に高温鋳片2との接触や冷却
水による急冷の繰り返しで、所謂「ヒート・クラック」
が発生する。そして、その後は、ピンチング力による曲
げ応力により、そのヒート・クラックが成長し、大きな
クラックへと進展するものと考えられる。また、熱応力
(サイクル)とピンチング力は、ピンチロールの駆動条
件や幅プレス装置の運転条件を変えない限り、変更でき
ない。一方、ピンチロールの材質に耐ヒート・クラック
性が特に優れるものを使用すれば、該ヒートクラックの
発生はいくぶん緩和できる。しかし、そのような材料
は、非常に高価であるので、採用するには経済的な見地
から抵抗がある。
【0009】従来の一般的な中実タイプのピンチロール
の場合、ピンチング力による曲げ応力分布は、図3
(a)に示すように、該ロールのアーバー7の中央部で
最も大きく、両端側で小さい。そこで、本発明者は、ア
ーバー7へのスリーブ挿着により、アーバー7と高温鋼
材2との直接接触がなくなりアーバー7の表面にかかる
熱応力を減らして、ヒート・クラックの発生を抑制する
こと、及び前記ピンチング力による曲げ応力を低減し、
クラック10の成長速度を小さくすることに着眼し、図
3(b)に示すように、アーバー7の中央部の曲げ応力
を小さくすることを発想した。つまり、アーバー7の両
端側に、図1(a)に示すように、ある長さのスリーブ
6を挿着するようにした。
【0010】なお、このスリーブ6は、焼きばめ及びア
ーバー7の端部にて、溶接固定されている。また、該ス
リーブ6の長さは、アーバー7中央部の発生応力をでき
るだけ小さくするため、できるだけ短い方が良いが、ス
リーブ6の端部に深いクラックが別途発生すると、スリ
ーブ6が割落する恐れがあるので、安全性を確保して下
記式で決定するのが良い。
【0011】 L={a−(b−2×c−2×d)}/2 …(1) ここで、(1)式は、図5から、以下の諸元を用いて容
易に導出できる。 L:スリーブ長さ(mm) a:ロール胴長(mm) b:搬送される高温鋼材の最小幅(mm) c:ピンチロールと高温鋼材との正常搬送に必要な接触
幅(mm) d:スリーブの余分長さ(mm) 具体的に、現在試作したピンチロールの例を示すと、a
=2300mm、b=700mm、c=100mm、d
=100mmであるので、Lは1000mmで、両スリ
ーブは300mmだけ離隔している。
【0012】しかし、本発明は、この実施例のサイズに
限るものではなく、さらにアーバー7の径やスリーブ6
の厚さ及び重量等を加味して、高温鋳片を搬送している
時のアーバー7にかかる曲げ応力を、許容される範囲
で、できるだけ小さくするように、スリーブ6の長さを
定めるのが好ましい。また、本発明では、スリーブ材
は、比較的低コストで、且つ耐熱、耐食及び耐摩耗性の
ある13Cr系耐熱鋼とするのが好ましい。なお、スリ
ーブ6の厚みは、アーバー7と強度上のバランスを考慮
して決定すれば良い。さらに、スリーブ6の端部外面
は、搬送する鋳片2に傷を発生させないように、また端
部内面は、アーバー7への傷付けを防止するため、図1
(b)に示すように、10mm程度の滑らかなアール9
を有するのが好ましい。加えて、本発明では、アーバー
7の表面は、耐食性向上のために、13重量%Cr−4
重量%Ni系鋼材で肉盛溶接を行い、保護するのが好ま
しい。
【0013】最後に、かかる本発明に係るピンチロール
を、図4に示した熱間圧延ラインの幅プレス装置3に配
置し、オン・ライン・テストを実施した。その結果を表
1に一括して示すが、いずれのピンチロールも、3〜4
ケ月間使用してもクラック10の深さが15mm以下で
あった。この数値は、従来のピンチロールでの30〜4
0mmに対して半減しており、約2倍の寿命延長が期待
できる。
【0014】
【発明の効果】以上述べたように、本発明により、ピン
チロールを高温鋳片の幅プレス装置に採用しても、その
寿命が従来より格段と延長できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るピンチロールを示す図であり、
(a)は縦断面、(b)はスリーブ端部の拡大図であ
る。
【図2】従来のピンチロールで鋳片を搬送した場合のロ
ールと鋳片の接触状況を示す図である。
【図3】従来及び本発明に係るピンチロールにかかる曲
げ応力の分布を示す図である。
【図4】熱間圧延ラインの幅プレス装置と、そこに配置
するピンチロールとの位置関係を示す平面図である。
【図5】(1)式の導出を説明する図である。
【符号の説明】
1a,1b ピンチロール 2 高温鋳片(鋳片) 3 幅プレス装置 4 プレス方向 5 鋼鋳片の進行方向 6 スリーブ 7 アーバー 8 肉盛り材 9 アール 10 クラック 11 曲げ応力の大きさを示すベクトル 12 溶接部分 F 負荷力
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平9−150249(JP,A) 特開 昭61−132246(JP,A) 特開 昭52−108328(JP,A) 特開 昭52−43724(JP,A) 特開 平8−332513(JP,A) 特開 昭59−137170(JP,A) 特開 平9−295024(JP,A) 実開 昭60−84152(JP,U) 実開 昭60−42443(JP,U) 実開 昭62−183951(JP,U) 実開 昭57−165353(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B22D 11/128 340 F16C 13/00 B21B 39/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高温鋼材の搬送に使用する円柱形状のア
    ーバーからなるピンチロールにおいて リーブを、アーバーの両端側に挿着し、スリーブの長
    さを、下記式で定めることを特徴とする高温鋼材の搬送
    用ピンチロール。 L={a−(b−2×c−2×d)}/2 …(1) ここで、L:スリーブ長さ(mm) a:アーバーの胴長(mm) b:搬送される高温鋼材の最小幅(mm) c:アーバーと高温鋼材との正常搬送に必要な接触幅
    (mm) d:スリーブの余分長さ(mm)
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